JP2606812B2 - 遠隔エレベータ監視装置 - Google Patents

遠隔エレベータ監視装置

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JP2606812B2
JP2606812B2 JP59268213A JP26821384A JP2606812B2 JP 2606812 B2 JP2606812 B2 JP 2606812B2 JP 59268213 A JP59268213 A JP 59268213A JP 26821384 A JP26821384 A JP 26821384A JP 2606812 B2 JP2606812 B2 JP 2606812B2
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オーチス エレベータ コムパニー
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  • Selective Calling Equipment (AREA)
  • Alarm Systems (AREA)
  • Maintenance And Inspection Apparatuses For Elevators (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、複数の遠隔場所に所在する複数の運転シス
テムの選択されたパラメタを監視し、定義された警報基
準に従って警報状態の存在を決定し、警報状態信号をロ
ーカルオフィスへ伝送してサービス活動を開始させ、そ
して警報状態信号を中央オフィスへ再伝送して評価させ
ることに関する。
公知のように、複数の遠隔場所において動作している
システム、例えば複数の遠隔建物内のエレベータシステ
ムのようにシステムの数が如何であれ、これらの遠隔場
所においてセンサを使用してこれら場所におけるシステ
ムの動作中に感知されるパラメタの現在の状態に関する
情報を伝送することにより複数のシステムを監視するこ
とが可能である。監視のためのパラメタは、システムの
動作状態を評価する際の重要度に従って選択される。エ
レベータシステムの場合の典型的なセンサには、警報ボ
タンセンサ、ドア完全開放センサ、床合わせセンサ、要
求センサ、及びブレーキ完全係合センサが含まれよう。
これらのセンサは信号を発生し、これらの信号は複数の
エレベータシステムの状態を監視するローカルオフィス
へ伝送するために送信器内へ多重化することができる。
異常状態を指示する信号を受信すると、ローカルオフィ
スの職員は関連する他の感知されたパラメタの他の異常
状態信号の存否に注目することによりシステムの動作状
態を論理的に推断することができる。例えば、警報ボタ
ンが押されていること及びドア閉じ信号の両方を受けて
いれば、動作不良になったエレベータかごの中に人が閉
じ込められた状態を想定することが可能である。評価手
順をより容易にするために、別の情報を伝送することが
できる。一般的に言えば、より多くの情報を受ける程状
態の本質に関してより正確な結論を引き出すことが可能
になる。例えば、上例において、かごがドアゾーン内に
あること、そのかごがあるホール階の床に正しく床合わ
せされていること、及かごのブレーキが完全に係合して
いることを示す付加的な情報が与えられば、発生した不
動作状態の型をかなり狭めることができる。そこでサー
ビスマンは動作不良状態の本質について少なくともある
程度の予備知識をもって遠隔場所に急行してその状態を
迅速修理するのに十分な準備を整えることができる。
監視されるパラメタの数が増加するにつれて、警報状
態が存在しているか否か、及びもし存在していれば警報
状態の種類は何かを評価する手順は一層複雑になる。も
しローカルオフィスが多数のシステムを監視しているも
のであれば、受信する性能情報量は極めて多く、判断す
る手順は一層複雑になる。
多数のパラメタを監視する場合に付加される困難は、
判断の手順が極めて複雑になることであり、判断の誤り
もしくは見落としが発生し易くなる。もしこのような誤
りもしくは見落としが発生すれば、動作不良のエレベー
タかごが設置されている建物の所有者は最終的にはサー
ビスマンを呼ぶために電話をかけ、動作不良状態の本質
に関して彼が知り得た限りの情報を話すことになる。し
かしながら、これはサービス組織を効率的に展開させる
のに必要な情報を受けるには極めて望ましくない形であ
る。ローカルサービスオフィスにおいてこのような動作
不良状態を直ちに検出するために監視システムを建物に
設置している場合に、これは特に言えることである。
システム製造者の観点からすれば、ローカルオフィス
をこのような立場に追い込むことは総合的な戦術を損な
うことになる。一般的には製造者はこのようなサービス
上の諸問題を顧客の苦情によって学習する。実効的にサ
ービスを受けていない動作不良状態を、顧客から苦情が
出る前に知るためのより効率的な方法が望まれる。
本発明の目的は、選択された複数のパラメタを監視
し、システムの性能に関して、及び予め定義された警報
状態が存在するか否かの結論を導くために、これらのパ
ラメタを評価することができる遠隔エレベータ監視装置
を提供することである。
本発明によれば、評価のために感知されるパラメタは
信号プロセッサによって受信され、記憶される。信号プ
ロセッサは今受信した値と、前に受信して記憶している
値とを比較し、何れかのパラメタの状態が変化したか否
かを決定し、もし変化していれば変化したパラメタの現
在の値と、一緒になって警報状態を決定する他のパラメ
タの現在の値とを組み合わせて試験することにより警報
状態の存否を決定し、もし警報状態が存在していれば警
報状態信号を伝送して警報メッセージとして表示させ
る。
また本発明によれば、これらの複数の監視中のシステ
ムはそれらの個々の性能及び警報状態をローカルオフィ
スへ伝送し、ローカルサービス職員がそれらを評価して
時宜を得た適切なサービス活動を行うようにグループ化
することができる。
更に本発明によれば、これらの複数のローカルオフィ
スは、それらに関連付けられている運転システムからの
性能データ及び警報メッセージを、複数のローカルオフ
ィスを監視している中央オフィスへ再伝送することがで
きる。
本発明の遠隔エレベータ監視装置は、運転システムの
動作状態を自動的に評価する知的手段を提供する。また
この遠隔エレベータ監視装置は、ローカルな地理的領域
内に編成され且つそれぞれが関連ローカルオフィスへ報
告する複数のシステムの状態を自動的に評価するために
使用することも可能である。幾百、幾千、もしくは幾十
万の性能データを評価するという時間を要する作業は、
警報状態を定義した所定の性能基準を設けることによっ
て大幅に縮小される。警報メッセージがローカルオフィ
スへ自動的に供給されるために、性能データの適切な評
価によるローカルサービス戦力の効率的な展開が期待で
きる。長期にわたる性能予測のために、及びローカルサ
ービスオフィスの効率を評価するために必要な必須情報
が中央オフィスへ再伝送されると、それらは中央オフィ
ス職員によって使用される。
以下に添付図面に基づいて本発明の実施例を説明す
る。
第1図は、遠隔位置にある複数の建物12内の個々のエ
レベータを監視し、関連するローカル監視センタ14へ警
報及び性能情報を伝送し、そしてローカルセンタから中
央監視センタ16へ警報及び性能情報を再伝送する本発明
の遠隔エレベータ監視システム10を示す。複数の遠隔建
物と、複数のローカルオフィスと、中央オフィスとの間
の通信方法は単方向通信システムであり、それによって
動作不良エレベータが識別され、また個々のエレベータ
の性能情報はローカル電話回線を使用してローカル監視
センタへ転送される。次いでローカル監視センタはこれ
らのメッセージを、やはり電話回線を使用して(但し、
この場合には長距離電話サービスを使用して)中央監視
センタへ伝送する。以下に説明する遠隔エレベータ監視
システム(REMS)においては、特定のローカル監視セン
タ及びそれに関連付けられている複数の遠隔建物が所在
するローカル共同体内で使用可能な公衆電話交換回路網
を使用するものとしているが、他の類似通信構成も使用
可能であることを理解されたい。REMSシステムの各遠隔
建物は、マスタ18と、1つもしくはそれ以上のスレーブ
20とを含む。個々のスレーブは関連エレベータ及びエレ
ベータの縦穴に関係付けられたセンサに取り付けられて
いる。スレーブは選択されたパラメタの状態を表す信号
を、非シールド線の対からなる通信回線22を通して伝送
する。マスタ18と、それに関連付けられているスレーブ
20との間に2線式通信回線を使用すると、データ伝送手
段が安価になるだけではなく、マスタをスレーブから遠
隔の位置に安価に配置する能力を提供することができ
る。例えば、全てのスレーブがエレベータの縦穴の頂部
の危険な環境を有する機械室内に位置していても、マス
タはその建物内の他のより快適な環境内に安価に配置す
ることが可能になる。各マスタはマイクロプロセッサを
含み、マイクロプロセッサはそのソフトウェア内に符号
化されているブール論理式に従って性能データを評価
し、警報状態の存否を決定する。各マスタはモデム24と
通信し、モデム24はローカル監視センタ14に関連付けら
れているモデム26へ警報及び性能データを伝送する。以
上の説明では遠隔建物内のREMSのアーキテクチャは、効
率的な2線式通信回線を使用してマスタが1つもしくは
それ以上のスレーブと通信するものとしたが、当業者な
らば効率の劣るデータ収集及び伝送手段も使用可能であ
ることが理解されよう。また所与の通信回線に接続でき
るスレーブの数は有限であるから、所与の遠隔建物内に
1つ以上のマスタ・スレーブ群を使用する必要があるか
も知れないことも理解できるであろう。
各遠隔建物12は、それが関連付けられているローカル
監視センタ14と通信して警報及び性能データを供給す
る。ローカルプロセッサ28は受信したデータを内部に記
憶し、警報及びその警報の原因を決定するのに有用な性
能データの存在をプリンタ30によってローカル職員に警
告する。ローカル職員と通信するために、CRTのような
他の手段も容易に使用できることは明白である。またロ
ーカルプロセッサ28は、その地域の遠隔建物からの警報
及び性能データを中央監視センタ16内のモデム32へ伝送
する。中央コンピュータ34はモデム32からデータを受
け、プリンタ36及びCRT38によって中央職員に警報及び
性能データを提示する。プリンタ及びCRTの両者を使用
するものとして示してあるが、中央職員との完全通信の
ためにはこれらの何れか一方だけで十分であることは明
白である。中央職員が長期にわたる評価を行うために、
警報及び性能データを記憶する大容量記憶装置40が設け
られている。データを大量に記憶することは本発明の望
ましい特色ではあるが、長期にわたる性能評価の目的か
らデータを大量に記憶することが本発明を実現する上で
絶対不可欠なものではないことも理解されたい。第1図
に関して説明したREMSは、ローカルオフィスがその地理
的領域内に配置されているエレベータを監視できるよう
になっているので、異常状態が検出されるとサービスマ
ンは直ちに急行して問題を迅速に解消することが可能で
ある。このように、エレベータ顧客に対して遂行される
サービスの質は大幅に改善される。多くの場合、状態の
悪化はそれがエレベータを動作不能に陥らせる前に検出
できる。動作不能が発生した場合には、サービスマンを
急派する前に問題の本質を識別できることが多いので、
必要な修復活動の本質を予め決定することが可能であ
る。また中央オフィス職員は、受け持ち範囲内の全ての
エレベータの性能、運転上の諸問題、及び動作不能に関
して絶えず通報されている。これは指令室の運用に対し
て極めて価値のある管理ツールを提供する。中央監視セ
ンタ16に所在する職員は、受け持ち範囲内の本質的に全
てのエレベータの性能を綿密に監視できる。このため、
性能の推移を検出して業務計画に使用するための正確な
予測を行うことができる。また現場において諸問題を解
決する場合に即座に知識が活用されるというサービス戦
力の有効性が、不満足なサービス記録しか持っていない
ローカルサービスオフィスを識別し、補正する管理に対
しても大いに役立つ。
第2図にスレーブ装置20のブロック線図を示す。エレ
ベータセンサ(図示せず)は線100から光分離・信号調
整・多重化装置102へ入力を供給する。装置102は入力信
号を分離し、入力電圧を縮尺し、電圧の存否と真偽状態
との間を対応付けることを可能にし、そして多数の入力
線100を少数の線106に減少させるように多重化する。本
実施例のスレーブ装置は、後述する通信プロトコルに基
づいて、4、8、もしくは12のエレベータセンサ入力を
処理することができる。しかしながら、エレベータセン
サ入力の数は必ずしも4、8、もしくは12に限定する必
要がないことは明白であろう。より少数の入力しか許容
しない、もしくはより多数の入力を許容する、もしくは
中間数の入力を使用可能にするような異なる通信プロト
コルを使用しても差し支えない。工業用制御装置(IC
U)104は線106上の入力を走査し、走査した情報を適切
な時点に通信線22aに供給する。特定のスレーブ装置に
関連付けられている特定のICUの独自アドレスは、アド
レス形成・制御ブロック108で表されている制御ジャン
パによって構成されている。ICUはその独自アドレス
(各アドレスは独自のスレーブに対応する)がアドレス
の時間シーケンス内で識別されると線22a上にデータを
供給する。ICUは3.58MHzの信号を発生する水晶を使用し
ており、この信号はICU内部でシステムクロックとして
使用される。外部で生成した通信クロック信号は線22b
から供給される。回線終端回路網112がICUの直近におい
て通信線22a、22bに接続され、大きい雑音環境において
誤りの無い通信を確保するために濾波を行っている。電
源114は安定化されていない24Vの直流を受け、安定化さ
せた出力を線116からスレーブ装置に供給する。
通信システムプロトコルは同期式半二重、直列回線フ
ォーマットであり、それによってローカル監視センタの
マスタは、60までのスレーブ装置と双方向に通信するこ
とができる。この直列回線プロトコルを第3図の(a)
−(c)に示す。マスタは連続する送受信サイクル200
((a)に示す)中に各遠隔スレーブへデータを送信
し、各スレーブからデータを受信することができる。各
サイクルは同期フレームと、それに続く128の情報フレ
ームを含み、情報フレームは送信期間204(マスタがス
レーブへ送信)と、受信期間206(マスタがスレーブか
ら受信)とに等分されている。各情報フレームは、通信
クロック周波数でマスタから送信されるクロックパルス
によってマークされている。同期フレーム202はサイク
ル毎に1回マスタとスレーブとの同期を行う。この同期
フレームは2つのクロックが欠落した期間を含み、128
の情報フレームクロックパルスを加えると、各送受信サ
イクルには等間隔の130のクロック期間が必要である。
最高の雑音除去を得るために、システム周波数及びボ
ーレートは特定の制御用途を満足させるのに必要な最低
周波数を選択する。帯域幅は非シールド伝送線を補償す
るために制限される。好ましい実施例では、約9.6Hzの
送受信周波数(即ちサンプル時間周波数)を得るため
に、送受信サイクル時間を104ミリ秒(ms)に選択して
ある。合計130個のクロックパルスと選択された104msの
サイクル時間とによって、クロック周波数は1,250Hz
(即ちクロック周期は800マイクロ秒)になる。第3図
(a)は、130のクロックパルスが、2つの同期フレー
ムクロックパルス(S1、S2)、及び送信フレーム204
(クロックパルス1−64)と受信フレーム206(クロッ
クパルス64−128)とに等分された128の情報フレームク
ロックを含むことを示している。同期フレームクロック
パルスは実際には欠落している。同期フレーム自体は、
先行サイクルの128番目のクロックパルスと、現行サイ
クルの1番目のパルスとの間の「不動作」期間(欠落ク
ロックパルスS1、S2を含む)として定義される。104ms
のサイクル時間では、この不動作時間は2300マイクロ秒
である。
送信期間及び受信期間内の64の情報フレームは最大60
までのスレーブにサービスする。各期間の最初の4情報
フレーム群208、210(クロックパルス1−4及び65−6
8)は、何等かの関連遠隔制御装置(REMS内には使用さ
れない)に関係付けることができる何等かの任意選択装
置の診断/保守試験もしくは制御のような、全てのマス
タ及びスレーブへの特別命令情報のために保留されてお
り、残余の60の情報フレームがデータフレームである。
マスタは典型的には関連送信期間データフレーム中に各
スレーブに情報を送信し、対応する受信期間データフレ
ーム中に各スレーブからデータを受信することができ
る。しかしながら、REMSでは各送受信の最初の半分には
マスタから関連スレーブへデータが送信されない、つま
りREMSでは送信期間204は使用されないので、REMSは通
信システムプロトコルの全能力を利用していない。しか
し、全スレーブはフレーム1−4及び65−68の命令を、
それらの動作に関する内部命令として受信し、記憶す
る。これらの命令は、(全ての、もしくは選択された数
の)スレーブの電源投入(ターンオン)及び電源遮断
(ターンオフ)を含んでいても、または中央制御装置が
通信システムの完全性を検査できるようにするために診
断モードの特定データパターンをスレーブへ送信するよ
うに命令してもよい。
各スレーブは割り当てられたクロックアドレスを有し
ている。クロックパルスは各同期フレーム後にスレーブ
によって計数され、復号されて割り当てられたカウント
アドレスの存在が決定される。この時点に、そのスレー
ブは通信回線22aから、もしくは通信回線22aへデータフ
レームを書き込む。第3図の(c)の情報フレームに示
すように、情報フレーム、両特別命令フレーム208、210
及びデータフレームのためのフォーマットは同一であ
る。フレーム時間は8つの100マイクロ秒状態に細分さ
れている。第1の状態(0−100マイクロ秒はクロック
パルス期間214に対応し、最低50マイクロ秒幅は有効で
なければならない。第2の状態216(100−200マイクロ
秒)は「不動作」期間であって、応答時間許容差、及び
フレームクロックパルスとデータビットとの間のサンプ
ル時間遅れを見込んでいる。次の5つの状態218、220、
222、224、226(200−700マイクロ秒)は5つの信号ビ
ット期間であり、最初の4つの状態218、220、222、224
は4つのデータビットD1−D4に対応する。ビット時間
は、状態時間、即ち上記104msの送受信サンプル時間で
は100マイクロ秒に等しい。第5の状態、即ちビットは
特別機能ビットであり、各スレーブが受信し、送信する
ことができる。この第5ビットは、試験ルーチン即ちパ
リティ試験を含むことができる特別機能情報のために使
用される。好ましい実施例では、各送信期間及び受信期
間内の使用可能な64の情報フレームの中の36フレーム中
に、具体的には5−40情報フレーム中に特別情報を伝送
するために第5ビットを使用している。最後の状態228
は、後続するデータフレームの始まりに先行する不動作
期間でもある。
第3図に示すように、信号データフォーマットは3状
態(トライステート)、即ち双極性(バイポーラ)であ
る。伝送回線は、信号が線22a、22b間で測定した時に3
つの状態の1つをとるような差動3状態信号伝送を行
う。線22bはマスタ及びスレーブへのクロック入力であ
り、線22aはデータ入力である。3つの差動状態は線22a
と22bとの間の差電位として測定される。線22b上の信号
の振幅が、線22a上の信号の振幅+しきい値電圧(Vth
より大きい場合には差動状態はクロックパルス214(第
3図(c)に示す)に等しい。線22a上の信号の振幅
が、線22b上の信号の振幅+選択されたしきい値電圧よ
り大きい場合には、差動状態入力は信号ビット時間21
8、220、222、224、226においては論理1と認識され
る。もし、線22a−22b差動振幅がしきい値よりも小さけ
れば、差動状態は論理0の信号ビット232として認識さ
れる。
選択された104msのサイクル時間に近似のデータ転送
速度は、各情報フレームの最初の4データビット(D1
D4)及び特別第5(試験)ビットに対して約10kボーで
ある。しかしながら本システムは、例示したボーレート
もしくはビット数の何れにも限定されるものではないこ
とを理解されたい。本REMSにおいては、より速いデータ
転送速度及びより多い情報ビットの両者もしくは何れか
一方を、最大線長及び雑音除去要求に対してトレードオ
フさせることができる。また、上述した通信システムプ
ロトコルが、データをフォーマットするのに使用できる
唯一のプロトコルではないことも理解されたい。例えば
RS−232C、RS−423、もしくはRS−422の代替プロトコル
及び電圧レベルを使用することができる。更に、上述し
た3状態電圧レベルではなく、パルス幅変調技術によっ
て情報を符号化することも可能である。
第4図はマスタのブロック線図であって、104msの規
則的な間隔で各スレーブからエレベータの状態に関する
入力情報を受信するためのマスタ/スレーブ通信インタ
フェース300を含む。情報は、第2図から続く通信回線2
2a、22bの一部である通信回線22a上に伝送される。回線
22a、22bは、第2図の回路網112と同一目的の回線終端
回路網301で終端されている。情報は、信号プロセッサ3
02によって処理されて警報状態が存在するか否かが決定
され、監視中のエレベータから毎日収集される付加的な
性能データが記録され、保持される。警報状態基準及び
日常性能データの受け入れ可能限界は、信号プロセッサ
のソフトウェア内に符号化されているブール論理式に従
って定義される。信号プロセッサ302には、ランダムア
クセスメモリ(RAM)304、読み出し専用メモリ(ROM)3
06、及び汎用非同期受信器・送信器(UART)308が関連
付けられており、UART308は第1図のモデム24と通信し
てそれを制御するのに使用される。更に、マスタ内には
警報状態を決定し且つ正確な時刻を維持するために、単
位時間間隔を計数し測定するのに必要な実時間時計パル
スを供給する回路も含まれる。マスタ電源310への入力
は110Vもしくは220V、50Vもしくは60Hzとすることがで
きる。電源の出力は、安定化された5V、及び+もしくは
−12Vであって、マスタ内に含まれる論理回路へ全電力
を供給する。また出力には安定化されていない24Vも含
まれ、これはこの特定のマスタに関連付けられている全
てのスレーブへ送られる。アナログ回路312が電源から5
0もしくは60Hzの中断(インタラプト)を導出する。こ
の回路は電源線から全波交流正弦波を取り出し、この波
が0電圧と交差するのを検出して線と同一周波数で設定
された周期的な中断を発生する。この中断は60Hz線にお
いては16.6ms毎に、また50Hz線においては20ms毎に発生
し、プロセッサ内に直接供給されてプロセッサ内に含ま
れるタイマを自動的に前進させ、システムに時間の経過
を示すようになっている。クロック発生器314は水晶制
御発振器からなり、マスタシステム回路に全同期クロッ
ク情報を供給する。データ線316、アドレス線318及び制
御線320によってプロセッサにインタフェースされてい
るのは8k×8のROM306であり、これは消去可能で且つプ
ログラム可能な読み出し専用メモリ(EPROM)であって
よい。このメモリ内にはマスタの性能に関する全ての論
理機能が含まれる。更に、ローカルデータを保持するた
めに2k×8のランダムアクセスメモリ(RAM)304も設け
られている。このメモリはプロセッサ302及びマスタ/
スレーブ通信インタフェース300から書き込み及び読み
出すことができる。RAM内には共通記憶領域が含まれ、
これはマスタ/スレーブ通信インタフェース300と通信
プロセッサ302との間で情報を渡すのに使用される。こ
の共通メモリ領域は、ソフトウェア制御の下にプロセッ
サによってアクセスされ、各エレベータから最新入力デ
ータを入手するようになっている。この入力データはプ
ロセッサ内のメモリのレジスタ内に再書き込みされ、い
わゆる入力データの「ビット写像」になる。このビット
写像内のビットの1つの状態の変化の検出が所定のアル
ゴリズムの論理的な流れに使用され、警報状態及びビッ
ト変化に関連した重大な性能データの両者もしくは何れ
か一方の存在が決定される。警報状態が検出されるとプ
ロセッサは特定の警報メッセージをそのマスタに関連付
けされたローカル監視センタへ伝送する。このメッセー
ジはプロセッサから、モデムの動作に必要なフォーマッ
ティング及び制御信号を供給する。UARTチップを通して
モデム24(第1図)へ送られる。データはUARTから、線
324を通してドライバ回路322へ送られる。データ送信
(Txd)線326、データ端末作動可能(DTR)線328、及び
送信要求(RTS)線330が、ドライバ回路322とモデム24
とを機能的に接続する。モデムから戻されるのは、線33
2上のデータ受信(Rcd)信号、線334上の送信クリア(C
TS)信号、線336上の搬送データ検出(DCD)信号、及び
線338上の呼び出し標識(RI)信号であって、受信器回
路340に供給される。受信器回路340はこれらの信号を線
342を通してUARTへ伝送する。更に、接地基準信号(図
示せず)がモデムに供給されている。線326はデータ線
として機能し、この線を通してメッセージがモデムに伝
送される。データ端末作動可能(DTR)線328は、マスタ
が通信のための準備が整ったことを指示する信号をモデ
ムに供給する必要がある。マスタがモデムを通してメッ
セージを送信する準備が整うと、DTRが論理1レベルに
セットされ、それに続いて初期化シーケンスが遂行さ
れ、このシーケンスはデータ送信(Txd)線326を通して
モデムへ送られる。初期化シーケンスの送信に続いて、
モデムが初期化されてダイアルする準備が整ったことを
プロセッサに知らせる応答が、モデムからデータ受信
(Rcd)線326上に供給される。この時点で、データ送信
(Txd)線326を通してプロセッサからモデムへダイアル
呼び出しシーケンスが送られる。ダイアル呼び出しシー
ケンスはダイアルするための命令機能と、それに続くロ
ーカル監視センタ14(第1図)を呼び出すのに必要なデ
ィジットとからなる。殆どの場合、これは7ディジット
からなるが、遠隔建物のモデムがその建物内の私設局内
交換設備にインタフェースされている場合には8もしく
は9ディジットを必要とするかも知れず、これらのディ
ジットに構成することができる。プロセッサはダイアル
呼び出しシーケンスに応答して、線336上のモデムから
の搬送データ検出(DCD)信号を受信すべく待機する。
これは、モデムがダイアル呼び出しサイクルを完了し、
搬送波信号(この搬送波信号は線332上の信号で変調す
ることができるトーン周波数である)の戻りを受信する
度に1回発生する。搬送データ検出(DCD)信号を受信
すると、マスタは警報状態もしくは性能データを詳しく
表しているメッージをローカル監視センタへ送信する準
備が整う。このシーケンスは「性能日」と名付けた24時
間周期の終わりにも実行される。しかしながら、後者の
場合のデータは警報状態には関係せず、そのマスタが監
視しているエレベータの最後の24時間中にプロセッサが
収集した運転性能データを表している。ローカル監視セ
ンタにおいてメッセージの送信及び受信が実行される
と、肯定応答信号をデータ受信(Rcd)線332から受信す
ることになろう。この時点で、プロセッサは線328上のD
TR信号を論理0レベルにすることによりモデムを「停
止」させる。DTR信号が論理0になるのに応答してモデ
ムがローカル監視センタから切り離され、電話回線はク
リアにされる。伝送に誤りが生じた場合には、ローカル
監視センタから肯定応答の代わりに否定応答(NAK)信
号が送信されてくる。NAKの受信に応答してマスタは、
更に4回にわたってローカル監視センタへの伝送を試み
る。もし都合5回にわたる試みを行っても通信が誤りを
生ずることなく正確に伝送されなければその遠隔マスタ
は「停止」され、約60乃至90秒の中に全シーケンスが再
開される。このプロセスは通信が成功するまで続けられ
る。従ってもしローカル電話回線に障害が発生すれば、
遠隔マスタはその回線が修復されるまでローカル監視セ
ンタとの通信を試み続ける。遠隔建物において最初に電
源を投入した時、もしくは停電が復旧した後に、マスタ
はモデムを通してローカル監視センタと通信して正確な
時刻を受信する。ローカル監視センタは、そのローカル
オフィスに関連付けられている遠隔建物のための主時計
を含むクロノグラフを含んでいる。このようにして遠隔
マスタプロセッサはローカル監視センタ内の主時計と同
期をとる。遠隔プロセッサのローカルアドレス(このア
ドレスはローカルプロセッサの識別である)に依存し
て、遠隔プロセッサはその日のこの時刻を使用してその
アドレスに関連する日常性能データ転送を極めて特殊な
方式で遂行する。
第1図に戻って、ローカル監視センタ14は、モデム2
6、ローカルプロセッサ28及びプリンタ30を含む。プロ
セッサはその地理領域内の遠隔エレベータ監視システム
のためのデータベース、及び各遠隔建物からのメッセー
ジに適する英語のメッセージを印刷するためのソフトウ
ェアを含んでいる。また、性能データを受信して毎日中
央監視センタ16へ伝送する。プロセッサ28とモデム26と
の間の通信は、マスタ18のそれと類似している。ローカ
ル監視センタ14のモデム26は呼び出し指示の発生を検出
し、ローカルプロセッサ28に呼び出し標識(RI)を送信
する。ローカルモデム26はRI信号を検出すると返答し、
遠隔建物のモデム24との接続を確立する。これで受信さ
れたメッセージはプロセッサ28のメモリ内に挿入され、
次いでソフトウェアがこのメッセージの型を決定する。
もしメッセージが誤りなく受信されていれば、遠隔建物
に肯定応答が送り返されてその遠隔建物のモデム24が停
止される。ローカル監視センタ14において警報状態メッ
セージが受信されると、警報状態の発生及びエレベータ
の状態を指示する印刷出力が警報プリンタ上に発生す
る。更に、もし人がエレベータ内に閉じ込められている
のであれば、より一層強調表示される。このようにし
て、如何なる警報状態及びその本質も、遠隔建物のマス
タがそれを検出してから約25秒後にはローカル監視セン
タが知ることになる。また何れかのエレベータがその中
に設けられているスイッチが倒されて自動サービスから
外され「添乗者」動作に移されたことが示されるか、も
しくはサービス職員がマスタ自体のスイッチを倒してそ
の建物内のエレベータシステムに対するサービスを行っ
ていることが示されるとローカル監視センタ14はあるメ
ッセージを印刷する。「添乗者」動作もしくは建物内の
サービスが終了すると、ローカル監視センタは「全て完
了」メッセージを印刷する。「全て完了」メッセージを
受けると、ローカル監視センタの如何なる警報状態も取
り消され、これは電話回線を通して中央監視センタへも
送られる。これらのメッセージは、それらが遠隔建物か
らローカル監視センタへ送られるのと殆ど同じようにし
て、ローカル監視センタから中央監視センタへ送られ
る。しかしながらこの場合には、そのメッセージを送出
している特定ローカル監視センタを中央監視センタに指
示するために、若干異なるメッセージフォーマットが使
用される。勿論、その中にはローカル監視センタへメッ
セージを送信した遠隔建物とそのエレベータとを識別す
るのに必要なデータが含まれる。この動作により、ロー
カル監視センタにおいて入手した印刷出力の複写が中央
監視センタにおいても入手されるから、システム内にお
いては警報及び「全て完了」の度に2つの印刷出力が得
られることになる。これは、ローカル監視センタのプリ
ンタが機構の破損、用紙切れ、誤操作等の障害を生じて
いる場合には重要である。これらの全ての場合にローカ
ル監視センタでは入手できなかった何等かの警報が中央
監視センタへ送られており、中央監視センタにおいて識
別され、行動を起こすことが可能である。
警報に加えて、日常性能データが特定の時間間隔でロ
ーカル監視センタから中央監視センタへ送られる。この
データは中央監視センタによって受信される度に記録シ
ステム内に記憶される。大容量記憶装置は、即時検索及
び性能報告生成が可能なようにテープ、ディスク等を使
用して実現することができる。これらの報告は集中化し
たコンピュータプログラムによって自動的に生成させる
ことが可能である。この毎日の性能データ及びその記録
蓄積の目的は、システムが収集した特定の性能データを
REMSの操作員が検索できるようにし、長期にわたる性能
を予測するためにエレベータの過去を評価できるように
することである。監視中の全てのエレベータに関して日
々の性能を提示するのに加えて、着信するこの毎日の性
能データがシステム内の全ての遠隔建物内で作動してい
る個々の装置の動作を検査する重要なメッセージをも提
供していることにも注目されたい。その日の中に特定の
エレベータから警報を受けないのは異常であるとは言え
ないから、この日常の着信が一般的にはシステム内の通
信の主な形状となる。ある遠隔建物から着信しない場合
には、ローカル監視センタのコンピュータ印刷出力に直
ちに強調表示され、中央監視センタの印刷出力にも反復
されるようになる。これにより、ローカル監視センタは
ある特定の遠隔建物においてシステムが機能していない
ことを直ちに知り、翌日にはサービス職員を派遣して障
害の原因を調べさせることができる。以上のように毎日
の着信は、特定の遠隔建物内において障害を生じたシス
テムを1日以内に検出する監視機能を提供する。
第5図は、エレベータセンサ接点500及び関連120V交
流源502にインタフェースされている本発明のスレーブ
装置の詳細回路図である。接点500及び電源502は線504
上に機能的に接続されている。各接点は線506にも機能
的に接続され、光学式分離(もしくは光アイソレータ)
・信号調整回路網508に接続されている。高電位の高周
波雑音スパイクが共通接地接続を通してスレーブシステ
ムに入るのを防ぐために、監視中のエレベータ信号から
スレーブ装置を完全に絶縁する目的でエレベータセンサ
接点500は光学式分離装置508に接続してあるので、各光
学式分離装置508は2つの光学式分離器(フォトトラン
ジスタ)512を含み、これらは正及び負の信号を完全に
調整するように逆極性に接続されている。光学式分離器
512は交流正弦波入力ピーク値が半分以上の電圧で導通
する。何れかの光学式分離器が導通すると抵抗514、抵
抗515及びコンデンサ516からなるRC充電回路を放電させ
るので、バッファ増幅器518、線520を通して排他的ORゲ
ート522に論理0信号(0.5V)が供給される。交流入力
がそのピーク電圧の半分以下に低下すると、光学式分離
器512が遮断され、RC充電回路は V0=Vin(1−et/RC) なる関係に従ってコンデンサ516を再充電し始める。し
かしながらこの充電時間は交流の完全1周期の1/6であ
る。充電回路の時定数は35msであるから、入力電圧が制
御論理回路を変化させるのに必要な2.5Vのレベルに達す
ることはない。実際の充電電圧入力は約0.534Vもしくは
それ以下である。従って交流信号が存在する限りは、線
520を通して排他的ORゲート522には論理0が印加され続
ける。34msより長い時間にわたって交流信号が供給され
ないとコンデンサ516はVCCの値まで充電され、線520上
の信号の状態は切り換わることができず、交流信号が供
給されていないことを表示する。排他的ORゲート522の
目的は、スイッチ524の位置に依存して、線506上の交流
信号の存否を真偽の何れかの状態で表すことができるよ
うにすることである。スイッチ524が開いている場合、
線520上の論理が1であれば線526上には論理0が発生
し、線520上の論理が0であれば線526上には論理1が発
生する。同様に、スイッチ524が閉じている場合、線520
上の論理が1であれば線526上には論理1が発生し、線5
20上の論理が0であれば線526上には論理0が発生す
る。本発明を実現するには、感知目的のために比較的高
い電圧源(例えば交流120V、直流120V、もしくは直流12
V)の使用が絶対的に必要ではないことを理解された
い。雑音が多い電磁環境内に配置されたセンサ接点に接
続されている電線に誘起され得る高い雑音電圧に打ち勝
つためには、比較的高い電源が望ましいだけである。ま
た必ずしもセンサ接点を光学式分離器によってスレーブ
装置内の制御論理回路から絶縁する必要はないことも理
解されたい。この絶縁もしくは分離は、普通のリレー絶
縁技術によって遂行してもよい。またあるいは、センサ
接点500が過酷ではない電磁環境内に位置しているので
あれば、絶縁は必要ではないかも知れない。この場合に
は、排他的ORゲート522の設定によって行っていた線526
上の電圧の存否の表示は、他の論理ゲートもしくは回路
によって行わせることができる。更に、第5図には若干
の光学式分離器及びそれらの関連信号調整回路だけしか
示していないが、論理的には他の入力を無制限に接続で
きることも理解されたい。しかしながら、好ましい実施
例における実際の入力の数は4、8、もしくは12の何れ
かである。
殆どの場合にそうであるように、多数の入力が1つの
スレーブ装置に接続されている場合には、通信システム
プロトコル内の割り当てられた時間に適切な4組の入力
が選択され、それによって適切な情報フレーム内に正し
い情報が挿入されるように、スレーブ装置内に多重化回
路、即ちマルチプレクサ528を組み入れる必要がある。
これは、線532上へ送信されるクロックパルスの数を計
数し、その計数の値を線532を通してアドレスコンパレ
ータ534へ供給する複数アドレス用2進カウンタ530によ
って達成する。特定のスレーブ装置の恒久的(もしくは
パーマネント)アドレスは、一連のスイッチ536もしく
はジャンパを恒久的アドレスの2進値に対応するように
組合わせて開または閉位置に設定することによってプリ
セットする。このようにスイッチを設定すると、線538
上には恒久的な2進アドレスを表すために必要な組合わ
せの論理0もしくは論理1の何れかに等価な種々の電圧
値が印加され、これらがアドレスコンパレータ534に供
給される。スイッチ536によって設定された値を2進カ
ウンタ530が計数すると、アドレスコンパレータは線540
を通してマルチプレクサ528へ信号を送り、マルチプレ
クサは出力電圧の最初の4群に含まれる情報を線542を
通してICU544へ供給する。第1の群の4情報ビットが並
列に線542を通してICU544に送られると、ICU544はこれ
らの4ビットを直列形状に変換し、各ビットが適切な対
応するビット時間218、220、222、224(図3(c))中
に送信されるように各ビットを適切なデータフレーム中
に再送信する。そのデータフレームのデータビットが送
信された後、回線22b上の次のクロックバルスがコンパ
レータ546によって感知されると、コンパレータ546は線
532上のそのアドレス出力を1だけ増加させ、伝送線が
次の4入力の受け入れ準備を整えたことを指示する信号
を線540を通してマルチプレクサ528へ供給する。もし特
定のスレーブが4つより多い入力を有していればそれら
を回線22a上に伝送するために次の群の4入力を選択
し、線542を通してICU544へ伝送すべきである。特定の
スレーブ内に伝送すべき群が無くなるまで2進カウンタ
は線548を通してコンパレータ546から各クロックパルス
を受ける度にその計数を増加し続け、またアドレスコン
パレータ534は線540を通してマルチプレクサ528に信号
を送り次の群の入力をICUへ供給するように指示し続け
る。所与の伝送回線上の全てのスレーブからの入力群が
伝送されて特定の送受信サイクル(104ms間持続)が終
了すると、2進カウンタ530の計数、及び同一伝送回線
上のスレーブの全てのカウンタの計数は、線550からリ
セット(R)入力にLSYNC信号が印加されることにより
0にリセットされる。4つの並列入力を有するICUを使
用するシステムにおいて4つの入力だけを使用するので
あれば、マルチプレクサ528は必要ないことを理解され
たい。同様に、もし直列型の伝送回線を使用しないので
あれば、(他の機能に関しては別として)データを並列
型から直列型に変換するICUは必要ではない。この場合
は、2進カウンタ530、アドレスコンパレータ534、クロ
ック検出器(コンパレータ)546、及びアドレス選択ス
イッチ536を使用する必要もなくなる。
ICU544の送信(Xmit)出力は、線542から入力I1−I4
に各対応ビットを受ける度にトランジスタ554を導通さ
せるのに十分な電流を線552へ供給してデータビットを
回線22a上に送信させる。回線22a及び22bにより示され
た通信回線の他に、ICUには2本の直流配電線(図示せ
ず)も接続されている。
ICUの水晶(XTAL)入力には、システムクロックから
0乃至10Vの3.58MHzの矩形波を印加するか、もしくはテ
レビジョンのカラーバースト用の3.58MHzの直列共振用
水晶の一方の側を接続することができる。水晶の他方の
側はVDDに接続すべきである。また水晶の動作の信頼性
を増すためにXTAL入力とVDDとの間には大きい(約10M
Ω)の抵抗556を接続すべきである。バイアスクロック
出力は、周波数が1.78MHz(即ち、XTAL/2)で、デュー
ティサイクルが50%の0乃至8.0VのCMOS出力をVEEチャ
ージポンプ回路網に供給する。この回路は2つのスイッ
チングダイオードと、2つの小容量のセラミックコンデ
ンサとを有し、1.78MHzの出力を反転して−0.6Vの直流
を発生する。この電圧はICU内の入力線コンパレータに
印加され、それらの負の共通モード範囲を増加させる。
スレーブ入力は、スレーブ動作を行わせるためにVCC
接続する。L1及びL2の両入力にRC回路網を付加すること
によってさらなる雑音抑圧が達成される。性能を劣化さ
せることなく共通モード電圧過渡(もしくはトランジェ
ント)を制限するには約2.2マイクロ秒の時定数で十分
であろう。第5図においては、抵抗558及びコンデンサ5
60がL1及びL2ポートに使用されている。直流信号の戻り
線となり、且つ伝送回線の帯域幅をICUが丁度必要とす
る帯域幅に制限する目的に役立つような終端回路網562
が回線の最終位置に挿入されている。これは、リレーコ
イル及び誘導電動機のような雑音源によって誘起される
大きい高周波共通モード電圧過渡を減少させる。
第6図及び第7図は、第4図のブロック線図をより詳
細に示すものである。第6図は、第4図のマスタ/スレ
ーブ通信インタフェース300及びUART308を単一のチップ
600内に統合したマスタ/スレーブ通信インタフェース
・UARTを含んでいる。また第6図には第1図のモデム24
へ信号を送信する第4図のドライバ回路322と、モデム2
4から信号を受信する受信器回路340も示されている。
第7図には、第4図に示すプロセッサ302、RAM304、R
OM306、60Hz中断回路(もしくはインタラプタ)312、電
源310、及びクロック314が示されている。勿論、第4図
の共通データ線316、アドレス線318、制御線320も第6
図及び第7図の両方に示してある。第4図のデータ線31
6はD0−D7で、またアドレス線318はA0−A15としてそれ
ぞれ示してあり、制御線320はBUS ACK線602、BUS REQ線
604、WR線606、MEM REQ線608、CLOCK線610、及びVECTOR
線612を含む。
第6図を参照する。通信回線22a及び22bは一緒になっ
て、マスタと1つもしくはそれ以上のスレーブ装置とを
接続している。コンパレータ614は線616及び618上の電
圧を比較し、回線22a上の電圧が回線22b上の電圧よりも
0.8V以上高ければ線620を通して単一チップ600へデータ
ビットを供給する。類似の回路622は、回線22a上にデー
タを書き込む能力を与えるものであるが、好ましい実施
例ではこの能力は使用していない(将来使用される可能
性のために設けられているのである)。
8ビットのラッチ回路623は、線316上に供給されるデ
ータ及びアドレス情報を選択出力(デマルチプレクス)
するために使用される。このラッチ回路はアドレス情報
を回復し、後にアドレスバスの下位ビット(A0−A7)に
供給するまでの選択された期間の間それを保持してい
る。アドレスバスの上位ビット(A8−A15)は単一チッ
プ600から直接アドレスバス318へ供給される。
各送受信サイクルの第2の半分(受信期間、第3図参
照)の間、マスタはスレーブから通信回線22a、22bを通
してデータを受け、これらのデータを使用可能なメモリ
内の離散したビット写像内に記憶する(このメモリは単
一チップ600内の128バイトのRAMであり、好ましい実施
例では単一チップはザイログ製のZ8601である)。各送
受信期間が終了してスレーブから単一チップ600へ伝送
されたデータがチップの128バイトのRAM内に記憶される
と、チップから第7図のプロセッサ302へ線604を通して
BUS REQ信号が送信され、単一チップ600(Z8601)はRAM
304の2kバイトメモリ内への直接メモリアクセス(DMA)
を要求する。このDMA技術は、プロセッサ302(ザイログ
製Z80でよい)によるアドレス及びデータ線の制御に単
一チップ600が割り込むように、プロセッサ302を一時的
に中断させるものである。プロセッサは各アドレス線に
関連付けられているその内部ドライバを高インピーダン
ス状態にするので、同一の線に関連付けられている単一
チップのドライバが一時的にアドレス及びデータバスの
制御を行うことができるようになる。単一チップ600は
プロセッサに割り込んでアドレス及びデータバスの制御
を入手すると、その128バイトRAMから第7図のRAM304内
へ離散したビット写像を書き込み始める。次いでBUS RE
Q線を開放するので、プロセッサが動作を再開する。
好ましい実施例においては、RAMは8k×8(8kワード
(バイト)、8ビット/ワード)の電気的にプログラム
可能な読み出し専用メモリ(EPROM)であり、東芝製のT
MM2764Dを使用している。第7図のRAM304は2k×8の東
芝製TMM2016P−2である。第7図において、データバス
は65,536(64kバイト)のアドレスをアドレスできる16
の線を有しているが、EPROMは8kバイト装置であり、RAM
304は2kバイト装置であるに過ぎないことに注目された
い。EPROMにはアドレス可能なメモリの最初の8kバイト
が割り当てられ、RAMにはアドレス可能なメモリの最後
の2kバイトが割り当てられている。つまり、EPROMは000
0から1FFFまでの16進数を有し、RAMはF800からFFFFまで
の数を有しているのである。第7図に示すメモリデコー
ダ/セレクタ/マルチプレクサ700は、アドレス線A13−
A15上に現在存在しているアドレスの上位3ビットに従
って適切なメモリ空間を選択することができる。線A13
−A15の論理レベルが、EPROMもしくはRAMの何れのメモ
リを選択するかを決定する。もし線A15が論理0レベル
であれば、アドレスバス上で現在選択されているアドレ
スは、アドレス0000と7FFFとの間になければならない。
しかしながら、EPROMにはアドレス0000乃至1FFFが割り
当てられているから、これはEPROMを動作可能にするに
は不十分な情報である。EPROMはA15=0、A14=0、そ
してA13=0である時に、線702を論理1レベルから論理
0レベルへ変化させることによって動作可能になるので
ある。これは、アドレス可能なメモリの64kバイト内のR
AM及びEPROM用に選択されているアドレスの位置を示す
表IIIに示してある。64k内のアドレスの範囲は10進法及
び16進法の両方で示してある。アドレスの終わりの4
(及び最上位)ビット、即ちA15−A12が取り得る値も最
上位から最下位の順に示してある。10進法の0乃至32,7
67(16進法の0乃至7FFF)のアドレスに対して、16進法
の最上位桁(163ビット)は0から7まで増加してい
る。163ビット(表IIの右側に16ビット3で示す)に対
比して示してある2進表示の上位4データ線A15−A12か
ら分かるように、最上位ビット(A15)の2進値は、16
進数の0から7FFFまでの全てのアドレスに対して、つま
りアドレス可能なメモリの最初の32kバイトまでは0に
留まっている。同様に、線A15−A13を有するどのアドレ
スも、メモリの最初の8kバイト(10進数で0から8,191
まで、16進数で0から1FFFまで)に対して2進論理レベ
ルが0でなければならない。EPROMにはアドレス可能な
メモリの最初の8kが割り当てられているから、第7図の
メモリデコーダ/セレクタ/セレクタマルチプレクサ70
0はA15、A14、及びA13の全てが論理0である時には線70
2上に論理0レベルの選択出力値を供給する。これによ
りプロセッサ302はEPROMからの命令を読み取ることが可
能になる。同様に、3つの線A15−A13の全てが論理1レ
ベルにあることを検出した時のデータバス上のアドレス
は、アドレス可能なメモリの最後の8kバイト、即ち16進
数でE000からFFFFまで(10進数で57,344から65,535ま
で)の何処かにある筈である。これら3つの線が全て論
理1レベルにあることに応答してメモリデコーダ/セレ
クタ/マルチプレクサ700は線704を論理0にし、それに
よりアドレス可能なメモリの最後の2kバイト、即ち62k
から64kまでのメモリ位置を選択すべく2k RAM304を動作
可能にする。
後述するような警報状態の存否を決定するためのプロ
グラムにより警報状態が存在していることを第7図のプ
ロセッサ302が決定すれば、メモリデコーダ/セレクタ
/マルチプレクサ700がメモリアドレスC000をアドレス
することによって信号が供給され、第6図及び第7図の
線612を通してEVCTOR信号が単一チップ600に印加され、
あるメッセージをローカルオフィスへ送るように指示す
る。VECTOR信号に応答して第6図の単一チップ600は線6
04を通して第7図のプロセッサ302へBUS REQ信号を送る
のでプロセッサ302の動作が中断され、単一チップ600は
そのメッセージをローカルオフィスへ伝送することを指
示する命令に対応するコードを有するRAMの位置を読み
取るために、DMAを実行する。この情報に応答して単一
チップはモデムを使用して転送シーケンスを開始し、搬
送波検出信号を受信すると完了する前述したシーケンス
を実行するようにローカルオフィスと通信するのでマス
タはローカルオフィスと通信するようになる。
第7図のマスタクロック314は、プロセッサ及び単一
チップの両方にクロックを供給してこれらを同期させる
ことができる。クロック314は水晶及び付属回路706及び
バッファ回路708を含む。試験の目的でマスタクロック3
14を動作不能にし、第6図のクロック線610及び第7図
のクロック線710を外部クロックによって外部から駆動
できるようにする外部信号を線710から供給することが
できる。
第7図に示す60Hz中断回路312は線712上に60サイクル
のパルスを発生し、プロセッサ302へ供給するのでプロ
セッサ302は時刻を追跡することができる。電源310は線
714からの120V、60Hzの電力を変圧器716に受けている。
変圧器は変圧された信号を線718を通して全波整流器720
へ供給し、整流器720は整流した信号を線722を通して中
断回路312へ供給する。中断回路312の増幅器728、730は
線732からの120Hz信号を1/2分周用フリップフロップ734
へ印加し、フリップフロップ734は60サイクルのパルス
を線712を通してプロセッサ302へ供給する。別の周波数
のパルス、例えばヨーロッパでは400Hzもしくは500Hzを
使用できることを理解されたい。
停電時に、RAMの内容が失われないようにするため
に、小型リチウム電池750が付属抵抗及びダイオードと
共に組み込まれている。
第8図は、警報状態の存否を決定する時、及び警報メ
ッセージの流れを制御する時に(第4図に示すマスタ
の)信号プロセッサ302によって実行される諸段階を示
す簡易流れ図である。「開始」段階800から開始される
流れ図は「基点」(もしくはホーム)段階802を経て判
断段階804へ進み、最後に命令804が実行された時点以降
に監視中のエレベータの何れかのパラメタが変化してい
るか否かを決定する。もし変化していなければ、プログ
ラムは判断段階806に進んで何れかのタイマが時間切れ
になったか否かを決定する。もしどのタイマも時間切れ
になっていなければ、プログラムは「基点」段階802へ
戻され、そこから再び判断段階804へ進む。もし警報タ
イマの1つが時間切れになっていれば、プログラムは判
断段階806から段階808へ進み、時間切れになった各タイ
マに対応する警報メッセージを遠隔建物からローカル監
視センタへ送信させる。判断段階804が1つもしくはそ
れ以上のパラメタが状態を変化させていると決定する
と、プログラムは段階810を実行して変化したパラメタ
によってどの警報状態試験が影響を受けたかを正確に決
定する。各パラメタの状態は104ms毎に確かめられるの
で(第3図参照)、104ms毎に段階812において、影響を
受けた各警報状態試験(状態に変化があったことを決定
する)が遂行される。勿論、殆どの場合状態の変化が検
出されないことを理解されたい。判断段階814において
試験中の特定警報状態を定義するブール式が満足されれ
ば、判断段階816において関連する警報タイマが始動し
ていたか否かの質問に対する返答が決定される。もし関
連タイマが始動済であればプログラムは「基点」段階80
2へ戻される。しかしもし始動していなければ、プログ
ラムは段階818において関連警報状態を継続させるタイ
マを始動させる。
もし判断段階814が、段階812において遂行された特定
警報状態試験の結果警報状態は存在していないと決定す
れば、段階820において関連警報タイマが0にリセット
される。警報タイマをリセットした後にプログラムは判
断段階822へ進み、取り消されなかった特定警報状態に
対して既に警報メッセージが伝送済であるか否かを決定
する。もし警報メッセージが伝送済であれば、それを段
階824において取り消さなければならず、プログラムは
判断段階826を実行する。もし伝送されていなければ、
プログラムは直接判断段階826へ進む。流れ図から明白
なように、判断段階826へ3つの異なる経路、即ち段階8
18、822、もしくは824から到達することができるが、こ
れらは単に段階812から始まって段階826で終わるループ
の終結段階に過ぎない。このループは、段階804及び810
において検出されたパラメタ変化によって影響を受けた
警報状態試験が残っている限り、何回でも再実行され
る。もし影響を受けた警報状態試験が残っていれば、判
断段階826は次の警報状態試験を遂行させるためにプロ
グラムを段階812へ戻す。もし特定のサイクル中に遂行
すべき警報状態試験が最早残っていないと決定されれ
ば、プログラムは段階826から「基点」段階802へ戻さ
れ、プログラムはその全てを再実行する。
第9図の流れ図は、第4図の信号プロセッサ302によ
って実行される段階を、第8図より詳細に示している。
第9図には分離したサブルーチンが含まれ、関係付けら
れたパラメタの状態が変化した場合にはこれらの何れか
1つが呼び出される。第4図の信号プロセッサ302が分
離した各サブルーチンのために実行する諸段階は、第10
図乃至第22図に流れ図で示してある。ソフトウェアによ
り試験される変数、すなわち制御パラメタのリストを以
下の表Iに示す。
表 I DFO(T) ドアが完全に開いている; DEC(T) ドアが完全に閉じている; ALB(T) 警報ボタンが押されている; DMD(T) かごが要求を有している; BRKON(T) ブレーキが完全にかかっている; EMSTO(T) 緊急停止ボタンが押されている; DS(T) ドアスイッチがかごによって作動さ ている; INSPECT(T) 検査キーが作動している; LEV(T) かごが正しく床合わせされている; SAF(T) 安全鎖が切れていない; DZ(T) かごがドアゾーン内にある: 但し、「T」は真(流れ図ではYES)であることを表
す(因みに、偽もしくはNOは「F」で表される)。
さて、第9図の流れ図に示すプログラムは「開始」段
階900から始まって判断段階901へ進み、試験されている
特定エレベータの監視中のパラメタ(表I参照)の何れ
かが状態を変化させたか否かを決定する。もし最後の質
問以降どのパラメタも変化していなければ、プログラム
は判断段階902へ進んでエレベータかごが「要求を有し
ている」か否かを決定する。かごの中もしくはホールの
何れかに居る乗客が、エレベータかご呼びボタンもしく
はホール呼びボタンの何れかを押すと、エレベータは要
求を有している状態になる。もしかごが要求を有してい
れば、変数DMDが真であるとして検出され、プログラム
は段階904へ分岐し、カウンタ(このカウンタは特定の
エレベータかご上の合計要求時間を追跡している)を適
切な量だけ増加させる。もし判断段階902がかごは要求
を有していないと決定するか、もしくは段階904におい
て要求時間を増加させると、プログラムは判断段階906
へ進み、エレベータのブレーキはかかっておらず、且つ
エレベータかごのドアが完全に閉じているかが判定され
る。この判定を行うにはブール式BRKON(F)AND DFC
(T)が使用される(前述したように、Fは偽もしくは
NOを表す)。変数BRKONは、エレベータかごにブレーキ
が完全にかかっている時には真の状態を表す値を、また
ブレーキが完全にかかっていない時には偽の値をとる。
もしブール式BRKON(F)AND DFC(T)が満足されな
い、即ち真でなければプログラムは段階901に戻され、
最後の質問以降に監視中のパラメタの状態に何等かの新
しい変化が発生したか否かが適切な時点に再判断され
る。段階906においてブール式BRKON(F)AND DFC
(T)が真であると決定されると、プログラムは段階90
8を実行して合計エレベータかご「走行時間」(ドアを
閉じてかごが動いている全時間)を表す係数を増加させ
る。プログラムは段階901に戻されて、より多くのデー
タを収集する。段階901の実行の繰り返し周波数は監視
中のエレベータの状態に関するデータが収集される周波
数に依存し、例えば第3図に示す好ましい実施例におい
ては情報収集周期は104msである。
特定のデータ質問間隔(例えば104ms)の間に1つも
しくはそれ以上の監視中のパラメタの状態が変化したと
判断されると、どのパラメタが状態を変化させたのかを
正確に決定するためにプログラムは一連の個々のパラメ
タに質問を発し、それによって1つもしくはそれ以上の
警報状態の存否を決定することができる。もし特定のパ
ラメタが状態を変化させていることが決定されれば、関
連サブルーチンが実行されて所定の警報状態に対するそ
のパラメタの変化の効果が決定され、適切な警報もしく
は警報取消しメッセージが送られるか、もしくは適切な
警報メッセージ禁止行動が取られる。
最後の質問以降に変数INSPECTが状態を変化させたか
否かを決定する判断段階910から始まって、もし状態が
変化していればプログラムは段階912において「正常」
サブルーチンを呼び出し、そうでなければ判断段階914
へ進む。判断段階914は、たとえINSPECTに変化があった
としても、流れ図に示すように正常サブルーチンが実行
された後に実行されるのである。変数INSPECTは、キー
を持っているサービスマンがかご内の制御パネルもしく
はエレベータ機械室内のエレベータ制御装置の何れかに
おいてエレベータかごを動作不能にしたことによって、
かごが動作不能状態にされたのか否かを監視するために
使用される。変数INSPECTは、サービスマンがキーを使
用してかごを動作不能に、もしくは動作可能にすると状
態を変化させる。正常サブルーチンは、特に、「点検
中」もしくは「点検終了」の何れかのメッセージをロー
カル監視センタへ送信するか否かを決定するために使用
される。
変数SAFの状態は、判断段階914において評価される。
変数SAFは直列接続された一連の安全接点の鎖(もしく
はチェーン)の状態を指示するために使用される。もし
接点の1つが開けば鎖は破れ、変数SAFは偽値を取る。
安全鎖が破られない限り変数SAFは真である。もし判断
段階914において変数SAFの変化が検出されると、段階91
6において「電力」サブルーチンが呼び出される。安全
鎖内に使用されている各安全接点は、エレベータかごの
安全動作を確保するための状態を維持するのに必要と考
えられる特定の安全パラメタに関係付けられている。電
力サブルーチンは安全鎖の変化を検出した後に実行さ
れ、特に、停電が発生したか否かを決定する。
段階914もしくは916の何れかを実行した後に、プログ
ラムは最終質問以降の変数LEVの変化を検出する判断段
階918へ進む。もし変化が発生していればプログラムは
段階920へ進んで「床合わせ」サブルーチンを呼び出
す。変数LEVはかごが正確に床合わせ中であるか否かを
監視するために使用される。正確に床合わせ中であれば
真の値を取り、そうでない場合には偽になる。床合わせ
サブルーチンは、特に、床合わせ誤差が検出された時に
床合わせ誤差カウンタを増加させるために使用される。
変数LEVの変化が検出されないか、もしくは床合わせ
サブルーチンを実行した後に、プログラムは判断段階92
2を実行して変数DMDが状態を変化させたか否かを決定す
る。もし変化していれば「INOP」(乗客がいない状態で
のエレベータ故障)サブルーチンが段階924によって呼
び出される。段階922における変数DMDの検査は単に変数
DMDに変化があったか否かを決定するだけのために行わ
れるのであり、変数DMDの機能については段階902に関し
て説明済である。もし変化していれば、INOPサブルーチ
ンを実行して、他にもあるが、UNOCCUPIED ALARM CONDI
TION,すなわち「かご呼びなのに乗客不在でかご不作
動」か否かを決定し、そしてもしそうであれば、ローカ
ル監視センタにUNOCCUPIED ALARMメッセージを送る。
変数DMDに変化が見出されないか、もしくはINOPサブ
ルーチンを実行した後に、プログラムは判断段階926を
実行して最後の質問以降に変数DFOの状態に変化があっ
たか否かを決定する。もし変化が生じていれば、段階92
8によって「開扉」サブルーチンが呼び出される。変数D
FOはエレベータかごのドアが完全に開いているか否かを
判断する。完全に開いた状態であれば、変数DFOの値は
真である。完全に開いている以外は、如何なる状態であ
っても変数DFOの値は偽である。もし変数DFOに変化があ
れば開扉サブルーチンを呼び出して、(a)この状態の
変化が予め定義された警報状態の何れかに影響を与えた
か否かを決定し、(b)もしドアが完全に開いていれば
閉扉タイマを初期化して動作可能にし、(c)もし開扉
タイマが既に動作可能にされていればそれを読み取ら
せ、(d)必要ならば超過(exceedence)カウンタを増
加させ、そして(e)後続段階を遂行させる。
変数DFOの変化を検出しなかったか、もしくは開扉サ
ブルーチンを実行した後に、プログラムは次に判断段階
930へ進んで変数DFCが最後の質問以降に変化しているか
否かを決定する。もし変化していなければ段階932にお
いて「閉扉」サブルーチンが呼び出される。変数DFCは
エレベータかごのドアが完全に閉じているか否かを決定
するために使用される。もし完全に閉じていれば変数DF
Cは真である。またもし完全に閉じていなければ変数DFC
は偽である。変数DFCが最後の質問以降に真から偽へ、
もしくはその逆に変化していれば、閉扉サブルーチンが
呼び出されて、特に、ドアを完全に閉じるのに要する時
間長を決定し、その値と、予め設定されている限界とを
比較し、そして必要ならば超過カウンタを増加させる。
変数DFCに変化がなかったか、もしくは閉扉サブルー
チンを実行した後に、プログラムは判断段階934を実行
し、判断段階906に関して説明した変数BRKONが最後の質
問以降に変化したか否かを決定する。もし変化していれ
ば、段階936において「ブレーキ」サブルーチンを呼び
出す。ブレーキサブルーチンは、特に、変数BRKONが変
化したことによって今は所定の警報状態が満足されてい
るか否かを決定する。
もしBRKONに変化が認められないか、もしくはブレー
キサブルーチンの実行が終了すると、プログラムは判断
段階938を実行して最後の質問以降に変数DZが変化して
いるか否かを決定する。もし変化していれば、段階940
において「ドアゾーン」サブルーチンが呼び出される。
もし変数DZが真であればエレベータかごがドアゾーン内
にあることを意味しており、偽であればエレベータかご
がドアゾーン外にあることを意味している。ドアゾーン
サブルーチンは、特に、停電が発生したか否かを決定す
るために呼び出されるのである。
DZが変化していないか、もしくはドアゾーンサブルー
チンを実行した後に、プログラムは最後の質問以降に変
数ALBが変化しているか否かを決定する。もし変化して
いれば、段階944において「警報」サブルーチンが呼び
出される。変数ALBは、警報ボタンが押されているか否
かを決定するために使用される。特定のエレベータかご
内に設けられている警報ボタンが押されている間、変数
ALBは真となり、そうでなければ変数ALBは偽となる。警
報サブルーチンは、特に、ブレーキがかかり、且つ警報
ボタンが押されたエレベータかごが、ドアが完全に開い
たまま、もしくはドアは完全に開かずに緊急停止ボタン
の作動により停止しているか否かを決定する。詳細を後
述するこの特定試験は、密室内における暴行状態と、他
の緊急停止状態とを区別するのに特に有用である。
エレベータかごの現在の状態を決定するための上記諸
段階910−944を実行した後に、プログラムは判断段階90
2へ戻されて前述した諸段階902−908を繰り返す。
以上のようにして、選択されたパラメタに周期的に質
問し、それらの現在の状態及び最後の質問以降に何等か
の変化が発生しているか否かを決定し、もし変化が認め
られれば、現在は何等かの警報状態にあるのか、もしく
はそれが取り消されているのか否か、もしくは何れかの
パラメタが性能基準の限界を超過しているか否かを決定
する。第10図乃至第22図を参照して上述した各サブルー
チンに関して以下に詳述する。
第10図に「INOP」サブルーチンが実行する諸段階を示
す。INOPサブルーチンの段階1000へは、主プログラム
「DATAIO」から、または「開扉」、「正常」、または
「ブレーキ」サブルーチンの何れからも到達できる。次
いでサブルーチンは判断段階1002へ進み、UNOCCUPIED A
LARMメッセージが以前に送られたか否かを決定し、もし
送られていたならば、それが未だに有効であるか否かを
決定する。(INOP警報の送信に入っていて(段階102
4)、さらに警報が送られないようにしている(段階103
0)状態であるか否かを検査し(段階1002)、そしてそ
の状態が継続している間は重ねて警報を送られないよう
にする)。もし送られており、且つ未だに有効であれ
ば、サブルーチンは戻り段階1004へ跳躍し(INOPサブル
ーチンが呼び出される前に)実行されていた最後の段階
に続く段階が実行される。もしUNOCCUPIED ALARMメッセ
ージ(INOPS)が以前に送られてなく、且つさらなるINO
PSが不能にされていなければ、プログラムは段階1006を
実行してサブルーチンINOLOG(エレベータの不動作状態
検証)を呼び出す。第10A図に示すように段階1008にお
いてINOLOGサブルーチンに入ったプログラムは段階1010
においてブール式 BRKON(T)AND DMD(T)AND DFO(F)AND INSPECT
(F) を評価する。INOLOGサブルーチンは、無人の異常エレベ
ータ運転停止が発生したか否かを決定するために、INOP
サブルーチン内で呼び出されるのである。これは、ブレ
ーキがかかり、且つかご要請が存在し、且つドアは開い
ておらず、且つ点検が行われていないという状態か、否
かを指示する。もし無人の異常エレベータ運転停止が発
生していれば、「Z」と名付けるフラグがセットされ、
このサブルーチンは戻り段階1012において終了する。
「Z」フラグの目的は、無人の異常エレベータ運転停止
の発生を判断段階1014へ通知することである(「Z」フ
ラグは、エレベータの不作動発生を知らせる第10A図の
段階1010に記述されている論理条件である)。
無人の異常運転停止が発生したか否かを決定した後、
INOPサブルーチンは段階1014へ進み、INOLOGサブルーチ
ンの段階1010において試験した警報状態が真か否か、即
ち「Z」フラグがセットされているか否かを決定する。
もし警報状態が真であれば、プログラムは段階1016を実
行し、3分及び8.5分の両INOPタイマを始動させる。3
分INOPタイマは、段階1018において「サービス中断」カ
ウンタを増加させる前に3分間の警報状態をおくもので
ある。つまり、段階1018は、この3分INOPタイマが時間
切れになった(段階1020)後に実行されるのである。勿
論、もし3分が経過し、且つ「サービス中断」カウンタ
が増加されていれば、プログラムは戻り段階1022で示す
ように3分間の時間切れの後に中断点まで戻され、プロ
グラムの次の段階を実行するようになる。同様に、もし
8.5分INOPタイマが始動してから8.5分後に未だ警報状態
が真であればプログラムは段階1024に進み、段階1026に
おいてINOLOGサブルーチンを呼び出す。ここでもINOLOG
サブルーチンは無人の異常運転停止を試験し、次いで
「Z」フラグがセットされているか否かを決定する判断
段階1028へ進む。もしセットされていれば段階1030はUN
OCCUPIED ALARMメッセージをローカル監視センタへ送
る。また段階1030は、遠隔建物内の全エレベータのパラ
メタの現在(104ms期間における現在)の記録である離
散した写像をRAM内のメッセージバッファ内へ複写させ
てローカル監視センタへの送信に備えさせ、またさらな
るINOPSを不能にする。段階1028において警報状態が偽
であると決定するか、もしくは段階1030が実行された後
に、プログラムは戻り段階1032で示すように8.5分INOP
タイマが時間切れになる前に実行しようとしていた段階
へ戻される。もしINOPサブルーチンの判断段階1014にお
いて警報状態が真でないと決定されれば、サブルーチン
は段階1034へ分岐して3分及び8.5分の両タイマを(も
しこれらが以前に始動していて未だに作動中であれば)
停止させる。
第11図は「警報」サブルーチンの詳細を示している。
段階1100に示すように、警報サブルーチンへは、主プロ
グラム「DATAIO」、もしくはサブルーチン「開扉」また
は「ブレーキ」から到達することができる。変数ALBが
変化したために主プログラムから警報サブルーチンへ入
ったものとすれば(開扉及びブレーキサブルーチンから
警報サブルーチンへ入るための理由は、これらのサブル
ーチンの項において詳述する)、プログラムは段階1102
へ進み、さらなるUNOCCUPIED ALARM(乗客閉じ込め警
報)を不能しているか否かを決定する。もし不能にして
いればプログラムは戻り段階1104へ跳躍してプログラム
制御は警報サブルーチンを呼び出したルーチンへ戻され
る。もし以前からのOCCUPIED ALARM(乗客閉じ込め警
報)が未だに有効であれば、プログラムは段階1106へ進
んで1秒警報タイマが時間切れであるか否かを決定す
る。もし時間切れになっていればプログラムは戻り段階
1104へ跳躍して警報サブルーチンから出て行く。1秒警
報タイマの目的は、閉じ込められた乗客に十分な時間の
間警報ボタンを押すことを要求し、偽警報による妨害を
防ぐことである。もし1秒警報タイマが時間切れになっ
ていれば、プログラムは段階1108へ進んでブール式BRKO
N(T)AND ALB(T)を評価する。つまり、エレベータ
はブレーキがかかり、且つ同時に警報ボタンが押されて
停止しているか否かを調べ、もしこのブール式が真であ
ればプログラムは段階1110において変数EMSTOの真偽を
判断する。変数EMSTOは、緊急停止機構がエレベータか
ごの内部から作動させられたのか否かを表示するもので
ある。上記ブレーキ式が偽の状態であれば、それは機構
が作動させられていないことを意味する。この場合には
1秒警報タイマ及び3分警報タイマが段階1112において
始動させられる。また離散した写像内に含まれる現在地
がローカル監視センタへの送信のためにメッセージバッ
ファ内に記憶される。1秒タイマの目的は段階1106に関
して説明した通りである。3分タイマの目的は、エレベ
ータを一時的に不能にするのではなく、エレベータを実
際に運転停止させることである。離散した写像の目的
は、第10図に関して説明済である。もし段階1110におい
て緊急停止機構が作動していることが判明すれば、これ
はかご内において暴行事件が発生し、加害者が緊急停止
機構を作動させ、被害者が警報ボタンを押したことが考
えられる。次いでプログラムは段階1114を実行してドア
が完全に開いているか否かを決定する。緊急停止ボタン
機構が作動していることを決定した後にこの段階を挿入
した理由は、ドアが完全に開いただけで緊急停止機構が
作動したために、ブレーキがかかって警報ボタンが押さ
れたエレベータかごのためのOCCUPIED ALARMメッセージ
が生成されない可能性を防ぐことである。ドアを開けた
ままかごを床に保持することはサービス職員にとっては
普通のことである。もしドアが完全に開いていれば、プ
ログラムは段階1116において1秒及び3分の両警報タイ
マを停止させる。段階1116は、段階1108のBRKON(T)A
ND ALB(T)が否定された場合にも遂行される。
第12図は、電力サブルーチンを示すものである。この
サブルーチンの段階1200へは、主プログラム「DATAI
O」、または「開扉」、「閉扉」、「正常」、「ブレー
キ」、もしくは「ドアゾーン」サブルーチンの何れか1
つから到達することができる。説明の都合上、主プログ
ラムDATAIOから電力サブルーチンへ進んだものとすれば
(残りのサブルーチンがその実行中にこの電力サブルー
チンを呼び出すことに関してはそれぞれのサブルーチン
において説明済であるか、もしくは後述する)、プログ
ラムは判断段階1202に進んで点検制御バイトがセットさ
れているか否かを決定する。電力障害を試験する前に、
サービスマンによる点検を試験するのは、安全鎖の変化
(第9図の段階914及び916参照)がサービスマンによる
エレベータ運転停止ではないことを確認することが重要
だからである。もし保守のために、即ちサービスマンの
操作によって安全鎖が変化したのでなければ、サブルー
チンは段階1204において「POWLOG」サブルーチンを呼び
出す。
第13図にこのPOWLOGサブルーチンの流れ図を示す。こ
のサブルーチンの段階1300へは、電力サブルーチンか
ら、もしくは3分電力タイマの時間切れからの何れかか
ら進入する。ここでは電力サブルーチンからPOWLOGサブ
ルーチンが呼び出されたものとする。POWLOGサブルーチ
ンは段階1302においてブール式 DFO(T)AND BRKON(T)AND DFC(F)AND INSPECT
(T)AND DS(T)AND SAF(T) に従って試験され、もしこの式が真であればフラグ
「Z」がセットされる。次いでPOWLOGサブルーチンは段
階1304から、呼び出したルーチンへ戻される。POWLOGサ
ブルーチンにおいて上記ブール式を使用して試験する目
的は、電力がエレベータから除かれたか否かを決定する
ことである。
第12図に戻って、電力サブルーチンは判断段階1206へ
進み、POWLOGサブルーチンにおいて「Z」フラグがセッ
トされたか否か、即ちエレベータから電力が除かれてい
るか否かを試験する。もし真であれば段階1208において
3分電力タイマを始動させる。
判断段階1202において点検制御バイトがセットされて
いることを見出すと、このサブルーチンは段階1210へ分
岐して3分電力タイマを停止させる。段階1210は、段階
1206においてPOWLOGサブルーチンで「Z」フラグがセッ
トされていないと判断された場合にも実行される。3分
電力タイマは、電力がサービスマンによって意図的に除
かれたり、もしくは除かれなかったりするので、上記の
何れの場合にも停止させられるのである。3分電力タイ
マの始動もしくは停止の何れかを行った後に、電力サブ
ルーチンは段階1212から電力サブルーチンを呼び出した
ルーチンへ戻される。
電力サブルーチンを呼び出したルーチンへ戻された
後、3分タイマが作動したまま(もし始動されていれ
ば)最終的には主プログラムDATAIOへ戻る。電力サブル
ーチンは、そのタイマが作動している間に3分タイマが
時間切れとなって再度直接呼び出されることがなけれ
ば、プログラムは実行していたことを中断されて段階12
14から電力サブルーチンへ戻され、POWLOGサブルーチン
を実行するために段階1216においてPOWLOGサブルーチン
を呼び出す。POWLOGサブルーチンにおいて電力がエレベ
ータから未だに除かれているか否かを決定した後(この
試験に関しては第13図において説明済)、段階1218にお
いて「Z」フラグがセットされているか否かが決定され
る。もしセットされていれば、段階1220において離散し
た写像がメッセージバッファ内に複写されてローカル監
視センタへの送信に備え、また「警報解除」メッセージ
がローカル監視センタへ送られる。もし判断段階1218に
おいて警報状態は存在していないと判定されるか、もし
くは段階1220が実行された後に、段階1222からプログラ
ム制御は元の(呼び出しを行った)プログラムの中断点
へ戻される。
第14図は、「警報停止」サブルーチンの流れ図であ
る。警報停止サブルーチンの段階1400へは「開扉」、
「閉扉」、「床合わせ」、または「ドアゾーン」サブル
ーチンの何れか1つから到達することができる。段階14
00からサブルーチンへ入ると、判断段階1402は、警報継
続が不能にされているか否かが決定される。この決定を
行う目的は、余計な警報がローカル監視センタへ送られ
るのを防ぐことである。もし警報継続が不能にされてい
れば、段階1404においてブール式DFO(T)AND DFC
(F)AND DS(F)AND LEV(T)が評価され、かごが
ドアを開いたままある床に着床しているか否か、即ち警
報状態は最早存在していないのではないかが決定され
る。もし警報状態が解除されたことが決定されると、判
断段階1406によって5秒警報停止(STPALM)タイマが既
に作動中であるか否かが判断される。もしタイマが作動
中でなければ段階1408がタイマを始動させる。判断段階
1404が警報継続状態は解除されていないと決定すれば、
段階1410において5秒タイマを停止させる。警報継続状
態が解除されていないまま正常メッセージへ戻すことは
不適切であるからタイマを停止させるのである。判断段
階1402において警報継続が不能にされていると決定され
た場合、もしくは判断段階1406において5秒タイマが既
に作動中であると決定された場合、もしくは段階1410ま
たは1408において5秒タイマを停止または始動の何れか
を行う必要があると認められた場合には、警報停止サブ
ルーチンは戻り段階1412からプログラム制御を(警報停
止サブルーチンを呼び出した)サブルーチンへ戻す。
5秒経過しても5秒タイマが未だに作動中であれば、
プログラムは段階1414において警報停止サブルーチンへ
戻り、段階1416は「停止検査」サブルーチンを呼び出
す。
第15図は「停止検査」サブルーチンの流れ図である。
段階1500から明らかなように、この停止検査サブルーチ
ンへは、「警報停止」もしくは「ブレーキ」サブルーチ
ンの何れかから到達する。第14図に関して説明済の目的
から、停止検査サブルーチンが警報停止サブルーチンに
よって呼び出されたものとすれば(ブレーキサブルーチ
ンが停止検査サブルーチンを呼び出す理由については、
ブレーキサブルーチンに関して後述する)プログラムは
判断段階1502に進んで警報継続もしくは警報解除が不能
にされ、且つそのままにされているか否かが決定され
る。もしそうであれば、段階1504によって警報継続もし
くは警報解除の不能化は取り消される。また「正常復
帰」メッセージがローカル監視センタへ送られる。もし
判断段階1502において、不能にされ且つそのままにされ
ている警報継続もしくは警報解除は存在しないと判断さ
れるか、もしくは判断段階1504が完全に実行されてしま
うと、プログラムは段階1506へ達してプログラムの制御
は停止検査サブルーチンを呼び出したサブルーチンへ戻
される。
再度第14図にもどって、段階1416において停止検査サ
ブルーチンが実行されると、警報停止サブルーチンは戻
り段階1418へ進み、プログラムの制御を(警報停止サブ
ルーチンを呼び出した)サブルーチンへ戻す。
第16図は「正常」サブルーチンの流れ図である。この
サブルーチンへは段階1600から入り、段階1602において
INOPサブルーチンを呼び出す。INOPサブルーチンに関し
ては第10図及び第10A図において説明済である。第10A図
に戻って、INOLOGサブルーチンにおいて試験されるブー
ル式には変数INSPECTが含まれている。正常サブルーチ
ンが呼び出されたのはこの変数の変化が検出されたから
であるから(第9図の段階910及び912参照)、「点検
中」メッセージもしくは「点検終了」メッセージを送る
か否かを決定する前に、以前に送られた何等かの警報解
除メッセージが未だに有効であるか否かを決定する必要
がある。第10A図の段階1010において、「Z」フラグの
状態を変化させなければならないと決定されると、第10
図のINOPサブルーチンが適切に進行する。
INOPサブルーチンが実行された後にプログラム制御は
正常サブルーチンへ戻され、電力サブルーチンを呼び出
す段階1604が実行される。電力サブルーチンを呼び出す
理由は、電力サブルーチンによって検出される警報状態
(第9図の段階910において検出されるように)が今変
化したばかりの変数INSPECTの状態に依存するからであ
る。もし3分電力タイマが作動中であれば(第12図で説
明したように)、変数INSPECTが変化すると電力サブル
ーチンは3分電力タイマを停止させる。電力サブルーチ
ンにおいて変数INSPECTの変化の効果が決定された後、
第16図の正常サブルーチンは判断段階1606を実行して変
数INSPECTの真偽を決定する。もしそれが真であれば、
即ちキーがエレベータ制御パネル内、もしくはエレベー
タ機械室内の何れかにおいて回されていると、段階1608
が実行されて1分点検タイマが始動する。判断段階1606
において変数INSPECTが偽であると決定されると段階161
0が実行され、1分点検タイマが停止される(もし作動
中であれば停止され、もし作動中でなければ次の段階へ
進む以外何等の行動もとられない)。次の判断段階1612
は点検制御フラグがセットされているか否かを決定す
る。もしセットされていれば、段階1614へ進んで「点検
終了」メッセージをローカル監視センタへ送る。判断段
階1612において点検フラグはセットされていないと決定
されるか、もしくは段階1608または1614の何れかが完全
に実行されると「正常」サブルーチンは段階1616によっ
てプログラム制御を主プログラムDATAIOへ戻す。
もし1分が経過した後に変数INSPECTにさらなる変化
が発生しなければ、主プログラムは中断され、段階1618
において正常サブルーチンへ戻り、次いで判断段階1620
へ進んで電力タイマが作動中であるか否かが決定され
る。もし作動中でなければ段階1622が実行されて点検制
御フラグがセットされ、「点検中」メッセージがローカ
ル監視センタへ送られる。判断段階1620において電力タ
イマが作動中であると決定されれば点検制御フラグをセ
ットしたり、もしくは「点検中」メッセージを送ること
は不適切であり、プログラム制御は段階1624によって主
プログラムへ戻される。段階1624は、段階1622が実行さ
れた後にも実行される。
第17図は、「ドアゾーン」サブルーチンの流れ図であ
る。ドアゾーンサブルーチンへは、第9図の判断段階93
8において変数DZの変化が検出された後に、主プログラ
ムから段階1700へ進入する。変数DZの変化は、かごがあ
る階のドアゾーンへ到達したか、もしくは該ゾーンから
離脱したかの何れかを表している。ドアゾーンサブルー
チンの目的は、変数DZの変化が検出された時に警報停止
サブルーチン、もしくは警報状態タイマが作動中であれ
ば、警報停止サブルーチンもしくは電力サブルーチンに
それらの何れかのタイマを停止させる機会を持たせるこ
とである。ドアゾーンサブルーチンは先ず段階1702によ
って警報停止サブルーチンを呼び出して第14図の判断段
階1404における警報試験が満足されたか否かを決定した
後、判断段階1406もしくは段階1410からドアゾーンサブ
ルーチンへ戻させる。ドアゾーンサブルーチンは次に段
階1704によって電力サブルーチンを呼び出し、第12図に
示す流れ図に従って実行させる。もしPOWLOGサブルーチ
ンの段階1302(第13図)における警報状態試験の結果が
真でなければ、電力サブルーチンは段階1210によって3
分電力タイマを停止させてからドアゾーンサブルーチン
へ戻る。段階1706はプログラムの制御をドアゾーンサブ
ルーチンから主プログラムDATAIOへ戻す。
第18図は「床合わせ」サブルーチンの諸段階を示す流
れ図である。主プログラムDATAIOは、段階1800から床合
わせサブルーチンへ入る。次いで段階1802によって警報
停止サブルーチンを呼び出し、主プログラムDATAIO(第
9図)の段階918において検出した変数LEVの変化によっ
て、不能にされた警報が存在しない場合、5秒警報停止
タイマ(このタイマは「正常復帰」メッセージを送るた
めに使用されている)を始動させるのか、もしくは停止
させるのかを決定する。警報が不能にされているか否か
を決定した後、もし不能にされていなければプログラム
は床合わせサブルーチンへ戻るか、もしくは不能にされ
ていれば5秒警報停止タイマを始動もしくは停止させて
から床合わせサブルーチンへ戻って、「床合わせ検査」
サブルーチンサブルーチンを呼び出す次の段階1804へ進
む。第19図は、「床合わせ検査」サブルーチンの流れ図
であって、段階1900へは「開扉」、「ブレーキ」、もし
くは「床合わせ」サブルーチンの何れかから到達するこ
とができる。床合わせ検査サブルーチンを呼び出す理由
は、エレベータが床合わせされているか否か(これは、
エレベータがある階と床と床合わせされているか否かと
いう意味である)に関して変数LEVの変化を検出した後
に、床合わせ誤差が発生したか否かを決定するためであ
る。床合わせ誤差は、エレベータがある階に接近してエ
レベータの床がその階床と正確に合う位置に停止しない
場合に発生する。もしこの誤差が所定の許容誤差範囲を
超えていれば、変数LEVは偽の値をとる。段階1900から
床合わせ検査サブルーチンに入ると、判断段階1902が実
行されてドアが完全に開き且つブレーキがかかっている
(即ち、DFO(T)AND BRKON(T)=真)か否かが決定
され、もし否(偽もしくは(F)、もしくはNO)であれ
ばエレベータは到着しておらず且つある階においてドア
が完全に開いて停止しているのであるから、床合わせ誤
差が発生しているか否かを検査する理由は存在しない。
従って段階1904においてプログラム制御は(床合わせ検
査サブルーチンを呼び出した)サブルーチン、この場合
は床合わせサブルーチンへ戻される。判断段階1902にお
いてエレベータかごのドアは完全に閉じており且つブレ
ーキがかかっていることが確認されると、判断段階1906
が実行されて変数LEVの状態を検査する。もしLEV=真で
あれば、即ち床合わせ誤差が発生していなければ、段階
1904からプログラムは呼び出したサブルーチンへ戻され
る。しかしながらもしLEV=偽であって床合わせ誤差が
発生していると判断されると、段階1908において床合わ
せ誤差カウンタを増加させた後に段階1904からプログラ
ムは呼び出したサブルーチンへ戻される。
第20図は、「ブレーキ」サブルーチンの流れ図であ
る。このサブルーチンへは、主プログラムDATAIOから入
り、段階2000に次いで段階2002において警報サブルーチ
ンが呼び出される。警報サブルーチンは、1秒もしくは
3分の警報タイマの何れかが作動中であるかも知れない
こと、及び変数BRKONが真から偽に変化するためには理
論的に全警報タイマが停止している必要があることから
(第11図の判断段階1108参照)、ブレーキサブルーチン
によって呼び出されるのである。警報サブルーチンが実
行された後に、段階2004によってINOPサブルーチンが呼
び出されて作動しているかも知れない如何なるINOPタイ
マも停止させられる。これは前に説明した第10図及び第
10A図の流れ図に従って遂行される。もし作動中の何れ
かのINOPタイマを停止させるものと決定されれば、「警
報解除」メッセージが送られることはない。このような
警報メッセージが送られる前にブレーキをかけるべきで
あるからこれは全く適切なことである。段階2004が実行
されると、次に段階2006において床合わせ検査サブルー
チンが呼び出される。第19図において説明したこの床合
わせ検査サブルーチンを呼び出す目的は、床合わせ誤差
カウンタを増加させるか否かを決定するためである。こ
の決定が終了すると、段階2008において、第12図及び第
13図の電力サブルーチンを呼び出す。電力サブルーチン
を呼び出す理由は、3分電力タイマが作動しているか否
かを決定し、もし作動中であればそれを停止させること
である。段階2008が安全に実行された後、判断段階2010
において変数BRKONの真偽が判定される。もしBRKONが真
ではないと判定されると、段階2012が実行されて、警報
ボタン用の1秒タイマ警報フラグがクリアされ、3分の
警報継続タイマが停止され、そして「1階分走行」タイ
ミングルーチンを作動可能にする3秒タイマが始動させ
られる。段階2012が実行された後サブルーチンは次に段
階2014を実行して1階分走行カウンタを増加させる。次
に段階2016において停止検査サブルーチンを呼び出す。
段階2010において変数BRKONが真であったと判定される
と、判断段階2018が実行され、1階分走行時間離散値が
状態を変化させたか否かが決定される。もし変化してい
なければ、段階2020において1階分走行時間が読み出さ
れて選択された限界と比較される。これらの限界の何れ
かを超えている場合には、超過カウンタが増加される。
段階2016、反脱段階2018もしくは段階2020を実行した後
にプログラム制御は段階2022から主プログラムDATAIOへ
戻される。3秒のタイミング期間が終わって3秒タイマ
が時間切れになると、何を実行していても主プログラム
は中断されて段階2024においてブレーキサブルーチンへ
戻され、段階2026が実行されて1階分走行タイマか作動
可能にされる。1階分走行タイマか作動可能にされる
と、プログラム制御は段階2028から主プログラムDATAIO
へ戻される。
第21図は、「開扉」サブルーチンの流れ図である。こ
のサブルーチンの段階2100へは、主プログラムDATAIOか
ら入る。変数DFOの変化は、「警報」、「INOP」、「警
報停止」、及び「電力」の各サブルーチンにおいて作動
しているかも知れないタイマに影響を及ぼす潜在力を有
しており、また床合わせ検査サブルーチンにおける床合
わせ誤差カウンタにも影響を与えるので、これらのサブ
ルーチンが段階2102、2104、2106、2108、及び2110にお
いて個々に呼び出される。これらの各サブルーチンに関
しては既に説明したので、ここでは説明を省略する。段
階2110を実行した後に、開扉サブルーチンは判断段階21
12を実行して変数DFOの真偽を判定する。もし真でなけ
れば、第9図の段階926において検出されたDFOの変化
は、ドアが完全に開いた状態から閉じ始める変化でなく
てはならない。従って段階2114によって閉扉タイマが初
期化され、動作可能にされるのである。判断段階2112に
おいてドアが完全に開いていると判定されれば、判断段
階2116が実行されて開扉タイマが動作可能にされている
か否かが決定される。もし動作可能にされていれば、段
階2118においてドアを開くための時間が開扉タイマから
読み取られ、この時間を受け入れ可能な限界の範囲と比
較し、そしてもしある限界を超えていれば開扉超過カウ
ンタを増加させる。段階2114、判断段階2116もしくは段
階2118を実行した後にプログラム制御は段階2120から主
プログラムDATAIOへ戻される。
第22図は、「閉扉」サブルーチンの流れ図である。こ
のサブルーチンの段階2200へは主プログラムDATAIOから
到達する。閉扉サブルーチンは段階2202を実行して警報
停止サブルーチンを呼び出す。警報停止サブルーチン
は、エレベータのドアが完全に閉じていないことによっ
て始動させられた5秒タイマを有しているために呼び出
されるのである。もしエレベータのドアが今は完全に閉
じられ、5秒タイマが未だ作動中であれば、「正常復
帰」メッセージが送られる前にこのタイマを停止させる
必要がある。警報停止サブルーチンを実行した後に段階
2204において電力サブルーチンを呼び出す。電力サブル
ーチンは、エレベータドア完全閉じ変数が偽(即ちDFC
=偽)との先の決定に基づいて電力タイマが作動してい
るかも知れないので呼び出されるのである。第9図の流
れ図の判断段階930において検出された変化が、ドアが
完全に閉じた位置への変化であれば第13図の流れ図の段
階1302におけるブール式は最早真ではなく、第12図の流
れ図の段階1210による3分電力タイマを(もし作動中で
れば)停止させるべきである。電力サブルーチンを実行
した後に、閉扉サブルーチンは判断段階2206へ進んで変
数DFCの真偽を判定する。もしドアが完全に閉じていな
ければ、段階2208が実行されて閉扉タイマが初期化さ
れ、動作可能にされ、またドア作動カウンタが増加され
る。一方判断段階2206においてドアは完全に閉じている
と判定されれば、判断段階2210が実行されて開扉タイマ
が動作可能にされているか否かが判定される。もし動作
可能にされていれば、段階2212において閉扉タイマが読
み取られ、その値が受け入れ可能な限界の範囲と比較さ
れ、もし何れかの限界を超えていれば超過カウンタが増
加される。段階2208、判断段階2210もしくは段階2212が
実行されると、プログラム制御は戻り段階2214を経て主
プログラムDATAIOへ戻される。
本発明の装置が、エレベータかごシステムに限定され
るものではないことを理解されたい。本発明は、性能デ
ータもしくは警報状態を監視できる如何なる運転システ
ムにも使用可能である。本発明は、システムの設置場所
において、もしくは遠隔地においての何れによっても単
一の運転システムを監視するために使用することができ
る。この場合、もし複数の運転システムが同一の位置に
あり、システム全部をその位置において監視することが
望まれ、そしてローカルオフィスもしくは中央オフィス
の何れかにおいてはこれらの運転システムを監視する必
要がないのであれば、第1図のモデム24、26、32を含む
通信機器は不要である。同様に、それぞれが異なる位置
に物理的に配置されている複数の運転システムを監視し
たいのではあるが、中央監視オフィスを含む必要がない
場合には、ローカルオフィスと通信する複数の遠隔シス
テム12を有する第1図に14で示したローカルオフィスの
1つと類似のものを考えてもよい。この場合中央オフィ
ス16は排除される。
第2図−第7図に示すようにして、エレベータ入力を
センサから第4図の信号プロセッサへ伝送する方法は、
本質的には並列・直列・並列動作であり、これは本発明
にとって絶対的に必要なものではない。例えば、各エレ
ベータ入力を各センサからプロセッサまでハードワイヤ
接続し、その点において公知手段によってデータバス内
へ多重化することができる。このような方法は、センサ
からプロセッサ位置までの配線が既になされている場
合、例えば既存リレーの予備接点を中央位置まで接続す
るような場合には運転システム内で実現可能であるかも
知れない。同様に第2図のICU104によって実現されてい
るプロトコル、入出力線の機構、アドレス構成、及び制
御構造等は、その機能を遂行するために異なるハードウ
ェアを選択すれば極めて異なるものとなる。
またエレベータ入力信号のための光学式分離・信号調
整装置の使用が、本発明の実施には絶対的に必要ではな
いことも理解されたい。このような分離は雑音の多い環
境においては望ましいものではあるが、本発明にとって
不可欠な一部と考えるべきではない。
更に第6図及び第7図に示す信号プロセッサ、RAM、R
OM及び付属回路は、特定のハードウェアであって本発明
の実施に個々に必要であると考えるべきではないことも
理解されたい。使用した信号プロセッサ構造は、同一
の、もしくは類似の機能を遂行する異なるハードウェア
を使用して容易に達成される。
また第8図−第22図に示した流れ図は極めて狭い分
野、即ちエレベータシステムに用いるために企図された
極めて特殊なアルゴリズムであることも理解されたい。
これらの極めて特殊なアルゴリズムの使用が、本発明を
実施することができる唯一のアルゴリズムであると考え
るべきではない。本発明は、何等かの警報状態の存否を
評価可能にするパラメタの如何なる組合わせを用いても
実現することができる。従って本発明はエレベータシス
テムにおける使用に限定すべきものでも、もしくはその
エレベータシステムにおける使用をこれらのアルゴリズ
ムのみの使用に限定すべきものでもないのである。
同様に、本発明を好ましい実施例に関して図示し、説
明したが、当業者ならば本発明の思想及び範囲から逸脱
することなく上記の及び種々の他の変更、省略及び付加
を行い得ることも理解されよう。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明による遠隔エレベータ監視システムの
システムブロック線図であり、 第2図は、第1図のシステムに使用されているスレーブ
装置の簡易ブロック線図であり、 第3図は、第1図の実施例の説明に用いられる信号の波
形図であり、 第4図は、第1図の実施例に使用されているマスタの簡
易ブロック線図であり、 第5図は、第2図に示すスレーブ装置の簡易回路図であ
り、 第6図は、第4図のマスタブロック線図の一部の簡易回
路図であり、 第7図は、第4図のマスタブロック線図の一部の簡易回
路図であり、 第8図は、警報状態の存在を決定するためにマスタプロ
セッサにより実行される諸段階を示す簡易流れ図であ
り、 第9図は、所与のサイクル内に何れかのパラメタが状態
を変化させたか否かを決定するためにマスタプロセッサ
により実行される諸段階を示す簡易流れ図であり、 第10図は、警報解除状態の存否を決定するためにマスタ
プロセッサにより実行されるINOPサブルーチンの簡易流
れ図であり、 第10A図は、警報解除状態を満足させるのに必要な論理
状態の存否を決定するためにマスタプロセッサにより実
行されるINOLOGサブルーチンの簡易流れ図であり、 第11図は、警報継続状態の存否を決定するためにマスタ
プロセッサにより実行される警報サブルーチンの簡易流
れ図であり、 第12図は、警報解除状態の存在を決定するために信号プ
ロセッサにより実行される電力サブルーチンの簡易流れ
図であり、 第13図は、警報解除状態の存在を決定するために実行さ
れる論理諸段階を示すPOWLOGサブルーチンの簡易流れ図
であり、 第14図は、警報状態が存在しないことに基づいて、先に
送られた警報メッセージを取り消すか否かを決定するた
めにマスタプロセッサにより実行される警報停止サブル
ーチンの簡易流れ図であり、 第15図は、正常復帰メッセージを送るためにマスタプロ
セッサにより実行される諸段階を示す停止検査サブルー
チンの簡易流れ図であり、 第16図は、点検活動が行われているか否かを決定するた
めに、及び適切なメッセージを送るためにマスタプロセ
ッサにより実行される正常サブルーチンの簡易流れ図で
あり、 第17図は、警報取り消しメッセージを送るべきか否かを
決定するために、もしくは電力障害が発生したか否かを
決定するためにマスタプロセッサにより使用されるドア
ゾーンサブルーチンの簡易流れ図であり、 第18図は、マスタプロセッサが警報停止サブルーチン及
び床合わせ検査サブルーチンを実行する床合わせサブル
ーチンの簡易流れ図であり、 第19図は、ある階における各停止後にエレベータかごの
床合わせをマスタプロセッサが検査し、各誤差の検出後
に誤差カウンタのレベルを増加させる床合わせ検査サブ
ルーチンの簡易流れ図であり、 第20図は、ブレーキサブルーチンの簡易流れ図であり、 第21図は、開扉サブルーチンの簡易流れ図であり、そし
て 第22図は、閉扉サブルーチンの簡易流れ図である。 10……遠隔エレベータ監視システム 12……遠隔建物 14……ローカル監視センタ 16……中央監視センタ 18……マスタ 20……スレーブ 22……通信回線 24、26、32……モデム 28……ローカルプロセッサ 30、36……プリンタ 34……中央コンピュータ 38……CRT 40……大容量記憶装置 102……光学式分離・信号調整器・多重化装置 104……工業用制御装置 108……アドレス形成・制御装置 110……水晶 112……回線終端回路網 114……電源 300……マスタ/スレーブ通信インタフェース 302……信号プロセッサ 304……RAM 306……ROM 308……汎用非同期受信器・送信器 310……電源 312……中断発生回路 314……クロック発生器 322……ドライバ回路 340……受信器回路 500……エレベータセンサ接点 502……120V交流源 508……光学式分離・信号調整回路網 512……光学式分離回路 518……バッファ増幅器 522……排他的ORゲート 528……マルチプレクサ 530……複数アドレス用2進カウンタ 534……アドレスコンパレータ 536……アドレス選択スイッチ 544……工業用制御装置 546……コンパレータ 562……終端回路網 600……マスタ/スレーブ通信インタフェース・UART単
一チップ 614……コンパレータ 621……クロックパルス回路 622……データ書き込み回路 623……ラッチ回路 700……メモリデコーダ/セレクタ・マルチプレクサ 706……水晶及び付属回路 708……バッファ回路 728、730……フリップフロップ 750……リチウム電池
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭59−17475(JP,A) 特開 昭58−207264(JP,A) 特開 昭54−40458(JP,A) 実開 昭52−160959(JP,U) 実開 昭58−27265(JP,U) 特公 昭56−52831(JP,B2)

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の遠隔ビルデイング内で作動している
    エレベータシステムについて選定された制御パラメタの
    状態を示す個別のエレベータシステムの制御パラメタ信
    号を連続的に監視することによって、前記のエレベータ
    システムに発生した種々の機能不全を自動的に検出する
    ためそれぞれの遠隔ビルデイング内に設置され、一つの
    中央サービスオフイスと協働使用する遠隔エレベータ監
    視装置において、 機能不全の発生の前と後の両方で、そのビルデイングの
    エレベータシステムに関連の個別の制御パラメタ信号に
    応答するエレベータシステム監視手段と前記の中央サー
    ビスオフイスへ送信する通信要素手段とを備え、 前記のエレベータシステム監視手段は、 式の形でグループに分けた制御パラメタ信号を蓄積する
    記憶手段を含む信号プロセッサ手段を含み、前記の式は
    特定の機能不全状態を選定された制御パラメタ信号の組
    み合わせで予め表していて、その式が満足されるとエレ
    ベータシステムに発生しているかもしれない種々の機能
    不全の一つの発生を示しており、 前記の信号プロセッサ手段は個別の制御パラメタ信号を
    サンプルし、そしてこれら個別の制御パラメタ信号の順
    次のサンプル値を前記の記憶手段に蓄積し、今サンプル
    した各値をその前のサンプル値と比較してその間の状態
    変化を検出し、そして前記の信号プロセッサ手段は、そ
    れぞれそのような状態変化があるときは、そのそれぞれ
    の状態変化の結果として満足させられた式を特定し、そ
    の満足させられた式の発生毎にメッセージ信号を発生
    し、 前記の通信要素手段はメッセージ信号を前記の中央サー
    ビスオフイスへ送るように構成したことを特徴とする遠
    隔エレベータ監視装置。
  2. 【請求項2】各監視手段は一つもしくはそれ以上のスレ
    ーブ手段と、送信ライン手段と、マスタ手段とを含み、 各スレーブ手段は個別の制御パラメタ信号に応答して、
    反復される一連のタイムド・データフレームの中の一つ
    のそのスレーブに関連したデータフレーム内の選定位置
    に各個別の制御パラメタ信号を与え、各フレーム内の各
    選定位置は特定の制御パラメタ信号と関連しており、 前記の送信ラインは各スレーブ手段へ接続されており、
    前記の反復される一連のタイムド・データフレームの個
    別の制御パラメタ信号に応答して、その一連の順序で個
    別の制御パラメタ信号を送信し、そして 一連の順序で送信された個別の制御パラメタ信号に応答
    する前記のマスタ手段は記憶手段を含む信号プロセッサ
    手段を含み、前記の記憶手段は式の形でグループに分け
    た制御パラメタ信号を蓄積し、前記の式は特定の機能不
    全状態を選定された制御パラメタ信号の組み合わせで予
    め表していて、その式が満足されるとエレベータシステ
    ムに発生しているかもしれない種々の機能不全の一つの
    発生を示しており、前記の信号プロセッサは個別の制御
    パラメタ信号をサンプルし、そしてこれら個別の制御パ
    ラメタ信号の順次のサンプル値を前記の記憶手段に蓄積
    し、今サンプルした各値をその前のサンプル値と比較し
    てその間の状態変化を検出し、そして前記の信号プロセ
    ッサ手段は、それぞれそのような状態変化があるとき
    は、そのそれぞれの状態変化の結果として満足させられ
    た式を特定し、その満足させられた式の発生毎にメッセ
    ージ信号を発生する 請求項1に記載の遠隔エレベータ監視装置。
  3. 【請求項3】各監視手段は、一つもしくはそれ以上のス
    レーブ手段と、送信ライン手段と、マスタ手段とを含
    み、 各スレーブ手段は個別の制御パラメタ信号に応答して、
    反復される一連のタイムド・データフレームの中の一つ
    のそのスレーブに関連したデータフレーム内の選定位置
    に各個別の制御パラメタ信号を与え、各フレーム内の各
    選定位置は特定の制御パラメタ信号と関連しており、 前記の送信ラインは各スレーブ手段へ接続されており、
    前記の反復される一連のタイムド・データフレームの個
    別の制御パラメタ信号に応答して、その一連の順序で個
    別の制御パラメタ信号を送信し、そして 一連の順序で送信された個別の制御パラメタ信号に応答
    する前記のマスタ手段は記憶手段を含む信号プロセッサ
    手段を含み、前記の記憶手段は式の形でグループに分け
    た制御パラメタ信号を蓄積し、前記の式は特定の機能不
    全状態を選定された制御パラメタ信号の組み合わせで予
    め表していて、その式が満足されるとエレベータシステ
    ムに発生しているかもしれない種々の機能不全の一つの
    発生を示しており、又、前記の記憶手段はカウント信号
    を蓄積し、それぞれのカウント信号は前記の個別の制御
    パラメタ信号と一つ一つと関連し、各カウント信号はそ
    れと関連している制御パラメタ信号における選定された
    状態変化により表されるエレベータの機能不全状態の全
    発生回数を表しており、 前記の信号プロセッサ手段は個別の制御パラメタ信号を
    サンプルし、そしてこれら個別の制御パラメタ信号の順
    次のサンプル値を前記の記憶手段に蓄積し、今サンプル
    した各値をその前のサンプル値と比較してその間の状態
    変化を検出し、そして前記の信号プロセッサ手段は、そ
    れぞれそのような状態変化があるときは、そのそれぞれ
    の状態変化の結果として満足させられた式を特定し、そ
    の満足させられた式の発生毎にメッセージ信号を発生
    し、又そのようなそれぞれの状態変化があると、その結
    果として増分しなければならないそれの関連カウント信
    号を特定して、増分し、それぞれのカウント信号の現在
    のカウントを表すメッセージ信号を発生する請求項1に
    記載の遠隔エレベータ監視装置。
  4. 【請求項4】前記の式の少なくとも一つが表している制
    御パラメタ信号の組み合わせが発生したら、その最初の
    発生で前記の通信要素手段は、即時修正動作を必要とす
    ることを指示する警報状態メッセージ信号を発生する請
    求項1に記載の遠隔エレベータ監視装置。
  5. 【請求項5】前記の式の少なくとも一つが表している制
    御パラメタ信号の組み合わせが発生する毎にそれに関連
    した超過カウント信号の値を増やし、それのカウント信
    号の値の大きさはエレベータシステムの作動の様子を表
    しており、そして前記の超過カウント信号の値を表す作
    動メッセージ信号を前記の通信要素手段が定期的に送信
    する請求項1に記載の遠隔エレベータ監視装置。
  6. 【請求項6】監視手段が備える信号プロセッサ手段の記
    憶手段は、カウント信号を含む信号を蓄積し、各カウン
    ト信号は一つの制御パラメタ信号と関連していて、その
    制御パラメタ信号の選定された状態変化が示している、
    選択されたエレベータの機能不全の発生の全回数を示し
    ており、前記の信号プロセッサ手段は、複数の個々の制
    御パラメタ信号をサンプルし、順次にサンプルしたそれ
    らの値を前記の記憶手段に蓄積して、今サンプルした値
    をその前のサンプルした値と比較してそれらの値の間の
    状態の変化を検出し、前記の信号プロセッサ手段はその
    ような状態の変化を検出する毎に、そのような状態の変
    化の結果として増分しなければならない関連信号を特定
    して増分し、前記の信号プロセッサ手段は前記のカウン
    ト信号のそれぞれの現在のカウントを表すメッセージ信
    号を定期的に与える請求項1に記載の遠隔エレベータ監
    視装置。
  7. 【請求項7】複数の遠隔ビルデイング内で作動している
    エレベータシステムについて選定された制御パラメタの
    状態を示す個別のエレベータシステムの制御パラメタ信
    号を連続的に監視することによって、前記のエレベータ
    システムに発生した種々の機能不全を自動的に検出する
    遠隔エレベータ監視装置において、 各遠隔ビルデイング内に少なくとも一つづつ配置され、
    機能不全の発生の前後の両方で、そのビルデイングのエ
    レベータシステムに関連の個別の制御パラメタ信号に応
    答するエレベータシステム監視手段と、各遠隔ビルデイ
    ング内に少なくとも一つづつ配置されている通信要素手
    段と、複数のローカルサービスオフイスの各々に少なく
    とも一つづつ配置されているローカルサービスオフイス
    通信要素手段と、各ローカルサービスオフイスに少なく
    とも一つづつ配置されている表示手段とを備え、 前記のエレベータシステム監視手段は、 式の形でグループに分けた制御パラメタ信号を蓄積する
    記憶手段を含む信号プロセッサ手段を含み、前記の式は
    選定された制御パラメタ信号の組み合わせで特定の機能
    不全状態を予め表していて、その式が満足されるとエレ
    ベータシステムに発生しているかもしれない種々の機能
    不全の一つの発生を示し、 前記の信号のプロセッサ手段は個別の制御パラメタ信号
    をサンプルし、そしてこれら個別の制御パラメタ信号の
    順次のサンプル値を前記の記憶手段に蓄積し、今サンプ
    ルした各値をその前のサンプル値と比較してその間の状
    態変化を検出し、そして前記の信号プロセッサ手段は、
    それぞれそのような状態変化があるときは、そのそれぞ
    れの状態変化の結果として満足させられた式を特定し、
    その満足させられた式の発生毎にメッセージ信号を発生
    し、 前記の通信要素手段はそのビルデイングのメッセージ信
    号を前記ローカルサービスオフイス通信要素手段へ送信
    し、 前記の表示手段は前記のローカルサービスオフイス通信
    要素手段が受信したメッセージ信号に応答して、その検
    出された遠隔ビルデイングのエレベータシステムの状態
    を表示する ことを特徴とした遠隔エレベータ監視装置。
  8. 【請求項8】複数の遠隔ビルデイング内で作動している
    エレベータシステムについて選定された制御パラメタの
    状態を示す個別のエレベータシステムの制御パラメタ信
    号を連続的に監視することによって、前記のエレベータ
    システムに発生した種々の機能不全を自動的に検出する
    遠隔エレベータ監視装置において、 各遠隔ビルデイング内に少なくとも一つづつ配置され、
    機能不全の発生の前後の両方で、そのビルデイングのエ
    レベータシステムに関連の個別の制御パラメタ信号に応
    答するエレベータシステム監視手段と、各遠隔ビルデイ
    ング内に少なくとも一つづつ配置されている通信要素手
    段と、複数のローカルサービスオフイスの各々に少なく
    とも一つづつ配置されているローカルサービスオフイス
    通信要素手段と、各ローカルサービスオフイスに少なく
    とも一つづつ配置されている表示手段と、中央オフイス
    通信要素手段と、中央オフイス表示手段とを備え、 前記のエレベータシステム監視手段は、 式の形でグループに分けた制御パラメタ信号を蓄積する
    記憶手段を含む信号プロセッサ手段を含み、前記の式は
    特定の機能不全状態を選定された制御パラメタ信号の組
    み合わせで予め表していて、その式が満足されるとエレ
    ベータシステムに発生しているかもしれない種々の機能
    不全の一つの発生を示し、 前記の信号プロセッサ手段は個別の制御パラメタ信号を
    サンプルし、そしてこれら個別の制御パラメタ信号の順
    次のサンプル値を前記の記憶手段に蓄積し、今サンプル
    した各値をその前のサンプル値と比較してその間の状態
    変化を検出し、そして前記の信号プロセッサ手段は、そ
    れぞれそのような状態変化があるときは、そのそれぞれ
    の状態変化の結果として満足させられた式を特定し、そ
    の満足させられた式の発生毎にメッセージ信号を発生
    し、 前記の通信要素手段はそのビルデイングのメッセージ信
    号を前記のローカルサービスオフイス通信要素手段へ送
    信し、 前記の表示手段は前記のローカルサービスオフイス通信
    要素手段が受信したメッセージ信号に応答して、その検
    出された遠隔ビルデイングのエレベータシステムの状態
    を表示し、 前記の中央オフイス通信要素手段は、前記のローカルサ
    ービスオフイス通信要素手段のいずれかからのメッセー
    ジ信号に応答してローカルオフイスメッセージ信号を与
    え、そして 前記の中央オフイス表示手段は、前記のローカルサービ
    スオフイス通信要素手段からのローカルオフイスメッセ
    ージ信号に応答してその検出された遠隔ビルデイングの
    エレベータシステムの状態を表示する ことを特徴とした遠隔エレベータ監視装置。
  9. 【請求項9】複数の遠隔ビルデイング内で作動している
    エレベータシステムについて選定された制御パラメタの
    状態を示す個別のエレベータシステムの制御パラメタ信
    号を連続的に監視することによって、前記のエレベータ
    システムに発生した種々の機能不全を自動的に検出する
    遠隔エレベータ監視装置において、 各遠隔ビルデイング内に少なくとも一つづつ配置され、
    機能不全の発生の前後の両方で、そのビルデイングのエ
    レベータシステムに関連の個別の制御パラメタ信号に応
    答するエレベータシステム監視手段と、各遠隔ビルデイ
    ング内に少なくとも一つづつ配置されている通信要素手
    段と、複数のローカルサービスオフイスの各々に少なく
    とも一つづつ配置されているローカルサービスオフイス
    通信要素手段と、各ローカルサービスオフイスに少なく
    とも一つづつ配置されている表示手段と、中央オフイス
    通信要素手段と、中央オフイス表示手段と、中央オフイ
    ス・バルク手段を備え、 前記のエレベータシステム監視手段は、 式の形でグループに分けた制御パラメタ信号を蓄積する
    記憶手段を含む信号プロセッサ手段を含み、前記の式は
    選定された制御パラメタ信号の組み合わせで特定の機能
    不全状態を予め表していて、その式が満足されるとエレ
    ベータシステムに発生しているかもしれない種々の機能
    不全の一つの発生を示し、 前記の信号プロセッサ手段は個別の制御パラメタ信号を
    サンプルし、そしてこれら個別の制御パラメタ信号の順
    次のサンプル値を前記の記憶手段に蓄積し、今サンプル
    した各値をその前のサンプル値と比較してその間の状態
    変化を検出し、そして前記の信号プロセッサ手段は、そ
    れぞれそのような状態変化があるときは、そのそれぞれ
    の状態変化の結果として満足させられた式を特定し、そ
    の満足させられた式の発生毎にメッセージ信号を発生
    し、 前記の通信要素手段はそのビルデイングのメッセージ信
    号を前記のローカルサービスオフイス通信要素手段へ送
    信し、 前記の表示手段は前記のローカルサービスオフイス通信
    要素手段が受信したメッセージ信号に応答して、その検
    出された遠隔ビルデイングのエレベータシステムの状態
    を表示し、 前記の中央オフイス通信要素手段は、前記のローカルサ
    ービスオフイス通信要素手段のいずれかからのメッセー
    ジ信号に応答してローカルオフイスメッセージ信号を与
    え、 前記の中央オフイス表示手段は、前記のローカルサービ
    スオフイス通信要素手段からのローカルオフイスメッセ
    ージ信号に応答してその検出された遠隔ビルデイングの
    エレベータシステムの状態を表示し、そして 前記の中央オフイス・バルク手段は、前記のローカルサ
    ービスオフイス通信要素手段からのローカルオフイスメ
    ッセージ信号を記憶する ことを特徴とした遠隔エレベータ監視装置。
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