JP2606700B2 - フイレツトローリングマシン - Google Patents

フイレツトローリングマシン

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JP2606700B2
JP2606700B2 JP62084219A JP8421987A JP2606700B2 JP 2606700 B2 JP2606700 B2 JP 2606700B2 JP 62084219 A JP62084219 A JP 62084219A JP 8421987 A JP8421987 A JP 8421987A JP 2606700 B2 JP2606700 B2 JP 2606700B2
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広一 守屋
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株式会社昌運工作所
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  • Finish Polishing, Edge Sharpening, And Grinding By Specific Grinding Devices (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の目的〕 「産業上の利用分野」 この発明は例えばクランクシャフトのジャーナル部、
ピン部等のコーナのフイレツト部の主として金属疲労に
対する寿命を延長するためローリング加工を行うフイレ
ツトローリングマシンに関する。
「従来の技術とその問題点」 従来、ローラをワークのコーナフイレツト部に加圧し
て両者を転動させてワークのコーナフイレツト部のロー
リング加工を行うフイレツトローリングマシンではワー
クの回転は汎用電動機もしくは直流電動機又は交流の主
軸用可変速電動機により駆動している。
かゝる従来例としては特開昭54−117849号公報に示さ
れるフイレツトローリングマシンがある。この従来例は
ワークたるクランクシヤフトに対してマスタクランクシ
ヤフトを並列し、マスタクランクシヤフトとワークを同
期回転させ、マスタクランクシヤフトにより工具台を揺
動させるものである。この従来例ではワークの変更に際
してマスタクランクシヤフトを交換しなければならず段
取り替え時間が相当長くかゝる不具合がある。
他の従来例としてはHegenscheidt社(西独)が提案し
ているフイレツトローリングマシンがある。この従来例
はマスタクランクシヤフトを使用しないでクランクシヤ
フトの軸線に平行な軸線のまわりに根本側が揺動可能に
支持されたアーム先端に工具台を枢支したものであり、
マスタクランクシヤフトを用いる必要がないので段取替
の時間が短かくなることが認められる。
然し乍ら、ワークたるクランクシヤフトのジヤーナル
部を加工する場合はともかく、ピン部を加工する際、ピ
ン部がジヤーナル部を中心に回転するため、工具台はピ
ン部に従動して揺動する。そのため、工具台の慣性力が
働く、そこで汎用電動機では起動時クランクシヤフトが
急激に回転速度が上昇するため、素材の加圧当初に周方
向に関し、不均等な加圧力が働き、不均等に加圧されて
しまい、クランクシヤフトのピン部周方向に関し、圧縮
応力が不均等のまゝ残つてしまうということがある。ま
た可変速電動機では回転速度の上昇が円滑に行われるも
のの、加圧回転回数を数値的に正確に指示できないので
クランクシヤフトの各ピンの一回転中における適格な加
圧力の制御ができず汎用電動機の場合と同様、圧縮応力
が不均等のまゝ残るということがある。
更に又、各クランクピンの位相割出しは機械的又は特
別な電気的割出し装置を必要とする。
この発明はクランクシヤフトの軸線に平行な軸線のま
わりに揺動可能に指示されたアーム先端に工具台を枢支
したフイレツトローリングマシンにおける上記問題点を
解決し、加圧速度、加圧回転回数、加圧力を適当に組合
せて良好なフイレツトローリング加工を容易に行うこと
ができるフイレツトローリングマシンを提供することを
目的としている。
〔発明の構成〕
「問題点を解決するための手段」 この発明は円筒形部にコーナフイレツト部を有するワ
ークを対向して支持駆動する主軸台及び心押台と、主軸
台の主軸軸線に平行して割出し移動し、主軸軸線に対し
て直交する面上でワークのコーナフイレツト部に対して
配設されたフイレツト加工用工具を備え該加工用工具の
加圧装置を有する工具台を設け、工具台は主軸軸線に平
行な軸線のまわりに揺動可能に支持された揺動アーム先
端に枢支されたフイレツトローリングマシンにおいて、
ワークの回転速度および加圧回転回数を任意に制御でき
任意の回転位置で加圧装置の制御を行なう信号が出せる
補助機能を有する数値制御装置により制御される主軸駆
動用のサーボモータを有し、ワーク一回転中における回
転速度並びにフイレット加工用工具のワークに加える加
圧力を変更可能としたことをを特徴とするフイレツトロ
ーリングマシンである。
「作 用」 数値制御装置により主軸回転速度と加圧回転回数と加
圧装置の加圧力を組合せて加工し、主軸回転回数により
主軸回転速度と加圧力の組合せを変更して加工を続ける
等のローリング加工を行う。
「実施例」 以下、この発明の実施例を図面に従つて説明する。
第6図、第7図はワーク1例えばクランクシヤフトを
示す。1aはピン部、1bはジヤーナル部、1cはクランクア
ームでピン部1aのクランクアーム1cとの附根はコーナフ
イレツト部1dで連続し、ジヤーナル部1bのクランクアー
ム1cとの附根はコーナフイレツト部1eで連続している。
即ち、クランクシヤフトはピン部1a、ジヤーナル部1bが
円筒形部でコーナフイレツト部1d,1eを有する。フイレ
ツト部1d又は1e加工用の加圧ローラ2はピン部1a、ジヤ
ーナル部1bの軸線に対して傾いた軸線で回転するように
保持される。
第4図はフイレツト加工用具の加圧ローラ2を示す。
加圧ローラ2はワーク1の例えばピン部1a又はジヤーナ
ル部1bの周方向を三等配した位置に配設され、該ピン部
1a又はジヤーナル部1bを加圧するものである。或はピン
部1a又はジヤーナル部1bの周方向一個所を圧するように
配設し、支持ローラでピン部1a又はジヤーナル部1bを支
持する。
第1図はフイレツトローリングマシンの正面図、第2
図は第1図の平面図、第3図は第1図のA−A断面図で
ある。
対向してワーク1を支持駆動する主軸台3と心押台4
は共通の機台10上に有し、主軸台3は機台10に固定さ
れ、心押台4は主軸台3との間の距離を調節可能に固定
される。
ワーク1は主軸台3中に軸承された主軸5頭に固定し
たチヤツク6に把握され、心押台4に装着した回転セン
タ7に支持されている。
主軸5の軸線に平行して割出し移動可能に加圧ローラ
2を担持する工具台8が設けてある。この実施例では工
具台8には三種の加圧ローラ2群を備える第1,第2,第3
の工具台8−1,8−2,8−3を共通の工具台本体15に備え
るが何れも同趣旨のものであり、第1の工具台8−1を
代表(符号8を用いる)としてのべる。工具台8は送り
台としてのサドル9上に支持されている。サドル9は主
軸台3に平行な案内条11に案内される。サドル9下面に
固定したボールナツト12にねじ込まれ、該案内条11と平
行に軸承されたボールねじ13とボールねじ13に連結され
た送り用サーボモータ14によりサドル9の送り装置が構
成されている。工具台8は第3図に示すように下部アー
ム16に固定したブラケツト16aにピン17回りに回転可能
に上部アーム18が枢着され、ワーク1に対しピン17より
も遠い位置で揺動アーム19の先端が上部アーム18にピン
21回りに回転可能に枢着され、揺動アーム19の根本は工
具台本体15にピン22回りに回転自在に枢着されている。
ワーク1に対してピン21よりも更に遠い位置でクレビ
ス型の加圧シリンダ23のピストンロツド端がピン23aに
より上部アーム18に回転自在に枢着され、シリンダ端が
ピン23bにより下部アーム16に枢着され、上下部アーム1
8,16先端側に設けた加圧ローラ2の加圧装置となつてい
る。
上部アーム18、下部アーム16先端には対向してローラ
ヘツド24,25が脱着可能に固定されている。第4図に示
すようにローラヘツド24下面にはリテーナ26が固定さ
れ、リテーナ26には周方向に配した加圧ローラ2の一つ
が保持されている。該加圧ローラ2に接するバツクアツ
プローラ27がローラヘツド24に固定された固定軸28に回
転自在に嵌入している。ローラヘツド25の上面はローラ
ヘツド24の下面に対向してV字溝25aをなしており、こ
のV字溝25aにはリテーナ29が当接固定されている。リ
テーナ29のV字形状部には加圧ローラ2内の二つが嵌ま
り込んでいる。この加圧ローラ2に対するバツクアツプ
ローラ31が下部の加工ヘツド25に固定された固定軸32に
枢着されている。加圧ローラ2はワーク1の周方向を三
等配する位置にあり、ワーク1中心と加圧ローラ2の中
心を結ぶ半径方向の線上にバツクアツプローラ27,31の
中心がある。揺動アーム19の側部を押して工具台8を一
定位置とする位置決めシリンダ30とストツパ36が工具台
本体15に固定されている。
第5図に示すように主軸5は主軸台3に対して固定さ
れたサーボモータ33に巻掛け伝導装置34により連結され
ている。40は主軸台3に固定された原点位置決めスイツ
チで、主軸5に固定したドツグ41により作動する。
第1図に示すようにサーボモータ33は数値制御装置35
により主軸5の回転速度を可変とされ、又、主軸5の回
転回数即ち回転角を制御するようになつている。数値制
御装置35は補助機能を用いて電磁弁35a,35b,35cの何れ
かを作動させるようになつている。夫々の電磁弁35a,35
b,35cは油圧源より、異なる油圧に調圧された圧油が供
給され、この圧油を加圧シリンダ23に加え得るようにな
つている。数値制御装置35は又送り用サーボモータ14を
駆動し、ワーク1たるクランクシヤフトの各ピン部1a或
はジヤーナル部1bを割出す作動を行うようになつてい
る。
作用について説明する。前回機械停止時は主軸5はド
ツグ41により原点位置決めスイツチ40が作動した位置で
停止しており、ワーク1は回転方向に関し、主軸5に対
し一定位置に取付けられるようになつている。
工具台8のローラヘツド24,25はワーク1の軸方向に
関して所要の例えば最も左側の第1のピン部1aの位置に
有り、加圧シリンダ23はピストンロツドがシリンダ中に
後退位置にあつて、ピン23a,23b間は近い位置にあり、
上部アーム18はピン17を中心にして第3図において、時
計回り回動限度位置となると共に下部アーム16はピン17
を中心に反時計回りの回動限度位置にあつて、ローラヘ
ツド24,25間は開放され、各加圧ローラ2はピン部1aか
ら離れている。そして上部アーム18、下部アーム16及び
これら各アーム18,16に取付けた物は揺動アーム19で自
在に吊下つている。
前記スイツチ40により主軸5が一定位置で停止し、該
位置でチヤツク6にワーク1を取付けた際に、該ピン部
1aは位置決めシリンダ30のピストンロツドとストツパ36
により傾けられた揺動アーム19により支持されている工
具台8の工具保持部分の加圧ローラ2対間に来るように
なつている。
始動すると加圧シリンダ23に数値制御装置35の指令に
より電磁弁35aを介して低圧の圧油が送られてシリンダ
中からピストンロツドは突出してピン23a,23bを介して
上部アーム18、下部アーム16の後端を押し拡げる。上部
アーム18は第3図において、ピン17を中心に反時計回り
に回動し、下部アーム16はピン17を中心に時計回りに回
動しローラヘツド24,25は接近して、各加圧ローラ2は
ピン部1aを軽く圧する。つづいて位置決めシリンダ30の
ピストンロツドは後退し、揺動アーム19は揺動自在とな
る。上下部アーム18,16及びローラヘツド24,25、加圧シ
リンダ23が揺動アーム19により吊下つているので加圧ロ
ーラ2対は均等な圧力でピン部1aを加圧する。続いて加
圧シリンダ23の加圧力はそのまゝでサーボモータ33は数
値制御装置35の指令により緩速度に附勢され、巻掛伝導
装置34を介して主軸5を回転し、チヤツク6、ワーク1
は回転する。これによりピン部1aのコーナフイレツト部
1aは均一に表面層が加圧される。ワーク1の数値制御装
置35により設定されている回転回数に達すると数値制御
装置35の指令により主軸5の回転速度を上昇させると共
に、数値制御装置35の補助機能により、電磁弁35bに切
換え、より強い加圧力に切換える。これにより該コーナ
フイレツト部1dはより深い層まで強化される。そして数
値制御装置35に設定されているワーク1の総回転回数近
くに達すると電磁弁35aに切換え加圧力を低下させた後
にサーボモータ33は消勢され、スイツチ40によりワーク
1は定位置にて停止する。
このようにしてあるので始動時、ワーク1は緩速度で
回転し、工具台8の運動部の慣性力を小さくしてピン部
1aのコーナフイレツト部1dに急激に不均等な加圧力が働
かないようにして先ず表面層を硬化でき、次にピン部1a
の回転回数即ち回転角に応じて加圧ローラ2の加圧力と
加圧ローラ2のピン部1a上の転動速度の両方を調節して
ピン部1aのコーナフイレツト部1eに有効なローリング加
工が行われると共にワークのクランクアームに加圧当初
に不均等な圧力が働いて変形するというおそれをなくし
ている。
上記第1のピン部1aの加工が終るとピン部1aをおいて
隣接する第1図において右側の第2のピン部1aを加工す
る。それは加圧シリンダ23を縮めて、ピン23a,23b間を
近ずけ、ローラヘツド24,25間を開き、次に送り用サー
ボモータ14を駆動して数値制御装置35に記憶されている
クランクシヤフトのピン部1a間の距離だけボールナツト
12が移動するようにボールねじ13を回転させるとボール
ナツト12はサドル9を送る。サドル9は案内条11に係合
して移動し、所定の第2のピン部1aに加圧ローラ2対が
一致する位置で停止する。ついで位置決めシリンダ30は
附勢され、揺動アーム19を揺動させて工具台8の加圧ロ
ーラ2対を一定位置とし、数値制御装置35の指令により
サーボモータ33は回転して第2のピン部1aを第1のピン
部と第2のピン部の位相差だけ回転して停止させる。こ
れにより第2のピン部1aは加圧ローラ2対で囲まれた中
心部の位置となる。
こゝで第1のピン部1aで行つたと同様の作用によりロ
ーリング加工を行なう。
同様にして各ピン部1a、ジヤーナル部1bのローリング
加工が行われる。
ワーク軸方向に関する加圧ローラの割出し装置が数値
制御により駆動されるサーボモータとサーボモータに連
結されたねじ送り装置を用いているため、ワーク変更に
よるワーク軸方向に対する段取替えが簡単であり、多種
のワークに対応容易である。
〔発明の効果〕
この発明はワークの回転速度および加圧回転回数を任
意に制御でき任意の回転位置で加圧装置の制御を行なう
信号が出せる補助機能を有する数値制御装置により制御
される主軸駆動用のサーボモータを有することを特徴と
するフイレツトローリングマシンとしたから、 (1)加圧ローラを作用させるワークの回転回数を制御
できる。
(2)ワークの回転速度を任意に制御でき、加圧ローラ
のワーク周面に対する周速度を任意に制御できる。
(3)ワークの回転回数即ち、ワークの回転した回転角
度に応じて加圧ローラのワーク周面に対する周速度を制
御できる。
(4)サーボモータを数値制御装置の指令により駆動し
ているので任意の加工位置で補助機能に信号を出せるた
め加圧ローラの加圧力を自由に制御できるようにするこ
とができる。
(5)ワークの回転回数に対して加圧ローラの加圧力と
ワークの回転速度を組合せることができるのでワークの
曲りを小さくすることが可能である。
(6)主軸の回転方向の割出しが適宜出来るため、回転
方向の割出し位置決めが容易であり、多種のワークに対
応できる。
(7)ワークの回転速度の制御は更に任意の回転位置と
その間の速度も制御できる。
【図面の簡単な説明】
図面は何れもこの発明の実施例を示し、第1図は正面
図、第2図は第1図の平面図、第3図は第1図のA−A
断面図、第4図は第3図の一部拡大図、第5図は第1図
の一部拡大図、第6図はワークの軸直角断面図、第7図
は第6図の側面図である。 1……ワーク、1a……ピン部、1b……ジヤーナル部、1c
……クランクアーム、1d,1e……コーナフイレツト部、
2……ローラ、3……主軸台、4……心押台、5……主
軸、6……チヤツク、7……回転センタ、8……工具
台、9……サドル、11……案内条、12……ボールナツ
ト、13……ボールねじ、14……サーボモータ、15……工
具台本体、16……下部アーム、16a……ブラケツト、17
……ピン、18……上部アーム、19……揺動アーム、21,2
2……ピン、23……加圧シリンダ、23a,23b……ピン、2
4,25……ローラヘツド、25a……V字溝、26……リテー
ナ、27……バツクアツプローラ、28……固定軸、29……
リテーナ、30……位置決めシリンダ、31……バツクアツ
プローラ、32……固定軸、33……サーボモータ、34……
伝導装置、35……制御装置、35a,35b,35c……電磁弁、3
6……ストツパ、40……原点位置決めスイツチ、41……
ドツグ。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】円筒形部にコーナフイレット部を有するワ
    ークを対向して支持駆動する主軸台及び心押台と、主軸
    台の主軸軸線に平行して割出し移動し、主軸軸線に対し
    て直交する面上でワークのコーナフイレット部に対して
    配設されたフイレット加工用工具を備え該加工用工具の
    加圧装置を有する工具台を設け、工具台は主軸軸線に平
    行な軸線のまわりに揺動可能に支持された揺動アーム先
    端に枢支されたフイレットローリングマシンにおいて、
    ワークの回転速度および加圧回転回数を任意に制御でき
    任意の回転位置で加圧装置の制御を行なう信号が出せる
    補助機能を有する数値制御装置により制御される主軸駆
    動用のサーボモータを有し、ワーク一回転中における回
    転速度並びにフイレット加工用工具のワークに加える加
    圧力を変更可能としたことを特徴とするフイレットロー
    リングマシン。
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