JP2606357B2 - 抵抗溶接装置の通電装置 - Google Patents

抵抗溶接装置の通電装置

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JP2606357B2
JP2606357B2 JP7451389A JP7451389A JP2606357B2 JP 2606357 B2 JP2606357 B2 JP 2606357B2 JP 7451389 A JP7451389 A JP 7451389A JP 7451389 A JP7451389 A JP 7451389A JP 2606357 B2 JP2606357 B2 JP 2606357B2
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勝美 小林
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石川島播磨重工業株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は抵抗溶接装置の通電装置に関するものであ
る。
[従来の技術] 従来から、薄物のシーム溶接等を精度良く実施できる
方法として抵抗溶接装置が採用されている。
第6、7図はその一例を示すもので、シリンダaの伸
縮によってA方向に昇降する円板状の上側ローラ電極c
と該上側ローラ電極cの下方に固定されている円板状の
下側ローラ電極bとを有し、シリンダaの伸縮により、
下側ローラ電極bに対し、上側ローラ電極cを押付け、
離反できるように構成されており、前記両ローラ電極b,
c間にて被溶接物dの重ね合わされた端縁部eを挾みつ
け、被溶接物dを矢印B方向に作業者が手で支持して移
動させながら上下のローラ電極b,cにより端縁部eのシ
ーム溶接を行うようにしている。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、上記従来の方法では大面積の被溶接物
dを二次元で溶接する場合に、被溶接物dを支持しなが
ら回転移動させるか、或いは上下のローラ電極b,cを同
期させた状態で移動させる必要があるため、いずれも構
造的に複雑となり、品質の管理がむずかしいと共に、被
溶接物dを上下のローラ電極b,cで挾み付ける方式であ
るために連続した溶接作業がむずかしく量産が困難なた
めにコスト高となる等の問題を有していた。
又、量産を行う合倍は多数の被溶接物dを並べて固定
しておき、ローラ電極b,c側を移動させるのが好ましい
が、この場合、該ローラ電極b,cの移動に追随して高電
流の電力をローラ電極b,cに供給する必要があり、従来
は天井等から吊下げ支持された繰出しが可能な給電ケー
ブルにて給電するようにしているが、従来の給電ケーブ
ルは通常細線による撚り線を用いているため、給電ケー
ブルの急激な移動、振動等の繰返しによって細線が1本
でも切れると電流値が変わって溶接状態が変化するので
好ましくなく、従来は上記給電ケーブルを消耗品として
毎日交換するようにしていた。又、通常、上記大電流を
供給するための給電ケーブルの接続部は、常時冷却して
おく必要があるが、構造が複雑になったり、給電ケーブ
ルの交換作業時に冷却装置が邪魔になる等の問題を有し
ていた。
本発明は、上記従来の問題点に着目してなしたもの
で、二次元の溶接を自動的に行えるようにすることによ
って操作性の向上、量産を可能にしてコストの低減を図
れるようにすると共に、移動するローラ電極に長期間に
亘り安定して大電流を供給できる抵抗溶接装置の通電装
置を提供することを目的としている。
[課題を解決するための手段] 本発明は固定の平板電極上に、ローラ電極を有した溶
接装置を走行及び横行可能に備えた抵抗溶接装置の通電
装置において、プレートをピン連結した走行方向変形ア
ームと横行方向変形アームとを有して前記溶接装置に給
電するようにした給電アームを備えると共に、前記各プ
レートに沿って延び、且つ該各プレート端のピン連結部
のピン外周部に形成した給水導孔を直列に接続する給水
管を備えたことを特徴とする抵抗溶接装置の通電装置、
に係るものである。
[作用] プレート構造を有した給電アームは大電流を供給する
ことができ、且つ走行方向変形アームと横行方向変形ア
ームを有しているので、溶接装置がいずれの方向に移動
しても容易に追随して電力を供給することができる。
又、給水管の冷却水をプレート端部内の給水導孔に通
してピン外周部の冷却を行うようにしているので、プレ
ートのピン連結部の温度上昇を抑えて安全、確実な給電
を行うことができる。
[実 施 例] 以下、本発明の実施例を図面を参照しつつ説明する。
第1図は本発明の一例を示すもので、水平な平板電極
1が固定台22上に設けられており、該平板電極1の上部
には、該平板電極1の側部に設けられた走行モータ2に
よって駆動させる走行ねじ軸3により、走行レール4上
を平板電極1と平行(X方向)に走行する走行架台5が
設けてある。
又、走行架台5には、横行モータ6によって駆動され
る横行ねじ7により、前記走行架台5の走行方向(X方
向)と直角且つ平板電極1と平行な方向(Y方向)に横
行する横行台17が設けてある。
横行台17には昇降シリンダ9の伸縮により昇降を行う
昇降台18が設けられ、該昇降台18に溶接装置8が取付け
られている。溶接装置8は下部に水平軸10を有してお
り、該水平軸10の端部にはローラ電極11が取付けられて
おり、更に前記昇降台18には前記水平軸10の水平旋回を
行わせるための旋回調節モータ(NCモータ)12が設けて
あって、該旋回調節モータ12の駆動により前記ローラ電
極11の首振り(Z方向)作動を行えるようにしてある。
又、前記平板電極1上には、第2図に示すように被溶
接物13を位置決めし、且つ被溶接物13の溶接部14,14′
を水平に支持する支持突部15を有した導電材料からなる
位置決め台16を、任意数、任意の位置に固定できるよう
にしてある。
前記平板電極1上には、該平板電極1の外周を取り囲
むように所要の高さを有して固定された貯水板19により
プール20が形成されており、貯水板19の一部に設けられ
たオーバーフロー部21により一定量の冷却水が溜められ
るようになっている。
又、前記したようにX、Y方向に移動する溶接装置8
に給電するために、第3図に示すように自在に変形でき
るようにピン23にて連結されたプレートからなる給電ア
ーム24が設けられている。又該給電アーム24に沿って給
水管25が取付けられており、該給水管25にて供給される
冷却水により前記給電アーム24のピン23による連結部、
及び溶接装置8の冷却を行い、冷却を行った後の水が前
記プール20に落下するようになっている。図中26は制御
板、27はポンプユニット、28はエアーユニット、29はコ
ンプレッサーを示す。
前記給電アーム24は、固定台22に設けた給電ケーブル
接続部30に一端をピン連結されたプレート31aの他端
と、前記走行架台5に設けた固定プレート31cに一端を
ピン連結したプレート31bの他端とを山形(逆V字状)
になるようにピン連結して走行架台5の走行方向への変
形を許すようにした走行方向変形アーム24Aを有すると
共に、前記固定プレート31bに一端がピン連結されたプ
レート31dの他端と、前記溶接装置8の給電ブラケット
8′に一端がピン連結されたプレート31eの他端とを山
形(逆V字状)になるようにピン連結して横行台17の横
行方向への変形を許すようにした横行方向変形アーム24
Bを有している。
第4、5図は前記各プレート31a,31b,31c,31d,31eの
ピン23による連結部の詳細を示すもので、プレートの端
部に固定ボルト穴32を介して固定するようにした一方の
連結板33に、該連結板33の面と直角になるようにピン23
が嵌通固定されており、更に前記一方の連結板33に形成
したボス部34とピン23先端に設けた軸受35,36により、
他方の連結板37がピン23を中心に回動自在に取付けられ
ており、且つ止めねじ38により抜け止めがされている。
更に、前記軸受35,36間におけるピン23と他方の連結
板37の貫通孔との間には所要の空間が形成されていて、
該空間にスリップリング39が嵌入されていると共にすき
ま部40に通電グリースが封入されている。
前記夫々の連結板33,37の内部には、前記ピン23の外
周を取り囲むように給水導孔41,42の両端に連通する接
続口41a,41b,42a,42bが連結板33,37の面に開口し、前記
給水導孔41,42が給水管25により直列に接続されてい
る。25′はループ部を示す。
上記給電アーム24は、走行架台5が第1図X方向に走
行するときには走行方向変形アーム24Aが変形すること
によってその動きを許容し、又横行台17がY方向に横行
するときには横行方向変形アーム24Bが変形することに
よってその動きを許容する。
又、上記給電アーム24が変形しても、給電ケーブル接
続部30に給電アーム24の各プレート31a〜31e、スリップ
リング39、ピン23及び給電ブラケット8′を介して溶接
装置8に効率良く導かれるようになっており、大電流の
電力を容易に導くことができる。
更に、プレート31a〜31eに沿うように設けられた給水
管25からの冷却水が、接続口41aから給水導孔41に導か
れて一方の連結板33内部のピン23外周部を冷却した後、
接続口41bからループ部25′を介して接続口42bに導か
れ、給水導孔42に導かれて他方の連結板37内部のピン23
外周部を冷却し、接続口42aから導出されるようになっ
ており、これにより給電アーム24のピン23による連結部
の温度上昇を抑えて確実な給電を行わせることができ
る。上記において各プレート31a〜31eの折れ曲りに対し
てはループ部25′が変形することによりそれを吸収す
る。
上記したプレートからなる給電アームの構造では、従
来の撚り線からなる給電ケーブルのような断線の問題を
生じることがなく、よって給電を長い期間に亘って安全
確実に行うことができる。
尚、本発明の抵抗溶接装置の通電装置は上述の実施例
にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱し
ない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論であ
る。
[発明の効果] 以上説明したように本発明の抵抗溶接装置の通電装置
によれば、下記の如き種々の優れた効果を奏し得る。
(i) プレート構造を有した給電アームにより大電流
を供給することができる。
(ii) 走行方向変形アームと横行方向変形アームを有
した給電アームとしているので、溶接装置のいずれの移
動方向にも容易に追随して電力を供給することができ
る。
(iii) 給水管の冷却水をプレート端部内の給水導孔
に通してピン外周部の冷却を行うようにしているので、
プレートのピン連結部の温度上昇を押えて安全、確実な
給電を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例の斜視図、第2図は第1図に
おける平板電極部分の切断正面図、第3図は第1図の平
面図、第4図はプレートのピン連結部の構成例を示す正
面図、第5図は第4図のV−V矢視図、第6図は従来実
施されている装置の一例を示す正面図、第7図は第6図
の側面図である。 1は平板電極、5は走行架台、8は溶接装置、11はロー
ラ電極、17は横行台、23はピン、24は給電アーム、24A
は走行方向変形アーム、24Bは横行方向変形アーム、25
は給水管、31a〜31eはプレート、35,36は軸受、39はス
リップリング、41,42は給水導孔を示す。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】固定の平板電極上に、ローラ電極を有した
    溶接装置を走行及び横行可能に備えた抵抗溶接装置の通
    電装置において、プレートをピン連結した走行方向変形
    アームと横行方向変形アームとを有して前記溶接装置に
    給電するようにした給電アームを備えると共に、前記各
    プレートに沿って延び、且つ該各プレート端のピン連結
    部のピン外周部に形成した給水導孔を直列に接続する給
    水管を備えたことを特徴とする抵抗溶接装置の通電装
    置。
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