JP2606175Y2 - 貨物自動車の扉装置 - Google Patents

貨物自動車の扉装置

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JP2606175Y2
JP2606175Y2 JP1992008030U JP803092U JP2606175Y2 JP 2606175 Y2 JP2606175 Y2 JP 2606175Y2 JP 1992008030 U JP1992008030 U JP 1992008030U JP 803092 U JP803092 U JP 803092U JP 2606175 Y2 JP2606175 Y2 JP 2606175Y2
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光吉 五十嵐
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Kitamura Manufacturing Co Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は車両の荷箱に設けられる
扉装置に関し、特に荷箱の開口部を上下に分割し、その
開口部の上部と下部とにそれぞれ扉を設ける貨物自動車
の扉装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の荷箱側部すなわち荷箱の
側面あるいは後面を開口して開口部を形成し、この開口
部を上下に分割してそれぞれ上部扉と下部扉を設けたも
のとして、例えば実開昭58−61622号公報には、
図18に示すように上部扉Aの上端を、荷箱Bの屋根の
一部を構成する屋根部材Cにより荷箱Bに回動自在に設
け、前記上部扉Aの中央下部側を、荷箱BにピンDにて
枢着されたリンク機構Eを介して該荷箱Bに回動自在に
設け、また、下部扉Fの下端を荷箱Bに回動自在に枢着
し、その下部扉Fの下部側にワイヤ等の連結部材Gの一
端を連結し、縦長の縦杆Hを介して上部扉A側の前記リ
ンク機構Eと下部扉F側の前記連結部材Gとを連結し、
下部扉Fの開閉に連動して上部扉Aを開閉するように構
成したものが開示されている。また、実開昭50−14
0112号公報には、荷台側面の開口部を回動可能な上
扉と昇降可能な下扉とで開閉し、これら上下の扉をワイ
ヤーで連結し、かつ、上扉の下端側をアームを介して荷
台の内側に連結するとともに、上扉の上端側を荷台の屋
根に形成されたガイドレールに沿って案内することによ
り、下扉を引き下げた際、ワイヤーで上扉を引っ張り、
上扉を荷台の屋根の内側に格納させるように構成した貨
物自動車に於ける扉開閉装置が開示されている。また、
実開平3−91215号公報には、荷台にサービス工具
などを収納する箱を搭載し、この箱の側面に形成する開
口部に平行リンク機構を介して上下一対の昇降開閉扉を
連結し、この上下の昇降開閉扉で開口部を開成するよう
に構成したサービス機動車における側扉開閉装置が開示
されている。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】上記従来技術の上部扉
Aにおいては、その上部側が屋根部材Cの回動によって
移動し、かつ上部扉Aの中央下部がほぼピンD位置を中
心として移動するため、上部扉A全体を屋根の上面に沿
ってコンパクトに収納することができず、また開閉作業
中の上部扉Aの旋回範囲が大きなものになるとともに、
上部扉Aの全開状態においても上部扉Aの下方が荷箱B
の外側に大きく飛び出すため、荷箱A後部にスペースの
ない狭い道路等の場所においては扉Aを全開できないば
かりでなく、交通の妨げにもなるという問題があった。
また、下部扉Fにおいても、その下端を中心に回動して
開閉動作を行うものであるため、開閉の際に荷箱Bの外
側に最低でもその下部扉Fの高さ分のスペースが必要と
なり、スペースを十分に取れない狭い道路等では荷物B
の積み卸しに不便を生じるとともに、開閉時に他の交通
の妨げになるという問題があった。このように上部扉
A,下部扉Fとも比較的広い開閉スペースが必要にな
り、開閉スペースのない場所では全開することができ
ず、さらに開閉の際は常に周囲の交通の妨げに成らない
ように注意する必要がある。また、実開平3−9121
5号公報で開示されるサービス機動車における側扉開閉
装置では上下の昇降開閉扉が平行リンク機構を介して荷
箱に取り付けられ、これら上下の昇降開閉扉が荷箱の外
面にほぼ沿うようにほぼ垂直に昇降することから、扉の
開閉の際に荷箱の外側に扉を回動させる広いスペースを
取る必要はないが、上部扉は荷箱と平行するように、垂
直に上下動することから、上昇させた上部扉が垂直に起
立することから、天井が低い駐車場等において上部扉が
ぶつかる危険がある。また、上昇した上部扉を閉める場
合、上部扉の下端が荷箱の上縁部まで上昇することか
ら、上部扉を引き下げて上部扉を閉める場合、大きな荷
箱構造を採用する貨物自動作では上部扉下端が荷箱の上
縁部まで上昇したのでは到底、上部扉に手が届かない。
したがって、上部扉を閉める際、作業者は上部扉に手が
届く位置、例えば荷箱の床面まで乗り上がって上部扉に
手を掛ける必要があるため、扉を閉める際、極めて不便
である。この点、実開昭50−140112号公報で提
案される貨物自動車に於ける扉開閉装置は、上部扉の下
端部をアームを介して荷箱と連結し、上部扉の上端にワ
イヤーで連結し、このワイヤーを荷箱の天井の内面に軸
支した滑車を介して下部扉に連結することから、上部扉
が天井の内側に格納され、狭い場所でも開口部を全開す
ることができ、また、下部扉を昇降させることにより、
この下部扉と連動して上部扉が開閉することから、上部
扉を簡単に閉めることができる。しかし、上部扉を天井
の内側に格納することから、荷箱の内側に上部扉の格納
スペース並びに上部扉に連結したワイヤーを案内するた
めの滑車を取り付けることから、荷箱の上側に積み荷を
収納できないから、荷箱の内部を積み荷の収納空間とし
て有効利用することができない。また、上下の扉がワイ
ヤーで連結されていることから、例えば小口の荷物等を
出し入れする際でも必ず荷箱の開口部を全開放する必要
があり、積み荷の大きさや積み込み位置などに応じて荷
箱の開口部を下部半分又は上部半分を部分的に開口させ
たり、あるいは荷箱の開口部を全開口することができ
ず、不便であった。
【0004】そこで本考案は、荷箱の収納スペースを犠
牲にすることなく、開閉スペースのない場所では全開す
ることができるとともに、積み荷の大きさや積み込み位
置などに応じて荷箱の開口部を下部半分又は上部半分を
部分的に開口させたり、あるいは荷箱の開口部を全開口
することができ、しかも、上部扉を簡単かつ容易に開閉
することができる貨物自動車の扉装置を提供することを
目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の貨物自動
車の扉開閉装置は、荷箱側部に形成した開口部と、この
開口部を開閉する上下に分割した上部扉と下部扉とを具
備し、前記上部扉は、長さが異なる第1及び第2の回転
アームからなる回動リンク機構を介して前記荷箱に連結
され、荷箱の天井部外面にほぼ沿うように旋回可能に設
けてなり、前記下部扉は、前記開口部の内面に縦設した
ポストのガイド溝部に沿わせて昇降移動するとともに、
前記ポストの内側に昇降自在に設けた錘と前記下部扉と
を連結し、この錘と前記下部扉とを互いに逆方向に昇降
させ、かつ、前記下部側に位置する第2の回転アームに
リンク杆を介して操作レバーを連結するとともに、この
第2の回転アームの回転力を第1の回転アームに伝達し
てこれら第1及び第2の回転アームを同期回転させる伝
達機構を設けたものである。
【0006】請求項2記載の貨物自動車の扉開閉装置
は、上下に分割して縦方向伸縮可能に構成した荷箱と、
この荷箱側部に形成した開口部と、この開口部を開閉す
る上下に分割した上部扉と下部扉とを具備し、前記上部
扉は、長さが異なる第1及び第2の回転アームからなる
回動リンク機構を介して前記上部の荷箱に連結され、荷
箱の天井部外面にほぼ沿うように旋回可能に設けてな
り、前記下部扉は、前記下部の荷箱に形成した開口部の
内面に縦設したポストのガイド溝部に沿わせて昇降移動
するとともに、前記ポストの内側に昇降自在に設けた錘
と前記下部扉とを連結し、この錘と前記下部扉とを互い
に逆方向に昇降させ、かつ、前記下部側に位置する第2
の回転アームにリンク杆を連結し、このリンク杆の下端
部を下部側の荷箱に連結して前記荷箱の伸縮に連動して
前記上部扉を開閉可能に構成したものである。
【0007】
【作用】請求項1記載の貨物自動車の扉開閉装置は、荷
箱の開口部を開閉する際、上部扉を旋回して荷箱上部に
格納するとともに下部扉を降下することによって、狭い
場所でも前記開口部を全開することができる。このと
き、上部扉は荷箱の天井部外面にほぼ沿うように格納さ
れ、上部扉によって荷箱内の収納スペースが犠牲になる
ことはない。また、上部扉と下部扉とは、それぞれ単独
で開閉することができるので、積み荷の大きさや積み込
み位置などに応じて荷箱の開口部を下部半分又は上部半
分を部分的に開口させたり、あるいは荷箱の開口部を全
開口することができる。しかも、操作レバーによって第
2の回転アームを回転すると、この第2の回転アームの
回転が回動伝達機構により第1の回転アームに伝達さ
れ、各回転アームを同期させて回転することができた
め、軽微な力で上部扉をスムーズに旋回させることがで
きる。
【0008】請求項2記載の貨物自動車の扉開閉装置
は、積み荷の応じて荷箱の容積を可変することができる
とともに、上部の荷箱を昇降に連動して上部扉が自動的
に開閉する。
【0009】
【実施例】以下、本考案の実施例を添付図面を参照して
説明する。図1ないし図9は本考案の第1実施例を示
し、図2に示すように貨物自動車1の荷箱2に開口部3
を形成し、この開口部を下部開口部3Aと上部開口部3
Bとに下と上に二分割する。前記荷箱2の床部2Aには
左右一対の中空状の角材からなるポスト4,4を縦設
し、このポスト4の高さ方向中央に縦溝4Aを開口して
形成するとともに、該ポスト4の外側にL形のガイド部
材5を縦設して平面コ字状のガイド溝部6を形成してい
る。7は前記一対のポスト4,4に沿って昇降自在に設
けられ前記下部開口部3Aを開閉する下部扉であり、こ
の下部扉7の両側上段、両側中段にそれぞれガイドロー
ラ8を設け、前記下部扉7の内面に突設された取付片9
にガイド軸10を固着し、このガイド軸10の先端に前記ガ
イドローラ8を回動自在に設けており、このガイドロー
ラ8を前記ガイド溝部6に挿入して前記下部扉7を昇降
自在に設けている。前記下部扉7の上段のガイド軸10に
は、連結体たるベルトまたはワイヤ11の一端を連結し、
このワイヤ11を前記ポスト4内の中央に設けた滑車12に
掛装し、該ワイヤ11の他端を前記ポスト4内に昇降自在
に設けられた錘13に連結し、これら左右の錘13,13と前
記下部扉7との重量を釣り合わせている。14は中段のガ
イドローラ8が当接して下部扉7の降下を規制するスト
ッパである。また15は扉ロック機構であって、前記ガイ
ド部材5の外面に設けた係止部16に操作杆17を掛止して
該下部扉7を固定する。
【0010】18は前記上部開口部3Bを開閉する上部扉
であり、この上部扉18は、その両側部の高さ方向略中央
にそれぞれ案内溝部19が形成され、第1の回動アーム20
の下端に回動自在に設けられた案内ローラ21が、前記案
内溝部19内に沿って移動可能に設けられ、また前記上部
扉18の両側下部にはそれぞれ第2の回動アーム22の下端
が枢着され、さらに前記第1の回動アーム20の上端を、
荷箱2に軸支した第1の回転軸23を介して荷箱2に回動
自在に連結するともに、前記第2の回動アーム22の上端
を、荷箱2に軸支した第2の回転軸24を介して荷箱2に
回動自在に連結して前記上部扉18が上部開口部3B位置
から荷箱2の上面位置に旋回可能に設けられている。そ
して前記第1,第2の回動アーム20,22により回動リン
ク機構Rを構成している。また、図7に示すように前記
第1の回転軸23は、荷箱2の前後方向の長さにほぼ等し
い長さに形成され、荷箱2前側の第1の回動アーム20の
回動を荷箱2後側の第1の回動アーム20に伝達するよう
にしている。そして前記第1の回動アーム20の長さは、
第1の回転軸23と荷箱2の角部2Aとの間の長さよりや
や長く、前記第2の回動アーム22の長さは、第2の回転
軸24と荷箱2の角部2Aとの間の長さよりやや長く設定
されている。前記第1の回転軸23と第2の回転軸24には
それぞれ第1のスプロケット25と第2のスプロケット26
が軸着され、これら両スプロケット25,26にチェーン27
が掛装されており、これら両スプロケット25,26の直径
比は扉閉成位置から扉格納位置までの第1,第2の回動
アームの回動角度θL,θSに反比例して設定されてい
る。そしてこれら第1,第2のスプロケット25,26とチ
ェーン27とにより前記第1,第2の回動アーム20,22を
一定角速度比で同期して回動する回動伝達機構28が構成
されている。前記第2の回転軸24には第1のリンク杆29
の下端が固着され、この第1のリンク杆29の上端は、縦
長の第2のリンク杆30の上端に枢着され、この第2のリ
ンク杆30の下端は、横長の操作レバー31の先端側に枢着
され、この操作レバー31の後端は荷箱2中央下部の支点
32を中心に回動可能に設けられている。図中33は操作レ
バー31の下方への回動を規制するストッパである。そし
て前記第1,第2のリンク杆29,30と操作レバー31によ
り操作部34が構成される。
【0011】次に前記扉装置の開閉作業について説明す
る。下部扉7を開閉するには、扉ロック機構15のロック
を解除し、この後、下部扉7を下げると該下部扉7のガ
イドローラ8がガイド溝部6に沿って降下し、中段のガ
イドローラ8がストッパ14に当接するまで押して下部開
口部3Aを全開することができる。この際、ワイヤ11,
11を介して下部扉7と錘13,13が釣り合っているため、
前記ロックを解除しても、下部扉7は該下部扉7の自重
によって急に降下すること無く安定して開閉動作を行う
ことができる。そして下部扉7を閉める際は、下部扉7
を持ち上げると該下部扉7の上昇とともに錘13,13が降
下し、その下部扉7と錘13,13が釣り合っているため、
下部扉7はどの高さ位置においても一定の力によって容
易に引き上げることができる。
【0012】また上部扉18を開閉するには、操作レバー
31の先端を持って該操作レバー31を下方に回動すると、
第2,第1のリンク杆30,29を介して第2の回転軸24が
回動し、荷箱2前部の第2の回動アーム22が回動すると
ともに、回動伝達機構28により荷箱2前部の第1の回動
アーム20が回動し、第1の回転軸23を介して荷箱2後部
の第1の回動アーム20が回動するとともに、回転伝達機
構28により荷箱2後部の第2の回動アーム22が回動す
る。これにより前後の両回動アーム20,22が一定の角速
度比で回動し、扉18が角部2Aに沿って小さい旋回範囲
で荷箱2の上面に平行に格納される。この場合その回動
に伴い第1の回動アーム20の下端が、案内溝部19に沿っ
て相対的に上部扉18の下方に移動し該上部扉18がスムー
ズに旋回し、かつ上部扉18が荷箱2の角部2Aの最短距
離を通りながら上方に回動する。
【0013】このように本考案においては、荷箱2側部
に形成した開口部3と、この開口部3の下部開口部3A
に設けた昇降自在な下部扉7と、開口部3の上部開口部
3Bに設けられ回動リンク機構Rを介して荷箱2上部に
旋回可能に設けた上部扉18とを具備するものであるか
ら、下部扉7を下にスライドして下方に下げるととも
に、上部扉18を旋回して荷箱2上部に格納するため、両
扉7,18の開閉にスペースを取らず安全に開閉を行うこ
とができ、狭い場所でも開口部3を全開することができ
る。また、従来のように全開時に扉が開口部から外側に
飛び出すことがなく、全開された荷箱2への荷物の積み
卸しを効率よく行うことができる。
【0014】また実施例上の効果として、下部開口部3
Aにはポスト4,4に沿って下部扉7を昇降自在に設
け、この下部扉7に、該下部扉7と釣り合って逆方向に
昇降する錘13,13を、連結体たるワイヤ11,11を介して
連結したものであるから、僅かな力で容易に下部扉7を
昇降することができ、しかも下部扉7の開閉位置、すな
わち高さ位置にかかわらず一定の力で開閉操作すること
ができる。さらに、回動可能なガイドローラ8が、ポス
ト4に設けたガイド溝部6に沿って移動するようにした
から、下部扉7とポスト4との摩擦が少なく該下部扉7
を良好に開閉することができる。さらにまた、上部開口
部3Bに上部扉18を設け、この上部扉18の中央に第1の
回動アーム20を回動および上部扉18の高さ方向移動可能
に連結し、上部扉18の下部に第2の回動アーム22を枢着
し、これら回動アーム20,22を荷箱2に枢着して上部扉
18を荷箱2上部に旋回可能に設け、第1,第2の回動ア
ーム20,22相互を同期して回動する回動伝達機構28を設
けたものであるから、操作部34の操作により、両回動ア
ーム20,22が一定の角速度比で回動し、上部扉18の開成
時には第1の回動アーム20と上部扉18との連結箇所が、
相対的に上部扉18の下方に移動して該上部扉18がスムー
ズに旋回し、上部扉18を小さい旋回範囲で開閉すること
ができ、これにより上部扉18はその開閉作業にスペース
を取らず、周囲の交通の妨げになる事なく安全に開閉を
行うことができる。しかも、第1の回転軸23により荷箱
2前後の第1の回転アーム20,20を同時に回動して回動
アーム20,20,22,22を同時に旋回するようにしたか
ら、上部扉18をスムーズに開閉することができる。
【0015】図10ないし図17は本考案の第2実施例
を示し、前記第1実施例と同一部分に同一符号を付しそ
の詳細な説明を省略して詳述すると、この例では貨物自
動車1の荷箱2を、上部荷箱35と下部荷箱36とに上下に
二分割し、その下部荷箱36に固定した伸縮装置たる油圧
シリンダ23により前記上部荷箱35を昇降させ前記荷箱2
を伸縮可能に設けている。また、図11および図14に
示すように前記下部開口部3Aに設けられた下部扉7
は、そのの両側上段,両側中段にそれぞれ枢着軸38を介
してリンク片39を枢着し、このリンク片39の先端に前記
ガイド軸10を介してガイドローラ8を回動自在に設けて
おり、下部扉7の内面には、リンク片39の後端が当接し
該リンク片39の回動を水平位置にて規制する規制突起部
40を突設している。さらに前記上部開口部3Bに設けら
れた上部扉7においては、前記第1のリンク杆29と第2
のリンク杆30によりリンク機構41を構成し、その第2の
リンク杆30の下端を、枢軸42を介して固定側である下部
荷箱36の前面に連結している。
【0016】そして下部扉7を開閉の際は、下部扉7の
ロックを解除すると、該下部扉7の自重によりリンク片
39が回動し規制突起部40に当接して該リンク片39が水平
位置で停止する。このリンク片39の回動により下部扉7
がポスト4から間隔K寸法分外側にせり出し、続いて下
部扉7を下げると、該下部扉7のガイドローラ8がガイ
ド溝部6に沿って降下し、中段のガイドローラ8がスト
ッパ14に当接するまで押し開くことができ、そして下部
扉7を閉める際は、下部扉7を持ち上げ、扉ロック機構
15によりポスト4に密着した状態で下部扉7を閉める。
【0017】上部扉18を開閉するには、油圧シリンダ37
により上部荷箱35を上昇すると、図15及び図17に示
すようにリンク機構41を介して、上部荷箱35前部の第2
の回動アーム22が回動する。そして回動伝達機構28によ
り前部の第1の回動アーム20が回動し、さらに第1の回
転軸23を介して後部の第1の回動アーム20が回動し、回
動伝達機構28により後部の第2の回動アーム22が回動す
る。これにより、同時に前後の両回動アーム20,22が一
定の角速度比で回動し、上部扉18が角部2Aに沿って小
さい旋回範囲で旋回し、図17に示すように荷箱2の上
面に平行に格納される。
【0018】このように本実施例においては、荷箱2側
部に形成した開口部3と、この開口部3の下部開口部3
Aに設けた昇降自在な下部扉7と、開口部3の上部開口
部3Bに設けられ回動リンク機構Rを介して荷箱2上部
に旋回可能に設けた上部扉18とを具備するものであるか
ら、下部扉7を下にスライドして下方に下げるととも
に、上部扉18を旋回して荷箱2上部に収納するため、両
扉7,18の開閉にスペースを取らず安全に開閉を行うこ
とができ、狭い場所でも開口部3を全開することができ
第1実施例と同様の作用,効果を有する。
【0019】また実施例上の効果として、下部開口部3
Aに設けた下部扉7は、ガイドローラ8のガイド軸10と
下部扉7とをリンク片19により連結することによって、
開閉動作時には下部扉7をポスト4から間隔K分離すこ
とによりスムーズに昇降することができ、かつ閉成時に
はポスト4に密着した状態で下部扉7を閉めることがで
きる。さらにまた、上部扉18は、作業者が扉開閉用のレ
バー操作等を行う必要がなく、上部荷箱35の昇降により
自動的に開閉が行われる。
【0020】尚、本考案は上記実施例に限定されるもの
ではなく本考案の要旨の範囲内において種々の変形実施
が可能である。例えば上記実施例では荷箱の両側部に扉
7,18を設けた例を示したが、これら扉7,18は荷箱の
後部に設けることもでき、さらに荷箱の両側部と後部の
3カ所にそれぞれ設けてもよく、またそれらの内1カ所
に設けるようにしてもよい。また、実施例においては下
部扉7にガイド軸を介して連結体を連結したものを示し
たが、その連結体の扉への連結箇所は適宜選定すること
ができる。さらに、実施例では伸縮装置として油圧シリ
ンダを用いたものを示したが、エアシリンダ等各種タイ
プのものを用いることができ、また、第2実施例の扉開
閉装置は、固定側である下部荷箱に対して上部荷箱が昇
降するものであれば各種タイプのものに適用可能であ
る。また、第1実施例に示した荷箱に、第1実施例に示
した上部扉と第2実施例で示した下部扉とを組み合わせ
て設けたり、第2実施例の上下に分割した荷箱に、第1
実施例に示した下部扉と第2実施例に示した上部扉とを
組み合わせて設けてもよい。さらに、回動伝達機構はス
プロケットとチェーンに代えて歯付きプーリと歯付きベ
ルトにより構成することができる。
【0021】
【考案の効果】請求項1記載の貨物自動車の扉装置は、
上部扉は、長さが異なる第1及び第2の回転アームから
なる回動リンク機構を介して前記荷箱に連結され、荷箱
の天井部外面にほぼ沿うように旋回可能に設けてなり、
前記下部扉は、前記開口部の内面に縦設したポストのガ
イド溝部に沿わせて昇降移動するとともに、前記ポスト
の内側に昇降自在に設けた錘と前記下部扉とを連結し、
この錘と前記下部扉とを互いに逆方向に昇降させたもの
であるから、荷箱の開口部を全開放する際、両扉の開閉
にスペースを取らず安全に開閉を行うことができ、狭い
場所でも開口部を全開することができる。また、荷箱の
内部に上部扉の格納スペースを確保する必要もなく、荷
箱内を積み荷の収納スペースとして有効利用できる。し
かも、上部扉と下部扉とをそれぞれ単独で開閉すること
ができるので、積み荷の大きさや積み込み位置などに応
じて荷箱の開口部を下部半分又は上部半分を部分的に開
口させたり、あるいは荷箱の開口部を全開口することが
できる。
【0022】また、下部側に位置する第2の回転アーム
にリンク杆を介して操作レバーを連結するとともに、こ
の第2の回転アームの回転力を第1の回転アームに伝達
してこれら第1及び第2の回転アームを同期回転させる
伝達機構を設けたことにより、操作レバーによって第2
の回転アームを回転すると、この第2の回転アームの回
転が回動伝達機構により第1の回転アームに伝達され、
各回転アームを同期させて回転することができため、軽
微な力で上部扉をスムーズに旋回させることができる。
【0023】また、請求項2記載の貨物自動車の扉装置
は、上下に分割して縦方向伸縮可能に構成した荷箱と、
この荷箱側部に形成した開口部と、この開口部を開閉す
る上下に分割した上部扉と下部扉とを具備し、前記上部
扉は、長さが異なる第1及び第2の回転アームからなる
回動リンク機構を介して前記上部の荷箱に連結され、荷
箱の天井部外面にほぼ沿うように旋回可能に設けてな
り、前記下部扉は、前記下部の荷箱に形成した開口部の
内面に縦設したポストのガイド溝部に沿わせて昇降移動
するとともに、前記ポストの内側に昇降自在に設けた錘
と前記下部扉とを連結し、この錘と前記下部扉とを互い
に逆方向に昇降させ、かつ、前記下部側に位置する第2
の回転アームにリンク杆を連結し、このリンク杆の下端
部を下部側の荷箱に連結して前記荷箱の伸縮に連動して
前記上部扉を開閉可能に構成したものであるから、荷箱
の伸縮に連動して上部扉を自動的に開閉することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の第1実施例を示す全体斜視図である。
【図2】本考案の第1実施例を示す扉装置開閉中の斜視
図である。
【図3】本考案の第1実施例を示す下部扉の斜視図であ
る。
【図4】本考案の第1実施例を示す要部の断面図であ
る。
【図5】本考案の第1実施例を示す下部扉を閉じた状態
の説明図である。
【図6】本考案の第1実施例を示す下部扉の開閉動作の
説明図である。
【図7】本考案の第1実施例を示す上部扉の説明図であ
る。
【図8】本考案の第1実施例を示す上部扉の拡大説明図
である。
【図9】本考案の第1実施例を示す上部扉の開閉動作の
説明図である。
【図10】本考案の第2実施例を示す扉装置開閉中の斜
視図である。
【図11】本考案の第2実施例を示す要部の断面図であ
る。
【図12】本考案の第2実施例を示す下部扉を閉じた状
態の説明図である。
【図13】本考案の第2実施例を示す下部扉の開閉動作
の説明図である。
【図14】本考案の第2実施例を示す下部扉の縦断面図
である。
【図15】本考案の第2実施例を示す荷箱伸縮前の上部
扉の説明図である。
【図16】本考案の第2実施例を示す荷箱上昇中の上部
扉の説明図である。
【図17】本考案の第2実施例を示す荷箱上昇後の上部
扉の説明図である。
【図18】従来例を示す断面図である。
【符号の説明】
2 荷箱 3 開口部 3A 下部開口部 3B 上部開口部 4 ポスト 7 下部扉 11 ワイヤ(連結体) 13 錘 18 上部扉 20 第1の回動アーム 22 第2の回動アーム 28 回動伝達機構 20 操作部 35 上部荷箱 36 下部荷箱 37 油圧ジャッキ(伸縮装置) 41 リンク機構 R 回動リンク機構
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60J 5/04

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 荷箱側部に形成した開口部と、この開口
    部を開閉する上下に分割した上部扉と下部扉とを具備
    し、前記上部扉は、長さが異なる第1及び第2の回転ア
    ームからなる回動リンク機構を介して前記荷箱に連結さ
    れ、荷箱の天井部外面にほぼ沿うように旋回可能に設け
    てなり、前記下部扉は、前記開口部の内面に縦設したポ
    ストのガイド溝部に沿わせて昇降移動するとともに、前
    記ポストの内側に昇降自在に設けた錘と前記下部扉とを
    連結し、この錘と前記下部扉とを互いに逆方向に昇降さ
    せ、かつ、前記下部側に位置する第2の回転アームにリ
    ンク杆を介して操作レバーを連結するとともに、この第
    2の回転アームの回転力を第1の回転アームに伝達して
    これら第1及び第2の回転アームを同期回転させる伝達
    機構を設けたことを特徴とする貨物自動車の扉装置。
  2. 【請求項2】 上下に分割して縦方向伸縮可能に構成し
    た荷箱と、この荷箱側部に形成した開口部と、この開口
    部を開閉する上下に分割した上部扉と下部扉とを具備
    し、前記上部扉は、長さが異なる第1及び第2の回転ア
    ームからなる回動リンク機構を介して前記上部の荷箱に
    連結され、荷箱の天井部外面にほぼ沿うように旋回可能
    に設けてなり、前記下部扉は、前記下部の荷箱に形成し
    た開口部の内面に縦設したポストのガイド溝部に沿わせ
    て昇降移動するとともに、前記ポストの内側に昇降自在
    に設けた錘と前記下部扉とを連結し、この錘と前記下部
    扉とを互いに逆方向に昇降させ、かつ、前記下部側に位
    置する第2の回転アームにリンク杆を連結し、このリン
    ク杆の下端部を下部側の荷箱に連結して前記荷箱の伸縮
    に連動して前記上部扉を開閉可能に構成したことを特徴
    とする貨物自動車の扉装置。
JP1992008030U 1992-02-24 1992-02-24 貨物自動車の扉装置 Expired - Lifetime JP2606175Y2 (ja)

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