JP2606058B2 - 金薄膜の形成方法 - Google Patents
金薄膜の形成方法Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はCVD法によって金の薄
膜を形成する方法に関する。金の薄膜は、その電気特
性、光学特性、熱安定性、化学安定性、基板との親和
性、等の特性の故に、半導体素子の電極材料、フォトマ
スクのパターン、光学素子のミラー用の材料に用いられ
ている。本願発明はそのような金薄膜をCVDによって
形成する方法に関する。
膜を形成する方法に関する。金の薄膜は、その電気特
性、光学特性、熱安定性、化学安定性、基板との親和
性、等の特性の故に、半導体素子の電極材料、フォトマ
スクのパターン、光学素子のミラー用の材料に用いられ
ている。本願発明はそのような金薄膜をCVDによって
形成する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】上記の目的のためには従来ジメチル金ア
セトアセトナートMe2Au(AcAc)、Me2Au(HFA)
等の金のジメチルβ−ケトン錯体が、その蒸気圧の高さ
からレーザーCVDによる金薄膜パターン形成の直接描
画用気化性材料として使用されて来ている。これらの従
来法では、基板との密着性およびステップカバレッジ性
に不満足な点があった。金薄膜の均一性、密着性、ステ
ップカバレッジ性への要求は増大し、より優れた方法が
求められている。
セトアセトナートMe2Au(AcAc)、Me2Au(HFA)
等の金のジメチルβ−ケトン錯体が、その蒸気圧の高さ
からレーザーCVDによる金薄膜パターン形成の直接描
画用気化性材料として使用されて来ている。これらの従
来法では、基板との密着性およびステップカバレッジ性
に不満足な点があった。金薄膜の均一性、密着性、ステ
ップカバレッジ性への要求は増大し、より優れた方法が
求められている。
【0003】
【課題解決に至る知見】本発明者等は、Inorg.C
hem., 5,2069(1966)に記載されてい
るジメチルートリメチルシロキシ金二量体に注目し、検
討した結果、この化合物は極めて優れた金薄膜を形成す
ることを見い出した。
hem., 5,2069(1966)に記載されてい
るジメチルートリメチルシロキシ金二量体に注目し、検
討した結果、この化合物は極めて優れた金薄膜を形成す
ることを見い出した。
【0004】
【発明の構成】本発明は、ジメチルートリメチルシロキ
シ金二量体を基板上で熱、光またはプラズマによって分
解することからなる金薄膜の形成方法を提供する。本発
明で使用する化合物は
シ金二量体を基板上で熱、光またはプラズマによって分
解することからなる金薄膜の形成方法を提供する。本発
明で使用する化合物は
【化1】 の構造を有し、m.p.39〜40℃、10−3mmH
gで40℃で昇華し、120℃で分解し、前記文献に記
載の方法によって容易に合成できる。本発明の方法は既
知の装置を使用し、既知の手法で容易に実施できる。例
えばレーザCVD装置を好ましくは 2torr以下に
減圧し、気化させた前記化合物をアルゴン、へリウム、
窒素等の不活性な気体や水素ガスをキャリアーとして、
好ましくは135℃以上に加熱した基板部へ送り、レー
ザ光を照射すればよい。本発明で使用する化合物は、分
解温度が高く、しかも光、プラズマ等によって容易に分
解し、従来のβ−ジケトン錯体に比べて、(1)ステッ
プカバレッジ性に優れ、(2)また基板との密着性の優
れた膜を形成する。
gで40℃で昇華し、120℃で分解し、前記文献に記
載の方法によって容易に合成できる。本発明の方法は既
知の装置を使用し、既知の手法で容易に実施できる。例
えばレーザCVD装置を好ましくは 2torr以下に
減圧し、気化させた前記化合物をアルゴン、へリウム、
窒素等の不活性な気体や水素ガスをキャリアーとして、
好ましくは135℃以上に加熱した基板部へ送り、レー
ザ光を照射すればよい。本発明で使用する化合物は、分
解温度が高く、しかも光、プラズマ等によって容易に分
解し、従来のβ−ジケトン錯体に比べて、(1)ステッ
プカバレッジ性に優れ、(2)また基板との密着性の優
れた膜を形成する。
【0005】
【発明の具体的開示】次に本発明を実施例によって具体
的に説明する。
的に説明する。
【0006】
【合成例】〔ジメチルートリメチルシロキシ金二量体の
合成〕 150mlの無水ジエチルエーテル溶液中に7.10g
(0.180mol)のナトリウムアミドNaNH2を
加えて十分に攪拌した。この溶液に45.9g(0.2
83mol)のへキサメチルジシロキサン[(CH3)
3Si]2Oを一滴づつ90分かけて滴下した後、90
分間還流した。窒素気流下でろ過した後、ろ液を濃縮乾
固しナトリウムトリメチルシロキシド(CH3)3Si
ONaの粗結晶12.1gを得た。[(CH3)2Au
Br]26.10g(9.95mmol)と(CH3)
3SiONa2.23g(20mmol)をエーテルに
溶解し20℃で2時間攪拌した。副生析出するNaBr
を濾別し、溶媒を留去して、ジメチルートリメチルシロ
キシ金二量体粗生成物5.40gを得た。減圧下にm.
p.38.7℃で昇華によって精製した。その物性は、
昇華温度、40℃/10−3mmHg、分解温度130
℃である。
合成〕 150mlの無水ジエチルエーテル溶液中に7.10g
(0.180mol)のナトリウムアミドNaNH2を
加えて十分に攪拌した。この溶液に45.9g(0.2
83mol)のへキサメチルジシロキサン[(CH3)
3Si]2Oを一滴づつ90分かけて滴下した後、90
分間還流した。窒素気流下でろ過した後、ろ液を濃縮乾
固しナトリウムトリメチルシロキシド(CH3)3Si
ONaの粗結晶12.1gを得た。[(CH3)2Au
Br]26.10g(9.95mmol)と(CH3)
3SiONa2.23g(20mmol)をエーテルに
溶解し20℃で2時間攪拌した。副生析出するNaBr
を濾別し、溶媒を留去して、ジメチルートリメチルシロ
キシ金二量体粗生成物5.40gを得た。減圧下にm.
p.38.7℃で昇華によって精製した。その物性は、
昇華温度、40℃/10−3mmHg、分解温度130
℃である。
【0007】
【実施例1】合成例のジメチル−トリメチルシロキシ金
二量体を用いてSi基板上に金薄膜を形成した。CVD
装置を<0.5torrに減圧し、Si基板を150℃に加熱
して置き、上記化合物を70℃で気化させ、流量10sc
cmのArをキャリアーガスとして前記基板上に流したと
ころ金の薄膜が形成された。膜の形成時間は30分であ
った。この薄膜をEPMAによって分析するとAu>9
5%であった。
二量体を用いてSi基板上に金薄膜を形成した。CVD
装置を<0.5torrに減圧し、Si基板を150℃に加熱
して置き、上記化合物を70℃で気化させ、流量10sc
cmのArをキャリアーガスとして前記基板上に流したと
ころ金の薄膜が形成された。膜の形成時間は30分であ
った。この薄膜をEPMAによって分析するとAu>9
5%であった。
【0008】
【実施例2】合成例のジメチル−トリメチルシロキシ金
二量体を用いて、レーザCVDで金薄膜の形成を行っ
た。石英製の窓および加熱手段を有する真空容器にシリ
コン基板を入れ、ジメチルトリメチルシロキシ金二量体
を気化温度70℃、圧力2torrの減圧下流量10sccmの
Arをキャリアーガスとして上記反応容器内に導入し
た。基板を80〜150℃のある温度に保ち、エキシマ
レーザ光を20Hzの繰り返し数で石英窓より基板に対
して垂直に照射して錯体を光分解させ、基板上に金を析
出させた。この際の成膜時間は30分間であった。レー
ザの照射条件および形成された膜の純度(EPMAによ
る)を表1に示す。
二量体を用いて、レーザCVDで金薄膜の形成を行っ
た。石英製の窓および加熱手段を有する真空容器にシリ
コン基板を入れ、ジメチルトリメチルシロキシ金二量体
を気化温度70℃、圧力2torrの減圧下流量10sccmの
Arをキャリアーガスとして上記反応容器内に導入し
た。基板を80〜150℃のある温度に保ち、エキシマ
レーザ光を20Hzの繰り返し数で石英窓より基板に対
して垂直に照射して錯体を光分解させ、基板上に金を析
出させた。この際の成膜時間は30分間であった。レー
ザの照射条件および形成された膜の純度(EPMAによ
る)を表1に示す。
【0009】
【表1】 ジメチルトリメチルシロキシ金二量体のレーザーCVD試験結果 No. 気化条件 基板温度 レーザ レーザパワー密度 Au含有量(wt%) 1 70℃ 80℃ KrF 1.3W/cm2 98 2 70℃ 100℃ KrF 1.3W/cm2 97 3 70℃ 150℃ KrF 1.3W/cm2 97
【発明の効果】従来のβ−ジケトン錯体に比べて、(1)
ステップカバレッジ性の向上、(2)基板との密着性の向
上が認められた高純度の金薄膜が得られた。
ステップカバレッジ性の向上、(2)基板との密着性の向
上が認められた高純度の金薄膜が得られた。
フロントページの続き (72)発明者 手計 昌之 埼玉県大宮市北袋町1丁目297番地 三 菱マテリアル株式会社 中央研究所内 (72)発明者 小木 勝実 埼玉県大宮市北袋町1丁目297番地 三 菱マテリアル株式会社 中央研究所内
Claims (1)
- 【請求項1】 ジメチル−トリメチルシロキシ金二量体
を基板上で熱、光またはプラズマによって分解すること
からなる金薄膜の形成方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27496692A JP2606058B2 (ja) | 1992-09-18 | 1992-09-18 | 金薄膜の形成方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27496692A JP2606058B2 (ja) | 1992-09-18 | 1992-09-18 | 金薄膜の形成方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06101046A JPH06101046A (ja) | 1994-04-12 |
JP2606058B2 true JP2606058B2 (ja) | 1997-04-30 |
Family
ID=17549057
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP27496692A Expired - Fee Related JP2606058B2 (ja) | 1992-09-18 | 1992-09-18 | 金薄膜の形成方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2606058B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US4817124A (en) * | 1986-09-05 | 1989-03-28 | Northwestern University | Charged particle high frequency laser |
CN107383081A (zh) * | 2017-07-20 | 2017-11-24 | 上海立科化学科技有限公司 | 一种三甲基硅醇钠的合成工艺 |
-
1992
- 1992-09-18 JP JP27496692A patent/JP2606058B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH06101046A (ja) | 1994-04-12 |
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Date | Code | Title | Description |
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A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 19961210 |
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LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees | ||
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