JP2606063B2 - 有機金錯体による金膜の形成方法 - Google Patents
有機金錯体による金膜の形成方法Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】高純度金薄膜はその電気的特性、
光学特性、熱的安定性、化学的安定性等の特性を利用し
て半導体素子の電極材料、光学素子のミラー用の材料と
して用いられている。また、レーザCVDの手法により
半導体素子上に電極を直接描画して回路形成、配線の修
正、故障解析等を行なうに際しても用いることができ
る。本発明はそのような高純度金膜の簡易な形成方法に
関する。
光学特性、熱的安定性、化学的安定性等の特性を利用し
て半導体素子の電極材料、光学素子のミラー用の材料と
して用いられている。また、レーザCVDの手法により
半導体素子上に電極を直接描画して回路形成、配線の修
正、故障解析等を行なうに際しても用いることができ
る。本発明はそのような高純度金膜の簡易な形成方法に
関する。
【0002】
【従来技術とその問題点】有機金錯体をCVD法で分解
して金膜を形成することはよく知られている。しかし、
この方法で形成した金膜は、炭素や酸素を含有していて
必ずしも高純度ではない。このため、より高純度の金膜
を形成する方法が求められている。
して金膜を形成することはよく知られている。しかし、
この方法で形成した金膜は、炭素や酸素を含有していて
必ずしも高純度ではない。このため、より高純度の金膜
を形成する方法が求められている。
【0003】
【課題解決の手段・発明の構成】本発明は、有機金錯体
を用いてCVD法によって金膜を形成する際に活性酸素
源物質を共存させることを特徴とする方法を提供する。
を用いてCVD法によって金膜を形成する際に活性酸素
源物質を共存させることを特徴とする方法を提供する。
【0004】本発明の方法で使用される有機金錯体は、 (1)一価の金の有機錯体、一般式XAuLで表わさ
れ、Xがハロゲン、アルキル、Lが有機ホスフィン、ア
ルキルイソニトリル、チオカルバマート、β−ジケトン
である、例えば、メチルトリメチルホスフィン金、クロ
ロトリプロピルホスフィン金等の化合物。 (2)三価の金の有機錯体、一般式Me2AuLで表わ
され、Lがβ-ジケトン等のキレート配位子、チオカル
バマート等硫黄含有配位子類である、例えばジメチル金
(III)アセチルアセトナート(Me2Au(AcAc))、
ジメチル金(III)(ヘキサフルオロアセチルアセトナー
ト)(Me2Au(HFA))、ジメチル金(III)(トリフ
ルオロアセチルアセトナート)(Me2Au(TFA))、
等の化合物である。
れ、Xがハロゲン、アルキル、Lが有機ホスフィン、ア
ルキルイソニトリル、チオカルバマート、β−ジケトン
である、例えば、メチルトリメチルホスフィン金、クロ
ロトリプロピルホスフィン金等の化合物。 (2)三価の金の有機錯体、一般式Me2AuLで表わ
され、Lがβ-ジケトン等のキレート配位子、チオカル
バマート等硫黄含有配位子類である、例えばジメチル金
(III)アセチルアセトナート(Me2Au(AcAc))、
ジメチル金(III)(ヘキサフルオロアセチルアセトナー
ト)(Me2Au(HFA))、ジメチル金(III)(トリフ
ルオロアセチルアセトナート)(Me2Au(TFA))、
等の化合物である。
【0005】本発明において、活性酸素とは、古くは発
生期の酸素とも呼ばれた酸素ラジカルであり、その源物
質はO3およびN2Oである。
生期の酸素とも呼ばれた酸素ラジカルであり、その源物
質はO3およびN2Oである。
【0006】CVD法はよく知られている。CVD法
は、原料容器を減圧し、使用する金化合物にとって最適
な気化温度に設定し、Ar、窒素等の不活性ガスをキャ
リアーにし、金化合物ガスを反応容器に導入することに
よって実施される。基板には、Siウェハ等の半導体基
板、石英基板、金属基板、セラミクス基板等が用いられ
る。
は、原料容器を減圧し、使用する金化合物にとって最適
な気化温度に設定し、Ar、窒素等の不活性ガスをキャ
リアーにし、金化合物ガスを反応容器に導入することに
よって実施される。基板には、Siウェハ等の半導体基
板、石英基板、金属基板、セラミクス基板等が用いられ
る。
【0007】
【作用】オゾンガスを用いる場合、反応容器は、抵抗加
熱、高周波加熱、赤外線加熱等、200℃以上に基板を
加熱する手段を有する通常の真空容器でよい。オゾンガ
スは、オゾナイザーで発生させた酸素との混合状態で反
応容器に導入し金化合物ガスと反応させてよく、また液
化させたオゾンを気化させることにより得られる高濃度
のオゾンガスを反応容器に導入してもよい。このオゾン
ガスが金化合物ガスの酸化分解を促進することにより炭
素含有量の少ない金を得ることができる。
熱、高周波加熱、赤外線加熱等、200℃以上に基板を
加熱する手段を有する通常の真空容器でよい。オゾンガ
スは、オゾナイザーで発生させた酸素との混合状態で反
応容器に導入し金化合物ガスと反応させてよく、また液
化させたオゾンを気化させることにより得られる高濃度
のオゾンガスを反応容器に導入してもよい。このオゾン
ガスが金化合物ガスの酸化分解を促進することにより炭
素含有量の少ない金を得ることができる。
【0008】N2Oガスを用いる場合、紫外線を透過さ
せる窓を持ち、抵抗加熱、高周波加熱、赤外線加熱等
で、200℃以上に基板を加熱する手段を有する真空容
器を用いる。金化合物ガスと共にN2Oガスをこの真空
容器に導入し、ArFレーザ光(193nm)等、波長
200nm以下の真空紫外光を照射し、N2Oガスの分
解により生ずる発生期の酸素で金化合物ガスの酸化分解
を促進することにより炭素含有量の少ない金を得ること
ができる。
せる窓を持ち、抵抗加熱、高周波加熱、赤外線加熱等
で、200℃以上に基板を加熱する手段を有する真空容
器を用いる。金化合物ガスと共にN2Oガスをこの真空
容器に導入し、ArFレーザ光(193nm)等、波長
200nm以下の真空紫外光を照射し、N2Oガスの分
解により生ずる発生期の酸素で金化合物ガスの酸化分解
を促進することにより炭素含有量の少ない金を得ること
ができる。
【0009】金膜堆積時の基板温度は、200℃以上に
保って金化合物を分解するのが望ましい。それ以下では
膜中の酸素量が増えてくる。
保って金化合物を分解するのが望ましい。それ以下では
膜中の酸素量が増えてくる。
【0010】
【発明の具体的記載】次に本発明を実施例によって具体
的に開示する。 [実施例1〜8] オゾンガスの分解による場合 Si基板を反応容器の抵抗加熱ヒーター上にのせ、各金
化合物を流量10sccmのArキャリアーガスに表1の条
件で反応容器に導入し、オゾンガスと反応させ金膜をS
i基板上に堆積させ、堆積物中の酸素量をESCAによ
り分析した。いずれの例でも炭素含有量の少ない連続性
のよい均一な膜ができた。
的に開示する。 [実施例1〜8] オゾンガスの分解による場合 Si基板を反応容器の抵抗加熱ヒーター上にのせ、各金
化合物を流量10sccmのArキャリアーガスに表1の条
件で反応容器に導入し、オゾンガスと反応させ金膜をS
i基板上に堆積させ、堆積物中の酸素量をESCAによ
り分析した。いずれの例でも炭素含有量の少ない連続性
のよい均一な膜ができた。
【0011】
【表1】
【0012】[実施例9〜16] N2Oの分解による場合 Si基板を反応容器の抵抗加熱ヒーター上に設置し、各
金化合物を流量10sccmのArキャリアーガスに載せて
N2Oを表2の条件で反応装置に導入し、N2Oガスおよ
び金化合物の分解を行なって、Si基板上に金膜を堆積
させた。膜中の酸素量はESCAにより分析した。
金化合物を流量10sccmのArキャリアーガスに載せて
N2Oを表2の条件で反応装置に導入し、N2Oガスおよ
び金化合物の分解を行なって、Si基板上に金膜を堆積
させた。膜中の酸素量はESCAにより分析した。
【0013】
【表2】
【0014】[比較例]実施例と同じ条件で、しかし活
性酸素源物質を用いないで実施した。結果を表3に示
す。
性酸素源物質を用いないで実施した。結果を表3に示
す。
【0015】
【表3】
【0016】
【発明の効果】本発明の方法は、比較的低温で高蒸気圧
を得ることの可能な金化合物ガスを200℃以上の成膜
温度でオゾンガスまたは活性酸素と反応させることによ
り、炭素含有量の少ない高純度な金膜の製造に有効であ
る。
を得ることの可能な金化合物ガスを200℃以上の成膜
温度でオゾンガスまたは活性酸素と反応させることによ
り、炭素含有量の少ない高純度な金膜の製造に有効であ
る。
フロントページの続き (72)発明者 手計 昌之 埼玉県大宮市北袋町1丁目297番地 三 菱マテリアル株式会社 中央研究所内 (72)発明者 小木 勝実 埼玉県大宮市北袋町1丁目297番地 三 菱マテリアル株式会社 中央研究所内 (56)参考文献 特開 昭64−11975(JP,A)
Claims (2)
- 【請求項1】 有機金錯体を用いてCVD法によって金
膜を形成する際に活性酸素源物質を共存させることを特
徴とする方法。 - 【請求項2】 活性酸素源物質がO3またはN2Oである
請求項1に記載の方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32459892A JP2606063B2 (ja) | 1992-11-11 | 1992-11-11 | 有機金錯体による金膜の形成方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32459892A JP2606063B2 (ja) | 1992-11-11 | 1992-11-11 | 有機金錯体による金膜の形成方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06145985A JPH06145985A (ja) | 1994-05-27 |
JP2606063B2 true JP2606063B2 (ja) | 1997-04-30 |
Family
ID=18167611
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP32459892A Expired - Fee Related JP2606063B2 (ja) | 1992-11-11 | 1992-11-11 | 有機金錯体による金膜の形成方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2606063B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5166693B2 (ja) * | 2005-11-04 | 2013-03-21 | ルネサスエレクトロニクス株式会社 | 半導体装置の製造方法 |
-
1992
- 1992-11-11 JP JP32459892A patent/JP2606063B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH06145985A (ja) | 1994-05-27 |
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Legal Events
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