JP2605168B2 - 水分散型撥水撥油剤 - Google Patents

水分散型撥水撥油剤

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JP2605168B2 JP2190817A JP19081790A JP2605168B2 JP 2605168 B2 JP2605168 B2 JP 2605168B2 JP 2190817 A JP2190817 A JP 2190817A JP 19081790 A JP19081790 A JP 19081790A JP 2605168 B2 JP2605168 B2 JP 2605168B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、改良された撥水撥油剤に関するものであ
り、更に詳しく言えば、高い撥水撥油性と洗濯耐久性を
有しかつ製品の経時変化のきわめて少ない撥水撥油剤に
関するものである。
[従来の技術] 従来より、フッ素系撥水撥油剤として、ポリフルオロ
アルキル基含有の重合し得る化合物に塩化ビニルまたは
塩合ビニリデンおよびこのポリフルオロアルキル基含有
の化合物に共重合可能な化合物とを共重合させたものが
撥水撥油性に非常に有用である事が知られている。しか
るにこれらの共重合体はエマルションの機械的安定性や
長期の保存安定性に劣るという欠点を有していた。
[発明が解決しようとする課題] 本発明の目的は、従来技術が有していた塩化ビニルま
たは塩化ビニリデンを共重合成分として含む水分散型の
フッ素系撥水撥油剤において、洗濯やドライクリーニン
グなどの実用上の耐久性などを阻害する事なく従来品の
懸案であった、保存時の経時変化にともなう撥水撥油剤
の形態変化や性能の低下などの問題を有さない保存安定
性に優れた撥水撥油剤を提供することである。
[課題を解決するための手段] 本発明者はポリフルオロアルキル基含有の重合し得る
化合物に塩化ビニルまたは塩化ビニリデンおよびこのポ
リフルオロアルキル基含有の化合物に共重合可能な化合
物とを共重合させて得られる水分散型のフッ素系撥水撥
油剤の優れた性能と、洗濯やドライクリーニングなどの
耐久性をそこなうことなく、保存安定性に優れた撥水撥
油剤を提供することを目的として種々の研究、検討を重
ねた結果、塩化ビニルまたは塩化ビニリデンを共重合成
分として含む水分散型のフッ素系撥水撥油剤において、
重合後に未反応モノマーとしてエマルション中に残存し
ている塩化ビニル、塩化ビニリデンが、保存安定性を大
きく阻害していることを見いだして本発明に至った。
すなわち本発明は、ポリフルオロアルキル基含有の重
合し得る化合物と塩化ビニルまたは塩化ビニリデンおよ
びこのポリフルオロアルキル基含有の化合物に共重合可
能な化合物とを共重合させたのちに、エマルション中に
含浸している未反応の塩化ビニル、塩化ビニリデンを減
圧留去などの手法によってエマルション中から除外しエ
マルション中の未反応塩化ビニル、塩化ビニリデンの残
存濃度を10ppm以下に抑えることで、保存時の形態変化
や性能の低下などといった保存安定性上の問題を解消し
た優れた撥水撥油剤を供給するものである。
本発明で用いられるパーフルオロアルキル基を含有す
るアクリル酸エステルもしくはメタクリル酸エステルの
ごときフルオロアルキル基含有の重合し得る化合物とし
ては、 (ここでR1はHもしくはCH3) のごときポリフルオロアルキル基を含有する(メタ)ア
クリル酸エステルを好適なものとしてあげることがで
き、これらの2種以上、または炭素数の異なる化合物を
2種以上併用することも可能である。
前述のRfは炭素数3〜21個、好ましくは4〜16個の直
鎖状または分岐鎖状のポリフルオロアルキル基であり、
通常は末端部がパーフルオロアルキル基であるものが選
定されるが、末端部に水素原子あるいは塩素原子を含む
もの、あるいはオキシポリフルオロアルキレン含有基な
ども使用可能である。
ポリフルオロアルキル基を含有するアクリル酸エステ
ルもしくはメタクリル酸エステルのごときポリフルオロ
アルキル基含有の重合し得る化合物と共重合可能な化合
物としては、以下のごとき、ラジカル反応性の不飽和結
合を持った化合物であり、 CH2=CR1COOR2 CH2=CR1COO(CH2CH2O)PH(Pは1〜12) (ここでR1はH、またはCH3、R2はH、またはCqH2q+1
qは1から23であり好ましくは1〜6) などのメタクリル酸およびアクリル酸もしくはそれらの
エステル類や下式で示されるような CH2=CR1CONHCH2OH CH2=CR1CONHCH2OC4H9 CH2=CHC1 CH2=CC12 CH2=CH2OCOCH3 CH2=CH2CH2OH CH2=CR1CON(CH3 (ここでR1はH、またはCH3) のごとき(メタ)アクリル酸アミド誘導体、塩化ビニ
ル、塩化ビニリデン等のハロゲン含有ビニルモノマー、
エチレン、ビニルアルキルエーテル、酢酸ビニル、マレ
イン酸無水物およびマレイン酸ジアルキルエステル、ス
チレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、ア
クリロニトリル、ブタジエン、イソプレン、クロロプレ
ン、メチルビニルケトンなどが好ましい。このうち特に
塩化ビニルもしくは塩化ビニリデンは必須成分として必
要である。また本発明においては、洗濯やドライクリー
ニング耐久性の向上と保存時の性能低下の防止を目的と
して、N−メチロールアクリルアミドを使用することが
可能である。また同様の目的のためにN−メチロールア
クチルアミドの代わりに、より安定性付与に効果的な、
窒素を含有する共重合可能な化合物と水酸基を含有する
共重合可能な化合物との両者を必須成分として使用する
ことも可能である。
共重合体100重量部に対する塩化ビニルまたは塩化ビ
ニリデンの共重合割合は20〜80重量部が適当である。
窒素を含有する共重合可能な化合物としては、 CH2=CR1CON(CH3 CH2=CR1CONH(C2H5 CH2=CR1CONC2H4N(CH3 (ここでR1はH、またはCH3) 等を好適なものとしてあげることができ、これらを併用
することが可能である。
水酸基を含有する共重合可能な化合物としては、 CH2=CR4COOCH2CH2OH CH2=CR4COOCH2CH2OH CH2=CR4COO(C2H4O)PH(Pは1〜12) CH2=CR4COO(C3H6O)PH(Pは1〜12) CH2=CR4CH2O(C2H4O)PH(Pは1〜12) (ここでR4はH、またはCH3) 等を好適なものとしてあげることができ、これらを併用
することが可能である。
さらに共重合性化合物として、塩化ビニルまたは塩化
ビニリデンおよびN−メチロールアクリルアミドもしく
は、窒素を含有する共重合可能な化合物と水酸基を含有
する共重合可能な化合物以外に前述の共重合可能な化合
物を1種以上併用することも可能である。これらのポリ
フルオロアルキル基を含まない重合し得る化合物を共重
合させる事により、撥水撥油性や防汚性、洗濯耐久性、
ドライクリーニング耐久性に加えて、溶解性、硬さ、触
感などの種々の性質を改善することができる。
パーフルオロアルキル基を含有するアクリル酸エステ
ルまたはメタクリル酸エステルのごときフルオロアルキ
ル基含有の重合し得る化合物とこの重合し得る化合物以
外の共重合性化合物との共重合体を得るためには、塊状
重合、溶液重合、懸濁重合、乳化重合などの各種の重合
方法を採用し得る。また重合の開始方法も、開始剤によ
る重合、放射線重合、光重合などの各種の重合開始方法
を採用し得る。本発明における撥水撥油剤は、有機溶液
や有機分散液の形態でも使用可能であるが、染色工程等
への適用や、処理作業環境への影響を考慮すると、水分
散型の形態で使用されることが好ましい。ゆえに分散補
助剤として水可溶性の有機溶剤を併用し、界面活性剤の
存在下で水中で乳化重合する方法が好ましい。
水分散型とするための分散剤としての界面活性剤は、
ノニオン系、アニオン系、カチオン系、両性系等各種の
ものが採用可能であり、これらを適宜併用してもよい。
具体的にはポリオキシエチレンモノオレイルエーテル、
ポリオキシエチレンモノアルキルエーテル、ポリオキシ
エチレンモノ(アルキルフェニル)エーテル、ポリオキ
シエチレンモノオレイル酸エステル、ポリオキシエチレ
ンモノアルキルカルボン酸エステル、ソルビタンエステ
ル、ショ糖エステルなどのノニオン系界面活性剤や、3
級アミンの酢酸塩、4級アンモニウム塩などのカチオン
系界面活性剤、アルキルスルホン酸とその塩、アルキル
ベンゼンスルホン酸とその塩、アルキルカルボン酸とそ
の塩、アルコキシポリオキシエチレンスルホン酸ナトリ
ウムなどのアニオン系界面活性剤、ベタイン型もしくは
コリン、エタノールアミン等のリン酸エステル型などの
両性系界面活性剤等が好ましい。
水可溶性の有機溶剤の存在は、ポリフルオロアルキル
基を含有する重合しうる化合物の分散性を良好にし、他
の共重合性ポリマーとの共重合性を良好にする。この目
的に適した溶剤としては、ポリフルオロアルキル基を含
有する重合しうる化合物に対して溶解性のある水可溶の
溶媒であれば特に限定することなく用いることができる
が、アセトン、メチルエチルケトンのごときケトン類、
エチレングリコール、ポリエチレングリコールのごとき
エチレングリコール誘導体および、ポリエチレングリコ
ールモノメチルエーテル、ポリエチレングリコールジメ
チルエーテル、ポリエチレングリコールモノブチルエー
テルのごときエチレングリコール誘導体のアルキルエー
テル類、プロピレングリコール、ジプロピレングリコー
ル、ポリプロピレングリコールのごときプロピレングリ
コール誘導体、シクロデキストリン、デキストリンのご
ときポリエーテル類、酢酸メチル、酢酸エチルのごとき
エステル類などが好適なものとして例示される。これら
の有機溶剤の添加量は、本発明の重合体100重合部あた
り、通常2〜300重量部好ましくは5〜120部の範囲から
選定される。
重合に用いる開始剤としてはアゾ開始剤や過酸化物系
の開始剤のうち水溶性のものをもちいることが好まし
い。たとえば、 などのアゾ系のアミノ化合物、環状アミノ化合物、フェ
ニル基を含有するアミノ化合物、ニトリル化合物の塩酸
塩などの水溶性の開始剤および過硫酸カリウムなどの水
溶性の過酸化物系の開始剤を好適なものとしてあげられ
る。重合温度は開始剤に応じて選ぶことができるが、通
常40℃〜80℃が好適である。
重合反応の後に、エマルションから未反応の塩化ビニ
ル、塩化ビニリデンを除く方法としては、特に限定する
ことなく、既存の種々の方法が利用できる。たとえば、
減圧による留去、常圧加熱下での撹拌による留去、加熱
下での空気もしくは窒素気流、スチームのバブリングに
よる留去、充填搭やスピンコーター、円筒状の揮発装置
などを利用する方法などが例示されるが特にこれらの例
示に限定されない。
本発明の撥水撥油剤を水分散型とした場合に本発明の
重合体の固形分濃度は、特に限定されないが、通常は2
〜60wt%、好ましくは5〜50wt%に調製され、加工にあ
たっては、これを水によって0.2〜16wt%程度に希釈し
た状態で使用される。そして、かかるエマルション型の
撥水撥油剤は、有機溶剤型のものに比して、原液の引火
点が高い、固形分濃度を高くすることが可能であるなど
の利点があり、さらに加工時の作業環境汚染を極小にす
ることができるなどの種々の利点を有するものである。
本発明の撥水撥油剤は、被処理物品の種類などに応じ
て、任意の方法で被処理物品に適用され得る。例えば、
浸漬塗布等のごとき被覆加工の既知の方法により、被処
理物の表面に付着させ乾燥する方法が採られる。また、
必要ならば適当なる架橋剤と共に適用し、キュアリング
を行なっても良い。更に本発明の撥水撥油剤に他の撥水
剤や撥油剤あるいは防虫剤、難燃剤、帯電防止剤、染料
定着剤、防シワ剤などを添加して併用する事ももちろん
可能である。
本発明の撥水撥油剤で処理され得る物品は、繊維製品
であれば、特に限定なく種々の例をあげることができ
る。例えば、綿、麻、羊毛、絹等の動植物性天然繊維、
ポリアミド、ポリエステル、ポリビニルアルコール、ポ
リクリロニトリル、ポリ塩化ビニル、ポリプロピレンの
ごとき種々の合成繊維、レーヨン、アセテートのごとき
半合成繊維、ガラス繊維、アスベスト繊維のごとき無機
繊維、あるいはこれらの混合繊維及び織物などがあげら
れる。
[作用] 本発明において、塩化ビニルまたは塩化ビニリデンを
共重合成分として含む水分散型のフッ素系撥水撥油剤組
成物において、エマルションから未反応の塩化ビニル、
塩化ビニリデンの濃度を10ppm以下にせしめることによ
って、洗濯やドライクリーニングなどの実用上の耐久性
などを阻害することなく従来品の懸案であった、保存時
の経時変化にともなう撥水撥油剤の形態変化や性能の低
下などの問題を有しない保存安定性に優れた撥水撥油剤
組成物を提供することができたが、その理由は明確では
ない。しかしながらエマルションの構成成分である塩化
ビニル、塩化ビニリデンの部分は、水分散体中では、系
中に溶存している塩素イオンによって分解が促進され、
またその分解速度は、重合体中の塩化ビニル、塩化ビニ
リデン部分の分子量が低くなるほど加速されることが知
られている。重合後のエマルション中に未反応の塩化ビ
ニル、塩化ビニリデンが存在しているとき、まず、これ
らの未反応モノマーが、系中に溶存している塩素イオン
によって分解されて、新たな塩素イオンの供給源となり
える。この反応によって系中の塩素イオン濃度が上昇す
るため、モノマーの分解にひき続いて、重合体中の塩化
ビニル、塩化ビニリデン部分の分解が加速され、エマル
ションが破壊し、長期の安定性が低下すると考えられ
る。そこでエマルション中から、未反応のモノマーを留
去することによって、系中に溶存している塩素イオン濃
度の上昇を抑え、その結果、重合体組成物の分解を抑制
させることで、エマルションの長期の安定性を可能にさ
せていると考えられる。この説明が本発明を何ら限定す
るものでないことは勿論である。
[実施例] 次に本発明の実施例についてさらに具体的に説明する
が、この説明が本発明を限定するものではない事はもち
ろんである。
以下の実施例中に示す撥水性、撥油性については、次
の様な尺度で示した。すなわち、撥水性は、JIS L−1
092のスプレー法による撥水性ナンバー(下記第1表参
照)をもって表わし、撥油性は下記第2表に示された試
験溶液を試験布の上、二ケ所に数滴(径約4mm)置き、3
0秒後の浸透状態により判別した(AATCC−TM 118−196
6)。
なお、撥水性ナンバー、撥油性ナンバーに、+印を付
したものは、それぞれ性能がわずかに良好なものを示
す。
実施例1、比較例1 熱電対式温度計、電流式撹拌機を装着した、ガラス製
オートクレーブ(内容積1)中に、パーフルオロアル
キルエチルアクリレート(以下EA)[C8F17CH2CH2OCOCH
=CH2]120g、ジオクチルマレート36g、N,N−ジメチル
アクリルアミド4g、ヒドロキシエチルアクリレート4g、
ポリオキシエチレンラウリルエーテル10g、ステアリル
トリメチルアンモニウムクロライド2g、アセトン120g、
水350g、アゾビス(ジブチルアミジン)2塩素塩<和光
化成品V−50>1gを加え、撹拌しながら約20分間窒素置
換を行ない塩化ビニル76gを加えたのち、60℃に昇温
し、重合を開始させる。60℃で15時間保温撹拌したのち
冷却し、固形分濃度31%のエマルションを得た。ガスク
ロマトクラフィーによる共重合反応の転化率は99.0〜9
9.8%(パーフルオロアルキル基含有の重合し得る化合
物に対して)であった。また、全反応モノマーに対する
安定乳化エマルションの収率は95〜99%であった。続い
て、60℃に加熱し、撹拌させながら、窒素ガスによるバ
ブリングを5時間おこない、未反応の塩化ビニルを除い
た。ガスクロマトグラムで分析をおこなった結果、重合
後に1000ppmあった未反応の塩化ビニルは、6ppmまで減
少した。バブリングによる未反応塩化ビニルを除去した
物を実施例1、バブリング前で未反応塩化ビニルを高濃
度含む重合組成物を比較例1とした。
実施例2〜6、比較例2〜6 実施例1と同様の方法にて、モノマー、乳化剤重合開
始剤を変化し乳化重合をおこなった。引き続いて実施例
1に示した未反応モノマーの除去操作をおこなった。一
方比較例2〜6では、実施例2〜6と同じ仕込み、同じ
操作で重合したが、そののち未反応モノマー除去の操作
をおこなわなかった。用いたモノマー、乳化剤、重合開
始剤を第3表、第4表に示した。
比較例7〜11 実施例1と同様の方法にて、モノマー、乳化剤重合開
始剤を変更し乳化重合を行なった。引き続いて実施例1
に示した未反応モノマーの除去操作をおこなったがこの
際、除去操作の時間を短縮することによって、未反応塩
化ビニルモノマーの残存量を調節したサンプルを比較例
7〜11として得た。それぞれの比較例に残存する塩化ビ
ニルモノマー量を第6表に示した。
以上の方法にて得られた乳化エマルションの固形分濃
度を12重量%にしたラテックスを原液として、撥水撥油
性能の試験を行なった。ラテックス原液を水により希釈
し、原液の水に対する割合を、1.5%とした。これに併
用樹脂としてメラミン樹脂を形成するスミテックスレジ
ンM−3およびスミテックスアクセラレーターACXを加
えて処理液とし、撥水撥油性能を測定した。試験はナイ
ロンタフタ布について行ない、撥水撥油処理は次の様に
行なった。即ち、前記のごとく希釈したラテックス処理
液に試験布を30秒間浸漬し、2本のゴムローラーの間で
布をしぼって、ウエットピックアップを30%とした。次
いで、110℃で90秒間乾燥、更に170℃で60秒間熱処理し
た。かくして得られた処理布について撥水撥油性能を測
定した結果を耐久性試験後の撥水撥油性能と共に、下記
第5表、第6表にまとめて示した。
[発明の効果] 本発明は、塩化ビニルまたは塩化ビニリデンを共重合
成分として含むフッ素系水分散型撥水撥油剤において、
重合反応ののちに、未反応の塩化ビニルまたは塩化ビニ
リデンをエマルション中から除去することによって、従
来の高い耐久性を維持しながら、保存安定性に優れた撥
水撥油剤を提供することが可能となった。また、保存安
定性が向上したことによって、従来安定性の面から供給
に問題のあった高濃度品を供給することが可能になっ
た。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−291677(JP,A) 特開 昭53−9893(JP,A) 特開 昭52−141884(JP,A) 特開 昭62−138579(JP,A) 特開 昭52−119695(JP,A) 特公 昭56−33411(JP,B1)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリフルオロアルキル基含有の重合し得る
    化合物と塩化ビニルまたは塩化ビニリデンおよびこのポ
    リフルオロアルキル基含有の化合物に共重合可能な化合
    物とを共重合して得られる共重合体を含む撥水撥油剤中
    の未反応塩化ビニルモノマーまたは塩化ビニリデンモノ
    マー濃度を10ppm以下としてなる水分散型撥水撥油剤。
  2. 【請求項2】共重合体100重量部に対する塩化ビニル又
    は塩化ビニリデンの共重合割合が20〜80重量部である請
    求項1に記載の水分散型撥水撥油剤。
  3. 【請求項3】ポリフルオロアルキル基含有の化合物に共
    重合可能な化合物が、水酸基を側鎖に含有する化合物又
    は、窒素原子を側鎖に含有する化合物である請求項1に
    記載の水分散型撥水撥油剤。
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