JP2604897B2 - β―ラクタム化合物の製造法 - Google Patents

β―ラクタム化合物の製造法

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JP2604897B2
JP2604897B2 JP2233776A JP23377690A JP2604897B2 JP 2604897 B2 JP2604897 B2 JP 2604897B2 JP 2233776 A JP2233776 A JP 2233776A JP 23377690 A JP23377690 A JP 23377690A JP 2604897 B2 JP2604897 B2 JP 2604897B2
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    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/55Design of synthesis routes, e.g. reducing the use of auxiliary or protecting groups

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は3位に水酸基が保護されたヒドロキシエチル
基を有し、4位にシリルエーテル基あるいは置換メルカ
プト基を有するβ−ラクタム化合物の製造法に関する。
本発明によるβ−ラクタム化合物は、4位に反応性に
富む官能基を有し、様々の誘導体に変換できる有用な中
間体である。たとえば、4位の活性な官能基をさらに変
換することにより、第4世代のβ−ラクタム系抗生物質
として知られているチエナマイシン製造に有用な4−ア
セトキシ−3−(1−ヒドロキシエチル)−アゼチジン
−2−オン、3−(1−ヒドロキシエチル)−4−ハロ
アゼチジン−2−オン、3−(1−ヒドロキシエチル)
−4−スルホニルアゼチジン−2−オンなどが取得でき
る。
[従来の技術・発明が解決しようとする課題] ハロスルホニルイソシアナートは反応性が高く、入手
が容易な反応剤としてβ−ラクタム合成に広く用いられ
る。しかし生成したN−ハロスルホニル−β−ラクタム
が4位に活性な官能基を有するばあい、N上のハロスル
ホニル基を脱離させ、無保護のβ−ラクタムを収率良く
うるための反応剤としては、工業生産上取り扱いにくい
ものや後処理の際に反応剤より生じる副生物の除去が困
難になったりするものが多い。
4位にシリルエーテル基を有するβ−ラクタム化合物
とその製造法に関しては特開昭61−18791号公報、4位
に置換メルカプト基を有するβ−ラクタム化合物とその
製造法に関しては特開昭61−207373号公報に報告されて
いるがその製造過程でのβ−ラクタム環のN上のクロロ
スルホニル基の脱離においては、脱離に使用した反応剤
より生成してくるアルミ化合物、メトキシエタノール、
ジスルフィドなどの除去あるいは処理において工業的な
面から大きな問題点があった。
この問題を解決するために、本発明者らは鋭意検討を
行なった結果、硫化水素もしくはメルカプトベンゾチア
ゾールと塩基により還元反応を行なうことにより、簡単
に上記の1位窒素原子上のハロスルホニル基を効率的に
脱離させ、しかも収率よく目的とするβ−ラクタム化合
物(II)がえられ、しかも反応剤より副生するのは硫化
水素のばあいは反応性のないイオウであり、メルカプト
ベンゾチアゾールのばあいはそのジスルフィドであり、
いずれも溶媒に溶けにくいことを利用し、ろ過操作だけ
で容易に除去することができることを見出し本発明を完
成するにいたった。
[課題を解決するための手段および作用] 本発明は一般式(II): (式中、R1は水酸基の保護基を示し、Aは酸素原子また
はイオウ原子であり、Aが酸素原子のばあい、R2(式中、R3、R4およびR5は炭素数1〜6の低級アルキル
基、フェニル基またはアラルキル基を示す)を示し、A
がイオウ原子のばあい、R2はトリフェニルメチル基、t
−ブチル基、フェニル基、低級アルキルフェニル基、低
級アルコキシフェニル基またはハロゲン置換フェニル基
を示し、Xはハロゲンを示す)で表わされるβ−ラクタ
ム化合物の製造法に関する。
前記一般式(II)中の3位のヒドロキシエチル基の0
−保護基であるR1としては、一般式(III) (式中、R6、R7およびR8は炭素数1〜6の低級アルキル
基、フェニル基またはアラルキル基を示す)で表わされ
るトリアルキルシリル基、たとえばtert−ブチルジメチ
ルシリル基、トリイソプロピルシリル基、イソプロピル
ジメチルシリル基、イソブチルジメチルシリル基、ジメ
チル−(1,2−ジメチルプロピル)シリル基、ジメチル
−(1,1,2−トリメチルプロピル)シリル基や、その他t
ert−ブチル基、ベンジル基、トリクロロエトキシカル
ボニル基、tert−ブトキシカルボニル基、p−ニトロベ
ンジルオキシカルボニル基などがあげられる。
すなわち、本発明は一般式(I): (式中、R1は水酸基の保護基を示し、Aは酸素原子また
はイオウ原子であり、Aが酸素原子のばあい、R2(R3、R4およびR5は炭素数1〜6の低級アルキル基、フ
ェニル基またはアラルキル基を示す)を示し、Aがイオ
ウ原子のばあい、R2はトリフェニルメチル基、t−ブチ
ル基、フェニル基、低級アルキルフェニル基、低級アル
コキシフェニル基またはハロゲン置換フェニル基を示
し、Xはハロゲンを示す)で表わされるN−ハロスルホ
ニル−β−ラクタム化合物をチオール化合物と塩基を使
用して還元し、一般式(II): (式中、R1、AおよびR2は前記と同じ)で表わされるβ
−ラクタム化合物を製造する方法において、チオール化
合物として硫化水素もしくはメルカプトベンゾチアゾー
ルを使用し、有機溶媒中および/または水溶媒中にて還
元し、還元後有機溶媒により一般式(II)のβ−ラクタ
ム化合物を採取する一般式(II)のβ−ラクタム化合物
の製造法に関するものである。さらには、反応後反応液
を濾過したのち、濾液より有機溶媒により一般式(II)
のβ−ラクタム化合物を採取する前記方法に関するもの
である。
本発明を反応式で示すと以下の通りである。
本反応における原料のN−ハロスルホニル−β−ラク
タム類(I)としては3−(1−(tert−ブチルジメチ
ルシリロキシ)エチル)−1−クロロスルホニル−4−
(トリメチルシリロキシ)アゼチジン−2−オン、3−
(1−(tert−ブチルジメチルシリロキシ)エチル)−
1−クロロスルホニル−4−(トリエチルシリロキシ)
アゼチジン−2−オン、3−(1−(tert−ブチルジメ
チルシリロキシ)エチル)−1−クロロスルホニル−4
−(ジメチルイソプロピルシリロキシ)アゼチジン−2
−オン、3−(1−(tert−ブチルジメチルシリロキ
シ)エチル)−1−クロロスルホニル−4−(tert−ブ
チルジメチルシリロキシ)アゼチジン−2−オン、1−
クロロスルホニル−3−(1−(ジメチルイソプロピル
シリロキシ)エチル)−4−トリメチルシリロキシ)ア
ゼチジン−2−オン、1−クロロスルホニル−3−(1
−(ジメチル(1,1,2−トリメチルプロピル)シリロキ
シ)エチル)−4−トリメチルシリロキシ)アゼチジン
−2−オン、1−クロロスルホニル−3−(1−(tert
−ブチルジフェニルシリロキシ)エチル)−4−(トリ
メチルシリロキシ)アゼチジン−2−オン、1−クロロ
スルホニル−3−(1−(ジメチル(1,2−ジメチルプ
ロピル)シリロキシ)エチル)−4−(トリメチルシリ
ロキシ)アゼチジン−2−オン、3−(1−tert−ブト
キシエチル)−1−クロロスルホニル−4−(トリエチ
ルシリロキシ)アゼチジン−2−オン、3−(1−tert
−ブトキシエチル)−1−クロロスルホニル−4−(ト
リメチルシリロキシ)アゼチジン−2−オン、3−(1
−(tert−ブチルカルボニルオキシ)エチル)−1−ク
ロロスルホニル−4−(トリメチルシリロキシ)アゼチ
ジン−2−オン、3−(1−tert−ブトキシエチル)−
1−クロロスルホニル−4−(トリエチルシリロキシ)
アゼチジン−2−オン、1−クロロスルホニル−4−ト
リエチルシリロキシ−3−(1−(トリメチルシリロキ
シ)エチル)アゼチジン−2−オン、3−(1−(tert
−ブチルジメチルシリロキシ)エチル)−1−クロロス
ルホニル−4−(フェニルチオ)アゼチジン−2−オ
ン、3−(1−(tert−ブチルジメチルシリロキシ)エ
チル)−1−クロロスルホニル−4−(p−メトキシフ
ェニルチオ)アゼチジン−2−オン、3−(1−(tert
−ブチルジメチルシリロキシ)エチル)−1−クロロス
ルホニル−4−p−クロロフェニルチオ)アゼチジン−
2−オン、3−(1−(tert−ブチルジメチルシリロキ
シ)エチル)−1−クロロスルホニル−4−(p−メト
キシフェニルチオ)アゼチジン−2−オン、3−(1−
(tert−ブチルジメチルシリロキシ)エチル)−1−ク
ロロスルホニル−4−(p−メチルフェニルチオ)アゼ
チジン−2−オン、3−(1−(tert−ブチルジメチル
シリロキシ)エチル)−1−クロロスルホニル−4−
(p−フルオロフェニルチオ)アゼチジン−2−オン、
3−(1−tert−ブチルジメチルシリロキシエチル)−
1−クロロスルホニル−4−(3,4−ジクロロフェニル
チオ)アゼチジン−2−オンがあげられる。
これらの原料は特開昭61−18791号および同61−20737
3号公報に報告されている方法で合成した。つぎに、本
反応により生成したβ−ラクタム化合物の窒素上の置換
基を脱離させ、目的化合物(II)をうる反応について述
べる。
本反応の化合物(I)および化合物(II)においてA
が酸素原子のばあい、R2はトリメチルシリル基、トリエ
チルシリル基、ジメチルイソプロピルシリル基、tert−
ブチルジメチルシリル基などがあげられ、Aがイオウ原
子のばあい、R2はフェニル基、p−メトキシフェニル
基、p−クロロフェニル基、p−メチルフェニル基、p
−フルオロフェニル基、3,4−ジクロロフェニル基、ト
リフェニルメチル基、t−ブチル基などがあげられる。
また、Xはフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原
子などのハロゲンであり、好ましくは塩素原子である。
この反応は有機溶媒中、あるいは水溶媒中、一般式
(I)に示した化合物に硫化水素もしくはメルカプトベ
ンゾチアゾールと塩基を作用させることにより行なわれ
る。塩基としては、トリメチルアミン、トリエチルアミ
ン、トリブチルアミン、トリプロピルアミン、ピリジ
ン、ジプロピルアミン、ジブチルアミン、ジエチルアミ
ン、アニリン、シクロヘキシルアミン等の一級、二級、
三級アミン、およびアンモニア、水酸化ナトリウムなど
の無機塩基が用いられる。
反応溶媒としては、たとえばトルエン、ヘキサン、エ
ーテルなどの有機溶媒、および水溶媒が使用できる。
反応は−100℃から溶媒沸点付近の任意の温度で行な
えるが、好ましくは−50℃から室温程度である。原料で
あるハロスルホニルラクタムを反応試剤に添加してもよ
く、またはハロスルホニルラクタムの溶媒中に反応試剤
を添加してもよい。硫化水素もしくはメルカプトベンゾ
チアゾールと塩基の量としてはハロスルホニルラクタム
の当量に対してそれぞれ1当量以上であればよい。この
還元反応を行なったのちに水洗処理、濃縮、ろ過等を行
なうことにより目的とするN−無置換のβ−ラクタム化
合物を収率よく簡単にうることができる。
[実施例] 次に実施例をあげて本発明をさらに詳細に説明するが
本発明はこれらの実施例にのみ限定されるものではな
い。
参考例 3−(1−(tert−ブチルジメチルシリロキシ)エチ
ル)−1−クロロスルホニル−4−(トリメチルシリロ
キシ)アゼチジン−2−オン生成の確認 クロロスルホニルイソシアナート35μをトルエンd8
に溶解し、アルゴンガス雰囲気下、−78℃に冷却しなが
ら3−(tert−ブチルジメチルシリロキシ)ブテ−1−
ニルトリメチルシリルエーテル100mgを添加した。1時
間後、この反応液の一部を抜き取り、−70℃に液体窒素
で冷却しながら1H−NMRスペクトルを測定すると原料で
ある3−(tert−ブチルジメチルシリロキシ)ブテ−1
−ニルトリメチルシリルエーテルの1位プロトン(6.5p
pm付近、d)と、2位プロトン(5.2ppm付近、m)のシ
グナルが消失し、6.2ppm(d,ラクタム4位)、2.8ppm
(m,ラクタム3位)に新たなシグナルが生成しているこ
とより、3−(1−(tert−ブチルジメチルシリロキ
シ)エチル)−1−クロロスルホニル−4−(トリメチ
ルシリロキシ)アゼチジン−2−オンの生成を確認し
た。
実施例1 (3R,4R)−3−((R)−1−(tert−ブチルジメチ
ルシリロキシ)エチル)−4−トリメチルシリロキシ)
アゼチジン−2−オンの合成 クロロスルホニルイソシアナート0.35mlをトルエン5m
lに加えた溶液を、アルゴンガス雰囲気下、−70℃に冷
却しながら、3−((R)−tert−ブチルジメチルシリ
ロキシ)ブテ−1−ニルトリメチルシリルエーテル1gを
反応液の内温を−70℃以下に保ちながら約10分間で滴下
後、1時間攪拌を行なった。
これとは別の反応容器に、硫化水素0.31g、トリエチ
ルアミン1.1ml、トルエン15ccの混合物を室温下で調製
し、アルゴン雰囲気下−20℃に冷却しておいた。先に調
製した3−(1−(tert−ブチルジメチルシリロキシ)
エチル)−1−クロロスルホニル−4−(トリメチルシ
リロキシ)アゼチジン−2−オンのトルエン溶液を、こ
の還元反応剤中へ温度が上がらないように注意深く移送
した。
移送終了後、−20℃で30分攪拌し、氷水50cc中に注い
だ。15分間攪拌し、トルエン25ccで洗い込みながら分液
ロートに移した。
分液後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、トルエン層を
ガスクロマトグラフィーにより定量分析すると目的物で
ある(3R,4R)−3−((R)−1−(tert−ブチルジ
メチルシリロキシ)エチル)−4−トリメチルシリロキ
シ)アゼチジン−2−オンが0.67g生成していることが
分かった。(反応収率63%)。
このトルエン層をロータリーエバポレーターで濃縮し
たのち、ヘキサン3ccを加え、−30℃で1晩放置するこ
とにより析出した結晶をグラスフィルターで手早くろ
過、乾燥することにより純粋な(3R,4R)−3−
((R)−1−(tert−ブチルジメチルシリロキシ)エ
チル)−4−(トリメチルシリロキシ)アゼチジン−2
−オン0.5gをえた。1 H−NMR(90MHz、CDCl3)δ(ppm): 0.09(6H,s)、0.20(6H,s)、0.90(9H,s)、1.26(3
H,d)、2.96(1H,dd)、5.33(1H,d)、7.23(1H) m.p.:95〜96℃ ▲[α]25 D▼:−9.5゜(c=1.0、CHCl3) 実施例2 (3R,4R)−3−[(R)−1−[ジメチル(1,1,2−ト
リメチルプロピル)シリロキシ]エチル]−4−(トリ
メチルシリロキシ)アゼチジン−2−オンの合成 実施例1の3−(R)−tert−ブチルジメチルシリロ
キシブテ−1−ニルトリメチルシリルエーテルおよびト
リエチルアミンの代わりに、3−((R)−ジメチル
(1,1,2−トリメチルプロピル)シリロキシ)ブテ−1
−ニルトリメチルシリルエーテル1gおよびジノルマルプ
ロピルアミン0.8gをそれぞれ用い、実施例1と同様の操
作をすることにより、目的物0.67gを含むトルエン溶液
をえた(収率60%)。えられたトルエン溶液を、実施例
1と同様に濃縮後、n−ヘキサンより再結晶することに
よって、純粋な(3R,4R)−3−[(R)−1−[ジメ
チル(1,1,2−トリメチルプロピル)シリロキシ]エチ
ル]−4−(トリメチルシリロキシ)アゼチジン−2−
オン0.3gをえた。1 H−NMR(90MHz、CDCl3)δ(ppm): 0.08(6H,s)、0.20(6H,s)、0.83(6H,s)、1.20(3
H,d)、1.50(1H,m)、3.0(1H,dd)、4.1(1H,m)、5.
35(1H,d)、6.5(1H,broad) 実施例3 (3R,4R)−3−((R)−1−(ジメチルイソプロピ
ルシリロキシ)エチル)−4−(トリメチルシリロキ
シ)アゼチジン−2−オンの合成 実施例1の3−(R)−tert−ブチルジメチルシリロ
キシブテ−1−ニルトリメチルシリルエーテルの代わり
に、3−((R)−ジメチルイソプロピルシリロキシ)
ブテ−1−ニルトリメチルシリルエーテル0.95gを用
い、実施例1と同様の操作をすることにより、(3R,4
R)−3−((R)−1−ジメチルイソプロピルシリロ
キシ)エチル)−4−(トリメチルシリロキシ)アゼチ
ジン−2−オン(0.5g)を含むトルエン溶液をえた(反
応収率45%)。1 H−NMR(90MHz、CDCl3)δ(ppm): 0.08(6H,s)、0.21(9H,s)、1.29(3H,d)、1.75(1
H,m)、1.98(6H,d)、3.05(1H,dd)、4.20(1H,m)、
5.35(1H,d)、6.9(1H,broad) 実施例4 (3R,4R)−3−((R)−1−(tert−ブチルジメチ
ルシリロキシ)エチル)−4−(トリメチルシリロキ
シ)アゼチジン−2−オンの合成 実施例1のトリエチルアミンの代わりに、ジノルマル
プロピルアミン0.8gを用い、実施例1と同様の操作をす
ることにより、目的物0.67gを含むトルエン溶液をえた
(収率63%)。えられたトルエン溶液を、実施例1と同
様に濃縮後、n−ヘキサンより再結晶することによっ
て、純粋な(3R,4R)−3−((R)−1−(tert−ブ
チルジメチルシリロキシ)エチル)−4−(トリメチル
シリロキシ)アゼチジン−2−オン0.5gをえた。
実施例5 (3R,4R)−3−((R)−1−(tert−ブチルジメチ
ルシリロキシ)エチル)−4−(トリメチルシリロキ
シ)アゼチジン−2−オンの合成 実施例1のトリエチルアミンの代わりに、シクロヘキ
シルアミン0.7gを用い、実施例1と同様の操作をするこ
とにより、目的物0.60gを含むトルエン溶液をえた(収
率56%)。えられたトルエン溶液を、実施例1と同様に
濃縮後、n−ヘキサンより再結晶することによって、純
粋な(3R,4R)−3−((R)−1−(tert−ブチルジ
メチルシリロキシ)エチル)−4−(トリメチルシリロ
キシ)アゼチジン−2−オン0.45gをえた。
実施例6 (3R,4R)−3−((R)−1−(tert−ブチルジメチ
ルシリロキシ)エチル)−4−(トリメチルシリロキ
シ)アゼチジン−2−オンの合成 実施例1のトリエチルアミンの代わりに、トリブチル
アミン1.50gを用い、実施例1と同様の操作をすること
により、目的物0.67gを含むトルエン溶液をえた(収率6
3%)。えられたトルエン溶液を、実施例1と同様に濃
縮後、n−ヘキサンより再結晶することによって、純粋
な(3R,4R)−3−((R)−1−(tert−ブチルジメ
チルシリロキシ)エチル)−4−(トリメチルシリロキ
シ)アゼチジン−2−オン0.5gをえた。
実施例7 (3S,4R)−3−((R)−1−(tert−ブチルジメチ
ルシリロキシ)エチル)−4−(フェニルチオ)アゼチ
ジン−2−オンの合成 クロロスルホニルイソシアナート0.35mlをトルエン5m
lに加えた溶液を、アルゴンガス雰囲気下、15℃に冷却
しながら、(3R)−3−tert−ブチルジメチルシリルオ
キシ−1−フェニルチオ−1−ブテン1gを反応液の内温
を15℃以下に保ちながら約10分間で滴下後、1時間攪拌
を行なった。
これとは別の反応容器に、硫化水素0.52g、トリエチ
ルアミン1.2ml、トルエン25ccの混合物を室温下で調製
し、アルゴン雰囲気下−20℃に冷却していた。先に調製
した3−(1−(tert−ブチルジメチルシリロキシ)エ
チル)−1−クロロスルホニル−4−フェニルチオ)ア
ゼチジン−2−オンのトルエン溶液を、この還元反応剤
中へ温度が上がらないように注意深く移送した。
移送終了後、−20℃で30分間攪拌し、氷水50cc中に注
いだ。15分間攪拌し、トルエン25ccで洗い込みながら分
液ロートに移した。
分液後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、トルエン層を
液体クロマトグラフィーにより定量分析すると目的物で
ある(3S,4R)−3−((R)−1−(tert−ブチルジ
メチルシリロキシ)エチル)−4−(フェニルチオ)ア
ゼチジン−2−オンが0.46g生成していることが分かっ
た(反応収率40%)。
このトルエン層をロータリーエバポレーターで濃縮し
た後、ヘキサン3ccを加え、−30℃で1晩放置すること
により析出した結晶をグラスフィルターで手早くろ過、
乾燥することにより純粋な(3S,4R)−3−((R)−
1−(tert−ブチルジメチルシリロキシ)エチル−4−
(フェニルチオ)アゼチジン−2−オン0.38gをえた。1 H−NMR(90MHz、CDCl3)δ(ppm): 0.05(6H,s)、0.87(9H,s)、1.18(3H,d)、3.01(1
H,dd)、4.21(1H,d)、5.02(1H)、6.75(1H)、7.35
(5H,m) m.p.:126〜127℃ ▲[α]20 D▼:+77.5゜(c=0.11、CHCl3) 実施例8 (3S,4R)−3−((R)−1−(tert−ブチルジメチ
ルシリロキシ)エチル)−4−(クロロフェニルチオ)
アゼチジン−2−オンの合成 実施例7の(3R)−3−tert−ブチルジメチルシリル
オキシ−1−フェニルチオ−1−ブテンの代わりに、
(3R)−3−tert−ブチルジメチルシリルオキシ−1−
(4−クロロフェニルチオ)−1−ブテン1.12gを用
い、実施例7と同様の操作をすることにより、(3S,4
R)−3−((R)−1−(tert−ブチルジメチルシリ
ロキシ)エチル)−4−(4−クロロフェニルチオ)ア
ゼチジン−2−オン(0.5g)を含むトルエン溶液をえた
(反応収率40%)。
えられたトルエン溶液を、実施例7と同様に濃縮後、
n−ヘキサンより再結晶することによって、純粋な(3
S,4R)−3−((R)−1−(tert−ブチルジメチルシ
リロキシ)エチル)−4−(4−クロロフェニルチオ)
アゼチジン−2−オン0.4gをえた。
実施例9 (3S,4R)−3−((R)−1−(tert−ブチルジメチ
ルシリロキシ)エチル)−4−(4−メトキシフェニル
チオ)アゼチジン−2−オンの合成 実施例7の(3R)−3−tert−ブチルジメチルシリル
オキシ−1−フェニルチオ−1−ブテンの代わりに、
(3R)−3−tert−ブチルジメチルシリルオキシ−1−
(4−メトキシフェニルチオ)−1−ブテン1.10gを用
い、実施例7と同様の操作をすることにより、(3S,4
R)−3−((R)−1−(tert−ブチルジメチルシリ
ロキシ)エチル)−4−(4−メトキシフェニルチオ)
アゼチジン−2−オン(0.5g)を含むトルエン溶液をえ
た(反応収率40%)。
えられたトルエン溶液を、実施例7と同様に濃縮後、
n−ヘキサンより再結晶することによって、純粋な(3
S,4R)−3−((R)−1−(tert−ブチルジメチルシ
リロキシ)エチル)−4−(4−メトキシフェニルチ
オ)アゼチジン−2−オン0.4gをえた。
実施例10 (3R,4R)−3−((R)−1−(tert−ブチルジメチ
ルシリロキシ)エチル)−4−(トリメチルシリロキ
シ)アゼチジン−2−オンの合成 クロロスルホニルイソシアナート1.14gとトルエン10m
lよりなる溶液を窒素ガス雰囲気下−70℃に冷却した。
この溶液に3−((R)−tert−ブチルジメチルシリロ
キシ)ブテ−1−ニルトリメチルシリルエーテル2.18g
を反応液の内温を−70℃以下に保ちながら約5分間で滴
下し、1時間攪拌を行なった。
これとは別の反応容器に硫化水素2.27g、29%アンモ
ニア水4.28gの溶液を調製し、5℃に冷却した。この溶
液に先に調製した3−(1−(tert−ブチルジメチルシ
リロキシ)エチル)−1−クロロスルホニル−4−トリ
メチルシリロキシ)アゼチジン−2−オンのトルエン溶
液を温度が上がらないように注意深く加えた。
添加終了後、10℃で10分間攪拌し、トルエン10mlで洗
い込みながら分液ロートに移した。
分液後、トルエン層をガスクロマトグラフィーにより
定量分析すると目的物である(3R,4R)−3((R)−
1−(tert−ブチルジメチルシリロキシ)エチル)−4
−(トリメチルシリロキシ)アゼチジン−2−オンが9.
85g生成していることがわかった(反応収率46%)。
このトルエン層をロータリーエバポレーターで濃縮し
たのち、ヘキサン44mlを加え、−30℃で1晩放置して析
出した結晶をグラスフィルターでろ過、真空乾燥するこ
とにより純粋な(3R,4R)−3−((R)−1−(tert
−ブチルジメチルシリロキシ)エチル)−4−(トリメ
チルシリロキシ)アゼチジン−2−オン8.86gをえた。
実施例11 (3R,4R)−3((R)−1−(tert−ブチルジメチル
シリロキシ)エチル)−4−(トリメチルシリロキシ)
アゼチジン−2−オンの合成 クロロスルホニルイソシアナート1.12gとトルエン10m
lよりなる溶液を窒素ガス雰囲気下−70℃に冷却した。
この溶液に3−((R)−tert−ブチルジメチルシリロ
キシ)ブテ−1−ニルトリメチルシリルエーテル1.82g
を反応液の内温を−70℃以下に保ちながら約5分間で滴
下し、1時間攪拌を行なった。
これとは別の反応容器に硫化水素2.12g、トリエチル
アミン7.37g、水20mlの溶液を調製し5℃に冷却した。
この溶液に先に調製した3−(1−(tert−ブチルジメ
チルシリロキシ)エチル)−1−クロロスルホニル−4
−(トリメチルシリロキシ)アゼチジン−2−オンのト
ルエン溶液を温度が上がらないように注意深く加えた。
添加終了後、10℃で10分間攪拌し、トルエン10mlで洗
い込みながら分液ロートに移した。
分液後、トルエン層をガスクロマトグラフィーにより
定量分析すると目的物である(3R,4R)−3−((R)
−1−(tert−ブチルジメチルシリロキシ)エチル)−
4−(トリメチルシリロキシ)アゼチジン−2−オンが
0.63g生成していることがわかった(反応収率30.1
%)。
このトルエン層をロータリーエバポレーターで濃縮し
たのち、ヘキサン44mlを加え、−30℃で1晩放置して析
出した結晶をグラスフィルターでろ過、真空乾燥するこ
とにより純粋な(3R,4R)−3−((R)−1−(tert
−ブチルジメチルシリロキシ)エチル)−4−(トリメ
チルシリロキシ)アゼチジン−2−オン0.56gをえた。
実施例12 (3R,4R)−3−((R)−1−(tert−ブチルジメチ
ルシリロキシ)エチル)−4−(トリメチルシリロキ
シ)アゼチジン−2−オンの合成 クロロスルホニルイソシアナート5.62gとトルエン50m
lよりなる溶液を窒素ガス雰囲気下−70℃に冷却した。
この溶液に3−((R)−tert−ブチルジメチルシリロ
キシ)ブテ−1−ニルトリメチルシリルエーテル9.20g
を反応液の内温を−70℃以下に保ちながら約10分間で滴
下し、1時間攪拌を行なった。
これとは別の反応容器に硫化水素2.98g、ジエチルア
ミン7.99g、水5mlの溶液を調製し5℃に冷却した。この
溶液に先に調製した3−(1−(tert−ブチルジメチル
シリロキシ)エチル)−1−クロロスルホニル−4−
(トリメチルシリロキシ)アゼチジン−2−オンのトル
エン溶液を温度が上がらないように注意深く加えた。
添加終了後、10℃で10分間攪拌し、トルエン10mlで洗
い込みながら分液ロートに移した。
分液後、トルエン層をガスクロマトグラフィーにより
定量分析すると目的物である(3R,4R)−3−((R)
−1−(tert−ブチルジメチルシリロキシ)エチル)−
4−(トリメチルシリロキシ)アゼチジン−2−オンが
6.53g生成していることがわかった(反応収率61.4
%)。
実施例13 (3R,4R)−3−((R)−1−(tert−ブチルジメチ
ルシリロキシ)エチル)−4−(トリメチルシリロキ
シ)アゼチジン−2−オンの合成 クロロスルホニルイソシアナート0.35mlを、トルエン
5mlに加えた溶液をアルゴンガス雰囲気下、−70℃に冷
却しながら3−((R)−tert−ブチルジメチルシリロ
キシ)ブテ−1−ニトリルメチルシリルエーテル1gを反
応液の内温を−70℃以下に保ちながら約10分間で滴下
後、1時間攪拌を行なった。
これとは別の反応容器に、2−メルカプトベンゾチア
ゾール1.34g、トリエチルアミン1.1mlおよびトルエン2.
5ccの混合物を室温下で調製し、アルゴン雰囲気下−20
℃に冷却しておいた。先に調製した3−(1−(tert−
ブチルジメチルシリロキシ)エチル)−1−クロロスル
ホニル−4−(トリメチルシリロキシ)アゼチジン−2
−オンのトルエン溶液をこの還元反応剤中へ温度が上ら
ないように注意深く移送した。
移送終了後、−20℃で30分間攪拌し、氷水50cc中に注
いだ。析出した沈澱物をろ過により除去し、トルエン50
ccで洗い込みながら分液ロートに移した。
分液後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、トルエン層を
ガスクロマトグラフィーにより定量分析すると目的物で
ある(3R,4R)−3−((R)−1−(tert−ブチルジ
メチルシリロキシ)エチル−4−(トリメチルシリロキ
シ)アゼチジン−2−オンが0.67g生成していることが
わかった(反応収率60%)。
このトルエン層をロータリーエバポレーターで濃縮し
たのち、ヘキサン3ccを加え、−30℃で1晩放置するこ
とにより析出した結晶をグラスフィルターで手早くろ
過、乾燥することにより純粋な(3R,4R)−3−
((R)−1−(tert−ブチルジメチルシリロキシ)エ
チル)−4−(トリメチルシリロキシ)アゼチジン−2
−オン0.3gをえた。1 H−NMR(90MHz、CDCl3)δ(ppm): 0.09(6H,s)、0.20(6H,s)、0.90(9H,s)、1.26(3
H,d)、2.96(1H,dd)、5.33(1H,d)、7.23(1H) m.p.:95〜96℃ ▲[α]25 D▼:−9.5゜(c=1.0、CHCl3) 実施例14 (3R,4R)−3−[(R)−1−[ジメチル(1,1,2−ト
リメチルプロピル)シリロキシ]エチル]−4−(トリ
メチルシリロキシ)アゼチジン−2−オンの合成 実施例13の3−(R)−tert−ブチルジメチルシリロ
キシブテ−1−ニルトリメチルシリルエーテルおよびト
リエチルアミンの代わりに、3−((R)−ジメチル
(1,1,2−トリメチルプロピル)シリロキシ)ブテ−1
−ニルトリメチルシリルエーテル1gおよびジノルマルプ
ロピルアミン0.8gをそれぞれ用い、実施例13と同様の操
作をすることにより、目的物0.67gを含むトルエン溶液
をえた(収率60%)。えられたトルエン溶液を、実施例
13と同様に濃縮後、n−ヘキサンより再結晶することに
よって、純粋な(3R,4R)−3−[(R)−1−[ジメ
チル(1,1,2−トリメチルプロピル)シリロキシ]エチ
ル]−4−(トリメチルシリロキシ)アゼチジン−2−
オン0.3gをえた。1 H−NMR(90MHz、CDCl3)δ(ppm): 0.08(6H,s)、0.20(6H,s)、0.83(6H,s)、1.20(3
H,d)、1.50(1H,m)、3.0(1H,dd)、4.1(1H,m)、5.
35(1H,d)、6.5(1H,broad) 実施例15 (3R,4R)−3−((R)−1−(ジメチルイソプロピ
ルシリロキシ)エチル)−4−(トリメチルシリロキ
シ)アゼチジン−2−オンの合成 実施例13の3−(R)−tert−ブチルジメチルシリロ
キシブテ−1−ニルトリメチルシリルエーテルの代わり
に、3−((R)−ジメチルイソプロピルシリロキシ)
ブテ−1−ニルトリメチルシリルエーテル0.95gを用
い、実施例13と同様の操作をすることにより、(3R,4
R)−3−((R)−1−(ジメチルイソプロピルシリ
ロキシ)エチル)−4−(トリメチルシリロキシ)アゼ
チジン−2−オン(0.5g)を含むトルエン溶液をえた
(反応収率45%)。1 H−NMR(90MHz、CDCl3)δ(ppm): 0.08(6H,s)、0.21(9H,s)、1.29(3H,d)、1.75(1
H,m)、1.98(6H,d)、3.05(1H,dd)、4.20(1H,m)、
5.35(1H,d)、6.9(1H,broad) 実施例16 (3R,4R)−3−((R)−1−(tert−ブチルジメチ
ルシリロキシ)エチル)−4−(トリメチルシリロキ
シ)アゼチジン−2−オンの合成 実施例13のトリエチルアミンの代わりに、ジノルマル
プロピルアミン0.8gを用い、実施例13と同様の操作をす
ることにより、目的物0.67gを含むトルエン溶液をえた
(収率63%)。えられたトルエン溶液を、実施例13と同
様に濃縮後、n−ヘキサンより再結晶することによっ
て、純粋な(3R,4R)−3−((R)−1−(tert−ブ
チルジメチルシリロキシ)エチル)−4−(トリメチル
シリロキシ)アゼチジン−2−オン0.5gをえた。
実施例17 (3R,4R)−3−((R)−1−(tert−ブチルジメチ
ルシリロキシ)エチル)−4−(トリメチルシリロキ
シ)アゼチジン−2−オンの合成 実施例13のトリエチルアミンの代わりに、シクロヘキ
シルアミン0.7gを用い、実施例13と同様の操作をするこ
とにより、目的物0.60gを含むトルエン溶液をえた(収
率56%)。えられたトルエン溶液を、実施例13と同様に
濃縮後、n−ヘキサンより再結晶することによって、純
粋な(3R,4R)−3−((R)−1−(tert−ブチルジ
メチルシリロキシ)エチル)−4−(トリメチルシリロ
キシ)アゼチジン−2−オン0.45gをえた。
実施例18 (3R,4R)−3−((R)−1−(tert−ブチルジメチ
ルシリロキシ)エチル)−4−(トリメチルシリロキ
シ)アゼチジン−2−オンの合成 実施例13のトリエチルアミンの代わりに、トリブチル
アミン1.50gを用い、実施例13と同様の操作をすること
により、目的物0.67gを含むトルエン溶液をえた(収率6
3%)。えられたトルエン溶液を、実施例13と同様に濃
縮後、n−ヘキサンよりも再結晶することによって、純
粋な(3R,4R)−3−((R)−1−(tert−ブチルジ
メチルシリロキシ)エチル)−4−(トリメチルシリロ
キシ)アゼチジン−2−オン0.5gをえた。
実施例19 (3S,4R)−3−((R)−1−(tert−ブチルジメチ
ルシリロキシ)エチル)−4−(フェニルチオ)アゼチ
ジン−2−オンの合成 クロロスルホニルイソシアナート0.35mlを、トルエン
5mlに加えた溶液をアルゴンガス雰囲気下、15℃に冷却
しながら(3R)−3−tert−ブチルジメチルシリルオキ
シ−1−フェニルチオ−1−ブテン1gを反応液の内温を
15℃以下に保ちながら約10分間で滴下後、1時間攪拌を
行なった。
これとは別の反応容器に、2−メルカプトベンゾチア
ゾール1.46g、トリエチルアミン1.2ml、トルエン25ccの
混合物を室温下で調製し、アルゴン雰囲気下−20℃に冷
却しておいた。先に調製した(3−(1−(tert−ブチ
ルジメチルシリロキシ)エチル)−1−クロロスルホニ
ル−4−(フェニルチオ)アゼチジン−2−オンのトル
エン溶液を、この還元反応剤中へ温度が上がらないよう
に注意深く移送した。
移送終了後、−20℃で30分間攪拌し、氷水50cc中に注
いだ。析出した沈澱物をろ過により除去し、トルエン50
ccで洗い込みながら分液ロートに移した。
分液後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、トルエン層を
液体クロマトグラフィーにより定量分析すると目的物で
ある(3S,4R)−3−((R)−1−(tert−ブチルジ
メチルシリロキシ)エチル)−4−(フェニルチオ)ア
ゼチジン−2−オンが0.46g生成していることがわかっ
た(反応収率40%)。
このトルエン層をロータリーエバポレーターで濃縮し
たのち、ヘキサン3ccを加え、−30℃で1晩放置するこ
とにより析出した結晶をグラスフィルターで手早くろ
過、乾燥することにより純粋な(3S,4R)−3−
((R)−1−(tert−ブチルジメチルシリロキシ)エ
チル)−4−(フェニルチオ)アゼチジン−2−オン0.
38gをえた。1 H−NMR(90MHz、CDCl3)δ(ppm): 0.05(6H,s)、0.87(9H,s)、1.18(3H,d)、3.01(1
H,dd)、4.21(1H,d)、5.02(1H)、6.75(1H)、7.35
(5H,m) m.p.:126〜127℃ ▲[α]20 D▼:+77.5゜(c=0.11、CHCl3) 実施例20 (3S,4R)−3−((R)−1−(tert−ブチルジメチ
ルシリロキシ)エチル)−4−(4−クロロフェニルチ
オ)アゼチジン−2−オンの合成 実施例19の(3R)−3−tert−ブチルジメチルシリル
オキシ−1−フェニルチオ−1−ブテンの代わりに、
(3R)−3−tert−ブチルジメチルシリルオキシ−1−
(4−クロロフェニルチオ)−1−ブテン1.12gを用
い、実施例19と同様の操作をすることにより、(3S,4
R)−3−((R)−1−(tert−ブチルジメチルシリ
ロキシ)エチル)−4−(4−クロロフェニルチオ)ア
ゼチジン−2−オン(0.5g)を含むトルエン溶液をえ
た。(反応収率40%)。
えられたトルエン溶液を、実施例19と同様に濃縮後、
n−ヘキサンより再結晶することによって、純粋な(3
S,4R)−3−((R)−1−(tert−ブチルジメチルシ
リロキシ)エチル)−4−(4−クロロフェニルチオ)
アゼチジン−2−オン0.4gをえた。
実施例21 (3S,4R)−3−((R)−1−(tert−ブチルジメチ
ルシリロキシ)エチル)−4−(4−メトキシフェニル
チオ)アゼチジン−2−オンの合成 実施例19の(3R)−3−tert−ブチルジメチルシリル
オキシ−1−フェニルチオ−1−ブテンの代わりに、
(3R)−3−tert−ブチルジメチルシリルオキシ−1−
(4−メトキシフェニルチオ)−1−ブテン1.10gを用
い、実施例19と同様の操作をすることにより、(3S,4
R)−3−((R)−1−(tert−ブチルジメチルシリ
ロキシ)エチル)−4−(4−メトキシフェニルチオ)
アゼチジン−2−オン(0.5g)を含むトルエン溶液をえ
た(反応収率40%)。
えられたトルエン溶液を、実施例19と同様に濃縮後、
n−ヘキサンより再結晶することによって、純粋な(3
S,4R)−3−((R)−1−(tert−ブチルジメチルシ
リロキシ)エチル)−4−(4−メトキシフェニルチ
オ)アゼチジン−2−オン0.4gをえた。
実施例22 (3R,4R)−3−((R)−1−(tert−ブチルジメチ
ルシリロキシ)エチル)−4−(トリメチルシリロキ
シ)アゼチジン−2−オンの合成 実施例13と同様にして、調製した3−((R)−1−
(tert−ブチルジメチルシリロキシ)エチル)−1−ク
ロロスルホニル−4−(トリメチルシリロキシ)アゼチ
ジン−2−オンのトルエン溶液を、2−メルカプトベン
ゾチアゾール1.34g、トリエチルアミン水2.5ccより調製
し、氷冷したこの還元剤水溶液中によく攪拌しながら移
送した。10分間攪拌したのち、実施例13と同様の後処理
を行ない、えられたトルエン層をガスクロマトグラフィ
ーにより定量分析すると目的物である(3R,4R)−3−
((R)−1−(tert−ブチルジメチルシリロキシ)エ
チル)−4−(トリメチルシリロキシ)アゼチジン−2
−オンが0.52g生成していることがわかった(反応収率4
5%)。
実施例23 (3R,4R)−3−((R)−1−(tert−ブチルジメチ
ルシリロキシ)エチル)−4−(トリメチルシリロキ
シ)アゼチジン−2−オンの合成 実施例13と同様にして、調製した3−((R)−1−
(tert−ブチルジメチルシリロキシ)エチル)−1−ク
ロロスルホニル−4−(トリメチルシリロキシ)アゼチ
ジン−2−オンのトルエン溶液を、2−メルカプトベン
ゾチアゾール1.34g、29%アンモニア水4.28gの溶液を調
製し、氷冷したこの還元剤水溶液中によく攪拌しながら
移送した。10分間攪拌したのち、実施例13と同様の後処
理を行ない、えられたトルエン層をガスクロマトグラフ
ィーにより定量分析すると目的物である(3R,4R)−3
−((R)−1−(tert−ブチルジメチルシリロキシ)
エチル)−4−(トリメチルシリロキシ)アゼチジン−
2−オンが0.52g生成していることがわかった(反応収
率45%)。
[発明の効果] N−ハロスルホニル−β−ラクタムのハロスルホニル
基を脱離させる反応において、従来技術より収率よく、
かつ副生物の処理および除去に困難を伴わないN−無保
護のβ−ラクタム化合物の製造法を提供する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 菅 和憲 兵庫県神戸市垂水区舞子台2丁目9―30 ―616 (72)発明者 大橋 武久 兵庫県神戸市灘区篠原伯母野山町3丁目 9―14 (56)参考文献 特開 昭61−18791(JP,A) 特開 昭62−195359(JP,A) 特開 昭64−67(JP,A) 特開 昭62−84057(JP,A)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(I): (式中、R1は水酸基の保護基を示し、Aは酸素原子また
    はイオウ原子であり、Aが酸素原子のばあい、R2(R3、R4およびR5は炭素数1〜6の低級アルキル基、フ
    ェニル基またはアラルキル基を示す)を示し、Aがイオ
    ウ原子のばあい、R2はトリフェニルメチル基、t−ブチ
    ル基、フェニル基、低級アルキルフェニル基、低級アル
    コキシフェニル基またはハロゲン置換フェニル基を示
    し、Xはハロゲンを示す)で表わされるN−ハロスルホ
    ニル−β−ラクタム化合物をチオール化合物と塩基を使
    用して還元し、 一般式(II): (式中、R1、AおよびR2は前記と同じ)で表わされるβ
    −ラクタム化合物を製造する方法において、チオール化
    合物として硫化水素もしくはメルカプトベンゾチアゾー
    ルを使用し、有機溶媒中および/または水溶媒中にて還
    元し、還元後有機溶媒により一般式(II)のβ−ラクタ
    ム化合物を採取する一般式(II)のβ−ラクタム化合物
    の製造法。
  2. 【請求項2】反応後反応液を濾過したのち、濾液より有
    機溶媒により一般式(II)のβ−ラクタム化合物を採取
    する請求項1記載の製造法。
  3. 【請求項3】R1(式中、R6、R7およびR8は炭素数1〜6の低級アルキル
    基、フェニル基またはアラルキル基を表わす)である請
    求項1または2記載の製造法。
  4. 【請求項4】塩基が一級アミン、二級アミン、三級アミ
    ンまたはアンモニアである請求項1または2記載の製造
    法。
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