JP2604237Y2 - システムキッチン用換気扇フード・カバーの汚れ防止シート - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本考案は、システンキッチン用換
気扇フード・カバー機器等の汚れを防止し得るアルミニ
ウム箔及びアルミニウム合金箔と合成紙との貼合した素
材からなるシートに関するものである。

【０００２】

【従来の技術及び考案が解決しようとする課題】システ
ンキッチン用換気扇フード・カバー機器には、鋼板に焼
付塗装加工したもの、及び特殊加工した合板及び化粧板
(収納型)にて成型されているものに大別されている。図
１及び図２に一例を示す。Ａは機器前面フード部、Ｂは
その両側の機器側面フード部、Ｃは換気口である。

【０００３】従来、換気扇フード・カバーは、直下部の
グリルガス台上で調理する際に著物及び魚・肉等を焼
き、炒める場合、その煙臭い、油等の飛散をグリルガス
台の真上部に設置されているフード・カバー換気口で受
け、内部の換気扇を廻すことで外部に排気する機能(換
気口収納型)を有している。しかし、トータルなインテ
リアシステム用として設計されているため、スペースの
問題で下部のグリル台とほゞ同寸法位置の上部に換気扇
フード・カバー口が設置されているので、調理する際の
煙や油の飛散は充分にフード・カバー口から吸収でき
ず、フード・カバー機器の廻りに飛散した油等が付着し
著しく汚れ、特にフード・カバー前面部及び天井部近く
に至る迄、飛散した油の汚れが厚く層をなして付着し、
かつ、揚げ物料理等が多い場合には上記の汚れがひど
い。

【０００４】そのため、揚げ物料理の頻度が多いほど、
フード・カバーの汚れは勿論のこと、更に換気口は上部
に設置されているため、フード・カバーに付着した油等
を簡単に洗滌することもならず、また洗剤等でフード・
カバーの汚れを落す際、厚い層にこびりついた油の汚れ
は、簡単に落とすことは至難であり、前述した如く、フ
ード・カバーは上部に設置されているため、掃除にも
(洗滌)不便さがある。

【０００５】本考案は、かゝる事情のもとで、換気扇フ
ード・カバー機器の油等の付着を防止しすることで美麗
に維持でき、更に、下部に設置されているグリル台から
の油等の飛散を防ぐことができる換気扇フード・カバー
機器用汚れ防止シートを提供することを目的としてい
る。

【０００６】

【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
の手段として、本考案は、前面フード部の両側に側面フ
ード部を有し、下方に換気口を備えた換気扇フード・カ
バー機器に用いるシートにおいて、該シートがアルミニ
ウム箔及びアルミニウム合金箔シートの片面に耐油性を
備えた合成紙と複合されている構成のシートであり、か
つ、機器前面フード部を覆う前面シート部と、機器側面
フード部を覆う側面シート部と、この前面シート部の下
端から前方に張り出した前方張り出しシート部と、この
前方張り出しシート部の両側に形成された水平翼状部と
を有し、更に前方張り出しシート部の前方端部が下方に
折り曲げられたひさし部を有する形状であることを特徴
とするシステムキッチン用換気扇フード・カバーの汚れ
防止シートを要旨としている。

【０００７】また、他の本発明は、上記の汚れ防止シー
トが、前面シート部と側面シート部及び前方張り出しシ
ート部とのそれぞれの境目に折り目が形成されており、
水平翼状部と前面シート部及び側面シート部との境目に
切れ目が入れられており、全体が一枚の平面状のシート
からなることを特徴としている。

【０００８】

【作用】以下に本考案を図面を参照して詳細に説明す
る。

【０００９】本考案のシートは、要するに、アルミニウ
ム箔及びアルミニウム合金箔からなるシート状であっ
て、該シートの片面に耐油性を備えた合成紙と複合され
ており、フード・カバー機器前面部の全体又はほぼ全体
を偏平状に覆う大きさで、前面換気口位置にて下方に折
り曲げ、更には、フード・カバー機器側面部に位置する
部分に型抜きにて切れ目を入れ込むことでフード・カバ
ー機器両側面に水平翼状に張り出すことにより、換気口
の受口が広くなり、更に油の飛散を防止するものであ
る。

【００１０】本考案のシートは、図３に示すように、ア
ルミ箔シートと耐油性合成紙と複合されたシートのた
め、表面にアルミ箔エンボス加工面での美麗さが加わ
り、裏面側には耐油性を備えた合成紙のため、該シート
使用前に飛散した油等で換気扇フード・カバー機器と該
シートが固着することもない。

【００１１】また、特に環境問題の廃棄物の減量化を考
慮し、機能性のみを重視してのシート状にしてあるた
め、使用後は容易に廃棄することが可能であり、裏面側
の合成紙も有毒ガス、異臭及び煤などの有害物質を発生
しないので、一般焼却炉で普通の塵芥と混合焼却しても
炉を炒める必要もない。

【００１２】また、該シートの取付方法は、適当な止着
具を使用することができ、例えば、鋼板製のフード・カ
バーには、磁石(複数個)にて装着し、また特殊加工の合
板など化粧板製フード・カバーには再剥離性を有する粘
着テープにて装置する方式のため、揚げ物料理等、必要
な時に該シートを取付け、必要のない時は取り外すこと
が簡単にできる。

【００１３】以下に本考案の実施例を示すことにより更
に本考案を詳述する。

【００１４】

【実施例】

【００１５】図４は本考案に係るシートを平面状の一枚
のシートで構成した状態並びに型抜き要領を示してい
る。アルミ箔シート１は、図３に示すように工業用純ア
ルミニウム箔(例、厚さ７〜３０μm)からなる平版シー
トであり、その片面に耐油性を備えた合成紙(例、厚さ
６０〜１５０μm)が複合されている。

【００１６】このシート１は、機器前面フード部Ａを覆
うための大きな面積の前面シート部２と、その両側に、
機器側面フード部Ｂを覆うための側面シート部３が設け
られている。これらの境目には折り目１１が形成されて
いる。前面シート部２及び側面シート部３は図４の(ａ)
に示す形状のほか、(ｂ)に示すような形状でもよい。そ
して、この前面シート部２の下端には、折り目１２を介
して前方張り出しシート部４が設けられており、この前
方張り出しシート部４の端部には折り目１３を介してひ
さし部５が設けられている。更に、前方張り出しシート
部４の両側に水平翼状部６が設けられている。この水平
翼状部６は、前面シート部２とこの両側の側面シート部
３との境に切れ目２１、２２が入れてある。

【００１７】このような構成のシート１は、換気扇フー
ド・カバー機器の前面部の全体又はほぼ全体及び換気口
前方全体を覆う機器の大きさに相当する偏平状の大きさ
であり、両側のに切れ目から折り込むことで水平翼状と
なり、ひさし部は下方に折り曲げられる形状となってい
る。

【００１８】上記シートを使用するには、図５及び図６
に示すように、シート１の前面シート部２にて換気扇フ
ード・カバー前面フード部Ａを覆い、その際、アルミ箔
面を表面にし、磁石及び粘着テープにて装着する。そし
て、前面シート部２から折り目で折り曲げ、切れ目から
折ることにより、前方張り出しシート部４を立上げる。
同時に折り目から折り曲げて側面シート部３を後方に折
り曲げる。更に、前方張り出しシート部４の端部を折り
目から下方に折り曲げることによりひさし部５が形成さ
れる。

【００１９】これにより、図６に示すように、直下部の
グリル台上で調理する際の焼物、炒め物からの油等が飛
散しても、該シートに付着するだけで、機器本体に付着
することはない。

【００２０】なお、シート１の前面シード部の大きさは
機器前面フードの上部分を若干残すように部分的に覆う
大きさでもよく、同様に側面シート部の大きさの機器側
面フード部の上部分を残すように部分的に覆う大きさで
もよい。また、水平翼状部の大きさは機器側面から適当
な長さで張り出すような寸法であるが、大きいほど効果
がある。ひさし部は前方張り出しシート部から適当な角
度で折り曲げられ、その大きさも大きいほど効果があ
る。勿論、場合によつては、水平翼状部やひさし部の一
方又は両方を省略することもできる。

【００２１】

【考案の効果】以上説明したように、本考案のシートを
用いることにより、フード・カバー機器全体を汚損する
ことなく、常に清潔に美麗に保つことができ、洗滌の手
間が省かれると共にフード・カバー機器の耐久性が増長
する。更に、シートの使用時においてもアルミニウム箔
等の金属箔の光沢により美麗を損なわず、衛生上の点か
らも好ましく、かつ、シート裏面は耐油性の合成紙を使
用しているため、該シート使用前に機器本体に付着して
いる油等の汚れで固着することもない。また、本考案の
シートはアルミニウム箔の押圧成型品箱型の成型品と違
い、シート状のため、廉価なもので提供でき、使い捨て
が可能となり、その効果は極めて大なるものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】換気扇フード・カバーの一例を示す図である。

【図２】換気扇フード・カバーの他の例を示す図であ
る。

【図３】本考案のシートの断面を示す図である。

【図４】本考案のシートの型抜き要領並びに各部を説明
する図である。

【図５】本考案のシートを換気扇フード・カバーに装着
する状態を示す説明図である。

【図６】本考案のシートを換気扇フード・カバーに装着
する状態を示す説明図である。

【符号の説明】

１ 汚れ防止シート ２ 前面シート部 ３ 側面シート部 ４ 前方張り出しシート部 ５ ひさし部 ６ 水平翼状部 １１ 折り目 １２ 折り目 １３ 折り目 ２１ 切れ目 ２２ 切れ目

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 実開 昭62−67136（ＪＰ，Ｕ) 実開 昭61−71833（ＪＰ，Ｕ) 実開 平２−20035（ＪＰ，Ｕ) 実開 昭64−16543（ＪＰ，Ｕ) 実開 昭54−4562（ＪＰ，Ｕ) 実開 昭62−154340（ＪＰ，Ｕ) (58)調査した分野(Int.Cl.⁷，ＤＢ名) F24F 7/06 101

Claims (2)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 前面フード部の両側に側面フード部を有
   し、下方に換気口を備えた換気扇フード・カバー機器に
   用いるシートにおいて、該シートがアルミニウム箔及び
   アルミニウム合金箔シートの片面に耐油性を備えた合成
   紙と複合されている構成のシートであり、かつ、機器前
   面フード部を覆う前面シート部と、機器側面フード部を
   覆う側面シート部と、この前面シート部の下端から前方
   に張り出した前方張り出しシート部と、この前方張り出
   しシート部の両側に形成された水平翼状部とを有し、更
   に前方張り出しシート部の前方端部が下方に折り曲げら
   れたひさし部を有する形状であることを特徴とするシス
   テムキッチン用換気扇フード・カバーの汚れ防止シー
   ト。
2. 【請求項２】 請求項１に記載の汚れ防止シートが、前
   面シート部と側面シート部及び前方張り出しシート部と
   のそれぞれの境目に折り目が形成されており、水平翼状
   部と前面シート部及び側面シート部との境目に切れ目が
   入れられており、全体が一枚の平面状のシートからなる
   ことを特徴とするシステムキッチン用換気扇フード・カ
   バーの汚れ防止シート。