JPH11132516A - レンジフードファン - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 整流板を備えたレンジフードファンにおい
て、整流板と共にグリスフィルターの清掃が安全に行え
る簡単構造なレンジフードファンを提供する。 【解決手段】 整流板４を上方回動位置で取付保持して
いる通常取付（一か所を取付け）時に吸込み風速を速く
して油脂分（オイル分）、調理臭等を含んだ廃ガスを高
効率に捕集し且つグリスフィルター３を、その周縁を送
風機12への吸込口22を開口したフード本体１の構成面に
当接させて、廃ガスをグリスフィルター３に確実に通過
させる。取付部を解いて整流板４を下方に回動させて整
流板４と共にグリスフィルター３は利用者の目前に垂れ
下げ、拭き取り作業等を手元で行わせる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、レンジフードファ
ン、更に詳しくは整流板を有するレンジフードファンに
関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、フード体の開放部に整流板を取付
けて、その整流板の周囲と前記開放部の縁との間に吸込
間隙を確保したレンジフードファンが提案されている。
この吸込間隙では吸込み風速が高くなり、フード本体外
側への漏気を少なくして捕集効率を高効率にする。とこ
ろで、この種のレンジフードファンは整流板をフード体
に複数個のネジで固定し、グリスフィルターを、整流板
の下流で仕切板とフード体の天板とに設けたフィルター
枠に係脱可能に差し込み支持している。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】そのため、ネジ複数個
を取らなければ整流板が外れず、清掃性が悪い。また、
グリスフィルターも清掃時には椅子等を使用して高所位
置でフィルター枠から外さなければならず、脱着作業が
面倒な上、危険である。その上、仕切板、フィルター枠
が部品点数の増大を招き、製作、組み立てを複雑化し、
コスト高の原因にもなる。

【０００４】本発明は、従来事情に鑑みてなされたもの
で、その目的とする処は、整流板を備えたレンジフード
ファンにおいて、整流板と共にグリスフィルターの清掃
が安全に行える簡単構造なレンジフードファンを提供す
ることにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に講じた技術的手段は、請求項１は、フード体の開放部
の中央部位を遮蔽して周囲に吸込間隙を確保する整流板
を同フード体に回動可能に取付け、その整流板の裏側に
フード体に開口した送風機への吸込口を覆うグリスフィ
ルターを取付けたことを要旨とする。請求項２は請求項
１記載のグリスフィルターを、一か所に部分的に確保し
た最低部に周面が集中する形態に形成し、その最低部に
油流出口を設け、その油流出口直下の整流板部分にオイ
ルパックを係脱可能に支持したことを要旨とする。請求
項３は請求項１記載のグリスフィルターを、フード体の
背面に近接する部分一か所を部分的な最低部とし且つそ
の最低部に周面が集中する形態に形成し、その最低部に
油流出口を開口すると共に、その油流出口から流下する
オイル分を受け止めるオイルパックを前記背面に係脱可
能に取付け、整流板にその後縁から回動時にオイルパッ
クとの衝突を回避する回避口を切欠形成していることを
要旨とする。請求項４は請求項１乃至３いずれか１項記
載の整流板がその一縁部をフード体の対応する開放部の
縁部に回動且つ抜き差し可能に引っ掛けられていること
を要旨とする。請求項５は請求項１乃至４いずれか１項
記載のグリスフィルターを、整流板に対して嵌脱可能に
したことを要旨とする。

【０００６】上記技術的手段によれば下記の作用を奏す
る。 （請求項１）本レンジフードファンは、整流板を上方回
動位置で取付保持している通常取付（一か所を取付け）
時には吸込み風速を速くして高効率に油脂分（オイル
分）、調理臭等を含んだ廃ガスを捕集し且つグリスフィ
ルターを、その周縁を送風機への吸込口を開口したフー
ド本体の構成面に当接させて、廃ガスをグリスフィルタ
ーに確実に通過させる。そして、取付部を解いて整流板
を下方に回動させると、整流板と共にグリスフィルター
は利用者の目前に垂れ下がり、拭き取り作業等を手元で
行わせる。 （請求項２）本レンジフードファンは、一か所に部分的
に確保した最低部に周面が集中する形態に形成した形状
性で吸着除去した油脂分（オイル分）を中途域に停滞さ
せたり、目詰りすることなく最低部の油流出口に集め、
そこからオイルパックに流し込む。オイルパックは整流
板部分に係脱可能になっていることから上方に手を延ば
して外すことで溜まっているオイル分を捨てることがで
きる。 （請求項３）本レンジフードファンは、請求項２に加え
てオイルパックを敢えて外さずとも整流板、グリスフィ
ルターを利用者の目前に垂れ下げることができる。 （請求項４）本レンジフードファンは、加えて整流板を
フード体から外して丸洗い可能にする。 （請求項５）本レンジフードファンは、利用者の目前に
垂れ下げたグリスフィルターを整流板から外して丸洗い
可能にする。

【０００７】

【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。図１乃至図５はレンジフードファ
ンの実施の形態を示している。まず、図１乃至図５に示
すレンジフードファン（平形レンジフードファン）につ
いて説明すると、符号１はフード体、２は送風機ユニッ
ト、３はグリスフィルター、４は整流板である。

【０００８】フード体１は箱型を呈し、下面に開放部を
開口し且つ天面11に送風機12の吸込口22を開孔してな
り、その開放部には整流板４が回動可能に取付けられて
いる。

【０００９】整流板４は、前記開放部の面積よりも一回
り小さな面積を有してなり、その後縁をフード体１の背
面21部分に回動且つ抜き差し可能に引っ掛けて支承して
ある。

【００１０】この整流板４は、フード体１の開放部の縁
部との間に吸込間隙14を確保して、その吸込間隙14で吸
込み風速を速くして高効率に油脂分（オイル分）、調理
臭等を含んだ廃ガスを捕集する働きがあり、フード体１
に回動且つ抜き差し可能に引っ掛けるその支承手段は図
３や図４に示すようにフード体１の背面21部分から間隔
をおいて受け凹部15を先端に有する支持ブラケット５を
前方に向けて止着し、整流板４の対応する後縁に止着す
る引っ掛け部６の上端に横設した被支承軸16を、支持ブ
ラケット５の受け凹部15に回動可能に載承して構成して
ある。

【００１１】また、整流板４を上方回動位置、即ち水平
状の正規の位置に保持する手段は前縁部分の上面に凸部
24を突設すると共に、その凸部24と対応するフード体１
の天面11部分にその凸部24が弾性的に係合する係止金具
34を設けて構成してなり、凸部24がその係止金具34に係
合するように前記支承手段を中心に整流板４を上方に回
動することによって整流板４が上方回動位置で水平状に
取付られ、同整流板４をその弾性係合力に抗して下側に
回動することによって支承手段を上端として垂直状に垂
れ下がるようになっている。

【００１２】グリスフィルター３は、スロットフィルタ
ー、パンチングメタル、ラス網等任意であり、図２に示
すようにフード体１の背面11に近接する側一か所を部分
的に水平状の最低部とし且つその最低部に向けて周面が
集中する笊状に形成されている。詳しくはこのグリスフ
ィルター３は背板部13を最低部の後縁を下端とする垂直
状、底板部23を最低部の前縁を下端とする緩傾斜状、左
右側板部33、43を最低部の左右縁を下端とする急傾斜状
にしてある。

【００１３】このグリスフィルター３は、図１に示すよ
うに整流板４を水平状の正規の位置に保持した際、上縁
である開放縁の周縁が送風機12の吸込口22回りのフード
体１天面11部分に当接するように取付支持されている。

【００１４】詳細には、グリスフィルター３のその背板
部13部分から垂設した左右一対の支持脚53の下端に差入
れ部63を各々前方方向に折曲し、整流板４の裏面にフー
ド体１の背面21側に向く挟持片７を止着すると共にその
挟持片７の両サイドの同裏面部分にサイドガード８、８
を止着して構成して、その差入れ部63を挟持片７と整流
板４の裏面とで挟持されるように抜き差し可能に挿嵌し
て、グリスフィルター３を整流板４に嵌外可能に支持し
ている。

【００１５】また、グリスフィルター３の最低部には、
油流出口73を開口し、その油流出口73の直下の整流板４
部分にオイルパック９を係脱可能に支持している。

【００１６】そのオイルパック９は、図３乃至図５に示
すように整流板４の下面に設けた抜き差し部19に一側方
向から抜き差し可能に取付てあり、真上の整流板４部分
に連絡口44を開口して、前記油流出口73、連絡口44から
落下するオイル分を受れ止めるようになっている。

【００１７】送風機ユニット２は、前記フード体１の天
面11に開口した吸込口22に通気ダクト32を介して内部に
送風機12を備設したケーシング42を接続し、更にケーシ
ング42の背面部分に屋外に開放する排気ダクト52に接続
している。

【００１８】斯様に構成されているレンジフードファン
は調理器具の上方位置に設置される。そして、整流板４
周囲の吸込間隙14で流速を速めて吸引されることによっ
て廃ガスはフード体１から室内に溢出することなく捕集
される。廃ガスは送風機12の吸込口22を被覆するグリス
フィルター３で、含有されるオイル分が吸着除去されて
排気ダクト52から屋外に排気される。吸着除去されたオ
イル分は、前記垂直状の背板部13、緩傾斜状の底板部2
3、急傾斜状の左右側板部33、43の案内作用で最低部の
油流出口73に集中し、連絡口44からオイルパック９で受
け止められる。オイルパック９は整流板４の下面、即ち
表面側に露出していることから、手を伸ばせば容易に抜
き取れ、溜まったオイル分を廃棄することができる。ま
た、吸着除去されたオイル分は最低部の油流出口73に集
中するから、グリスフィルター９の中途部分にオイル分
が停滞し目詰まりしたりして吸着除去機能が低下するの
を防止する。

【００１９】一方、清掃する時には前記係止金具24との
弾性保持力に抗して整流板４を下方に回動し、そのまま
の状態でグリスフィルター３、整流板４に付着するオイ
ル分等の拭き取り作業を行っていも良いし、更に整流板
４、グリスフィルター３個々を外して水洗を敢行しても
良い。汚れ具合によって拭き取りか丸洗かを選定する。
尚、拭き取りや丸洗を行う時にはその前にオイルパック
９を外しておくことは言うまでもない。

【００２０】次に図６に示す実施の形態を説明すると、
この実施の形態はオイルパック９を残したまま、拭き取
りや丸洗を行うことができるレンジフードファンの実施
の形態を示している。

【００２１】これを可能にするために、オイルパック９
をフード体１の背面21に係脱可能に取付け、整流板４に
その後縁から回動時にオイルパック９との衝突を回避す
る回避口54を切欠形成している。

【００２２】オイルパック９は、先端に下方に向けて差
込部10ａを折曲形成した支持腕10をフード体１の背面21
側に向けて止着し、その差込部10ａをフード体１の背面
21に固定したブラケット21ａに上方側から抜き差し可能
に挿嵌することによって支承されている。

【００２３】この実施の形態では回避口54が油流出口73
とオイルパック９との連絡口を兼ねている。

【００２４】この実施の形態の特長は、オイルパック９
を外さずとも整流板４を回避口54による回避機能で回動
できることである。

【００２５】

【発明の効果】本発明は以上のように構成したから、下
記の利点がある。 （請求項１）フード体の開放部の中央部位を遮蔽して周
囲に吸込間隙を確保する整流板を同フード体に回動可能
に取付け、その整流板の裏側にフード体に開口した送風
機への吸込口を覆うグリスフィルターを取付けたので、
整流板を上方回動位置で取付保持している通常取付時か
らフード本体との取付部（一か所）を外して下方に回動
させるだけで整流板と共にグリスフィルターが利用者の
目前に垂れ下がる。そのため、いちいち複数個のネジを
外して整流板を取り去り、更に高所での危険な作業でグ
リスフィルターを引き抜かずとも一か所の取付部を外し
て整流板を下方に回動させるだけで手元でもって整流板
と共にグリスフィルターに付着している汚れを拭き取
れ、安全且つ清掃動作が楽である。しかも、整流板を上
方回動位置で取付保持している通常使用時では自ずとグ
リスフィルターはフード本体の内面に当接して廃ガスを
確実にグリスフィルターに通過させるから、別個にグリ
スフィルターの支持手段を製作容易して組み付ける必要
がなく、グリスフィルターを支持するに際して、仕切板
やフィルター枠を付設して対処していた従来技術のよう
に部品点数増大による製作、組付作業の煩雑さやコスト
高騰を無くし、整流板を支持手段として有効に利用して
安価な提供を実現する。 （請求項２）グリスフィルターを、一か所に部分的に確
保した最低部に周面が集中する形態に形成した結果、最
低部の油流出口に、吸着除去された四方のオイル分が集
まってその油流出口から流下するから、目詰りや中途域
でのオイル分の停滞を防止してオイル分の除去効率を高
効率に維持できる上、グリスフィルター自体に吸着除去
されて停滞するオイル分も自ずと少なくなり、拭き取り
作業が造作なく行える。しかも、油流出口に流れ込んだ
オイル分は自ずと整流板部分に係脱可能に支持したオイ
ルパックに流下するから、下方から手を伸ばしオイルパ
ックを抜き取るだけで溜まっているオイル分を捨てるこ
とができ、いちいち整流板を外した後、フィルター枠
（オイルパック）に停滞するオイル分を拭き取るような
面倒且つ危険な拭き取り作業を強いることもない。 （請求項３）また、オイルパックの存在を忘れていたと
してもオイルパック内に溜った油をこぼすこともなく、
更に整流板はオイルパックに衝突することなく利用者の
目前に垂れ下げられるので、利用者に対する親切設計に
なっている。 （請求項４）そして、手元に垂れ下げた状態でもって整
流板を外して、隅々まで丸洗いできる。 （請求項５）その上、手元の垂れ下げた状態やフード体
から外した整流板からグリスフィルターも外せるから、
グリスフィルターを隅々まで丸洗い可能であるし、整流
板を全域に亘って拭き取る時にグリスフィルターが邪魔
になる心配もない。

【図面の簡単な説明】

【図１】本実施の形態レンジフードファンの使用状態を
示す側面図で一部切欠して示す。

【図２】グリスフィルターを示し、（ａ）はその側面
図、（ｂ）はその背面図、（ｃ）は斜視図。

【図３】要部の拡大側面図で、一部切欠し拡大して示
す。

【図４】整流板の回動部分、グリスフィルターの取付部
分、オイルパックの係脱部分等を示す拡大斜視図で一部
切欠して示す。

【図５】オイルパックの係脱部分を示す拡大斜視図。

【図６】他の実施の形態の要部の拡大断面図で、一部切
欠し拡大して示す。

【符号の説明】

１ ：フード体 ４ ：整流板 ３ ：グリスフィルター 14 ：吸込間隙 12 ：送風機 22 ：吸込口 ９ ：オイルパック 73 ：油流出口 54 ：回避口

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 フード体の開放部の中央部位を遮蔽して
   周囲に吸込間隙を確保する整流板を同フード体に回動可
   能に支持し、その整流板の裏側にフード体に開口した送
   風機への吸込口を覆うグリスフィルターを取付けたこと
   を特徴とするレンジフードファン。
2. 【請求項２】 前記グリスフィルターを、一か所に部分
   的に確保した最低部に周面が集中する形態に形成し、そ
   の最低部に油流出口を設け、その油流出口直下の整流板
   部分にオイルパックを係脱可能に支持したことを特徴と
   する請求項１記載のレンジフードファン。
3. 【請求項３】 前記グリスフィルターを、フード体の背
   面に近接する部分一か所を部分的な最低部とし且つその
   最低部に周面が集中する形態に形成し、その最低部に油
   流出口を開口すると共に、その油流出口から流下するオ
   イル分を受け止めるオイルパックを前記背面に係脱可能
   に取付け、整流板にその後縁から回動時にオイルパック
   との衝突を回避する回避口を切欠形成していることを特
   徴とする請求項１記載のレンジフードファン。
4. 【請求項４】 前記整流板がその一縁部をフード体の対
   応する開放部の縁部に回動且つ抜き差し可能に引っ掛け
   られていることを特徴とする請求項１乃至３いずれか１
   項記載のレンジフードファン
5. 【請求項５】 前記グリスフィルターを、整流板に嵌脱
   可能にしたことを特徴とする請求項１乃至４いずれか１
   項記載のレンジフードファン。