JP2604142B2 - 空芯コイルの製造方法 - Google Patents

空芯コイルの製造方法

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JP2604142B2 JP61304089A JP30408986A JP2604142B2 JP 2604142 B2 JP2604142 B2 JP 2604142B2 JP 61304089 A JP61304089 A JP 61304089A JP 30408986 A JP30408986 A JP 30408986A JP 2604142 B2 JP2604142 B2 JP 2604142B2
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挌彦 島村
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三洋電機 株式会社
山口三洋工業 株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は電気回路基板に装備される空芯コイルの製造
方法に関するものである。
(従来の技術) 第18図(a)に示す如く、従来の空芯コイル(10)
は、絶縁皮膜導線を螺旋状に巻回してなるコイル本体
(11)の両端にリード部(12)(12)を突設してなり、
該リード部(12)(12)を所定の深さまで溶融半田に浸
漬して、絶縁皮膜を除去すると共に、第18図(b)に示
す如く予備半田(13)を融着せしめた後、第17図に示す
如く、コイル本体(11)のリード部(12)(12)をプリ
ント基板(9)の所定位置に開設した孔(90)(90)へ
挿入し、半田固着するものである。
(解決しようとする問題点) ところが、組立てロボット等の保持装置を用いて、空
芯コイル(10)に予備半田処理を施し、更に該空芯コイ
ル(10)をプリント基板(9)へ自動挿入することによ
り、生産能率の向上を図らんとする場合、コイル本体
(11)及びリード部(12)(12)は、屈曲自由な導線か
ら形成されている為、空芯コイル(10)を変形させるこ
となく、ロボットアーム等に保持して搬送し、プリント
基板(9)へ挿入することが極めて困難であった。この
為、空芯コイル以外の電子部品の組立工程の自動化が進
む中、空芯コイルの組立だけは手作業に頼らざるを得
ず、工程全体の生産能率の向上を阻んでいたのである。
(問題点を解決する為の手段) 本発明の目的は、組立工程に於ける保持、搬送の容易
な空芯コイルの製造方法を提供することである。
本発明に係る空芯コイルの第1の製造方法は、コイル
本体(11)の内径に応じた直径を有する巻き軸(3)に
対し、コイル本体(11)両端部に連結すべき一対のリー
ド脚(2)(2)の内、第1のリード脚(2)を略直交
して添設し、該リード脚(2)に絶縁皮膜導線(14)の
一端を絡げ固定した後、巻き軸(3)の外周面に沿って
該導線(14)を螺旋状に巻回してコイル本体(11)を形
成し、該コイル本体(11)の巻終り部から伸びる導線
(14)は、巻き軸(3)に略直交して添設した第2のリ
ード脚(2)に絡げ固定した後、コイル本体(11)から
切り離し、両リード脚(2)(2)を一定の間隔を保っ
たまま支持して、コイル本体(11)を両リード脚(2)
(2)と共に巻き軸(3)から取り外し、コイル本体
(11)と両リード脚(2)(2)との絡げ固定部(15)
を溶融半田(92)に浸漬して予備半田処理を施し、前記
絶縁皮膜を除去して、コイル本体(11)と各リード脚
(2)とを電気的に連結した後、リード脚(2)(2)
先端をプリント基板(9)の所定位置に開設された孔
(90)(90)へ挿入し、半田固着するものである。
又、本発明に係る空芯コイルの第2の製造方法は、コ
イル本体(11)の両端部に連結すべき第1及び第2のリ
ード脚(2)(2)を連結部(21)を介して一体に設け
たコ字状のリード体(20)を形成し、コイル本体(11)
の内径に応じた直径を有する巻き軸(3)に対し、前記
第1のリード脚(2)を略直交して添設し、該リード脚
(2)に絶縁皮膜導線(14)の一端を絡げ固定した後、
巻き軸(3)の外周面に沿って該導線(14)を螺旋状に
巻回してコイル本体(11)を形成し、該コイル本体(1
1)の巻終り部から伸びる導線(14)は、巻き軸(3)
に略直交して添設した第2のリード脚(2)に絡げ固定
した後、コイル本体(11)から切り離し、リード体(2
0)の連結部(21)を保持して、コイル本体(11)をリ
ード体(20)と共に巻き軸(3)から取り外し、コイル
本体(11)と両リード脚(2)(2)との絡げ固定部
(15)を溶融半田(92)に浸漬して予備半田処理を施
し、前記絶縁皮膜を除去して、コイル本体(11)と各リ
ード脚(2)とを電気的に連結した後、リード脚(2)
(2)先端をプリント基板(9)の所定位置に開設され
た孔(90)(90)へ挿入し、半田固着した後、リード体
(20)の連結部(21)を両リード脚(2)から切断除去
するものである。
(作用) 本発明に係る空芯コイルの製造方法によれば、コイル
本体(11)と両リード脚(2)(2)との絡げ固定部
(15)に予備半田処理を施す際、両リード脚(2)
(2)の頭部域は連結部(21)を保持して、前記絡げ固
定部(15)を溶融半田に浸漬する操作を行なうことが出
来る。又、予備半田処理の済んだ空芯コイル(1)をプ
リント基板(9)に組み立てる際は、上記同様、両リー
ド脚(2)(2)の頭部域は連結部(21)を保持して、
リード脚(2)(2)の先端をプリント基板(9)の孔
(90)(90)へ挿入することが出来る。これらの操作に
於いて、空芯コイルは直接に保持されるこがないから、
コイル本体(11)に変形が生じることはない。
プリント基板(9)への組立後、必要に応じて前記リ
ード脚(2)(2)の頭部域は連結部(21)を切断除去
することにより、本発明の空芯コイルが完成される。
(発明の効果) 本発明に係る空芯コイル及びその製造方法によれば、
空芯コイルに変形を与えることなく、空芯コイルの保持
及び搬送が可能であるから、製造工程を自動化して生産
能率を飛躍的に改善し、空芯コイルのリード脚(2)を
プリント基板(9)の孔へロボット等の自動装置によっ
て自動挿入することが可能である。
(実施例) 第1図は本発明に係る空芯コイルの一実施例を示して
いる。
絶縁皮膜導線を螺旋状に巻回してなるコイル本体(1
1)の両端部に、剛性を有する一対のリード脚(2)
(2)を略平行に突設して連結し、該連結部は、予備半
田処理にて前記絶縁皮膜が除去されている。両リード脚
(2)(2)はプリント基板の所定位置に開設した孔
(90)(90)へ挿入され、プリント基板に半田固着され
ている。
第2図(a)〜(h)及び第3図(a)〜(e)は、
本発明に係る空芯コイルの第1の製造方法を示し、第5
図乃至第12図は該製造方法を実施する為の製造装置を示
している。
先ず、第2図(a)〜(h)及び第3図(a)〜
(e)に基づいて製造方法を説明し、その後、製造装置
について概説する。
第3図(a)に示す如く、コイル本体(11)の両端に
配設すべき一対のリード脚(2)(2)を、連結部(2
1)を介して一体化したコ字状のリード体(20)を形成
する。該リード体(20)の連結部(21)は、後述の保持
装置(97)により保持される部分であって、所定箇所に
位置決め孔(22)(22)が開設されている。
第2図(a)〜(h)はコイル巻線工程を示してい
る。
後述のサーボモータに連繋した巻き軸(3)には、リ
ード体(20)の保持具(31)と導線押え具(32)とが配
備されている(同図(a))。リード体(20)を水平姿
勢に保持して、リード体(20)の一方のリード脚(2)
を巻き軸(3)に直交して添設し、保持具(31)にて固
定する(同図(b))。該リード脚(2)に対し、導線
繰出し器(4)から導線(14)を繰り出し、導線先端部
を導線押え具(32)にてリード脚(2)の上面に係止す
る(同図(c))。この状態で、導線繰出し器(4)を
首振り運動させて、導線(14)をリード脚(2)に絡げ
固定する(同図(d)(e))。その後、巻き軸(3)
を回転させながら、導線繰出し器(4)を一定の速度で
降下せしめ、これによって巻き軸(3)の外周面に導線
(14)を螺旋状に巻回する(同図(f))。これによっ
てコイル本体(11)が形成される。次に、リード体(2
0)を、前記一方のリード脚(2)を中心として回転さ
せ、他方のリード脚(2)に巻き軸(3)に添設する
(同図(g))。その後、導線繰出し器(4)を首振り
運動させて、コイル本体(11)の巻終り部から伸びる導
線(14)を該リード脚(2)に絡げ固定した後、後述の
切断装置により、導線(14)を絡げ固定部(15)から切
り離す。その後、リード体(20)の連結部(21)を保持
して、コイル本体(11)をリード体(20)と共に巻き軸
(3)から取り外す(同図(h))。この結果、第3図
(a)に示す空芯コイル(1)が得られるものである。
第3図(a)〜(e)及び第4図は、コイル組立工程
を示している。
第4図に示す如く、リード体(20)の連結部(21)を
保持装置(97)により保持して、両リード脚(2)
(2)の先端部及び前記絡げ固定部(15)を溶融半田
(92)に浸漬して予備半田処理を施し、これによって絡
げ固定部(15)の絶縁皮膜を除去して、コイル本体(1
1)と各リード脚(2)とを電気的に連結するのである
(第3図(b))。その後、前記保持装置(97)にて保
持されたリード体(20)を搬送用テープ(91)に順次、
固定し(同図(c))、プリント基板(9)が待機する
組立工程へ搬送する。該組立工程に於いて、リード体
(20)の連結部(21)は再び組立ロボット等の保持装置
に保持されて、プリント基板(9)へ自動挿入され、半
田固着されるのである(同図(d))。最終的に、リー
ド体(20)の連結部(21)は、切断装置により両リード
脚(2)から切断除去されることになる(同図
(e))。
この結果、第1図に示す空芯コイルが完成する。
第5図は、前記リード体(20)を保持すべき保持装置
(97)を示し、ロボットアームに取り付けられた固定チ
ャック(93)に対して可動チャック(94)を枢支すると
共に、可動チャック(94)をバネ(98)によって閉じ方
向に回転付勢し、固定チャック(93)には可動チャック
(94)を開き方向に駆動するシリンダー装置(96)が配
備されている。又、可動チャック(94)には、リード体
(20)に開設した位置決め孔(22)に嵌入すべき位置決
めピン(95)を突設している。リード体(20)は位置決
め孔(22)によって位置決めされ保持されるから、ロボ
ットアームの制御により、両リード脚(2)(2)は、
プリント基板(9)の孔(90)(90)へ確実に挿入する
ことが可能である。
第6図及び第7図は巻き軸(3)を具えた巻線補助装
置(30)を示している。
巻き軸(3)は、ベース(37)上に装備したサーボモ
ータ(34)の出力軸に固定されており、該巻き軸(3)
には、バネ(53)によって下方に付勢された昇降体(5
2)が摺動可能に嵌まっている。該昇降体(52)は、駆
動カム(5)の回転に伴って揺動するカムレバー(51)
によって駆動する。昇降体(52)には押え片(58)が下
向きに突設されている。
巻き軸(3)にはリード体(20)の保持具(31)を枢
支(31a)し、巻き軸(3)との間に張設したバネ(5
9)によって時計方向に付勢している。
前記昇降体(52)の押え片(58)にはピン(54)を突
設し、昇降体(52)の上昇に伴って保持具(31)を反時
計方向に駆動する。
巻き軸(3)の側部には、アクチュエータ(56)及び
シリンダー装置(57)が連繋した押えレバー(55)が配
備され、シリンダー装置(57)の動作によって押えレバ
ー(55)が巻き軸(3)に向かって前進し、更にアクチ
ュエータ(56)の動作により押えレバー(55)が回転し
て、前述の如くリード体(20)をリード脚(2)を中心
に回転させるのである。
又、巻き軸(3)には導線押え具(32)を枢支(32
a)し、昇降体(52)との間に配備したバネ(35b)によ
って反時計方向に付勢している。該導線押え具(32)
は、ベース(37)に配備した導線押えシリンダー装置
(33)によって反時計方向に駆動される。従って、シリ
ンダー装置(33)の吸引動作中は、バネ(35b)の付勢
力によって、導線押え具(32)とリード体(20)との間
に導線(14)が挟持され、シリンダー装置(33)の進出
動作によって導線(14)の挟持が開放されるのである。
第8図(a)に示す如く、バネ(53)の付勢により昇
降体(52)が降下することにより、押え片(58)と保持
具(31)との間にリード体(20)の一方のリード脚
(2)が挟持され、リード体(20)は水平姿勢にて保持
される。その後、第8図(b)の様に昇降体(52)が上
昇すると、リード体(20)の挟持が開放される。これと
同時に、前記押えレバー(55)が回転駆動され、これに
よってリード体(20)は、一方のリード脚(2)を中心
に回転し、他方のリード脚(2)が巻き軸(3)に添設
される。更に、第8図(c)の様に、昇降体(52)が上
昇することにより、押え片(58)のピン(54)によって
保持具(31)が反時計方向に駆動され、リード体(20)
の取外しが可能になるのである。
第9図乃至第12図は、導線繰出し器(4)を具えた巻
線装置(40)を示している。
水平面上の2軸方向へ位置決め可能なテーブル(47)
の上に、モータ(45)によって回転駆動されるカム盤
(46)が軸支され、該カム盤(46)の偏心位置に、ピボ
ット軸受部(44)を介して首振り軸(43)の基端部が連
繋している。該首振り軸(43)は、中心部を4点ピボッ
ト軸受部(6)により支持され、先端部に設けた導線繰
出し器(4)を首振り運動させるものである。
4点ピボット軸受部(6)は第10図に示す如く、首振
り軸(43)の上下左右にバネ付勢された4本のピボット
支持片(61)を配設し、該支持片(61)によって首振り
軸(43)を支持したものである。
首振り軸(43)の先端部には第9図に示す如く、導線
(14)の切断装置(62)を具えたカッタースライダー
(70)と、クサビ片(65)を突設したクサビスライダー
(75)が夫々摺動可能に配備され、導線繰出し器(4)
のフランジ(41)とカッタースライダー(70)との間に
は復帰スプリング(71)を介装すると共に、カッタース
ライダー(70)とクサビスライダー(75)との間にはカ
ッタースプリング(72)を介装している。尚、カッター
スプリング(72)のバネ係数は復帰スプリング(71)よ
りも大きく設計されている。該クサビスライダー(75)
は、テーブル(47)上に装備したシリンダー装置(73)
のロッド(74)によって駆動され、切断装置(62)を動
作せしめるものである。
前記切断装置(62)は、第11図に示す如くカッタース
ライダー(70)に固定した固定カッター(64)と、該固
定カッター(64)に枢支(63a)した可動カッター(6
3)とを具え、可動カッター(63)はスプリング(66)
によって開き方向に付勢されている。又、両カッター
(63)(64)の基端部には、可動カッター(63)を閉じ
方向に駆動するクサビ片(65)が挟持されている。従っ
て、クサビ片(65)が前進駆動されることにより、切断
動作が行なわれる。
第12図に示す如く、首振り軸(43)の内部には、導線
(14)を導線繰出し器(4)へ導く為の貫通孔(60)が
開設されており、又、首振り軸(43)の中央部に、必要
に応じて導線(14)を係止する為のロッド(69)を具え
たソレノイド(68)が装備されている。
上記巻線補助装置(30)及び巻線装置(40)により、
第2図(a)〜(h)に示すコイル巻線工程が実施さ
れ、第3図(a)に示すリード体(20)及びコイル本体
(11)が形成される。この過程でコイル本体(11)は直
接に保持されないから、損傷や変形を受けることはな
い。又、リード体(20)及びコイル本体(11)を保持し
て搬送する際、両リード脚(2)(2)の間隔は一定に
保持されるから、プリント基板(9)への挿入は確実に
行なわれる。
第13図(a)〜(h)及び第14図(a)〜(c)は、
本発明に係る空芯コイルの第2の製造方法を示し、第15
図及び第16図は該製造方法を実施する為の巻線補助装置
(30)及びチャック装置(80)を示している。
先ず第13図(a)〜(h)及び第14図(a)〜(c)
に基づいて製造方法を説明し、その後、巻線補助装置
(30)及びチャック装置(80)について概説する。 本
実施例に於いては、一対のリード脚(2)(2)は別体
に形成し、第14図(a)に示す如くチャック(8)に所
定の間隔にて保持し、第4図に示す予備半田処理を行な
うものである。
第13図(a)〜(h)はコイル巻線工程を示してい
る。
巻き軸(3)には、リード脚(2)の受け部(38)を
設けると共に、該受け部(38)にリード脚(2)を水平
に保持する為の保持アーム(39)と、導線(14)の先端
部をリード脚(2)の上面に係止する為の押え片(58)
とを配備している(同図(a))。該巻き軸(3)に対
し、一方のリード脚(2)を受け部(38)に添設して配
備し、該リード脚(2)を保持アーム(39)により固定
する(同図(b))。該リード脚(2)の上面に絶縁皮
膜導線(14)の先端を載せ、該先端部を押え片(58)に
て固定する(同図(c))。その後、導線繰出し器
(4)を首振り運動させて導線(14)の一端を絡げ固定
(同図(d))した後、巻き軸(3)を回転させてコイ
ル本体(11)を形成する(同図(e)(f))。その
後、コイル本体(11)の巻終り部に第2のリード脚
(2)を配設し、前記第1のリード脚(2)と共に後述
のチャック(8)にて保持する(同図(g))。該第2
のリード脚(2)に対し、コイル本体(11)の巻終り部
から伸びる導線(14)を絡げ固定する(同図(g))。
導線(14)を前記切断装置(62)によりコイル本体(1
1)から切り離した後(同図(h))、チャック(8)
を降下させ、コイル本体(11)を両リード脚(2)
(2)と共に巻き軸(3)から取り外し、チャック
(8)にて保持したまま、予備半田処理を施す。
第14図(a)に示す如く予備半田処理の済んだリード
脚(2)(2)及びコイル本体(11)を前記チャック
(8)に保持したまま、第14図(b)或は(c)に示す
様に、1或は2本の搬送用テープ(91)に順次、固定
し、プリント基板の組立工程へ搬送するのである。
従って、両リード脚(2)(2)の間隔を一定に維持
したまま、空芯コイル(1)をプリント基板(9)の組
立工程へ搬送することが可能である。
巻線補助装置(30)は、第15図に示す如く、巻き軸
(3)に保持アーム(39)を枢支(39a)し、巻き軸
(3)との間に張設したバネ(35)によって時計方向に
付勢すると共に、該保持アーム(39)はベース(37)に
装備したシリンダー装置(36)によって反時計方向に駆
動する。
又、巻き軸(3)には、前記保持アーム(39)との間
にリード体(20)を挟持すべき受け部(38)を設ける。
押え片(58)は、第6図及び第7図に示す前記巻線補助
装置(30)と同様、昇降体(52)に下向きに突設されて
いる。
チャック装置(80)は、第16図に示す如く、主シリン
ダー装置(85)によって往復駆動される往復体(86)
に、第13図(h)に示すリード脚(2)(2)を同時に
挟持出来る一対のチャック(8)を配備して構成され
る。該チャック(8)は、往復体(86)に固定された固
定チャック(82)と、往復体(86)に枢支(81a)され
た可動チャック(81)との間にバネ(84)を張設すると
共に、可動チャック(81)はシリンダー装置(83)によ
って開き方向に駆動する。
上記チャック装置(80)によれば、一対のリード脚
(2)(2)の間隔従ってコイル本体(11)に変形を与
えることなく、空芯コイル(1)の予備半田処理や搬送
テープ(91)への固定、プリント基板(9)への組立が
可能である。
尚、プリント基板(9)への組立後、一対のリード脚
(2)の頭部は、必要に応じて切断除去する。これによ
って、第1図に示す空芯コイルが完成される。
本発明に係る空芯コイル及びその製造方法によれば、
空芯コイルに変形を与えることなく、自由な搬送、処理
が可能であるから、空芯コイルの組立工程を完全に自動
化することが可能であり、これによって生産能率を大幅
に改善出来る。
尚、本発明の各部構成は上記実施例に限らず、特許請
求の範囲に記載の技術的範囲内で種々の変形が可能であ
ることは勿論である。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係る空芯コイルの一部破断正面図、第
2図乃至第12図は本発明に係る空芯コイルの第1の製造
方法及び製造装置を示し、第2図はコイルの巻線工程を
示す一連の図、第3図はコイルの組立工程を示す一連の
図、第4図は予備半田工程を示す図、第5図は保持装置
の正面図、第6図は巻線補助装置の正面図、第7図は該
装置の側面図、第8図は該装置の動作説明図、第9図は
巻線装置の正面図、第10図は4点ピボット軸受部の断面
図、第11図は切断装置の正面図、第12図は導線押え具の
一部破断正面図、第13図乃至第16図は本発明に係る空芯
コイルの第2の製造方法及び製造装置を示し、第13図は
コイルの巻線工程を示す一連の図、第14図は搬送テープ
への固定方法を示す図、第15図は巻線補助装置の正面
図、第16図はチャック装置の正面図、第17図は従来の空
芯コイルの一部破断正面図、第18図は予備半田処理工程
の前後に於ける空芯コイルの正面図である。 (1)…空芯コイル、(11)…コイル本体 (13)…予備半田、(14)…導線 (2)…リード脚、(20)…リード体 (3)…巻き軸、(4)…導線繰出し器 (97)…ハンドリング装置、(9)…プリント基板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭57−193016(JP,A) 実開 昭61−199017(JP,U) 実開 昭57−97916(JP,U) 実開 昭59−63412(JP,U) 実公 昭47−40372(JP,Y1)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】コイル本体(11)の両端部に連結すべき第
    1及び第2のリード脚(2)(2)を連結部(21)を介
    して一体に設けたコ字状のリード体(20)を形成し、コ
    イル本体(11)の内径に応じた直径を有する巻き軸
    (3)に対し、前記第1のリード脚(2)を略直交して
    添設し、該リード脚(2)に絶縁皮膜導線(14)の一端
    を絡げ固定した後、巻き軸(3)の外周面に沿って該導
    線(14)を螺旋状に巻回してコイル本体(11)を形成
    し、該コイル本体(11)の巻終り部から伸びる導線(1
    4)は、巻き軸(3)に略直交して添設した第2のリー
    ド脚(2)に絡げ固定した後、コイル本体(11)から切
    り離し、リード体(20)の連結部(21)を保持して、コ
    イル本体(11)をリード体(20)と共に巻き軸(3)か
    ら取り外し、コイル本体(11)と両リード脚(2)
    (2)との絡げ固定部(15)を溶融半田(92)に浸漬し
    て予備半田処理を施し、前記絶縁皮膜を除去して、コイ
    ル本体(11)と各リード脚(2)とを電気的に連結した
    後、リード脚(2)(2)先端をプリント基板(9)の
    所定位置に開設された孔(90)(90)へ挿入し、半田固
    着した後、リード体(20)の連結部(21)を両リード脚
    (2)から切断除去する空芯コイルの製造方法。
  2. 【請求項2】コイル本体(11)の内径に応じた直径を有
    する巻き軸(3)に対し、コイル本体(11)両端部に連
    結すべき一対のリード脚(2)(2)の内、第1のリー
    ド脚(2)を略直交して添設し、該リード脚(2)に絶
    縁皮膜導線(14)の一端を絡げ固定した後、巻き軸
    (3)の外周面に沿って該導線(14)を螺旋状に巻回し
    てコイル本体(11)を形成し、該コイル本体(11)の巻
    終り部から伸びる導線(14)は、巻き軸(3)に略直交
    して添設した第2のリード脚(2)に絡げ固定した後、
    コイル本体(11)から切り離し、両リード脚(2)
    (2)を一定の間隔を保ったまま保持して、コイル本体
    (11)を両リード脚(2)(2)と共に巻き軸(3)か
    ら取り外し、コイル本体(11)と両リード脚(2)
    (2)との絡げ固定部(15)を溶融半田(92)に浸漬し
    て予備半田処理を施し、前記絶縁皮膜を除去して、コイ
    ル本体(11)と各リード脚(2)とを電気的に連結した
    後、リード脚(2)(2)先端をプリント基板(9)の
    所定位置に開設された孔(90)(90)へ挿入し、半田固
    着する空芯コイルの製造方法。
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