JP2604074Y2 - ディファレンシャルキャリヤ構造 - Google Patents

ディファレンシャルキャリヤ構造

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JP2604074Y2
JP2604074Y2 JP1992039566U JP3956692U JP2604074Y2 JP 2604074 Y2 JP2604074 Y2 JP 2604074Y2 JP 1992039566 U JP1992039566 U JP 1992039566U JP 3956692 U JP3956692 U JP 3956692U JP 2604074 Y2 JP2604074 Y2 JP 2604074Y2
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differential carrier
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忠士 平岡
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Mitsubishi Motors Corp
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、減速歯車装置及び差動
歯車装置を収容して保持するディファレンシャルキャリ
ヤ構造に係り、特に、ピニオン軸軸受の潤滑性を向上さ
せたディファレンシャルキャリヤ構造に関する。
【0002】
【従来の技術】ディファレンシャルキャリヤ内に保持さ
れたピニオン軸の軸受等の潤滑は、ディファレンシャル
キャリヤ内の油溜まりに貯留した潤滑油を、リングギヤ
やディファレンシャルケースが上方へ掻き上げ、ディフ
ァレンシャルキャリヤの内壁を伝わった油を供給路に導
くことにより行われる。
【0003】この潤滑経路を、図4に示す従来のディフ
ァレンシャルキャリヤを備えるディファレンシャル装置
を参照して説明する。
【0004】すなわち図4において、1はディファレン
シャルキャリヤ、2はディファレンシャルキャリヤ1の
後端(図中右側)開口部を覆うカバーである。ディファ
レンシャルキャリヤ1内の前部側には、後端にドライブ
ピニオン3を備えるとともに、前端がプロペラシャフト
(図示略)に連結されるピニオン軸4が収容され、ピニ
オン軸4はディファレンシャルキャリヤ1の内筒5に内
嵌した前後1対の軸受6,7により回転自在に支持され
ている。
【0005】ディファレンシャルキャリヤ1内の後部側
には、差動小歯車と差動大歯車(いずれも図示略)とを
収容してなるディファレンシャルケース8が、ディファ
レンシャルキャリヤ1内に設けた左右1対のサイド軸受
(図示略)により回転自在に収容されている。ディファ
レンシャルケース8の中心よりも左方にオフセットして
固着されたリングギヤ9は、前記ドライブピニオン3と
噛合し、ピニオン軸4が正面視時計方向に回転すること
により、側面視において矢印で示す反時計方向に回転す
る。
【0006】エンジンからの駆動力は、プロペラシャフ
ト、ピニオン軸4、ドライブピニオン3、リングギヤ
9、ディファレンシャルケース9、差動小歯車軸(図示
略)、差動小歯車、差動大歯車、スプラインを介して、
左右の車軸(図示略)に伝達される。
【0007】リングギヤ9の下部は、ディファレンシャ
ルキャリヤ1内における油溜まり10に貯留した潤滑油
(図示略)に浸漬されている。ピニオン軸4によりリン
グギヤ9が矢印方向に回転させられると、潤滑油はリン
グギヤ9やディファレンシャルケース8により上方へ掻
き上げられ、ディファレンシャルキャリヤ1の内壁を伝
わった油やリングギヤ9の前上方に形成された供給路1
1に流入した油は、内筒5の上部に形成した導油孔5a
を経て、ピニオン軸4を支持している前後の軸受6,7
に供給される。
【0008】前側の軸受6に供給された油は、軸受6の
下端部から前方に流出し、内筒5の下部前方に形成され
た環流口12よりディファレンシャルキャリヤ1の底面
に形成したリターン路13に流入して、油溜まり10に
戻る。
【0009】このような従来のディファレンシャルキャ
リヤ1は、低速走行時の潤滑性を満足させるため、比較
的多量の潤滑油を内部に保留し、ディファレンシャルケ
ース8及びリングギヤ9により掻き上げられた油をピニ
オン軸軸受等へ効果的に供給されるようにしてあるのが
一般的である。
【0010】
【考案が解決しようとする課題】近年、ディファレンシ
ャルキャリヤ内の油の掻き上げ抵抗を減らして、伝達ロ
スをより低減するなどの要求が一段と高まってきてお
り、この要求を満たすために、ディファレンシャルキャ
リヤ1内に貯留される潤滑油の量を減らす試みがなされ
ている。
【0011】しかしこのようにすると、ディファレンシ
ャルケース8が油に浸漬されず、リングギヤ9のみによ
り油が掻き上げられるようになるため、特にリングギヤ
9の回転が遅くなる低速時において、油の掻き上げられ
る量が減り、供給路11に流入する油の量も減る。その
結果、リングギヤ9より離れている前部側の軸受6に充
分な量の油が供給されなくなって、その潤滑性が損なわ
れる。
【0012】また、上記した従来のディファレンシャル
キャリヤ1では、比較的多量の潤滑油を保留しているの
で、環流口12がリターン路13と連続するように大き
く開口して、その断面積を大きくしてあるため、軸受6
に供給された油が、軸受6により連れ廻される前に、環
流口12を通ってリターン路13に戻ってしまうという
問題があった。
【0013】本考案は、上記問題点を解決するためにな
されたもので、潤滑油を減らしても、ピニオン軸軸受の
潤滑性を高めることができ、もって、軸受の耐久性を大
幅に向上することができるようにしたディファレンシャ
ルキャリヤ構造を提供することを目的としている。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本考案は、ドライブピニオン及びリングギヤからな
る減速歯車装置と、差動歯車装置とを収容してなるディ
ファレンシャルキャリヤ内に、リングギヤにより上方に
掻き上げられた潤滑油を、供給路を介してピニオン軸軸
受に供給した後、該軸受の前方又は後方の少なくとも一
方の軸受中心下方に位置する環流口を通して下方のリタ
ーン路に環流させる流路が形成されているディファレン
シャルキャリヤ構造において、前記環流口に、該環流口
の軸受中心のほぼ真中より環流口におけるピニオン軸の
回転方向側を閉塞して、潤滑油のリターン路への流出量
を制限する閉塞片を設けたこと特徴としている
【0015】
【作用】環流口に、潤滑油のリターン路への流出量を制
限する閉塞片を設けたことにより、軸受に供給された油
がすぐにリターン路へ戻るのが防止されて、軸受内の保
油性が高まるとともに、油が軸受により連れ廻されるの
で、軸受全体が効果的に潤滑される。従って、潤滑油の
貯留量を減らしても、ピニオン軸軸受の潤滑性が損なわ
れることはない。
【0016】
【実施例】以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明
する。なお、前述した図4に示す従来例と同様の部材に
は、同じ符号を付すにとどめて、その詳細な説明を省略
する。
【0017】図1及び図2は、本考案の第1実施例を示
すもので、ディファレンシャルキャリヤ1内には、図4
に示すのと同様、ドライブピニオン3を備えるピニオン
軸4、内筒5に内嵌した軸受6,7、ディファレンシャ
ルケース8、リングギヤ9等が収容されている。
【0018】内筒5の下部前方に形成された環流口12
は、図2に示すように、ピニオン軸4(軸受6)の回転
方向側の左半分が、ディファレンシャルキャリヤ1の内
壁面より右側方に向かって突出するリブ状の閉塞片14
により閉塞され、開口面積が半分となっている。
【0019】この第1実施例のように、環流口12の左
半分を閉塞すると、供給路11から軸受6に供給された
潤滑油が、軸受6の下端部を通して環流口12に流出し
た際、閉塞片14の閉塞作用によりリターン路13に戻
る油量が制限される。しかも、閉塞片14により留めら
れた油は、図2の矢印のように、軸受6の回転慣性によ
り連れ廻されて、軸受6全体を潤滑した後、環流口12
の右半分の開口部を通ってリターン路13に戻る。
【0020】従って、ディファレンシャルキャリヤ1内
に貯留する潤滑油の量をリングギヤ9のみが浸漬するだ
けに減らし、万一前部側の軸受6へ供給される油の量が
減っても、軸受6は十分に潤滑され、焼付き等を発生さ
せる虞れはない。
【0021】図3は、本考案の第2実施例を示すもの
で、この実施例では、環流口12の中央部をディファレ
ンシャルキャリヤ1の前後の内壁面同士を結ぶ閉塞片1
5により、環流口の開口面積のほぼ半分を閉塞し、閉塞
片15の左右両側に、リターン路13と連通する所要大
きさの開口部16を形成したものである。この閉塞片1
5は、ピニオン軸4の軸線を中心とする円弧状として、
内筒5の前端を延長し又はこれに連設することが好まし
い。
【0022】この第2実施例においては、閉塞片15が
円弧状をなしていて、軸受6に供給された油を保留して
おくことができるため、軸受6による油の連れ廻り量も
多く、かつ軸受6内に長く滞留することになり、軸受6
の潤滑性は著しく向上する。
【0023】
【考案の効果】本考案によれば、閉塞片によりリターン
路への流出が制限された油が、ピニオン軸軸受に連れ廻
されて軸受全体を潤滑するので、ディファレンシャルキ
ャリヤ内に貯留される油量を減らしても、軸受の潤滑性
は高まり、耐久性が大幅に向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の第1実施例によるディファレンシャル
キャリヤを備えるディファレンシャル装置の中央縦断側
面図である。
【図2】図1におけるA−A線に沿う要部の拡大縦断正
面図である。
【図3】本考案の第2実施例を示す図2と同部位の縦断
正面図である。
【図4】従来のディファレンシャルキャリヤを備えるデ
ィファレンシャル装置の中央縦断側面図である。
【符号の説明】
1 ディファレンシャルキャリヤ 2 カバー 3 ドライブピニオン 4 ピニオン軸 5 内筒 5a 導油孔 6,7 軸受 8 ディファレンシャルケース 9 リングギヤ 10 油溜まり 11 供給路 12 環流口 13 リターン路 14,15 閉塞片 16 開口部

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】ドライブピニオン及びリングギヤからなる
    減速歯車装置と、差動歯車装置とを収容してなるディフ
    ァレンシャルキャリヤ内に、リングギヤにより上方に掻
    き上げられた潤滑油を、供給路を介してピニオン軸軸受
    に供給した後、該軸受の前方又は後方の少なくとも一方
    の軸受中心下方に位置する環流口を通して下方のリター
    ン路に環流させる流路が形成されているディファレンシ
    ャルキャリヤ構造において、前記環流口に、該環流口の
    軸受中心のほぼ真中より環流口におけるピニオン軸の回
    転方向側を閉塞して、潤滑油のリターン路への流出量を
    制限する閉塞片を設けたこと特徴とするディファレンシ
    ャルキャリヤ構造。
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JPH0594564U JPH0594564U (ja) 1993-12-24
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS582663Y2 (ja) * 1979-03-14 1983-01-18 トヨタ自動車株式会社 車両用ディファレンシャル装置の潤滑構造
JPS60147898U (ja) * 1984-03-14 1985-10-01 株式会社小松製作所 軸受部の潤滑装置
JPH0536117Y2 (ja) * 1986-12-24 1993-09-13

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