JP2602185B2 - パチンコ機のハンドル装置 - Google Patents

パチンコ機のハンドル装置

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JP2602185B2
JP2602185B2 JP7101730A JP10173095A JP2602185B2 JP 2602185 B2 JP2602185 B2 JP 2602185B2 JP 7101730 A JP7101730 A JP 7101730A JP 10173095 A JP10173095 A JP 10173095A JP 2602185 B2 JP2602185 B2 JP 2602185B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、遊技盤面にパチンコ球
を打出すパチンコ機のハンドル装置の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】パチンコ機には遊技用のパチンコ球(以
下、遊技球という)を遊技盤に打出す打球装置が設けて
おり、打球装置には電動式のものと手動式のものとがあ
る。
【0003】前者の場合、駆動源にモータを使用したも
のが主流になっており、このような打球装置は、遊技者
がパチンコ機のハンドル装置を操作することによって駆
動される。
【0004】パチンコ機のハンドル装置は、通常パチン
コ機の前面側に突設しており、遊技者はこのハンドル装
置を把持しながら、所定の操作を行うことによって、駆
動源を起動させると同時に所望打球力に調節するのであ
る。
【0005】ハンドル装置には遊技者に調節された打球
力を初期状態、すなわち最小値に復帰させるため、ハン
ドル装置の操作と反対の力がスプリングなどによって付
勢されており、パチンコ遊技が継続されている間、遊技
者はこの力をパチンコ遊技が継続されている間、ハンド
ル装置から常時受けていることになる。
【0006】ところで上述したハンドル装置の把持は、
パチンコ遊技が終了するまで継続されるわけであるが、
パチンコ遊技が継続されるにしたがい、遊技者のハンド
ル装置に当接している部位、および、手腕全体は徐々に
疲労してゆく。
【0007】とくにハンドル装置を主に指先によって把
持した場合、および、関節部を支点として把持した場
合、この疲労の度合は著しい。
【0008】そこでパチンコ遊技時には疲労上の理由か
ら、ハンドル装置に当接している部位の面積をなるべく
増大させ、単位面積当りにハンドル装置から受ける力を
可及的に小さくすることが望ましい。
【0009】また上述した疲労を抑制するためには、無
用な力を要する手の姿勢による継続は避けなけれななら
ない。
【0010】そのためには、個人差はあるものの、手の
平を内側に若干へこませるとともに、指を手の平を中心
に軽く握った状態が良好な結果を得ることになる。
【0011】いいかえればハンドル装置の把持に起因し
た疲労は、そのひとつとしてハンドル装置の外側形状お
よび外形寸法に依存する。
【0012】つぎにパチンコ機のハンドル装置の従来例
を図18ないし図22に基づいて、以下に説明する。図18に
おいて1はパチンコ機のハンドル装置で、このパチンコ
機のハンドル装置1はパチンコ機2の前面枠3右下方に
位置するものである。
【0013】図19に示すように、本ハンドル装置1は円
盤状の回動盤4、回動盤4を前後から保持するグリップ
本体5およびキャップ部材6を主構成とする。
【0014】回動盤4は合成樹脂などからなり、回動盤
4の表面には導電性が良好な材料によりめっき加工を施
している。
【0015】グリップ本体5の一側部には円筒状の支柱
部7を設け、支柱部7の後端には前面枠3に取付けるた
めの鍔部8を形成している。他方、グリップ本体5の他
側部、すなわち回動盤4に臨ませる部位を皿状に形成し
ている。
【0016】キャップ部材6は一側部を遊技者側に対向
させ、他側部をすなわち回動盤4に臨ませる部位を皿状
に形成している。
【0017】キャップ部材6の他側部には回動盤4側に
突出する複数(たとえば、3本)の脚9を備え、1本の
脚9には貫通孔10を穿設し、他の脚9の先端には係止片
11を突設している。
【0018】これに対して、グリップ本体5の他側部に
は、係止片11に係合する脚係合部12と脚止部13とを各脚
9に対応させて設けている。
【0019】脚係合部12は一側端が開口しており、係止
片11を脚係合部12の開口部14に臨ませて回動させること
により両者を係合させることができ、キャップ部材6と
グリップ本体5とは位置決めされる。
【0020】脚止部13には貫通孔10に対応する位置にね
じ孔15が形成しており、貫通孔10に挿通させたねじ16を
ねじ孔15に係合させることにより、グリップ本体5とキ
ャップ部材6とを確実に固定することができる。
【0021】なおグリップ本体5とキャップ部材6とを
固定するときのため、回動盤4には周縁部に沿って挿通
長孔17が穿設しており、挿通長孔17には各脚9が移動自
在に挿通されている。
【0022】18は支柱部7内にインサートされた支軸
で、支軸18は図20に示すように、先端部にねじ孔73を形
成している。
【0023】また前面枠3には軸受部31を挿通するため
の取付孔74が穿設しており、支軸18は鍔部8を前面枠3
に取付ける木ねじなどとともに、ねじ孔73に係合するね
じ75によって、鍔部8を介して支柱部7を前面枠3に取
付ける。
【0024】またねじ75の頭部には信号線76の一端が接
続しており、信号線76の他端は後述するタッチ回路(図
示省略)に接続している。
【0025】ねじ75および支軸18は導電性が良好な材料
によって構成されているため、このタッチ回路と回動盤
4とは支軸18、ねじ75および信号線76を介して導通して
いる。
【0026】タッチ回路はハンドル装置1が遊技者に把
持(操作)されているか否かを判定するためのもので、
把持されている場合には図示を省略したリレーの接点を
閉成し、かつ、回動盤4を操作することによってモータ
スイッチ(図示省略)がONになり、駆動源への電力供
給を可能にする。
【0027】他方、ハンドル4が遊技者に把持されてい
ない場合、上記タッチ回路は電力の供給を停止する。な
おこのタッチ回路は指を回動盤4から離したとき、また
は離した指を回動盤4に触れたときの静電容量の変化に
基づいて動作するもので、感度の調節は任意に行われ
る。
【0028】支軸18の軸線は、グリップ本体5の上記皿
状部位の軸線と一致しており、支軸18の先端部は本ハン
ドル装置1の組付時に、回動盤4に穿設した貫通孔19
と、キャップ部材6に穿設した係止孔20とに係合する。
【0029】なお回動盤4、グリップ本体5およびキャ
ップ部材6は断面形状をほぼ同径の円形に形成してお
り、上記組付時には両孔19,20と支軸18の先端部との係
合によって、同軸状に配置される。
【0030】21は両端間を支柱部7内に設けた連動軸
で、連動軸21は支軸18と平行に配置されている。連動軸
21は一端部に連結杆22の一端部を固着し、連結杆22の他
端部には連結ピン23を植設している。
【0031】連結ピン23はリンク杆24の一端部に穿設し
た貫通孔25に係合するものである。リンク杆24の他端部
には貫通孔26が穿設しており、貫通孔26は回動盤4に植
設されたリンクピン27に係合する。
【0032】したがって回動盤4は支軸18を中心として
回動することができ、これに連動して連結杆22およびリ
ンク杆24を介して連動軸21が回動する。
【0033】またこの回動時において、キャップ部材6
は回動盤4をグリップ本体5に対して抜け止めし、か
つ、各挿通長孔17の開口縁および各脚9の当接によっ
て、回動角度を所定範囲内に制限する。
【0034】回動盤4は後述するように図18中、反時計
方向にコイルスプリング77により付勢されている。
【0035】連動軸21の他端部には図20に示した巻取プ
ーリ29を固着している。巻取プーリ29には遊技球のの打
球力を調節するワイヤ(図21参照)30の一端が巻回して
いる。
【0036】図21および図22は打球装置を示しており、
パチンコ機2に投入された遊技球を図18に示した遊技盤
32に打ち出すためのもので、モータ33、打球槌34および
ばね力調整板35を主構成とする。
【0037】打球装置を構成する各部材は、パチンコ機
2の裏側に配置された固定板36に取付けている。固定板
36には支軸37が回動自在に取付けており、支軸37には打
球槌34の基部が固定している。
【0038】打球槌34の先端部には杵先38が取付けてお
り、杵先38は発射バンド39の下端に位置する発射部40に
臨んでいる。
【0039】41はケースで、ケース41の中央部には支持
軸42が植設され、支持軸42にはコイルスプリング77が同
軸に配設されている。
【0040】44はアーム部材で、アーム部材44は支持軸
42の基部に同軸に、そしてベアリング78を介して回動自
在に支持されている。
【0041】これによりアーム部材44はコイルスプリン
グ77に対して同軸、かつ、固定板36に対して回動自在に
設けられたことになる。
【0042】アーム部材44は半径方向に伸びるアーム部
45を有しており、アーム部45にはピン46が植設してい
る。
【0043】また打球槌34の中間部にはピン47が植設し
ており、ピン46とピン47とは連杆48の両端に枢着されて
いる。49は打球槌34の中間部に突設したピンで、ピン49
はピン47より杵先38寄りに位置している。
【0044】またモータ33の回転軸50にはカム51が固着
しており、カム51がモータ33の起動に基づいて、このピ
ン49をたたくことにより、打球槌34を駆動するようにな
っている。
【0045】52はモータ33を固定板36に固定するための
基板で、53は基板52を固定するための固定ボスである。
【0046】支持軸42の先端部側には、ばね力調整板35
のばね受部54が回動自在、かつ、摺動自在に支持されて
おり、ばね受部54にはアーム部55が回動自在に支持され
ている。
【0047】またばね受部54とアーム部55との互いに対
向する面には、図示を省略したラチェット歯79,80が互
いに係合可能に刻設している。
【0048】各ラチェット歯79,80は夫々円周方向に所
定のピッチで多数形成しており、ばね受部54とアーム部
55とはコイルスプリング43によって、ラチェット歯79,
80が互いに噛み合う方向に付勢されている。
【0049】アーム部55には、爪片56が軸81を介して回
動自在に支持されており、爪片56にはワイヤ30の他端が
連結している。
【0050】57はワイヤ30のガイドプーリ、58はワイヤ
30のガイドプーリ57からの離脱を防止するためのガイ
ド、59は回動盤4によるアーム部55の牽引力を補強する
ためのスプリングである。
【0051】また回動盤4にはワイヤ30を介したアーム
部55の牽引を良好にするため、外周部に指当部61を突設
している。
【0052】すなわち遊技者は指当部61に指を係止させ
ることにより、コイルスプリング77の張力によって原位
置に復帰しようとする回動盤4が任意の回動角度に容易
に保持される。
【0053】このような従来のパチンコ機のハンドル装
置1を使用するときには、まず遊技者は指当部61に指を
係止させながら、回動盤4を図18中、時計方向に回動さ
せると、ワイヤ30を介してばね力調整板35は矢印に示す
方向に回動され、コイルスプリング77が巻方向にねじら
れる。
【0054】また回動盤4の回動と同時に上記モータス
イッチがONになり、モータ33が起動してカム51を回転
させるため、打球槌34はピン49とカム51の係合によっ
て、矢印に示す方向に一定量回動される。
【0055】これによりコイルスプリング77には反発エ
ネルギーが蓄えられ、この反発エネルギーはばね力調整
板35の回動量によって調節される。
【0056】やがて、カム51は回転軸50の回転によって
ピン49から外れ、これにより打球槌34がコイルスプリン
グ77の上記反発エネルギーによって現位置に復帰する。
【0057】そのとき杵先38は発射部40に待機している
遊技球を打ち出すので、遊技球は発射バンド39および誘
導バンド(図18参照)60を経て遊技盤32に誘導される。
【0058】このようにしてコイルスプリング77がねじ
られた場合、ぜんまいばねのように巻き芯部近傍が互い
にこすれあうことはないため、摩擦による打球力のばら
つきを生じさせない。
【0059】なお上述したように回動盤4を適宜回動さ
せ、ワイヤ30を介してコイルスプリング77に蓄えられる
反発エネルギー量を調節すれば、回動盤4の回動角度に
応じて遊技盤32に打ち出される遊技球の打球力を調節す
ることができる。
【0060】また上述したラチェット歯79,80車の噛み
合い位置を変化させることによって、上記遊技球の打球
力の初期設定値を変化させることができる。
【0061】さらにまた遊技者が回動盤4を所望の回動
角度で停止させ、この回動角度を指当部61に指を係止さ
せた状態で保持させれば、コイルスプリング77に蓄えら
れる反発エネルギー量が変動することはなく、一定の打
球力を安定した状態で得ることができる。
【0062】一般に、回動盤4の厚さは、指当部61を含
み均一に薄く形成されたものが主流を占めている。
【0063】またキャップ部材6には、商標や意匠を直
に描いたり、あるいは商標や意匠を描いたものを取付け
ることが多いため、外形の一部または全部をほぼ平坦に
形成している。
【0064】
【発明が解決しようとする課題】ところが指当部61はパ
チンコ遊技中、コイルスプリング77の反発力によって、
指との当接部位を押圧、言葉を換えれば遊技者の指はコ
イルスプリング77の反発力に相当する力を指当部61から
局部的に受け続け、しかもこの状態はパチンコ遊技が終
了するまで継続する。
【0065】このようにして継続されるパチンコ遊技
中、遊技者は指の腹を指当部61に係止させる傾向がある
ため、パチンコ遊技がきわめて長時間にわたって継続さ
れた場合、他より柔らかい部分である指の腹は、指当部
61によって比較的鋭い角度で押圧され局部的な疲労、痛
みを生じさせることになる。
【0066】この回動盤4は、その厚みが薄く形成され
ているものほど、指先の単位面積当りに受ける押圧力が
大きくなるため、上述した傾向は増大する。
【0067】上述したような局部的な疲労あるいは痛み
が発生した場合、休憩するか、または指当部61に対する
当接箇所を変更すればよく、前者では打球力を再設定し
なければならないので、その遊技の中断により興醒めす
るという欠点がある。
【0068】これに対して後者では、遊技を中断させな
い点はよいが、その際、打球力を均一に保つため、回動
盤4の回動角を変更させないように、回動盤4、グリッ
プ本体5およびキャップ部材6の把持態様を変更させな
ければならない。
【0069】その場合、回動盤4はコイルスプリング77
によって初期状態に戻る(打球力ゼロの)向きに付勢さ
れていることから、手の平をキャップ部材6に押圧しつ
つ、手の平を中心に手全体を回動させながら、指先のみ
を動かすことによって、指当部61に対する手指の当接箇
所を変更しなければならず、煩わしい作業であることに
変わりなく、前者および後者のいずれも、遊技意欲減退
の原因になり得る。
【0070】さらにまた遊技者はパチンコ遊技中に安定
した打球力を保持するため、いいかえれば回動盤4が所
定の位置から動かないように、手の平をキャップ部材6
に押圧しながら、回動盤4およびキャップ部を指で包み
込み、指先に力を入れてグリップ本体5を把持してい
る。
【0071】しかしながらキャップ部材6の外形の一部
または全部が平坦に形成されているため、遊技者は回動
盤4を含んだグリップ本体5およびキャップ部材6を良
好な状態で把持することができない。
【0072】したがってパチンコ遊技が長期化するほど
疲労が増大することになり、遊技意欲が減退するという
問題があった。
【0073】そこで本発明は把持操作を良好にしたパチ
ンコ機のハンドル装置1の提供を目的としている。
【0074】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するため、パチンコ機2の前面枠3に一側部が取付けら
れたグリップ本体5と、グリップ本体5の他側部に所定
の回動方向に付勢されて回動自在に支持され、付勢の方
向と反対方向の回動角度に応じ、遊技盤32に打ち出さ
れる遊技球の打球力を調節するための回動盤4と、回動
盤4をグリップ本体5とともに挟持するキャップ部材6
とからなり、回動盤4の外周部には、回動盤4を任意の
回動角度に保持するための指当部61を突設しているパ
チンコ機のハンドル装置において、指当部61を回動盤
4の幅方向のうち、少なくともキャップ部材6側に延出
させるとともに、延出部位の輪郭線を山形状に湾曲させ
ている。
【0075】また指当部61を回動盤4の幅方向のうち、
少なくともキャップ部材6側に延出させて設け、指当部
61には回動盤4の周方向に低く傾斜する湾曲面を設け、
湾曲面をキャップ部材6側からグリップ本体5側にかけ
て高く傾斜させている。
【0076】さらに指当部61を回動盤4の幅方向のう
ち、少なくともキャップ部材6側に延出させるととも
に、延出部位の輪郭線を山形状に湾曲させ、指当部61に
は回動盤4の周方向に低く傾斜する湾曲面を設け、湾曲
面をキャップ部材6側からグリップ本体5側にかけて高
く傾斜させている。
【0077】指当部61を回動盤4の周方向に任意の間隔
をおいて複数形成している。
【0078】
【作用】本発明は、指当部61を回動盤4の幅方向のう
ち、少なくともキャップ部材6側に延出させるととも
に、延出部位の輪郭線を山形状に湾曲させている構成の
場合、山形状に突出している指当部61の輪郭線に沿って
延出部位を把持する指の股(凹所)に係合させれば、少
なくともキャップ部材6および回動盤4を同時かつ容易
に把持でき、その係合でキャップ部材6側から延出部位
にかけての接触を、把持時における指先の自由度を損な
うことなく、より綿密にせしめ、その湾曲形状に基いて
指当部61と指先との接触面積を増大させることにより、
回動盤4から受ける単位面積当りの押圧力を減少させ
る。
【0079】また指当部61を回動盤4の幅方向のうち、
少なくともキャップ部材6側に延出させて設け、指当部
61には回動盤4の周方向に低く傾斜する湾曲面を設け、
湾曲面をキャップ部材6側からグリップ本体5側にかけ
て高く傾斜させている構成の場合、周方向に低く傾斜す
る湾曲面により、把持する指の中程から指先にかけての
指当部61の把持と、周方向に沿った指の回動盤4に対す
る摺動による指の移動とを容易にせしめる一方、少なく
ともキャップ部材6側からグリップ本体5側にかけて高
くなる湾曲面の傾斜により、指のグリップ本体5側への
摺動移動および複数指による指当部61の挟持を容易にせ
しめると同時に、その湾曲形状に基いて指当部61と指先
との接触面積を増大させることにより、回動盤4から受
ける単位面積当りの押圧力を減少させる。
【0080】さらに指当部61を回動盤4の幅方向のう
ち、少なくともキャップ部材6側に延出させるととも
に、延出部位の輪郭線を山形状に湾曲させ、指当部61に
は回動盤4の周方向に低く傾斜する湾曲面を設け、湾曲
面をキャップ部材6側からグリップ本体5側にかけて高
く傾斜させている構成の場合、上述した係合で、少なく
ともキャップ部材6および回動盤4を同時かつ容易に把
持できると同時に、少なくともキャップ部材6側から延
出部位にかけての接触を、その湾曲形状に基いてより綿
密にせしめ、指当部61と指先との接触面積を増大させる
ことにより、回動盤4から受ける単位面積当りの押圧力
を減少させる。
【0081】それと同時に、周方向に低く傾斜する湾曲
面により、把持する指の中程から指先にかけての指当部
61の把持と、周方向に沿った指の回動盤4に対する摺動
による指の移動とを容易にせしめる一方、少なくともキ
ャップ部材6側からグリップ本体5側にかけて高くなる
湾曲面の傾斜により、指のグリップ本体5側への摺動移
動および複数指による指当部61の挟持を容易にせしめ
る。
【0082】指当部61を回動盤4の周方向に任意の間隔
をおいて複数形成することにより、キャップ部材6およ
び回動盤4に対する指の移動と把持態様とに係る自由度
をともに増大する。
【0083】
【実施例】以下に、本発明の一実施例を図面に基づいて
詳細に説明する。なお図18ないし図22に示した部材と同
部材には同符号を付し、詳細な説明を省略する。
【0084】図1および図2において、62は本発明のパ
チンコ機のハンドル装置を表し、本ハンドル装置62はパ
チンコ機2の下皿63右方に配置されている。
【0085】本実施例にあっては、回動盤4の指当部61
が、回動盤4の外周部における幅方向のうち、キャップ
部材6側に延出してキャップ部材6の周面に達している
が、指当部61はグリップ本体5の周面には達していな
い。
【0086】そして指当部61のキャップ部材6側への延
出部位は図2および図7から明らかなように、延出部位
の輪郭線が山形状に湾曲され、本実施例では輪郭線の形
状を手指の股の凹形状に基いて定めている。
【0087】さらに指当部61には、その頂部64から回動
盤4の周方向に低く傾斜する湾曲面が形成されている
(図1、図4および図5参照)。
【0088】指当部61は回動盤4の周方向に沿って、任
意、たとえばハンドル装置62の把持状態の指の間隔に基
いて定められた間隔をおいて複数形成されており、側面
には傾斜状の湾曲面が形成されている。
【0089】その湾曲面は、キャップ部材6側からグリ
ップ本体5側にかけて高く傾斜、すなわち指当部61の頂
部64がキャップ部材6側よりも上位になるように傾斜さ
れている(図3ないし図9参照)。
【0090】キャップ部材6にはキャップ材65が一体に
取付けており、キャップ材65はキャップ部材6の指当側
面に相当する部位を湾曲形状に形成している。
【0091】キャップ材65はキャップ部材6とともに、
ほぼ半球形状を形成し、半球形状の軸線は回動盤4の回
動軸線上に配置しており、さらに、指当部61の頂部64の
延長線と回動盤4の回動軸線とは交差するように配置し
ている。
【0092】71は3本から構成されている連結ボスで、
うち1本は3図に示すように、位置決めのために他の2
本より長くしている。
【0093】連結ボス71はキャップ材65をキャップ部材
6のねじ取付孔83を通してねじ止めするためのものであ
る(図10ないし図14参照)。
【0094】キャップ材65は頂部66、いいかえれば把持
状態にある手の平の凹部に臨む部位には、商標や意匠な
どを描くために凹部67が形成している。
【0095】この凹部67には装飾用のレンズ68が嵌合し
ており、該レンズ68の底面には商標等を印刷しており、
両面テープで止着されている。
【0096】レンズ68はキャップ材65とともに半球形状
を形成する。凹部67の底部には、図3に示すように突起
69が設けており、突起69はレンズ68に形成した凹所70に
係合することにより、位置ずれを防止する。
【0097】このレンズ68は手の平の凹部に臨む部位に
位置しているため、レンズ68の形状が本ハンドル装置62
に係る把持状態の良否に依存することはなく、レンズ68
は設けなくてもよい。
【0098】なお図3に示した82は、T字形状の断面を
有する軸受部材で、軸受部材82は、導電性が良好な素材
(ただし樹脂を除く)によって形成されている。
【0099】軸受部材82は貫通孔19を備えており、貫通
孔19が支軸18に対して同軸になるように、軸受部材82を
回動盤4にねじ止めし、さらに貫通孔19の内側面は電気
的な導通を良好に仕上げている。
【0100】キャップ材65およびキャップ部材6によっ
て形成される湾曲面は、キャップ材65またはキャップ部
材6の単体のみを半球形状に形成することにより、キャ
ップ材65またはキャップ部材6の設置を省略してもよ
い。
【0101】図15および図16はグリップ本体5を示して
いる。グリップ本体5は周縁部に複数の凹部72を環状に
形成しており、凹部72は遊技者の指先に係合させるため
のものである。
【0102】また連動軸21は先端部を断面をD字形状に
形成し、この先端部を巻取プーリ29に軸着している。
【0103】なお連動軸21の軸受部31には、グリップ本
体5との位置決片84を設けてグリップ本体5の位置を規
制している。
【0104】このように構成されたパチンコ機のハンド
ル装置62は、遊技者がグリップ本体5、キャップ材65お
よびキャップ部材6を回動盤4とともに把持したとき
に、各指当部61間に各指を適宜配置することにより、コ
イルスプリング77の反発力に起因した押圧力を各指に分
散するとともに、その形成数および形成箇所に応じ、キ
ャップ部材6および回動盤4に対する指の移動と把持態
様とに係る自由度をともに増大する。
【0105】また把持の際、山形状に突出している指当
部61の輪郭線に沿って延出部位を把持する指の股(凹
所)に係合させれば、キャップ部材6および回動盤4を
同時かつ容易に把持できる。
【0106】そして指当部61は回動盤4の外周部におけ
る幅方向に延びているため、上記係合でキャップ部材6
側から延出部位にかけての接触を、より綿密にせしめ、
その湾曲形状に基いて指当部61と指先との接触面積を増
大させることにより、回動盤4から受ける単位面積当り
の押圧力を減少させることができる。
【0107】またキャップ部材6側からグリップ本体5
側にかけて高くなる湾曲面の傾斜により、指のグリップ
本体5側への摺動移動および複数指による指当部61の挟
持を容易にせしめ、同時に、その湾曲形状に基いて指当
部61と指先との接触面積を増大させることで、回動盤4
から受ける単位面積当りの押圧力を減少させる。
【0108】さらに指当部61は回動盤4の幅方向に延び
てキャップ部材6の周面に達しているが、グリップ本体
5の周面には達していないため、指先をグリップ本体5
の任意の位置に配置することができ、自由度が損なわれ
ることはない。
【0109】そのとき指先をグリップ本体5の凹部72に
係合させることによって、上記把持が安定した状態に保
持される。
【0110】また指当部61は周方向に任意の間隔をおい
て形成しているため、指当部61によってグリップ本体5
の保持がじゃまになることはなく、指先と凹部72との係
合は容易に行われる。
【0111】さらにまた指当部61は、側面の形状から、
指当部61の指、とくに指の腹など柔らかい部分に対する
当りを良好なものにし、また側面を傾斜させ、しかもキ
ャップ部材6およびキャップ材65側が低くなるように設
け、頂部64の延長線と回動盤4の回動軸線とを交差させ
ている。
【0112】これにより指当部61の側面とキャップ部材
6およびキャップ材65との境界は、鋭角な角部に形成さ
れることがなく、円滑な形状に形成されるため、指当部
61とキャップ部材6およびキャップ材65とを同時に把持
しながら摺動させ、回動盤4を支軸18を支点として円滑
に回動させることができる。
【0113】またキャップ部材6およびキャップ材65
は、その形状から指および手の平に対する当りが良好に
なり、確実にキャップ部材6およびキャップ材65を把持
することができる。
【0114】遊技中にあっては、指当部61の周方向に低
く傾斜する湾曲面により、把持する指の中程から指先に
かけての指当部61の把持を容易にせしめる一方、把持態
様を変更する場合、周方向に沿った指の回動盤4に対す
る摺動による指の移動を容易にせしめる。
【0115】なお上述したキャップ部材6およびキャッ
プ材65が形成する曲面は、半球形状であることに限定さ
れるものではなく、回動盤4の回動操作と、キャップ部
材6、キャップ材65およびグリップ本体5を主とする把
持操作とが円滑に行われればよい。たとえば、概略半球
形状に形成してもよい。
【0116】
【発明の効果】本発明は請求項1については、山形状に
突出している指当部の輪郭線に沿って延出部位を把持す
る指の股に係合させることで、少なくともキャップ部材
および回動盤を同時かつ容易に把持でき、その係合でキ
ャップ部材側から延出部位にかけての接触を、より綿密
にせしめ、その湾曲形状に基いて指当部と指先との接触
面積を増大させることにより、回動盤から受ける単位面
積当りの押圧力を減少させ、しかも把持時における指先
の自由度を損なうことなく、長時間に渡るパチンコ遊技
時に生じる疲労を最小限に抑制するので、ハンドル装置
の把持に起因した遊技意欲の減退を抑止することができ
る。
【0117】また請求項2に記載した発明にあっては、
周方向に低く傾斜する湾曲面により、把持する指の中程
から指先にかけての指当部61の把持と、周方向に沿った
指の回動盤に対する摺動による指の移動とを容易にせし
める一方、少なくともキャップ部材側からグリップ本体
側にかけて高くなる湾曲面の傾斜により、指のグリップ
本体側への摺動移動および複数指による指当部の挟持を
容易にせしめると同時に、その湾曲形状に基いて指当部
と指先との接触面積を増大させることにより、回動盤か
ら受ける単位面積当りの押圧力を減少させ、長時間に渡
るパチンコ遊技時に生じる疲労を最小限に抑制するの
で、ハンドル装置の把持に起因した遊技意欲の減退を抑
止する。
【0118】請求項3に記載した発明は、上述した係合
で、少なくともキャップ部材および回動盤を同時かつ容
易に把持できると同時に、少なくともキャップ部材側か
ら延出部位にかけての接触を、その湾曲形状に基いてよ
り綿密にせしめ、指当部と指先との接触面積を増大させ
ることにより、回動盤から受ける単位面積当りの押圧力
を減少させ、同時に、周方向に低く傾斜する湾曲面によ
り、把持する指の中程から指先にかけての指当部の把持
と、周方向に沿った指の回動盤に対する摺動による指の
移動とを容易にせしめる一方、少なくともキャップ部材
側からグリップ本体側にかけて高くなる湾曲面の傾斜に
より、指のグリップ本体側への摺動移動および複数指に
よる指当部の挟持を容易にせしめるので、ハンドル装置
の把持に起因した遊技意欲の減退を抑止する。
【0119】請求項4に記載した発明は、指当部を回動
盤の周方向に任意の間隔をおいて複数形成することによ
り、キャップ部材および回動盤に対する指の移動と把持
態様とに係る自由度をともに増大するので、ハンドル装
置の把持に起因する疲労の発生を抑止する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す正面図である。
【図2】図1のものを示す平面図である。
【図3】図1に示したものの構造を示す側面図である。
【図4】図3の回動盤を示す正面図である。
【図5】図4のものを示す背面図である。
【図6】図4の矢視VIにおける側面図である。
【図7】図4の矢視VII における側面図である。
【図8】図4の矢視VIIIにおける側面図である。
【図9】図4の矢視IXにおける断面図である。
【図10】図3に示したキャップ部材の矢視Xにおける正
面図である。
【図11】図10のものを示す底面図である。
【図12】図10の矢視XII-XII における断面図である。
【図13】図10の矢視XIII-XIII における断面図である。
【図14】図10のものを示す側面図である。
【図15】図3に示したグリップ本体の矢視XVにおける正
面図である。
【図16】図15に示したものの背面図である。
【図17】図1に示した実施例とは異るキャップ材の形状
例を示す側面図である。
【図18】従来のパチンコ機のハンドル装置を設けたパチ
ンコ機の例を示す正面図である。
【図19】図18に示したものの構造を表わす斜視図であ
る。
【図20】図19に示したものの断面図である。
【図21】図18に示したパチンコ機に設けた打球装置の斜
視図である。
【図22】図21のものを示す詳細図である。 2 パチンコ機 4 回動盤 5 グリップ本体 6 キャップ部材 62 パチンコ機のハンドル装置 64 指当部の頂部 65 キャップ材 72 凹部

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 パチンコ機(2)の前面枠(3)に一側
    部が取付けられたグリップ本体(5)と、 該グリップ本体(5)の他側部に所定の回動方向に付勢
    されて回動自在に支持され、該付勢の方向と反対方向の
    回動角度に応じ、遊技盤(32)に打ち出される遊技球
    の打球力を調節するための回動盤(4)と、 該回動盤(4)を前記グリップ本体(5)とともに挟持
    するキャップ部材(6)とからなり、 前記回動盤(4)の外周部には、前記回動盤(4)を任
    意の回動角度に保持するための指当部(61)を突設し
    ているパチンコ機のハンドル装置において、 前記指当部(61)を前記回動盤(4)の幅方向のう
    ち、少なくとも前記キャップ部材(6)側に延出させる
    とともに、該延出部位の輪郭線を山形状に湾曲させてい
    ることを特徴とするパチンコ機のハンドル装置。
  2. 【請求項2】 パチンコ機(2)の前面枠(3)に一側
    部が取付けられたグリップ本体(5)と、 該グリップ本体(5)の他側部に所定の回動方向に付勢
    されて回動自在に支持され、該付勢の方向と反対方向の
    回動角度に応じ、遊技盤(32)に打ち出される遊技球
    の打球力を調節するための回動盤(4)と、 該回動盤(4)を前記グリップ本体(5)とともに挟持
    するキャップ部材(6)とからなり、 前記回動盤(4)の外周部には、前記回動盤(4)を任
    意の回動角度に保持するための指当部(61)を突設し
    ているパチンコ機のハンドル装置において、 前記指当部(61)を前記回動盤(4)の幅方向のう
    ち、少なくとも前記キャップ部材(6)側に延出させて
    設け、 前記指当部(61)には前記回動盤(4)の周方向に低
    く傾斜する湾曲面を設け、 該湾曲面を前記キャップ部材(6)側から前記グリップ
    本体(5)側にかけて高く傾斜させていることを特徴と
    するパチンコ機のハンドル装置。
  3. 【請求項3】 パチンコ機(2)の前面枠(3)に一側
    部が取付けられたグリップ本体(5)と、 該グリップ本体(5)の他側部に所定の回動方向に付勢
    されて回動自在に支持され、該付勢の方向と反対方向の
    回動角度に応じ、遊技盤(32)に打ち出される遊技球
    の打球力を調節するための回動盤(4)と、 該回動盤(4)を前記グリップ本体(5)とともに挟持
    するキャップ部材(6)とからなり、 前記回動盤(4)の外周部には、前記回動盤(4)を任
    意の回動角度に保持するための指当部(61)を突設し
    ているパチンコ機のハンドル装置において、 前記指当部(61)を前記回動盤(4)の幅方向のう
    ち、少なくとも前記キャップ部材(6)側に延出させる
    とともに、該延出部位の輪郭線を山形状に湾曲させ、 前記指当部(61)には前記回動盤(4)の周方向に低
    く傾斜する湾曲面を設け、 該湾曲面を前記キャップ部
    材(6)側から前記グリップ本体(5)側にかけて高く
    傾斜させていることを特徴とするパチンコ機のハンドル
    装置。
  4. 【請求項4】 指当部(61)を回動盤(4)の周方向
    に任意の間隔をおいて複数形成したことを特徴とする請
    求項1ないし請求項3のいずれかに記載のパチンコ機の
    ハンドル装置。
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