JP2601368B2 - コンクリート製造形物表面の成形工法及び造形装飾物 - Google Patents

コンクリート製造形物表面の成形工法及び造形装飾物

Info

Publication number
JP2601368B2
JP2601368B2 JP2142818A JP14281890A JP2601368B2 JP 2601368 B2 JP2601368 B2 JP 2601368B2 JP 2142818 A JP2142818 A JP 2142818A JP 14281890 A JP14281890 A JP 14281890A JP 2601368 B2 JP2601368 B2 JP 2601368B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
concrete
water
hardening
mold
material layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2142818A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH03272803A (ja
Inventor
資能 関根
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
ZOWKEI CO.,LTD.
Original Assignee
ZOWKEI CO.,LTD.
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ZOWKEI CO.,LTD. filed Critical ZOWKEI CO.,LTD.
Priority to JP2142818A priority Critical patent/JP2601368B2/ja
Publication of JPH03272803A publication Critical patent/JPH03272803A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2601368B2 publication Critical patent/JP2601368B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Producing Shaped Articles From Materials (AREA)
  • Devices For Post-Treatments, Processing, Supply, Discharge, And Other Processes (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明は、表面にコンクリートの非硬化材層を設け
た型枠、あるいはコンクリートの非硬化材層で被膜され
た砂または砂利を用いてコンクリート製造形物表面の成
形又は造形装飾物を製造することを目的としたコンクリ
ート製造形物表面の成形工法及び造形装飾物に関する。
(従来の技術) 従来、面板に凝結遅延剤を塗布し、又は面板に凝結遅
延剤を含侵させたスポンジ、紙、又は目止用骨材を敷い
た後、モルタル及び化粧用骨材を投入し、ついで振動及
び締め固めによってコンクリート本体と一体化させ、養
生後面部分を洗い出す天然石コンクリートブロックの製
造方法が知られている(特開平1−275483号) (発明により解決すべき課題) 前記従来の技術特開平1−275483号の発明はコンクリ
ートの遅延剤として凝結遅延剤を使用しているが、この
凝結遅延剤は一般的に動物性蛋白質を可溶化したものや
スルフォン酸と砂糖の水溶液との混合物であるが、その
持続効果は3日程度が限界でありコンクリート打設から
1〜2日内で脱型、水洗いを行わないと脱型時まで所望
の未硬化状態を保たず、凝結遅延剤としての硬化が消失
してしまうという問題点があり、この凝結遅延剤は、本
願使用の非硬化材とは異なることは明らかである。
又、前記従来のコンクリートブロックは、サンドブラ
ストによりコンクリート表面を粗面にしたり、装飾面を
作るのは、労力と時間が必要であるのみならず、その加
工時の粉塵と騒音による公害が発生するおそれがあっ
た。また、コンクリート構造物に棒状物などの一端を嵌
合接続するためや、パイプ配管用に中空孔を設ける場
合、従来は上下断面積の等しい孔を設けることは困難で
あり、また中空孔壁面を粗面にできなかったので、棒状
物との接続が不十分になるという問題点があった。
(課題を解決する為の手段) この発明はコンクリート非硬化材としてポリエステル
樹脂、ポリビニールアルコール又はポリビニールアセタ
ールとしたアルカリ膨潤化剤と無水マレイン酸と無水フ
タル酸又はイソフタル酸のいずれかと、プロピレングリ
コールとからなる不飽和アルキドをメタクリル酸2ヒド
ロキシエチルで溶解し、これにハイドロキノンとナフテ
ン酸コバルトを添加して得られる不飽和ポリエステル樹
脂にメチルエチルケトンパーオキサイドを混合した液体
を硬化させた吸水性ポリマー化した非硬化材を用いたの
で、その作用は、コンクリートが硬化する過程での余剰
水は、水酸化カルシウムを含むため強いアルカリ性であ
り、装飾型に設けた非硬化剤は、アルカリ性に弱いポリ
エステルと吸水性の高い高分子が混ざったもので、この
吸水性の高い高分子が水を吸うとポリエステルの構造が
壊れて膨らみ寒天状になる。この寒天状がコンクリート
表面を細かく揺すり続けコンクリートを硬化させない効
果があるので、前記、従来の問題点を解決したのであ
る。
然るにこの発明は、型枠の内面にコンクリートの非硬
化材層を介して装飾材を係着し、又は装飾材をつけるこ
となくこの型枠を設置して、該型枠の内側にコンクリー
トを打設し、前記非硬化材層に接するコンクリートを未
硬化状態に保ち、水洗除去できるようにして、前記従来
の問題点を解決したのである。
またこの発明は、コンクリート非硬化材で被膜された
砂または砂利をコンクリート打設面に散布し、前記コン
クリート硬化後、前記砂または砂利を水洗除去できるよ
うにして前記従来の問題を解決したのである。更にこの
発明は、コンクリート非硬化材で被膜された砂をコンク
リートと混合し、圧縮、固化して生成された容易に破枠
できるコンクリート混成物を用いることにより、前記従
来の問題を解決したのである。
即ちこの発明は、型枠の内面に非硬化材層を介して装
飾材を仮着し、この型枠の内面にコンクリートを打設す
る。ついで脱型後、コンクリート表面を水洗し、未硬化
コンクリートを除去することを特徴としたコンクリート
製造形物表面の成形工法である。また、コンクリートの
非硬化材層は、アルカリ膨潤化剤に少量の吸水性ポリマ
ーを混合したものである。
次にアルカリ膨潤化剤は、ポリエステル樹脂、ポリビ
ニールアセタールとしたものである。更に、アルカリ膨
潤化剤と吸水性ポリマーの混合割合は、全量(容量)に
対し、吸水性ポリマーを30%〜80%としたものである。
また、他の発明はコンクリート構造物の二次打設側型
枠の内面に、非硬化材層を設け、この型枠の内側にコン
クリートを打設すると共に、脱型後、コンクリート表面
の未硬化コンクリートを水洗除去することを特徴とした
打継部のコンクリート製造形物表面の成形工法である。
また他の発明は、コンクリート非硬化材層を外壁に層
着した筒状型枠を、コンクリート構造体の型枠内へ設置
し、前記筒状型枠と構造体の型枠との間にコンクリート
を打設し、前記コンクリートの硬化後脱型し、筒状型枠
の脱型面を水洗して未硬化コンクリートを除去すること
を特徴としたコンクリート製造形物表面の成形工法であ
る。次に、筒状型枠は円筒状又は角筒型枠(三角、四
角、五角、六角、八角、その他の角)その他の形状とし
たものである。更に他の発明は、コンクリート非硬化材
と砂を混合し、このコンクリート非硬化材で被膜された
砂をコンクリートと混合し、圧縮、固化して生成したコ
ンクリート混成物を、コンクリート構造体の型枠内へ設
置し、前記コンクリート混成物と構造体の型枠との間に
コンクリートを打設し、前記コンクリートの硬化後脱型
した後、前記コンクリート混成物を破枠して除去するこ
とを特徴としたコンクリート製造形物表面の成形工法で
ある。更に、コンクリート混成物の形状は円筒状または
角筒状としたものである。更に、コンクリート非硬化材
層を内壁に層着した筒状型枠内に鉄筋を組み込んだ後、
コンクリートを打設し、コンクリート硬化後脱型して、
前記構築したコンクリート柱の外壁を水洗して未硬化コ
ンクリートを除去することを特徴としたコンクリート製
造形物表面の成形工法である。また、筒状型枠は、円筒
状又は角筒状(三角、六角、八角)の割型枠としたもの
である。更に他の発明は、コンクリート非硬化材と砂ま
たは砂利を混合し、このコンクリート非硬化材で被膜さ
れた砂または砂利を、コンクリート打設表面に散布し、
前記コンクリート硬化後、コンクリート表面を水洗して
なるコンクリート製造形物表面の成形工法である。次
に、コンクリートの非硬化材は、アルカリ膨潤化樹脂に
吸水性ポリマーを混合した液体又は粉末であって、液体
は塗布又は吹付けによって非硬化材層を形成し、粉末は
水溶性接着剤または接着剤と混合し、塗布により非硬化
材層を形成することを特徴としたものである。
更に他の発明は、コンクリート表面に被着した非硬化
材層によって未硬化材層によって未硬化状になったコン
クリートを水洗除去することにより、立体模様を表わし
たことを特徴としたコンクリート製造形装飾物である。
前記において、吸水性ポリマーを50%入れた非硬化材
層を用いた場合には、コンクリート表面から深さ3mm位
まで非硬化になる。また、吸水性ポリマー(又はモノマ
ー)を80%入れた非硬化材層を用いると、コンクリート
表面から深さ5mmまで非硬化となる。
また、吸水性ポリマー(又はモノマー)を30%入れた
非硬化材層を用いると、コンクリート表面から深さ1〜
2mm程度未硬化状態となる。
前記におけるアルカリ膨潤化剤としては、ポリエステ
ル樹脂、ポリビニールアルコール又はポリビニールアセ
タール、などがあり、またアルカリ膨潤化剤と同様の効
果を持つ水膨潤化剤としては酢酸ビニール樹脂等があ
る。これらはアルカリ又は水に対して膨潤化し易い物で
あって、高分子吸水材との相乗作用により不安定状態を
持続するものが好ましい。
前記において吸水性ポリマーの添加量を20%以下にす
ると、硬化の不安定性が小さくなり、目的を達成できな
い。また、80%以上にする必要がないので、吸水性ポリ
マーの混入量は20%〜80%が好ましいものと認められ
る。
また、この発明における非硬化材層を粉末にしておい
て、使用時にコンクリートの表面に適量散布することに
より、型枠を必要としない場合(例えば歩道、水平装飾
面など)にも利用することができる。この場合には、コ
ンクリート表面に適当の加圧力を付与する必要がある。
前記コンクリート非硬化材には、次の各材料がある。
(1) アルカリ膨潤化樹脂に吸水性ポリマーを有機溶
剤で溶解して混合し、硬化剤を入れて混合し塗布するか
吹付けて硬化させた硬化膜層 (2) 水で膨潤する樹脂にモノマーを入れて混合し、
硬化剤を入れて塗布するか吹付けて硬化させた吸水ポリ
マー混入水膨潤化樹脂膜層 (3) アルカリ膨潤化樹脂をモノマーで混合して、硬
化剤を入れて塗布するか吹付け硬化させた吸水ポリマー
混入アルカリ膨潤化樹脂膜層 (4) 上記のものをシート状態にしたもの (5) 上記樹脂を硬化させて粉砕して粉末にしたもの
を水で膨潤するか又は溶解する接着剤等で混練りしたも
のを型枠に吹付けるか塗布して乾燥又は硬化させたもの (6) アルカリ膨潤化剤に吸水性ポリマーとモノマー
を撹拌混合し、硬化剤を入れて塗布するか吹付けて硬化
させた硬化膜層 (7) アルカリ膨潤化剤にモノマーを入れて使用可能
状態にし、これに硬化剤を入れて硬化させ、粉末化した
もの (8) 吸水性ポリマー入りの硬化膜層の粉末化したも
の 前記の各物質は、吸水性があり、吸水を始めるとバラ
ンスが崩れ、不安定状態が長時間継続するものである。
(作用) この発明によれば、型枠内面にコンクリートの非硬化
層を層着するので、これに接するコンクリート面は何時
までも未硬化状態となる。また、この発明のコンクリー
ト製造形物表面のコンクリートは、水洗除去されるの
で、骨材が装飾物となると共に、粗面となることによ
り、打継ぎ時の接着性を良好にし、他の装飾物を付着さ
せる場合の接着性が良好になる。
またこの発明によれば、コンクリート非硬化材で被膜
された砂をコンクリートと混合し、圧縮、固化して生成
された容易に破砕できるコンクリート混成物をコンクリ
ート構造物の型枠内へ設置し、前記コンクリート混成物
と構造体の型枠との間にコンクリートを打設し、前記コ
ンクリートの硬化後脱型して前記コンクリート混成物を
破砕したので、上下断面積が等しくまた壁面を粗面とし
た中空孔をコンクリート構造物内に得ることができた。
更にこの発明はコンクリートと比重の値が近い砂また
は砂利をコンクリート非硬化材と混合し、このコンクリ
ート非硬化材で被膜された砂または砂利をコンクリート
打設面に散布したので、前記砂または砂利に接するコン
クリートは未硬化状態を保ち、またこの砂または砂利は
コンクリート中に深く埋没することがないので、前記コ
ンクリート硬化後、砂または砂利を水洗除去することに
よりコンクリート製造形物表面を効率よく成形できたの
である。
(実施例1) この発明の工法を第1図、第2図の実施例に基づいて
説明する。
型枠1内へ雌型2を設置し、雌型2の表面へ離型剤層
3を設け、離型剤層3の表面に非硬化材層4を設けた
後、適宜高さに鉄筋5を組込み、前記型枠1内へコンク
リート6を打設する。前記コンクリート硬化後脱型(第
2図)、ついで非硬化材層4と未硬化コンクリートを水
洗除去すれば(第2図中左側上面)、表面に適宜の骨材
の一部が露出し、凹凸形状と相俟って、装飾物(例えば
玉石など)を露出したコンクリート造形装飾物ができ
る。
(実施例2) この発明の工法を第3図及び第4図の実施例について
説明する。
一方の型枠7の内面に雌型8を固定し、雌型8の内面
に離型剤層9を設け、離型剤層9の内面に非硬化材層10
を設け、前記非硬化材層10と他方の型枠7aとの間に鉄筋
11を組み込み、型枠7、7aの空隙へコンクリート12を打
設する。前記コンクリート12が硬化したならば脱型す
る。この際、離型剤層9で離型されるので、コンクリー
ト表面の非硬化材層10と未硬化コンクリートを水洗除去
すれば、コンクリートの造形装飾物でき上る。
前記実施例は、直立コンクリート壁面などを成形する
時に用いることができる。
前記実施例1、2は共に雌型8を使用した場合につい
て説明したが、必ずしも雌型8を用いることなく、型枠
内面(又は底面)に非硬化材層を設けた場合には、離型
後水洗することによって全体はほぼ平面であるが、粗面
を表現することができる。即ち造形による意匠面を表現
する為には雌型を用いるが、全体的に小凹凸面を設ける
には、雌型を設置する必要がない。また、求めるコンク
リート表面の凹凸の深浅により吸水樹脂の混入比率を変
えたり、非硬化材層の厚さを加減する。
前記はコンクリート造形装飾物として、所定の大きさ
の物について説明したが、コンクリート構造物の全部又
は一部の表面を凹凸模様に成形することができる。
(実施例3) この発明を第5図乃至第7図の実施例について説明す
る。
この実施例は、コンクリート打継ぎ面を予め粗面形成
しようとするものである。
即ち、コンクリート打継ぎ面に当る型枠13の内面にコ
ンクリート非硬化材層14を層着し、コンクリート15を打
設する。ついで、型枠13を外し、打継ぎ面16を水洗して
未硬化コンクリートを除去すれば、例えば深さ5mmに亘
って凹凸粗面となる。従って打継ぎ開始時に、打継面を
凹凸加工することなく、コンクリートを打設しても、新
旧コンクリートを堅固、かつ一体的に連結することがで
きる。前記において型枠13を砂利模様型枠とすることも
できる。
前記は打継ぎ面について説明したが、コンクリート建
造物の壁面に他物を接着する際なども、この工法を用い
れば、コンクリート建造物と装飾物、その他の付着すべ
き物とをコンクリートなどで一体的、かつ堅固に固着す
ることができる。
従来、コンクリート打継ぎ面については、機械的に粗
面とし、付着力を増大すべく粗面加工しているが、この
発明によって、態々粗面加工する必要がなくなり、労力
及び時間を著しく節減できる。
(実施例4) この発明の他の実施例を第8図及び第9図の実施例に
ついて説明する。
この実施例は、コンクリート構造物の内部に中空孔設
ける場合を示す。このような中空孔は、将来コンクリー
ト構造物に、例えば棒状物の一端を嵌合接続する場合な
どに用いるもので、従来脱型し易くする為にテーパー孔
となっていた。また、中空孔の壁面を粗面にする手段が
なかったので、棒状物との接続は不十分を免れなかっ
た。即ち、筒状型枠17の外壁にコンクリート非硬化材層
18を設け、前記筒状型枠17を外周の型枠19内の適所にセ
ットした後、型枠19と、筒状型枠17との間にコンクリー
ト20を打設する。前記コンクリート20の硬化後脱型し、
筒状型枠17の脱型した孔内を水洗し、未硬化コンクリー
トを除去すれば、内壁を粗面に形成した中空孔21ができ
る。前記中空孔21は、円筒形、角筒形等型枠の形状に基
づき任意の断面形状を得ることができる。また、筒状型
枠の材質は紙製、木製、金属製、合成樹脂製等が考えら
れ、従来型枠に用いられていた材質を用いることができ
る。型枠19の内壁にも必要に応じ、コンクリート非硬化
材層22を設ける。
前記実施例によれば、コンクリート構造物内に上下断
面積の等しく、かつ粗面の筒状中空孔を容易に設けるこ
とができる。
(実施例5) 次にこの発明の実施例を第10図乃至第11図について説
明する。この実施例は硬化後のコンクリート構造物に配
管スペース用の空洞を設ける場合を示すものである。前
記実施例4では筒状型枠17の外壁にコンクリート非硬化
材層18を設けてコンクリート構造物の内部に中空孔を設
ける場合が説明されている。
この実施例ではコンクリート非硬化材を砂と混合し、
このコンクリート非硬化材で被膜された砂粒をコンクリ
ートと混合し筒状に圧縮固化した混成物30を外周の型枠
19内の適所にセットした後、型枠19と、混成物30との間
にコンクリート20を打設する。前記コンクリート20の硬
化後脱型し、コンクリート混成物30を砕き、筒状コンク
リート混成物30の形状からなる配管スペース用の空洞21
を穿設することができる。
これは、コンクリート非硬化材層で被膜された砂粒を
コンクリートと混合し、圧縮、固化した場合、極めて容
易に破砕することのできるコンクリート混成物となるこ
とを利用したものである。前記の砂粒はその大きさを問
わない。
前記実施例4の場合には、筒状型枠17の内部は空であ
り、その材質が紙製、木製、金属製、合成樹脂であった
ため、筒状型枠の比重がコンクリートと異なっていた。
そのため、筒状型枠17を型枠19に仮着しておいてもコン
クリート20を打設した段階で筒状型枠17が浮き上がるな
どの不都合があった。そこで、配管スペース用の空洞を
コンクリート構造物の所望位置に正確に設けるためには
仮着を厳重に行なうなどの注意が必要であった。しか
し、この実施例の場合には、筒状コンクリート混成物30
の比重は周囲に打設されるコンクリート20の比重にほぼ
等しいので浮き上がるなどの不都合は生じない。
尚、この実施例において、第12図乃至13図図示のよう
にコンクリート非硬化材で被覆された砂をコンクリート
と混合し、筒状型枠17中へ充填、圧縮、固化させる、こ
の筒状型枠17を外周の型枠19内の適所にセットし、型枠
19と筒状型枠17との間にコンクリート20を打設する。前
記コンクリート20の硬化後脱型し、筒状型枠17内のコン
クリート混成物30を砕けば、筒状型枠17の形状からなる
配管スペース用の空洞21を穿設することができる。ま
た、空洞21の形状は、円筒形、角筒形等型枠の形状に基
づき任意の断面形状を得ることができる。
(実施例6) この実施例は歩道、水平装飾面などのように型枠を必
要としないコンクリート製の造形物表面を生成する場合
を示すものである。
コンクリート非硬化材を砂または砂利と混合し、この
コンクリート非硬化材で被膜された砂または砂利を、水
平面に打設されたコンクリート表面が硬化する前に、こ
のコンクリート表面に適量散布する。砂または砂利の比
重の大きさはコンクリートの比重に近いためコンクリー
ト表面に打設された砂または砂利は、コンクリート中に
深く埋没することなく、またコンクリートの砂または砂
利と接する部分は非硬化材の膜に接して未硬化状態を保
つで、これらの砂または砂利がコンクリートで固着され
ることはない。そこで、コンクリート硬化後コンクリー
ト表面を水洗すれば、散布されていた砂粒はきれいに洗
除され、コンクリート製の造形物表面が効率よく生成さ
れる。
(実施例7) この発明の他の実施例を第14図乃至第16図について説
明する。
この実施例は、外壁面を粗面にしたコンクリート柱の
断面形状は、方形など任意に選択できる。即ち、円筒型
枠23の内壁にコンクリート非硬化材層24を設け、内側へ
鉄筋25を組み込んだ後、コンクリート26を打設する。前
記コンクリート26の硬化後脱型し、外壁を水洗して未硬
化コンクリートを除去すれば、外壁を粗面27とした円柱
28ができる。また、第16図は断面方形型枠29を使用した
もので、製造方は前記円筒型枠を使用した場合と同一で
ある。
(発明の効果) この発明によれば、型枠の内面に非硬化材を介装して
コンクリートを打設するので、脱型後コンクリート表面
のコンクリートが非硬化状態となる。そこで、表面を水
洗することによって非硬化コンクリートが流除され、コ
ンクリート表面に小凹凸粗面又は凹凸装飾面を生じる効
果がある。
この工法によれば、熟練を要することなく、凹凸装飾
面付の均質なコンクリート製造形装飾物を容易に得るこ
とができる効果があり、これにより労力等を増大するお
それはない。また、必要な位置のコンクリート表面の粗
面を脱型水洗により得ることができると共に、脱型の遅
速に拘らず有効である。
また、コンクリート構造物に設ける中空孔を同径にで
きることは勿論、孔壁面を粗面にできる効果がある。ま
た、円柱、角柱等の外壁を容易に粗面に形成できるなど
の諸効果がある。また、歩道、水平装飾面などのように
型枠を必要としないコンクリート製の造形物表面を効率
よく生成できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の実施例の中間工程の断面図、第2図
は同じく脱型時の断面図、第3図は同じく他の実施例の
中間工程の断面図、第4図は同じく脱型時の断面図、第
5図は同じく打継ぎ実施例の断面図、第6図は同じく脱
型時の側面図、第7図は同じく脱型水洗後の一部正面
図、第8図は同じく他の実施例の中間工程における一部
断面図面、第9図は同じく脱型水洗後の一部断面図、第
10図は同じく他の実施例の中間工程における一部断面
図、第11図は同じく中空孔穿設後の一部断面図、第12図
は同じく他の実施例の中間工程における一部断面図、第
13図は同じく筒状型枠内破砕後の一部断面図、第14図は
同じく他の実施例の中間工程における一部断面図、第15
図は同じく脱型水洗後の一部断面図、第16図は方形断面
の実施例の中間工程における断面図である。 1……型枠、2……雌型 3……離型剤層、4……非硬化材層 5……鉄筋組、6……コンクリート 7……型枠、8……雌型 9……離型剤層、10……非硬化材層 11……鉄筋、12……コンクリート

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】型枠の内面に装飾型を係着し、該装飾型の
    表面にアルカリ膨潤化剤に小量の吸水性ポリマーを混合
    したコンクリートの非硬化材層を設け、この型枠の内側
    にコンクリートを打設する。ついでコンクリート硬化後
    脱型して、コンクリート表面を水洗し、未硬化コンクリ
    ートを除去することを特徴としたコンクリート製造形物
    表面の成形方法。
  2. 【請求項2】吸水性ポリマーは、不飽和アルキドとメタ
    クリル酸2ヒドロキシエチルを溶解した不飽和ポリエス
    テル樹脂にメチルエチルケトンパーオキサイドまたは、
    ヂメチルフタレート等を混合したことを特徴とする請求
    項1記載のコンクリート製造形物表面の成形工法。
  3. 【請求項3】アルカリ膨潤化剤は、ポリエステル樹脂、
    ポリビニールアルコール又はポリビニールアセタールと
    した請求項1記載のコンクリート製造形物表面の成形工
  4. 【請求項4】アルカリ膨潤化剤と吸水性ポリマーの混合
    割合は、全量(容量)に対し、吸水性ポリマーを30%〜
    80%とした請求項1記載のコンクリート製造形物表面の
    成形工法
  5. 【請求項5】コンクリート構造物の二次打設側型枠の内
    面に、コンクリートの非硬化材層を設け、この型枠の内
    側にコンクリートを打設すると共に、脱型後コンクリー
    ト表面の未硬化コンクリートを水洗除去することを特徴
    とした打継部のコンクリート製造形物表面の成形工法
  6. 【請求項6】コンクリート非硬化材層を外壁に層着した
    円筒状又は角筒状とした筒状型枠を、コンクリート構造
    体の型枠内へ設置し、前記筒状型枠と構造体の型枠との
    間にコンクリートを打設し、前記コンクリートの硬化後
    脱型し、筒状型枠の脱型面を水洗して未硬化コンクリー
    トを除去することを特徴としたコンクリート製造形物表
    面の成形工法
  7. 【請求項7】コンクリート非硬化材と砂を混合し、この
    コンクリート非硬化材で被膜された砂をコンクリートと
    混合し、圧縮、固化して生成した円筒状又は角筒状とし
    たコンクリート混成物を、コンクリート構造体の型枠内
    へ設置し、前記コンクリート混成物と構造体の型枠との
    間にコンクリートを打設し、前記コンクリートの硬化後
    脱型した後、前記コンクリート混成物を破砕して除去す
    ることを特徴としたコンクリート製造形物表面の成形工
  8. 【請求項8】コンクリート非硬化材層を内壁に層着した
    円筒状又は角筒状とした筒状型枠内に鉄筋を組み込んだ
    後、コンクリートを打設し、コンクリート硬化後脱型し
    て、前記構築したコンクリート柱の外壁を水洗して未硬
    化コンクリートを除去することを特徴としたコンクリー
    ト製造形物表面の成形工法
  9. 【請求項9】コンクリート非硬化材と砂または砂利を混
    合し、このコンクリート非硬化材で被膜された砂または
    砂利を、コンクリート打設表面に散布し、前記コンクリ
    ート硬化後コンクリート表面を水洗してなるコンクリー
    ト製造形物表面の成形工法
  10. 【請求項10】コンクリートの非硬化材は、アルカリ膨
    潤化樹脂に吸水性ポリマー又はモノマーを混合した液体
    又は粉末であって、液体は塗布又は吹付けによって非硬
    化材層を形成し、粉末は水溶性接着剤または接着剤と混
    合し、塗布により非硬化材層を形成することを特徴とし
    た請求項1、5、6、7、8、9の何れか1つに記載の
    コンクリート製造形物表面の成形工法
  11. 【請求項11】コンクリート表面に被着した非硬化材層
    によって未硬化状になったコンクリートを水洗除去する
    ことにより、立体模様を表わしたことを特徴としたコン
    クリート製造形物表面の造形装飾物
JP2142818A 1989-06-01 1990-05-31 コンクリート製造形物表面の成形工法及び造形装飾物 Expired - Fee Related JP2601368B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2142818A JP2601368B2 (ja) 1989-06-01 1990-05-31 コンクリート製造形物表面の成形工法及び造形装飾物

Applications Claiming Priority (7)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1-139783 1989-06-01
JP13978389 1989-06-01
JP30507589 1989-11-24
JP1-305075 1989-11-24
JP2-35884 1990-02-16
JP3588490 1990-02-16
JP2142818A JP2601368B2 (ja) 1989-06-01 1990-05-31 コンクリート製造形物表面の成形工法及び造形装飾物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH03272803A JPH03272803A (ja) 1991-12-04
JP2601368B2 true JP2601368B2 (ja) 1997-04-16

Family

ID=27460168

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2142818A Expired - Fee Related JP2601368B2 (ja) 1989-06-01 1990-05-31 コンクリート製造形物表面の成形工法及び造形装飾物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2601368B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1999040041A1 (en) * 1998-02-06 1999-08-12 Daicel-Huels Ltd. Concrete hardening retarder
JPH11348013A (ja) * 1998-06-04 1999-12-21 Nippon Synthetic Chem Ind Co Ltd:The タイル固定用粘着剤
CN102756421A (zh) * 2011-04-27 2012-10-31 江俊昇 附着有饰片的建筑基材的制造方法

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08229905A (ja) * 1995-03-01 1996-09-10 Ibigawa Concrete Kogyo Kk 表面の一部が洗出しにより粗面仕上げされたコンクリート・ブロックの製造方法
FI990326A0 (fi) * 1999-02-17 1999-02-17 Janne Samuli Naamanka Menetelmä kuvioidun betonipinnan aikaansaamiseksi
DE102010052250A1 (de) * 2010-11-23 2012-05-24 Hebau Gmbh Waschbeton-Kontaktverzögerer für Betonschalungen mit filmbildender Trennfunktion

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2630419B2 (ja) * 1988-04-23 1997-07-16 日本ナチュロック株式会社 天然石コンクリートブロックの製造方法及びその洗い出し装置

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1999040041A1 (en) * 1998-02-06 1999-08-12 Daicel-Huels Ltd. Concrete hardening retarder
JPH11348013A (ja) * 1998-06-04 1999-12-21 Nippon Synthetic Chem Ind Co Ltd:The タイル固定用粘着剤
CN102756421A (zh) * 2011-04-27 2012-10-31 江俊昇 附着有饰片的建筑基材的制造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH03272803A (ja) 1991-12-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5236975A (en) Concrete non-cure coating material, as well as concrete products or concrete structural products with surface pattern or decoration using said material and production process therefore
JP2601368B2 (ja) コンクリート製造形物表面の成形工法及び造形装飾物
EP0401051A2 (en) Concrete non-cure coating material, and concrete products with surface pattern or decoration using said material and production process therefor
AU2009287352A1 (en) Block moulds and method
CN1038116C (zh) 混凝土造型物表面的成型施工法
JP2617141B2 (ja) 表面装飾のコンクリート製品又はコンクリート構造物の製造法並びに非硬化被覆材
JP4521646B2 (ja) 模造レンガの製造方法
JPH0655375B2 (ja) 立体造形模様を有する軽量装飾板の製造方法と、立体造形模様を有するコンクリート製品成形用の軽量模様型板の製造方法
JP2979340B2 (ja) 模様入りコンクリート成形体の製造方法
JPH02283403A (ja) コンクリート成形体の製造法
JP4405751B2 (ja) コンクリートブロック及びその製造方法
JP3005835B2 (ja) 模様入り人造石成形体の製造方法
JP3044414B2 (ja) 模様入り人造石成形体の製造方法
JP2929135B2 (ja) 模様入りコンクリート成形体の製造方法
JP4169253B2 (ja) コンクリートブロックの製造方法
JP3172920B2 (ja) コンクリート成形体の装飾方法
JP2899826B2 (ja) コンクリート成形体の装飾方法
JPH0353905A (ja) コンクリート製捨て型枠
JP2982025B2 (ja) 模様入りコンクリート成形体の製造方法
JPH07103667B2 (ja) 装飾材付コンクリートブロックの製造法
JP2003089105A (ja) 耐食性レジンコンクリート板及びその製造法
JP3188565B2 (ja) 即時脱型できるpc製品の製造方法
JPH0343042B2 (ja)
JP3502983B2 (ja) 表面に装飾材を埋め込んだコンクリートブロックの製造方法
JPH04118425A (ja) 石型枠およびその製造方法ならびに石型枠を使用した壁面施工法

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees