JP2600951B2 - 自動車の前部車体構造 - Google Patents

自動車の前部車体構造

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JP2600951B2
JP2600951B2 JP2042163A JP4216390A JP2600951B2 JP 2600951 B2 JP2600951 B2 JP 2600951B2 JP 2042163 A JP2042163 A JP 2042163A JP 4216390 A JP4216390 A JP 4216390A JP 2600951 B2 JP2600951 B2 JP 2600951B2
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英雄 赤間
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 この発明は、自動車の前部車体構造に関するものであ
る。
従来の技術 自動車の前部車体構造としては、例えば第8図に示す
ものがある。
即ち、同図において、1はラジェータコアサポートを
示し、このラジェータコアサポート1の両側下部にはク
ロージングプレート2とで閉断面構造部3を形成するフ
ロントサイドメンバ4が配置されている。
そして、このフロントサイドメンバ4間には、閉断面
構造のクロスメンバ5が、フロントサイドメンバ4の内
側面と下側面、及びクロージングプレート2の内側面に
フランジ部によって接合されている(この類似構造は、
例えば特開昭54−53417号公報に示されている)。
発明が解決しようとする課題 しかしながら、上記従来の車体構造にあっては、クロ
ージングプレート2の車室外側に取り付けられた牽引用
のフックやテンションロッドからの入力に対抗するた
め、各部材の板厚を増加したり、閉断面構造部分の断面
積を増加したり、又補強材を追加する必要が生じ車体重
量の増加につながると共に閉断面構造部分の断面積の増
加によりフード高さが高くなってしまうという問題があ
る。
そこで、この発明は、閉断面構造部分の断面積を小さ
くして低フード化が可能となると共に強度剛性を向上さ
せることができる自動車の前部車体構造を提供するもの
である。
課題を解決するための手段 クロージングプレートが接合され車体前後方向に閉断
面構造部を形成するサイドメンバの内側面に、車幅方向
に配置された閉断面構造のクロスメンバが接合され、上
記閉断面構造部内であってクロスメンバが取り付けられ
る部位に、仕切材によって室部が隔成される一方、この
室部を隔成するサイドメンバの側壁に孔が貫設されて室
部とクロスメンバの閉断面とが連通され、これら室部と
クロスメンバ内に発泡性の樹脂材が充填されている。
作用 クロスメンバ内と室部とが、充填された発泡材によっ
て一体化してクロスメンバとサイドメンバによって形成
された閉断面構造部との接合強度を確保すると共にクロ
スメンバの小型化によりフード高さの低減化を図る。
実施例 以下、この発明の一実施例を図面と共に前記従来の構
成と同一態様部分に同一符号を付して説明する。
第1〜7図において、ラジェータコアサポート1の両
側下部に、クロージングプレート2とで閉断面構造部3
を形成するサイドメンバとしてのフロントサイドメンバ
4が配置されている点、及び、両フロントサイドメンバ
4間に閉断面構造のクロスメンバ5が接合されている点
等の基本的構造は前記従来と同様である。
ここで、上記クロスメンバ5は、両側部付近で上方に
折曲しており、このクロスメンバ5の下壁5aは、フロン
トサイドメンバ4の下壁に接合され、前壁5bはフロント
サイドメンバ4の前端部の下部を覆い、上壁5cはフロン
トサイドメンバ4の側壁に接合されている。
そして、上記フロントサイドメンバ4とクロージング
プレート2とで形成された閉断面構造部3内であってク
ロスメンバ5が取り付けられる部位に対応する位置に仕
切材6によって室部7が設けられている。
上記仕切材6は、フロントサイドメンバ4の下壁と側
壁及びクロージングプレート2にフランジ部6aによって
接合される縦壁6Aと、フロントサイドメンバ4の側壁と
前記クロスメンバ5の前壁5bとクロージングプレート2
にフランジ部6bによって接合される上壁6Bとを備えたも
のである。
したがって、上記仕切材6とクロージングプレート2
とフロントサイドメンバ4とで密閉された室部7が形成
されるのである。
そして、この室部7を形成するフロントサイドメンバ
4の側壁に、クロスメンバ5内と、フロントサイドメン
バ4とクロージングプレート2とで形成された閉断面構
造部3とを連通させる孔8が形成され、上記室部7とク
ロスメンバ5内に発泡性の樹脂材としての発泡ウレタン
9が充填されている。
尚、10は、クロージングプレート2に取り付けられた
フックを示し、11はレインフォースを示す。
上記実施例構造によれば、クロスメンバ5内と、フロ
ントサイドメンバ4とクロージングプレート2とで形成
された閉断面構造部3内の室部7とに発泡ウレタン9が
連続して充填されることとなるためクロスメンバ5とサ
イドメンバ4との結合剛性が向上し、第1図に示すモー
メントMに対抗でき、ねじり剛性が向上する。
また、第5図に示すタイダウン入力F1(フック10に作
用する入力)によってもクロスメンバ5が座屈すること
はなく、第6図に示すテンションロッド入力F2に対して
も十分に対抗することができる。
そして、発泡ウレタン9が充填されて強度剛性を向上
させている分だけ第7図に示すようにクロスメンバ5の
断面高さを例えばAだけ小さくすることが可能となり、
この高さAだけフード高さを低減することができる。
更に、フロントサイドメンバ4とクロージングプレー
ト2とで形成された閉断面構造部3の前端下部の室部7
により車両前面衝突時における座屈変形を抑えることが
できる。
そして、別途補強材を用いたり、板厚を増加させた場
合に比較して車体軽量化に寄与することができる。
発明の効果 以上説明してきたようにこの発明によれば、クロスメ
ンバ内とサイドメンバとクロージングプレートとで形成
される閉断面構造部内の室部とに渡って発泡ウレタンが
充填されるため、クロスメンバと閉断面構造部との接合
強度が高まり、車体前部の強度剛性を向上させることが
できるという効果がある。
また、発泡ウレタンの充填によって剛性が向上したク
ロスメンバの断面高さを小さくすることが可能となるた
め、その分フード高さを低くすることができるという効
果がある。
そして、別途補強材を用いたり、板厚を増加させた場
合に比較して車体軽量化を図ることができるという効果
がある。
【図面の簡単な説明】 第1〜7図はこの発明の一実施例を示し、第1図は要部
斜視図、第2図は第1図のII−II線に沿う断面図、第3
図は第1図のIII−III線に沿う断面図、第4図は車両前
部の斜視図、第5図は平断面図、第6図は前断面図、第
7図は側断面図、第8図は従来技術の部分斜視図であ
る。 2……クロージングプレート、3……閉断面構造部、4
……フロントサイドメンバ(サイドメンバ)、5……ク
ロスメンバ、6……仕切材、7……室部、9……発泡ウ
レタン(発泡性の樹脂材)。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】クロージングプレートが接合され車体前後
    方向に閉断面構造部を形成するサイドメンバの内側面
    に、車幅方向に配置された閉断面構造のクロスメンバが
    接合され、上記閉断面構造部内であってクロスメンバが
    取り付けられる部位に、仕切材によって室部が隔成され
    る一方、この室部を隔成するサイドメンバの側壁に孔が
    貫設されて室部とクロスメンバの閉断面とが連通され、
    これら室部とクロスメンバ内に発泡性の樹脂材が充填さ
    れていることを特徴とする自動車の前部車体構造。
  2. 【請求項2】上記室部は、クロスメンバの前壁側縁が車
    体側方に延長されて上記サイドメンバの前端開口の下部
    が覆われるとともに、上記サイドメンバの前端隅部内に
    断面略L型の仕切材が嵌入固着されることにより、上記
    クロスメンバの延長部分及びサイドメンバの壁部との間
    に隔成されたことを特徴とする請求項1記載の自動車の
    前部車体構造。
JP2042163A 1990-02-22 1990-02-22 自動車の前部車体構造 Expired - Lifetime JP2600951B2 (ja)

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JPH03246171A JPH03246171A (ja) 1991-11-01
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DE10138437B4 (de) * 2001-08-06 2005-05-04 Thyssenkrupp Stahl Ag Aus von Blechprofilen gebildeten Trägern zusammengesetzte Tragstruktur für die Karosserie eines Kraftfahrzeuges
DE10158995C1 (de) * 2001-11-30 2003-01-23 Thyssenkrupp Stahl Ag Aus Stahlblech bestehender Verbindungsknoten von aus Stahlblech bestehenden Profilen
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JPS60105134U (ja) * 1983-12-23 1985-07-18 日産自動車株式会社 閉断面構造部材の補強構造

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JPH03246171A (ja) 1991-11-01

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