JP2600280Y2 - ラックホルダの締結構造 - Google Patents
ラックホルダの締結構造Info
- Publication number
- JP2600280Y2 JP2600280Y2 JP1992077826U JP7782692U JP2600280Y2 JP 2600280 Y2 JP2600280 Y2 JP 2600280Y2 JP 1992077826 U JP1992077826 U JP 1992077826U JP 7782692 U JP7782692 U JP 7782692U JP 2600280 Y2 JP2600280 Y2 JP 2600280Y2
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- rack holder
- cylinder
- rack
- holder
- fastening structure
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- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
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Description
【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、ラックピニオン式パワ
ーステアリング装置に係り、特に、シリンダの端部に螺
合固定されたラックホルダの締結構造に関するものであ
る。
ーステアリング装置に係り、特に、シリンダの端部に螺
合固定されたラックホルダの締結構造に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】ラックピニオン式パワーステアリング装
置は、シリンダの端部にラックホルダを螺合固定し、こ
のラックホルダの内面に装着したブッシュを介してラッ
クを摺動自在に支持するようになっている。従来のシリ
ンダとラックホルダの締結構造について、図3により説
明する。ラックホルダ100は、シリンダ102内に挿
入される部分の外周面に雄ねじ部100aが形成され、
シリンダ102の外方に位置する部分に鍔部100bが
形成されるとともに、上記雄ねじ部100aとこの鍔部
100bとの間に、逃げ溝100cが設けられている。
一方、シリンダ102には、端部寄りの一部分102a
を残して、内周面に雌ねじ部102bが形成されてい
る。このシリンダ102の雌ねじ部102bをラックホ
ルダ100の雄ねじ部100aに螺合した後、上記逃げ
溝100c内にシリンダ102の端部をかしめて突起1
02cを形成することにより、ラックホルダ100とシ
リンダ102とを締結固定していた。このシリンダ10
2の端部のかしめは、作業工程数を少なくするために、
通常は1個所だけで行われている。
置は、シリンダの端部にラックホルダを螺合固定し、こ
のラックホルダの内面に装着したブッシュを介してラッ
クを摺動自在に支持するようになっている。従来のシリ
ンダとラックホルダの締結構造について、図3により説
明する。ラックホルダ100は、シリンダ102内に挿
入される部分の外周面に雄ねじ部100aが形成され、
シリンダ102の外方に位置する部分に鍔部100bが
形成されるとともに、上記雄ねじ部100aとこの鍔部
100bとの間に、逃げ溝100cが設けられている。
一方、シリンダ102には、端部寄りの一部分102a
を残して、内周面に雌ねじ部102bが形成されてい
る。このシリンダ102の雌ねじ部102bをラックホ
ルダ100の雄ねじ部100aに螺合した後、上記逃げ
溝100c内にシリンダ102の端部をかしめて突起1
02cを形成することにより、ラックホルダ100とシ
リンダ102とを締結固定していた。このシリンダ10
2の端部のかしめは、作業工程数を少なくするために、
通常は1個所だけで行われている。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】ラックホルダ100と
シリンダ102とは、締結固定した後は、両者の離脱を
防止するために充分な離脱トルクを発生させる必要があ
り、また、後に分解・再組付を行うことが可能なよう
に、所定以上の力を加えた場合には、ラックホルダ10
0を取外すことができなければならない。しかしなが
ら、上記従来のラックホルダ100とシリンダ102と
の締結構造では、かしめにより形成される突起102c
の位置が一定ではなく、離脱トルクのばらつきが大きい
という問題があった。
シリンダ102とは、締結固定した後は、両者の離脱を
防止するために充分な離脱トルクを発生させる必要があ
り、また、後に分解・再組付を行うことが可能なよう
に、所定以上の力を加えた場合には、ラックホルダ10
0を取外すことができなければならない。しかしなが
ら、上記従来のラックホルダ100とシリンダ102と
の締結構造では、かしめにより形成される突起102c
の位置が一定ではなく、離脱トルクのばらつきが大きい
という問題があった。
【0004】特に、突起102cとシリンダ102の雌
ねじ部100aのねじ山との間隔がピッチPの整数倍に
なってしまった場合(図の実線に示す状態)には、突起
102cがラックホルダ100のねじ山と干渉せずに緩
んでしまうという問題があった。また、かしめ部の突起
102cが図3の破線に示すように大きすぎると、突起
102cとラックホルダ100の雄ねじ部100aとの
干渉量が大きくなりすぎ、ラックホルダ100を取外す
ことができなくなるという問題があった。
ねじ部100aのねじ山との間隔がピッチPの整数倍に
なってしまった場合(図の実線に示す状態)には、突起
102cがラックホルダ100のねじ山と干渉せずに緩
んでしまうという問題があった。また、かしめ部の突起
102cが図3の破線に示すように大きすぎると、突起
102cとラックホルダ100の雄ねじ部100aとの
干渉量が大きくなりすぎ、ラックホルダ100を取外す
ことができなくなるという問題があった。
【0005】本考案は上記欠点を除くためになされたも
ので、自然に緩んでしまうことがないように充分な離脱
トルクを発生させることができるとともに、過大な離脱
トルクが生じて分解が不可能になるおそれのない、ラッ
クホルダの締結構造を提供することを目的とする。
ので、自然に緩んでしまうことがないように充分な離脱
トルクを発生させることができるとともに、過大な離脱
トルクが生じて分解が不可能になるおそれのない、ラッ
クホルダの締結構造を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本考案に係るラックホル
ダの締結構造は、内部にラックシャフトが進退動可能に
支持されたラックホルダを、シリンダ内に螺合し、この
シリンダの端部をかしめることにより固定するもので、
さらに、ラックホルダのねじ部の端部に隣接して、ねじ
山の外径とほぼ同径の円柱部を設けるとともに、ラック
ホルダのシリンダ内に螺合された部分の外方に鍔部を形
成し、この鍔部と上記円柱部との間に、かしめ部の突出
量を所定の大きさに規制するような溝を形成したもので
ある。
ダの締結構造は、内部にラックシャフトが進退動可能に
支持されたラックホルダを、シリンダ内に螺合し、この
シリンダの端部をかしめることにより固定するもので、
さらに、ラックホルダのねじ部の端部に隣接して、ねじ
山の外径とほぼ同径の円柱部を設けるとともに、ラック
ホルダのシリンダ内に螺合された部分の外方に鍔部を形
成し、この鍔部と上記円柱部との間に、かしめ部の突出
量を所定の大きさに規制するような溝を形成したもので
ある。
【0007】
【作用】上記ラックホルダの締結構造では、ラックホル
ダのねじ部に隣接して円柱部が形成され、さらに鍔部と
の間に溝が形成されているので、確実に離脱トルクを発
生させ、また、必要なときには必ず分解可能である。
ダのねじ部に隣接して円柱部が形成され、さらに鍔部と
の間に溝が形成されているので、確実に離脱トルクを発
生させ、また、必要なときには必ず分解可能である。
【0008】
【実施例】以下、図面に示す実施例により本考案を説明
する。図2は本考案の一実施例に係るラックホルダの締
結構造を備えたラックピニオン式パワーステアリング装
置の要部の縦断面図である。シリンダ2の端部には、円
筒状のラックホルダ4が螺合固定され、このラックホル
ダ4の内周面に嵌着されたブッシュ6によってラックシ
ャフト8が摺動自在に支持されている。ラックホルダ4
の内部には、シール部材10が装着されて、シリンダ2
内の液密を保持している。ラックシャフト8のラックホ
ルダ4からの突出部には、ボールジョイント12を介し
てタイロッド14が連結されている。ラックホルダ4の
シリンダ2外部側には鍔部4bが形成され、この鍔部4
bの外周面に、ラックシャフト8とタイロッド14との
連結部を保護するブーツ16が嵌着されている。
する。図2は本考案の一実施例に係るラックホルダの締
結構造を備えたラックピニオン式パワーステアリング装
置の要部の縦断面図である。シリンダ2の端部には、円
筒状のラックホルダ4が螺合固定され、このラックホル
ダ4の内周面に嵌着されたブッシュ6によってラックシ
ャフト8が摺動自在に支持されている。ラックホルダ4
の内部には、シール部材10が装着されて、シリンダ2
内の液密を保持している。ラックシャフト8のラックホ
ルダ4からの突出部には、ボールジョイント12を介し
てタイロッド14が連結されている。ラックホルダ4の
シリンダ2外部側には鍔部4bが形成され、この鍔部4
bの外周面に、ラックシャフト8とタイロッド14との
連結部を保護するブーツ16が嵌着されている。
【0009】次に、シリンダ2とラックホルダ4との締
結部の構成について、図1により説明する。ラックホル
ダ4のシリンダ2内に挿入される部分の外周面には、雄
ねじ部4aが形成され、シリンダ2の内周面に形成され
た雌ねじ部2bが螺合している。ラックホルダ4の雄ね
じ部4aの端部と、上記鍔部4bとの間には、雄ねじ部
4aの外径とほぼ等しい外径で、かつ、そのねじのピッ
チPよりも軸方向の長さが長く、しかも、ねじのピッチ
Pの整数倍に一致しない大きさの円柱部4cが設けられ
ている。さらにこの円柱部4cよりも鍔部4b寄りに
は、底面がRの環状溝4dが形成されている。このR溝
4dは、従来の環状溝100c(図1に破線で示す)よ
りも浅く、かつ、軸方向の幅が狭くなっている。
結部の構成について、図1により説明する。ラックホル
ダ4のシリンダ2内に挿入される部分の外周面には、雄
ねじ部4aが形成され、シリンダ2の内周面に形成され
た雌ねじ部2bが螺合している。ラックホルダ4の雄ね
じ部4aの端部と、上記鍔部4bとの間には、雄ねじ部
4aの外径とほぼ等しい外径で、かつ、そのねじのピッ
チPよりも軸方向の長さが長く、しかも、ねじのピッチ
Pの整数倍に一致しない大きさの円柱部4cが設けられ
ている。さらにこの円柱部4cよりも鍔部4b寄りに
は、底面がRの環状溝4dが形成されている。このR溝
4dは、従来の環状溝100c(図1に破線で示す)よ
りも浅く、かつ、軸方向の幅が狭くなっている。
【0010】一方、シリンダ2の内周面には、端部側の
一部分2aを除いて、雌ねじ部2bが形成されており、
この雌ねじ部2bが上記ラックホルダ4の雄ねじ部4a
に螺合され、端部が外方からかしめられてR溝4d内に
嵌入している。このかしめられてR溝4d内に嵌入した
突起2cの位置は、シリンダ2の雌ねじ部2bのピッチ
Pの整数倍に一致することはないので、離脱トルクを確
実に発生させることができる。また、上記突起2cは、
浅く、しかも、幅の狭いR溝4dによってその大きさが
規制されているので、ラックホルダ4の雄ねじ部4aと
の干渉量が大きくなりすぎることがないので、分解時に
ラックホルダ4が外れなくなってしまうおそれもない。
一部分2aを除いて、雌ねじ部2bが形成されており、
この雌ねじ部2bが上記ラックホルダ4の雄ねじ部4a
に螺合され、端部が外方からかしめられてR溝4d内に
嵌入している。このかしめられてR溝4d内に嵌入した
突起2cの位置は、シリンダ2の雌ねじ部2bのピッチ
Pの整数倍に一致することはないので、離脱トルクを確
実に発生させることができる。また、上記突起2cは、
浅く、しかも、幅の狭いR溝4dによってその大きさが
規制されているので、ラックホルダ4の雄ねじ部4aと
の干渉量が大きくなりすぎることがないので、分解時に
ラックホルダ4が外れなくなってしまうおそれもない。
【0011】
【考案の効果】以上述べたように、本考案によれば、内
部にラックシャフトが進退動可能に支持されたラックホ
ルダを、シリンダ内に螺合し、このシリンダの端部をか
しめることにより固定してなるラックホルダの締結構造
において、ラックホルダのねじ部の端部に隣接してねじ
山の外径とほぼ同径の円柱部を設けるとともに、ラック
ホルダのシリンダ内に螺合された部分の外方に鍔部を形
成し、この鍔部と上記円柱部との間に、かしめ部の突計
量を所定の大きさに規制するような溝を形成したことに
より、自然に緩んでしまうことがないように充分な離脱
トルクを発生させることができるとともに、過大な離脱
トルクが生じて分解が不可能になってしまうおそれもな
い。
部にラックシャフトが進退動可能に支持されたラックホ
ルダを、シリンダ内に螺合し、このシリンダの端部をか
しめることにより固定してなるラックホルダの締結構造
において、ラックホルダのねじ部の端部に隣接してねじ
山の外径とほぼ同径の円柱部を設けるとともに、ラック
ホルダのシリンダ内に螺合された部分の外方に鍔部を形
成し、この鍔部と上記円柱部との間に、かしめ部の突計
量を所定の大きさに規制するような溝を形成したことに
より、自然に緩んでしまうことがないように充分な離脱
トルクを発生させることができるとともに、過大な離脱
トルクが生じて分解が不可能になってしまうおそれもな
い。
【図1】本考案の一実施例に係るラックホルダの締結構
造を示す縦断面図である。
造を示す縦断面図である。
【図2】上記ラックホルダの締結構造を備えたラックピ
ニオン式パワーステアリング装置の要部の縦断面図であ
る。
ニオン式パワーステアリング装置の要部の縦断面図であ
る。
【図3】従来のラックホルダの締結構造の縦断面図であ
る。
る。
2 シリンダ 4 ラックホルダ 4a ラックホルダのねじ部(雄ねじ部) 4c ラックホルダの円柱部 8 ラックシャフト
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 実開 平2−87103(JP,U) 実開 昭55−105607(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B62D 5/22 B62D 3/12
Claims (2)
- 【請求項1】 内部にラックシャフトが進退動可能に支
持されたラックホルダを、シリンダ内に螺合し、このシ
リンダの端部をかしめることにより固定してなるラック
ホルダの締結構造において、ラックホルダのねじ部の端
部に隣接してねじ山の外径とほぼ同径の円柱部を設ける
とともに、ラックホルダのシリンダ内に螺合された部分
の外方に鍔部を形成し、この鍔部と上記円柱部との間
に、かしめ部の突出量を所定の大きさに規制するような
溝を形成したことを特徴とするラックホルダの締結構
造。 - 【請求項2】 上記円柱部は、ラックホルダのねじのピ
ッチよりも軸方向の長さが長いことを特徴とする請求項
1に記載のラックホルダの締結構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1992077826U JP2600280Y2 (ja) | 1992-10-14 | 1992-10-14 | ラックホルダの締結構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1992077826U JP2600280Y2 (ja) | 1992-10-14 | 1992-10-14 | ラックホルダの締結構造 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0635079U JPH0635079U (ja) | 1994-05-10 |
JP2600280Y2 true JP2600280Y2 (ja) | 1999-10-04 |
Family
ID=13644850
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1992077826U Expired - Fee Related JP2600280Y2 (ja) | 1992-10-14 | 1992-10-14 | ラックホルダの締結構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2600280Y2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5556754B2 (ja) * | 2011-07-07 | 2014-07-23 | 三菱自動車工業株式会社 | 電動パワーステアリング装置 |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS55105607U (ja) * | 1979-01-19 | 1980-07-23 | ||
JPH0287103U (ja) * | 1988-12-23 | 1990-07-10 |
-
1992
- 1992-10-14 JP JP1992077826U patent/JP2600280Y2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0635079U (ja) | 1994-05-10 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |