JP2599878Y2 - 車両の前照灯装置 - Google Patents

車両の前照灯装置

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JP2599878Y2
JP2599878Y2 JP1993046314U JP4631493U JP2599878Y2 JP 2599878 Y2 JP2599878 Y2 JP 2599878Y2 JP 1993046314 U JP1993046314 U JP 1993046314U JP 4631493 U JP4631493 U JP 4631493U JP 2599878 Y2 JP2599878 Y2 JP 2599878Y2
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この考案は車両の前照灯装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】車両の前照灯(ヘッドランプ)は夜間走
行時などの前方視野を確保するためのもので、対向車の
ない道路を走行するための走行ビームと、対向車のある
道路や明るい市街地を走行するためのすれ違いビームを
備える。そして、ランプ駆動回路にヘッドランプを走行
ビームに切り替えるメインスイッチと、すれ違いビーム
に切り替えるディマスイッチと、走行ビームを一時的に
点灯するパッシングスイッチが介装され、これらスイッ
チを選択的にオンーオフするランプ切り替えレバーをハ
ンドルの直ぐ脇に取り付ける例が多く見られる。パッシ
ングスイッチは追い抜きや追い越し時などに前方車両な
どへ合図を送るためのもので、ライト切り替えレバーを
引くとその間だけオンするようになっている。
【0003】なお、関連技術として、交差点などでライ
ティングスイッチに拠らずに、ヘッドランプを自動的に
オンーオフできるものが本出願人により提案されている
(実願平4ー67421号)。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】ところで、このような
前照灯装置では追い抜きや追い越し時にライト切り替え
レバーの操作を継続しなければならず、ハンドルの直ぐ
脇にライト切り替えレバーは配置されているが、それで
もハンドルの自由な操作を拘束するので、合図の必要時
間が長くなると場合によってはハンドル操作のために、
ライト切り替えレバーを放して合図を中断せざるを得な
いという不具合があった。
【0005】この考案はこのような問題点を有効に解決
することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】そのため、前照灯を走行
ビームに切り替えるためのメインスイッチと、同じくす
れ違いビームに切り替えるためのディマスイッチと、前
照灯の走行ビームを一時的に点灯させるためのパッシン
グスイッチと、これらスイッチを選択的にオン−オフさ
せる操作用にパッシングスイッチのオンを選択する操作
力を解除するとディマスイッチのオン状態へ自動的に復
帰するライト切り替え手段と、を備える車両の前照灯装
置において、パッシングスイッチのオン時間を計数する
カウンタ手段と、その計数時間が設定値を越えると前照
灯をパッシングのオン状態に保持するオートメイン作動
手段と、所定条件が成立するとパッシングのオン状態を
解除するリセット手段と、を設ける。
【0007】リセット手段は対向車を含む前方障害物と
の距離を測定する距離測定手段と、その検出信号に基づ
いてオートメイン作動中に前方障害物との測定距離が設
定値以下に低下するとパッシングのオン状態を解除する
制御手段を備える。
【0008】
【作用】これによれば、車両の追い越し時などにおい
て、ランプ切り替え手段により、パッシングスイッチの
オンを選択すると、その継続時間(オン時間)が計数さ
れるのであり、これが設定値を超えると、パッシングス
イッチの操作を中断しても、これに伴ってランプ切り替
え手段はディマスイッチのオン状態に復帰するが、前照
灯は引き続きパッシングのオン状態に保持される。つま
り、パッシングスイッチを設定時間以上にオンすれば、
その後にランプ切り替え手段のパッシング操作(パッシ
ングスイッチのオンを選択する操作)を解除しても、前
照灯は走行ビームの点灯に維持されるので、ハンドル操
作を自由に行いながら、リセット手段が働かない限り、
追い越しなどの合図を送り続けることが可能になる。
【0009】オートメイン作動中に前方障害物との測定
距離が設定値以下に接近すると、パッシングのオン状態
が自動的に解除され、メインスイッチがオフであれば、
ヘッドランプがすれ違いビームに切り替わるので、対向
車などの運転者への眩惑防止も適確に図れる。
【0010】
【実施例】図1において、1は車両の前照灯(ヘッドラ
ンプ)で、走行ビーム用フィラメント1aとすれ違いビ
ーム用フィラメント1bを備える。ヘッドランプ1はそ
の電源回路にヘッドランプリレー2,3と、イグニッシ
ョンスイッチ5に連動するバッテリリレー4が直列に介
装され、バッテリリレー4とヘッドランプリレー2がオ
ンのときに、ヘッドランプリレー3のオンで走行ビーム
用フィラメント1aが、ヘッドランプリレー3のオフで
すれ違いビーム用フィラメント1bが点灯する。運転室
のライティングスイッチユニット6ならびにディマスイ
ッチユニット7と、さらに比較回路30からの入力信号
に応じてヘッドランプリレー2,3をそれぞれオンーオ
フするのがコントロールユニット8で、ヘッドランプリ
レー2,3の駆動回路10,11と、これら駆動回路1
0,11の作動を後述のように制御するOR回路12,
13とAND回路14,15および反転器16,17な
どを備える。
【0011】また、コントロールユニット8の内部回路
にディマスイッチユニットのパッシングスイッチを入れ
るとそのオン時間を計数するアップカウンタ20と、後
述するオートメインモードを働かせる条件として基準信
号(設定時間値)を出力する基準設定回路21と、アッ
プカウンタ20と基準設定回路21の出力を比較してパ
ッシングスイッチのオン時間が設定時間値以下のときに
ロー信号を、設定時間Tを越えるとハイ信号をAND回
路14へ入力する比較回路22に加えて、AND回路1
4の出力の立ち下がりを検出するモノステーブルバイブ
レータ23と、AND回路15の出力の立ち上がりを検
出するモノステーブルバイブレータ24と、これらバイ
ブレータ23と24の出力に基づきアップカウンタ20
へリセット信号を入力するOR回路25が設けられる。
26はアップカウンタ20のクロック発生回路を示す。
【0012】車両には対向車を含む前方障害物との距離
を計測するレーザヘッド31が取り付けられ、レーザヘ
ッド31の出力レベルを距離に変換する信号処理回路3
2と、基準信号(設定距離値)を出力する基準設定回路
33、これら回路32と33の出力信号を比較してレー
ザヘッド31の計測距離が設定距離値以下のときにロー
信号を、設定値を越えるとハイ信号をAND回路14へ
入力する比較回路30が設けられる。なお、ディマスイ
ッチユニット7はランプ切り替えレバー(図示しない)
を一方向の片側へ切り替えるとメインスイッチがオン、
初期位置(中立位置)へ戻すとメインスイッチがオフ
(ディマスイッチのオン状態に相当する)、一方向の反
対側へ切り替えレバーを引くとその間だけパッシングス
イッチがオンする(レバーは放すと中立位置に戻る)よ
うになっている。また、ライティングスイッチユニット
6はランプ切り替えレバーのダイヤルに連動してテール
ランプリレーのみのオン、ヘッドランプリレーを含めて
のオン、これらのオフに切り替わる。
【0013】そして、イグニッションスイッチ5を入れ
るとバッテリリレー4がオンする。この状態で、ライテ
ィングスイッチユニット6がオフであれば、ディマスイ
ッチユニット7のメインスイッチをオン、またはディマ
スイッチを入れても、OR回路12のロー出力を受けて
リレー駆動回路10がヘッドランプリレー2をオフする
ので、ヘッドランプ1は点灯しない。ライティングスイ
ッチユニット6をオンする(2の位置に入れる)と、O
R回路12がハイ信号を出力するため、リレー駆動回路
10がヘッドランプリレー2をオンする。このとき、デ
ィマスイッチユニット7のメインスイッチをオンする
と、AND回路15のハイ出力によりOR回路13がハ
イ信号を出力するため、リレー駆動回路11がヘッドラ
ンプリレー3をオンするので、ヘッドランプ1の走行ビ
ーム用フィラメント1aが点灯する。同じくディマスイ
ッチユニット7をディマスイッチに入れると、AND回
路15の出力がローに切り替わるため、OR回路13の
ロー出力を受けてリレー駆動回路11がヘッドランプリ
レー3をオフするので、ヘッドランプ1はすれ違いビー
ム用フィラメント1bの点灯に切り替わる。
【0014】ディマスイッチユニット7のパッシングス
イッチをオンすると、ライティングスイッチユニット6
のオンーオフに拘わらず、OR回路12,13の出力が
それぞれハイに切り替わるため、リレー駆動回路10,
11がヘッドランプリレー2,3をオンするので、ヘッ
ドランプ1の走行ビーム用フィラメント1aが点灯す
る。その場合、アップカウンタ20がパッシングスイッ
チのオン時間を計数するが、ライティングスイッチユニ
ット6がオフであれば、比較回路22がハイ信号を出力
しても、AND回路14の出力がハイに切り替わること
がないので、パッシングスイッチのオフでヘッドランプ
は消灯する。ライティングスイッチユニット6がオンの
ときには、パッシングスイッチのオン時間が設定時間を
越えると、レーザヘッド31の計測距離が設定距離を越
える場合、AND回路14の出力がハイに切り替わるた
め、アップカウンタ20がリセットされるまでパッシン
グのオン状態(走行ビームの点灯)を保持する。
【0015】アップカウンタ20はAND回路14の
出力がローに切り替わるとモノステーブルバイブレー
タ23の出力により、またAND回路15の出力がハイ
に切り替わるとモノステーブルバイブレータ24の出
力により、それぞれリセットされる。したがって、オー
トメイン作動(パッシングスイッチのオン時間が設定値
を超えると、ヘッドランプ1をパッシングのオン状態に
保持する)は、ライティングスイッチユニット6をオフ
するか、レーザヘッド31の測定距離が設定距離値以下
に低下するか、ディマスイッチユニット7をメインスイ
ッチに切り替えるか、これらの少なくとも一つの条件が
成立すると解除されるのである。
【0016】したがって、図2のように市街地などでの
走行中にディマスイッチユニット7をディマに入れた状
態(メインスイッチはオフ)で、パッシングスイッチを
オンするとOR回路13のハイ出力によりヘッドランプ
1は走行ビームに切り替わるが、そのオン時間tが設定
時間T以下の場合(の状態)、AND回路14の出力
がローのままのため、パッシングスイッチをオフすると
ヘッドランプ1の点灯がすれ違いビームに戻される。パ
ッシングスイッチのオン時間tが設定時間を越えると、
ライテングスイッチユニット6がオンでレーザヘッド3
1の計測距離が設定距離値を越えていれば、AND回路
14の出力がハイに切り替わるので、パッシングスイッ
チをオフしてもOR回路13の出力がハイのままのた
め、ヘッドランプ1は走行ビームに保持される(の状
態)。
【0017】このパッシングオン状態(すなわちオート
メイン作動中)で、レーザヘッド31の測定距離が設定
距離値以下に低下すると、その時点からAND回路14
の出力がローに切り替わると共に、モノステーブルバイ
ブレータ23の出力の立ち下がりによってアップカウン
タ20のリセット(パッシングオン状態の解除)が行わ
れるため、ヘッドランプ1はすれ違いビームに切り替わ
る(の状態)。同じくオートメイン作動中にディマス
イッチユニット7をメインスイッチに切り替えると、
ND回路15の出力がハイに切り替わるため、モノステ
ーブルバイブレータ24の出力の立ち上がりによってア
ップカウンタ20がリセットされるが、メインスイッチ
のオンによって走行ビームが継続される。その後、メイ
ンスイッチをオフする(つまり、ディマに選択する)
と、ヘッドランプ1はすれ違いビームに切り替わる(
の状態)。なお、アップカウンタ20はライティング
スイッチユニット6のオフによってもリセットされる
が、OR回路12がロー出力に切り替わるため、ヘッド
ランプ1は消灯することになる。
【0018】このように、夜間走行の追い抜きや追い越
し時などに、ディマスイッチユニット7のパッシングス
イッチをいったんオンすると、その後パッシングの操作
を中断しても、パッシングスイッチのオン時間が設定時
間値を越えれば、引き続きパッシングのオン状態が保持
されるので、ランプ切り替えレバーのパッシング操作に
拠らずにヘッドランプ1を走行ビームに固定できる。つ
まり、ハンドル操作を自由に行いながら必要な時間、前
方車両へ合図を送り続けることが可能になる。
【0019】また、オートメインモード作動中に対向車
などが接近すると、ディマスイッチユニット7のメイン
スイッチをオンーオフしなくても、パッシングのオン状
態が自動的に解除され、ヘッドランプ1がすれ違いビー
ムに切り替わるので、対向車などの運転者への眩惑防止
も適確に図れる。なお、コントロールユニット8はレー
ザヘッド31の信号処理回路32と比較回路30および
基準設定回路33を含めてマイクロコンピュータで構成
しても良い。
【0020】
【考案の効果】以上要するにこの考案によれば、前照灯
を走行ビームに切り替えるためのメインスイッチと、同
じくすれ違いビームに切り替えるためのディマスイッチ
と、前照灯の走行ビームを一時的に点灯させるためのパ
ッシングスイッチと、これらスイッチを選択的にオン−
オフさせる操作用にパッシングスイッチのオンを選択す
る操作力を解除するとディマスイッチのオン状態へ自動
的に復帰するライト切り替え手段と、を備える車両の前
照灯装置において、パッシングスイッチのオン時間を計
数するカウンタ手段と、その計数時間が設定値を越える
前照灯をパッシングのオン状態に保持するオートメイ
ン作動手段と、所定条件が成立するとパッシングのオン
状態を解除するリセット手段と、を設けたので、パッシ
ングスイッチを設定時間以上にオンすると、その後パッ
シング操作を中断しても、オートメイン作動によって前
照灯は引き続きパッシングのオン状態が保持されるた
め、ハンドル操作を自由に行いながら、リセット手段が
働かない限り、追い越しなどの合図を送り続けることが
可能になる。
【0021】また、リセット手段は対向車を含む前方障
害物との距離を測定する距離測定手段と、その検出信号
に基づいてオートメイン作動中に前方障害物との測定距
離が設定値以下に低下するとパッシングのオン状態を解
除する制御手段を備えることで、オートメインモード作
動中に対向車などが接近すると、パッシングのオン状態
が自動的に解除され、メインスイッチがオンでなけれ
ば、ヘッドランプがすれ違いビームに切り替わるので、
対向車などの運転者への眩惑防止も適確に図れるという
効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この考案の実施例を示す構成図である。
【図2】同じく作動状態を説明するタイミングチャート
である。
【符号の説明】
1 ヘッドランプ 1a 走行ビーム用フィラメント 1b すれ違いビーム用フィラメント 2,3 ヘッドランプリレー 6 ライティングスイッチ 7 ディマスイッチ 8 コントロールユニット 10,11 リレー駆動回路 12,13 OR回路 14,15 AND回路 16,17 反転器 20 アップカウンタ 21 基準時間の設定回路 22 時間比較回路 23,24 モノステーブルバイブレータ 30 距離比較回路 31 レーザヘッド 32 信号処理回路 33 基準距離の設定回路
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B60Q 1/14 B60Q 1/50 G01S 17/88

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】前照灯を走行ビームに切り替えるためのメ
    インスイッチと、同じくすれ違いビームに切り替えるた
    めのディマスイッチと、前照灯の走行ビームを一時的に
    点灯させるためのパッシングスイッチと、これらスイッ
    チを選択的にオン−オフさせる操作用にパッシングスイ
    ッチのオンを選択する操作力を解除するとディマスイッ
    チのオン状態へ自動的に復帰するライト切り替え手段
    と、を備える車両の前照灯装置において、パッシングス
    イッチのオン時間を計数するカウンタ手段と、その計数
    時間が設定値を越えると前照灯をパッシングのオン状態
    保持するオートメイン作動手段と、所定条件が成立す
    るとパッシングのオン状態を解除するリセット手段と、
    を設けたことを特徴とする車両の前照灯装置。
  2. 【請求項2】リセット手段は対向車を含む前方障害物と
    の距離を測定する手段と、その検出信号に基づいてオー
    トメイン作動中に前方障害物との測定距離が設定値以下
    に低下するとパッシングのオン状態を解除する制御手段
    と、を備えたことを特徴とする請求項1に記載の前照灯
    装置。
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