JP2599632B2 - パッケージエアコンを用いた恒温恒湿空調制御方法および装置 - Google Patents

パッケージエアコンを用いた恒温恒湿空調制御方法および装置

Info

Publication number
JP2599632B2
JP2599632B2 JP1304643A JP30464389A JP2599632B2 JP 2599632 B2 JP2599632 B2 JP 2599632B2 JP 1304643 A JP1304643 A JP 1304643A JP 30464389 A JP30464389 A JP 30464389A JP 2599632 B2 JP2599632 B2 JP 2599632B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
air
temperature
humidity
compressor
constant
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP1304643A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH03168556A (ja
Inventor
弘文 落合
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Takasago Thermal Engineering Co Ltd
Original Assignee
Takasago Thermal Engineering Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Takasago Thermal Engineering Co Ltd filed Critical Takasago Thermal Engineering Co Ltd
Priority to JP1304643A priority Critical patent/JP2599632B2/ja
Publication of JPH03168556A publication Critical patent/JPH03168556A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2599632B2 publication Critical patent/JP2599632B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Air Conditioning Control Device (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は,恒温恒湿空調をパッケージエアコンを用い
て行う場合の省エネルギー化を実現する制御方法および
装置に係り,より具体的には,室内の温湿度のほかに給
気温度を検出信号としてパッケージエアコンのコンプレ
ッサの容量を制御するように構成した恒温恒湿空調制御
方法および装置に関する。
〔従来の技術〕
パッケージエアコンを用いて室内を予め設定された一
定の温度・湿度に維持する方法が知られているが,従来
は第5図に示すような構成をもった制御装置を用いてい
た。すなわち,パッケージエアコン100の内部には,コ
ンプレッサ102,このコンプレッサから高圧冷媒が供給さ
れる蒸発器として機能する冷却コイル104,再熱器114
(電気ヒータ)および送風機106が装備されている。送
風機106の駆動により,還気ダクト108を介して室内から
の還気がまた外気ダクト110を介して外気が夫々パッケ
ージエアコン100内に供給され,この還気と外気の混合
空気が冷却コイル104でいったん設定温度以下にまで冷
却・減湿され,再熱器114で加熱されたあと,加湿器120
(蒸気発生器)で設定湿度まで加湿され,給気ダクト11
2を介して室内に供給される。そのさい,コンプレッサ1
02は一般に規格容量のものが使用され,給気温度の制御
は再熱器での加熱量の調整によって,また給気湿度は加
湿器の容量制御によって行われる。
この制御は次のとおりである。再熱器114には,室内
温度検出器116の検出信号を受ける温度指示調節器118が
接続され,また給気ダクト112に配置された加湿器120に
は,室内湿度検出器122の検出信号を受ける湿度指示調
節器124が接続される。まず温度制御については,室内
温度検出器116が常時室温を監視し,室温が設定温度域
以上に上昇した場合(即ち,室内の冷房負荷が増加した
場合)には,温度指示調節器118から再熱器114に加熱量
を低下させる操作信号が出力される。逆に,室温が設定
温度以下に低下した場合には,温度指示調節器118から
再熱器114に加熱量を高める操作信号が出力される。湿
度制御については,湿度検出器122が常時室内の湿度を
監視し,室内の湿度が設定湿度域以上に上昇した場合に
は湿度指示調節器124から加湿器120に蒸気発生量を低下
させる操作信号が出力され,逆に設定湿度域以下に低下
した場合には湿度指示調節器124から加湿器120に蒸気量
を増加させる操作信号が出力される。
〔発明が解決しようとする問題点〕 以上述べた従来例によっても室内の恒温恒湿制御が実
現できるが,室内の冷房負荷が低い場合には,規格容量
のコンプレッサ102で常時100%の運転を行う従来例では
エネルギの無駄が生じる。この点につき,第6図を参照
して説明する。
第6図は,縦軸に絶対湿度を,横軸に乾球温度をとっ
た空気線図上に,空気の状態変化を示したものであり,
外気温度が設定温度より高い場合の例を示す。図中の点
は還気ダクト108からパッケージエアコン100内に戻さ
れる還気の状態点を示し,点は外気ダクト110からパ
ッケージエアコン100内に供給される外気の状態点を示
している。点と点を結んだ直線上に位置する点は
還気と外気との混合空気の状態点である。この混合空気
は冷却コイル104でいったん点まで冷却・減湿された
後,室内の冷房負荷に応じて必要な温度にまで再熱器11
4によって加熱され(点まで状態点が移動),更に加
湿器120によって室内の湿度(設定湿度)にまで加湿さ
れる(点まで状態点が移動)。ここで,室内の冷房負
荷が大きい場合には,給気温度を設定室温よりもかなり
の程度低くする必要があるため,点は点に近い点に
止まることになる。これは,再熱器114による加熱量が
少なくて済むことを意味する。しかしこれとは逆に,室
内の冷房負荷が小さい場合には室内へ供給される空気の
温度を設定温度近くまで高める必要があるため,点は
設定室温に略等しい点に近づくことになる。これは,
再熱器114による加熱量が増加することを意味する。
次ぎに,外気温度が低い場合(例えば冬期)につい
て,第6図と同様の空気線図を表した第7図を参照して
説明する。外気温度及び湿度が室内よりも低いとき,外
気を示す状態点は図中の左下に位置する。第6図の場
合と同様に,点は室内からの還気の状態点を示してお
り,また点は外気と還気との混合気の状態点を示して
いる。図示の通り,この場合には混合空気の温湿度(点
)は室内の温湿度(点)よりも低くなるので,室内
の冷房負荷が低い場合には,本来冷却・減湿の必要がな
く,混合気をそのまま必要なレベルまで(即ち,点に
近づくまで)加熱及び加湿すればよい筈である。しか
し,従来の制御では前例と同様の動作を行うために,混
合空気をいったん点の状態にまで冷却・減湿した後,
再熱器で点まで加熱することになるから,室内の冷房
負荷が小さい場合ほど点,を点に近づけるために
加熱量及び加湿量が増大するという,エネルギの無駄が
生じていた。
ところで,以上の欠点を解消して省エネルギ化を図る
ために,コンプレッサとして容量可変のものを採用する
と共に,外気の温度を監視して外気温が所定値以下とな
った場合にはこのコンプレッサの容量を制御する装置が
試みられた。これは,第8図に示すように,前述した制
御装置に加えて,室外に外気温検出器126が設けられて
いる。そして,外気温が所定値以下となった場合には,
この外気温検出器126からの操作信号に基づいて制御ス
イッチ128が作動し,コンプレッサ102の容量を抑制する
ものである。確かに,これによればパッケージエアコン
100の冷却能力自体を制御できるため,外気温が低くな
る冬期で,更に室内の冷房負荷も低い場合には有効に省
エネルギ化を図ることができる。しかし,外気温が高い
夏期で,しかも室内の冷房負荷が低い場合に生ずるエネ
ルギの無駄については,何ら有効に対処し得ない。更
に,冬期においても,外気温の低下に伴って室内の冷房
負荷が必ず低下するとは限らず,部屋の使用目的等によ
っては高い冷房負荷が生ずる場合がある。このような場
合には,室内へ供給される空気の温度を,室温に比べて
かなり低い状態となるまで冷却する必要があるにもかか
わらず,外気温が所定値以下であるためにコンプレッサ
がアンロードされてしまい,必要な冷却能力が発揮でき
なくなる。従って,この外気温の変化を監視してコンプ
レッサ102の容量を制御する方式は,室内の冷房負荷の
変動の大部分が,外気温の変動(気象条件)に起因する
場合にしか使用できない点で不十分なものであった。
本発明は,従来例の有する以上のような欠点を解消
し,とくに室内の冷房負荷が低い場合に生ずるエネルギ
の無駄も有効に排除できるパッケージエアコンを用いた
恒温恒湿空調制御方法および装置を提供することを目的
とする。
〔課題を解決する手段〕
上記目的を達成するために,本発明に係る制御方法
は,その請求項1において,空気冷却器と再熱器を備え
且つ該冷却器に高圧冷媒を供給するためのコンプレッサ
を装備したパッケージエアコンに外気と還器の混合空気
を取入れ,この混合空気を前記冷却器で冷却したあと前
記再熱器で加熱し,次いでこの混合空気を加湿操作した
うえ恒温恒湿環境室内に給気する恒温恒湿空調法におい
て,前記のコンプレッサとして容量可変のものを使用し
たうえ,室内温度検出手段のほかに給気温度検出手段を
設け,該室内温度検出手段からの検出信号に基いて再熱
器での加熱量を制御すると共に,給気温度検出手段の検
出信号に基づいて室内の冷房負荷を判断して,該コンプ
レッサの容量制御を行って室内を恒温に維持するよう制
御するよう構成した。
また,本発明に係る制御装置は,その請求項2におい
て,パッケージエアコン内の冷却器の次段に設置され,
この冷却器で冷却された空気を加熱する再熱器と,室内
の温度を監視する室内温度検出手段と,この室内温度検
出手段から送出される検出信号に基づいて前記再熱器の
容量を制御する第1の温度指示調節手段と,前記再熱器
を通過した空気を加湿する加湿器と,室内の湿度を監視
する湿度検出手段と,この湿度検出手段から送出される
検出信号に基づいて前記加湿器における加湿量を制御す
る湿度指示調節手段と,前記空気冷却器に高圧冷媒を供
給するための容量可変のコンプレッサと,室内への給気
温度を監視する給気温度検出手段と,この給気温度検出
手段から送出される検出信号に基づいて室内の冷房負荷
の変動を判断して,該前記コンプレッサの容量を制御す
る第2の温度指示調節手段とからなるよう構成した。
更に,本発明にかかる他の制御装置は,その請求項3
において,前記第1の温度指示調節手段及び湿度指示調
節手段は前記コンプレッサの容量操作部にも接続され,
室内の温度及び/又は湿度が所定値以上となった場合に
は,抑制運転中のコンプレッサの容量を増加させ,或い
は停止中のコンプレッサを発動させるよう構成した。
〔作用〕
以上の如く,請求項1及び2に記載したパッケージエ
アコンを用いた恒温恒湿空調制御方法および装置におい
ては,室内温度検出手段が室内の温度を監視し,第1の
温度指示調節手段がこの室内温度に対応して再熱器の容
量を制御し,もって室内へ供給される空気の温度を調節
する。また,湿度検出手段が案内の湿度を監視し,湿度
指示調節器が室内の湿度に対応して加湿器における加湿
量を制御し,もって室内へ供給される空気の湿度を調節
する。更に,給気温度検出手段が室内に供給される空気
の温度を監視し,室内に供給される空気の温度が所定域
値以上となる場合には,室内の冷房負荷が小さいものと
判断され,第2の温度指示調節手段によってコンプレッ
サの容量が抑制され,或いはその作動が停止される。逆
に,室内に供給される空気の温度が所定域値以下となる
場合には,室内の冷房負荷が大きくなったものと判断し
て停止中のコンプレッサを発動させ,或いは抑制運転中
のコンプレッサの容量を増加させる。 ここで,本発明
の如き恒温空調を行うシステムにおいては,室内の冷房
負荷の変動に関わらず室内温度を一定の許容範囲に制御
することが必要である。かような恒温空調システムで
は,室内の冷房負荷q(顕熱負荷)は次式(1)のよう
に表される。
q=(tr−ts)×Q×Cp×γ ……(1) tr:室内温度 ts:給気温度(吹出口空気温度) Q:室供給風量(m3/h) Cp:空気比熱(定数:0.24kcal/h) γ:空気比重量(定数:1.2kg/m3) 従って,もし供給風量Qが一定であれば,冷房負荷q
の変軌に対して室内温度trを一定に保つためには,給気
温度tsを変化させる必要がある。例えば,室内温度を22
℃の恒温に制御する場合を例にして説明すると,給気温
度が例えば17℃になって室内温度(22℃)との差が−5
℃となったときは,室内の冷房負荷を100%と判断し,
その場合はコンプレッサの容量も100%にする。一方,
給気温度が例えば19.5℃になって室内温度(22℃)との
差が−2.5℃となったときは,室内の冷房負荷を50%と
判断し,その場合はコンプレッサの容量を50%にする。
そして,給気温度が例えば22℃になって室内温度(22
℃)と同じになったときは,室内の冷房負荷を0%と判
断し,その場合はコンプレッサの稼働を停止する。
更に,請求項3に記載したパッケージエアコンを用い
た恒温恒湿空調制御装置においては,上記作用に加え
て,第1の温度指示調節手段及び湿度指示調節手段がパ
ッケージエアコン内のコンプレッサにも接続されてい
る。而して,コンプレッサの停止中或いは抑制運転中に
室内の温度及び/又は湿度が設定温度・湿度よりも上昇
した場合には,強制的に停止中のコンプレッサを発動さ
せ,或いは抑制運転中のコンプレッサの容量を増加させ
て冷却器の冷却・減湿能力を高める。
〔実施例〕
以下,添付図面を参照して本発明の実施例について説
明する。
第1図は,本発明に係るパッケージエアコンを用いた
恒温恒湿空調制御装置の全体構成を示す回路図である。
パッケージエアコン2は,少なくとも容量可変のコン
プレッサ4,このコンプレッサ4から高圧冷媒が供給され
る冷却コイル6,再熱器8(電気ヒータ)及び送風機10を
内蔵している。また,パッケージエアコン2には,室内
に調和空気を供給するための給気ダクト12が,前記送風
機10の吹出口に接続されており,この給気ダクト12の途
中には蒸気を発生させる加湿器14(蒸気発生器)が装着
されている。更に,上記パッケージエアコン2には,外
気を採り入れるための外気ダクト16及び室内からの還気
を戻すための還気ダクト18が,前記冷却コイル6の前段
に接続されている。尚,簡略化のため図示は省略した
が,パッケージエアコン2の外部には凝縮器が設置され
ている。
前記再熱器8には,室内に設けられた室内温度検出器
20及び第1の温度指示調節器22が接続されている。
また,前記加湿器14には,室内に設けられた湿度検出
器24及び湿度指示調節器26が接続されている。
更に,給気ダクト12の途中には,室内に供給される空
気の温度を監視するための給気温度検出器28が設けられ
ており,第2の温度指示調節器30,3個のマグネットスイ
ッチ32及びパッケージエアコンに設けられた接点34を介
してコンプレッサ4の容量操作部に接続している。
符号36は過熱防止用サーモスタットであり,符号38は
再熱器8のスイッチングを行うサイリスタユニットであ
る。
以上の構成を有する制御装置を用いた制御方法につい
て,以下説明する。
先ず,前記送風機10の吸引力によって,還気ダクト18
を介して室内からの還気が,また外気ダクト16を介して
外気が夫々パッケージエアコン2内に流入し,これらが
混じり合って混合気を形成する。
この混合気は,冷却コイル6の方向へと導かれ,蒸発
器たる冷却コイル6を通過する際に蒸発潜熱を奪われ,
その結果冷却・減湿される。
冷却・減湿された混合気は,次ぎに再熱器8を通過す
る際に適宜温度まで加熱される。この再熱器の容量は,
室内温度検出器20及び第1の温度指示調節器22からの操
作信号に基づいて調節される。即ち,室内温度検出器20
は室内温度を常時監視しており,その検出結果を第1の
温度指示調節器22に送出する。この検出結果に基づき,
第1の温度指示調節器22において室内の冷房負荷が低下
傾向にあると判断された場合には,再熱器8の容量を増
加すべき旨の指令が出される。逆に,室内の冷房負荷が
上昇傾向にあると判断された場内には,再熱器8の容量
を抑制すべき旨の指令が出される。
再熱器8を通過した空気は,給器ダクト12を介して室
内に供給されるのであるが,その途中において,前記加
湿器14によって適宜加湿される。この加湿器14によって
加えられる水分量は,前記湿度検出器24及び湿度指示調
節器26からの操作信号に基づいて調節される。即ち,湿
度検出器24は室内の湿度を常時監視しており,その検出
結果を湿度指示調節器26に送出する。この検出結果に基
づき,湿度指示調節器26において室内の湿度が上昇傾向
にあると判断された場合には,加湿器14において加える
水分量を抑制すべき旨の指令がなされる。逆に,室内の
湿度が低下傾向にあると判断された場合には,加湿器14
において加える水分量を増加すべき旨の指令がなされ
る。
加湿器14において湿度の調整がなされた空気は,給気
ダクト12を経由して室内に供給される。
以上までは前記従来例と同様であるが,本発明の場合
は更に,給気温度検出器28が給気ダクト12の途中に設け
られている。この給気温度検出器28は,室内に供給され
る空気の温度は常時監視しており,その検出結果を前記
第2の温度指示調節器30に送出する。この第2の温度指
示調節器30は,供給される空気の温度が所定域値以上
(設定室温に近い値)となった場合には室内の冷房負荷
が低下したものと判断し,前記マグネットスイッチ32に
連絡してコンプレッサ4の容量を制御する。例えば,室
内温度を22℃の恒温に制御する場合を例にして説明する
と,給気温度が例えば17℃になった室内温度(22℃)と
の差が−5℃となったときは,室内の冷房負荷を100%
と判断し,第2の温度指示調節器30はマグネットスイッ
チ32に連絡してコンプレッサの容量を100%にする。一
方,給気温度が例えば19.5℃になって室内温度(22℃)
との差が−2.5℃となったときは,室内の冷房負荷を50
%と判断し,第2の温度指示調節器30はマグネットスイ
ッチ32に連絡してコンプレッサの容量を50%にする。そ
して,給気温度が例えば22℃になって室内温度(22℃)
と同じになったときは,室内の冷房負荷を0%と判断
し,第2の温度指示調節器30はマグネットスイッチ32に
連絡してコンプレッサの稼働を停止する。
即ち,マグネットスイッチ32はパッケージエアコン2
に予め設けられた接点34に接続されており,この接点を
通じてパッケージエアコン内のコンプレッサ4を制御す
る。本実施例の場合,マグネットスイッチを3個用いた
例を示しているが,この場合にはコンプレッサを「全
開」「50%」「停止」の3段階に制御することができ
る。このマグネットスイッチ34の数を更に増やすことに
よって,よりきめの細かい制御が可能となる。また,イ
ンバータ制御を採用すれば,無段階に制御することが可
能となる。
次ぎに,本実施例による場合の空気の状態変化につい
て,第2図及び第3図を参照して説明する。
第2図は,横軸に乾球温度を,縦軸に絶対湿度をとっ
た第6図と同様な空気線図であり,夏期における空気の
状態変化を示している。
先ず,点は室内からの還気の状態点を,また点は
外気の状態点を,更に点は還気と外気との混合気の状
態点を示している。
而して,この混合気は,パッケージエアコン2内の冷
却コイル6によって点の状態まで一旦冷却・減湿さ
れ,その後第1の温度指示調節器22の指令に基づき,再
熱器8によって点の状態まで加熱される。更に,湿度
指示調節器26の指令に基づき,加湿器14によって点の
状態まで(即ち,室内の湿度と略等しい湿度まで)加湿
された後に,室内へと供給される。
ここで,室内の冷房負荷が高い場合には,再熱器8の
容量が低く抑えられ,点と点との距離が短くなるた
め,エネルギの無駄が少なくて済む。しかし,室内の冷
房負荷が非常に低い場合或いは冷房負荷がほとんどない
場合には,再熱器8の容量を増加させて,点を点に
より近い点′に移動させる必要があり,その結果,点
も点に近い点′に移動する。
結局,前記給気温度検出器28及び第2の温度指示調節
器30は,点の動きを監査していることになり,点が
点に近い状態点(即ち,室内の温度・湿度に近い状態
点)に到達した場合には,室内の冷房負荷が低下したも
のとみなし,前記マグネットスイッチ32を作動させてコ
ンプレッサ4の容量を抑制する。
コンプレッサ4の容量を抑制した場合の空気の状態に
ついて,第3図を参照して以下に説明する。
第3図は,コンプレッサの容量を50%とした場合の空
気の状態変化を示す空気線図である。
図示のように,混合気は点まで冷却されるが,点
と点との距離は全開運転の場合(第2図)に比較して
約1/2となっており,それに対応してエンタルピも約1/2
となっている。これは,冷却のために要するエネルギが
約1/2に節約できたことを意味する。
また,点と点との距離が近づいたので,当然に点
と点との距離も近づくことになる。これは,その分
再熱器8の容量を低く抑えることができることを意味
し,再熱に要するエネルギの節約が可能となる。
更に,冷却の程度を抑えた分,減湿の程度も低くなる
ので,点と点との距離も短くなる。これは,加湿器
14の容量を低く抑えることができることを意味し,加湿
に要するエネルギの節約が可能となる。
このように,本実施例によれば,室内の冷房負荷が所
定よりも低い場合には,コンプレッサを抑制運転するこ
とによって,冷却のためのエネルギ,再熱のためのエネ
ルギ及び加湿のためのエネルギを節約することが可能と
なる。
以上は,夏期における空気の状態変化を例に挙げて,
本実施例による省エネルギ化について説明したが,外気
の温度及び湿度が室内よりも低くなる冬期においても同
様の省エネルギ化が実現できる。即ち,室内に供給され
る調和空気の温度が設定室温に近づいた場合には室内の
冷房負荷が低下したものと判断し,コンプレッサ4の容
量を制御して冷却能力を低下させる。その結果,冷却・
減湿の程度が低下し,その分再熱及び加湿に要するエネ
ルギが節約できる。
次ぎに,本発明の第2の実施例について,第4図を参
照して説明する。
図からも明らかなように,第2の実施例は,その構成
の大部分を前記第1の実施例と共通にしている。第1の
実施例と相違するのは,この第2の実施例には,抑制運
転中のコンプレッサ4の容量を強制的に増加させ,或い
は停止中のコンプレッサ4を強制的に発動させる回路が
形成されている点である。
即ち,第1の実施例においては,コンプレッサ4の容
量を抑制して運転している際に室内の湿度が上昇した場
合には,先ず加湿器14における蒸気発生量を少なくする
ことによって室内の湿度を一定に保持せんとする。しか
し,室内の湿度が何らかの理由によって急激に上昇し,
たとえ加湿器14を完全にOFFにしても室内の湿度を下げ
られない場合には,室内の恒温性を保持し得なくなる。
また,第1の実施例においては,コンプレッサ4の容
量を抑制して運転している際に室内の冷房負荷が上昇し
た場合には,先ず再熱器8の容量を抑制し,室内に供給
される空気の温度を低くすることによって対処する。そ
して,この供給される空気の温度が所定値以下となった
場合には,給気温度検出器20及び第2の温度指示調節器
22からの指令によってコンプレッサ4の容量を増加さ
せ,冷却能力を上昇させることによって供給空気の温度
をさらに低くし,よって室内の温度を一定に保持する。
しかし,外気温が急激に上昇した場合等には,再熱器8
を完全にOFFにしても給器温度が所定値以下にまで下が
らず,その結果,室内の冷房負荷が高いにもかかわら
ず,第2の温度指示調節器22からコンプレッサ4の容量
を増加させるべき旨の指令が発せられない場合が生じ
る。これでは,室内の温度が上昇してしまい,恒温性を
保持し得なくなる。
そこで,以上のように室内の恒温恒湿性を損なわれる
ことを防ぐために,本実施例においては,第1の温度指
示調節器22及び湿度指示調節器26の夫々をパッケージエ
アコン2の接点34を介してコンプレッサ4にも接続させ
ている。而して,上記のようにコンプレッサの抑制運転
中に室内の湿度及び/又は温度が設定値を越えて上昇し
た場合には強制的にコンプレッサの容量を増加させ,冷
却・減湿能力を高めることによって室内の恒温恒湿性を
担保することが可能となる。
〔効果〕
本発明に係るパッケージエアコンを用いた恒温恒湿空
調制御方法および装置は,室内への給気温度が所定値以
上となった場合には,室内の冷房負荷が低下したものと
判断してコンプレッサの容量を抑制し,或いはコンプレ
ッサを停止するよう構成したので,従来例のもとで生じ
ていた,室内の冷房負荷が低い場合のエネルギの無駄を
有効に省くことが可能となる。
また,コンプレッサの停止中或いは抑制運転中に室内
の温度及び/又は湿度が所定値以上となった場合には,
強制的にコンプレッサを発動させ,或いはその容量を増
大させることができるので,室内の恒温恒湿性を有効に
担保することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係るパッケージエアコンを用いた恒温
恒湿空調制御装置の全体構成を示す回路図,第2図はパ
ッケージエアコンを100%の全開運転した場合の空気の
状態変化を示す空気線図,第3図はパッケージエアコン
を50%の抑制運転した場合の空気の状態変化を示す空気
線図,第4図は本発明の第2の実施例の全体構成を示す
回路図,第5図及び第8図は従来のパッケージエアコン
を用いた恒温恒湿空調制御装置の全体構成を示す回路
図,第6図及び第7図は従来のパッケージエアコンを運
転した場合の空気の状態変化を示す空気線図である。 符号の説明 2……パッケージエアコン 4……コンプレッサ 6……冷却器(冷却コイル) 8……再熱器 14……加湿器 20……室内温度検出手段(室内温度検出器) 22……第1の温度指示調節手段(第1の温度指示調節
器) 24……湿度検出手段(湿度検出器) 26……湿度指示調節手段(湿度指示調節器) 28……給気温度検出手段(給気温度検出器) 30……第2の温度指示調節手段(第2の温度指示調節
器)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】空気冷却器と再熱器を備え且つ該冷却器に
    高圧冷媒を供給するためのコンプレッサを装備したパッ
    ケージエアコンに外気と還気の混合空気を取入れ,この
    混合空気を前記冷却器で冷却したあと前記再熱器で加熱
    し,次いでこの混合空気を加湿操作したうえ恒温恒湿環
    境室内に給気する恒温恒湿空調法において,前記のコン
    プレッサとして容量可変のものを使用したうえ,室内温
    度検出手段のほかに給気温度検出手段を設け,該室内温
    度検出手段からの検出信号に基いて再熱器での加熱量を
    制御すると共に,該給気温度検出手段の検出信号に基づ
    いて該コンプレッサの容量制御を行って室内を恒温に維
    持することを特徴とするパッケージエアコンを用いた恒
    温恒湿空調制御方法。
  2. 【請求項2】パッケージエアコン内の空気冷却器の次段
    に設置され,この冷却器で冷却された空気を加熱する再
    熱器と,室内の温度を監視する室内温度検出手段と,こ
    の室内温度検出手段から送出される検出信号に基づいて
    前記再熱器の容量を制御する第1の温度指示調節手段
    と,前記再熱器を通過した空気を加湿する加湿器と,室
    内の湿度を監視する湿度検出手段と,この湿度検出手段
    から送出される検出信号に基づいて前記加湿器における
    加湿量を制御する湿度指示調節手段と,前記空気冷却器
    に高圧冷媒を供給するための容量可変のコンプレッサ
    と,室内への給気温度を監視する給気温度検出手段と,
    この給気温度検出手段から送出される検出信号に基づい
    て前記コンプレッサの容量を制御する第2の温度指示調
    節手段とからなるパッケージエアコンを用いた恒温恒湿
    空調制御装置。
  3. 【請求項3】前記第1の温度指示調節手段及び湿度指示
    調節手段は前記コンプレッサの容量操作部にも接続さ
    れ,室内の温度及び/又は湿度が所定値以上となった場
    合には,抑制運転中のコンプレッサの容量を増加させ,
    或いは停止中のコンプレッサを発動させるよう構成した
    請求項2に記載のパッケージエアコンを用いた恒温恒湿
    空調制御装置。
JP1304643A 1989-11-27 1989-11-27 パッケージエアコンを用いた恒温恒湿空調制御方法および装置 Expired - Lifetime JP2599632B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1304643A JP2599632B2 (ja) 1989-11-27 1989-11-27 パッケージエアコンを用いた恒温恒湿空調制御方法および装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1304643A JP2599632B2 (ja) 1989-11-27 1989-11-27 パッケージエアコンを用いた恒温恒湿空調制御方法および装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH03168556A JPH03168556A (ja) 1991-07-22
JP2599632B2 true JP2599632B2 (ja) 1997-04-09

Family

ID=17935505

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1304643A Expired - Lifetime JP2599632B2 (ja) 1989-11-27 1989-11-27 パッケージエアコンを用いた恒温恒湿空調制御方法および装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2599632B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016023851A (ja) * 2014-07-18 2016-02-08 前田建設工業株式会社 精密温湿度調整方法

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3650758B2 (ja) * 2002-04-12 2005-05-25 株式会社朝日工業社 精密温湿度制御装置
JP5568728B2 (ja) * 2009-12-21 2014-08-13 オリオン機械株式会社 温湿度調整装置及び温湿度調整方法
JP5447360B2 (ja) * 2010-12-17 2014-03-19 三菱電機株式会社 空気調和装置の制御方法

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5841416B2 (ja) * 1978-05-04 1983-09-12 三菱電機株式会社 空気調和装置の容量制御方法
JPS6470634A (en) * 1987-09-11 1989-03-16 Fuji Electric Co Ltd Constant temperature control device for air conditioning

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016023851A (ja) * 2014-07-18 2016-02-08 前田建設工業株式会社 精密温湿度調整方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH03168556A (ja) 1991-07-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR910001522B1 (ko) 공기 조화기
KR820002368B1 (ko) 냉동장치의 습도조절장치
CA1157649A (en) Method and apparatus for controlling an air conditioning unit with multi-speed fan and economizer
KR950001235A (ko) 공기조화기의 건조운전방법
JP2599632B2 (ja) パッケージエアコンを用いた恒温恒湿空調制御方法および装置
JP6219107B2 (ja) 空調方法及び当該空調方法において使用する空調システム
JPS622225B2 (ja)
JP3143195B2 (ja) 空気調和装置
JP4317792B2 (ja) 空気調和機の室内機
JP2971778B2 (ja) 除湿機再生制御式環境装置
JPH0719524A (ja) 厨房室用空調装置
JPH0141895B2 (ja)
JPH0373787B2 (ja)
JPH04332331A (ja) 湿度制御方法および空調機
JP3118177B2 (ja) 除湿機オンオフ式環境装置
JPS6211259B2 (ja)
JPH0439578B2 (ja)
JPH11223373A (ja) パッケージ形空気調和機の運転制御システム
JP2881113B2 (ja) 除湿機オンオフ式環境装置
JPH03129236A (ja) 空気調和装置の運転制御装置
KR0140567B1 (ko) 냉/난방 겸용 에어컨의 실내/외 팬 제어방법
JP2695375B2 (ja) 空気調和機
JPH0792259B2 (ja) 空気調和機
JP2960418B2 (ja) 空気調和機
JPS6317336A (ja) 空気調和機

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080109

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090109

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090109

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100109

Year of fee payment: 13

EXPY Cancellation because of completion of term