JP2598721C - - Google Patents
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Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、半導体ウエハ等の基板を多段に収納したカセットから取り出した未
処理基板を、所要の処理液を用いて基板に回転処理を施す回転処理機器等の複数
の処理機器を有する基板処理部にて所定の基板処理手順に基づいて回転処理し、
処理済み基板をカセットに収納する回転式基板処理装置に関する。 【0002】 【従来の技術】 従来、この種の回転式基板処理装置は、例えば、特開平2−81049号,特
開平2−52449号に提案されているように、カセットから取り出した未処理
基板を基板処理部に受け渡し、基板処理部における回転処理機器を始めとする複
数の処理機器により回転処理が完了した処理済み基板を、未処理基板を収納して
いた未処理基板収納カセットとは異なるカセットに収納するよう構成されている
。 【0003】 なお、このように処理の前後で異なるカセットで基板を収納(以下、この仕様
のことをローダ/アンローダ独立カセットモードという)するのは、例えば基板
洗浄工程、又は、強酸を用いた処理工程の次工程において行なわれる。基板洗浄
工程では、洗浄済みの基板を洗浄前のカセットに収納したのでは基板がカセット
から再汚染されるからであり、強酸処理の後工程では、カセットに万一強酸が残
っていてもそれ以降の半導体製造工程に酸汚染が及ぶのを断ち切るためである。 【0004】 一方、半導体製造工程における幾つかの処理工程の間、どの処理工程でも処理
の前後で同じカセットに基板を収納(以下、この仕様のことをローダ/アンロー ダ同一カセットモードという)することが行なわれている。これは、幾つもの処
理工程を通して毎回同一のカセットに基板を収納し続けることによって、カセッ
トごとに何等かの識別番号等を付して、カセット単位で基板を管理するためであ
る。 【0005】 このように、上記両モードにおいて一長一短があり、装置使用者の要望は統一
できない。このため、カセットへの基板の収納に関して、前記どちらのモードで
も使用できる回転式基板処理装置を提供する必要がある。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】 従って、従来は、使用者の要望に対応するために、ローダ/アンローダ独立カ
セットモードであった回転式基板処理装置をローダ/アンローダ同一カセットモ
ードの回転式基板処理装置に改造したり、一旦ローダ/アンローダ同一カセット
モードに改造した回転式基板処理装置を再度ローダ/アンローダ独立カセットモ
ードの回転式基板処理装置に復元したりすることを、余儀なくされていた。この
作業には多くのハードウェア変更を要し作業時間を長く必要とした。 【0007】 本発明は、上記問題点を解決するためになされ、基板供給部と基板処理部との
間で未処理基板及び処理済み基板の授受を行なうに当たって、その基板移送モー
ドの使い分けを簡単な操作で可能とし、回転式基板処理装置自体の使い勝手の向
上を図ることを目的とする。 【0008】 【課題を解決するための手段】 かかる目的を達成するために本発明の採用した手段は、図1のブロック図にそ
の概略構成を例示するように、 所要の処理液を用いて基板に回転処理を施す回転処理機器を始めとする複数の
基板処理用の処理機器を有する基板処理部SWと、 基板を多段に収納可能なカセットに対する基板の取り出し及び収納と、該カセ
ットと前記基板処理部WSとの間における基板移送とを行なう基板移送機器HR を有する基板供給部LDと、 前記基板移送機器HRを駆動制御して、カセットから取り出した未処理基板を
前記基板処理部WSへ移送する未処理基板供給移送と、該基板処理部WSにおけ
る複数の基板処理用の処理機器により処理された処理済み基板を移送してカセッ
トに収納する処理済み基板収納移送とを行なう移送制御手段M1と を備える回転式基板処理装置であって、 前記基板供給部LDは、 未処理基板を多段に収納した複数の未処理基板収納カセットMCと基板を多段
に収納可能な複数の収納待機カセットTCとを設置することが可能なカセット設
置台を有し、 前記移送制御手段M1は、 前記未処理基板収納カセットMCから基板を取り出して基板処理部WSへ移送
し、処理済み状態になって基板処理部WSから受け取った基板を、当該基板が未
処理状態であった際に収納されていたのと同一のカセットである前記未処理基板
収納カセットMCに収納するように基板移送機器HRを駆動制御する第1の移送
制御モードM2と、 前記未処理基板収納カセットMCから基板を取り出して基板処理部WSへ移送
し、処理済み状態になって基板処理部WSから受け取った基板を、当該基板が未
処理状態であった際に収納されていたのと異なるカセットである前記収納待機カ
セットTCに収納するように基板移送機器HRを駆動制御する第2の移送制御モ
ードM3のうちから、 外部からの指示に基づいて前記第1の移送制御モードM2又は第2の移送制御モ
ードM3のいずれか一方に設定する制御モード設定機能M4と、 該制御モード設定機能M4により前記第2の移送制御モードM3が設定された
場合に処理済み状態になって基板処理部WSから受け取った基板の収納先カセッ
トとなる前記収納待機カセットTCを、基板の取り出しカセットである前記未処
理基板収納カセットMCに対応付けて前記未処理基板収納カセットMCごとに設
定する収納先カセット設定機能とを有すること をその要旨とする。 【0009】 ここで、上記第1の移送制御モードM2は、既述したローダ/アンローダ同一
カセットモードに相当し、第2の移送制御モードM3は、ローダ/アンローダ独
立カセットモードに相当する。 【0010】 【作用】 上記構成を有する回転式基板処理装置は、未処理基板収納カセットMCから取
り出した未処理基板を基板処理部WSへ移送する未処理基板供給移送と、基板処
理部WSで回転処理した処理済み基板を移送してカセットに収納する処理済み基
板収納移送とを行なうに当たって、処理済み基板を未処理基板供給移送を行なっ
た後の未処理基板収納カセットMCに収納する第1の移送制御モードM2と、未
処理基板を未処理基板供給移送を行なった後の未処理基板収納カセットMCとは
異なるカセット、つまり収納待機カセットTCに収納する第2の移送制御モード
M3とを、移送制御手段M1に予め備えている。 【0011】 そして、外部からの指示に基づいて制御モード設定機能M4が基板移送機器H
Rを駆動制御する際の制御モードとして第1の移送制御モードM2を設定すれば
、第1の移送制御モードM2で基板移送機器HRを駆動制御する。この結果、基
板処理部WSにおける複数の基板処理用の処理機器により回転処理された処理済
み基板は未処理基板供給移送を行なった後の未処理基板収納カセットMCに収納
される。また、制御モード設定機能M4が第2の移送制御モードM3を設定すれ
ば、第2の移送制御モードM3で基板移送機器HRが駆動制御され、処理済み基
板は未処理基板供給移送を行なった後の未処理基板収納カセットMCとは異なる
収納待機カセットTCに収納される。つまり、装置の改造等を伴うことなく、上
記両モードの使い分けを可能とする。しかも、第2の移送制御モードM3が設定
されて上記のように基板収納が行なわれる場合には、基板の収納先カセットとな
る収納待機カセットTCは、基板の取り出しカセットである未処理基板収納カセ
ットMCに対応付けて未処理基板収納カセットMCごとに設定されているので、
未処理基板収納カセットMCから取り出されて基板処理部WSで処理された基板
は、 この未処理基板収納カセットMCに対応付けられた収納待機カセットTCに収納
される。 【0012】 【実施例】 次に、本発明に係る回転式基板処理装置の好適な実施例について、図面に基づ
き説明する。まず、本実施例の回転式基板処理装置の概要について、当該装置の
概略斜視図である図2を用いて簡単に説明する。 【0013】 回転式基板処理装置1は、半導体ウエハ等の基板を回転させ、この基板表面に
フォトレジスト等を回転塗布して熱処理するための装置であり、図2に示すよう
に、基板供給部2と基板処理部3とに大別される。なお、以下の説明に当たって
は、この両者を呼称上明確に区別するために、前者の基板供給部2を基板授受ユ
ニット2と称し、基板処理部3をプロセス処理ユニット3と称することとする。 【0014】 基板授受ユニット2は、基板Wを多段に収納したカセットC1ないしC4から
基板Wを取り出して基板受け渡し位置である基板授受位置Pまで移送したり、こ
の基板授受位置Pから基板Wを移送して基板の収納が可能ないずれかのカセット
内へ基板Wを収納する。プロセス処理ユニット3は、後述するように基板に所要
の処理液を供給して回転処理を施す回転処理機器を含む複数の各種処理機器等を
備え、これら各処理機器等を駆動して基板を処理する。 【0015】 次に、上記各ユニットについて、プロセス処理ユニット3から順次説明する。 図2に示すように、プロセス処理ユニット3は、回転する基板表面に薬液を滴
下して薬液薄膜を形成する回転塗布機器31,32や、回転塗布機器で処理を行
なう前後に基板を熱処理(加熱・冷却)する熱処理機器33,34,35を備え
る。更に、各回転塗布機器31,32及び熱処理機器33,34,35の並びに
図中矢印A方向に水平移動自在な基板搬送機器37を備える。なお、図示するよ
うに、各熱処理機器は、上段に加熱処理用の熱処理機器を、下段に冷却処理用の
熱処理機器をそれぞれ備える。 【0016】 基板搬送機器37は、図示しない駆動系により図中矢印A方向に水平移動自在
なステージ38上面に図中矢印B方向に旋回自在なヘッド39を備え、このヘッ
ド39には、Uの字状の基板支持アーム37a,37bを上下2段に備えて構成
される。また、この各基板支持アーム37a,37bは、ヘッド39から出入り
自在に構成されている。 【0017】 上記構成のプロセス処理ユニット3は、所定の基板処理手順における搬送プロ
セスに基づいて、基板搬送機器37を駆動制御して、基板授受ユニット2におけ
る基板授受位置Pから、上記回転塗布機器といった複数の処理機器のうちの必要
な処理機器に、順次、基板を搬送する。そして、基板が搬送された回転塗布機器
等にて、当該基板処理手順における処理条件に基づいて基板を処理し、搬送され
た各処理機器における処理が完了した処理済み基板を基板授受位置Pに返却する
。 【0018】 なお、回転塗布機器等の処理機器に未処理基板を出入りさせる際に、当該処理
機器内に処理済み基板が残存している場合には、基板を支持していない方の基板
支持アームをヘッド39から迫り出して残存処理済み基板を処理機器から取り除
く。その後、他方の基板支持アームに支持されている未処理基板を処理機器内に
セットする。こうして、効率よく基板処理がなされる。 【0019】 基板授受ユニット2は、図2及び回転式基板処理装置1の一部平面を破断して
示す図3に示すように、カセット設置台4の上面に、未処理基板収納カセットに
相当する基板W(未処理基板)を多段に収納した2基のカセットC1,C2と、
収納待機カセットに相当する基板未収納の2基のカセットC3,C4とを備える
。そして、カセット設置台4内部に、後述する基板検出装置の要部を備え、カセ
ット設置台4の前面に、種々の指示を与えるための主操作パネル5を備える。な
お、カセットC3,C4を基板未収納のカセットとしたが、これに限るわけでな
く、例えば総てのカセットを基板収納済みのカセットとしてもよい。 【0020】 更に、基板授受ユニット2は、各カセットから基板Wを取り出してプロセス処
理ユニット3へ供給したり、各カセット内に基板Wを収納したりするための基板
移送機器6を、カセットC1ないしC4の並びに沿った図中矢印D方向に水平移
動自在に備える。 【0021】 この基板移送機器6は、図2及び図3に示すように、基板Wをその下面で吸引
・吸着する基板吸着アーム7を、カセットにおける基板Wの積み重ね方向(図3
の紙面における表裏方向)に沿って昇降可能で、且つ、図3に示す待機位置とカ
セット内に進入した取り出し位置との間に渡って図中矢印E方向に前後動可能に
備える。 【0022】 このため、基板移送機器6を図中矢印D方向に水平移動させて所望のカセット
の正面まで移動し、その後、当該カセットにおける所望段の基板収納溝に対応す
る高さまでの基板吸着アーム7の上昇,カセット内への基板吸着アーム7の進入
,基板吸着アーム7の僅かな上昇,基板吸着アーム7の後退,基板吸着アーム7
の降下を順次行なえば、カセットからの基板Wの取り出しが完了する。また、こ
の逆の手順で基板吸着アーム7を駆動させれば、カセット内への基板Wの収納が
完了する。 【0023】 基板移送機器6は、上記基板吸着アーム7のほか、基板吸着アーム7でカセッ
トから取り出した基板Wを水平に支持するために、3本の支持ピン8a,8b,
8cをその基台9に昇降自在に備える。また、これら各支持ピンに支持された基
板Wの中心位置合わせを行なうために、基台9の両側に位置合わせ板10を水平
往復動自在に備える。 【0024】 位置合わせ板10の上面には、おのおの4本の案内ピン11が、基板Wの外径
と略同一の曲率となるような配列で、それぞれ突設されている。よって、基台9
から上昇した各支持ピンにより基板Wが支持された状態で、各位置合わせ板10
を水平往復動させると、各案内ピン11が基板Wの外周に当接・離間するため、 基板Wの中心位置合わせが完了する。 【0025】 こうして、カセットから取り出された基板Wは、基板移送機器6により基板授
受位置P(図2参照)に移送された後、既述したプロセス処理ユニット3付属の
基板搬送機器37に受け渡され、当該ユニットにおける回転塗布機器等に、順次
、搬送されて処理される。そして、処理が完了した処理済み基板は、基板搬送機
器37により基板授受位置Pに返却された後、基板移送機器6により所定のカセ
ット内に収納される。なお、処理済み基板の収納先カセットについては後述する
。 【0026】 また、カセット設置台4上面には、図3に示すように、基板の移送モードをロ
ーダ/アンローダ同一カセットモード又はローダ/アンローダ独立カセットモー
ドのいずれか一方に選択したり後述する各種基板関連情報を入力するためスイッ
チやテンキー等有するカセットコントロールパネル18が、各カセット毎に設置
されている。 【0027】 次に、カセット内の基板Wの収納の有無等を検出する基板検出装置20につい
て、図3ないし図6を用いて説明する。図4は基板検出装置20の一部破断正面
図、図5は図4のX−X矢視断面図、図6は図5のY−Y矢視断面図である。 【0028】 図3に示すように、カセット設置台4に載置された各カセットC1ないしC4
の周囲には、カセットを取り囲むコの字状のブラケット21が昇降自在に付設さ
れている。このブラケット21の開口部先端には、カセット内に収納された基板
Wの有無を検出する投光素子23と受光素子22からなる光センサ24が取り付
けられている。そして、図4に示すように、これら投光素子23及び受光素子2
2は、その光軸が水平方向に対して若干傾斜した角度(例えば、2〜3度)で配
設されている。 【0029】 このように上記両素子間の光軸が傾斜しているため、投光素子23から照射さ
れる照射光束を基板Wの厚み以下にまで絞り込まなくても、基板Wの有無によっ て受光素子22への遮光・透光状態が確実に区別されるので、基板Wの有無を精
度良く検出することができる。 【0030】 なお、各カセットにおける基板検出装置20の構成は同一であるため、基板検
出装置20に関する以下の説明においては、カセットC1に付随する基板検出装
置20について行なうこととする。 【0031】 図5に示すように、カセット設置台4におけるカセットC1の下方には、ブラ
ケット21に一体に取り付けられた光センサ24を、このブラケット21ごと昇
降させるための光センサ昇降機構25が設けられている。この光センサ昇降機構
25は、カセット設置台4内部に位置する支持枠26に垂直方向に並設支持され
たロッドレスシリンダ27とガイド棒28とを備える。そして、これらに摺動自
在に嵌入された可動部材29とカセットC1を取り囲むブラケット21とを、カ
セット設置台4を貫通する板状の縦部材30を介して連結して構成されている。 【0032】 このため、ロッドレスシリンダ27の上下端から圧縮空気を供給してロッドレ
スシリンダ27内の図示しない磁石を上下動させると、これに伴って可動部材2
9が上下動することにより、光センサ24はブラケット21とともにカセットC
1に沿って昇降する。なお、光センサ昇降機構25は、上述したようなロッドレ
スシリンダ27に限らず、通常のエアーシリンダや、モータによるネジ送り機構
等を用いて構成することもできる。 【0033】 可動部材29には、櫛歯状のピッチ部材40が上下方向に連結されている。こ
のピッチ部材40には、カセットC1における基板収納溝と同数のスリット41
が、被検出部位として上記収納溝と同一ピッチで形成されている。そして、図4
ないし図6に示すように、支持枠26には、スリット41を取り囲むフォトイン
タラプタ等のタイミング検出センサ42が取り付けられている。よって、このタ
イミング検出センサ42によりピッチ部材40の上下動に伴ってスリット41を
検出するとともに、光センサ24により基板Wの有無を検出することで、カセッ トC1の何段目に基板Wが収納されているかを判断できる。 【0034】 次に、上記した回転式基板処理装置1における制御系について、図7に示すブ
ロック図を用いて説明する。 本実施例におけるこの制御系は、回転式基板処理装置1の全体を統括制御する
メインコントローラ50のほか、そのサブコントローラとして、基板授受ユニッ
ト2を制御する基板授受ユニットコントローラ60と、プロセス処理ユニット3
を構成する各処理機器ごとのコントローラである基板搬送機器コントローラ37
Aと、各回転塗布機器用の回転塗布機器コントローラ31A,32Aと、各熱処
理機器用の熱処理機器コントローラ33A,34A,35Aとを備え、これら各
コントローラの集合体である制御系における基板授受ユニットコントローラ60
が、この実施例において、本発明の移送制御手段M1に相当する。 【0035】 メインコントローラ50は、論理演算を実行する周知のCPU51,CPUを
制御する種々のプログラム等を予め記憶するROM52,種々のデータを一時的
に記憶するRAM53等を中心に論理演算回路として構成され、データの書き込
み及びデータの保持が随時可能で後述する多量のデータを予め記憶する記憶ディ
スク54を内蔵している。 【0036】 そして、このメインコントローラ50は、上記CPU等とコモンバス55を介
して相互に接続された入出力ポート56により、外部との入出力、例えば、後述
する主操作パネル5や、前記基板授受ユニットコントローラ60,基板搬送機器
コントローラ37A,各処理機器ごとの各種コントローラ31Aないし35A等
との間でデータの転送を行なう。 【0037】 基板授受ユニットコントローラ60は、上記メインコントローラ50と同様に
、CPU,RAM,ROM等を備えた論理演算回路として構成されており、光セ
ンサ24及びタイミング検出センサ42のほか、基板移送機器6,カセットコン
トロールパネル18,光センサ昇降機構25等と接続されている。そして、これ
ら 各センサやカセットコントロールパネル18からの信号を始め、当該コントロー
ラで求めた算術演算データをメインコントローラ50に出力する。なお、カセッ
トコントロールパネル18,光センサ24,タイミング検出センサ42,光セン
サ昇降機構25等は、カセット設置台4の上面における4基のカセットC1ない
しC4のそれぞれに備えられており、各々基板授受ユニットコントローラ60に
接続されている。 【0038】 回転塗布機器等の各処理機器ごとの各種コントローラ37A,31Aないし3
5Aは、メインコントローラ50から指令された制御指令値や、各処理機器に備
えられた図示しないセンサからの検出信号に基づいて、各処理機器を制御する。 【0039】 なお、各処理機器ごとの各種コントローラ37A,31Aないし35Aは、上
記メインコントローラ50と同様に、それぞれCPU,RAM,ROM等を備え
るが、その詳細な説明については省略する。 【0040】 次に、上記各処理機器を駆動制御するための基板処理手順について説明する。 基板処理手順は複数種類存在し、図8に示すように、その各々が、各基板処理
手順を特定するための手順番号数値コードと各処理機器における制御指令値等と
を対応付けて、予め記憶ディスク54に書き込み記憶されている。 【0041】 より詳細に説明すると、図8に示すように、各手順番号数値コードのそれぞれ
に関して、必要な処理ステップごとに、各処理ステップにおける工程を表す工程
記号と、その工程を行なう処理機器と、その工程における処理条件とに関するデ
ータが書き込まれている。 【0042】 つまり、各処理ステップにおける工程記号の欄の記号は、それぞれの工程名称
に相当し、工程記号ADは薬液塗布前の加熱工程を、ACは薬液塗布前の冷却工
程を、SCは薬液塗布工程を、SBは薬液塗布後の加熱工程をそれぞれ表す。ま
た、同一の処理ステップにおいて複数の処理機器(処理機器1,2…)が書き込 まれている場合(手順番号数値コード01における処理ステップ1の加熱処理用
の熱処理機器33a,34a)は、いずれかの処理機器で処理すれば良いことを
示す。ただし、処理機器の数値が小さいほど優先的に使用される。例えば、手順
番号数値コード01の場合には、処理機器1の欄の加熱処理用の熱処理機器33
aが優先して使用され、この加熱処理用の熱処理機器33aが処理中であるとし
て使用できなければ、処理機器2の欄の加熱処理用の熱処理機器34aが使用さ
れる。 【0043】 処理ステップ3以外の処理ステップは、工程記号AD,AC,SB等から判る
ように薬液塗布前後の熱処理工程であり、その処理条件欄に記載されているよう
に、該当する処理機器を制御する際の処理温度や処理時間等の制御指令値を表す
数値データを備える。 【0044】 各処理ステップのうち処理ステップ3は、工程記号SCから判るように回転処
理機器を用いた薬液塗布工程であり、薬液塗布を繰り返し行なうことから、当該
処理ステップを更に第1ステップ部分,第2ステップ部分…第iステップ部分等
に区分したデータを有する。 【0045】 つまり、薬液塗布工程である処理ステップ3は、基板を回転させつつ薬液を塗
布するため、使用する複数種類の薬液の指定,処理回転数,回転加速度,薬液吐
出時間(吐出量)といった数多くの処理条件(制御指令値)に基づき実行される
上に、異なった薬液を使用する回転処理を繰り返し行なう。このため、他の処理
より格段に多くの条件データを備えるデータ構成となっている。 【0046】 このように記憶ディスク54には、複数種類の基板処理手順が、膨大な処理条
件のデータを含んで記録されている。 なお、このような記憶ディスク54へのデータの書き込みは、例えば、主操作
パネル5のキーボード5aからのデータ入力や、磁気テープ,フレキシブルディ
スク等の記憶媒体にデータの書き込み・記憶を行なう外部記憶装置70(図7参 照)からの入出力ポート56を介したデータ転送等により行なわれる。 【0047】 次に、上記した構成を備える本実施例の基板授受ユニット2側で行なわれる基
板授受制御(ルーチン)について、図9,図10,図11のフローチャートに基
づき説明する。 【0048】 図9は、基板授受ユニット2のカセットから取り出した基板Wをプロセス処理
ユニット3に受け渡す一連の処理を示す基板授受ルーチンのフローチャートであ
る。なお、その説明に当たっては、基板授受ユニット2側の基板授受ルーチンと
並行してメインコントローラ50において実行されるメインルーチンの一部を示
す図12のフローチャートを援用する。 【0049】 図9の基板受渡しルーチンは、電源が投入されたときにのみ実施する図示しな
い初期処理、即ち、基板授受ユニットコントローラ60におけるCPUの内部レ
ジスタのクリア,RAMにおける所定アドレスへの初期値のセット等を経て実行
される。 【0050】 この初期処理の後には、図9に示すように、まず、基板授受ユニット2とプロ
セス処理ユニット3との間における基板移送モードを決定する処理が行なわれる
(ステップ100,以下単にステップをSと表記する)。この基板移送モード決
定処理は、図10に示すように、処理済み基板をプロセス処理ユニット3で回転
処理が施される以前に収納されていた元のカセット(未処理基板収納カセット)
と同一のカセットに収納するローダ/アンローダ同一カセットモード又は処理済
み基板を元のカセットと異なるカセット(収納待機カセット)に収納するローダ
/アンローダ独立カセットモードのいずれか一方の基板移送モードが選択された
か否かを、主操作パネル5のキーボード5aからのキー入力により判断する(S
101)。そして、いずれかの基板移送モードが選択されるまで待機する。 【0051】 続いて、選択された基板移送モードを基板授受ユニットコントローラ60にお けるRAMの所定アドレス(モード指示アドレス)に記憶する(S103)。例
えば、ローダ/アンローダ同一カセットモードが選択されれば、モード指示アド
レスの値を1とし、ローダ/アンローダ独立カセットモードが選択されれば、モ
ード指示アドレスの値を0とする。なお、電源投入時には、このモード指示アド
レスに値「0」又は値「1」のうち予め指示された一方の値が初期値としてセッ
トされるよう構成し、初期の基板移送モードとしていずれかの基板移送モードが
自動的に設定されるようにすることもできる。この場合には、S101の処理を
、基板移送モードの選択有無に替えて、基板移送モードの変更有無にすればよい
。 【0052】 基板移送モードが選択された後には、基板を収納したカセットC1ないしC4
のうちどのカセットの基板を処理するのかという処理カセット(収納元カセット
)の指示や、複数の収納元カセットの基板を処理する場合にはカセット単位の処
理順序の指示がなされたか否かを、各カセットコントロールパネル18からの入
力により判断する(S105)。そして、これらの指示がなされるまで待機する
。なお、カセット単位の処理順序の指定は、処理すべき基板を収納した処理カセ
ットを指示するためのスイッチ等の操作がなされた順に応じて決定する。 【0053】 これらの指示がなされると、次に、S103にて記憶した基板移送モードがロ
ーダ/アンローダ同一カセットモードであったか否かをモード指示アドレスの値
から判断し(S107)、肯定判断すれば次のS110に移行する。一方、S1
07にてローダ/アンローダ独立カセットモードであると判断すれば、プロセス
処理ユニット3にて処理された後の処理済み基板を収納する収納先カセットが収
納元カセットに対応して指示されたか否かを、カセットコントロールパネル18
からの入力により判断し(S109)、当該指示がなされるまで待機する。 【0054】 つまり、ローダ/アンローダ同一カセットモードであれば、収納元カセットと
収納先カセットとは同一なので、処理済み基板の収納カセットの指示は不要であ
るとして、S109の処理はローダ/アンローダ独立カセットモードが選択され
たときにのみ実行される。また、上記収納先カセットの指定は、例えばカセット C1内の未処理基板を処理完了後にカセットC3のカセットに収納するというよ
うに、収納元カセットと収納先カセットとを対応付けて行なわれる。 【0055】 こうして、S107,S109により、基板移送モードの選択に付随した各種
の指示がなされると、未処理基板をプロセス処理ユニット3に移送するに当たっ
て、基板移送モードの選択に付随した上記各種情報以外に必要な情報、即ち、プ
ロセス処理ユニット3における基板処理手順を特定するための既述した手順番号
数値コードの入力有無を、カセットコントロールパネル18や主操作パネル5の
スイッチ又はテンキー等からなされたか否かによって判断する(S110)。そ
して、上記基板移送モード以外の情報が入力されなければ何の処理を行なうこと
なく当該入力があるまで待機する。 【0056】 つまり、基板処理手順に関しては、図8に示すような基板処理手順そのものの
詳細なデータそのものではなく、手順番号数値コードを入力するに過ぎない。ま
た、手順番号数値コードの選択指定は、カセット個々或はカセット内の基板個々
のいずれかを単位として行なわれる。つまり、同一カセット内の総ての基板につ
いて同一の手順番号数値コードを指定したり、同一カセット内の基板であっても
異なる手順番号数値コードを指定したりすることができる。そして、カセットコ
ントロールパネル18のキー操作を介して入力された手順番号数値コードは、基
板授受ユニットコントローラ60の入出力ポートを介してメインコントローラ5
0に出力される。 【0057】 こうして基板移送モードの決定処理及び手順特定数値コードの入力がなされる
と、処理すべき基板に関して必要な基板関連情報(基板移送モードの区別,収納
元カセットの指示,カセット単位の処理順序の指示,収納先カセットの指示,手
順特定数値コードの指示等を含む情報)が完備する。 【0058】 そこで、次に、基板への回転処理の開始が指示されたか否かを、オペレータに
よるカセットコントロールパネル18やキーボード5aの所定操作の有無に基づ き判断する(S115)。ここで、上記所定操作がなされるまで何の処理をする
ことなく待機する。そして、所定操作がなされて基板への回転処理の開始が指示
されたと判断すれば、S105にて指示された収納元カセットについて基板の有
無を検出する基板検出処理を実行する(S120)。 【0059】 この基板検出処理は、図11に示すように、光センサ昇降機構25に上昇信号
を出力して、図4,図5に示すようにカセットの最下端の初期位置に位置する光
センサ24を、カセット下端から上端に向けて連続的に上昇させる。そして、光
センサ24に伴って上昇するピッチ部材40のスリット41の通過状態をタイミ
ング検出センサ42により検出しつつ、光センサ24によって基板Wの有無を一
括して走査する(S121)。これにより、収納元カセットの基板収納溝毎に基
板有無が検出される。 【0060】 その後、カセット内における基板収納溝毎の基板有無の検出結果と入力した基
板関連情報とに基づいてカセットにおける基板Wの収納状況を把握して、図13
,図14に示すような後述する基板収納状況データを作成するとともに、これを
基板授受ユニットコントローラ60内のRAM又はバックアップRAMに記憶す
る(S123)。そして、この基板収納状況データの記憶に当たっては、所定番
地のアドレスからカセット毎の基板収納溝に対応して順次記憶する。 【0061】 なお、4基のカセットC1ないしC4内に、もれなく基板が収納された場合に
備えて、各カセットの基板収納溝における基板個々についてデータを記憶できる
よう、上記アドレスの総数は、上記所定番地から十分確保されている。具体的に
は、本実施例において使用する各カセットはそれぞれ26段の基板収納溝を備え
ていることから、4×26(104)のアドレス総数が用意されている。そして
、これに限らず、基板収納溝の段数に応じたアドレス総数を用意すればよいこと
は勿論である。また、データを書き込む最初のアドレスは、書込開始アドレス(
AA1)として予め設定されている。 【0062】 例えば、ローダ/アンローダ同一カセットモードが選択され(S101)、図
2に示す二つのカセット(C1,C2)をC1,C2の順に処理するよう指示さ
れた(S105)場合には、カセットC1,C2についてこの順に(カセットC
の数値が小さい順に)基板検出(S121)を実行し、図13に示すようなデー
タを基板収納状況として作成・記憶する(S123)。この場合、上記書込開始
アドレス(AA1)は、最初に基板有無を検出するカセットC1の最下段の基板
収納溝に対応し、この溝の基板に関するデータがアドレスAA1 領域に書き込ま
れる。そして、アドレスAA2 領域には、カセットC1の最下段から2段目の基
板収納溝の基板に関するデータが書き込まれる。 【0063】 図13に示すように、各アドレスには、収納元カセットのカセット番号(収納
元カセットNo.)と、そのカセットにおける最下段の基板収納溝から数えて何
段目の基板収納溝であることに相当する溝番号と、カセット単位の処理順序(搬
送順序)と、基板有無検出結果(基板ありの場合は「1」,基板なしの場合は「
0」)と、収納先カセットのカセット番号(収納先カセットNo.)とが書き込
まれる。そして、図13の基板収納状況データからは、カセットC1の下から3
段目の基板収納溝に基板が無く、カセットC2の下から1段目及び25段目に基
板が無いので、処理すべき基板の総数がカセットC1(25枚)とカセットC2
(24枚)とで49枚であることが判る。 【0064】 この場合、ローダ/アンローダ同一カセットモードが選択されているので、収
納先カセットは収納元カセットと同一となり、収納先カセットNo.として収納
元カセットNo.が書き込まれる。また、基板有無の検出を要するカセットは、
カセットC1,C2であるので、アドレスAC1 以降にはデータが書き込まれな
い。勿論、カセットC1〜C4の総てのカセットが処理すべき基板を収納した収
納元カセットであり、これら総てのカセットについて処理するよう基板関連情報
を入力した場合には、アドレスAC1 以降にもデータが書き込まれる。 【0065】 一方、ローダ/アンローダ独立カセットモードが選択され(S101)、図2 に示す二つのカセット(C1,C2)をC2,C1の順に処理するよう指示され
(S105)、次いで処理完了後の基板を収納可能な空のカセットC3,C4が
収納元カセットC1,C2のそれぞれに対応して指示された(S109)場合に
は、カセットC1,C2について基板検出(S121)を実行し、図14に示す
ようなデータを基板収納状況として作成・記憶する(S150)。この場合には
、収納先カセットNo.のデータとしては、カセットC1,C2に対応して指示
された空のカセットC3,C4が書き込まれる。そして、図14の基板収納状況
データからは、カセットC1の下から3段目の基板収納溝に基板が無いので、処
理すべき基板の総数がカセットC1(25枚)とカセットC2(26枚)とで5
1枚であることが判る。 【0066】 なお、処理完了後の基板を収納可能なカセットC3,C4についても光センサ
24等による基板有無の検出を実行して、このカセットC3,C4内にはすでに
基板が収納されていることが判明した場合には、その旨報知するよう構成するこ
ともできる。 【0067】 このようにしてカセット毎の基板収納状況を記憶した後には、基板関連情報と
S121で検出された基板検出結果とを、即ち基板収納状況データをメインコン
トローラ50へ出力する(S125)。その後、メインコントローラ50からの
後述する基板移送の開始を許可する旨の基板移送許可指令信号又は基板移送を禁
止する旨の基板移送禁止指令信号の入力有無に基づいて、基板移送の開始可否の
判断を行なう(S130)。 【0068】 そして、基板移送禁止指令信号の入力を受ければ、基板授受ユニットコントロ
ーラ60では、S130にて基板移送開始を禁止されたと判断し、前記したS1
00へ移行する。なお、この際、ディスプレイ5b等に基板関連情報を再検討す
る旨の警告文等を適宜表示し、基板関連情報等の不備が解消するまでS100以
下の処理を待機する。一方、基板移送開始指令信号の入力を受ければ、実際に基
板を移送すべくS135以降の処理に移行する。 【0069】 なお、以下の説明に当たっては、基板授受ルーチンの上記S130の処理やそ
れ以降の処理の理解を助けるために、メインコントローラ50において実行され
ているメインルーチンの一部についての説明を必要に応じて行なうこととする。 【0070】 図12に示すように、メインコントローラ50では、基板授受ルーチンからの
基板収納状況データの入力を受けて、メインルーチンにおけるS200にて、基
板関連情報等をチェックする。つまり、入力した基板関連情報に何らかの不都合
がないか、或いは、プロセス処理ユニット3の各処理機器から何らかの異常の報
知を受けていないか、その他諸々を確認することにより、基板の回転処理を開始
できる態勢が整っているか否かを判断する。なお、基板関連情報に不都合がある
場合の例としては、収納元カセット(カセットC1,C2)に関してカセットコ
ントロールパネル18等から予め入力された手順番号数値コードに対応する基板
処理手順が、その手順における各処理条件データにデータの未入力があるまま記
憶ディスク54に記憶されている場合などがある。また、処理機器から何らかの
異常の報知を受けている場合の例としては、例えばセンサ不良により熱処理機器
の温度制御ができない場合などがある。 【0071】 S200における基板関連情報等のチェックの結果、何らかの不備がある場合
には、収納元カセットからプロセス処理ユニット3へ基板を供給する基板移送に
支障があるとして、基板移送を禁止する旨の基板移送禁止指令信号を基板授受ユ
ニットコントローラ60へ出力し(S220)、その後、基板授受ルーチンにお
いては、既述したように、S130でこの基板移送禁止指令信号の入力を受けて
基板の移送を行なわないと判断する。 【0072】 一方、S200でのチェック結果に何の不備もなく、基板処理が可能の場合に
は、メインコントローラ50では、基板授受ユニットコントローラ60から入力
を受けた基板収納状況データに基づいて、S121で検出された基板毎に、基板
を区別するために新たに付与した基板情報と、収納元カセットNo.,収納先カ セットNo.といったカセット単位の情報(カセット情報)と、基板に施す基板
処理手順を特定するためにカセットコントロールパネル18等から収納元カセッ
トごとに予め入力された手順番号数値コードとを対応付けた、図15に示すよう
な基板データを作成し、これを記憶ディスク54に記憶する(S205)。なお
、基板データをRAM53に記憶してもよいことは勿論である。 【0073】 ここで、基板を区別する基板情報とは、回転式基板処理装置1において電源が
投入されて遮断されるまでに渡って処理する総ての未処理基板を、個々に区別す
る情報であり、電源投入直後の基板授受ルーチンで収納元カセット内に基板有り
とされた最初の検出基板を「1」とし、各検出基板に対して通し番号が付与され
る。本基板授受ルーチンが電源投入直後のものであり、S123で図14の基板
収納状況データを作成・記憶すれば、今回処理すべき基板の総数はカセットC1
,C2の合計で50枚であることから、これら処理すべき基板の個々に対して、
基板有無検出順に「1」から「51」までの基板情報が付与される。そして、2
度目以降の基板授受ルーチンが実行される場合には、メインルーチンのS205
にて、「52」以降の基板情報が付与される。 【0074】 なお、記憶ディスク54への上記基板データの書き込みに際しては、予め設定
された書込開始アドレス(W1)から実施される。 【0075】 このようにして、メインコントローラ50におけるメインルーチン側で基板毎
の基板データの作成・記憶が完了すると、メインコントローラ50は、プロセス
処理ユニット3の各処理機器へ、図8に示す基板処理手順の詳細な条件やデータ
のうち基板データにおける手順番号数値コードで特定された基板処理手順に関す
る詳細な条件やデータを転送する(S210)。そして、このデータ転送は、次
のようになされる。つまり、メインルーチンにおける図示しない処理ステップに
おいて、プロセス処理ユニット3において回転処理される基板に対する手順番号
数値コードの切り替わり時期を算出し、この手順番号数値コードの切り替わりタ
イミングの都度、データ転送を行なう。 【0076】 例えば、図14に示すようにカセットC2,C1の順に基板を回転処理し、図
15に示すようにカセットC2の基板について手順番号数値コード「28」が付
与されている場合には、収納元カセットNo.がC2で溝番号が1の基板をプロ
セス処理ユニット3に供給する際に、手順番号数値コード「28」で特定された
基板処理手順に関する詳細な条件やデータが、この基板移送に先立って各処理機
器に転送される。また、カセットC1の基板について手順番号数値コード「01
」が付与されている場合には、手順番号数値コード「01」で特定された基板処
理手順に関する詳細な条件やデータが基板移送に先立って転送される。 【0077】 続いてメインコントローラ50では、プロセス処理ユニット3における各処理
機器の制御状態に関する報告を各処理機器毎のコントローラから受けることによ
って、各処理機器が基板処理可能な状態(熱処理機器における温度制御完了等)
にあるか否かを判断し(S215)、プロセス処理ユニット3の各処理機器へ転
送した手順番号数値コードで特定される基板処理手順に該当する総ての処理機器
が基板処理可能と判断するまで待機する。しかる後、上記総ての処理機器が基板
処理可能な状態となれば、収納元カセットからプロセス処理ユニット3へ基板を
供給して基板処理が開始できるとして、基板移送の開始を許可する旨の基板移送
許可指令信号を基板授受ユニットコントローラ60へ出力する(S225)。 【0078】 このようにして基板授受ユニットコントローラ60が基板移送許可指令信号の
入力を受けると、基板授受ユニット2における基板授受ルーチン側では、S13
0にて基板移送が開始できると判断し、S135以降の処理を実施する。つまり
、S135以降の処理により、収納元カセットからプロセス処理ユニット3への
未処理基板の供給、或は、処理済み基板を収納先カセット内に収納するためのプ
ロセス処理ユニット3からカセットへの基板の収納のいずれか一方を開始する。 【0079】 まず基板移送の開始可否を判断する上記S130に続くS135にて、未処理
基板の供給又は処理済み基板の収納の何れを行なうべきかを、メインコントロー ラ50からの基板収納指令信号(プロセス処理ユニット3の基板搬送機器37よ
り基板を受け取ってカセットへ収納する旨の指令信号)の入力有無に基づき判断
する。 【0080】 ここで、メインコントローラ50からの基板収納指令信号が未入力であれば未
処理基板の供給を開始すると判断してS140以降の処理を実行し、基板収納指
令信号が入力済みであれば処理済み基板の収納を実行すると判断して後述するS
136以降の処理を実行する。 【0081】 S135にて未処理基板の供給開始を判断した場合には、プロセス処理ユニッ
ト3への未処理基板の供給を実際に実行するか否かを、メインコントローラ50
からの基板供給実行指令信号の入力有無に基づいて判断する(S140)。そし
て、この基板供給実行指令信号の入力がなければS135に移行し、当該指令信
号を入力すれば未処理基板の供給を実行すべく後述するS141に移行する。 【0082】 つまり、上記したメインルーチンにおけるS215にて総ての処理機器が基板
処理可能な状態であると判断され未処理基板の供給を開始できる場合であっても
、未処理基板の供給を実行するタイミングは、メインコントローラ50から入力
を受ける基板供給実行指令信号により決定される。 【0083】 なお、この基板供給実行指令信号は、メインルーチンにおけるS215以降の
処理ステップにて、プロセス処理ユニット3における各処理機器での基板処理状
態から未処理基板を新たにプロセス処理ユニット3に供給できるか否かを判断し
、その判断結果に基づいてメインコントローラ50から基板授受ユニットコント
ローラ60へ出力される。例えば、メインルーチンのS210にてプロセス処理
ユニット3の各処理機器へ転送した基板処理手順に該当する総ての処理機器にお
いて基板処理中であれば、未処理基板をプロセス処理ユニット3に供給できる状
態ではないと判断され基板供給実行指令信号は出力されない。 【0084】 こうしてS140にて基板供給実行指令信号の入力に基づき未処理基板の供給
実行を判断すると、基板移送機器6に制御信号を出力してこれを駆動し、カセッ
トからの基板の取り出し,取り出した基板の基板授受位置Pへの移送,並びに位
置合わせ板10による基板Wの中心位置合わせ等を順次実行し、未処理基板の供
給移送を行なう(S141)。 【0085】 なお、このようにして基板を移送する際には、S123で記憶したカセット毎
の基板収納状況データを参照して、基板移送機器6を駆動制御する。具体的には
、カセット単位の処理順序に従ったカセット順(カセットC1,C2の順(図1
3)、カセットC2,C1の順(図14))にそのカセット内の基板Wを取り出
しに行く。更に、各カセットにおいては、基板有りとされた基板収納溝のみに対
応させて基板吸着アーム7を進入させるとともに、基板有りとされた基板収納溝
のうちの最下段の基板収納溝から順次基板を取り出しに行く。 【0086】 そして、基板授受位置Pに設置した図示しないセンサ等からの検出信号により
、カセットから基板授受位置Pまでの基板移送が完了したか否かを判断し(S1
42)、上記検出信号を入力するまで、即ち基板授受位置Pまでの基板移送が完
了するまで待機する。基板授受ユニットコントローラ60がセンサ等からの検出
信号を入力すれば、基板授受位置Pまでの1枚の基板の移送が完了したとして、
その旨の信号である移送完了信号をメインコントローラ50に出力する(S14
3)。 【0087】 なお、プロセス処理ユニット3側では、上記移送完了信号の入力を受けたメイ
ンコントローラ50からの指示によって、基板授受位置Pからの基板の受け取り
並びに熱処理機器等への基板搬送を実行する。即ち、基板授受位置P手前で待機
しているプロセス処理ユニット3の基板搬送機器37を制御して、処理済み基板
を支持していない方の基板支持アーム37a又は37bをヘッド39から迫り出
させ、基板授受位置Pから未処理基板を受け取る。そして、受け渡されるべき基
板毎にメインルーチンのS205で作成された基板データにおける手順番号数値
コードで特定される基板処理手順に従って基板搬送機器37を駆動制御し、当該 基板処理手順に該当する各処理機器に基板を順次搬送する。 【0088】 上記S143にて、基板授受位置Pまでの1枚の基板の移送が完了した旨の移
送完了信号をメインコントローラ50に出力した後には、当該1枚の基板に引き
続いてプロセス処理ユニット3へ供給すべき供給対象基板(S110にて基板有
りとされた総ての未処理基板)が残存しいるか否かを判断する(S145)。そ
して、供給対象基板が有ると判断すれば、引き続き基板供給を行なうべくS13
5に移行し、供給対象基板が無いと判断すれば、後述するS150に移行する。 【0089】 つまり、総ての供給対象基板がプロセス処理ユニット3へ供給されるまで、上
記S135,S140,S141,S142,S143,S145からなる一連
の基板供給ループの処理を繰り返し行なうことで、メインコントローラ50から
の基板収納指令信号が未入力の間に渡って、メインコントローラ50からの基板
供給実行指令信号の出力タイミングで未処理基板が1枚ずつプロセス処理ユニッ
ト3へ供給される。 【0090】 なお、S145における上記供給対象基板の有無の判断は、メインコントロー
ラ50から出力される基板供給完了信号の入力有無に基づき下される。この基板
供給完了信号は、S205で記憶した基板データにおける処理対象基板枚数の基
板が総てプロセス処理ユニット3へ供給されたことを表す信号であり、上記処理
対象基板枚数とプロセス処理ユニット3における処理完了基板枚数とを照合する
メインルーチンにおけるS215以降の処理ステップにて出力される。 【0091】 一方、このように上記基板供給ループの処理を繰り返し実施して次々と未処理
基板を供給する間に、末処理基板がプロセス処理ユニット3の各処理機器を一巡
して一連の回転処理が完了し、基板搬送機器37によって処理済み基板が基板授
受位置Pへ搬送(返送)されて来ると、処理済み基板を収納先カセット内に収納
すべく、メインコントローラ50から基板授受ユニットコントローラ60に基板
収納指令信号が出される。 【0092】 この基板収納指令信号も、既述した基板供給実行指令信号と同様、メインルー
チンにおけるS215以降の処理ステップにて、基板授受位置Pへの処理済み基
板の搬送終了の判断に基づき出力される。 【0093】 そして、この基板収納指令信号を入力した基板授受ユニットコントローラ60
は、S135にて基板収納指令信号の入力に基づき収納先カセットへの処理済み
基板の収納を実行すべくS136へ進み、基板移送機器6を介して処理済み基板
をカセットへ収納する。つまり、基板移送機器6に制御信号を出力してこれを駆
動し、位置合わせ板10による処理済み基板の中心位置合わせ,基板授受位置P
から収納先カセット手前までの移送,収納先カセットへの基板収納等を順次実行
し、処理済み基板の収納移送を1枚ずつ行なう(S136)。この1枚の処理済
み基板の収納移送が完了すると、S135に移行して、既述したように、未処理
基板の供給又は処理済み基板の収納の何れを行なうべきかの判断を、メインコン
トローラ50からの基板収納指令信号の入力有無に基づき繰り返し実行する。 【0094】 なお、この基板の収納移送は、先のS115において作成・記憶した基板収納
状況データに基づいて、基板授受位置Pへ返送基板順に、予め設定入力した処理
済み基板の収納先カセットの所定の段の収納溝に対して行なわれる。 【0095】 以上のように未処理基板の供給又は処理済み基板の収納のいずれかを、メイン
コントローラ50からの基板収納指令信号の入力状況に応じて繰り返し実行して
いる間に、S145にてプロセス処理ユニット3へ供給すべき供給対象基板が総
てプロセス処理ユニット3に供給されたと判断すれば、次のS150へ移行する
。 【0096】 このS150では、当該基板授受ルーチンで回転処理を指示した総ての基板(
カセットC1,C2内の基板)がプロセス処理ユニット3の各処理機器で回転処
理され、処理済みの総ての基板が基板授受ユニット2の収納先カセットへ収納さ
れたか否かを判断する。そして、総ての処理済み基板が収納先カセットへ収納 されていないと判断すれば先のS135へ移行し、総ての処理済み基板について
収納先カセットへの収納が完了したと判断すれば本基板受渡しルーチンを終了す
る。 【0097】 なお、上記S150における総ての処理済み基板についての収納完了の判断は
、やはり、メインルーチンにおけるS215以降の処理ステップにてメインコン
トローラ50から既述した基板供給実行指令信号と同様にして出力される収納完
了信号の入力有無に基づき下される。 【0098】 以上説明したように本実施例の回転式基板処理装置1は、基板授受ユニット2
とプロセス処理ユニット3との間における基板授受を、処理済み基板を回転処理
以前に収納されていた収納元カセットとは異なるカセットに収納するローダ/ア
ンローダ独立カセットモードによっても、処理済み基板を収納元カセットに収納
するローダ/アンローダ同一カセットモードによってでも行なうことができる。
しかも、この両基板移送モードの使い分けに、基板授受ユニット2延いては回転
式基板処理装置1の改造等を必要とせず、簡単なスイッチング操作を要するに過
ぎない。 この結果、本実施例の回転式基板処理装置1によれば、基板授受ユニット2と
プロセス処理ユニット3との間で基板を授受するに当たって、回転式基板処理装
置1の使い勝手の向上を図ることができる。 【0099】 また、本発明の回転式基板処理装置を導入するに際して、管理したり使用する
カセット数の削減や装置設置場所の省スペース化等といった使用者の要求に答え
ることができる。 【0100】 以上本発明の一実施例について説明したが、本発明はこの様な実施例になんら
限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々なる態様
で実施し得ることは勿論である。 例えば、未処理基板を収納したカセット毎に異なる基板処理手順で基板を処理 する回転式基板処理装置に適用することもできる。 【0101】 【発明の効果】 以上説明したように本発明の回転式基板処理装置によれば、基板処理手順に基
づいて回転処理機器を始めとする複数の処理機器により基板を処理する基板処理
部と基板を収納するカセットの設置される基板供給部との間における基板授受を
、処理済み基板を未処理基板収納カセットに収納する第1の移送制御モードと、
処理済み基板を未処理基板収納カセットとは異なる収納待機カセットに収納する
第2の移送制御モードのうちの任意の基板移送モードに基づいて行なうことがで
きる。しかも、この両基板移送モードの使い分けに回転式基板処理装置の改造等
を必要とせず、簡単な操作を要するに過ぎない。 【0102】 この結果、基板処理部との間における基板授受の自由度が増し、回転式基板処
理装置の使い勝手の向上を図ることができる。
処理基板を、所要の処理液を用いて基板に回転処理を施す回転処理機器等の複数
の処理機器を有する基板処理部にて所定の基板処理手順に基づいて回転処理し、
処理済み基板をカセットに収納する回転式基板処理装置に関する。 【0002】 【従来の技術】 従来、この種の回転式基板処理装置は、例えば、特開平2−81049号,特
開平2−52449号に提案されているように、カセットから取り出した未処理
基板を基板処理部に受け渡し、基板処理部における回転処理機器を始めとする複
数の処理機器により回転処理が完了した処理済み基板を、未処理基板を収納して
いた未処理基板収納カセットとは異なるカセットに収納するよう構成されている
。 【0003】 なお、このように処理の前後で異なるカセットで基板を収納(以下、この仕様
のことをローダ/アンローダ独立カセットモードという)するのは、例えば基板
洗浄工程、又は、強酸を用いた処理工程の次工程において行なわれる。基板洗浄
工程では、洗浄済みの基板を洗浄前のカセットに収納したのでは基板がカセット
から再汚染されるからであり、強酸処理の後工程では、カセットに万一強酸が残
っていてもそれ以降の半導体製造工程に酸汚染が及ぶのを断ち切るためである。 【0004】 一方、半導体製造工程における幾つかの処理工程の間、どの処理工程でも処理
の前後で同じカセットに基板を収納(以下、この仕様のことをローダ/アンロー ダ同一カセットモードという)することが行なわれている。これは、幾つもの処
理工程を通して毎回同一のカセットに基板を収納し続けることによって、カセッ
トごとに何等かの識別番号等を付して、カセット単位で基板を管理するためであ
る。 【0005】 このように、上記両モードにおいて一長一短があり、装置使用者の要望は統一
できない。このため、カセットへの基板の収納に関して、前記どちらのモードで
も使用できる回転式基板処理装置を提供する必要がある。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】 従って、従来は、使用者の要望に対応するために、ローダ/アンローダ独立カ
セットモードであった回転式基板処理装置をローダ/アンローダ同一カセットモ
ードの回転式基板処理装置に改造したり、一旦ローダ/アンローダ同一カセット
モードに改造した回転式基板処理装置を再度ローダ/アンローダ独立カセットモ
ードの回転式基板処理装置に復元したりすることを、余儀なくされていた。この
作業には多くのハードウェア変更を要し作業時間を長く必要とした。 【0007】 本発明は、上記問題点を解決するためになされ、基板供給部と基板処理部との
間で未処理基板及び処理済み基板の授受を行なうに当たって、その基板移送モー
ドの使い分けを簡単な操作で可能とし、回転式基板処理装置自体の使い勝手の向
上を図ることを目的とする。 【0008】 【課題を解決するための手段】 かかる目的を達成するために本発明の採用した手段は、図1のブロック図にそ
の概略構成を例示するように、 所要の処理液を用いて基板に回転処理を施す回転処理機器を始めとする複数の
基板処理用の処理機器を有する基板処理部SWと、 基板を多段に収納可能なカセットに対する基板の取り出し及び収納と、該カセ
ットと前記基板処理部WSとの間における基板移送とを行なう基板移送機器HR を有する基板供給部LDと、 前記基板移送機器HRを駆動制御して、カセットから取り出した未処理基板を
前記基板処理部WSへ移送する未処理基板供給移送と、該基板処理部WSにおけ
る複数の基板処理用の処理機器により処理された処理済み基板を移送してカセッ
トに収納する処理済み基板収納移送とを行なう移送制御手段M1と を備える回転式基板処理装置であって、 前記基板供給部LDは、 未処理基板を多段に収納した複数の未処理基板収納カセットMCと基板を多段
に収納可能な複数の収納待機カセットTCとを設置することが可能なカセット設
置台を有し、 前記移送制御手段M1は、 前記未処理基板収納カセットMCから基板を取り出して基板処理部WSへ移送
し、処理済み状態になって基板処理部WSから受け取った基板を、当該基板が未
処理状態であった際に収納されていたのと同一のカセットである前記未処理基板
収納カセットMCに収納するように基板移送機器HRを駆動制御する第1の移送
制御モードM2と、 前記未処理基板収納カセットMCから基板を取り出して基板処理部WSへ移送
し、処理済み状態になって基板処理部WSから受け取った基板を、当該基板が未
処理状態であった際に収納されていたのと異なるカセットである前記収納待機カ
セットTCに収納するように基板移送機器HRを駆動制御する第2の移送制御モ
ードM3のうちから、 外部からの指示に基づいて前記第1の移送制御モードM2又は第2の移送制御モ
ードM3のいずれか一方に設定する制御モード設定機能M4と、 該制御モード設定機能M4により前記第2の移送制御モードM3が設定された
場合に処理済み状態になって基板処理部WSから受け取った基板の収納先カセッ
トとなる前記収納待機カセットTCを、基板の取り出しカセットである前記未処
理基板収納カセットMCに対応付けて前記未処理基板収納カセットMCごとに設
定する収納先カセット設定機能とを有すること をその要旨とする。 【0009】 ここで、上記第1の移送制御モードM2は、既述したローダ/アンローダ同一
カセットモードに相当し、第2の移送制御モードM3は、ローダ/アンローダ独
立カセットモードに相当する。 【0010】 【作用】 上記構成を有する回転式基板処理装置は、未処理基板収納カセットMCから取
り出した未処理基板を基板処理部WSへ移送する未処理基板供給移送と、基板処
理部WSで回転処理した処理済み基板を移送してカセットに収納する処理済み基
板収納移送とを行なうに当たって、処理済み基板を未処理基板供給移送を行なっ
た後の未処理基板収納カセットMCに収納する第1の移送制御モードM2と、未
処理基板を未処理基板供給移送を行なった後の未処理基板収納カセットMCとは
異なるカセット、つまり収納待機カセットTCに収納する第2の移送制御モード
M3とを、移送制御手段M1に予め備えている。 【0011】 そして、外部からの指示に基づいて制御モード設定機能M4が基板移送機器H
Rを駆動制御する際の制御モードとして第1の移送制御モードM2を設定すれば
、第1の移送制御モードM2で基板移送機器HRを駆動制御する。この結果、基
板処理部WSにおける複数の基板処理用の処理機器により回転処理された処理済
み基板は未処理基板供給移送を行なった後の未処理基板収納カセットMCに収納
される。また、制御モード設定機能M4が第2の移送制御モードM3を設定すれ
ば、第2の移送制御モードM3で基板移送機器HRが駆動制御され、処理済み基
板は未処理基板供給移送を行なった後の未処理基板収納カセットMCとは異なる
収納待機カセットTCに収納される。つまり、装置の改造等を伴うことなく、上
記両モードの使い分けを可能とする。しかも、第2の移送制御モードM3が設定
されて上記のように基板収納が行なわれる場合には、基板の収納先カセットとな
る収納待機カセットTCは、基板の取り出しカセットである未処理基板収納カセ
ットMCに対応付けて未処理基板収納カセットMCごとに設定されているので、
未処理基板収納カセットMCから取り出されて基板処理部WSで処理された基板
は、 この未処理基板収納カセットMCに対応付けられた収納待機カセットTCに収納
される。 【0012】 【実施例】 次に、本発明に係る回転式基板処理装置の好適な実施例について、図面に基づ
き説明する。まず、本実施例の回転式基板処理装置の概要について、当該装置の
概略斜視図である図2を用いて簡単に説明する。 【0013】 回転式基板処理装置1は、半導体ウエハ等の基板を回転させ、この基板表面に
フォトレジスト等を回転塗布して熱処理するための装置であり、図2に示すよう
に、基板供給部2と基板処理部3とに大別される。なお、以下の説明に当たって
は、この両者を呼称上明確に区別するために、前者の基板供給部2を基板授受ユ
ニット2と称し、基板処理部3をプロセス処理ユニット3と称することとする。 【0014】 基板授受ユニット2は、基板Wを多段に収納したカセットC1ないしC4から
基板Wを取り出して基板受け渡し位置である基板授受位置Pまで移送したり、こ
の基板授受位置Pから基板Wを移送して基板の収納が可能ないずれかのカセット
内へ基板Wを収納する。プロセス処理ユニット3は、後述するように基板に所要
の処理液を供給して回転処理を施す回転処理機器を含む複数の各種処理機器等を
備え、これら各処理機器等を駆動して基板を処理する。 【0015】 次に、上記各ユニットについて、プロセス処理ユニット3から順次説明する。 図2に示すように、プロセス処理ユニット3は、回転する基板表面に薬液を滴
下して薬液薄膜を形成する回転塗布機器31,32や、回転塗布機器で処理を行
なう前後に基板を熱処理(加熱・冷却)する熱処理機器33,34,35を備え
る。更に、各回転塗布機器31,32及び熱処理機器33,34,35の並びに
図中矢印A方向に水平移動自在な基板搬送機器37を備える。なお、図示するよ
うに、各熱処理機器は、上段に加熱処理用の熱処理機器を、下段に冷却処理用の
熱処理機器をそれぞれ備える。 【0016】 基板搬送機器37は、図示しない駆動系により図中矢印A方向に水平移動自在
なステージ38上面に図中矢印B方向に旋回自在なヘッド39を備え、このヘッ
ド39には、Uの字状の基板支持アーム37a,37bを上下2段に備えて構成
される。また、この各基板支持アーム37a,37bは、ヘッド39から出入り
自在に構成されている。 【0017】 上記構成のプロセス処理ユニット3は、所定の基板処理手順における搬送プロ
セスに基づいて、基板搬送機器37を駆動制御して、基板授受ユニット2におけ
る基板授受位置Pから、上記回転塗布機器といった複数の処理機器のうちの必要
な処理機器に、順次、基板を搬送する。そして、基板が搬送された回転塗布機器
等にて、当該基板処理手順における処理条件に基づいて基板を処理し、搬送され
た各処理機器における処理が完了した処理済み基板を基板授受位置Pに返却する
。 【0018】 なお、回転塗布機器等の処理機器に未処理基板を出入りさせる際に、当該処理
機器内に処理済み基板が残存している場合には、基板を支持していない方の基板
支持アームをヘッド39から迫り出して残存処理済み基板を処理機器から取り除
く。その後、他方の基板支持アームに支持されている未処理基板を処理機器内に
セットする。こうして、効率よく基板処理がなされる。 【0019】 基板授受ユニット2は、図2及び回転式基板処理装置1の一部平面を破断して
示す図3に示すように、カセット設置台4の上面に、未処理基板収納カセットに
相当する基板W(未処理基板)を多段に収納した2基のカセットC1,C2と、
収納待機カセットに相当する基板未収納の2基のカセットC3,C4とを備える
。そして、カセット設置台4内部に、後述する基板検出装置の要部を備え、カセ
ット設置台4の前面に、種々の指示を与えるための主操作パネル5を備える。な
お、カセットC3,C4を基板未収納のカセットとしたが、これに限るわけでな
く、例えば総てのカセットを基板収納済みのカセットとしてもよい。 【0020】 更に、基板授受ユニット2は、各カセットから基板Wを取り出してプロセス処
理ユニット3へ供給したり、各カセット内に基板Wを収納したりするための基板
移送機器6を、カセットC1ないしC4の並びに沿った図中矢印D方向に水平移
動自在に備える。 【0021】 この基板移送機器6は、図2及び図3に示すように、基板Wをその下面で吸引
・吸着する基板吸着アーム7を、カセットにおける基板Wの積み重ね方向(図3
の紙面における表裏方向)に沿って昇降可能で、且つ、図3に示す待機位置とカ
セット内に進入した取り出し位置との間に渡って図中矢印E方向に前後動可能に
備える。 【0022】 このため、基板移送機器6を図中矢印D方向に水平移動させて所望のカセット
の正面まで移動し、その後、当該カセットにおける所望段の基板収納溝に対応す
る高さまでの基板吸着アーム7の上昇,カセット内への基板吸着アーム7の進入
,基板吸着アーム7の僅かな上昇,基板吸着アーム7の後退,基板吸着アーム7
の降下を順次行なえば、カセットからの基板Wの取り出しが完了する。また、こ
の逆の手順で基板吸着アーム7を駆動させれば、カセット内への基板Wの収納が
完了する。 【0023】 基板移送機器6は、上記基板吸着アーム7のほか、基板吸着アーム7でカセッ
トから取り出した基板Wを水平に支持するために、3本の支持ピン8a,8b,
8cをその基台9に昇降自在に備える。また、これら各支持ピンに支持された基
板Wの中心位置合わせを行なうために、基台9の両側に位置合わせ板10を水平
往復動自在に備える。 【0024】 位置合わせ板10の上面には、おのおの4本の案内ピン11が、基板Wの外径
と略同一の曲率となるような配列で、それぞれ突設されている。よって、基台9
から上昇した各支持ピンにより基板Wが支持された状態で、各位置合わせ板10
を水平往復動させると、各案内ピン11が基板Wの外周に当接・離間するため、 基板Wの中心位置合わせが完了する。 【0025】 こうして、カセットから取り出された基板Wは、基板移送機器6により基板授
受位置P(図2参照)に移送された後、既述したプロセス処理ユニット3付属の
基板搬送機器37に受け渡され、当該ユニットにおける回転塗布機器等に、順次
、搬送されて処理される。そして、処理が完了した処理済み基板は、基板搬送機
器37により基板授受位置Pに返却された後、基板移送機器6により所定のカセ
ット内に収納される。なお、処理済み基板の収納先カセットについては後述する
。 【0026】 また、カセット設置台4上面には、図3に示すように、基板の移送モードをロ
ーダ/アンローダ同一カセットモード又はローダ/アンローダ独立カセットモー
ドのいずれか一方に選択したり後述する各種基板関連情報を入力するためスイッ
チやテンキー等有するカセットコントロールパネル18が、各カセット毎に設置
されている。 【0027】 次に、カセット内の基板Wの収納の有無等を検出する基板検出装置20につい
て、図3ないし図6を用いて説明する。図4は基板検出装置20の一部破断正面
図、図5は図4のX−X矢視断面図、図6は図5のY−Y矢視断面図である。 【0028】 図3に示すように、カセット設置台4に載置された各カセットC1ないしC4
の周囲には、カセットを取り囲むコの字状のブラケット21が昇降自在に付設さ
れている。このブラケット21の開口部先端には、カセット内に収納された基板
Wの有無を検出する投光素子23と受光素子22からなる光センサ24が取り付
けられている。そして、図4に示すように、これら投光素子23及び受光素子2
2は、その光軸が水平方向に対して若干傾斜した角度(例えば、2〜3度)で配
設されている。 【0029】 このように上記両素子間の光軸が傾斜しているため、投光素子23から照射さ
れる照射光束を基板Wの厚み以下にまで絞り込まなくても、基板Wの有無によっ て受光素子22への遮光・透光状態が確実に区別されるので、基板Wの有無を精
度良く検出することができる。 【0030】 なお、各カセットにおける基板検出装置20の構成は同一であるため、基板検
出装置20に関する以下の説明においては、カセットC1に付随する基板検出装
置20について行なうこととする。 【0031】 図5に示すように、カセット設置台4におけるカセットC1の下方には、ブラ
ケット21に一体に取り付けられた光センサ24を、このブラケット21ごと昇
降させるための光センサ昇降機構25が設けられている。この光センサ昇降機構
25は、カセット設置台4内部に位置する支持枠26に垂直方向に並設支持され
たロッドレスシリンダ27とガイド棒28とを備える。そして、これらに摺動自
在に嵌入された可動部材29とカセットC1を取り囲むブラケット21とを、カ
セット設置台4を貫通する板状の縦部材30を介して連結して構成されている。 【0032】 このため、ロッドレスシリンダ27の上下端から圧縮空気を供給してロッドレ
スシリンダ27内の図示しない磁石を上下動させると、これに伴って可動部材2
9が上下動することにより、光センサ24はブラケット21とともにカセットC
1に沿って昇降する。なお、光センサ昇降機構25は、上述したようなロッドレ
スシリンダ27に限らず、通常のエアーシリンダや、モータによるネジ送り機構
等を用いて構成することもできる。 【0033】 可動部材29には、櫛歯状のピッチ部材40が上下方向に連結されている。こ
のピッチ部材40には、カセットC1における基板収納溝と同数のスリット41
が、被検出部位として上記収納溝と同一ピッチで形成されている。そして、図4
ないし図6に示すように、支持枠26には、スリット41を取り囲むフォトイン
タラプタ等のタイミング検出センサ42が取り付けられている。よって、このタ
イミング検出センサ42によりピッチ部材40の上下動に伴ってスリット41を
検出するとともに、光センサ24により基板Wの有無を検出することで、カセッ トC1の何段目に基板Wが収納されているかを判断できる。 【0034】 次に、上記した回転式基板処理装置1における制御系について、図7に示すブ
ロック図を用いて説明する。 本実施例におけるこの制御系は、回転式基板処理装置1の全体を統括制御する
メインコントローラ50のほか、そのサブコントローラとして、基板授受ユニッ
ト2を制御する基板授受ユニットコントローラ60と、プロセス処理ユニット3
を構成する各処理機器ごとのコントローラである基板搬送機器コントローラ37
Aと、各回転塗布機器用の回転塗布機器コントローラ31A,32Aと、各熱処
理機器用の熱処理機器コントローラ33A,34A,35Aとを備え、これら各
コントローラの集合体である制御系における基板授受ユニットコントローラ60
が、この実施例において、本発明の移送制御手段M1に相当する。 【0035】 メインコントローラ50は、論理演算を実行する周知のCPU51,CPUを
制御する種々のプログラム等を予め記憶するROM52,種々のデータを一時的
に記憶するRAM53等を中心に論理演算回路として構成され、データの書き込
み及びデータの保持が随時可能で後述する多量のデータを予め記憶する記憶ディ
スク54を内蔵している。 【0036】 そして、このメインコントローラ50は、上記CPU等とコモンバス55を介
して相互に接続された入出力ポート56により、外部との入出力、例えば、後述
する主操作パネル5や、前記基板授受ユニットコントローラ60,基板搬送機器
コントローラ37A,各処理機器ごとの各種コントローラ31Aないし35A等
との間でデータの転送を行なう。 【0037】 基板授受ユニットコントローラ60は、上記メインコントローラ50と同様に
、CPU,RAM,ROM等を備えた論理演算回路として構成されており、光セ
ンサ24及びタイミング検出センサ42のほか、基板移送機器6,カセットコン
トロールパネル18,光センサ昇降機構25等と接続されている。そして、これ
ら 各センサやカセットコントロールパネル18からの信号を始め、当該コントロー
ラで求めた算術演算データをメインコントローラ50に出力する。なお、カセッ
トコントロールパネル18,光センサ24,タイミング検出センサ42,光セン
サ昇降機構25等は、カセット設置台4の上面における4基のカセットC1ない
しC4のそれぞれに備えられており、各々基板授受ユニットコントローラ60に
接続されている。 【0038】 回転塗布機器等の各処理機器ごとの各種コントローラ37A,31Aないし3
5Aは、メインコントローラ50から指令された制御指令値や、各処理機器に備
えられた図示しないセンサからの検出信号に基づいて、各処理機器を制御する。 【0039】 なお、各処理機器ごとの各種コントローラ37A,31Aないし35Aは、上
記メインコントローラ50と同様に、それぞれCPU,RAM,ROM等を備え
るが、その詳細な説明については省略する。 【0040】 次に、上記各処理機器を駆動制御するための基板処理手順について説明する。 基板処理手順は複数種類存在し、図8に示すように、その各々が、各基板処理
手順を特定するための手順番号数値コードと各処理機器における制御指令値等と
を対応付けて、予め記憶ディスク54に書き込み記憶されている。 【0041】 より詳細に説明すると、図8に示すように、各手順番号数値コードのそれぞれ
に関して、必要な処理ステップごとに、各処理ステップにおける工程を表す工程
記号と、その工程を行なう処理機器と、その工程における処理条件とに関するデ
ータが書き込まれている。 【0042】 つまり、各処理ステップにおける工程記号の欄の記号は、それぞれの工程名称
に相当し、工程記号ADは薬液塗布前の加熱工程を、ACは薬液塗布前の冷却工
程を、SCは薬液塗布工程を、SBは薬液塗布後の加熱工程をそれぞれ表す。ま
た、同一の処理ステップにおいて複数の処理機器(処理機器1,2…)が書き込 まれている場合(手順番号数値コード01における処理ステップ1の加熱処理用
の熱処理機器33a,34a)は、いずれかの処理機器で処理すれば良いことを
示す。ただし、処理機器の数値が小さいほど優先的に使用される。例えば、手順
番号数値コード01の場合には、処理機器1の欄の加熱処理用の熱処理機器33
aが優先して使用され、この加熱処理用の熱処理機器33aが処理中であるとし
て使用できなければ、処理機器2の欄の加熱処理用の熱処理機器34aが使用さ
れる。 【0043】 処理ステップ3以外の処理ステップは、工程記号AD,AC,SB等から判る
ように薬液塗布前後の熱処理工程であり、その処理条件欄に記載されているよう
に、該当する処理機器を制御する際の処理温度や処理時間等の制御指令値を表す
数値データを備える。 【0044】 各処理ステップのうち処理ステップ3は、工程記号SCから判るように回転処
理機器を用いた薬液塗布工程であり、薬液塗布を繰り返し行なうことから、当該
処理ステップを更に第1ステップ部分,第2ステップ部分…第iステップ部分等
に区分したデータを有する。 【0045】 つまり、薬液塗布工程である処理ステップ3は、基板を回転させつつ薬液を塗
布するため、使用する複数種類の薬液の指定,処理回転数,回転加速度,薬液吐
出時間(吐出量)といった数多くの処理条件(制御指令値)に基づき実行される
上に、異なった薬液を使用する回転処理を繰り返し行なう。このため、他の処理
より格段に多くの条件データを備えるデータ構成となっている。 【0046】 このように記憶ディスク54には、複数種類の基板処理手順が、膨大な処理条
件のデータを含んで記録されている。 なお、このような記憶ディスク54へのデータの書き込みは、例えば、主操作
パネル5のキーボード5aからのデータ入力や、磁気テープ,フレキシブルディ
スク等の記憶媒体にデータの書き込み・記憶を行なう外部記憶装置70(図7参 照)からの入出力ポート56を介したデータ転送等により行なわれる。 【0047】 次に、上記した構成を備える本実施例の基板授受ユニット2側で行なわれる基
板授受制御(ルーチン)について、図9,図10,図11のフローチャートに基
づき説明する。 【0048】 図9は、基板授受ユニット2のカセットから取り出した基板Wをプロセス処理
ユニット3に受け渡す一連の処理を示す基板授受ルーチンのフローチャートであ
る。なお、その説明に当たっては、基板授受ユニット2側の基板授受ルーチンと
並行してメインコントローラ50において実行されるメインルーチンの一部を示
す図12のフローチャートを援用する。 【0049】 図9の基板受渡しルーチンは、電源が投入されたときにのみ実施する図示しな
い初期処理、即ち、基板授受ユニットコントローラ60におけるCPUの内部レ
ジスタのクリア,RAMにおける所定アドレスへの初期値のセット等を経て実行
される。 【0050】 この初期処理の後には、図9に示すように、まず、基板授受ユニット2とプロ
セス処理ユニット3との間における基板移送モードを決定する処理が行なわれる
(ステップ100,以下単にステップをSと表記する)。この基板移送モード決
定処理は、図10に示すように、処理済み基板をプロセス処理ユニット3で回転
処理が施される以前に収納されていた元のカセット(未処理基板収納カセット)
と同一のカセットに収納するローダ/アンローダ同一カセットモード又は処理済
み基板を元のカセットと異なるカセット(収納待機カセット)に収納するローダ
/アンローダ独立カセットモードのいずれか一方の基板移送モードが選択された
か否かを、主操作パネル5のキーボード5aからのキー入力により判断する(S
101)。そして、いずれかの基板移送モードが選択されるまで待機する。 【0051】 続いて、選択された基板移送モードを基板授受ユニットコントローラ60にお けるRAMの所定アドレス(モード指示アドレス)に記憶する(S103)。例
えば、ローダ/アンローダ同一カセットモードが選択されれば、モード指示アド
レスの値を1とし、ローダ/アンローダ独立カセットモードが選択されれば、モ
ード指示アドレスの値を0とする。なお、電源投入時には、このモード指示アド
レスに値「0」又は値「1」のうち予め指示された一方の値が初期値としてセッ
トされるよう構成し、初期の基板移送モードとしていずれかの基板移送モードが
自動的に設定されるようにすることもできる。この場合には、S101の処理を
、基板移送モードの選択有無に替えて、基板移送モードの変更有無にすればよい
。 【0052】 基板移送モードが選択された後には、基板を収納したカセットC1ないしC4
のうちどのカセットの基板を処理するのかという処理カセット(収納元カセット
)の指示や、複数の収納元カセットの基板を処理する場合にはカセット単位の処
理順序の指示がなされたか否かを、各カセットコントロールパネル18からの入
力により判断する(S105)。そして、これらの指示がなされるまで待機する
。なお、カセット単位の処理順序の指定は、処理すべき基板を収納した処理カセ
ットを指示するためのスイッチ等の操作がなされた順に応じて決定する。 【0053】 これらの指示がなされると、次に、S103にて記憶した基板移送モードがロ
ーダ/アンローダ同一カセットモードであったか否かをモード指示アドレスの値
から判断し(S107)、肯定判断すれば次のS110に移行する。一方、S1
07にてローダ/アンローダ独立カセットモードであると判断すれば、プロセス
処理ユニット3にて処理された後の処理済み基板を収納する収納先カセットが収
納元カセットに対応して指示されたか否かを、カセットコントロールパネル18
からの入力により判断し(S109)、当該指示がなされるまで待機する。 【0054】 つまり、ローダ/アンローダ同一カセットモードであれば、収納元カセットと
収納先カセットとは同一なので、処理済み基板の収納カセットの指示は不要であ
るとして、S109の処理はローダ/アンローダ独立カセットモードが選択され
たときにのみ実行される。また、上記収納先カセットの指定は、例えばカセット C1内の未処理基板を処理完了後にカセットC3のカセットに収納するというよ
うに、収納元カセットと収納先カセットとを対応付けて行なわれる。 【0055】 こうして、S107,S109により、基板移送モードの選択に付随した各種
の指示がなされると、未処理基板をプロセス処理ユニット3に移送するに当たっ
て、基板移送モードの選択に付随した上記各種情報以外に必要な情報、即ち、プ
ロセス処理ユニット3における基板処理手順を特定するための既述した手順番号
数値コードの入力有無を、カセットコントロールパネル18や主操作パネル5の
スイッチ又はテンキー等からなされたか否かによって判断する(S110)。そ
して、上記基板移送モード以外の情報が入力されなければ何の処理を行なうこと
なく当該入力があるまで待機する。 【0056】 つまり、基板処理手順に関しては、図8に示すような基板処理手順そのものの
詳細なデータそのものではなく、手順番号数値コードを入力するに過ぎない。ま
た、手順番号数値コードの選択指定は、カセット個々或はカセット内の基板個々
のいずれかを単位として行なわれる。つまり、同一カセット内の総ての基板につ
いて同一の手順番号数値コードを指定したり、同一カセット内の基板であっても
異なる手順番号数値コードを指定したりすることができる。そして、カセットコ
ントロールパネル18のキー操作を介して入力された手順番号数値コードは、基
板授受ユニットコントローラ60の入出力ポートを介してメインコントローラ5
0に出力される。 【0057】 こうして基板移送モードの決定処理及び手順特定数値コードの入力がなされる
と、処理すべき基板に関して必要な基板関連情報(基板移送モードの区別,収納
元カセットの指示,カセット単位の処理順序の指示,収納先カセットの指示,手
順特定数値コードの指示等を含む情報)が完備する。 【0058】 そこで、次に、基板への回転処理の開始が指示されたか否かを、オペレータに
よるカセットコントロールパネル18やキーボード5aの所定操作の有無に基づ き判断する(S115)。ここで、上記所定操作がなされるまで何の処理をする
ことなく待機する。そして、所定操作がなされて基板への回転処理の開始が指示
されたと判断すれば、S105にて指示された収納元カセットについて基板の有
無を検出する基板検出処理を実行する(S120)。 【0059】 この基板検出処理は、図11に示すように、光センサ昇降機構25に上昇信号
を出力して、図4,図5に示すようにカセットの最下端の初期位置に位置する光
センサ24を、カセット下端から上端に向けて連続的に上昇させる。そして、光
センサ24に伴って上昇するピッチ部材40のスリット41の通過状態をタイミ
ング検出センサ42により検出しつつ、光センサ24によって基板Wの有無を一
括して走査する(S121)。これにより、収納元カセットの基板収納溝毎に基
板有無が検出される。 【0060】 その後、カセット内における基板収納溝毎の基板有無の検出結果と入力した基
板関連情報とに基づいてカセットにおける基板Wの収納状況を把握して、図13
,図14に示すような後述する基板収納状況データを作成するとともに、これを
基板授受ユニットコントローラ60内のRAM又はバックアップRAMに記憶す
る(S123)。そして、この基板収納状況データの記憶に当たっては、所定番
地のアドレスからカセット毎の基板収納溝に対応して順次記憶する。 【0061】 なお、4基のカセットC1ないしC4内に、もれなく基板が収納された場合に
備えて、各カセットの基板収納溝における基板個々についてデータを記憶できる
よう、上記アドレスの総数は、上記所定番地から十分確保されている。具体的に
は、本実施例において使用する各カセットはそれぞれ26段の基板収納溝を備え
ていることから、4×26(104)のアドレス総数が用意されている。そして
、これに限らず、基板収納溝の段数に応じたアドレス総数を用意すればよいこと
は勿論である。また、データを書き込む最初のアドレスは、書込開始アドレス(
AA1)として予め設定されている。 【0062】 例えば、ローダ/アンローダ同一カセットモードが選択され(S101)、図
2に示す二つのカセット(C1,C2)をC1,C2の順に処理するよう指示さ
れた(S105)場合には、カセットC1,C2についてこの順に(カセットC
の数値が小さい順に)基板検出(S121)を実行し、図13に示すようなデー
タを基板収納状況として作成・記憶する(S123)。この場合、上記書込開始
アドレス(AA1)は、最初に基板有無を検出するカセットC1の最下段の基板
収納溝に対応し、この溝の基板に関するデータがアドレスAA1 領域に書き込ま
れる。そして、アドレスAA2 領域には、カセットC1の最下段から2段目の基
板収納溝の基板に関するデータが書き込まれる。 【0063】 図13に示すように、各アドレスには、収納元カセットのカセット番号(収納
元カセットNo.)と、そのカセットにおける最下段の基板収納溝から数えて何
段目の基板収納溝であることに相当する溝番号と、カセット単位の処理順序(搬
送順序)と、基板有無検出結果(基板ありの場合は「1」,基板なしの場合は「
0」)と、収納先カセットのカセット番号(収納先カセットNo.)とが書き込
まれる。そして、図13の基板収納状況データからは、カセットC1の下から3
段目の基板収納溝に基板が無く、カセットC2の下から1段目及び25段目に基
板が無いので、処理すべき基板の総数がカセットC1(25枚)とカセットC2
(24枚)とで49枚であることが判る。 【0064】 この場合、ローダ/アンローダ同一カセットモードが選択されているので、収
納先カセットは収納元カセットと同一となり、収納先カセットNo.として収納
元カセットNo.が書き込まれる。また、基板有無の検出を要するカセットは、
カセットC1,C2であるので、アドレスAC1 以降にはデータが書き込まれな
い。勿論、カセットC1〜C4の総てのカセットが処理すべき基板を収納した収
納元カセットであり、これら総てのカセットについて処理するよう基板関連情報
を入力した場合には、アドレスAC1 以降にもデータが書き込まれる。 【0065】 一方、ローダ/アンローダ独立カセットモードが選択され(S101)、図2 に示す二つのカセット(C1,C2)をC2,C1の順に処理するよう指示され
(S105)、次いで処理完了後の基板を収納可能な空のカセットC3,C4が
収納元カセットC1,C2のそれぞれに対応して指示された(S109)場合に
は、カセットC1,C2について基板検出(S121)を実行し、図14に示す
ようなデータを基板収納状況として作成・記憶する(S150)。この場合には
、収納先カセットNo.のデータとしては、カセットC1,C2に対応して指示
された空のカセットC3,C4が書き込まれる。そして、図14の基板収納状況
データからは、カセットC1の下から3段目の基板収納溝に基板が無いので、処
理すべき基板の総数がカセットC1(25枚)とカセットC2(26枚)とで5
1枚であることが判る。 【0066】 なお、処理完了後の基板を収納可能なカセットC3,C4についても光センサ
24等による基板有無の検出を実行して、このカセットC3,C4内にはすでに
基板が収納されていることが判明した場合には、その旨報知するよう構成するこ
ともできる。 【0067】 このようにしてカセット毎の基板収納状況を記憶した後には、基板関連情報と
S121で検出された基板検出結果とを、即ち基板収納状況データをメインコン
トローラ50へ出力する(S125)。その後、メインコントローラ50からの
後述する基板移送の開始を許可する旨の基板移送許可指令信号又は基板移送を禁
止する旨の基板移送禁止指令信号の入力有無に基づいて、基板移送の開始可否の
判断を行なう(S130)。 【0068】 そして、基板移送禁止指令信号の入力を受ければ、基板授受ユニットコントロ
ーラ60では、S130にて基板移送開始を禁止されたと判断し、前記したS1
00へ移行する。なお、この際、ディスプレイ5b等に基板関連情報を再検討す
る旨の警告文等を適宜表示し、基板関連情報等の不備が解消するまでS100以
下の処理を待機する。一方、基板移送開始指令信号の入力を受ければ、実際に基
板を移送すべくS135以降の処理に移行する。 【0069】 なお、以下の説明に当たっては、基板授受ルーチンの上記S130の処理やそ
れ以降の処理の理解を助けるために、メインコントローラ50において実行され
ているメインルーチンの一部についての説明を必要に応じて行なうこととする。 【0070】 図12に示すように、メインコントローラ50では、基板授受ルーチンからの
基板収納状況データの入力を受けて、メインルーチンにおけるS200にて、基
板関連情報等をチェックする。つまり、入力した基板関連情報に何らかの不都合
がないか、或いは、プロセス処理ユニット3の各処理機器から何らかの異常の報
知を受けていないか、その他諸々を確認することにより、基板の回転処理を開始
できる態勢が整っているか否かを判断する。なお、基板関連情報に不都合がある
場合の例としては、収納元カセット(カセットC1,C2)に関してカセットコ
ントロールパネル18等から予め入力された手順番号数値コードに対応する基板
処理手順が、その手順における各処理条件データにデータの未入力があるまま記
憶ディスク54に記憶されている場合などがある。また、処理機器から何らかの
異常の報知を受けている場合の例としては、例えばセンサ不良により熱処理機器
の温度制御ができない場合などがある。 【0071】 S200における基板関連情報等のチェックの結果、何らかの不備がある場合
には、収納元カセットからプロセス処理ユニット3へ基板を供給する基板移送に
支障があるとして、基板移送を禁止する旨の基板移送禁止指令信号を基板授受ユ
ニットコントローラ60へ出力し(S220)、その後、基板授受ルーチンにお
いては、既述したように、S130でこの基板移送禁止指令信号の入力を受けて
基板の移送を行なわないと判断する。 【0072】 一方、S200でのチェック結果に何の不備もなく、基板処理が可能の場合に
は、メインコントローラ50では、基板授受ユニットコントローラ60から入力
を受けた基板収納状況データに基づいて、S121で検出された基板毎に、基板
を区別するために新たに付与した基板情報と、収納元カセットNo.,収納先カ セットNo.といったカセット単位の情報(カセット情報)と、基板に施す基板
処理手順を特定するためにカセットコントロールパネル18等から収納元カセッ
トごとに予め入力された手順番号数値コードとを対応付けた、図15に示すよう
な基板データを作成し、これを記憶ディスク54に記憶する(S205)。なお
、基板データをRAM53に記憶してもよいことは勿論である。 【0073】 ここで、基板を区別する基板情報とは、回転式基板処理装置1において電源が
投入されて遮断されるまでに渡って処理する総ての未処理基板を、個々に区別す
る情報であり、電源投入直後の基板授受ルーチンで収納元カセット内に基板有り
とされた最初の検出基板を「1」とし、各検出基板に対して通し番号が付与され
る。本基板授受ルーチンが電源投入直後のものであり、S123で図14の基板
収納状況データを作成・記憶すれば、今回処理すべき基板の総数はカセットC1
,C2の合計で50枚であることから、これら処理すべき基板の個々に対して、
基板有無検出順に「1」から「51」までの基板情報が付与される。そして、2
度目以降の基板授受ルーチンが実行される場合には、メインルーチンのS205
にて、「52」以降の基板情報が付与される。 【0074】 なお、記憶ディスク54への上記基板データの書き込みに際しては、予め設定
された書込開始アドレス(W1)から実施される。 【0075】 このようにして、メインコントローラ50におけるメインルーチン側で基板毎
の基板データの作成・記憶が完了すると、メインコントローラ50は、プロセス
処理ユニット3の各処理機器へ、図8に示す基板処理手順の詳細な条件やデータ
のうち基板データにおける手順番号数値コードで特定された基板処理手順に関す
る詳細な条件やデータを転送する(S210)。そして、このデータ転送は、次
のようになされる。つまり、メインルーチンにおける図示しない処理ステップに
おいて、プロセス処理ユニット3において回転処理される基板に対する手順番号
数値コードの切り替わり時期を算出し、この手順番号数値コードの切り替わりタ
イミングの都度、データ転送を行なう。 【0076】 例えば、図14に示すようにカセットC2,C1の順に基板を回転処理し、図
15に示すようにカセットC2の基板について手順番号数値コード「28」が付
与されている場合には、収納元カセットNo.がC2で溝番号が1の基板をプロ
セス処理ユニット3に供給する際に、手順番号数値コード「28」で特定された
基板処理手順に関する詳細な条件やデータが、この基板移送に先立って各処理機
器に転送される。また、カセットC1の基板について手順番号数値コード「01
」が付与されている場合には、手順番号数値コード「01」で特定された基板処
理手順に関する詳細な条件やデータが基板移送に先立って転送される。 【0077】 続いてメインコントローラ50では、プロセス処理ユニット3における各処理
機器の制御状態に関する報告を各処理機器毎のコントローラから受けることによ
って、各処理機器が基板処理可能な状態(熱処理機器における温度制御完了等)
にあるか否かを判断し(S215)、プロセス処理ユニット3の各処理機器へ転
送した手順番号数値コードで特定される基板処理手順に該当する総ての処理機器
が基板処理可能と判断するまで待機する。しかる後、上記総ての処理機器が基板
処理可能な状態となれば、収納元カセットからプロセス処理ユニット3へ基板を
供給して基板処理が開始できるとして、基板移送の開始を許可する旨の基板移送
許可指令信号を基板授受ユニットコントローラ60へ出力する(S225)。 【0078】 このようにして基板授受ユニットコントローラ60が基板移送許可指令信号の
入力を受けると、基板授受ユニット2における基板授受ルーチン側では、S13
0にて基板移送が開始できると判断し、S135以降の処理を実施する。つまり
、S135以降の処理により、収納元カセットからプロセス処理ユニット3への
未処理基板の供給、或は、処理済み基板を収納先カセット内に収納するためのプ
ロセス処理ユニット3からカセットへの基板の収納のいずれか一方を開始する。 【0079】 まず基板移送の開始可否を判断する上記S130に続くS135にて、未処理
基板の供給又は処理済み基板の収納の何れを行なうべきかを、メインコントロー ラ50からの基板収納指令信号(プロセス処理ユニット3の基板搬送機器37よ
り基板を受け取ってカセットへ収納する旨の指令信号)の入力有無に基づき判断
する。 【0080】 ここで、メインコントローラ50からの基板収納指令信号が未入力であれば未
処理基板の供給を開始すると判断してS140以降の処理を実行し、基板収納指
令信号が入力済みであれば処理済み基板の収納を実行すると判断して後述するS
136以降の処理を実行する。 【0081】 S135にて未処理基板の供給開始を判断した場合には、プロセス処理ユニッ
ト3への未処理基板の供給を実際に実行するか否かを、メインコントローラ50
からの基板供給実行指令信号の入力有無に基づいて判断する(S140)。そし
て、この基板供給実行指令信号の入力がなければS135に移行し、当該指令信
号を入力すれば未処理基板の供給を実行すべく後述するS141に移行する。 【0082】 つまり、上記したメインルーチンにおけるS215にて総ての処理機器が基板
処理可能な状態であると判断され未処理基板の供給を開始できる場合であっても
、未処理基板の供給を実行するタイミングは、メインコントローラ50から入力
を受ける基板供給実行指令信号により決定される。 【0083】 なお、この基板供給実行指令信号は、メインルーチンにおけるS215以降の
処理ステップにて、プロセス処理ユニット3における各処理機器での基板処理状
態から未処理基板を新たにプロセス処理ユニット3に供給できるか否かを判断し
、その判断結果に基づいてメインコントローラ50から基板授受ユニットコント
ローラ60へ出力される。例えば、メインルーチンのS210にてプロセス処理
ユニット3の各処理機器へ転送した基板処理手順に該当する総ての処理機器にお
いて基板処理中であれば、未処理基板をプロセス処理ユニット3に供給できる状
態ではないと判断され基板供給実行指令信号は出力されない。 【0084】 こうしてS140にて基板供給実行指令信号の入力に基づき未処理基板の供給
実行を判断すると、基板移送機器6に制御信号を出力してこれを駆動し、カセッ
トからの基板の取り出し,取り出した基板の基板授受位置Pへの移送,並びに位
置合わせ板10による基板Wの中心位置合わせ等を順次実行し、未処理基板の供
給移送を行なう(S141)。 【0085】 なお、このようにして基板を移送する際には、S123で記憶したカセット毎
の基板収納状況データを参照して、基板移送機器6を駆動制御する。具体的には
、カセット単位の処理順序に従ったカセット順(カセットC1,C2の順(図1
3)、カセットC2,C1の順(図14))にそのカセット内の基板Wを取り出
しに行く。更に、各カセットにおいては、基板有りとされた基板収納溝のみに対
応させて基板吸着アーム7を進入させるとともに、基板有りとされた基板収納溝
のうちの最下段の基板収納溝から順次基板を取り出しに行く。 【0086】 そして、基板授受位置Pに設置した図示しないセンサ等からの検出信号により
、カセットから基板授受位置Pまでの基板移送が完了したか否かを判断し(S1
42)、上記検出信号を入力するまで、即ち基板授受位置Pまでの基板移送が完
了するまで待機する。基板授受ユニットコントローラ60がセンサ等からの検出
信号を入力すれば、基板授受位置Pまでの1枚の基板の移送が完了したとして、
その旨の信号である移送完了信号をメインコントローラ50に出力する(S14
3)。 【0087】 なお、プロセス処理ユニット3側では、上記移送完了信号の入力を受けたメイ
ンコントローラ50からの指示によって、基板授受位置Pからの基板の受け取り
並びに熱処理機器等への基板搬送を実行する。即ち、基板授受位置P手前で待機
しているプロセス処理ユニット3の基板搬送機器37を制御して、処理済み基板
を支持していない方の基板支持アーム37a又は37bをヘッド39から迫り出
させ、基板授受位置Pから未処理基板を受け取る。そして、受け渡されるべき基
板毎にメインルーチンのS205で作成された基板データにおける手順番号数値
コードで特定される基板処理手順に従って基板搬送機器37を駆動制御し、当該 基板処理手順に該当する各処理機器に基板を順次搬送する。 【0088】 上記S143にて、基板授受位置Pまでの1枚の基板の移送が完了した旨の移
送完了信号をメインコントローラ50に出力した後には、当該1枚の基板に引き
続いてプロセス処理ユニット3へ供給すべき供給対象基板(S110にて基板有
りとされた総ての未処理基板)が残存しいるか否かを判断する(S145)。そ
して、供給対象基板が有ると判断すれば、引き続き基板供給を行なうべくS13
5に移行し、供給対象基板が無いと判断すれば、後述するS150に移行する。 【0089】 つまり、総ての供給対象基板がプロセス処理ユニット3へ供給されるまで、上
記S135,S140,S141,S142,S143,S145からなる一連
の基板供給ループの処理を繰り返し行なうことで、メインコントローラ50から
の基板収納指令信号が未入力の間に渡って、メインコントローラ50からの基板
供給実行指令信号の出力タイミングで未処理基板が1枚ずつプロセス処理ユニッ
ト3へ供給される。 【0090】 なお、S145における上記供給対象基板の有無の判断は、メインコントロー
ラ50から出力される基板供給完了信号の入力有無に基づき下される。この基板
供給完了信号は、S205で記憶した基板データにおける処理対象基板枚数の基
板が総てプロセス処理ユニット3へ供給されたことを表す信号であり、上記処理
対象基板枚数とプロセス処理ユニット3における処理完了基板枚数とを照合する
メインルーチンにおけるS215以降の処理ステップにて出力される。 【0091】 一方、このように上記基板供給ループの処理を繰り返し実施して次々と未処理
基板を供給する間に、末処理基板がプロセス処理ユニット3の各処理機器を一巡
して一連の回転処理が完了し、基板搬送機器37によって処理済み基板が基板授
受位置Pへ搬送(返送)されて来ると、処理済み基板を収納先カセット内に収納
すべく、メインコントローラ50から基板授受ユニットコントローラ60に基板
収納指令信号が出される。 【0092】 この基板収納指令信号も、既述した基板供給実行指令信号と同様、メインルー
チンにおけるS215以降の処理ステップにて、基板授受位置Pへの処理済み基
板の搬送終了の判断に基づき出力される。 【0093】 そして、この基板収納指令信号を入力した基板授受ユニットコントローラ60
は、S135にて基板収納指令信号の入力に基づき収納先カセットへの処理済み
基板の収納を実行すべくS136へ進み、基板移送機器6を介して処理済み基板
をカセットへ収納する。つまり、基板移送機器6に制御信号を出力してこれを駆
動し、位置合わせ板10による処理済み基板の中心位置合わせ,基板授受位置P
から収納先カセット手前までの移送,収納先カセットへの基板収納等を順次実行
し、処理済み基板の収納移送を1枚ずつ行なう(S136)。この1枚の処理済
み基板の収納移送が完了すると、S135に移行して、既述したように、未処理
基板の供給又は処理済み基板の収納の何れを行なうべきかの判断を、メインコン
トローラ50からの基板収納指令信号の入力有無に基づき繰り返し実行する。 【0094】 なお、この基板の収納移送は、先のS115において作成・記憶した基板収納
状況データに基づいて、基板授受位置Pへ返送基板順に、予め設定入力した処理
済み基板の収納先カセットの所定の段の収納溝に対して行なわれる。 【0095】 以上のように未処理基板の供給又は処理済み基板の収納のいずれかを、メイン
コントローラ50からの基板収納指令信号の入力状況に応じて繰り返し実行して
いる間に、S145にてプロセス処理ユニット3へ供給すべき供給対象基板が総
てプロセス処理ユニット3に供給されたと判断すれば、次のS150へ移行する
。 【0096】 このS150では、当該基板授受ルーチンで回転処理を指示した総ての基板(
カセットC1,C2内の基板)がプロセス処理ユニット3の各処理機器で回転処
理され、処理済みの総ての基板が基板授受ユニット2の収納先カセットへ収納さ
れたか否かを判断する。そして、総ての処理済み基板が収納先カセットへ収納 されていないと判断すれば先のS135へ移行し、総ての処理済み基板について
収納先カセットへの収納が完了したと判断すれば本基板受渡しルーチンを終了す
る。 【0097】 なお、上記S150における総ての処理済み基板についての収納完了の判断は
、やはり、メインルーチンにおけるS215以降の処理ステップにてメインコン
トローラ50から既述した基板供給実行指令信号と同様にして出力される収納完
了信号の入力有無に基づき下される。 【0098】 以上説明したように本実施例の回転式基板処理装置1は、基板授受ユニット2
とプロセス処理ユニット3との間における基板授受を、処理済み基板を回転処理
以前に収納されていた収納元カセットとは異なるカセットに収納するローダ/ア
ンローダ独立カセットモードによっても、処理済み基板を収納元カセットに収納
するローダ/アンローダ同一カセットモードによってでも行なうことができる。
しかも、この両基板移送モードの使い分けに、基板授受ユニット2延いては回転
式基板処理装置1の改造等を必要とせず、簡単なスイッチング操作を要するに過
ぎない。 この結果、本実施例の回転式基板処理装置1によれば、基板授受ユニット2と
プロセス処理ユニット3との間で基板を授受するに当たって、回転式基板処理装
置1の使い勝手の向上を図ることができる。 【0099】 また、本発明の回転式基板処理装置を導入するに際して、管理したり使用する
カセット数の削減や装置設置場所の省スペース化等といった使用者の要求に答え
ることができる。 【0100】 以上本発明の一実施例について説明したが、本発明はこの様な実施例になんら
限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々なる態様
で実施し得ることは勿論である。 例えば、未処理基板を収納したカセット毎に異なる基板処理手順で基板を処理 する回転式基板処理装置に適用することもできる。 【0101】 【発明の効果】 以上説明したように本発明の回転式基板処理装置によれば、基板処理手順に基
づいて回転処理機器を始めとする複数の処理機器により基板を処理する基板処理
部と基板を収納するカセットの設置される基板供給部との間における基板授受を
、処理済み基板を未処理基板収納カセットに収納する第1の移送制御モードと、
処理済み基板を未処理基板収納カセットとは異なる収納待機カセットに収納する
第2の移送制御モードのうちの任意の基板移送モードに基づいて行なうことがで
きる。しかも、この両基板移送モードの使い分けに回転式基板処理装置の改造等
を必要とせず、簡単な操作を要するに過ぎない。 【0102】 この結果、基板処理部との間における基板授受の自由度が増し、回転式基板処
理装置の使い勝手の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】
本発明の回転式基板処理装置の概略構成を例示するブロック図。
【図2】
実施例の回転式基板処理装置1の概略斜視図。
【図3】
実施例の回転式基板処理装置1の一部平面を破断して示す平面図。
【図4】
回転式基板処理装置1の基板授受ユニット2における基板検出装置20の一部
破断正面図。 【図5】 図4におけるX−X矢視断面図。 【図6】 図5におけるY−Y矢視断面図。 【図7】 回転式基板処理装置1の全体を統括制御するメインコントローラ50を中心と
した制御系のブロック図。 【図8】 本実施例のプロセス処理ユニット3の各処理機器が行なう回転基板処理の基板
処理手順を説明するための説明図。 【図9】 回転式基板処理装置1における基板授受ユニット2が行なう基板授受ルーチン
を示すフローチャート。 【図10】 上記基板授受ルーチンの処理の一部を詳細にを示すフローチャート。 【図11】 上記基板授受ルーチンの処理の一部を詳細にを示すフローチャート。 【図12】 上記基板授受ルーチンと並行してメインコントローラ50において実行される
メインルーチンの一部を示すフローチャート。 【図13】 基板授受ルーチンにおける処理を説明するための説明図。 【図14】 基板授受ルーチンにおける処理を説明するための説明図。 【図15】 メインルーチンにおける処理を説明するための説明図。 【符号の説明】 1 回転式基板処理装置 2 基板授受ユニット 3 プロセス処理ユニット 4 カセット設置台 5 主操作パネル 6 基板移送機器 18 カセットコントロールパネル 20 基板検出装置 24 光センサ 25 光センサ昇降機構 31,32 回転塗布機器 33,34,35 熱処理機器 37 基板搬送機器 42 タイミング検出センサ 50 メインコントローラ 60 基板授受ユニットコントローラ C1,C2,C3,C4 カセット W 基板 P 基板授受位置
破断正面図。 【図5】 図4におけるX−X矢視断面図。 【図6】 図5におけるY−Y矢視断面図。 【図7】 回転式基板処理装置1の全体を統括制御するメインコントローラ50を中心と
した制御系のブロック図。 【図8】 本実施例のプロセス処理ユニット3の各処理機器が行なう回転基板処理の基板
処理手順を説明するための説明図。 【図9】 回転式基板処理装置1における基板授受ユニット2が行なう基板授受ルーチン
を示すフローチャート。 【図10】 上記基板授受ルーチンの処理の一部を詳細にを示すフローチャート。 【図11】 上記基板授受ルーチンの処理の一部を詳細にを示すフローチャート。 【図12】 上記基板授受ルーチンと並行してメインコントローラ50において実行される
メインルーチンの一部を示すフローチャート。 【図13】 基板授受ルーチンにおける処理を説明するための説明図。 【図14】 基板授受ルーチンにおける処理を説明するための説明図。 【図15】 メインルーチンにおける処理を説明するための説明図。 【符号の説明】 1 回転式基板処理装置 2 基板授受ユニット 3 プロセス処理ユニット 4 カセット設置台 5 主操作パネル 6 基板移送機器 18 カセットコントロールパネル 20 基板検出装置 24 光センサ 25 光センサ昇降機構 31,32 回転塗布機器 33,34,35 熱処理機器 37 基板搬送機器 42 タイミング検出センサ 50 メインコントローラ 60 基板授受ユニットコントローラ C1,C2,C3,C4 カセット W 基板 P 基板授受位置
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 【請求項1】 所要の処理液を用いて基板に回転処理を施す回転処理機器を始
めとする複数の基板処理用の処理機器を有する基板処理部と、 基板を多段に収納可能なカセットに対する基板の取り出し及び収納と、該カセ
ットと前記基板処理部との間における基板移送とを行なう基板移送機器を有する
基板供給部と、 前記基板移送機器を駆動制御して、カセットから取り出した未処理基板を前記
基板処理部へ移送する未処理基板供給移送と、該基板処理部における複数の基板
処理用の処理機器により処理された処理済み基板を移送してカセットに収納する
処理済み基板収納移送とを行なう移送制御手段と を備える回転式基板処理装置であって、 前記基板供給部は、 未処理基板を多段に収納した複数の未処理基板収納カセットと基板を多段に収
納可能な複数の収納待機カセットとを設置することが可能なカセット設置台を有
し、 前記移送制御手段は、 前記未処理基板収納カセットから基板を取り出して基板処理部へ移送し、処理
済み状態になって基板処理部から受け取った基板を、当該基板が未処理状態であ
った際に収納されていたのと同一のカセットである前記未処理基板収納カセット
に収納するように基板移送機器を駆動制御する第1の移送制御モードと、 前記未処理基板収納カセットから基板を取り出して基板処理部へ移送し、処理
済み状態になって基板処理部から受け取った基板を、当該基板が未処理状態であ
った際に収納されていたのと異なるカセットである前記収納待機カセットに収納
するように基板移送機器を駆動制御する第2の移送制御モードのうちから、外部
からの指示に基づいて前記第1の移送制御モード又は第2の移送制御モードのい
ずれか一方に設定する制御モード設定機能と、 該制御モード設定機能により前記第2の移送制御モードが設定された場合に処 理済み状態になって基板処理部から受け取った基板の収納先カセットとなる前記
収納待機カセットを、基板の取り出しカセットである前記未処理基板収納カセッ
トに対応付けて前記未処理基板収納カセットごとに設定する収納先カセット設定
機能とを有すること を特徴とする回転式基板処理装置。
Family
ID=
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