JP2597920B2 - 射出成形機の温度制御方法 - Google Patents

射出成形機の温度制御方法

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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、射出成形機における加熱シリンダの温度制
御に関する。
従来の技術 射出成形機の加熱シリンダの温度制御は、従来、PID
方式の温度制御が行われている。すなわち、加熱シリン
ダの各加熱帯の温度を温度センサ等で検出し、この検出
温度が設定温度になるようにP(比例),I(積分),D
(微分)制御のフィードバック制御が行われている。そ
して、このフィードバック制御の比例ゲイン,積分ゲイ
ン,微分ゲインは最適になるように、ある決められた固
定した値に設定されている。
発明が解決しようとする課題 使用する樹脂の種類によって熱を吸収する度合いや、
発熱の度合いが異なる。そのため、温度制御のフィード
バックゲインを1組の値に固定している従来の温度制御
方式では、必ずしも使用する樹脂の種類に合った最適の
温度のフィードバック制御が得られないという欠点があ
った。
また、温度制御の場合、フィードバックゲインを大き
くすると、定常状態では制御系は安定するが、温度上昇
状態から定常状態に移行する際にオーバシュートが生じ
制御が不安定になる。逆に、フィードバックゲインを小
さくすると、温度上昇状態から定常状態に移行するとき
には制御は安定するが、定常状態では偏差が大きくなる
という問題がある。
第4図はフィードバックゲインを大きく取ったときに
おける温度変化を示した図で、温度立上がり時、すなわ
ち、温度を目標の設定温度まで上昇させるときには、短
い期間で上昇するが、ゲインが大きいことからオーバー
シュート、アンダーシュートが生じ、安定した定常状態
になるのに時間を要し、安定した制御が得られない。
一方、第5図は、フィードバックゲインを小さくした
場合のときの温度変化を示す図で、フィードバックゲイ
ンが小さいことから、温度立上がり時に目標の設定温度
に達するまでに時間がかかると共に、定常状態において
も、温度偏差が大きく、設定温度を保持できないという
問題がある。
以上のように、フィードバックゲインが大きすぎて
も、また、小さすぎても問題があり、フィードバックゲ
インの最適値を得ることは非常に困難である。
そこで、本発明の第1の目的は、使用する樹脂に応じ
て最適の温度制御が得られる温度制御方式を提供するこ
とにある。
さらに、本発明の第2の目的は、温度上昇状態から定
常状態に移行する間において、制御系の安定を得ると共
に、定常状態においても、温度偏差を小さくし、安定し
た温度制御方法を提供することにある。
課題を解決するための手段 本発明は、射出成形機における加熱シリンダの温度を
検出し、該検出温度が設定温度になるようにフィードバ
ック制御する射出成形機の温度制御方法において、本発
明は、樹脂の種類に応じて最適のフィードバックゲイン
を予め射出成形機の制御装置に記憶させておき、制御装
置は、設定された樹脂に対応するフィードバックゲイン
を読みだし、その読み出したフィードバックゲインによ
って温度のフィードバック制御を行うようにする。ま
た、温度偏差が所定値より大きいときは、上記フィード
バック制御系のゲインを小さくし、上記温度偏差が上記
所定値以下のときには、上記ゲインを大きくすることに
よって、温度上昇状態から定常状態に移行する過渡期に
おいても安定した温度制御を得ると共に、定常状態にお
いても温度偏差の小さい安定した制御を実施できるよう
にした。
作用 使用する樹脂が制御装置に設定されると、制御装置
は、設定されている樹脂に対応するフィードバックゲイ
ンを読みだし、読み出したフィードバックゲインによっ
て温度のフィードバック制御を行う。そのため、使用す
る樹脂の種類に適したフィードバックゲインを用いて温
度が制御されるから最適の温度制御ができる。
さらに、温度上昇状態時(温度の立上がり時)では、
温度偏差は大きい。このような温度偏差が大きいときに
は、フィードバックゲインを小さくして温度のフィード
バック制御を行う。フィードバックゲインが小さいこと
から、加熱シリンダの温度が目標とする設定温度に達す
るには時間を要するが、射出成形機の射出動作をまだ開
始していないので問題はない。そして、温度偏差が所定
値以下になると、すなわち、定常状態になると、フィー
ドバックゲインを大きくする。その結果、小さな温度偏
差でも応答がよくなり、温度偏差は小さくなり制御は安
定する。
実施例 第2図は、本発明の一実施例の射出成形機の要部ブロ
ック図である。
第1図において、1はスクリュー、2は加熱シリン
ダ、3は射出用のスクリュー1を軸方向に駆動するサー
ボモータ、4は該サーボモータ3の回転を検出し、スク
リュー位置を検出するためのパルスコーダである。加熱
シリンダ2は複数の加熱帯に分けられ、各加熱帯にはバ
ンドヒータB1〜Bnが装着され、各バンドヒータB1〜Bnは
開閉器7−1〜7−nを介して電源6に接続され、加熱
シリンダ2を加熱するようになっている。また、各加熱
帯には温度変換器5の温度センサ部S1〜Snが配設され、
各加熱帯の温度を検出するようになっている。
符号20は、射出成形機を制御する制御装置としての数
値制御装置(以下、NC装置という)で、該NC装置20はNC
用のマイクロプロセッサ(以下、CPUという)21とプロ
グラマブルマシンコントローラ(以下、PMCという)用
のCPU22を有しており、PMC用CPU22には射出成形機のシ
ーケンス動作を制御するシーケンスプログラム等を記憶
したROM23とデータの一時記憶に用いられるRAM24が接続
されている。
NC用CPU21には射出成形機を全体的に制御する管理プ
ログラムを記憶したROM25および射出用,クランプ用,
スクリュー回転用,エジェクタ用等の各軸のサーボモー
タを駆動制御するサーボ回路がサーボインターフェイス
26を介して接続されている。なお、第2図では射出用サ
ーボモータ3,該サーボモータ3のサーボ回路27のみ図示
している。また、29はバブルメモリやCMOSメモリで構成
される不揮発性の共有RAMで、射出成形機の各動作を制
御するNCプログラム等を記憶するメモリ部と各種設定
値,パラメータ,マクロ変数を記憶する設定メモリ部と
を有している。
30はバスアービタコントローラ(以下、BACという)
で、該BAC30にはNC用CPU21及びPMC用CPU22,共有RAM29,
入力回路31,出力回路32の各バスが接続され、該BAC30に
よって使用するバスを制御するようになっている。ま
た、34はオペレータパネルコントローラ33を介してBAC3
0に接続されたCRT表示装置付手動データ入力装置(以
下、CRT/MDIという)であり、ソフトキーやテンキー等
の各種操作キーを操作することにより様々な指令及び設
定データの入力ができるようになっている。なお、28は
NC用CPU21にバス接続されたRAMでデータの一時記憶等に
利用されるものである。
出力回路32はサーボ回路27に接続され、射出用サーボ
モータ3の出力トルクを制限するトルクリミット値を出
力するようになっており、さらに開閉器7−1〜7−n
に接続され、該開閉器7−1〜7−nをオン,オフさ
せ、バンドヒータB1〜Bnに電源6を接続してオン,オフ
制御するようになっている。また、温度変換器5にも接
続され、チャンネル(温度センサ部)を指定し、該チャ
ンネルの検出温度をディジタル信号に変換してNC装置20
の入力回路31に出力するようになっている。
以上のような構成において、NC装置20は、共有RAM29
に格納された射出成形機の各動作を制御するNCプログラ
ム及び上記設定メモリ部に記憶された各種成形条件等の
パラメータやROM23に格納されているシーケンスプログ
ラムにより、PMC用CPU22がシーケンス制御を行いなが
ら、NC用CPU21が射出成形機の各軸のサーボ回路へサー
ボインターフェイス26を介してパルス分配し、射出成形
機を制御するものである。
第3図は樹脂の種類に応じて最適のフィードバックゲ
イン等のパラメータを記憶させたテーブルTの説明図
で、各樹脂毎(樹脂1,樹脂2,…樹脂j,…),加熱帯毎
(B1,B2,…Bi,…Bn)に最適の温度制御周期tpij、温度
上昇時における比例,積分,微分ゲインP1ij,I1ij,D1
ij、定常状態時の比例,積分,微分ゲインP2ij,I2ij
D2ijが設定記憶されている。なお、温度上昇時のゲイン
は定常状態時のゲインより小さい値に設定されている。
すなわち、P1ij<P2ij、I1ij<I2ij、D1ij<D2ijであ
る。このようなテーブルTを共有RAM29内に予め設定記
憶させておく。もしくは、上記テーブルTを外部記憶装
置に記憶しておき、使用する樹脂を設定するときに、記
憶装置をオペレータパネルコントローラ33を介してNC装
置20に接続し、使用する樹脂を設定したとき、設定され
た樹脂に対応する各データ、すなわち温度制御周期t
pij、温度上昇時における比例,積分,微分ゲインP
1ij,I1ij,D1ij、定常状態時の比例,積分,微分ゲイ
ンP2ij,I2ij,D2ijを該テーブルTから読みだし、共有
RAM29のワークメモリ部に実行する温度制御周期tpi、温
度上昇時における比例,積分,微分ゲインP1i,I1i,D1
i、定常状態時の比例,積分,微分ゲインP2i,I2i,D2i
(i=1,2,…n)として設定記憶させる。また、上記テ
ーブルTを共有RAM29に設定記憶させている場合にも、
使用する樹脂が設定されると、該テーブルTから同様に
対応するデータを読みだし共有RAM29のワークメモリ部
に設定記憶させる。
次に本実施例の動作を説明する。
第1図(a),(b)は本実施例における温度制御処
理のフローチャートである。
まず、成形条件設定時において、加熱シリンダの各加
熱帯の設定温度TSi(i=1,2,3…n)を設定すると共
に、使用する樹脂を設定し、上述したようにして、テー
ブルTから設定樹脂に対応するデータを読みだし、共有
RAM29のワークメモリ部に実行する温度制御周期tpi、温
度上昇時における比例,積分,微分ゲインP1i,I1i,D1
i、定常状態時の比例,積分,微分ゲインP2i,I2i,D2i
(i=1,2,…n)として設定記憶させる。さらに、、フ
ィードバックゲインを変える温度偏差の値αを設定記憶
させておく。また、他の成形条件等も設定記憶させてお
く。
こうして成形条件を設定した後、射出成形機を稼働さ
せれば、NC装置20のPMC用CPU22は第1図(a),(b)
に示す温度制御処理を所定周期ごと開始する。なお、こ
の温度制御処理周期は、加熱帯のバンドヒータB1〜Bnを
オン/オフ制御するオン/オフ周期より十分短い周期で
ある。
PMC用CPU22は、まず、指標iを1にセットし(ステッ
プ100)、各加熱帯ごとに設けられているフラグF21〜F2
n,F11〜F1nのうち、指標iに対応するフラグF2i,F1iが
1にセットされているか否か判断する(ステップ101,10
2)。なお、これらフラグF11〜F1n,F21〜F2nは初期設定
で0にセットされている。フラグF2i,F1iが1でなけれ
ば、PMC用CPU22はBAC30,出力回路32を介して温度変換器
5を切換え、指標iで示される温度センサSiからの検出
温度を入力回路31に入力させるようにし、この温度セン
サSiからの検出温度Taiを読み取る(ステップ103)。次
に、前回バンドヒータBiをオンさせるときに検出されて
いた当該加熱帯の温度偏差を記憶するレジスタE1iの値
をレジスタE0iに格納し、設定されている当該加熱帯の
設定温度TSiからステップ103で読み取った検出温度Tai
を減じて温度偏差を求めレジスタE1iに格納する(ステ
ップ104,105)。そして、温度偏差の積算値を記憶する
レジスタESiにリジスタE1iに記憶する温度偏差の値を加
算する(ステップ106)。次にレジスタE1iに記憶した温
度偏差の値の絶対値が設定値α以上か否か判断し(ステ
ップ107)、設定値α以上であれば(始めは設定値α以
上である)、共有RAM29のワークメモリ上に設定されて
いる温度上昇時の値の小さいゲインP1i,I1i,D1iを読み
だし読み出したゲインを用いてオン時間tonを算出す
る。すなわち、次の第1式で示す演算を行ってオン時間
tonを算出する(ステップ108)。
ton=P1i・E1i+I1i・ESi+D1i・(E1i−E0i)…(1) なお第1式において、E1i,ESi,E0iは夫々のレジスタ
の値、すなわち、現時点において検出された温度偏差,
温度偏差の積算値,前回検出された温度偏差を意味す
る。
こうして求められたオン時間tonが当該加熱帯(i)
に設定されたワークメモリ上に記憶されている温度制御
周期(オン/オフ周期)tpiより大きいか否か判断し、
大きいときのみオン時間をこの温度制御周期(オン/オ
フ周期)tpiに変える(ステップ110,111)。すなわち、
温度制御周期(オン/オフ周期)全期間をオン時間とす
る。次に、温度制御周期(オン/オフ周期)tpiからオ
ン時間tonを減じてオフ時間toffを求め(ステップ11
2)、タイマT1i,T2iに夫々オン時間ton,オフ時間toffを
設定する(ステップ113,114)。そして、タイマT1iをス
タートさせると共にBAC30,出力回路32を介して開閉器7
−iをオンにし指標iに対応する加熱帯のバンドヒータ
Biを作動させ、フラグF1iを1にセットする(ステップ1
15,116,117)。次にタイマT1iがタイムアップしたか否
か判断し(ステップ118)、始めはタイムアップしてい
ないので、ステップ124に移行し、指標iを1インクリ
メントし、該指標iが加熱帯の数(バンドヒータの数)
n以下か否か判断し(ステップ125)、n以下であれ
ば、ステップ101に戻りステップ101以下の処理を繰り返
す。
射出成形機の稼働開始直後ではフラグF21〜F2n,F11〜
F1nは初期設定で0であり、各温度偏差(E11〜E1n)は
設定値αより大きいので、指標iがnを越えるまでステ
ップ101〜108,110(,111),112〜118,124,125の処理が
繰り返し実施され、各バンドヒータB1〜Bnは大きいゲイ
ンのP11〜P1n,I11〜I1n,D11〜D1nによって算出されたオ
ン時間によって各加熱帯を加熱することになる。
こうして、各バンドヒータB1〜Bnを作動開始させ、指
標iがバンドヒータの数nを越えると、当該処理周期の
処理は終了する。
次の処理周期では、各フラグF11〜F1nが1にセットさ
れていることから、ステップ100,101の処理をし、ステ
ップ102からステップ118に移行してタイマT1iがタイム
アップしたか否か判断し、タイムアップしてなければス
テップ124に移行し、指標iを1インクリメントし、該
指標iがn以下であればステップ101に戻り、指標iが
nを越えるまでステップ101,102,118,124,125の処理を
繰り返し、当該処理周期の処理を終了する。
次に処理周期以降も、上述した処理を繰り返すが、ス
テップ118でタイマT1iがタイムアップしたことが検出さ
れると、BAC30,出力回路32を介して、指標iに対応する
開閉器7−iをオフにし(ステップ119)、フラグF1iを
0、F2iを1にセットする(ステップ120)。そして、タ
イマT2iをスタートさせ、ステップ114で設定されたオン
時間toffの計測を開始し(ステップ121)、該タイマT2i
がタイムアップしたか否か判断し(ステップ122)、タ
イムアップしてなければ、ステップ124に移行し、指標
iを1インクリメントし、指標iがnを越えてなけれ
ば、ステップ101に戻り上述した処理を繰り返す。
こうして、タイマT1iがタイムアップしてオン時間が
経過したものは開閉器がオフとなりオフ時間の計測が開
始される。
そして、次の周期からはフラグF2iが1でオフ時間の
計測を開始しているものはステップ101からステップ122
に移行し、タイマT2iがタイムアップしたか否か判断さ
れ、また、オン時間中のものはステップ102からステッ
プ118に移行して上述した処理が繰り返されることとな
る。
また、ステップ122でタイマT2iがタイムアップしたこ
とが検出されると、フラグF2iを0にセットする。この
ようにしてフラグF2i,F1iが0となると、次の処理周期
では、前述したステップ103以下の処理が実施されるこ
ととなる。
PMC用CPU22は上述した処理を処理周期ごと繰り返し、
各開閉器7−1〜7−nをオン/オフし、各バンドヒー
タB1〜Bnによって夫々の加熱帯を加熱することになる。
かくして、加熱帯の温度が上昇し、設定温度に近付き、
温度偏差(E1i)が設定値αより小さくなると、PMC用CP
U22はステップ107でこれを検出し、ステップ109に移行
してワークメモリから定常状態時の各フィードバックゲ
インP2i,I2i,D2iを読みだし、この読み出した大きいゲ
インで、次の第2式の演算を行ってオン時間tonを算出
する。
ton=P2i・E1i+I2i・ESi+D2i・(E1i−E0i)…(2) なお第2式において、E1i,ESi,E0iは夫々のレジスタ
の値、すなわち、現時点において検出された温度偏差,
温度偏差の積算値,前回検出された温度偏差を意味す
る。
そして前述した処理を繰り返し実施することとなる。
こうして、温度偏差が大きいときには、小さいフィー
ドバックゲイン、P1i,I1i,D1iによってオン時間tonが算
出され、温度偏差が小さいときには大きいフィードバッ
クゲイン、P2i,I2i,D2iによってオン時間が算出され、
算出されたオン時間によって設定されている温度制御周
期(オン/オフ周期)tpi中、開閉器7−iをオンにし
各加熱帯をオン/オフ制御することになる。
第6図は、本実施例による温度制御による温度変化の
状態を示す図で、温度が上昇し温度偏差が設定された値
α以下になると、フィードバックゲインは小さい値か
ら、大きい値に変えられて温度制御が行われ、温度上昇
時(温度立上がり時)にはフィードバックゲインが小さ
いので、第4図に示すようなオーバシュート、アンダー
シュートが起きず、制御は安定となる。また、定常状態
においては、フィードバックゲインが大きいので第5図
に示すように温度偏差が大きくなることはなく安定した
温度制御が行われる。
なお、上記実施例においては樹脂の種類,加熱帯に応
じて、温度制御周期tpij、温度上昇時における比例,積
分,微分ゲインP1ij,I1ij,D1ij、定常状態時の比例,
積分,微分ゲインP2ij,I2ij,D2ijをテーブルに記憶さ
せていたが、温度制御周期が各加熱帯に対して同一であ
れば、樹脂の種類ごとに温度制御周期を設定記憶させて
おけばよく、また、すべての樹脂に対して同一温度制御
周期であれば、テーブルに設定せずプログラム化してお
いてもよい。さらに、フィードバックゲインを温度上昇
時と定常状態時に分ける必要がなければ、樹脂の種類ご
と(さらには加熱帯ごと)に1組のフィードバックゲイ
ンをテーブルに設定記憶させておけばよい。また、樹脂
の種類ごとにフィードバックゲインを変えずに、温度上
昇時か定常状態時かに応じてフィードバックゲインを変
えるようにする場合には、加熱帯ごとに温度上昇時,定
常状態時のフィードバックゲインをテーブルに設定記憶
させておけばよい。
また、本実施例では、温度上昇時用と定常状態用の2
種類のフィードバックゲインを用い、そのときの状態に
応じて切換え使用したが、温度偏差の大小に応じて複数
のフィードバックゲインを用意して温度偏差に応じて切
換えてもよい。また、本実施例では樹脂別にフィードバ
ックゲインを切換えたが、外気温や風速に応じてフィー
ドバックゲインを切換えてもよい。
発明の効果 本発明においては、使用する樹脂に対してその樹脂に
最適のフィードバックゲインを選択し、使用できるよう
にしたので、最適の温度制御が可能になる。また、制御
対象の加熱シリンダの状態に応じて温度制御のフィード
バックゲインを変えて、加熱シリンダの温度を設定温度
に対してオーバシュート、アンダーシュートが生じない
ように、もしくは、生じても小さなものとし、かつ温度
偏差も小さく制御するようにしたので、安定した温度制
御を得ることができる。そして、従来のように、温度上
昇時にも、また、定常状態時にも安定した制御状態を得
るような、最適の1つの固定したフィードバックゲイン
を求める必要がないので制御系の設定が非常に簡単にな
る。
【図面の簡単な説明】
第1図(a),(b)は、本発明の一実施例の温度制御
のフローチャート、第2図は同実施例の要部ブロック
図、第3図は、温度制御のパラメータを記憶するテーブ
ルの説明図、第4図は、温度制御のフィードバックゲイ
ンを大きな値に固定したときの温度変化を示す説明図、
第5図は、温度制御のフィードバックゲインを小さな値
に固定したときの温度変化を示す説明図、第6図は、本
発明の実施例における温度制御の温度変化を示す説明図
である。 1……スクリュー、2……加熱シリンダ、B1〜Bn……バ
ンドヒータ、S1〜Sn……センサ部、7−1〜7−n……
開閉器、6……電源、5……温度変換器、20……数値制
御装置。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】射出成形機における加熱シリンダの温度を
    検出し、該検出温度が設定温度になるようにフィードバ
    ック制御する射出成形機の温度制御方法において、樹脂
    の種類毎に上記フィードバック系のゲインを予め制御装
    置に記憶させておき、制御装置は、設定された樹脂に対
    応するフィードバックゲインを読み出し、読み出したゲ
    インに基づいて温度のフィードバック制御を行うように
    した射出成形機の温度制御方法。
  2. 【請求項2】射出成形機における加熱シリンダの温度を
    検出し、該検出温度が設定温度になるようにフィードバ
    ック制御する射出成形機の温度制御方法において、設定
    温度と検出温度の差である温度偏差が所定値より大きい
    ときは、上記フィードバック制御系のゲインを小さく
    し、上記温度偏差が上記所定値以下のときには、上記ゲ
    インを大きくすることを特徴とする射出成形機の温度制
    御方法。
  3. 【請求項3】射出成形機における加熱シリンダの温度を
    検出し、該検出温度が設定温度になるようにフィードバ
    ック制御する射出成形機の温度制御方法において、樹脂
    の種類毎に温度上昇状態時のフィードバックゲインと温
    度定常状態時のフィードバックゲインとを予め制御装置
    に記憶させておき、制御装置は、設定された樹脂に対応
    するフィードバックゲインを読み出し、設定温度と検出
    温度の差である温度偏差が所定値より大きいときは、温
    度上昇状態時のフィードバックゲインを用い、上記温度
    偏差が上記所定値以下のときには、定常状態時のフィー
    ドバックゲインを用いて制御することを特徴とする射出
    成形機の温度制御方法。
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