JP2597513B2 - 顕微鏡対物レンズ - Google Patents

顕微鏡対物レンズ

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JP2597513B2
JP2597513B2 JP1327376A JP32737689A JP2597513B2 JP 2597513 B2 JP2597513 B2 JP 2597513B2 JP 1327376 A JP1327376 A JP 1327376A JP 32737689 A JP32737689 A JP 32737689A JP 2597513 B2 JP2597513 B2 JP 2597513B2
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objective lens
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、顕微鏡対物レンズで特に少ない枚数で良好
な性能を有する顕微鏡対物レンズに関するものである。
[従来の技術] 一般に、顕微鏡対物レンズにおいては、少ない枚数の
レンズで非点収差,像面湾曲が良好に補正されるように
することは困難である。更に色収差も良好に補正しよう
とすると、使用するガラスの屈折率,分散を考慮しなけ
ればならず、収差補正上の大きな制約になる。
従来、上記のような問題を克服しつつ必要とする作動
距離や倍率などの諸要件を満足する顕微鏡対物レンズを
実現しようとすると、構成レンズ枚数が極めて多くなら
ざるを得なかった。
上記の問題を克服して少ないレンズ枚数で諸収差を良
好に補正するために屈折率分布レンズを用いることが行
なわれている。このように屈折率分布レンズを用いた顕
微鏡対物レンズの従来例として特開昭62−31816号,特
開昭62−31817号,特開昭62−34117号公報に記載されて
いるレンズ系が知られている。
[発明が解決しようとする課題] しかし上記の各従来例はいずれも光軸から半径方向に屈
折率分布を有するラジアル型屈折率分布レンズを用いた
ものである。
又アキシャル型屈折率分布レンズを用いたレンズ系の
従来例として特開昭61−176905号,特開昭61−113017
号,特開昭62−50808号などの公報に記載されているも
のがある。しかしこれらはいずれも顕微鏡対物レンズで
はなく、撮影用レンズや光ディスク用ピンクアップレン
ズである。このように用途の異なるレンズ系の場合、設
計上の仕様が異なり、レンズの外径や中心肉厚、屈折率
分布量(屈折率分布型レンズの係数の絶対値の大きさ)
なども異なって来る。例えばカメラレンズの場合、顕微
鏡対物レンズに比べ外径が大きいものが多く、レンズの
肉厚も厚いものが多い。また屈折率分布量も、顕微鏡対
物レンズに用いるものは、カメラレンズに用いるものよ
りも大きな値をもつ場合がある。
本発明は、屈折率が光軸方向に変化するアキシャル型
屈折率分布レンズを用いて少ないレンズ枚数で、軸上収
差,軸外収差,色収差を良好に補正した顕微鏡対物レン
ズを提供することを目的とするものである。
[課題を解決するための手段] 本発明の顕微鏡対物レンズは、接合レンズを含み、下
記の式にて表わされる光軸方向に屈折率が変化する屈折
率分布レンズを少なくとも1枚有する顕微鏡対物レンズ
において、前記屈折率分布レンズが条件(8)、(9)
を満足すると共に、前記接合レンズが条件式(10)、
(11)を満足することを特徴とするものである。
n(x)=N0+N1X+N2X2+N3X3+・・・ (8) 0<ν1d (9) ν1d≦100 ただし、N0は屈折率分布レンズの標本側の頂点の屈折
率、xは頂点からの距離、N1,N2,N3・・・は夫々1
次,2次,3次・・・の係数である。又ν1dはN1d,N1F,N
1Cをd線、C線、F線による屈折率分布式の1次の係数
とする時ν1d=N1d/(N1F−N1C)にて求められる値で
ある。
(10) ν0p>ν0n (11) ν0p−ν0n>15 ただし、ν0pは接合レンズのうちレンズ形状が縁肉よ
り中心肉厚が厚い均質レンズのアッベ数、ν0nは前記接
合レンズのうちレンズ形状が中心肉厚より縁肉の方が厚
い均質レンズのアッベ数である。
また、接合レンズが屈折率分布型を有する場合は、ν
0pは前記接合レンズのうちレンズ形状が縁肉より中心肉
厚が厚い屈折率分布レンズのν0の値、ν0nは前記接合
レンズのうちレンズ形状が中心肉厚より縁肉の方が厚い
屈折率分布レンズのν0の値で、N1d,N1F,N1Cをd線、
C線、F線による屈折率分布式の1次の係数とする時ν
0=(N1d−1)/(N1F−N1C)にて求められる値であ
る。
一般に、レンズ枚数の少ない均質レンズを用いた顕微
鏡対物レンズは、レンズ面の数が少ないために球面収差
を十分補正できず、又対物レンズの焦点距離fが0<f
であるためにペッツバール和が正の大きな値になってし
まう。更に色収差をも補正することは非常に困難であ
る。
本発明は、対物レンズにアキシャル型屈折率分布レン
ズを用いることによって、均質レンズに比べて少ないレ
ンズ枚数で諸収差が良好に補正されるようにしたもので
ある。
更に十分な収差補正を必要とする場合は、顕微鏡対物
レンズを構成するレンズ各面の夫々の曲率半径の絶対値
|R|をレンズの中心肉厚Dで割つ値が、次の関係を満足
する面を少なくとも一つ有するレンズをアキシャル型屈
折率分布レンズとすれば、球面収差をはじめ諸収差を良
好に補正することが出来る。
|R|/D≦50 この条件(1)を満足しないで屈折率分布レンズの面
がほぼ平面に近いレンズになると光軸上の空気接触面の
屈折力とレンズ周辺の空気接触面の屈折率の間にほとん
ど差がなくなりレンズの曲率によって発生する収差の補
正をレンズ面近傍の屈折率分布を用いで補正することが
困難になる。
更に本発明では、アキシャル型屈折率分布レンズの屈
折率変化Δnを次の条件を満足するようにして収差補正
を行なっている。
(2)Δn≧0.005 ただしΔnは、屈折率分布レンズの最も屈折率の大き
な部分と最も屈折率の小さい部分の差である。
上記の条件(2)より外れると、ガラスの屈折率分布
による収差補正能力が低下する。
又本発明の顕微鏡対物レンズは、複数のレンズからな
り、対物レンズを構成するレンズのうち、レンズの物体
側の面のマージナル光線高と像側の面のマージナル光線
高の差が大きい部分に光軸方向に屈折率が変化する屈折
率分布レンズを少なくとも1枚用いることにより諸収差
を良好に補正することが出来る。
通常アキシャル型屈折率分布レンズは、光軸方向に屈
折率分布を有するために媒質のみの屈折力は発生しない
と言われている。しかし本発明では対物レンズを構成す
るレンズの入射側のマージナル光線高と射出側のマージ
ナル光線高の差の大きい部分にアキシャル型屈折率分布
レンズを用いて、媒質により角倍率を発生させて収差を
補正している。
本発明の顕微鏡対物レンズにおいては、次の条件
(3)を満足するレンズをアキシャル型屈折率分布レン
ズにすることによって軸外の色収差を更に良好に補正す
るようにしている。
(3) Mmin/Mmax<0.97 ただし、Mminは、対物レンズを構成する単レンズの物
体側の面の軸上マージナル光線高と像側の面の軸上マー
ジナル光線高と比較したときの光線高の小さい方の値、
Mmaxは前記単レンズの軸上マージナル光線高の大きい方
の値である。尚上記の説明に用いた軸上マージナル光線
とはレンズ系を通る軸上光線を追跡したときの開口比の
最も外側を通る光線をいう。
上記の条件(3)より外れると、上記のレンズを通る
軸上マージナル光線が光軸とほぼ平行になり、媒質によ
る屈折力がほとんど発生せず、アキシャル型屈折率分布
レンズを用いての収差補正がほとんど得られなくなる。
撮影レンズと顕微鏡対物レンズの軸外収差補正上の違
いは次の通りである。つまり撮影レンズの場合、物体→
撮影レンズ→フイルムと像が伝達され、そのためペッツ
バール和は、零を目標値として設計される。一方顕微鏡
対物レンズは、物体→対物レンズ→像→接眼レンズ→像
のように像の伝達が行なわれるので、接眼レンズのペツ
バール和を補正するように対物レンズのベッツバール和
を補正しなければならない。
このように撮影レンズと対物レンズでは、ペッツバー
ル和の補正方法が異なっている。
また対物レンズのペッツバール和を補正しようとした
時前記条件(3)を満足すれば、軸上マージナル光線高
での光線の補正能力を対物レンズ中で向上させることが
出来る。
更に光軸方向に屈折率が変化する屈折率分布レンズを
前記屈折率分布レンズとは別に対物レンズ中に設けるこ
とによって一層収差を良好に補正することが出来る。
また収差を更に良好に補正しようとする場合、アキシ
ャル型屈折率分布レンズが次の条件(4)を満足するこ
とが好ましい。
(4) 10>|N1・D|>1×10-6 ただしN1は上記屈折率分布レンズの一次の係数、Dは
上記レンズの肉厚である。
上記の条件(4)の上限を越えると現存するガラスの
屈折率分布の範囲を越えるため実現不可能な屈折率範囲
になる。又下限を越えると屈折率分布がほとんどなくな
り屈折率分布による収差補正が不可能になる。
更に顕微鏡対物においては、アキシャル型屈折率分布
レンズの焦点距離の絶対値|fG|とそのレンズでの光線
高Hとの比が次の条件(5)の範囲内になるようにすれ
ば収差補正上望ましい。
(5) |fG|/H<15 この条件より外れると屈折率分布による補正能力が低
下するので好ましくない。
次にアキシャル型屈折率分布レンズは、製造上厚いレ
ンズを形成することは困難である。本発明では、レンズ
の一部に屈折率分布を付けることによってこの問題を克
服している。
本発明の顕微鏡対物レンズは、前述のように複数のレ
ンズよりなりそのうちの少なくとも一つがアキシャル型
屈折率分布レンズであるレンズ系で、この屈折率分布レ
ンズのうちの少なくとも一つは物体側の面の軸上マージ
ナル光線の光線高と像側の面の軸上マージナル光線の光
線高とを比較した時、軸上マージナル光線の光線高が高
い方の面の近傍に屈折率分布を設けることによって諸収
差を良好に補正したことも特徴の一つとしている。
顕微鏡対物レンズは、作動距離,開口数,倍率などの
諸要件を満足させペッツバール和や像面湾曲などの軸外
収差を複数枚のレンズで補正しようとすると、各群には
夫々の役割を持たせなければならない。
ここで対物レンズを前群と後群とに分けてその役割を
説明すると、前群では主として球面収差を中心に補正
し、後群ではペッツバール和等の軸外収差および色収差
を中心に補正している。
このような条件をもとにして対物レンズを設計する場
合、対物レンズの各面での軸上マージナル光線高は異な
った値になる。特に前群は球面収差を補正しながら入射
光束を瞳径の大きさ近くまで広げる役割を有している。
そのためレンズの入射側(物体側)の軸上マージナル光
線の光線高と射出側(像側)の軸上マージナル光線の光
線高の値が異なっている。またペッツバール和を補正す
るためのレンズは、その曲率半径を小さくしなければな
らない。この場合にも軸上マージナル光線と面の法線が
平行である時以外は、入射側と射出側の軸上マージナル
光線高は異なる値になる。
カメラレンズの場合には、物点が遠くなるのでこのよ
うな条件から多少はずれることになる。
このように入射側の軸上マージナル光線高と射出側の
軸上マージナル光線高とが異なるレンズをアキシャル型
屈折率分布レンズにすると、このレンズの屈折率分布
は、軸上マージナル光線の高い方の面で球面収差をはじ
めとする諸収差を補正するために高くなる傾向がある。
特にレンズの片面近傍に屈折率分布を付ける場合は、媒
質の屈折率が高くなる方の面の近傍、つまり軸上マージ
ナル光線高が高い方の面近傍に屈折率分布を付けること
によって収差を補正することが出来る。
もしも本条件とは異なって軸上マージナル光線高の低
い方の面近傍に屈折率分布を付けた場合は、本発明に比
べ収差補正能力が低下することになる。
更に屈折率分布を有する面で屈折する軸上マージナル
光線と屈折前の軸上マージナル光線とのなす角θの絶対
値を次の条件(6)を満足するようにすれば球面収差な
どの諸収差を補正しやすくなる。
(6)|θ|>2° この条件(6)に反すると、上記の面による屈折がほ
とんどなくなる。又どの開口比の光線も、この面でほと
んど屈折しないためレンズ面近傍の媒質に屈折率分布を
付けてもそれほどレンズでの屈折角は変化しないので収
差にはあまり影響しない。
上記の屈折率分布レンズの屈折率変化Δnも、条件
(2)と同じ条件である次の条件のようにした方が収差
を良好に補正できる。
(7) Δn≧0.005 この条件から外れると、媒質の屈折力により収差を補
正することはほとんどできない。
屈折率分布レンズの面近傍に屈折率分布を付けること
が製作上困難な場合は、均質部と不均質部とを別々に加
工し、それらを接合することにより面近傍に屈折率分布
を設けたレンズと同等のレンズになし得る。そして曲率
半径の小さい面に屈折率分布を付けることにより、諸収
差を良好に補正することが出来る。また従来のアキシャ
ル型屈折率分布レンズを用いた結像レンズとして、軸上
収差,軸外収差,色収差を補正したものがあるが、いず
れもv1dの値がマイナスであって製作が非常に困難であ
った。
尚上記v1dはN1d,N1F,N1Cを夫々d線,F線,C線に対す
る1次の屈折率分布係数とした時にv1d=N1d/(N1F−N
1C)にて表わされる値である。
次に本発明で用いるアキシャル型屈折率分布レンズ
は、以下述べるように現存するガラスの特徴を考慮した
ものである。
化合物または混合物のある性質を示す数値が、その成
分の対応する量の和として表わされるときその性質を加
成性であるという。
一方、ガラスを構成する元素の固有の光学的性質を調
べると第13図に示すようなnd−νd図上で線aのように
屈折率の高いものはアッベ数が小さく、屈折率の低いも
のはアッベ数が大きくなるように分布している。したが
って屈折率分布レンズにおいて屈折率差の大きいものを
作ろうとすると、ガラスを構成するどの元素に濃度勾配
を付与しても屈折率の高い部分は、アッベ数が小さくな
る。ただし特開昭63−170247号公報に開示されているよ
うに適当な元素のペアーを選定してイオン交換すれば、
第13図の線bのように屈折率のあまり大きくない範囲で
あればアッベ数のあまり変化しないガラスの製作が可能
であるとの報告がなされている。
以上の内容を一次の分散係数v1dで表わすと次の通り
である。
(8) 0<v1d(=N1d/(N1F−N1C)) 上の条件は、第14図の線aのようなガラスの屈折率が
高くなるとアッベ数が小さくなる屈折率分布レンズと、
第14図の線bのようなガラスの屈折率が高くなると僅か
にアッベ数が大きくなる屈折率分布レンズまでの分布傾
向を表わしている。
本発明においては、現存するレンズの特徴である条件
(8)を満足するように設計している。
また現状のガラスに用いる元素から更に容易に製造出
来るようにするためには次の条件(9)を満足すること
がより好ましい。
(9) v1d≦100 この条件を越えると現状のガラスに用いる元素では屈
折率分布レンズを製造するのが困難になる。
更に、顕微鏡対物レンズにおいて、複数のレンズから
なり、そのうちの少なくとも1枚のレンズが光軸方向に
屈折率が変化する屈折率分布レンズであり、縁肉より肉
厚が厚いレンズと縁肉より肉厚が薄いレンズからなる接
合レンズを少なくとも一つ以上用いることによって収差
を良好に補正することが出来る。
アキシャル型屈折率分布レンズを用いると、その媒質
の屈折率変化が接合レンズの役目をするので色収差を補
正することが出来る。しかし顕微鏡対物レンズの場合、
数々の束縛条件により軸上色収差,軸外色収差を補正し
なければならず非常に困難になる。
本発明の顕微鏡対物レンズにおいて、次の条件(10)
を満足することが色収差の補正にとって好ましい。
(10) ν0p>ν0n ただしν0pは前記接合レンズのうち縁肉より中心肉厚
が厚い均質レンズのアッベ数、ν0nは前記接合レンズの
うちレンズの形状が中心肉厚より縁肉の方が厚い均質レ
ンズのアッベ数である。
上記条件(10)の関係を満足しないと接合レンズの色
収差の補正能力が低下し色収差の補正が困難になる。
更に本発明において色消し効果を大にしたい場合、対
物レンズの後群の接合レンズの少なくとも一つのレンズ
を屈折率分布レンズにした方が好ましく、これによって
色収差をはじめ諸収差を良好に補正し得る。この場合前
記条件(10)におけるν0pは接合レンズ中のレンズ形状
が縁肉より中心肉厚が厚い屈折率分布レンズのv0の値、
ν0nは中心肉厚より縁肉が厚い屈折率分布レンズのv0
値になる。尚上記v0は次の式にて与えられる値である。
v0=(N1d−1)/(N1F−N1C) 更に色収差を十分良好に補正するためには、接合レン
ズのアッベ数を次の条件(1)を満足するようにした方
が好ましい。
(11) ν0p−ν0n>15 この条件より外れると色消し効果が少なくなり対物レ
ンズの色収差の補正が十分でない。
また複数のレンズからなる顕微鏡対物レンズにおい
て、光軸方向に屈折率分布が変化する屈折率分布レンズ
と光軸から垂直方向に屈折率が変化する屈折率分布レン
ズを夫々少なくとも1枚用いることによって諸収差を良
好に補正することが出来る。
屈折率分布レンズの代表的なものとしてラジアル型と
アキシャル型とがある。そのうちのラジアル型の特徴
は、厚いレンズでも加工し得るが、外径の大きいレンズ
は加工し得ない。またアキシャル型は、外径の大きいレ
ンズでも加工出来るが、肉厚の厚いレンズは加工出来な
い。
顕微鏡対物レンズは、写真レンズに比べてレンズの外
径が小さいわりにレンズの肉厚が厚い。
上記のアキシャル型とラジアル型の加工上の特徴を考
慮して、顕微鏡対物レンズでは、軸上,軸外光線から求
めたレンズ外型が大きいが、レンズ肉厚の薄いレンズに
アキシャル型屈折率分布レンズを用い、外径は小さい
が、肉厚の厚いレンズにラジアル型屈折率分布レンズを
用いることにより製造上の問題を克服しかつ各収差を良
好に補正することが出来る。
以上のことから顕微鏡対物レンズにおいて、アキシャ
ル型屈折率分布レンズとラジアル型屈折率分布レンズと
を用いた場合次の関係を満足することが好ましい。
DR≧DA ただしDRはラジアル型屈折率分布レンズの肉厚、DA
アキシャル型屈折率分布レンズの肉厚である。
この条件を満足しないとレンズの製作性が悪くなる。
[実施例] 次に本発明の顕微鏡対物レンズの各実施例を示す。
実施例1 f=29.152.NA 0.1.PS=0.015 H=10.5.WD=19.9614.dA=4.5 r1=−4.3602 d1=3.4472 n1(屈折率分布レンズ) r2=−6.1848 d2=8.4882 r3=22.2648 d3=1.4996 n2=1.79219 ν2=25.43 r4=11.9901 d4=7.3764 n3=1.48749 ν3=70.15 r5=−23.1816 屈折率分布レンズ 波長(nm) N0 N1 587.56 1.59799 0.64233×10-2 656.28 1.59304 0.63669×10-2 486.13 1.60999 0.65615×10-2 v0=35.29 ,v1=33 |R|/D=1.26(入射側),1.79(出射側) Mmin/Mmax=0.71,Δn=0.02214 |N1・D|=0.00221,|fG|/D=39.1 θ=8.03(入射側),8.43(出射側) 実施例2 f=30.293,NA0.11,PS=0.797 H=10.5,WD=31.8034,dA=10.4 dB=5 r1=24.0352 d1=10.2525 n1(屈折率分布レンズ1) r2=15.491 d2=5.9441 n2(屈折率分布レンズ2) r3=−25.0922 屈折率分布レンズ1(ラジアル型) 波長(nm) N0 N1 587.56 1.80416 0.98437×10-3 656.28 1.79602 0.97153×10-3 486.13 1.82875 0.10143×10-2 波長(nm) N2 587.56 0.53184×10-5 656.28 0.52387×10-5 486.13 0.55046×10-5 v0=24.56951,v1=23,v2=20 屈折率分布レンズ2 波長(nm) N0 N1 587.56 1.6 0.55×10-1 656.28 1.596 0.54625×10-1 486.13 1.60933 0.55875×10-1 波長(nm) N2 587.56 0.20201×10-1 656.28 0.20063×10-1 486.13 0.20522×10-1 v0=45,v1=44,v2=44 |R|/D=2.61(入射側),4.22(出射側) Mmin/Mmax=0.92,Δn=0.27026 |N1・D|=0.33,|FG|/D=2.44 θ=3.785(入射側),2.582(出射側) (以上屈折率分布レンズ2) ν0p−ν0n=20.43,DR=10.25,DA=5.94 実施例3 f=16.341,NA 0.25,PS=0.034 H=10.5,WD=3.6511,dA=15.8 dB=2.2 r1=−15.8924 d1=2 n1=1.83481 ν1=42.72 r2=−4.3897 d2=2.5 r3=−3.3504 d3=11.1022 n2(屈折率分布レンズ1) r4=26.0038 d4=3.5 n3(屈折率分布レンズ2) r5=−10.8443 屈折率分布レンズ1 波長(nm) N0 N1 587.56 1.64322 −0.38745×10-2 656.28 1.6355 −0.37582×10-2 486.13 1.66123 −0.41457×10-2 波長(nm) N2 N3 587.56 −0.18639×10-3 0.16994×10-4 656.28 −0.1836×10-3 0.16763×10-4 486.13 −0.19292×10-3 0.17553×10-4 v0=25,v1=10,v2=20,v3=22 屈折率分布レンズ2 波長(nm) N0 N1 587.56 1.67 0.76794×10-1 656.28 1.66665 0.76026×10-1 486.13 1.67782 0.78586×10-1 波長(nm) N2 N3 587.56 −0.75×10-2 0.52063×10-3 656.28 −0.7425×10-2 0.51542×10-3 486.13 −0.7675×10-2 0.53278×10-3 v0=60,v1=30,v2=30,v3=30 |R|/D=0.3(入射側),2.34(出射側) Mmin/Mmax=0.36,Δn=0.04273 |N1・D|=0.043,|fG|/D=0.37 θ=8.68(入射側),0.82(出射側) ν0p−ν0n=35 (以上屈折率分布レンズ1) |R|/D=7.43(入射側).8.1(出射側) Mmin/Mmax=0.9,Δn=0.1992 |N1・D|=0.27,|fG|/D=2.81 θ=0.82(入射側),9.64(出射側) (以上屈折率分布レンズ2) 実施例4 f=8.653,NA 0.4,PS=0.682 H=10.5,WD=2.9998 dA=1.5,dB=3.3,dC=2.2 r1=−10.7789 d1=1.622 n1(屈折率分布レンズ1) r2=−5.9459 d2=6.5135 r3=1061.5 d3=4.1731 n2(屈折率分布レンズ2) r4=−9.9353 d4=0.15 r5=25.1792 d5=1.1 n3(屈折率分布レンズ3) r6=6.2955 d6=8 n4(屈折率分布レンズ4) r7=35.0171 屈折率分布レンズ1 波長(nm) N0 N1 587.56 1.81646 0.33746×10-1 656.28 1.81125 0.33521×10-1 486.13 1.82862 0.34271×10-1 波長(nm) N2 587.56 0.47162×10-2 656.28 0.46879×10-2 486.13 0.47822×10-2 v0=47,v1=45,v2=50 屈折率分布レンズ2 波長(nm) N0 N1 587.56 1.51742 0.44269×10-1 656.28 1.51455 0.44004×10-1 486.13 1.52408 0.44889×10-1 波長(nm) N2 587.56 0.66018×10-3 656.28 0.65688×10-3 486.13 0.66788×10-3 v0=54.29787,v1=50,v2=60 屈折率分布レンズ3 波長(nm) N0 N1 587.56 1.77755 −0.1779×10-1 656.28 1.7692 −0.17352×10-1 486.13 1.79802 −0.18813×10-1 波長(nm) N2 587.56 0.11815×10-2 656.28 0.11663×10-2 486.13 0.1217×10-2 v0=27.02492,v1=12.175,v2=23.293 屈折率分布レンズ4(ラジアル型) 波長(nm) N0 N1 587.56 1.62901 −0.41941×10-4 656.28 1.62628 −0.41503×10-4 486.13 1.63642 −0.42962×10-4 波長(nm) N2 587.56 0.19577×10-5 656.28 0.19493×10-5 486.13 0.19773×10-5 v0=62,v1=28.738,v2=70 |R|/D=6.65(入射側),3.67(出射側) Mmin/Mmax=0.76,Δn=0.06715 |N1・D|=0.055,|fG|/D=7.45 θ=7.5(入射側),2(出射側) (以上屈折率分布レンズ1) ν0p−ν0n=35,DR=8,DA=1.1 |R|/D=254.37(入射側),2.38(出射側) Mmin/Mmax=0.87,Δn=0.19624 |N1・D|=0.185,|fG|/D=3.32 θ=5.04(入射側),6.97(出射側) (以上屈折率分布レンズ2) |R|/D=22.89(入射側),0.79(出射側) Mmin/Mmax=0.95,Δn=0.01814 |N1・D|=0.02,|fG|/D=10.4 θ=2.87(入射側),2.35(出射側) (以上屈折率分布レンズ3) 実施例5 f=4.585,NA 0.65,PS=0.797 H=10.5,WD=0.701 dA=2,dB=2.5,dC=1.3 r1=−5.6077 d1=2.1155 n1(屈折率分布レンズ1) r2=−3.2465 d2=0.6349 r3=46.0349 d3=3.3153 n2(屈折率分布レンズ2) r4=−4.9148 d4=1.0641 r5=29.5751 d5=0.6284 n3(屈折率分布レンズ3) r6=5.0849 d6=3.8881 n4=1.53235 ν4=42.59 r7=−8.5119 屈折率分布レンズ1 波長(nm) N0 N1 587.56 1.755 0.58978×10-2 656.28 1.75063 0.58632×10-2 486.13 1.76506 0.59778×10-2 波長(nm) N2 587.56 0.15906×10-2 656.28 0.15812×10-2 486.13 0.16124×10-2 v0=52.33,v1=51,v2=51 屈折率分布レンズ2 波長(nm) N0 N1 587.56 1.497 0.21414×10-1 656.28 1.49514 0.21322×10-1 486.13 1.50123 0.21628×10-1 波長(nm) N2 587.56 0.63039×10-3 656.28 0.62769×10-3 486.13 0.6367×10-3 v0=81.61,v1=70,v2=70 屈折率分布レンズ3 波長(nm) N0 N1 587.56 1.84666 −0.17518×10-2 656.28 1.83649 −0.17289×10-2 486.13 1.8721 −0.18051×10-2 波長(nm) N2 587.56 0.68764×10-3 656.28 0.67867×10-3 486.13 0.70857×10-3 v0=23.78,v1=23,v2=23 |R|/D=2.65(入射側),1.53(出射側) Mmin/Mmax=0.44,Δn=0.0196 |N1・D|=0.012,|fG|/D=3.35 θ=15.39(入射側),2.01(出射側) ν0p−ν0n=18,81(以上屈折率分布レンズ1) |R|/D=13.89(入射側),1.48(出射側) Mmin/Mmax=0.75,Δn=0.0779 |N1・D|=0.071,|fG|/D=2.41 θ=8.78(入射側),11.15(出射側) (以上屈折率分布レンズ2) |R|/D=47.06(入射側),8.09(出射側) Mmin/Mmax=0.995,Δn=0.00083 |N1・D|=0.0011,|fG|/D=11.69 θ=2.58(入射側),6.03(出射側) (以上屈折率分布レンズ3) 実施例6 f=8.846,NA 0.4,PS=0.8 H=10.5,WD=3 dA=1.7,dB=1.9,dC=2.1 r1=−7.7446 d1=1.8627 n1(屈折率分布レンズ1) r2=−4.846 d2=5.5267 r3=263.8922 d3=2.699 n2(屈折率分布レンズ2) r4=−7.3625 d4=0.15 r5=−23.3557 d5=1.3 n3(屈折率分布レンズ3) r6=10.9563 d6=2.5 n4=1.60955 ν4=52.39 r7=−12.2884 屈折率分布レンズ1 (物体側から0.6mmまでnd=1.80849,νd=45.05) 波長(nm) N0 N1 587.56 1.80849 0.76557×10-1 656.28 1.8031 0.76182×10-1 486.13 1.82105 0.7743×10-1 v0=45.05,v1=61.36 屈折率分布レンズ2 波長(nm) N0 N1 587.56 1.48837 −0.20891×10-2 656.28 1.48564 −0.20656×10-2 486.13 1.49476 −0.21438×10-2 波長(nm) N2 587.56 −0.24983×10-3 656.28 −0.33654×10-3 486.13 −0.47528×10-3 v0=53.53,v1=26.72,v2=−0.8645 屈折率分布レンズ3 波長(nm) N0 N1 587.56 1.77607 0.16849×10-1 656.28 1.7674 0.16157×10-1 486.13 1.79611 0.18463×10-1 波長(nm) N2 587.56 0.15799×10-1 656.28 0.15851×10-1 486.13 0.15679×10-1 v0=27.04,v1=7.31,v2=−92.03 |R|/D=4.16(入射側),2.6(出射側) Mmin/Mmax=0.722,Δn=0.08518 |N1・D|=0.143,|fG|/D=5.391 θ=6.24(入射側),5.04(出射側) (以上屈折率分布レンズ1) |R|/D=97.8(入射側),2.7(出射側) Mmin/Mmax=0.922,Δn=0.00746 |N1・D|=0.00564,|fG|/D=5.534 θ=4.31(入射側),6.04(出射側) (以上屈折率分布レンズ2) |R|/D=17.97(入射側),8.43(出射側) Mmin/Mmax=0.974,Δn=0.0486 |N1・D|=0.0219,|fG|/D=6.974 θ=0.57(入射側),3.28(接合面),4.65(出射側) ν0p−ν0n=25.35 (以上屈折率分布レンズ3) 上記データーにおいてPSはペッツバール和、Hは像
高、WDは作動距離、r1,r2,…はレンズ各面の曲率半
径、d1,d2,…は各レンズの肉厚およびレンズ間隔、又
n,νは各レンズの屈折率およびアッベ数で、屈折率分布
レンズの場合は、N0,N1…等の値を示してある。又v2
v3は2次,3次のアッベ数でv1と同様にして求められる
値、dA,dB,dCは夫々各実施例中の屈折率分布レンズ1,
2,3の屈折率分布が設けられた部分のレンズの縁での厚
さである。
上記実施例中、実施例1は、第1図に示すレンズ構成
で、最も物体側の第1群レンズに屈折率分布レンズを用
いたものである。
一般に顕微鏡対物レンズは、第1群レンズを含む前群
が収差への影響度が大きく、この前群中に少なくとも1
枚屈折率分布レンズを用いることにより、各面で発生す
る収差を補正することが出来る。
この実施例は、倍率が4倍の低倍率の顕微鏡対物レン
ズで、第1群レンズにアキシャル型屈折率分布レンズを
用いたものである。
特に、倍率が5倍以下の低倍顕微鏡対物レンズは、合
成焦点距離が長いために、各レンズ成分の焦点距離もそ
れ程短くならず、第1群レンズの焦点距離f1も|f1|≧
10mmで比較的長い焦点距離である。そのため各面の曲率
半径は比較的大きな値になるが、それでも均質レンズの
場合、レンズ面で発生する収差を完全に補正することは
出来ない。
本実施例では、第1群レンズをアキシャル型屈折率分
布レンズにすることによって、少ないレンズ枚数で視野
周辺部まで良好に収差を補正することが出来た。
実施例2は、第2図に示すレンズ構成で、アキシャル
型屈折率分布レンズとラジアル型屈折率分布レンズを接
合することにより各収差を良好に補正するようにしたも
のである。
この実施例も4倍の低倍顕微鏡対物レンズである。そ
してラジアル型屈折率分布レンズとアキシャル型屈折率
分布レンズとを接合して作動距離が長くコンパクトなレ
ンズ系とした。つまり第1レンズは肉厚が厚くなるため
に、厚いレンズでも加工出来るラジアル型屈折率分布レ
ンズを用い、又第2レンズに外径が大きくなっても加工
出来るアキシャル型屈折率分布レンズを用いて製作上の
問題点を克服した。
実施例3は、第3図に示すレンズ構成で、2枚のアキ
シャル型屈折率分布レンズを接合した接合レンズを用い
たものである。
この実施例は、10倍の顕微鏡対物レンズである。10倍
以下の低倍顕微鏡対物レンズは、第1群レンズを凸レン
ズにすることにより光束を収束させ、第2群レンズの物
体側の面の凹面を曲率半径の小さい面にすることによっ
てペツバール和を小さくすることが出来る。
この実施例では、第2群レンズを屈折率分布レンズに
してその媒質の屈折率変化を利用して軸上色収差を補正
し、更にこの第2群レンズを接合レンズにすることによ
って倍率の色収差を補正している。
実施例4は、第4図に示す通りで、レンズ外径の大き
い部分にアキシャル型屈折率分布レンズを用い、レンズ
の中心肉厚の大きな部分ラジアル型屈折率分布レンズを
用いて各収差を良好に補正したものである。
実施例5は、第5図に示す通りで、アキシャル型屈折
率分布レンズと均質レンズとを接合した接合レンズを用
いて各収差を補正したもので、40倍の顕微鏡対物レンズ
である。
実施例6は、第6図に示す通りのレンズ構成で、その
うちの単レンズの少なくとも一つを曲率半径の小さい方
の面(曲率の強い方の面)に屈折率分布をつけることに
よって各収差を補正したものである。つまりこの実施例
では、対物レンズの第1群レンズの像側の面に屈折率分
布をつけることによって対物レンズの収差を良好に補正
するようにしている。この実施例は、倍率が20倍であ
る。
尚上記各実施例におけるレンズ各面での軸上マージナ
ル光線高は次の通りである。
実施例1 r 軸上マージナル光線高 1 1.97 2 2.77 3 3.65 4 3.61 5 3.86 実施例2 r 軸上マージナル光線高 1 3.56 2 3.72 3 4.06 実施例3 r 軸上マージナル光線高 1 0.97 2 1.28 3 1.41 4 3.92 5 4.35 実施例4 r 軸上マージナル光線高 1 1.32 2 1.73 3 3.47 4 3.99 5 3.94 6 3.75 7 3.40 実施例5 r 軸上マージナル光線高 1 0.65 2 1.46 3 1.84 4 2.45 5 2.51 6 2.58 7 2.97 実施例6 r 軸上マージナル光線高 1 1.31 2 1.81 3 3.09 4 3.36 5 3.33 6 3.42 7 3.56 又、実施例2,4で用いているラジアル型屈折率分布レ
ンズの屈折率分布式は次の通りである。
n(r)=N0+N1・r2+N2・r4+・・・ ただしN0は光軸上の屈折率、rは光軸から垂直方向の
距離、N1,N2,・・・は分布係数である。
[発明の効果] 本発明は、顕微鏡対物レンズにアキシャル屈折率分布
レンズを用いることによって軸上収差,軸外収差および
色収差の極めて良好に補正された対物レンズになし得た
ものである。
【図面の簡単な説明】
第1図乃至第6図は夫々本発明の実施例1乃至実施例6
の断面図、第7図乃至第12図は実施例1乃至実施例6の
収差曲線図、第13図はnd−νd図上でのガラスの選択を
示す図、第14図は他のガラスの選択を示す図である。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】接合レンズを含み、下記の式にて表わされ
    る光軸方向に屈折率が変化する屈折率分布レンズを少な
    くとも1枚有する顕微鏡対物レンズにおいて、前記屈折
    率分布レンズが条件(8)、(9)を満足すると共に、
    前記接合レンズが条件式(10)、(11)を満足すること
    を特徴とする顕微鏡対物レンズ。 n(x)=N0+N1X+N2X2+N3X3+・・・ (8) 0<ν1d (9) ν1d≦100 ただし、N0は屈折率分布レンズの標本側の頂点の屈折
    率、xは頂点からの距離、N1,N2,N3・・・は夫々1
    次,2次,3次・・・の係数である。又ν1dはN1d,N1F,N
    1Cをd線、C線、F線による屈折率分布式の1次の係数
    とする時ν1d=N1d/(N1F−N1C)にて求められる値で
    ある。 (10) ν0p>ν0n (11) ν0p−ν0n>15 ただし、ν0pは接合レンズのうちレンズ形状が縁肉より
    中心肉厚が厚い均質レンズのアッベ数、ν0nは前記接合
    レンズのうちレンズ形状が中心肉厚より縁肉の方が厚い
    均質レンズのアッベ数である。 また、接合レンズが屈折率分布型を有する場合は、ν0p
    は前記接合レンズのうちレンズ形状が縁肉より中心肉厚
    が厚い屈折率分布レンズのν0の値、ν0nは前記接合レ
    ンズのうちレンズ形状が中心肉厚より縁肉の方が厚い屈
    折率分布レンズのν0の値で、N1d,N1F,N1Cをd線、C
    線、F線による屈折率分布式の1次の係数とする時ν0
    =(N1d−1)/(N1F−N1C)にて求められる値であ
    る。
  2. 【請求項2】上記屈折率分布レンズのうち少なくとも1
    枚が下記条件(1)を満足する請求項(1)の顕微鏡対
    物レンズ。 (1) |R|/D≦50 ただし、Rは前記屈折率分布レンズのレンズ面の曲率半
    径、Dは該レンズの肉厚である。
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