JP2597448B2 - エレベータ乗降人数判定方法 - Google Patents

エレベータ乗降人数判定方法

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JP2597448B2
JP2597448B2 JP4236315A JP23631592A JP2597448B2 JP 2597448 B2 JP2597448 B2 JP 2597448B2 JP 4236315 A JP4236315 A JP 4236315A JP 23631592 A JP23631592 A JP 23631592A JP 2597448 B2 JP2597448 B2 JP 2597448B2
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  • Types And Forms Of Lifts (AREA)
  • Elevator Door Apparatuses (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、エレベータの箱に出入
りする人数をその積載重量データに基づいて判定するた
めの方法およびその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】エレベータ制御システムにおいては、積
載重量と呼出しに関するデータ以外に、使用中の様々な
状況におけるエレベータ箱内の人数に関するデータを得
ることが必要である。乗客数は、一方では統計資料を作
成してエレベータの制御を監視並びに強化するために使
用されるが、他方ではエレベータの積載重量に関するそ
の時々の情報を提供するために使用される。短期と長期
の両方の統計量が作られる。エレベータの箱に出入りす
る乗降客数は各階と方向について別々に時間の関数であ
る統計量として記録される。この統計はエレベータあ
るいはそれに関連する外部装置の制御に利用される。グ
ループ制御の場合、統計量を用いてエレベータを制御
し、主トラヒックの形態とその量および呼出しの裏に隠
れた見込人数を考慮に入れることができる。必要に応じ
て様々な階を扱うことができる。また、主トラヒック
状況をドアの開く回数と締まる速度の制御のために使用
することも可能であり、そうすれば箱へ入る許容乗客数
を最適にすることができる。乗客数に関するデータを用
いて客に対し主トラヒックの状況についてより良い情報
を提供し、また乗客の動きを調整することができる。長
期統計量は稼働率を明らかにすることに利用できる。場
合によっては、比較的長期間、例えば、30日間にもおよ
ぶ実際の通行量のデータさえも得ることが必要となる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来技術においては、
エレベータの箱へ出入りする人数は光電セルを使用して
人の動きを検出するか、または停止中の積載重量を計測
するかによって判定されている。光電セルはピークトラ
ヒック状態の場合、特に乗客が同時に反対方向にドアを
通る場合には、分解能に限度がある。積載重量データを
用いる方法は停止と出発の時点でエレベータの合計積載
重量を計測することと、これらの時点の間で最低積載重
量を計測することを含む。エレベータの箱に出入りする
人数はこれらの結果から平均乗客体重を用いて算出され
る。したがって、前記方法は乗客が箱に入る前に、降り
る客がすべてその箱から出てしまうことを前提としてい
るが、これは必ずしも実際の状況には合わない。誤差は
実際の乗客体重と標準化した体重との間の差によっても
発生する。
【0004】本発明は、エレベータの箱に出入りする人
数を判定するための新しい、より正確な方法と装置を達
成することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、エレベ
ータの箱の積載重量は停止中に継続的に計測され、また
検出された変化はその箱に出入りする人数の判定に利用
される。このようにして、どんな場合にも必要である積
載重量、別の計測装置を付け加えずに利用することが
できる。本発明の特徴は、請求項1と5の特徴記載部分
に記載の構成要件にある。
【0006】本発明のその他の実施例は従属請求項に記
載されている。このように、積載重量データは望ましく
はアナログ形式で計測され、その後にデジタル形式に変
換される。干渉を防止するため、積載重量データをデジ
タル形式で濾波する。得られた結果は、次に他の方法に
より得られた結果と照合される。
【0007】
【作用】本発明の方法は、停止中、箱の積載重量を継続
的に計測し、計測データを濾波し、停止中に生じる積載
重量の変化を記録し、エレベータの箱に出入りする人数
を前記変化に基づいて判定することを含む。本装置は積
載重量をデジタル形式に変換するためのA/D コンバータ
と、エレベータ制御システムに設置され、A/D コンバー
タの出力に接続されて積載重量の変化を検出してカウン
するための記録計算装置を含む。
【0008】
【実施例】次に添付図面を参照して本発明の一実施例を
詳細に説明する。
【0009】停止中のエレベータの箱の積載重量は、例
えば図1に示すように変化する。停止中、t=0 の時点に
おいて、箱はL0の積載重量を支える。箱から乗客2名が
降りると階段状にt=t1の時点においては積載重量はL1
減少する。その後、乗客1名がエレベータに乗り、次に
乗客2名が降りると、t=t2の時点において、停止中の最
小積載重量L2となる。更に乗客2名が箱に乗ると、積載
重量は、その階での停止の終了時点t=t 3 においてL3まで
階段的に増加する。
【0010】積載重量データに基づきエレベータの箱か
ら降りた人数Passout と乗った人数Passinを判定する
の判定方法によると、上記積載重量の極値L0L 2 、L3
が使用され、また乗客数は次の数式を使用して概算値を
計算する。
【0011】 Passout = ( L0 -L2)/80 kg Passin = (L3 - L2)/80 kg すなわち、この数式により降りた乗客数約3名、乗った
乗客数約2名となる。
【0012】本発明によれば、積載重量データをエレベ
ータが1つの階に停止している間中継続して計測するの
で、各階段状の積載重量の変化が計測できる。この変
化の回数と方向から、エレベータの乗降客数 Passin
Passout を算出することができる。図1に示したよう
に、これらの回数は正確に判定することができる。すな
わち、Passin = 3 とPassout = 4 となる。乗客の乗降
の順序は本質的にその正確さに影響がない。積載重量
変化の各々を個々に取り扱うため、本手続により実際の
乗客数が得られる。したがって、乗降客間の体重の違い
と、乗降客の乗降順序の不規則性とによって、結果に誤
差が生じることはない。
【0013】図2は、本発明によるエレベータの箱の積
載重量の計測方法と、計測信号の処理方法の説明図であ
る。箱の積載重量はブロック1で計測する。この計測は
箱の重量と、箱の積載重量とを箱の下に設置したセンサ
で計測する。この計測方法は最も正確な積載重量データ
を提供する。これに代って、安全ギアフレームに取り付
けた計量装置を使うことも可能でありこの場合、計測
結果には箱フレーム、および箱のケーブル類の自重も
含まれる。本発明の方法を古いエレベータに応用して
も、その箱の構造物を分解する必要がないので有利であ
る。
【0014】箱の積載重量の計測で得られた信号を、導
体を介して機械室の制御盤に伝達する。積載重量の計測
範囲は典型的には、定格積載重量の 0〜130 % の間で変
動する。ブロック2で計測信号を濾波し、A/D コンバー
タでデジタル形式に変換する。そのデジタル形式データ
は積載重量を、例えば8ビットの精度で定格積載重量の
百分率で表示する。
【0015】エレベータ制御装置3では、積載重量デー
タをブロック3.1 で記録する。この記録は、図3のフロ
ーチャートに説明する方法で100ms の間隔で行う。この
チャートの判定ブロックのうち、まず箱の移動状態とド
アの位置を確定する。エレベータの箱が停止している
か、またはそのドアが開いている場合、積載重量値をゼ
ロ(正確積載重量 = 0) に設定する。図3のループにお
いて、積載重量値を入力コネクタにより一度に1ビット
ずつ決定する。
【0016】デジタル形式のデータは、図2のブロック
3.2 で濾波し、それに含まれている可能性のある妨害成
分を除去する。このようにして、例えば箱の中の乗客の
動きによる瞬間的積載重量の変化を濾波可能である。使
用可能な濾波方法には、例えば中央値濾波方法があり、
この場合は一定期間内に得られた計測結果のうち中央部
分だけを取る。また、指数濾波方法があり、この場合
は、最新の結果と、以前に得られた結果とを或る係数で
重み付けする。また、その他の濾波方法も可能である。
ブロック3.2 のこの濾波データから積載重量変化の段階
をカウントし、乗客の乗降の概要を調べる。このように
して、エレベータ制御装置は乗客の乗降による積載重量
の実際の変化を識別し、また種々の妨害要因によって生
じる積載重量の階段状信号は無視する。
【0017】図4のフローチャートは人数がエレベータ
制御装置によりどのように計算されるかを示す。この段
階もまた100ms の間隔で行なわれる。減速点以後、積載
重量データの最新情報がリングバッファへ供給される。
中央値濾波方法を使用して、最新の9個の積載重量値に
ついての積載重量中央値が形成され、更に以前に計算さ
れている積載重量 (OLDload) とこの中央積載重量
ら新しい積載重量(NEWload) が指数濾波方法によって
作られる。古い積載重量値と新しい積載重量値との間の
差(LOADdiff)の大きさが計算され、検査される。この例
では、差は少なくとも平均乗客体重の1/4 でなければな
らないが、量CARSIZE はエレベータの箱の大きさを人数
で表わしている。変化の方向に基づき、箱へ出入りする
人数(Passin とPassout)のみならず乗客の総数Totpas
増やす
【0018】グループ制御(ブロック4)においては、
適切な点検装置を使うことによってエレベータに出入り
した人数を表わす値をモニタし、また必要に応じて修正
する。追加データ、例えば箱呼出しや、運行方向の反
よび計量装置または光電セルから得た情報を使うこと
ができる。エレベ−タが箱呼出しによってその階に止ま
った場合、少なくとも1名がその停止の間に箱から出る
と仮定される。全く呼出しがなかった場合、誰も箱から
出ないと仮定される。方向反転の場合、すべての乗客が
箱から出ると仮定される。箱に入る者とそれから出る者
との比は、積載重量データを基に概算される。また、箱
の許容乗客数および算出人数と比較して積載重量のサイ
ズを検討することも可能である。
【0019】データの確認方法は図5のフローチャート
により説明する。光電セルによる監視により得られた乗
客総数TOTAL は量、すなわち、箱の許容人数(CARSIZE)
の2倍と光電セル信号総数(TOTPHOTO)のうちの少ない
方を選んで決定されたものである。箱から出る人数の初
期値(PHOTOout)は乗客総数(TOTAL) の半分に等しいと定
義されている。判定ブロックにおいて、PHOTOout の値
階のタイプと、呼出しデータと、ホール呼出しデータ
とに基づき調節される。箱に入る乗客数(PHOTOin) は光
電セル信号総数TOTAL と退出する人数PHOTOoutとの差と
して算出される。光電セルおよび重量データから決定さ
れる総人数とエレベータの箱の許容乗客数に基づ
き、確定移送客数(= 乗った数 + 降りた数)(TRANSFE
RS) が算出される。この総数における退出者の比は、重
量データの変化に基づき決定される乗客の入りまたは退
出の総数Totpasにおける退出者Passout比と同じであ
ると定義される。このようにして、エレベータの箱への
出入り人数(IN とOUT)の確証値が得られる。確認工程を
経た人数は、ドア制御のみならず、グループ制御や統計
量の作成に利用される。
【0020】図6は、本発明がどのようにエレベータ
の駆動および制御装置を使用しているか、またそれがど
のようにエレベータ装置に取り付けられるかを例示し
ている。エレベータの箱11の中には計測信号を出す積載
重量計測用センサ12が設置され、この信号はひずみ計増
幅器13によって増幅される。増幅された信号は導体14を
介して、機械室内のエレベータ制御盤15へ送られる。DO
WIカードの上に配置されたA/D コンバータは増幅器13か
ら得たデータをエレベータ制御に使うために8ビットの
2進データに変換する。エレベータ駆動装置用には、積
載重量データがまた -10〜+10Vアナログデータに変換さ
れる。いくつかの制御カードから成るエレベータ制御シ
ステム17において、デジタルデータは100ms の間隔で記
録される。妨害や偶発的変化によって生じるノイズスパ
イクは前章で説明したデジタル濾波方法を用いて濾波さ
れる。エレベータ制御システム17もまた計算器を有し、
入りと退出の人数を推定することに使用される。
【0021】エレベータの箱に出入りした人数を表わす
データは、データ通信用バス18を介してグループ制御盤
19の中のグループ制御器20へ約500ms の間隔で伝送され
る。同時に、箱呼出しとエレベータの運行方向と階と
電セル遮光数に関するデータが伝送される。エレベータ
が1つの階を出発すると、グループ制御器20は停止に相
応する事象を発生させ、乗客移送の確証を行なう。現在
の箱の積載重量を表わすデータはデータ通信用バス21を
介して約500ms の間隔で集配信装置盤24のデータ集配信
装置22へ供給される。積載重量データと通行量統計
集配信装置盤24に設置されたビデオ23を介して表示され
る。データ通信用バス18と19は望ましくは直列バスであ
る。
【0022】上記において、本発明はその一実施例によ
って説明してきたが、本説明は本発明の保護の範囲に限
定するものではなく、本発明の実施例は特許請求の範囲
により容認される範囲内で変更することができる。
【0023】
【発明の効果】既知の方法と比較して、本発明は様々な
積載重量およびトラヒックの条件下における乗客の動き
に関するより正確なデータを提供する。エレベータの箱
に他の目的で設置されている計量装置を、計測結果を得
るために直接使用できるため、この解決法は経済的に有
利である。必要とあれば、新しい計量装置を古いエレベ
ータに取り付け近代化することができる。本発明によれ
ば、乗客数の実際の変化は近似計算を用いず判定さ
れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】停止中のエレベータの積載重量における変化を
示す図である。
【図2】本発明の方法における積載重量計測の処理方法
を説明する図である。
【図3】積載重量データの記録方法を示す図である。
【図4】積載重量の計算方法を示すフローチャートであ
る。
【図5】データの確認方法を示すフローチャートであ
る。
【図6】エレベ−タシステムに取り付けられた状態の本
発明の装置を示す図である。
【符号の説明】
1 継続計測 2 濾波 3.1 積載重量の変化の記録 3.2 乗降客数の判定 11 エレベータの箱 12 積載重量計測用センサ 13 増幅器 14 導体 15 エレベータ制御盤 16 A/Dコンバータ 17 制御システム 18 データ通信用バス 19 グループ制御盤 20 グループ制御システム 21 データ通信用バス 22 集配信装置 23 ビデオ監視装置 24 集配信装置盤
フロントページの続き (72)発明者 ニルス−ロバート ロッシャー フィンランド共和国 エスエフ−01600 バンター、 プトウスクヤ 6 エー 8 (56)参考文献 特開 平3−61273(JP,A) 特公 平1−16372(JP,B2)

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 箱の積載重量を停止中に継続的に計測
    し、前記計測データを濾波し、箱の積載重量データに基
    づきエレベータの箱内の乗客の移送人数を判定する方法
    において、該方法は、停止中に生じる階段状の積載重量
    の変化を記録する工程と、前記エレベータの箱に出入り
    した人数を前記階段状変化に基づき判定する工程とを含
    むことを特徴とするエレベータ乗降人数判定方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の方法において、前記積
    載重量データはアナログ形式で計測され、このデータは
    デジタル形式に変換されることを特徴とするエレベータ
    乗降人数判定方法。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の方法において、前記デ
    ータはデジタル形式で濾波され、外乱が除去されること
    を特徴とするエレベータ乗降人数判定方法。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし3のいずれかに記載の方
    法において、該方法により判定された人数はエレベータ
    の状態データによって確認されることを特徴とするエレ
    ベータ乗降人数判定方法。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし4のいずれかに記載の方
    法において、前記方法により判定された人数は光電セル
    計測、および(または)停止中に計測された積載重量の
    極値によって確認されることを特徴とするエレベータ乗
    降人数判定方法。
  6. 【請求項6】 エレベータの箱内の乗客の移送人数を判
    定するための装置であり、継続的な積載重量データを提
    供する出力を有する計量装置と、前記積載重量データを
    デジタル形式に変換するA/D コンバータとを含む装置に
    おいて、該装置は記録計算装置を有し、該記録計算装置
    は前記積載重量の階段的変化を検知算出し、前記記録計
    算装置は前記A/D コンバータに接続され、前記エレベー
    タの箱を制御するエレベータ制御システムの中に配置さ
    れていることを特徴とするエレベータ乗降人数判定装
    置。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載の判定装置において、該
    装置は前記A/D コンバータと前記計算装置との間に接続
    されたフィルタを有し、外乱を除去することを特徴とす
    るエレベータ乗降人数判定装置。
  8. 【請求項8】 請求項6または7に記載の判定装置にお
    いて、前記計算装置の出力部は前記エレベータ制御シス
    テムとグループ制御システムとの間のデータ通信用バス
    に接続され、該通信用バスは、前記グループ制御システ
    ムに含まれる確認装置に接続されており、該確認装置
    また前記光電セルまたは前記積載重量信号から得られる
    乗客移送データのみならずエレベータの呼出しおよび運
    行方向データをも受信することを特徴とするエレベータ
    乗降人数判定装置。
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