JP2597152Y2 - 管理機のエンジン停止スイッチ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本考案は、管理機のエンジン停止
スイッチに係り、詳しくは、左右ハンドルの略中間部に
横架する状態で設けられた機体左右方向に幅広形状の、
押しボタンスイッチを押圧操作するスイッチボ−ドに関
する。

【０００２】

【従来の技術】従来の管理機において、エンジンを停止
させるエンジン停止スイッチは、前記管理機のハンドル
フレ−ムの後端部、或はハンドルグリップの握り部にワ
ンプシュ型のボタンスイッチが設けてられていた。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
ように、管理機のハンドルフレ−ムの後端部にボタンス
イッチが配設されている場合、ハンドルフレ−ムの後端
部に支持されているア−チ型ハンドルが長いことによ
り、オペレ−タがボタンスイッチを咄嗟に操作する際に
困難性を有する場合があった、また、ボタンスイッチの
取付け位置が管理機のハンドルグリップの握り部である
場合、前記管理機の後退時に、左右ハンドル間にオペレ
−タが挟まれて、ハンドルが持ち上がった場合、オペレ
−タは、ボタンスイッチの操作位置が高いことにより、
スイッチ操作が困難となることにより、管理機の作業に
おいて危険を生ずる虞があった。

【０００４】そこで、本考案は、左右ハンドルの長手方
向の略中間部に横架・連結された連結部材に、押しボタ
ンスイッチと、該押しボタンスイッチを押圧操作する機
体左右方向に幅広形状のスイッチボ−ドと、前記押しボ
タンスイッチのオン状態を維持するエンジン停止回路維
持手段と、を設けて、前記スイッチボ−ドへのワンプシ
ュ操作でエンジンが停止されるようにして、上述の課題
を解決した管理機を提供することを目的とするものであ
る。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本考案は、上述の如き事
情に鑑みてなされたもので、エンジン（５）を有する機
体（３）の後方に延出して配置された左右ハンドル
（９，９）を備えてなる管理機（１）において、前記左
右ハンドル（９，９）の略中間部に横架・連結された連
結部材（１０，１６）と、該連結部材（１０，１６）に
配設されたエンジン停止用押しボタンスイッチ（１７）
と、前記機体（３）左右方向に幅広形状からなり、前記
押しボタンスイッチ（１７）の上方部位において、前記
連結部材（１０，１６）に上下方向に回動自在に支持さ
れたスイッチ操作用スイッチボ−ド（２３）と、該スイ
ッチボ−ド（２３）の押圧操作に基づき前記押しボタン
スイッチ（１７）が押圧付勢されて該押しボタンスイッ
チ（１７）からオン検知信号が出力され、所定時間、前
記押しボタンスイッチ（１７）のオン状態を維持するエ
ンジン停止回路維持手段（１９）と、を備え、前記押し
ボタンスイッチ（１７）のオン検知信号に基づき、エン
ジン停止回路維持手段（１９）がエンジン（５）を停止
するように構成した、ことを特徴とする。

【０００６】

【作用】以上構成に基づき、管理機（１）の圃場におい
て作業中、オペレ−タが管理機（１）のエンジン（５）
を停止すべく、手或は、身体の一部でスイッチボ−ド
（２３）を押圧操作すると、この押圧操作に基づき前記
押しボタンスイッチ（１７）が押圧付勢されて該押しボ
タンスイッチ（１７）からオン検知信号が出力され、エ
ンジン停止回路維持手段（１９）は、押しボタンスイッ
チ（１７）のオン検知信号に基づき、所定時間に亘たり
押しボタンスイッチ（１７）のオン状態を維持して、エ
ンジン（５）を停止させるようにする。この場合、前記
スイッチボ−ド（２３）は、機体左右方向に幅広形状を
なしているので、オペレ−タは押圧操作可能な位置から
無理な姿勢をとることなく、いわゆるワンタッチで押圧
操作することが可能となる。

【０００７】なお、上記カッコ内の符号は、図面を参照
するためのものであるが、何等本考案を限定するもので
はない。

【０００８】

【実施例】以下、図面に沿って、本考案の実施例につい
て説明する。

【０００９】管理機１は、図１乃至図３に示すように、
車輪２で支持されている機体３を有しており、該機体３
にはエンジン５及びミッション６等が配設されていると
共に、ハンドルフレ−ム７が配設されている。該ハンド
ルフレ−ム７の後端部には左右ハンドル９，９が後方に
向けて突設されており、これら左右ハンドル９の略中間
部には接続パイプ１０等を介してエンジン停止スイッチ
１１が設けられて、後部にはサイドクラッチレバ−１２
がワイヤ１３を介して配設されていると共に、後端部に
は握り部１５が取り付けられている。

【００１０】前記エンジン停止スイッチ１１には、図４
乃至図５に示すように、左右ハンドル９，９の略中間部
に固定された接続パイプ１０の略中央部にスイッチ取付
けブラケット１６が固定されており、該ブラケット１６
は平面視において、略長方形状で、側面視において、カ
バ−取付け部１６ａと該取付け部１６ａにほぼ直角に下
方に折曲している段部１６ｂと、該段部１６ｂに所定の
傾きをもって折曲しているスイッチ取付け部１６ｃと、
該取付け部１６ｃに所定の傾きをもって折曲しているス
トッパ部１６ｄとからなっている。

【００１１】前記ブラケット１６のスイッチ取付け部１
６ｃの略中央部にはスイッチ取付け孔１６ｅとユニット
取付け孔１６ｆとが穿設されており、スイッチ取付け孔
１６ｅには押しボタンスイッチ１７の一端部が嵌挿さ
れ、押しボタン１７ａが上方向に突出する状態で取付け
具を介して取付けられていると共に、ユニット取付け孔
１６ｆにはトランジスタユニット１９が取付けられてい
る。前記スイッチ１７のスイッチボディ１７ｂにはスイ
ッチ操作用押しボタン１７ａがスプリングに抗して押圧
可能に設けられており、ボディ１７ｂ内のスプリングに
より、押圧されたボタン１７ａが復帰位置に押し戻され
るようになっている。前記スイッチ１７は押しボタン１
７ａの押圧操作により、オンとなると共に、非押圧状態
でオフとなるようになっている。

【００１２】前記トランジスタユニット１９は前記押し
ボタンスイッチ１７が押圧操作された際、該スイッチ１
７のオン検知信号に基づき、スイッチ１７のオン状態を
所定時間例えば、ほぼ１０秒間に亘たり維持して、エン
ジン５を停止させるようになっている。前記カバ−取付
け部１６ａの上面にはヒンジ金具２０の一側を介してカ
バ−２１が締結部材２２により固定されており、前記ヒ
ンジ金具２０の他側には、機体左右方向に幅広形状から
なるスイッチボ−ド２３が締結部材２５により固定され
ている。前記カバ−２１は平面視において、左右幅が機
体前方に向かってやや狭くなっており、側面視におい
て、前方部側が下方向に折曲していると共に、その先端
部がパイプ１０側に向かい内側に折曲しており、かつ左
右両側端部が下方向に折曲している。前記スイッチボ−
ド２３はその後部が緩やかにトランジスタユニット１９
に向け内側に湾曲していると共に、その後端部はほぼ直
角に折曲している折曲部２３ａとなっており、該折曲部
２３ａの孔にはナット２６を介して小ねじ２７が螺合さ
れている。該ねじ２７の先端部は、ブラケット１６のス
トッパ部１６ｄに当接しており、押しボタンスイッチ１
７の押しボタン１７ａの非押圧状態で押しボタン１７ａ
のスプリング力で付勢されているスイッチボ−ド２３
が、上方向に回動されることを規制するようになってい
る。

【００１３】ついで、本実施例の作用について説明す
る。

【００１４】管理機１が圃場において作業中、オペレ−
タが管理機１のエンジン５を停止すべく機体左右方向に
幅広形状のスイッチボ−ド２３のいずれかの箇所を手或
は、身体の一部で押圧操作すると、これに基づき押しボ
タンスイッチ１７の押しボタン１７ａが押圧付勢され
て、押しボタンスイッチ１７がオンとなり、トランジス
タユニット１７は押しボタンスイッチ１７のオン検知信
号に基づき、所定時間例えば、１０秒間に亘たりスイッ
チ１７のオン状態を維持して、エンジン５を停止し、管
理機１は圃場における作業・移動を停止する。ついで、
管理機１のエンジン５が停止されて、１０秒間経過する
と、トランジスタユニット１９がスイッチ１７のオン状
態を解除するので、オペレ−タは管理機１のエンジン５
を再び始動させ、作業・移動を再開することが可能とな
る。

【００１５】

【考案の効果】以上説明したように、本考案によると、
左右ハンドルの長手方向の略中間部に横架・連結された
連結部材に、押しボタンスイッチ、エンジン停止回路維
持手段及び機体左右方向に幅広形状のスイッチボ−ドを
設けて、エンジン停止スイッチを構成したので、押しボ
タンスイッチの操作範囲を拡大でき、オペレ−タは押圧
操作可能な位置から無理な姿勢を取らずにスイッチボ−
ドへのワンプシュ操作でエンジンを停止できる。

【００１６】また、管理機の後退時、オペレ−タが左右
ハンドル間にはさまれ、ハンドルが持ち上がった場合で
も、手或は身体の一部のスイッチボ−ドへの押圧操作に
よりエンジンの停止ができ、安全性の向上を図ることが
できる。

【００１７】また、スイッチボ−ドが押しボタンスイッ
チの上方側に設けられているので、前記スイッチボ−ド
が押しボタンスイッチへの雨及び埃等が掛かることを防
止でき、押しボタンスイッチ及びエンジン停止回路維持
手段等の耐久性の向上を図ることができる。

【００１８】さらに、取付けブラケットにスイッチボ−
ド、押しボタンスイッチ及びトランジスタユニット等を
一体的に取り付けるように構成したので、エンジン停止
スイッチをコンパクト化することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案を適用した管理機を示す全体側面図。

【図２】本考案の実施例に係るハンドルを示す平面図。

【図３】同ハンドルを示す斜視図。

【図４】同エンジン停止スイッチを示す一部破断した平
面図。

【図５】同エンジン停止スイッチを示す側断面図。

【符号の説明】

１ 管理機 ３ 機体 ５ エンジン ７ ハンドルフレ−ム ９，９ ハンドル １０ 連結部材（接続パイプ） １１ エンジン停止スイッチ １６ 連結部材（スイッチ取り付けブラケット） １７ 押しボタンスイッチ １９ エンジン停止回路維持手段（トランジスタユ
ニット） ２３ スイッチボ−ド

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 長谷川 満 島根県八束郡東出雲町大字揖屋町667番 地１ 三菱農機株式会社内 (56)参考文献 実開 平１−175926（ＪＰ，Ｕ) 実開 昭54−118502（ＪＰ，Ｕ) (58)調査した分野(Int.Cl.⁶，ＤＢ名) F02D 1/02 F02D 11/02 B60R 16/02

Claims (1)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】エンジンを有する機体の後方に延出して配
   置された左右ハンドルを備えてなる管理機において、 前記左右ハンドルの略中間部に横架・連結された連結部
   材と、 該連結部材に配設されたエンジン停止用押しボタンスイ
   ッチと、 前記機体左右方向に幅広形状からなり、前記押しボタン
   スイッチの上方部位において、前記連結部材に上下方向
   に回動自在に支持されたスイッチ操作用スイッチボ−ド
   と、該スイッチボ−ドの押圧操作に基づき前記押しボタンス
   イッチが押圧付勢されて該押しボタンスイッチからオン
   検知信号が出力され 、所定時間、前記押しボタンスイッ
   チのオン状態を維持するエンジン停止回路維持手段と、
   を備え、前記 押しボタンスイッチのオン検知信号に基づき、エン
   ジン停止回路維持手段がエンジンを停止するように構成
   した、 ことを特徴とする管理機のエンジン停止スイッチ。