JP2596792Y2 - 車両用シートのアームレスト装置 - Google Patents

車両用シートのアームレスト装置

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JP2596792Y2
JP2596792Y2 JP1993030035U JP3003593U JP2596792Y2 JP 2596792 Y2 JP2596792 Y2 JP 2596792Y2 JP 1993030035 U JP1993030035 U JP 1993030035U JP 3003593 U JP3003593 U JP 3003593U JP 2596792 Y2 JP2596792 Y2 JP 2596792Y2
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剛士 中村
竜美 岡田
俊彦 富田
順介 井上
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Toyo Seat Co Ltd
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Mazda Motor Corp
Toyo Seat Co Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、車両用シートのアーム
レスト装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より車両用シート、特にリヤシート
においては、乗員の着座状態でのリラックス感を高める
等の観点から、シートバックの幅方向の中央部に格納・
展開自在とされたアームレスト装置を設けることが広く
行なわれている。このアームレスト装置は、シートバッ
ク側に形成した凹部内に設けた取付ブラケットに対して
アームレストの一端をシート前後方向に傾動可能に枢支
せしめて構成されるのが一般的である。そして、このア
ームレストは、これが凹部内に格納された状態ではその
背面でシートバックの一部を形成する一方、これが該凹
部からシート前方へ展開して略水平方向に延出した状態
では乗員の肘部を支持し得るようになっている。
【0003】ところで、このようにシートバックに形成
した凹部に対してアームレストを格納・展開自在に配置
したアームレスト装置においては、アームレストが凹部
内に格納された状態では該アームレストによって凹部が
覆蓋されるとともに該アームレストがシートバックの一
部を形成することから美観性が損なわれるということは
ないが、該アームレストをシート前方へ展開配置したア
ームレスト使用時には、該凹部が開放状態とされること
から該凹部内に配置された取付ブラケットが外部に露出
することとなり、美観性という点において好ましくな
い。
【0004】かかる事情から、従来より、アームレスト
展開状態において上記取付ブラケット部分を覆ってこれ
を目隠しすることでシートの美観性を確保することが試
みられている。
【0005】例えば、実公昭54ー9792号公報(第
1の従来例)には、アームレストの基端部に目隠し材と
なる帯状の表皮材の一端を縫着する一方、その他端はこ
れを凹部側に引き出してこれに樹脂板を固定するととも
に該樹脂板ともに凹部の底面側に設けたブラケットに挿
入固定し、もって該表皮材で取付ブラケット部分を覆う
ようにしたものが開示されている。
【0006】また一方、特開昭61ー139529号公
報(第2の従来例)には、アームレストの基端部にその一
端を縫着した表皮材の他端を取付ブラケット側に取り出
すとともにこれを該取付ブラケットの上方から締着固定
部の背面側に引き出してこれを該取付ブラケットの締着
固定部とシートバック側の固定部との間に挟んだ状態で
これらと一体的に共締め固定しもって該表皮材により取
付ブラケットを覆い隠すようにしたものが開示されてい
る。
【0007】
【考案が解決しようとする課題】ところが、上記各従来
例ともに、アームレスト使用状態時において取付ブラケ
ット部分を覆ってシートの美観性を確保するというそれ
本来の目的は達成することができるものの、シート製作
時におけるアームレスト装置の組付作業性あるいは使用
上の信頼性等の点において改善すべき余地がある。即
ち、第1の従来例においては、目隠し用表皮材の固定作
業が、アームレストと取付ブラケットとの組付作業及び
これらのシートバック側への固定作業とは別工程とさ
れ、先ずアームレストと取付ブラケットとを組み付け、
さらにこれらを一体的にシートバック側に組み付けた
後、上記表皮材の他端をシートバック側に引き出して固
定しなければならないことから、作業工数がかさんでコ
スト的に不利である。また、この表皮材他端の固定作業
がアームレスト装置の組付完了後に行なわれることか
ら、該アームレスト装置の存在によって作業スペースが
制約され、作業がやりにくくなり、それだけ作業性が悪
くなることも考えられる。
【0008】一方、第2の従来例においては、取付ブラ
ケットの締着固定面とシートバック側の固定部との間に
表皮材の他端部分が介在しているため、該取付ブラケッ
トの取付剛性に不安が残り、場合によっては長期の使用
中、該表皮材の“へたり"により次第にボルト締着力が
低下し、アームレスト装置がガタつくことも考えられ、
使用上の信頼性あるいは商品価値という点において好ま
しくないものである。
【0009】そこで本考案は、目隠し用の表皮材を設け
た車両用シートのアームレスト装置において、その組付
作業性を良好ならしめるとともに、使用上の信頼性を高
水準に維持せんとしてなされたものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本考案ではかかる課題を
解決するための具体的手段として、シートバックに形成
した凹部に設けた固定部材に締着固定された取付ブラケ
ットと、該取付ブラケットに対してその一端がシート前
後方向に傾動可能に枢支され、且つその第1の状態では
上記凹部内に格納されて上記シートバックの一部を構成
する一方、第2の状態では上記凹部からシート前方へ展
開されるアームレストとを備えた車両用シートのアーム
レスト装置において、上記アームレストの基端部に上記
取付ブラケットを覆蓋し得るような幅寸法もつ略帯状の
延設表皮材の一端を縫着するとともに、該延設表皮材の
他端部には適度の可撓性をもつ樹脂板材を該延設表皮材
の幅方向に向けて固定し、さらに該延設表皮材の他端部
の略幅方向中央部で且つ上記樹脂板材に近接する位置に
は該延設表皮材の幅方向に延びるスリットを形成する一
方、上記取付ブラケットは、上記アームレストの傾動面
に直交する部分を上記固定部材に衝合固定される締着固
定部とするとともに、該締着固定部には、その幅方向の
略中央部に位置し且つ該締着固定部との間に所定の隙間
を確保した状態で上方あるいは下方へ延出する第1爪部
材と、該第1爪部材を幅方向に挟んでその両側に位置し
且つ該締着固定部との間に所定の隙間を確保した状態で
上記第1爪部材とは逆方向へ延出する左右一対の第2爪
部材とを備え、上記締着固定部と上記第1爪部材及び左
右一対の第2爪部材との間に、上記延設表皮材の他端部
を、上記スリットに上記第1爪部材を挿通させた状態で
上記樹脂板材とともに嵌合保持させ得る如く構成したこ
とを特徴としている。
【0011】
【作用】本考案ではかかる構成とすることで、アームレ
スト装置をシートバックの凹部側に組み付ける場合に
は、先ず、単品状態にある取付ブラケットとアームレス
トとを組み付けてアセンブリー化する。この状態で、上
記アームレストの基端部側にその一端が縫着された延設
表皮材の他端を取付ブラケット側に取り出し、該他端を
ここに固定された樹脂板材とともに、該樹脂板材を適当
に撓曲変形させながら取付ブラケットの締着固定部と該
締着固定部に形成された第1爪部材及び左右一対の第2
爪部材との間に嵌合抱持させてこれを固定する。この場
合、上記延設表皮材の他端に形成したスリットを上記第
1爪部材に挿通させることで該延設表皮材と取付ブラケ
ットとの幅方向の位置決めがなされる。
【0012】然る後、このアームレストと取付ブラケッ
トとでアセンブリー化され且つ延設表皮材が組み付けら
れたアームレスト装置を、そのまま一体的にシートバッ
クの凹部側に移動させて上記取付ブラケットをシートバ
ック側の固定部材に締着固定することで該アームレスト
装置の組付作業が完了する。この場合、樹脂板材を取り
付けた上記延設表皮材の他端が取付ブラケットの締着固
定部と各爪部材との間に嵌合保持されていることから、
該延設表皮材の存在にかかわらず取付ブラケットの締着
固定部とシートバック側の固定部材とは直接的に衝合締
着されることとなる。
【0013】このようにしてシートバック側に組み付け
られたアームレスト装置においては、そのアームレスト
をシート前方へ展開させた使用時状態では、上記延設表
皮材によって取付ブラケットが覆われることから、該取
付ブラケットが外部へ露出することがなく、アームレス
ト使用時におけるシートの美観性が良好に維持されるも
のである。
【0014】
【考案の効果】従って、本考案の車両用シートのアーム
レスト装置によれば次のような効果が得られる。 延
設表皮材の他端部の固定作業を、アームレストと取付ブ
ラケットとの組付作業時に同時に、しかもシートバック
側とは無関係に行うことができることから、該作業を十
分な作業スペースの下で容易且つ確実にしかも迅速に行
うことができ、作業の確実性及び良好な作業性が確保さ
れる。
【0015】 延設表皮材の他端の固定が、該他端を
ここに設けた樹脂板材とともに取付ブラケット側の各爪
部材に嵌合させるという極めて容易な作業で達成され、
しかもこの固定作業がシートバックから離れて十分な作
業スペースの下で行えることから、該延設表皮材の固定
作業がより簡略化され、より一層の作業性の向上が図れ
る。
【0016】 延設表皮材の他端の固定作業に際し
て、ここに設けたスリットを取付ブラケット側の第1爪
部材に挿通させることで該延設表皮材と取付ブラケット
との幅方向における位置決めが行なわれる。このため、
一旦、スリットに第1爪部材を挿通させた後は、取付ブ
ラケットと延設表皮材との相対位置を気にすることなく
該延設表皮材の固定作業を行うことができ、迅速な作業
が可能となる。また、確実な位置決めにより、例えば、
延設表皮材と取付ブラケットとが幅方向に大きくずれて
該延設表皮材から取付ブラケットが露出するというよう
な不都合の発生が確実に回避され、延設表皮材の本来の
機能であるシートの美観性の確保がより確実ならしめら
れる。
【0017】 アームレストと取付ブラケットと延設
表皮材とを一体化した状態で該取付ブラケットをシート
バック側に組み付けるものであるため、従来のようにそ
の他端がフリー状態とされた表皮材を気にしながら取付
ブラケットをシートバック側に固定するとともにこの固
定作業の後で上記表皮材他端を固定する場合に比して、
アームレスト等の取扱いが容易であり、それだけアーム
レスト装置のシートバック側への固定作業における作業
性が高められるものである。
【0018】 取付ブラケットをシートバック側の固
定部材に締着固定した状態においては、これらの間に延
設表皮材の端部が介在しないことから、その取付剛性が
高く且つ長期の使用によっても剛性低下がなく、アーム
レスト装置を長期に亘って良好状態で使用継続すること
が可能であり、それだれアームレスト装置の使用上の信
頼性が高められるものである。
【0019】
【実施例】以下、本考案の車両用シートのアームレスト
装置を添付図面に基づいて具体的に説明すると、図1に
は本考案の実施例にかかる後述のアームレスト装置4が
備えられた自動車用リヤシート1が示されている。この
シート1は、シートクッション2と該シートクッション
2の後端部に後傾状に立設配置されたシートバック3と
で構成されている。また、このシートバック3は、第1
シートバック部材31と第2シートバック部材32とか
らなる左右二分割式とされ、これら各シートバック部材
31,32を選択的に、あるいは同時に前傾させること
ができるようになっている。この各シートバック部材3
1,32のうち、第1シートバック部材31は第2シー
トバック部材32よりも広幅とされ、その中央寄りの端
部はシートバック3の幅方向中央部に対応しており、こ
こにはシートバック前面側に開口し且つ上下方向に延び
る略矩形状の凹部33が形成されている。そして、この
凹部33には、後述のアームレスト装置4が、格納時状
態(実用新案登録請求の範囲中の「第1の状態」に該当
し、図1に実線する状態である)と、使用時状態(実用新
案登録請求の範囲中の「第2の状態」に該当し、図1に鎖
線図示する状態である)との間で任意に姿勢設定可能に
配置されている。
【0020】上記アームレスト装置4は、図2〜図4に
示すように、アームレスト5と、該アームレスト5を上
記シートバック3側に取り付けるための取付ブラケット
6とを備えている。
【0021】アームレスト5は、略矩形のブロック状の
形態を呈するものであって、フレーム(図示省略)を覆っ
て配置されたパッド材11の外側を表皮材12で被包し
て構成されている。そして、このアームレスト5の基端
部5aには、後述の取付ブラケット6に対する取り付け
部となるボルト受孔18,18が形成されている。
【0022】また、このアームレスト5の基端部5aの
上面5b側には、該アームレスト5の表皮材12と同一
素材により該アームレスト5とほぼ同様の幅寸法を持つ
帯状の延設表皮材14の一端14aが、該延設表皮材1
4を上記アームレスト5の基端部5aから後方へ延出せ
しめる如くして縫着されている。さらに、この延設表皮
材14は、その他端14bを自由端とするとともに、こ
こに適度の可撓性をもつ帯板状の樹脂板材15を該他端
14bの幅方向に向けて縫着あるいは貼着により固定せ
しめている。また、この樹脂板材15が取り付けられた
延設表皮材14の他端14bの幅方向中央部で且つ上記
樹脂板材15に近接した位置には、該樹脂板材15に沿
って延びる所定長さのスリット16が形成されている。
【0023】一方、上記取付ブラケット6は、プレート
材を「コ」字状に屈曲させて一体形成されるものであっ
て、その長手方向中央部に位置する部分を締着固定部2
1とし、また該締着固定部21の左右両側においてそれ
ぞれ屈曲状態で連続する部分をそれぞれアーム部22,
22としている。そして、この取付ブラケット6の各ア
ーム部22,22の先端部にはそれぞれボルト挿通孔2
3,23が形成されている。
【0024】さらに、上記締着固定部21は、下半部に
位置する第1面部21aと、上半部に位置し且つ上記第
1面部21aよりも上記アーム部22側に偏位した第2
面部21bとからなる段付き面状に形成されている。そ
して、この締着固定部21の幅方向の略中央部には、上
記第1面部21a側を基端として第2面部21b側から切
り起こされ且つ第1面部21aと同一面を形成した状態
で上方に延びる第1爪部材26が形成されている。ま
た、該第1爪部材26を幅方向に挟んだ左右両側位置に
は、上記第2面部21b側を基端として上記第1面部2
1a側から切り起こされ且つ板厚方向において上記第1
爪部材26と同一位置に位置するように屈曲されて下方
へ延びる左右一対の第2爪部材27,27が形成されて
いる。
【0025】従って、この第1爪部材26と第2爪部材
27,27は、その延出方向は相互に逆向きとなるもの
の、上記第2面部21bからはそれぞれほぼ同位置高さ
に位置し、これら各爪部材26,27,27と上記第2面
部21bとの間には所定大きさ(具体的には、上記延設表
皮材14と樹脂板材15との二枚合せ部分をその厚さ方
向に嵌入させ得るような大きさ)の隙間が形成されるこ
ととなる。また、この締着固定部21の第1面部21a
には、左右一対の固定ボルト25,25が立設配置され
ている。
【0026】このように構成されたアームレスト5と取
付ブラケット6は以下の手順にて組み付けられて、図4
に示す如きアームレスト装置4を構成する。このアーム
レスト装置4の組付手順を説明すると、先ず、図3に示
すように単品状態の取付ブラケット6の各アーム部2
2,22間に上記アームレスト5の基端部5a側を嵌合さ
せ、該アーム部22,22の各ボルト挿通孔23,23に
挿通される各枢支ボルト24,24を上記アームレスト
5の各ボルト受孔18,18に螺入させることでこれを
一体的に連結する。この連結状態においては、アームレ
スト5と取付ブラケット6とは、上記各枢支ボルト2
4,24を中心として相対回動可能とされる。
【0027】次に、上記延設表皮材14の他端14b側
を取付ブラケット6の締着固定部21側に取り出し、且
つ該他端14bを樹脂板材15部分において二つ折りに
折り重ねる。この状態で、先ず最初に、上記延設表皮材
14側のスリット16に第1爪部材26を挿通し、該取
付ブラケット6と延設表皮材14との幅方向の位置決め
を行う。さらに、上記樹脂板材15を適当に撓曲変形さ
せながら上記第1爪部材26と一対の第2爪部材27と
をそれぞれその表面側から裏面側へ乗り越えさせ、これ
らと上記第2の面部21bとの間の隙間内に嵌入させる
(この嵌入完了状態が図4に示す状態である)。
【0028】尚、延設表皮材14の他端14bを樹脂板
材15とともに取付ブラケット6側の各爪部材26,2
7,27側に嵌入保持させた状態においては、その幅方
向の移動は上記第1爪部材26がスリット16に挿通さ
れていることで、また上下方向の移動は該樹脂板材15
等を保持する第1爪部材26と一対の第2爪部材27と
が逆の爪方向とされていることで、それぞれ規制される
ので、該他端14bは取付ブラケット6側において確実
に固定保持されることになる。
【0029】このように、この実施例のアームレスト装
置4においては、延設表皮材14側のスリット16を取
付ブラケット6側の第1爪部材26に挿通させた状態で
樹脂板材15を適当に変形させながら各爪部材26,2
7,27に係止させるという極めて簡単な作業で延設表
皮材14の他端14bを取付ブラケット6側に固定する
ことができるものであり、しかもこの延設表皮材14の
他端14bの固定をアームレスト装置4のシートバック
3側への組み付け以前の単品状態で且つ作業スペースに
制約を受けずに行えるものである。従って、延設表皮材
14の固定作業を確実且つ容易に行うことができ、例え
ば延設表皮材14の他端14bの固定を、アームレスト
装置4をシートバック3側に組み付けた後に行う場合の
如く作業スペース的な制約を受けるものに比して、その
作業性が極めて良好となるものである。
【0030】一方、上述の如く組み付けられたアームレ
スト装置4は、最終的に上記シートバック3の凹部33
内に締着固定される。即ち、図4に示す如く延設表皮材
14とともに一体化されたアームレスト装置4を、図2
に示すように、そのままシートバック3の凹部33側に
移動させ、上記取付ブラケット6の締着固定部21を、
上記凹部33の下端寄りの底部に設けられた固定部材4
2に対して衝合させ且つ上記各固定ボルト2525にナ
ットをかけてこれを締着固定する。尚、図2において、
符号41はシートバックフレームであり、上記固定部材
42はこのシートバックフレーム41に固定されてい
る。また、符号43は背面部材43であり、該背面部材
43によって上記凹部33の底面が構成されている。
【0031】ところで、このアームレスト装置4の凹部
33側への締着固定に際しては、既に延設表皮材14の
他端14bが取付ブラケット6側に固定されているた
め、該取付ブラケット6の固定部材42への衝合作業に
当たって該延設表皮材14の他端14bを気にすること
なく作業を行うことができ、例えば、従来のように延設
表皮材14の他端14bが自由状態にあってこれを取り
除きながら取付ブラケット6の固定作業を行う必要のあ
る場合に比して、作業が容易且つ迅速となり、高い作業
性が実現されるものである。
【0032】また、取付ブラケット6の固定部材42へ
の締着固定状態においては、該取付ブラケット6の締着
固定部21のうち、第1面部21aが固定部材42に直
接衝合するものであることから、例えば従来のようにこ
れらの間に延設表皮材14が介在される場合の如く組付
剛性の確保が困難であるとか、長期の使用により該延設
表皮材14の“へたり"に起因して締着力が低下してア
ームレスト装置4ががたつく等の問題は発生せず、その
組付剛性あるいは使用上の信頼性という点において有利
である。
【0033】以上の如くしてシートバック3側に組み付
けられたアームレスト装置4は、アームレスト不使用時
には図1及び図2に実線図示する如く上記枢支ボルト2
4を中心としてシートバック3側に回動され、上記凹部
33内に格納される。そして、この格納時状態において
は、アームレスト5の背面5cがシート前面側に露出し
シートバック3の一部を構成する。また、この場合、ア
ームレスト5によって凹部33が閉塞されることから、
美観性という点においてなんら問題は生じない。
【0034】一方、アームレスト5を使用する場合に
は、格納時状態にあるアームレスト5を前方へ引き出
し、図1及び図2に鎖線図示する如くこれをシート前方
へ延出させる(尚、この状態でのアームレスト5の回動
方向の位置規制は図示しない位置規制機構によってなさ
れる)。この使用時状態においては、凹部33はシート
前面側に露出するが、その下端部に位置する上記取付ブ
ラケット6は該取付ブラケット6とアームレスト5の基
端部5aとの間に跨がって配置された上記延設表皮材1
4によって覆われることから外部へは露出せず、結果的
に良好な美観性が確保されるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の実施例にかかるアームレスト装置を備
えた車両用シートの斜視図である。
【図2】図1のII-II縦断面図である。
【図3】図1に示したアームレスト装置の要部分解斜視
図である。
【図4】図3に示したアームレスト装置のアセンブリ状
態を示す要部斜視図である。
【符号の説明】
1はシート、2はシートクッション、3はシートバッ
ク、4はアームレスト装置、5はアームレスト、6は取
付ブラケット、11はパッド材、12は表皮材、14は
延設表皮材、15は樹脂板材、16はスリット、18は
ボルト受孔、21は締着固定部、22はアーム部、23
はボルト挿通孔、24は枢支ボルト、25は固定ボル
ト、26は第1爪部材、27は第2爪部材、31は第1
シートバック部材、32は第2シートバック部材、33
は凹部、41はシートバックフレーム、42は固定部
材、43は背面部材である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 富田 俊彦 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツ ダ株式会社内 (72)考案者 井上 順介 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツ ダ株式会社内 (56)参考文献 実開 昭64−1546(JP,U) 実開 平4−58161(JP,U) 実開 平4−4851(JP,U) 実開 昭52−6321(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A47C 7/54 B60N 2/46

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シートバックに形成した凹部に設けた固
    定部材に締着固定された取付ブラケットと、該取付ブラ
    ケットに対してその一端がシート前後方向に傾動可能に
    枢支され、且つその第1の状態では上記凹部内に格納さ
    れて上記シートバックの一部を構成する一方、第2の状
    態では上記凹部からシート前方へ展開されるアームレス
    トとを備えた車両用シートのアームレスト装置であっ
    て、 上記アームレストの基端部に上記取付ブラケットを覆蓋
    し得るような幅寸法をもつ略帯状の延設表皮材の一端を
    縫着するとともに、該延設表皮材の他端部には適度の可
    撓性をもつ樹脂板材を該延設表皮材の幅方向に向けて固
    定し、 さらに該延設表皮材の他端部の略幅方向中央部で且つ上
    記樹脂板材に近接する位置には該延設表皮材の幅方向に
    延びるスリットを形成する一方、 上記取付ブラケットは、上記アームレストの傾動面に直
    交する部分を上記固定部材に衝合固定される締着固定部
    とするとともに、該締着固定部には、その幅方向の略中
    央部に位置し且つ該締着固定部との間に所定の隙間を確
    保した状態で上方あるいは下方へ延出する第1爪部材
    と、該第1爪部材を幅方向に挟んでその両側に位置し且
    つ該締着固定部との間に所定の隙間を確保した状態で上
    記第1爪部材とは逆方向へ延出する左右一対の第2爪部
    材とを備え、 上記締着固定部と上記第1爪部材及び左右一対の第2爪
    部材との間に、上記延設表皮材の他端部を、上記スリッ
    トに上記第1爪部材を挿通させた状態で上記樹脂板材と
    ともに嵌合保持させ得る如く構成したことを特徴とする
    車両用シートのアームレスト装置。
JP1993030035U 1993-06-04 1993-06-04 車両用シートのアームレスト装置 Expired - Lifetime JP2596792Y2 (ja)

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