JP2596646B2 - 歩行型水田作業機 - Google Patents

歩行型水田作業機

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JP2596646B2
JP2596646B2 JP3767091A JP3767091A JP2596646B2 JP 2596646 B2 JP2596646 B2 JP 2596646B2 JP 3767091 A JP3767091 A JP 3767091A JP 3767091 A JP3767091 A JP 3767091A JP 2596646 B2 JP2596646 B2 JP 2596646B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、歩行型田植機や歩行型
直播機等の歩行型水田作業機において、機体下部の左右
中央に機体後部から機体前部に亘って配置されているセ
ンターフロートの支持構造に関する。
【0002】
【従来の技術】歩行型水田作業機の一例である歩行型田
植機においては、例えば特開昭60−176511号公
報に開示されているようなセンターフロートの支持構造
を備えているものがある。この構造ではセンターフロー
ト(前記公報の図7の6)の後部は、ヒンジ構造により
横軸芯(前記公報の図7のP1)周りの上下方向にのみ
揺動自在に連結されている。そして、横向きのロッド
(前記公報の図7及び図8の32)及びガイド板(前記
公報の図7及び図8の31)により、センターフロート
の前部は機体前部に対し上下方向にのみ移動可能に、且
つ、センターフロートの前部が左右に揺動したりしない
ように連結されている。前述の歩行型田植機では油圧シ
リンダにより左右の走行用の車輪を同方向に上下駆動可
能に構成すると共に、この上下駆動に加えて天秤アーム
の自由揺動の作用により左右の車輪が互いに逆方向に上
下動するように構成している(第2機構に相当)。そし
て、田面に接地追従するセンターフロートに対する機体
の上下動に基づき前述の油圧シリンダ用の制御弁を操作
して、機体が田面から設定高さを維持するように左右の
車輪を自動的に上下駆動する第1機構(昇降機構)を備
えている。又、左右の車輪が実際に接地して走行する耕
盤に凹凸が在って機体が左右に傾きかけても、機体に対
してセンターフロートが左右に揺動しないので田面に対
するセンターフロートの踏ん張りにより、機体は田面に
対して左右並行な状態に維持されるのである。そして、
左右の車輪が前述の天秤アームの作用により互いに逆方
向に上下動して耕盤の凹凸が吸収されるのである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前述の歩行型田植機で
は、田面に対する機体の左右の傾きをセンターフロート
の踏ん張りにより修正している。これに対して例えば特
開平1−168207号公報に開示されているように、
第1機構(昇降機構)に加えて別の油圧シリンダにより
左右の車輪を互いに逆方向に積極的に上下駆動して、機
体の左右の傾きを修正する第2機構(ローリング機構)
を備えているものがある。このような歩行型田植機にお
いては、センターフロートの後部が前後左右に揺動自在
な連結具(前記公報の図5のX1,Y1参照)を介して
機体後部に連結されている。そして、機体前部では上下
揺動自在なリンク(前記公報の図2の13a)、及び前
述と同様な連結具(前記公報の図2の11,13b等参
照)によりセンターフロートの前部が機体前部に連結さ
れており、センターフロートが後部の連結具周りに上下
揺動自在に、又、機体左右方向にローリング自在に支持
されている。そして、田面に接地追従するセンターフロ
ートに対して機体が上下又は左右にローリングすると、
この動作に基づき第1機構(昇降機構)用及び第2機構
(ローリング機構)用の制御弁が操作されて、機体が田
面から設定高さを維持するように左右の車輪が自動的に
同方向に上下駆動されるのであり、機体が田面に左右並
行となるように左右の車輪が自動的に逆方向に上下駆動
されるのである。
【0004】以上のような2種類の歩行型水田作業機に
おいて前述の第2機構(ローリング機構)を備えていな
い歩行型水田作業機の機体を基本構造として、第1機構
(昇降機構)のみを装備している機種と、第1機構(昇
降機構)及び第2機構(ローリング機構)を装備してい
る機種の2種類の歩行型水田作業機を並行して生産して
行く場合、次のような問題が生ずる。つまり、第1機構
(昇降機構)のみを装備する機種ではセンターフロート
支持構造として、前述の特開昭60−176511号公
報に開示されているように、センターフロート後部を上
下揺動のみ可能なヒンジ構造とし、センターフロートの
前部を上下方向の移動のみを許すガイド構造とする。こ
れに対して、第1機構(昇降機構)及び第2機構(ロー
リング機構)を装備する機種ではセンターフロート支持
構造として、前述の特開平1ー168207号公報に開
示されているように、センターフロートの後部を前後左
右に揺動自在な連結具により連結する構造とし、センタ
ーフロートの前部を上下揺動自在なリンク及び前述と同
様な連結具により連結する構造としている。
【0005】以上のように、2種類の歩行型水田作業機
を並行して生産して行く場合、第2機構(ローリング機
構)用の油圧シリンダ及び制御弁を装備する点は別とし
も、そのセンターフロートの支持構造が2種類の歩行型
水田作業機で全く異なるものになっているので、センタ
ーフロート支持用として2種類の構造のものを並行して
生産して行かなければならなくなる。これにより、金型
の種類の増加及び生産工程の増加等により、生産性の低
下が生じて改善の余地が出てくる。本発明は、以上のよ
うに第1機構(昇降機構)のみを装備している機種と、
第1機構(昇降機構)及び第2機構(ローリング機構)
を装備している機種の2種類の歩行型水田作業機を並行
して生産して行く場合において、センターフロートの支
持構造の共通化を図ることを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の特徴は、左右の
車輪を同方向に上下操作可能な第1機構(昇降機構)
と、この上下操作に加えて左右の車輪の互いに逆方向へ
の上下動を可能にする第2機構とを備えた歩行型水田作
業機において、次のように構成することにある。つま
り、機体下部の左右中央に機体後部から機体前部にまで
亘るセンターフロートを備え、上下揺動自在及びローリ
ング自在にセンターフロートの後部を連結具を介して機
体後部に連結すると共に、機体前部の固定部に機体前後
向きの第1ピンを固定し、この第1ピンの下側に第2ピ
ンを上下揺動のみ可能に取り付け、センターフロートの
前部に機体上下向きの長孔を備えたガイド部材を固定し
て、第1及び第2ピンをガイド部材の長孔に係入するこ
とにより、センターフロートを連結具を支点として上下
揺動のみ可能に支持してある。
【0007】
【作用】前述のように構成すると、例えば図3及び図8
に示すようにセンターフロート9の後部は連結具37に
よって、機体左右方向の横軸芯P2周りに上下揺動自在
に、機体前後方向に横軸芯P3周りに左右にローリング
自在に連結されることになる。これに対して、機体前部
においては例えば図1及び図2に示すように、第1及び
第2ピン38、39がガイド部材30の長孔30aの上
下に亘って挿入されている。以上の構造において、セン
ターフロート9の後部は連結具37の作用により上下及
び左右にローリング自在であるが、センターフロート9
の前部においては第1及び第2ピン38,39によりガ
イド部材30の長孔30aの上下2点が規制されている
ので、センターフロート9の前部は左右に揺動できない
ようになっている。これにより、センターフロート9全
体が左右にローリングできないように支持されている。
しかし、ガイド部材30の長孔30aの融通作用及び第
2ピン39の上下揺動作用により、センターフロート9
全体が後部の横軸芯P2周りに上下揺動可能となるので
ある。従って、田面に接地追従するセンターフロートに
対する機体の上下動を第1機構に伝達してやれば、左右
の車輪を同方向に上下操作する第1機構(昇降機構)を
装備し左右の車輪が互いに逆方向に自由に上下動する第
2機構を装備した歩行型水田作業機に対応できるのであ
る。この場合、センターフロートの前部のみにてセンタ
ーフロートが左右にローリングしないように規制してい
るが、このような歩行型水田作業機では水田での走行時
にセンターフロートの後部ではなく、その前部に泥から
の大きな圧力を受ける。従って、このセンターフロート
の前部において田面に踏ん張り機体の左右の傾きを抑え
るような状態になるので、センターフロートの前部にロ
ーリングを規制する構造を設けることは強度面で有利な
ものとなるのであり、センターフロートの後部がローリ
ング可能な状態になっていても特に問題はないのであ
る。
【0008】以上の構造において、左右の車輪を同方向
に上下操作する第1機構(昇降機構)に加え、左右の車
輪を互いに逆方向に上下駆動する第2機構(ローリング
機構)を装備する場合には、図1におけるガイド部材3
0を取り外すと共に、例えば図6及び図8に示すように
別の操作板41をセンターフロート9の前部に取り付け
る。この場合、第1及び第2ピン38,39が挿入され
る操作板41の長孔41aにおいて第1ピン38が入り
込む部分を幅広に設定してやる。そして、センターフロ
ート9の後部においては、図8に示すように前述の連結
具37を用いた構造をそのまま使用する。これにより、
操作板41の長孔41aと第1ピン38との隙間の範囲
内において、センターフロート9が機体後部の横軸芯P
3及び機体前部の第2ピン39周りに左右にローリング
可能となるのであり、第1ピン38がセンターフロート
9のローリング範囲を決める規制部材になるのである。
そして、操作板41の長孔41aの融通作用及び第2ピ
ン39の上下揺動作用により、センターフロート9全体
が後部の横軸芯P2周りに上下揺動可能となるのであ
る。従って、田面に接地追従するセンターフロートに対
する機体の上下動を第1機構(昇降機構)に伝達すると
共に、センターフロートに対する機体の左右の傾きを第
2機構(ローリング機構)に伝達することによって、左
右の車輪を同方向に上下操作する第1機構(昇降機構)
と、左右の車輪を互いに逆方向に上下駆動する第2機構
(ローリング機構)を装備した歩行型水田作業機に対応
できるのである。
【0009】以上のように、本発明によると2種類の歩
行型水田作業機を並行して生産して行く場合、センター
フロートの支持構造において後部側の連結具及び前部側
の第1ピン、第2ピンは両機種において共通の構造とな
るのであり、図1に示すガイド部材30を図6に示す別
の操作板41に代える等の変更を行うだけでよくなるの
である(図8参照)。
【0010】
【発明の効果】以上のように、2種類の歩行型水田作業
機を並行して生産して行く場合、そのセンターフロート
の支持構造を2種類の歩行型水田作業機において略共通
なものできその変更も僅かでよくなるので、部材の共通
化による金型の種類の削減及び生産工程の簡素化を行う
ことができて、生産性の向上及びコストダウンを図るこ
とができた。
【0011】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図3及び図4に示すように、走行用のミッション
ケース1の左右両側に一対の伝動ケース2が横軸芯P1
周りに上下揺動自在に支持され、この伝動ケース2の端
部に走行用の車輪3a,3bが備えられて機体が支持さ
れている。機体後部には植付アーム4及び苗のせ台5等
で構成された苗植付装置と、操縦ハンドル6が備えられ
ると共に、ミッションケース1と植付アーム4との間に
はタンク7及びタンク7内の肥料を繰出す繰出し装置8
が備えられている。
【0012】機体の下部にはセンターフロート9が備え
られ、このセンターフロート9に田面Gに溝を作って行
く作溝器10が固定されており、繰出し装置8から繰出
された肥料がホース11を通り作溝器10の作った溝内
に送り込まれて行く。以上のようにして、歩行型水田作
業機の一つである二輪二条型式の歩行型田植機が構成さ
れている。又、この歩行型田植機はガソリンエンジン1
2を備えており、図3に示すようにミッションケース1
の前面に前下り状のフレーム13が固定され、このフレ
ーム13上にガソリンエンジン12が搭載されて、ガソ
リンエンジン12が前下り傾斜姿勢に支持されている。
【0013】以上の図3及び図4に示す歩行型田植機は
左右の車輪3a,3bを同方向に上下駆動する昇降機構
(第1機構に相当)を装備すると共に、左右の車輪3
a,3bが互いに逆方向に自由に上下動可能にする機構
(第2機構に相当)を装備しており、次にこの左右の車
輪3a,3bの上下動構造について説明する。図3,
4,5に示すように、フレーム13内の前端に単動型の
第1油圧シリンダ18の後端が連結され、この第1油圧
シリンダ18が機体後方に向けられている。そしてこの
第1油圧シリンダ18のピストンロッド18aの先端に
ブラケット20が固定されており、このブラケット20
の縦軸芯P4周りに上下一対の天秤アーム21が揺動自
在に取り付けられている。
【0014】そして、この天秤アーム21がフレーム1
3左右の長孔13aより外方に突出しており、天秤アー
ム21の左右両端と伝動ケース2の基部に固定された左
右の操作アーム2aとに亘って、左右一対の連係ロッド
22が架設連結されている。以上の構造により、第1油
圧シリンダ18を伸縮操作すると左右の伝動ケース2及
び車輪3a,3bが同方向に上下動駆動されるのであ
り、ブラケット20の縦軸芯P4周りに天秤アーム21
が揺動することにより、左右の伝動ケース2及び車輪3
a,3bが互いに逆方向に自由に上下動するのである。
【0015】この歩行型田植機は、以上のように左右の
車輪3a,3bが互いに逆方向に自由に上下動する構造
に加えて、左右の車輪3a,3bを左右並行な状態、右
又は左下がりの状態で固定する構造も備えており、次に
この構造について説明する。図5に示すように一方の連
係ロッド22に、断面コ字状のブラケット23が溶接固
定されており、板材を断面コ字状に折り曲げた連結部材
15の前端が第1油圧シリンダ18側のブラケット20
にピン連結されている。この連結部材15の後部には長
孔15aが設けられており、連係ロッド22に固定され
ているブラケット23のピン16が長孔15aに挿入さ
れている。
【0016】この連結部材15にはロックピン17が、
連係ロッド22と直行する方向にスライド自在に支持さ
れると共に、連結部材15のピン19周りにL字状のベ
ルクランク25が揺動自在に支持され、ベルクランク2
5の一端がピン・長孔構造にてロックピン17の後端に
連結されている。このベルクランク25には、ロックピ
ン17が紙面下方に突出するように付勢するつる巻きバ
ネ26が取り付けられると共に、操縦ハンドル6に横向
きに取り付けられた操作アーム27と、ベルクランク2
5とがワイヤ35により接続されている。そして、ブラ
ケット23にはロックピン17が挿入可能な3組の孔2
3aが設けられている。
【0017】図5に示す状態はロックピン17をブラケ
ット23の中央の孔23aに挿入して天秤アーム21と
連係ロッド22との位置関係を固定した状態であり、左
右の車輪3a,3bが機体に対して同高さ、つまり、左
右の車輪3a,3bが機体に平行に保たれている。そし
て、車輪3a,3bが走行する耕盤が右又は左に傾斜し
ている場合には、操縦ハンドル6の操作アーム27を握
り操作してロックピン17を中央の孔23aから抜くと
共に、操縦ハンドル6を持って機体を右又は左に傾かせ
ながら、ロックピン17を紙面右又は左の孔23aに挿
入する。これにより、一方の車輪3a,3bが上がり他
方の車輪3a,3bが下がった状態で固定されるのであ
る。又、操作アーム27を握り操作した状態で固定して
おけば、前述のようにブラケット20の縦軸芯P4周り
に天秤アーム21が揺動して、左右の伝動ケース2及び
車輪3a,3bが互いに逆方向に自由に上下動するので
ある。
【0018】このように耕盤及び田面Gの状態に応じ
て、左右の車輪3a,3bを機体に平行な状態、右又は
左下がりの状態で固定したり、互いに逆方向に自由に上
下動する状態に設定することができるのである。そし
て、互いに逆方向に自由に上下動する状態では、後述す
るように左右にローリングしないセンターフロート9の
踏ん張りにより機体が田面Gに対して並行に維持される
のである。
【0019】次にセンターフロート9の支持構造につい
て説明する。図3及び図8に示すように、センターフロ
ート9は機体下部の左右中央において機体後部から機体
前部にまで亘っており、センターフロート9の機体前部
側が幅広に設定され、センターフロート9の機体後部側
が幅狭に設定されている。そして、機体後部の操縦ハン
ドル6用の支持フレーム14に上下揺動操作及び位置固
定自在に操作レバー36が取り付けられ、この操作レバ
ー36の機体左右方向の横軸芯P2周りに、連結具37
が揺動自在に連結されると共に、この連結具37の機体
前後方向の横軸芯P3周りに揺動自在にセンターフロー
ト9の後部が連結されている。
【0020】これに対して、機体前部においては図1及
び図2に示すように、ミッションケース1(固定部に相
当)の前面上部に機体前後向きの第1ピン38が固定さ
れると共に、ミッションケース1の前面下部の機体左右
方向の横軸芯P6周りに上下揺動して、左右には揺動し
ない第2ピン39が備えられている。そして、図1,
2,8に示すように、側面視U字状に折り曲げられたブ
ラケット40がセンターフロート9の前部上面に固定さ
れており、このブラケット40にガイド部材30が連結
されている。このガイド部材30には機体上下向きの長
孔30aが開孔されており、ブラケット40にも機体上
下向きの長孔40aが開孔されている。そして、第2ピ
ン39がガイド部材30の長孔30a及びブラケット4
0の長孔40aに亘って挿入され、第1ピン38がガイ
ド部材30の長孔30aに挿入されている。
【0021】以上の構造において、センターフロート9
の後部は連結具37の作用により上下及び左右に揺動自
在であるが、センターフロート9の前部においては第1
及び第2ピン38,39の外径と長孔30a,40aの
幅が略等しいものに設定されているので、この第1及び
第2ピン38,39の作用によりセンターフロート9の
前部は左右に揺動できないように規制されており、セン
ターフロート9全体が左右にローリングできないように
設定されている。しかし、ガイド部材30の長孔30a
の融通作用及び第2ピン39の上下揺動作用により、セ
ンターフロート9全体が図3に示す機体後部の横軸芯P
2周りに上下揺動可能となっている。
【0022】次に、機体が田面Gから設定高さに維持さ
れるように左右の車輪3a,3bを同方向に上下駆動す
る昇降機構(第1機構に相当)について説明する。図1
及び図2に示すように、ミッションケース1の上部に第
1油圧シリンダ18用の第1制御弁28が配置されてお
り、センターフロート9のブラケット40の基部中央と
第1制御弁28の操作部28aとが、連係ロッド31及
び揺動アーム32を介して連係されている。
【0023】以上の構造により、田面Gに接地追従する
センターフロート9に対して機体が上下動すると、連係
ロッド31等を介して第1制御弁28が操作される。こ
れにより、第1制御弁28からの作動油が第1油圧シリ
ンダ18に給排操作されて、機体が田面Gより設定高さ
に維持されるように、つまり苗の植付深さが設定値に保
たれるように左右の車輪3a,3bが同方向に上下駆動
されるのである。
【0024】以上のように左右の車輪3a,3bを同方
向に上下駆動する昇降機構のみを装備した歩行型田植機
に対し、次にこの昇降機構に加えて左右の車輪3a,3
bを互いに逆方向に上下駆動するローリング機構(第2
機構に相当)を装備した歩行型田植機について説明す
る。
【0025】図7に示すように、図5における連結部材
15、ロックピン17、ベルクランク25、ワイヤ35
及び操作アーム27等が取り外されており、ブラケット
23と第1油圧シリンダ18側のブラケット20と亘っ
て、複動型の第2油圧シリンダ24が架設連結されてい
る。この場合、図7に示す構成において、両ブラケット
20,23、天秤アーム21、連係ロッド22等は図5
に示す各部材と共通である。
【0026】この構造により、例えば第2油圧シリンダ
24を伸張操作すると、左の伝動ケース2及び車輪3a
が下方に揺動操作される。そして、この動作に連動し連
係ロッド22を介して天秤アーム21が図7において反
時計方向に揺動操作されて、右の伝動ケース2及び車輪
3bが上方に揺動操作される。つまり、第2油圧シリン
ダ24の伸縮操作により、左右の伝動ケース2及び車輪
3a,3bを互いに逆方向に上下駆動できるのである。
【0027】図7に示す構造では下側の天秤アーム21
にブラケット42が固定され、このブラケット42の縦
軸芯P5周りにフック部材43が揺動操作自在に支持さ
れている。又、このフック部材43は、操縦ハンドル6
に備えられた操作レバー(図示せず)とワイヤ44で連
係されている。図7に示す状態はブラケット20の凹部
20aにフック部材43を係入している状態である。こ
の状態で、左右の車輪3a,3bが左右平行な状態で固
定される。そして、第2油圧シリンダ24を使用する状
態では、フック部材43をブラケット20の凹部20a
から外しておくのである。
【0028】次に、昇降機構及びローリング機構を装備
した歩行型田植機におけるセンターフロート9の支持構
造について説明する。図6及び図8に示すように、セン
ターフロート9の後部においては、図3の構造と全く同
じく連結具37により前後及び左右に揺動自在に連結さ
れている。機体前部においては、図1及び図2に示す構
造と同じ第1ピン38及び第2ピン39が備えられてい
る。そして、図1において使用されているガイド部材3
0は使用せず、図6及び図8に示すような操作板41を
センターフロート9のブラケット40に連結する。この
操作板41には第1ピン38よりも幅広で機体上下向き
の長孔41aが開孔されており、第1ピン38がこの長
孔41aに挿入されている。そして、第2ピン39は長
孔41aの下側の幅狭の部分とブラケット40の長孔4
0aに亘って挿入されている。
【0029】以上の構造により、操作板41の長孔41
aと第1ピン38との隙間の範囲内において、センター
フロート9が図3に示す機体後部の横軸芯P3及び機体
前部の第2ピン39周りに左右にローリング可能となる
のである。そして、操作板41の長孔41aの融通作用
及び第2ピン39の上下揺動作用により、センターフロ
ート9全体が図3に示す機体後部の横軸芯P2周りに上
下揺動可能となるのである。
【0030】次に機体が田面Gと並行となるように左右
の車輪3a,3bを互いに逆方向に上下駆動するローリ
ング機構について説明する。図6に示すように、ミッシ
ョンケース1の上部に第2油圧シリンダ24用の第2制
御弁29が配置されており、第2制御弁29の操作部2
9aとセンターフロート9側の操作板41とが揺動式の
ベルクランク33及び連係リンク34を介して連係され
ている。又、図2の構造と同様にミッションケース1の
上部に第1油圧シリンダ18用の第1制御弁28が配置
されており、センターフロート9のブラケット40の基
部中央と第1制御弁28の操作部28aとが、連係ロッ
ド31及び揺動アーム32を介して連係されている。
【0031】以上の構造により、田面Gに接地追従する
センターフロート9に対して機体が上下動すると、連係
ロッド31等を介して第1制御弁28が操作される。こ
れにより、第1制御弁28からの作動油が第1油圧シリ
ンダ18に給排操作されて、機体が田面Gより設定高さ
に維持されるように、つまり苗の植付深さが設定値に保
たれるように左右の車輪3a,3bが同方向に上下揺動
操作される。そして、センターフロート9に対して機体
が左右に傾斜すると、ベルクランク33等を介して第2
制御弁29が操作される。これにより第2制御弁29か
らの作動油が第2油圧シリンダ24に給排操作されて、
機体が田面Gに対して左右平行となるように左右の車輪
3a,3bが互いに逆方向に上下駆動されるのである。
【0032】尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を
便利にする為に符号を記すが、該記入により本発明は添
付図面の構成に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】昇降機構のみを装備している歩行型田植機のミ
ッションケース及びセンターフロート前部付近の正面図
【図2】昇降機構のみを装備している歩行型田植機のミ
ッションケース及びセンターフロート前部付近の側面図
【図3】昇降機構のみを装備している歩行型田植機の全
体側面図
【図4】昇降機構のみを装備している歩行型田植機にお
ける左右の車輪の上下動構造を示す平面図
【図5】昇降機構のみを装備している歩行型田植機にお
ける天秤アーム付近の平面図
【図6】昇降機構とローリング機構を装備している歩行
型田植機のミッションケース及びセンターフロート前部
付近の正面図
【図7】昇降機構とローリング機構を装備している歩行
型田植機の天秤アーム付近の平面図
【図8】昇降機構のみを装備する機種と昇降機構及びロ
ーリング機構を装備する2種の機種におけるセンターフ
ロートの支持構造を示す全体斜視図
【符号の説明】
1 固定部 3a,3b 車輪 9 センターフロート 30 ガイド部材 30a ガイド部材の長孔 37 連結具 38 第1ピン 39 第2ピン

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 左右一対の走行用の車輪(3a),(3
    b)を備え、この左右の車輪(3a),(3b)を同方
    向に上下操作可能な第1機構と、この上下操作に加えて
    左右の車輪(3a),(3b)の互いに逆方向への上下
    動を可能にする第2機構とを備えた歩行型水田作業機で
    あって、機体下部の左右中央に機体後部から機体前部に
    まで亘るセンターフロート(9)を備え、上下揺動自在
    及びローリング自在に前記センターフロート(9)の後
    部を連結具(37)を介して機体後部に連結すると共
    に、機体前部の固定部(1)に機体前後向きの第1ピン
    (38)を固定し、この第1ピン(38)の下側に第2
    ピン(39)を上下揺動のみ可能に取り付け、前記セン
    ターフロート(9)の前部に機体上下向きの長孔(30
    a)を備えたガイド部材(30)を固定して、前記第1
    及び第2ピン(38),(39)をガイド部材(30)
    の長孔(30a)に係入することにより、前記センター
    フロート(9)を前記連結具(37)を支点として上下
    揺動のみ可能に支持してある歩行型水田作業機。
JP3767091A 1991-03-05 1991-03-05 歩行型水田作業機 Expired - Lifetime JP2596646B2 (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010094041A (ja) * 2008-10-14 2010-04-30 Kubota Corp 歩行型水田作業機

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JP2010094041A (ja) * 2008-10-14 2010-04-30 Kubota Corp 歩行型水田作業機

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