JP2595822Y2 - 合成繊維用パーンボビン - Google Patents

合成繊維用パーンボビン

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JP2595822Y2
JP2595822Y2 JP1993022830U JP2283093U JP2595822Y2 JP 2595822 Y2 JP2595822 Y2 JP 2595822Y2 JP 1993022830 U JP1993022830 U JP 1993022830U JP 2283093 U JP2283093 U JP 2283093U JP 2595822 Y2 JP2595822 Y2 JP 2595822Y2
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治男 佐野
勝明 白須
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第一合繊 株式会社
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この考案は、ダブルツイスターの
給糸パーンを形成するための合成繊維用パーンボビンに
関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、合成繊維糸は非常に大きなパッ
ケージに巻かれているので、これに撚を掛ける場合に
は、一旦パーンワインダーにより、図3(2)に示すよ
うな一定径を有する円筒の金属製パーンボビンに巻き返
ている。その場合、フィラメント糸はパラレルワイン
ドで巻き、糸だちの悪い複合原糸(原糸どうしの交絡又
は混繊)や多層嵩高構造加工糸(複合原糸を仮撚加工し
たもの)は図5に示すフィーリングワインドで巻いてい
る(パラレルワインドで巻くと、一般に、嵩高性に寄与
している鞘繊維が伸び、弱い弾性糸である芯繊維が破壊
され、表面糸の摩擦抵抗によって切断する)。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】ころで、パーンをダ
ブルツイスターに仕掛けて解じょするときには、一般
に、糸が糸貯留盤と称する回転体の表面にある角度で巻
き付いた後にバルーン状態となり、解じょ張力の変動は
その巻き付き角度の変動によって吸収されている。糸立
ちの悪い糸は、フィーリングワインドで巻いても、糸の
解じょが進んでボビン下部の糸量が25g以下になる
と、図3(2)に示すように、巻き始めのために、糸は
表面糸の摩擦抵抗にかかりながら解じょするので、わず
かな糸表面のバラツキの差で糸切れしやすい。糸構造の
わずかな崩れで、鞘構造のフィラメントがループとな
り、解じょされるループとファスナー現象が起こりやす
くなる。そして糸貯留盤による解じょ張力の変動吸収の
範囲を越える程度まで張力が高まると、特に糸切れがひ
どくなる。一般に、フィーリングワインドの場合のパー
ンの回転は一定であるので、最大直径を巻くときの糸速
は、パーンボビンの表面に巻かれる糸速の3倍程度にな
り、芯鞘構造により生じる摩擦と表面スピードの変動に
より、巻き張力を低くせざるを得ず、巻き密度が低下
し、巻き量を多くすることができない。また解じょ性が
悪化する瞬間には、上記理由でダブルツイスターでのバ
ルーン形状が変動し、糸がパーンカバーと接触して、糸
汚れや異常張力による糸切れの原因となる。
【0004】この考案は、糸の解じょ性が良好な合成繊
維用パーンボビンを提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、この考案の組紐機の合成繊維用パーンボビンは、パ
ーンワインダーで巻取った合成繊維糸条を次工程のダブ
ルツイスターの給糸として使用するためのものであっ
て、直径が41〜57mm、全長L1が280〜420
mmであり、下部にテーパーを付けて拡開し、その拡開
部の長さ及びテーパー角度をL2、αとしたときに、
0.2≦L2/L1≦1.0、2゜≦α≦5゜であり、
表面全体に、パーンワインダーによって糸を巻くときの
巻き始めの糸滑りを防止し、且つ、ダブルツイスターで
給糸として使用するときの糸解じょに抵抗とならない程
度の環状の凹凸が形成されていフィリング巻き用の
のである。
【0006】
【作用】上記のように構成された合成繊維用パーンボビ
ンにおいては、糸の解じょが進んで拡開部に少量を残す
程度となったときに、糸は、螺旋状に回りながら解じょ
され、糸のない小径部側の空間に向け、巻かれた糸を
り上げることなくスムーズに引き出される。
【0007】
【実施例】先ず、図4を参照し、この考案のパーンボビ
ンBに糸が巻かれ、給糸パーンPとして供されるダブル
ツイスターについて説明する。
【0008】ダブルツイスターは、静止状態におかれて
いる給糸パーンPから引き出される糸Yを、パーンボビ
ンBが装着さているテンション装置1の頂部からその糸
通路に導き、給糸パーンPの下方で走行ベルト2より動
力を得て回転する糸貯留盤3の半径方向に形成されてい
る導糸孔を経て上方に導き、バルーンガイド4、フィー
ドローラー5、トラバースガイド6を経てフリクション
ドラム7によって直接駆動されるチーズ8に巻揚げるも
のである。
【0009】ダブルツイスターにおいては、給糸パーン
Pから引き出される糸Yがテンション装置1の糸通路を
通り、回転する糸貯留盤3の導糸孔から上方に引き出さ
れる間に、糸Yには撚が二重に掛けられる。また図4に
示すように、糸Yは給糸パーンPの表面を螺旋状に回り
ながら解じょされ、テンション装置1の糸通路に導かれ
る。
【0010】次に、図1、図2及び図3(1)を参照
し、この考案の合成繊維用パーンボビンBについて説明
する。
【0011】このパーンボビンBは、直径Dが41〜5
7mm、全長L1が280〜420mmであり、アルミ
ニウム等の金属よりなる径の一定な円筒B1と、その外
表面に被覆されたポリプロピレン等の合成樹脂層B2よ
りなり、その下部にテーパーを付けた拡開部Baを形成
したものである。拡開部Baの長さをL2とすると0.
2≦L2/L1≦1.0とするのがよい。
【0012】合成樹脂層B2の表面には、パーンワイン
ダーによって糸を巻くときの巻き始めの糸滑りを防止す
るために、全体に環状の小さな凹凸Bbが形成されてい
る。
【0013】拡開部Baのテーパー角度αは大きい程、
糸の解じょ性が良い。一方、テーパー角度αが大きい
程、糸の巻付け量は少なくなる。そこで、糸の解じょ性
及び糸の巻付け量を共に満足し得るテーパー角度αを選
ぶ必要がある。実験によれば、2≦α≦5゜が適当であ
る。
【0014】また、パーンボビンBの拡開部Baの下端
にボビンの軸方向に延びる幅1mm、長さ25mm程度
のスリット10を形成することもできる。このスリット
10は、パーンワインダーによって糸を巻くときの巻き
始めの糸端Y0を、ボビンの中心孔内に入れておくため
のものである。
【0015】このように巻き始めの糸端Y0をスリット
10からボビン中心孔内に入れておくと、パーンボビン
Bより解じょされる糸Yが糸端Y0と干渉して絡まるこ
とによる糸切れを回避することができる。ちなみに、図
3(2)に示す従来のパーンボビンB’の場合は、下端
にスリットがなく、糸Yを解じょするときには、空気流
によって糸端Y0が持ち上がり、解じょ糸Yと絡み、糸
切れが発生している。
【0016】このような構成のパーンボビンBに糸が巻
かれたパーンをダブルツイスターの給糸パーンPとして
用い、糸を解じょするときに、解じょが進んで糸が拡開
部Baに残す程度となったときの糸解じょメカニズムを
説明する。
【0017】図3(1)に示すように糸Yは、パーンボ
ビンBに巻かれている糸層の表面を螺旋状に転がり回り
ながら解じょされるが、拡開部Baにはテーパーが付け
てあるので、巻かれている表面糸の摩擦抵抗が少なく、
糸Yは、糸層の小径部側に、即ち、糸のない空間に向け
て引き出され。従って、糸Yは表面糸の摩擦抵抗にかか
らずに解じょするので、糸切れによる残糸の発生がなく
なる。また、表面糸の摩擦抵抗にかからずに解じょする
ことにより、撚糸バルーン形状の変動もなくなるので、
糸がパーンカバー9に接触せず、糸汚れも発生しない。
複合原糸(原糸どうしの交絡又は混繊)や多層嵩高構造
加工糸(複合原糸を仮撚加工したもの)等、いかなる糸
であってもその効果は変わらない。
【0018】ここで、この考案のパーンボビンと従来の
パーンボビンにパーンワインダーによって仮撚構造加工
糸を巻いたときの巻き量を調べてみた。巻取り条件は表
1に示す通りであり、その結果は表2に示す通りであ
る。
【0019】
【表1】
【0020】
【表2】
【0021】この結果をみると、パーンボビン下部の巻
き形状の違いに起因し、スピンドルの回転及び巻取り所
要時間が同じであるにも係わらず、本考案のパーンボビ
ンは、従来のパーンボビンより糸の巻き密度が高く
(5.2%)、100g(12.0%)も多くの糸を巻
くことができることが判明した。図2において黒く塗り
つぶした部分が従来のパーンより増量した部分である。
【0022】このように、本考案のパーンをダブルツイ
スターの給糸パーンとして用い、糸を解じょするとき
に、残糸量が少なくなっても糸の解じょ性がよいので、
従来のパーンのときよりも、パーンワインダーの糸張力
を高くして糸密度を上げることができ、より多くの糸を
巻くことができる。フィーリングワインドであっても、
同一条件で比較すると、拡開部Baの体積分を差し引い
ても、従来より10〜15%増しの多くの糸を巻くこと
ができる。
【0023】
【考案の効果】この考案は、以上説明したように構成さ
れているので、以下に記載するような効果を奏する。
【0024】即ち、解じょされる糸は糸及びボビン表面
の摩擦抵抗を受けないので、巻かれている糸が複合原糸
(原糸どうしの交絡又は混繊)や多層嵩高構造加工糸
(複合原糸を仮撚加工したもの)等であっても、全解じ
ょ過程で糸をスムーズに解じょすることができ、糸汚れ
が生じたり、糸切れによる糸ロスや巻き量のバラツキに
よる次工程の効率低下を防ぐ効果も期待できる。そし
て、パーンワインダーでのパーン形成時に張力アッブと
拡開部による巻き形状変化に伴う巻き量アップによって
撚糸工程能力が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この考案の合成繊維用パーンボビンの斜視図で
ある。
【図2】この考案の合成繊維用パーンボビンに巻かれた
パーンをダブルツイスターに仕掛けたときの断面図であ
る。
【図3】パーンボビンの糸解じょメカニズムを説明する
図であり、(1)はこの考案のパーンボビンにおけるも
の、(2)は従来のパーンボビンにおけるものである。
【図4】ダブルツイスターの概略斜視図である。
【図5】(1)はフィーリングワインドを示す図であ
り、(2)は従来のパーンボビンにフィーリングワイン
ドで巻いたパーンの正面図である。
【符号の説明】
合成繊維用パーンボビン Ba 拡開部 α テーパー角度
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 貴島 一晃 京都府京都市伏見区竹田向代町136番地 村田機械株式会社 本社工場内 (56)参考文献 実開 平1−118963(JP,U) 特公 昭46−8459(JP,B2) 実公 昭39−17227(JP,Y1) 実公 昭26−3921(JP,Y1) 実公 昭35−30811(JP,Y1) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B65H 75/10

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 パーンワインダーで巻取った合成繊維糸
    条を次工程のダブルツイスターの給糸として使用するた
    めのものであって、直径が41〜57mm、全長L1が
    280〜420mmであり、下部にテーパーを付けて拡
    開し、その拡開部の長さ及びテーパー角度をL2、αと
    したときに、0.2≦L2/L1≦1.0、2゜≦α≦
    5゜であり、表面全体に、パーンワインダーによって糸
    を巻くときの巻き始めの糸滑りを防止し、且つ、ダブル
    ツイスターで給糸として使用するときの糸解じょに抵抗
    とならない程度の環状の凹凸が形成されていフィリン
    グ巻き合成繊維用パーンボビン。
JP1993022830U 1993-04-06 1993-04-06 合成繊維用パーンボビン Expired - Fee Related JP2595822Y2 (ja)

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