JP2595730B2 - 鉄族元素含有銅合金部材のはんだ付けまたははんだめっき方法 - Google Patents

鉄族元素含有銅合金部材のはんだ付けまたははんだめっき方法

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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、高温に長時間さらされても剥離すること
のない、鉄族元素(Fe,Ni,Coのうち1種または2種以
上):0.01〜4重量%含有銅合金部材(以下、鉄族元素
含有銅合金部材という)のはんだ付けまたははんだめっ
き方法に関するものであり、特に半導体装置用リードフ
レーム、コネクター、スイッチ、ソケットなどの電子,
電気部品に使われる鉄族元素含有銅合金部材のはんだ付
けまたははんだめっき部分が高温環境下に長時間継続し
て置かれても剥離することのないはんだ付けまたははん
だめっき方法に関するものである。
〔従来の技術〕
一般に、リードフレーム、コネクター、スイッチ、ソ
ケットなどの電子,電気部品は、鉄族元素含有銅合金部
材で作製されることは知られており、例えば、鉄族元素
含有銅合金製リードフレームは、半導体装置に組み込ま
れ、上記半導体装置に組み込まれた鉄族元素含有銅合金
製リードフレーム(外部リード)はプリント基板への実
装に際し、はんだめっきが施され、その後、基板にはん
だ付けされて接続される。
その他、鉄族元素含有銅合金製コネクター、スイッ
チ、ソケットなども実装組立のために、はんだめっきや
はんだ付けが施されている。
上記鉄族元素含有銅合金製リードフレーム、コネクタ
ー、スイッチ、ソケットなどの電子,電気部品をはんだ
付けあるいは溶融はんだめっきするためのはんだは、一
般に市販のPb−Snはんだが用いられていた。
〔発明の解決しようとする課題〕
近年、半導体装置も高温環境下で長時間継続使用され
ることが多くなってきた。それに伴って鉄族元素含有銅
合金製リードフレーム、コネクター、スイッチ、ソケッ
トなどの電子,電気部品のはんだ付けまたははんだめっ
き部分も高温環境下に長時間継続してさらされることが
多くなり、このように高温環境下に長時間継続してさら
されると、上記電子,電気部品のはんだ付けまたははん
だめっき部分に剥離が多発しやすくなり、そのため電
子,電気部品のはんだ付けまたははんだめっき部分の信
頼性が著しく低下し、したがって、電子,電気部品を実
装した電子,電気機器の信頼性も著しく低下するという
問題点が生じてきた。
〔課題を解決するための手段〕
そこで、本発明者等は、従来の鉄族元素含有銅合金部
材のはんだ付けまたははんだめっき部分が高温環境下に
長時間継続して置かれると剥離しやすくなる原因を研究
していたところ、 市販のPb−Snはんだに含まれる不純物元素が大きな影
響を及ぼしており、上記不純物元素のうちでも特にSbお
よびO2が悪影響を及ぼしていることがわかってきたので
ある。
すなわち、本発明者等が研究を行った結果、 (1) Pb−Snはんだに含まれる不純物元素は全体とし
てできる限り少ない方がよく、不純物元素の含有量は50
0ppm以下とし、さらに、 (2) 上記不純物元素のうちでも特にSbおよびO2をそ
れぞれ30ppm未満とした、 不純物元素の含有量が極めて少ないPb−Sn高純度はん
だを用いて鉄族元素含有銅合金部材のはんだ付けまたは
はんだめっきをすると、得られたはんだ付けまたははん
だめっき部分が高温環境下に長時間継続してさらされて
も剥離が発生しないという知見を得たのである。
この発明は、かかる知見にもとづいてなされたもので
あって、 鉄族元素(Fe,Ni,Co):0.01〜4重量%含有する銅合
金部材をPb−Snはんだを用いてはんだ付けまたははんだ
めっきする方法において、 上記Pb−Snはんだは、 Pb+Sn>99.95重量%、 不純物元素≦500ppm、 からなり、上記不純物元素のうち、特にSbおよびO2が、 Sb<30ppm、 O2<30ppm、 である成分組成を有するPb−Snはんだを用いる鉄族元素
含有銅合金部材のはんだ付けまたははんだめっき方法に
特徴を有するものである。
この発明において、使用するPb−Snはんだの成分組成
範囲を上記の通りに限定した理由を以下に説明する。
鉄族元素含有銅合金部材のはんだ付けまたははんだめ
っき部分が長時間継続して高温環境下にさらされると、
鉄族元素含有銅合金部材中のCuやはんだ中のSnが拡散
し、鉄族元素含有銅合金部材とはんだ界面にCuとSnの拡
散層(化合物層)が形成されるほか、鉄族元素含有銅合
金部材の合金成分であるFe,Ni,Coなどの鉄族元素やはん
だ中の不純物元素も拡散する。この際、はんだ中の不純
物元素が500ppmを越えて存在すると、拡散により鉄族元
素含有銅合金部材の鉄族元素と金属間化合物を形成し、
剥離が発生しやすくなるためにPb+Sn>99.95重量%と
し、したがって不純物元素の含有量の合計が500ppm以下
としなければならない。
上記不純物元素の含有量の合計が500ppm以下のPb−Sn
高純度はんだに含まれる不純物元素のうちでも、特にSb
は鉄族元素含有銅合金部材とはんだ界面において脆い鉄
族元素とSbの金属間化合物を形成する傾向の強い元素で
あり、Sbが多量に含まれると剥離が発生しやすくなる。
したがって、Pb−Sn高純度はんだに含まれるSbは30ppm
未満に抑えなければならない。
一方、上記Pb−Sn高純度はんだに酸素が含まれると鉄
族元素含有銅合金部材とはんだとの界面において、ボイ
ドが形成されやすくなり、これが時間とともに連続して
剥離発生の原因となる。したがって、上記Pb−Sn高純度
はんだに含まれる酸素量は30ppm未満に定めた。
上記脆い鉄族元素とSbの金属間化合物および上記酸素
によるボイドが同時に発生すると、はんだ付けまたはは
んだめっき部分の剥離は一層顕著になるので、上記はん
だ付けまたははんだめっき部分の剥離の発生を抑えるた
めには、Pb−Snはんだに含まれる不純物元素の含有量を
500ppm以下にすると同時に、上記不純物運元素のうちで
も特にSb含有量を30ppm未満、酸素含有量を30ppm未満に
することが必要である。
〔実 施 例〕
つぎに、この発明のはんだ付けまたははんだめっき方
法を実施例により具体的に説明する。
純度:99.99重量%のSn,Pb,Bi,InおよびSbを用意し、S
nおよびPbに微量のBi,In,およびSbを添加して第1表に
示される方法で溶解し、第1表に示される成分組成のは
んだA〜Eをそれぞれ10kgづつ用意しさらに市販はんだ
Fを10kg用意した。
一方、第2表に示される鉄族元素(Fe,Ni,Co)を含有
する銅合金1〜6をAr雰囲気の高周波炉にて溶解し、鋳
造した、たて:35mm、横:120mm、長さ:200mmの鋳塊を得
た。これら各種Cu合金の鋳塊を面削し、温度:850℃で熱
間圧延し、厚さ:10mmとした後、さらに面削し、板厚:9m
mとし、次いで冷間圧延と温度:400〜600℃の範囲内の所
定の温度にて繰り返し焼鈍し、最終的に板厚:0.25mmの
条材を得た。
この条材を幅:10mm、長さ:30mmに切断し、800のエ
メリー紙にて表面を研摩し、酸洗および脱脂したのち、
ロジン系フラックスを用い、温度:230℃にて上記はんだ
A〜Fを用いたはんだ付けを行った。
このようにしてはんだ付けした試料を、温度:150℃、
大気中にて250時間,500時間,750時間および1000時間、
それぞれ継続して保持し、それぞれの試料断面を研摩
し、はんだとCu合金条材の界面を光学顕微鏡にて観察
し、剥離の有無を調べ、剥離の見られないものを○、一
部剥離しているものをΔ、完全に剥離しているものを×
として第3表に示した。
〔発明の効果〕
第3表の結果から、市販のはんだFを用いてはんだ付
けした部分は、温度:150℃の大気中に250時間放置した
だけで一部剥離が発生するが、この発明の限定条件をみ
たすはんだAを用いたはんだ付け部分は、温度:150℃の
大気中に1000時間放置しても剥離が発生せず、この発明
のはんだ付け方法は、耐剥離性に対して優れた効果を有
することがわかる。
さらに、Sb:40ppm、O2:50ppm含有のPb−SnはんだDを
用いてろう付けした部分は、温度:150℃の大気中の250
時間放置すると一部剥離が発生し、Sbが300ppmを越えて
含有するPb−SnはんだBおよびO2が30ppmを越えて含有
するPb−SnはんだCを用いたはんだ付け部分は、温度:1
50℃の大気中に500時間放置すると完全剥離が発生し、
またPb+Snが99.95重量%未満のはんだEを用いたはん
だ付け部分は温度:150℃の大気中に750時間放置すると
完全剥離が発生し、十分な耐剥離性が得られないことが
わかる。
なお、この実施例では、各種のPb−Snはんだを用いて
はんだ付けして得られた鉄族元素含有銅合金部材のはん
だ付け部分の高温耐剥離性について詳述したが、さらに
上記各種Pb−Snはんだを用いて鉄族元素含有銅合金部材
に溶融はんだめっきを施したはんだめっき部分の耐剥離
性についてもほぼ同様の効果が得られた。
上述のように、鉄族元素含有銅合金部材のはんだ付け
またははんだめっきにおいて、 Pb+Sn>99.95重量%、不純物元素≦500ppmであっ
て、上記不純物元素のうちでも特に Sb<30ppm、O2<30ppmの条件をみたすはんだを用いるこ
とにより初めて高温耐剥離性の優れたはんだ付けまたは
はんだめっき部分が得られることがわかり、これを鉄族
元素含有銅合金部材からなる電子,電気部品のはんだ付
けに適用することにより、その部分の信頼性が著しく向
上する。
したがって、この発明は、上記電子,電気部品を実装
した電子,電気機器の信頼性を大幅に向上せしめること
ができ、産業の発展に大いに貢献することができる。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】鉄族元素(Fe,Ni,Coのうち1種または2種
    以上):0.01〜4重量%を含有する銅合金部材をPb−Sn
    はんだを用いてはんだ付けする方法において、 上記Pb−Snはんだは、 Pb+Sn>99.95重量%、 不純物元素≦500ppm、 からなり、上記不純物元素のうち、SbおよびO2が、 Sb<30ppm、 O2<30ppm、 である成分組成を有するPb−Snはんだを用いることを特
    徴とする鉄族元素含有銅合金部材のはんだ付け方法。
  2. 【請求項2】鉄族元素(Fe,Ni,Coのうち1種または2種
    以上):0.01〜4重量%を含有する銅合金部材をPb−Sn
    はんだを用いてはんだめっきする方法において、 上記Pb−Snはんだは、 Pb+Sn>99.95重量%、 不純物元素≦500ppm、 からなり、上記不純物元素のうち、SbおよびO2が、 Sb<30ppm、 O2<30ppm、 である成分組成を有するPb−Snはんだを用いることを特
    徴とする鉄族元素含有銅合金部材のはんだめっきけ方
    法。
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