JP2595307B2 - リグノセルロース−フェノール樹脂組成物 - Google Patents
リグノセルロース−フェノール樹脂組成物Info
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- JP2595307B2 JP2595307B2 JP63140507A JP14050788A JP2595307B2 JP 2595307 B2 JP2595307 B2 JP 2595307B2 JP 63140507 A JP63140507 A JP 63140507A JP 14050788 A JP14050788 A JP 14050788A JP 2595307 B2 JP2595307 B2 JP 2595307B2
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、グリノセルロース−フェノール樹脂組成物
およびそれを主成分とする接着剤に関するものである。
およびそれを主成分とする接着剤に関するものである。
更に詳しく述べるならば、本発明は、グリノセルロー
ス材料とフェノール化合物との無触媒反応生成物を含有
する溶解物とホルムアルデヒドとの付加・縮合反応生成
物を含み、すぐれた硬化性、塗布性および接着強度を有
するリグノセルロース−フェノール樹脂組成物およびそ
れを主成分とする接着剤に関するものである。
ス材料とフェノール化合物との無触媒反応生成物を含有
する溶解物とホルムアルデヒドとの付加・縮合反応生成
物を含み、すぐれた硬化性、塗布性および接着強度を有
するリグノセルロース−フェノール樹脂組成物およびそ
れを主成分とする接着剤に関するものである。
木材などリグノセルロース材料は、その収率の高い高
付加価値利用という点では、必ずしも十分に利用されて
おらず、そのため、その改善が望まれている。すなわ
ち、これら材料の利用されずに廃棄される部分、廃材と
なる部分がかなり多くそれらは低級な用途に振り向けら
れるか、あるいは焼却などにより棄却されているのが現
状である。
付加価値利用という点では、必ずしも十分に利用されて
おらず、そのため、その改善が望まれている。すなわ
ち、これら材料の利用されずに廃棄される部分、廃材と
なる部分がかなり多くそれらは低級な用途に振り向けら
れるか、あるいは焼却などにより棄却されているのが現
状である。
本発明は、これらリグノセルロース材料の高付加価値
利用法の一つであり、特にリグノセルロース材料を水溶
性・接着性樹脂組成物に利用しようとするものである。
利用法の一つであり、特にリグノセルロース材料を水溶
性・接着性樹脂組成物に利用しようとするものである。
耐久性、耐水性などの高いことを要求される木材用接
着剤として、水溶性フェノール樹脂組成物(レゾール樹
脂組成物)が、広く用いられている。その種の接着剤の
問題点の一つは、接着時に十分な硬化を起こさせるため
に、140℃以上、場合によっては170℃といった高い接着
温度を必要とすることである。そのために、接着すべき
木材の含水率を極端に低下させておかないと、接着時の
加熱により、いわゆるパンクと呼ばれる致命的問題を生
じることとなる。この問題は、接着操作に大きな制約を
与えることとなり、余分の操作を要する結果になる。一
方、従来からも、リグニン或はリグノセルロース材料な
どバイオマスからの接着剤の開発は試みられつつあり、
その成果の一部は実用化もなされている。この場合の大
きな問題点は、リグニン変性接着剤などバイオマス変性
接着剤が対応の市販接着剤に比べて、反応性、硬化性に
おいて劣り、このためより苛酷な接着条件を要するとい
う点にある。このような接着条件は、工業的接着操作の
能率を低下させ、かつ多量のエネルギー消費を要すると
いう結果を生ずることになる。
着剤として、水溶性フェノール樹脂組成物(レゾール樹
脂組成物)が、広く用いられている。その種の接着剤の
問題点の一つは、接着時に十分な硬化を起こさせるため
に、140℃以上、場合によっては170℃といった高い接着
温度を必要とすることである。そのために、接着すべき
木材の含水率を極端に低下させておかないと、接着時の
加熱により、いわゆるパンクと呼ばれる致命的問題を生
じることとなる。この問題は、接着操作に大きな制約を
与えることとなり、余分の操作を要する結果になる。一
方、従来からも、リグニン或はリグノセルロース材料な
どバイオマスからの接着剤の開発は試みられつつあり、
その成果の一部は実用化もなされている。この場合の大
きな問題点は、リグニン変性接着剤などバイオマス変性
接着剤が対応の市販接着剤に比べて、反応性、硬化性に
おいて劣り、このためより苛酷な接着条件を要するとい
う点にある。このような接着条件は、工業的接着操作の
能率を低下させ、かつ多量のエネルギー消費を要すると
いう結果を生ずることになる。
また、リグニン材料を利用した水溶性フェノール樹脂
接着剤の調製については数多くの試みがすでになされて
おり、これらの試みにおいて、耐水性接着剤としての性
能を有するものも多く報告されているが、前述のよう
に、これらの接着剤は、通常の水溶性接着剤よりも高い
接着温度、長い接着時間など苛酷な接着条件を必要とす
るものとなっている。たとえば、境ら(第28回リグニン
化学討論会(1983)はNa−ベースの高歩留SP廃液を試料
として、無機塩類の添加量およびフェノール溶解・処理
条件を変化させて得られた前処理物から塩基性ホルムア
ルデヒド系樹脂接着剤を調製している。この研究の結
果、pH:2.0、フェノール配合比(対50%濃度廃液):0.3
3〜0.50、温度:200℃、時間:120分の条件におけるリグ
ニン材料のフェノール処理・溶解物にホルムアルデヒド
を配合し、pH:9.5〜11.5、温度:80〜90℃の条件下で樹
脂化して得られた水溶性リグニン・フェノール樹脂接着
剤は、耐水接着剤として有用な性能を有しているが、し
かし、通常よりも幾分高い接着温度を必要とすることが
知られた。また、阿部ら(林産試験場月報、Vol.15,No.
179,10(1966))は、苛性ソーダ前処理(液比:1/3、Na
OH添加率:20%対リグニン、反応条件:140℃、3時間)
さらにクラフトリグニンの60部に、40部のフェノールお
よび42部のホルムアルデヒドを配合し、これらを共縮合
(80℃、60分)することによって、流動性、熱硬化性の
比較的良好な樹脂を調製している。しかし、この調製方
法において、高温、長時間のアルカリ前処理を要するこ
と、および、得られた樹脂を用いて、接着性能の優れた
合板を得るためには、比較的高温度、長時間の条件で熱
圧接着する必要があることなどの問題点が指摘されてい
る。また後者の問題点の改善のために、硬化促進剤(レ
ゾルシノール)の少量添加が有効であることも指摘され
ている。
接着剤の調製については数多くの試みがすでになされて
おり、これらの試みにおいて、耐水性接着剤としての性
能を有するものも多く報告されているが、前述のよう
に、これらの接着剤は、通常の水溶性接着剤よりも高い
接着温度、長い接着時間など苛酷な接着条件を必要とす
るものとなっている。たとえば、境ら(第28回リグニン
化学討論会(1983)はNa−ベースの高歩留SP廃液を試料
として、無機塩類の添加量およびフェノール溶解・処理
条件を変化させて得られた前処理物から塩基性ホルムア
ルデヒド系樹脂接着剤を調製している。この研究の結
果、pH:2.0、フェノール配合比(対50%濃度廃液):0.3
3〜0.50、温度:200℃、時間:120分の条件におけるリグ
ニン材料のフェノール処理・溶解物にホルムアルデヒド
を配合し、pH:9.5〜11.5、温度:80〜90℃の条件下で樹
脂化して得られた水溶性リグニン・フェノール樹脂接着
剤は、耐水接着剤として有用な性能を有しているが、し
かし、通常よりも幾分高い接着温度を必要とすることが
知られた。また、阿部ら(林産試験場月報、Vol.15,No.
179,10(1966))は、苛性ソーダ前処理(液比:1/3、Na
OH添加率:20%対リグニン、反応条件:140℃、3時間)
さらにクラフトリグニンの60部に、40部のフェノールお
よび42部のホルムアルデヒドを配合し、これらを共縮合
(80℃、60分)することによって、流動性、熱硬化性の
比較的良好な樹脂を調製している。しかし、この調製方
法において、高温、長時間のアルカリ前処理を要するこ
と、および、得られた樹脂を用いて、接着性能の優れた
合板を得るためには、比較的高温度、長時間の条件で熱
圧接着する必要があることなどの問題点が指摘されてい
る。また後者の問題点の改善のために、硬化促進剤(レ
ゾルシノール)の少量添加が有効であることも指摘され
ている。
リグニン材料の利用に対して、木材などのリグノセル
ロース材料を利用した水溶性フェノール樹脂接着剤の調
製については、この1〜2年に行われた本発明者ら、お
よび小野ら(第31回リグニン討論会要旨集、p.133(198
6))の試み以外には知られていない。これは、木材な
どリグノセルロース材料を、フェノールやホルマリン、
ないしはフェノール樹脂溶液に溶解せしめるということ
が、本発明者らの発見(特開昭61−261358)以前には知
られていなかったためと思われる。
ロース材料を利用した水溶性フェノール樹脂接着剤の調
製については、この1〜2年に行われた本発明者ら、お
よび小野ら(第31回リグニン討論会要旨集、p.133(198
6))の試み以外には知られていない。これは、木材な
どリグノセルロース材料を、フェノールやホルマリン、
ないしはフェノール樹脂溶液に溶解せしめるということ
が、本発明者らの発見(特開昭61−261358)以前には知
られていなかったためと思われる。
本発明者らおよび小野らが、これまで発表してきたリ
グノセルロース・フェノール樹脂接着剤には、その硬化
の要する温度および時間が、対応する市販の水溶性フェ
ノール樹脂接着剤(アルカリレゾールタイプ)に比べ、
それぞれ高く、また長いという問題点があった。すなわ
ち、その硬化性にやや問題のある接着剤であった。
グノセルロース・フェノール樹脂接着剤には、その硬化
の要する温度および時間が、対応する市販の水溶性フェ
ノール樹脂接着剤(アルカリレゾールタイプ)に比べ、
それぞれ高く、また長いという問題点があった。すなわ
ち、その硬化性にやや問題のある接着剤であった。
前述のように、従来のアルカリレゾールタイプのフェ
ノール樹脂接着剤は、接着に際して、高温度、長時間の
熱圧条件が必要であり、使用時における単板含水率を低
く規制しなければならないという欠点を有している。そ
こで、尿素樹脂やメラミン樹脂と同じ条件で接着でき、
JIS特類規格に合格する接着性能を持つフェノール樹脂
に関心が持たれることとなる。すなわち、フェノール樹
脂接着剤をアミノ樹脂接着剤と同じ条件で接着するとい
う命題が生じ、その解決のために、これまで様々な方法
が検討されてきている。その一つは、フェノール樹脂の
反応速度を改善した、高縮合樹脂接着剤を使用すること
であるが、この樹脂接着剤には、貯蔵性が著しく低いな
どの欠点がある。また、他の方法として酸硬化型フェノ
ール樹脂接着剤を利用して高速硬化を得ることも試みら
れている。後者の接着剤の場合、常温でも硬化するよう
になるが、接着剤のpHを2以下にする必要があり、この
ような低いpHは木材の劣化を引き起こす原因となる。フ
ェノール樹脂の高速硬化性化について、このようないく
つかの試行錯誤を経たのちに、フェノール・メラミン共
縮合樹脂が上記目的を達成し得ることが見出されてきて
いる。すなわち、フェノール・メラミン樹脂接着剤は、
アミノ樹脂なみの条件で接着出来ること、尿素樹脂と混
合してJAS特類から2種なみの任意の規格に合格する接
着性能が得られることなどの特徴を持っており、所期の
目的を達成し得るものであり、実用化もされている。
ノール樹脂接着剤は、接着に際して、高温度、長時間の
熱圧条件が必要であり、使用時における単板含水率を低
く規制しなければならないという欠点を有している。そ
こで、尿素樹脂やメラミン樹脂と同じ条件で接着でき、
JIS特類規格に合格する接着性能を持つフェノール樹脂
に関心が持たれることとなる。すなわち、フェノール樹
脂接着剤をアミノ樹脂接着剤と同じ条件で接着するとい
う命題が生じ、その解決のために、これまで様々な方法
が検討されてきている。その一つは、フェノール樹脂の
反応速度を改善した、高縮合樹脂接着剤を使用すること
であるが、この樹脂接着剤には、貯蔵性が著しく低いな
どの欠点がある。また、他の方法として酸硬化型フェノ
ール樹脂接着剤を利用して高速硬化を得ることも試みら
れている。後者の接着剤の場合、常温でも硬化するよう
になるが、接着剤のpHを2以下にする必要があり、この
ような低いpHは木材の劣化を引き起こす原因となる。フ
ェノール樹脂の高速硬化性化について、このようないく
つかの試行錯誤を経たのちに、フェノール・メラミン共
縮合樹脂が上記目的を達成し得ることが見出されてきて
いる。すなわち、フェノール・メラミン樹脂接着剤は、
アミノ樹脂なみの条件で接着出来ること、尿素樹脂と混
合してJAS特類から2種なみの任意の規格に合格する接
着性能が得られることなどの特徴を持っており、所期の
目的を達成し得るものであり、実用化もされている。
以上のように、これまで報告されたリグノセルロース
・フェノール樹脂、およびリグニン・フェノール樹脂の
特性には一長一短があり、総合的には不十分なものと言
わざるを得なかった。それと共に、水溶性フェノール樹
脂接着剤の熱圧硬化温度をアミノ樹脂のそれなみに低下
させるという目的は、従来のグリノセルロース・フェノ
ール樹脂接着剤では十分に達成されていない。
・フェノール樹脂、およびリグニン・フェノール樹脂の
特性には一長一短があり、総合的には不十分なものと言
わざるを得なかった。それと共に、水溶性フェノール樹
脂接着剤の熱圧硬化温度をアミノ樹脂のそれなみに低下
させるという目的は、従来のグリノセルロース・フェノ
ール樹脂接着剤では十分に達成されていない。
すなわち本発明は、従来のリグノセルロース−フェノ
ール樹脂組成物および接着剤における下記問題点: (イ)所要接着硬化温度が、所望温度より高いこと。
ール樹脂組成物および接着剤における下記問題点: (イ)所要接着硬化温度が、所望温度より高いこと。
(ロ)所要接着硬化時間が、所望時間より長いこと。
を解消し、比較的低温で高速硬化接着の可能な樹脂組成
物および接着剤を提供しようとするものである。
物および接着剤を提供しようとするものである。
本発明のリグノセルロース−フェノール樹脂組成物
は、100重量部のフェノール化合物と、10〜1000重量部
のリグノセルロース材料との無触媒反応生成物を含有す
る溶解物と、30〜1500重量部のホルムアルデヒドとの、
塩基性触媒の存在下における付加・縮合反応生成物を含
むことを特徴とするものである。
は、100重量部のフェノール化合物と、10〜1000重量部
のリグノセルロース材料との無触媒反応生成物を含有す
る溶解物と、30〜1500重量部のホルムアルデヒドとの、
塩基性触媒の存在下における付加・縮合反応生成物を含
むことを特徴とするものである。
また、本発明の他のリグノセルロース−フェノール樹
脂組成物は、100重量部のフェノール化合物と10〜1000
重量部のリグノセルロース材料との無触媒反応生成物を
含有する溶解物と、30〜1500重量部のホルムアルデヒド
との、塩基性触媒の存在下における付加・縮合反応生成
物の100重量部と、レゾルシノール化合物およびレゾル
シノール化合物−ホルムアルデヒド初期縮合物から選ば
れた少なくとも1種の1〜50重量部とを含むことを特徴
とするものである。
脂組成物は、100重量部のフェノール化合物と10〜1000
重量部のリグノセルロース材料との無触媒反応生成物を
含有する溶解物と、30〜1500重量部のホルムアルデヒド
との、塩基性触媒の存在下における付加・縮合反応生成
物の100重量部と、レゾルシノール化合物およびレゾル
シノール化合物−ホルムアルデヒド初期縮合物から選ば
れた少なくとも1種の1〜50重量部とを含むことを特徴
とするものである。
また、本発明は、前記リグノセルロース−フェノール
樹脂組成物を主成分として含む接着剤を包含するもので
ある。
樹脂組成物を主成分として含む接着剤を包含するもので
ある。
本発明の樹脂組成物の調製にあたり、先づ100重量部
のフェノール化合物と、10〜1000重量部のリグノセルロ
ース材料とを無触媒反応させて得られた反応生成物含有
溶解物と、30〜1500重量部のホルムアルデヒドとを、塩
基性触媒の存在下で付加・縮合反応させてリグノセルロ
ース−レゾール樹脂が調製される。
のフェノール化合物と、10〜1000重量部のリグノセルロ
ース材料とを無触媒反応させて得られた反応生成物含有
溶解物と、30〜1500重量部のホルムアルデヒドとを、塩
基性触媒の存在下で付加・縮合反応させてリグノセルロ
ース−レゾール樹脂が調製される。
本発明に用いられるフノール化合物は、フェノール、
クレゾール、キシレノール、アルキルフェノール、フェ
ニルフェノールおよびレゾルシノールなどから選ぶこと
ができる。
クレゾール、キシレノール、アルキルフェノール、フェ
ニルフェノールおよびレゾルシノールなどから選ぶこと
ができる。
また、本発明に用いられるリグノセルロース材料は、
木材チップ、木材繊維(パルプ)、古紙パルプ、木粉、
および稲わらなどから選ぶことができ、そのさい樹種に
ついては格別の制約はない。
木材チップ、木材繊維(パルプ)、古紙パルプ、木粉、
および稲わらなどから選ぶことができ、そのさい樹種に
ついては格別の制約はない。
本発明に用いられる前記ホルムアルデヒドの付加・縮
合反応用塩基性触媒としては、苛性ソーダ、水酸化カリ
ウム、アンモニア、有機アミン類並びに、亜鉛、カルシ
ウム、マグネシウムおよびアルミニウムの水酸化物など
から選ばれた少なくとも1種を含むものを用いることが
できる。
合反応用塩基性触媒としては、苛性ソーダ、水酸化カリ
ウム、アンモニア、有機アミン類並びに、亜鉛、カルシ
ウム、マグネシウムおよびアルミニウムの水酸化物など
から選ばれた少なくとも1種を含むものを用いることが
できる。
また、フェノール化合物−リグノセルロース材料無触
媒反応生成物含有溶解物とホルムアルデヒドとの付加・
縮合反応は、60℃〜150℃の温度で、行われることが好
ましく、一般に反応所要時間は30〜360分である。
媒反応生成物含有溶解物とホルムアルデヒドとの付加・
縮合反応は、60℃〜150℃の温度で、行われることが好
ましく、一般に反応所要時間は30〜360分である。
リグノセルロース材料は、その構成成分、特にリグニ
ンをフェノリシスすることにより、リグニン、セルロー
ス、ヘミセルロースなどの分子内結合の種々の度合の開
裂と種々の度合のリグニン側鎖α位などへのフェノール
の導入をはかり、それにより、リグノセルロース材料の
溶解を容易にし、その溶液の性能、性質を優れたものと
することができる。また、これによってリグニンなどリ
グノセルロース構成成分の反応性を高め、その後の反応
を行いやすいものとすることもできる。そして、その結
果、接着剤の物性および接着性などの特性が高められる
こととなる。
ンをフェノリシスすることにより、リグニン、セルロー
ス、ヘミセルロースなどの分子内結合の種々の度合の開
裂と種々の度合のリグニン側鎖α位などへのフェノール
の導入をはかり、それにより、リグノセルロース材料の
溶解を容易にし、その溶液の性能、性質を優れたものと
することができる。また、これによってリグニンなどリ
グノセルロース構成成分の反応性を高め、その後の反応
を行いやすいものとすることもできる。そして、その結
果、接着剤の物性および接着性などの特性が高められる
こととなる。
また、セルロース、およびヘミセルロースなどの多糖
成分も、本発明の樹脂生成反応の際に部分的に加水分解
されて、オキシメチルフルフラールを含む反応性の高い
反応生成物となり、これが得られる接着剤の性能を高め
ることができる。
成分も、本発明の樹脂生成反応の際に部分的に加水分解
されて、オキシメチルフルフラールを含む反応性の高い
反応生成物となり、これが得られる接着剤の性能を高め
ることができる。
本発明において、リグノセルロース材料とフェノール
化合物とは、予じめ無触媒反応し、この反応生成物を含
有する溶解物が調整される。この場合の反応温度は140
℃〜220℃である。
化合物とは、予じめ無触媒反応し、この反応生成物を含
有する溶解物が調整される。この場合の反応温度は140
℃〜220℃である。
本発明において、リグノセルロース材料と、フェニル
化合物との反応は、無触媒で行われるから、その反応生
成物含有溶解物を中和する必要がなく、直ちにホルムア
ルデヒドとの反応に供することができる。
化合物との反応は、無触媒で行われるから、その反応生
成物含有溶解物を中和する必要がなく、直ちにホルムア
ルデヒドとの反応に供することができる。
リグノセルロース材料−フェノール化合物無触媒反応
生成物含有溶解物の調製にあたっては、フェノール化合
物の100重量部に対し、リグノセルロース材料を10〜100
0重量部の割合で加える。低濃度溶液は容易に調製でき
るが、リグノセルロース材料利用の接着剤としては、そ
の含有量が10重量部以上でなければ無意味であり、その
使用量は1000重量部以上であってもよいが、1000重量部
以下の使用量で性能上十分意味のある接着剤を得ること
ができる。リグノセルロース材料はフェノール100重量
部に対して1000重量部以上の大量で用いてもよいが、こ
のような高濃度で溶解させるためには、メタノール、ア
セトンなどの低沸点の溶媒とフェノールの混合溶媒を用
い、ソルボリシスを施した後前記溶媒を溜去するなどの
手法を用いてもよい。
生成物含有溶解物の調製にあたっては、フェノール化合
物の100重量部に対し、リグノセルロース材料を10〜100
0重量部の割合で加える。低濃度溶液は容易に調製でき
るが、リグノセルロース材料利用の接着剤としては、そ
の含有量が10重量部以上でなければ無意味であり、その
使用量は1000重量部以上であってもよいが、1000重量部
以下の使用量で性能上十分意味のある接着剤を得ること
ができる。リグノセルロース材料はフェノール100重量
部に対して1000重量部以上の大量で用いてもよいが、こ
のような高濃度で溶解させるためには、メタノール、ア
セトンなどの低沸点の溶媒とフェノールの混合溶媒を用
い、ソルボリシスを施した後前記溶媒を溜去するなどの
手法を用いてもよい。
また、グリノセルロース材料−フェノール化合物無触
媒反応生成物を含有する溶解物とホルムアルデヒドとの
付加・縮合反応生成物の調製にあたり、ホルムアルデヒ
ドの使用量は、リグノセルロース材料およびフェノール
材料の使用量の合計量の100重量部当り10〜100重量部で
あることが好ましい。ホルムアルデヒドの使用量が10重
量部より少ないと、得れる反応生成物の硬化性が不満足
なものになることがあり、また、100重量部より多くな
ると、得られる反応生成物の保存安定性が実用上不満足
なものになることがある。
媒反応生成物を含有する溶解物とホルムアルデヒドとの
付加・縮合反応生成物の調製にあたり、ホルムアルデヒ
ドの使用量は、リグノセルロース材料およびフェノール
材料の使用量の合計量の100重量部当り10〜100重量部で
あることが好ましい。ホルムアルデヒドの使用量が10重
量部より少ないと、得れる反応生成物の硬化性が不満足
なものになることがあり、また、100重量部より多くな
ると、得られる反応生成物の保存安定性が実用上不満足
なものになることがある。
本発明の他の樹脂組成物の調製において、フェノール
化合物−リグノセルロース材料無触媒反応生成物含有溶
解物とホルムアルデヒドとの付加・縮合反応により生成
したリグノセルロース−フェノール樹脂の100重量部
と、レゾルシノール化合物およびレゾルシノール化合物
−ホルムアルデヒド初期縮合物から選ばれた少なくとも
1種の1〜50重量部とが混合せしめられる。上記両成分
は混合され反応せしめられてもよい。
化合物−リグノセルロース材料無触媒反応生成物含有溶
解物とホルムアルデヒドとの付加・縮合反応により生成
したリグノセルロース−フェノール樹脂の100重量部
と、レゾルシノール化合物およびレゾルシノール化合物
−ホルムアルデヒド初期縮合物から選ばれた少なくとも
1種の1〜50重量部とが混合せしめられる。上記両成分
は混合され反応せしめられてもよい。
本発明に用いられるレゾルシノール化合物は、レゾル
シノール、アルキルレゾルシノール(例えば、メチル
−、ジメチル−、トリメチル−レゾルシノールおよびこ
れらの混合物)、メタクレゾール、メタアミノフェノー
ル、およびタンニンなどから選ばれる。
シノール、アルキルレゾルシノール(例えば、メチル
−、ジメチル−、トリメチル−レゾルシノールおよびこ
れらの混合物)、メタクレゾール、メタアミノフェノー
ル、およびタンニンなどから選ばれる。
本発明に用いられるレゾルシノール化合物−ホルムア
ルデヒド初期縮合物は、上記レゾルシノール化合物の少
なくとも1種とホルムアルデヒドとを適当な触媒、例え
ば、苛性ソーダ、水酸化カリウム、アンモニア、有機ア
ミン、水酸化カルシウム、および水酸化マグネシウムな
どのような塩基性触媒、又は、塩酸、硫酸、ギ酸、酢
酸、フェノールスルホン酸などのような酸性触媒の存在
下で、縮合させて、製造することができる。このとき、
レゾルシノール化合物と、ホルムアルデヒドとのモル比
は通常のレゾルシノール樹脂に用いられている割合でよ
いが、特に、1:0.5〜1:1.5であることが好ましい。ホル
ムアルデヒドの使用量が0.5モルより少ないと、得られ
る樹脂組成物の硬化性が不満足なものになることがあ
り、また、1.5モルより多くなると、得られる初期縮合
物および樹脂組成物の保存安定性が、不満足なものにな
ることがある。
ルデヒド初期縮合物は、上記レゾルシノール化合物の少
なくとも1種とホルムアルデヒドとを適当な触媒、例え
ば、苛性ソーダ、水酸化カリウム、アンモニア、有機ア
ミン、水酸化カルシウム、および水酸化マグネシウムな
どのような塩基性触媒、又は、塩酸、硫酸、ギ酸、酢
酸、フェノールスルホン酸などのような酸性触媒の存在
下で、縮合させて、製造することができる。このとき、
レゾルシノール化合物と、ホルムアルデヒドとのモル比
は通常のレゾルシノール樹脂に用いられている割合でよ
いが、特に、1:0.5〜1:1.5であることが好ましい。ホル
ムアルデヒドの使用量が0.5モルより少ないと、得られ
る樹脂組成物の硬化性が不満足なものになることがあ
り、また、1.5モルより多くなると、得られる初期縮合
物および樹脂組成物の保存安定性が、不満足なものにな
ることがある。
本発明の樹脂組成物において、リグノセルロース材料
−フェノール化合物無触媒反応生成物含有溶解物とホル
ムアルデヒドとの付加・縮合生成物100重量部に対し、
レゾルシノール化合物およびレゾルシノール化合物−ホ
ルムアルデヒド初期縮合物から選ばれた少なくと1種か
らなるレゾルシノール化合物成分を、1〜50重量部、好
ましくは、5〜25重量部の添加量で用いる。
−フェノール化合物無触媒反応生成物含有溶解物とホル
ムアルデヒドとの付加・縮合生成物100重量部に対し、
レゾルシノール化合物およびレゾルシノール化合物−ホ
ルムアルデヒド初期縮合物から選ばれた少なくと1種か
らなるレゾルシノール化合物成分を、1〜50重量部、好
ましくは、5〜25重量部の添加量で用いる。
本発明に用いられるレゾルシノール化合物−ホルムア
ルデヒド初期縮合物は、レゾルシノール化合物1モルに
対し、10モル以下の共重合成分、例えば、フェノール、
クレゾールなどを含んでいてもよい。
ルデヒド初期縮合物は、レゾルシノール化合物1モルに
対し、10モル以下の共重合成分、例えば、フェノール、
クレゾールなどを含んでいてもよい。
レゾルシノール化合物又はレゾルシノール化合物−ホ
ルムアルデヒド初期縮合物の量が、1重量部より少量の
場合、所望のレゾルシノール強化の効果が不満足なもの
となり、また50重量%より多量になると、得られる組成
物又は接着剤の有効貯蔵時間および可使時間が短縮し、
経済的に不利になる、という不都合を生じる。
ルムアルデヒド初期縮合物の量が、1重量部より少量の
場合、所望のレゾルシノール強化の効果が不満足なもの
となり、また50重量%より多量になると、得られる組成
物又は接着剤の有効貯蔵時間および可使時間が短縮し、
経済的に不利になる、という不都合を生じる。
レゾルシノール化合物又はレゾルシノール化合物−ホ
ルムアルデヒド初期縮合物とリグノセルロース−レゾー
ル樹脂との反応(又は共重合反応)は、100℃以下、好
ましくは室温〜80℃の温度で行われることが好ましく、
反応所要時間は、一般に1分〜20時間である。
ルムアルデヒド初期縮合物とリグノセルロース−レゾー
ル樹脂との反応(又は共重合反応)は、100℃以下、好
ましくは室温〜80℃の温度で行われることが好ましく、
反応所要時間は、一般に1分〜20時間である。
本発明の樹脂組成物において、リグノセルロース材料
−フェノール化合物無触媒反応生成物含有溶解物とホル
ムアルデヒドとの付加・縮合反応生成物に、レゾルシノ
ール化合物および/又はレゾルシノール化合物−ホルム
アルデヒド初期縮合物を添加することにより、樹脂組成
物の高速硬化性、および保存安定性を向上させるのみな
らず、更に、被接着面に対する浸透性および転写性を向
上させ、かつ乾燥接着現像の発生を防止することができ
る。
−フェノール化合物無触媒反応生成物含有溶解物とホル
ムアルデヒドとの付加・縮合反応生成物に、レゾルシノ
ール化合物および/又はレゾルシノール化合物−ホルム
アルデヒド初期縮合物を添加することにより、樹脂組成
物の高速硬化性、および保存安定性を向上させるのみな
らず、更に、被接着面に対する浸透性および転写性を向
上させ、かつ乾燥接着現像の発生を防止することができ
る。
本発明の樹脂組成物は、接着剤の主成分として有用な
ものであり、その使用の際に樹脂組成物にさらに、必要
に応じ、パラホルムアルデヒドホルマリン、又はヘキサ
メチレンテトラミンなどの硬化剤を加えてもよく、更に
充填剤および増量剤などを加えてもよい。
ものであり、その使用の際に樹脂組成物にさらに、必要
に応じ、パラホルムアルデヒドホルマリン、又はヘキサ
メチレンテトラミンなどの硬化剤を加えてもよく、更に
充填剤および増量剤などを加えてもよい。
本発明の組成物において、リグノセルロース材料−フ
ェノール化合物無触媒反応生成物含有溶解物とホルムア
ルデヒドとの付加・縮合生成物と、レゾルシノール化合
物および/またはレゾルシノール化合物−ホルムアルデ
ヒド初期縮合物との共重合反応において、レゾルシノー
ル化合物成分およびパラホルムアルデヒド、ホルマリン
などホルムアルデヒドの添加量の増加と共に、得られる
樹脂組成物の硬化特性、および接着物の耐水性は高まる
が、可使時間が短くなり、従って、これらの特性のバラ
ンスを適切なものにすることが重要である。ホルマリン
などのようにホルムアルデヒドを含み、反応系に直接供
給し得る成分を、ある限界量以上の量で後添加する場
合、あるいはこのような成分が予め反応系中に多量に存
在する場合は、樹脂組成物の硬化性を著しく高め、可使
時間を著しく短縮させる。このように、硬化時間を短く
し、しかも可使時間を縮めないという目的には、ヘキサ
メチレンテトラミンの使用が良い結果を与えている。な
お、リグノセルロース−レゾール樹脂調製の際に、添加
するホルムアルデヒド量を、フェノール化合物1モルに
対し、2.5モル程度としておき、ホルムアルデヒドを生
成する化学種を後添加しない場合、レゾルシノール化合
物を、得られる樹脂組成物重量に対し10%以上という過
剰量で添加すると、その添加量の増加と共に硬化性が、
逆に低下するという結果を生じる。これは、反応系中に
おけるホルムアルデヒドの不足により、遊離のレゾルシ
ノール化合物が溶融効果を呈するものと思われる。上記
のようなレゾルシノール化合物の後添加に引き続いて、
その反応混合物を、例えば室温で1分から20時間放置す
るとか、或は35℃で30分反応させるなどのように、中温
までの温度で、反応生成物の硬化にまで至らない範囲
で、あるいは、生成した樹脂組成物の可使時間を著しく
短くすることの生じない範囲で、適宜の条件で反応させ
る。すなわち、100℃以下、好ましくは室温〜80℃の温
度で、例えば1分〜20時間反応させるのが一般である。
ェノール化合物無触媒反応生成物含有溶解物とホルムア
ルデヒドとの付加・縮合生成物と、レゾルシノール化合
物および/またはレゾルシノール化合物−ホルムアルデ
ヒド初期縮合物との共重合反応において、レゾルシノー
ル化合物成分およびパラホルムアルデヒド、ホルマリン
などホルムアルデヒドの添加量の増加と共に、得られる
樹脂組成物の硬化特性、および接着物の耐水性は高まる
が、可使時間が短くなり、従って、これらの特性のバラ
ンスを適切なものにすることが重要である。ホルマリン
などのようにホルムアルデヒドを含み、反応系に直接供
給し得る成分を、ある限界量以上の量で後添加する場
合、あるいはこのような成分が予め反応系中に多量に存
在する場合は、樹脂組成物の硬化性を著しく高め、可使
時間を著しく短縮させる。このように、硬化時間を短く
し、しかも可使時間を縮めないという目的には、ヘキサ
メチレンテトラミンの使用が良い結果を与えている。な
お、リグノセルロース−レゾール樹脂調製の際に、添加
するホルムアルデヒド量を、フェノール化合物1モルに
対し、2.5モル程度としておき、ホルムアルデヒドを生
成する化学種を後添加しない場合、レゾルシノール化合
物を、得られる樹脂組成物重量に対し10%以上という過
剰量で添加すると、その添加量の増加と共に硬化性が、
逆に低下するという結果を生じる。これは、反応系中に
おけるホルムアルデヒドの不足により、遊離のレゾルシ
ノール化合物が溶融効果を呈するものと思われる。上記
のようなレゾルシノール化合物の後添加に引き続いて、
その反応混合物を、例えば室温で1分から20時間放置す
るとか、或は35℃で30分反応させるなどのように、中温
までの温度で、反応生成物の硬化にまで至らない範囲
で、あるいは、生成した樹脂組成物の可使時間を著しく
短くすることの生じない範囲で、適宜の条件で反応させ
る。すなわち、100℃以下、好ましくは室温〜80℃の温
度で、例えば1分〜20時間反応させるのが一般である。
なお、本発明は、その樹脂組成物の主成分の一つとし
て、フェノール化合物よりかなり廉価なリグノセルロー
ス材料を多量に用いる(フェノール化合物の50〜60%を
リグノセルロースで置き換えても、得られる接着剤の性
能を低下させない)ものであり、得られる樹脂組成物お
よび接着剤のコスト低減が期待し得るものである。この
ように原料費の低下分だけ経済的にもフェノールより高
価な強化剤の使用が可能となる。本発明において、アル
キルレゾルシノールをその範囲で用いた場合にも、十分
な効果が認められている。なおアルキルレゾルシノー
ル、例えばメチル−およびジメチル−レゾルシノール、
の価格は、フェノールの4倍であるが、レゾルシノール
の1/2であるともいわれている。
て、フェノール化合物よりかなり廉価なリグノセルロー
ス材料を多量に用いる(フェノール化合物の50〜60%を
リグノセルロースで置き換えても、得られる接着剤の性
能を低下させない)ものであり、得られる樹脂組成物お
よび接着剤のコスト低減が期待し得るものである。この
ように原料費の低下分だけ経済的にもフェノールより高
価な強化剤の使用が可能となる。本発明において、アル
キルレゾルシノールをその範囲で用いた場合にも、十分
な効果が認められている。なおアルキルレゾルシノー
ル、例えばメチル−およびジメチル−レゾルシノール、
の価格は、フェノールの4倍であるが、レゾルシノール
の1/2であるともいわれている。
本発明の樹脂組成物接着剤の性能をより改善するため
に、その使用する前に、各種の添加剤を添加することが
出来る。たとえば、接着剤の粘度の調節、コスト低減、
熱膨潤率の低下、硬化収縮率の減少、硬化時の発熱の抑
制、接着性の改善などの目的で増量剤、もしくは充填剤
を加えることが望ましい。増量剤としては、小麦粉、大
麦粉、米粉、トーモロコシ粉などのような穀物粉、並び
に、脱脂大豆粉、血粉、カゼイン粉末などの動植物性蛋
白質粉末のような、通常フェノール樹脂接着剤において
使用されている増量剤を使用することができる。また、
充填剤の好適例としては、無機質のものでは、砕石、
砂、シリカ、タルク、炭酸カルシウムクレー、炭酸ナト
リウム、消石灰などがあり、更に、マイカ、アスベス
ト、ガラス細片などの補強性充填剤のほか、その目的に
応じて、石英粉、グラファイト、陶磁器粉、アルミナ、
シリカゲル(とくに、シキソトロピッグな性質を与える
のに有効)、アルミニウム、酸化アルミ、鉄、酸化鉄、
および銅などのように熱膨潤係数、熱伝導性、接着性に
寄与する金属、および酸化アンチモンなどのように難燃
性を与える無機材料などを挙げることが出来る。また、
有機質の充填剤としては、小麦粉、クルミ、やココナツ
の穀粉末木粉、モミガラ粉などの他、微細なプラスチッ
ク粉末(フェノール樹脂、尿素樹脂など)、ガラス繊
維、ロックウール、炭素繊維のような軽量化用充填剤と
しての機能をもったものなどを使用することが出来る。
に、その使用する前に、各種の添加剤を添加することが
出来る。たとえば、接着剤の粘度の調節、コスト低減、
熱膨潤率の低下、硬化収縮率の減少、硬化時の発熱の抑
制、接着性の改善などの目的で増量剤、もしくは充填剤
を加えることが望ましい。増量剤としては、小麦粉、大
麦粉、米粉、トーモロコシ粉などのような穀物粉、並び
に、脱脂大豆粉、血粉、カゼイン粉末などの動植物性蛋
白質粉末のような、通常フェノール樹脂接着剤において
使用されている増量剤を使用することができる。また、
充填剤の好適例としては、無機質のものでは、砕石、
砂、シリカ、タルク、炭酸カルシウムクレー、炭酸ナト
リウム、消石灰などがあり、更に、マイカ、アスベス
ト、ガラス細片などの補強性充填剤のほか、その目的に
応じて、石英粉、グラファイト、陶磁器粉、アルミナ、
シリカゲル(とくに、シキソトロピッグな性質を与える
のに有効)、アルミニウム、酸化アルミ、鉄、酸化鉄、
および銅などのように熱膨潤係数、熱伝導性、接着性に
寄与する金属、および酸化アンチモンなどのように難燃
性を与える無機材料などを挙げることが出来る。また、
有機質の充填剤としては、小麦粉、クルミ、やココナツ
の穀粉末木粉、モミガラ粉などの他、微細なプラスチッ
ク粉末(フェノール樹脂、尿素樹脂など)、ガラス繊
維、ロックウール、炭素繊維のような軽量化用充填剤と
しての機能をもったものなどを使用することが出来る。
さらに、接着剤の性能を改善するためには、プレオリ
ゴマー溶液状態接着剤に、従来使用されている尿素樹
脂、メラミン樹脂等のアミノ樹脂、その他に天然および
合成高分子類、オリゴマー類、低分子可塑剤、およびそ
の他公知の添加剤(耐熱剤、耐候剤、滑剤、繊維状補強
剤など)などを添加することが出来る。
ゴマー溶液状態接着剤に、従来使用されている尿素樹
脂、メラミン樹脂等のアミノ樹脂、その他に天然および
合成高分子類、オリゴマー類、低分子可塑剤、およびそ
の他公知の添加剤(耐熱剤、耐候剤、滑剤、繊維状補強
剤など)などを添加することが出来る。
本発明の接着剤は、通常は、溶液ないしペースト状で
被接着面に塗布することにより使用される。接着操作に
おける接着温度、接着時間、接着圧などの接着条件は、
従来の水溶性フェノール樹脂接着剤で用いられている条
件に準じて設定することができる。とくに、接着温度に
ついては、むしろ従来のフェノール樹脂接着剤よりも低
減しうる。すなわち、接着温度:120℃〜140℃、接着時
間:0.5〜1(分/mm厚・合板)、接着圧:7〜15kg f/cm2
などの接着条件で耐水接着性を含めたすぐれた接着を行
うことが出来る。
被接着面に塗布することにより使用される。接着操作に
おける接着温度、接着時間、接着圧などの接着条件は、
従来の水溶性フェノール樹脂接着剤で用いられている条
件に準じて設定することができる。とくに、接着温度に
ついては、むしろ従来のフェノール樹脂接着剤よりも低
減しうる。すなわち、接着温度:120℃〜140℃、接着時
間:0.5〜1(分/mm厚・合板)、接着圧:7〜15kg f/cm2
などの接着条件で耐水接着性を含めたすぐれた接着を行
うことが出来る。
本発明の接着剤を用いる接着操作は、常温での圧締、
ホットプレスによる加熱圧着によるほか、高周波加熱、
マイクロ波加熱、低電圧加熱による熱圧法を用いて、適
宜実施することができる。
ホットプレスによる加熱圧着によるほか、高周波加熱、
マイクロ波加熱、低電圧加熱による熱圧法を用いて、適
宜実施することができる。
本発明の接着剤は、木質建材用、窯業建材用、一般木
工用、木材と他材料との接着の一部に用いることができ
る他、金属材料、プラスチック材料、および繊維材料な
どを包含する各種の材料の接着に用いることが出来る。
また、本発明の組成物は、複合材料用マトリックス樹
脂、或は、成形材料用樹脂として、通常フェノール樹脂
が使用されている用途にも利用することができる。
工用、木材と他材料との接着の一部に用いることができ
る他、金属材料、プラスチック材料、および繊維材料な
どを包含する各種の材料の接着に用いることが出来る。
また、本発明の組成物は、複合材料用マトリックス樹
脂、或は、成形材料用樹脂として、通常フェノール樹脂
が使用されている用途にも利用することができる。
以下に実施例を挙げて本発明を、さらに説明する。
実施例1 マカンバ木材チップ100重量部とフェノール80重量部
とをステンレススチール製耐圧反応缶に秤り取り、250
℃オイルバス中で2時間加熱して、木材チップの無触媒
フェノール化も併起させながら溶解した。この溶液にジ
オキサンを40重量部加えたのち、35%ホルムアルデヒド
水溶液をフェノール1モルに対して、ホルムアルデヒド
が2.5モルとなるように秤り取り、上記のフェノール化
の終了したマカンバ木材−フェノール溶液に加え、さら
に40%の苛性ソーダ水溶液を添加し、溶液のpHを9に調
整した。この反応混合液を撹拌機および冷却管の付いた
500ml容二口フラスコに移し、撹拌下に90℃で1時間反
応させ、リグノセルロース−レゾール樹脂の製造を行っ
た。この反応中、約20分ごとに反応混合液のpHを測定
し、それがpH9を保つように、必要に応じて40%苛性ソ
ーダ水溶液を加えた。反応終了後、ジオキサンを含む区
分40重量部を留去し、得られたリグノセルロース−レゾ
ール樹脂組成物にヤシガラ粉5部を加え、この組成物に
ついて下記の接着力試験を行った。
とをステンレススチール製耐圧反応缶に秤り取り、250
℃オイルバス中で2時間加熱して、木材チップの無触媒
フェノール化も併起させながら溶解した。この溶液にジ
オキサンを40重量部加えたのち、35%ホルムアルデヒド
水溶液をフェノール1モルに対して、ホルムアルデヒド
が2.5モルとなるように秤り取り、上記のフェノール化
の終了したマカンバ木材−フェノール溶液に加え、さら
に40%の苛性ソーダ水溶液を添加し、溶液のpHを9に調
整した。この反応混合液を撹拌機および冷却管の付いた
500ml容二口フラスコに移し、撹拌下に90℃で1時間反
応させ、リグノセルロース−レゾール樹脂の製造を行っ
た。この反応中、約20分ごとに反応混合液のpHを測定
し、それがpH9を保つように、必要に応じて40%苛性ソ
ーダ水溶液を加えた。反応終了後、ジオキサンを含む区
分40重量部を留去し、得られたリグノセルロース−レゾ
ール樹脂組成物にヤシガラ粉5部を加え、この組成物に
ついて下記の接着力試験を行った。
接着試験 接着試片としては、厚さ約2mmのカバ柾目単板(11×1
1cm)を用い、これに接着剤を片面塗布し、一接着面あ
たりの塗布量を120g/m2とした。この際、接着試片を、
その木埋方向が直交するように、かつ、3プライ合板と
なるように重ね合わせ、この積層物を13kg f/cm2の圧力
下での冷圧圧締を30分施し、更に、120℃、13kg f/cm2
の加熱圧締を6分間施した。接着後、積層物を一夜室内
に放置したのち、常法に従って引張剪断試験用の試片を
切り出した。このようにして、それぞれの接着剤ごと
に、常態接着力測定用の試片を4枚、耐水接着力測定用
の試片を4枚用意した。常態接着力の測定は、常法に従
い、引張速度1.0mm/minで、島津オートグラフDCS−R−
500を用いて行った。耐水接着能の評価は煮沸繰り返し
試験(4時間煮沸→60℃で20時間乾燥→4時間煮沸→冷
水中に投入、約15分放置後、湿潤状態で接着力測定)に
より行い、この接着力の測定は、上記と同じく、引張速
度1.0mm/minで、島津オートグラフDCS−R−500を用い
て行った。得られた接着物の接着強度特性は下記の通り
であった。
1cm)を用い、これに接着剤を片面塗布し、一接着面あ
たりの塗布量を120g/m2とした。この際、接着試片を、
その木埋方向が直交するように、かつ、3プライ合板と
なるように重ね合わせ、この積層物を13kg f/cm2の圧力
下での冷圧圧締を30分施し、更に、120℃、13kg f/cm2
の加熱圧締を6分間施した。接着後、積層物を一夜室内
に放置したのち、常法に従って引張剪断試験用の試片を
切り出した。このようにして、それぞれの接着剤ごと
に、常態接着力測定用の試片を4枚、耐水接着力測定用
の試片を4枚用意した。常態接着力の測定は、常法に従
い、引張速度1.0mm/minで、島津オートグラフDCS−R−
500を用いて行った。耐水接着能の評価は煮沸繰り返し
試験(4時間煮沸→60℃で20時間乾燥→4時間煮沸→冷
水中に投入、約15分放置後、湿潤状態で接着力測定)に
より行い、この接着力の測定は、上記と同じく、引張速
度1.0mm/minで、島津オートグラフDCS−R−500を用い
て行った。得られた接着物の接着強度特性は下記の通り
であった。
常態の接着強さ平均値:13.6kg/cm2、 大破率:10%、 湿潤状態接着強さ平均値:11.3kg/cm2、 木破率:33% 実施例2〜7 マカンバ木材チップ100重量部とフェノール80重量部
とをステンレススチール製耐圧反応缶に秤り取り、250
℃オイルバス中で2時間加熱して、木材チップの無触媒
フェノール化も併起させながら溶解した。この溶液にジ
オキサンを40重量部加えたのち、35%ホルムアルデヒド
水溶液をフェノール1モルに対して、ホルムアルデヒド
が2.5モルとなるように秤り取り、上記のフェノール化
の終了したマカンバ木材−フェノール溶液に加え、さら
に40%の苛性ソーダ水溶液を添加し、溶液のpHを9に調
整した。この反応混合液を撹拌機および冷却管の付いた
500ml容二口フラスコに移し、撹拌下に90℃で1時間反
応させ、リングノセルロース−レゾール樹脂の製造を行
った。この反応中、約20分ごとに反応混合液のpHを測定
し、それがpH9を保つように、必要に応じて40%苛性ソ
ーダ水溶液を加えた。反応終了後、ジオキサンを含む区
分40重量部を留去後、得られたレゾール樹脂液に、40%
苛性ソーダ水溶液を加え、そのpHを11に調節した。
とをステンレススチール製耐圧反応缶に秤り取り、250
℃オイルバス中で2時間加熱して、木材チップの無触媒
フェノール化も併起させながら溶解した。この溶液にジ
オキサンを40重量部加えたのち、35%ホルムアルデヒド
水溶液をフェノール1モルに対して、ホルムアルデヒド
が2.5モルとなるように秤り取り、上記のフェノール化
の終了したマカンバ木材−フェノール溶液に加え、さら
に40%の苛性ソーダ水溶液を添加し、溶液のpHを9に調
整した。この反応混合液を撹拌機および冷却管の付いた
500ml容二口フラスコに移し、撹拌下に90℃で1時間反
応させ、リングノセルロース−レゾール樹脂の製造を行
った。この反応中、約20分ごとに反応混合液のpHを測定
し、それがpH9を保つように、必要に応じて40%苛性ソ
ーダ水溶液を加えた。反応終了後、ジオキサンを含む区
分40重量部を留去後、得られたレゾール樹脂液に、40%
苛性ソーダ水溶液を加え、そのpHを11に調節した。
得られたグリノセルロース−レゾール樹脂液100部に
対して、第1表に示す量で、アルキルレゾルシノール
(名古屋油化社製)を加え、この反応混合物を35℃で30
分間撹拌しながら反応させた。反応終了後、室温まで冷
却し、直ちに第1表に示す量で、パラホルムアルデヒ
ド、ヘキサメチレンテトラミンおよびヤシガラ粉を加
え、撹拌して、得られた樹脂接着剤を実施例1記載と同
様の接着試験に供した。得られた結果を第2表に示す。
対して、第1表に示す量で、アルキルレゾルシノール
(名古屋油化社製)を加え、この反応混合物を35℃で30
分間撹拌しながら反応させた。反応終了後、室温まで冷
却し、直ちに第1表に示す量で、パラホルムアルデヒ
ド、ヘキサメチレンテトラミンおよびヤシガラ粉を加
え、撹拌して、得られた樹脂接着剤を実施例1記載と同
様の接着試験に供した。得られた結果を第2表に示す。
引張剪断試験による水溶性フェノール樹脂(レゾール
樹脂)接着剤の接着力に対する従来のJIS規格の要求値
は、常態接着力で12.0kg f/cm2、また、耐水接着力で1
0.0kg f/cm2である。この点からみると、実施例3を除
き、本発明の接着剤はすべて、規格を満たしている。す
なわち、接着操作が120℃、6分という、フェノール樹
脂接着剤としては格段に穏やかな接着条件を用いたにも
かかわらず、第2表記載のようなすぐれた結果が得られ
たということは、尿素樹脂、メラミン樹脂と同様の接着
条件で接着可能な水溶性フェノール樹脂接着剤が得られ
たということであって、その技術的工業的意義の大きい
ものである。
樹脂)接着剤の接着力に対する従来のJIS規格の要求値
は、常態接着力で12.0kg f/cm2、また、耐水接着力で1
0.0kg f/cm2である。この点からみると、実施例3を除
き、本発明の接着剤はすべて、規格を満たしている。す
なわち、接着操作が120℃、6分という、フェノール樹
脂接着剤としては格段に穏やかな接着条件を用いたにも
かかわらず、第2表記載のようなすぐれた結果が得られ
たということは、尿素樹脂、メラミン樹脂と同様の接着
条件で接着可能な水溶性フェノール樹脂接着剤が得られ
たということであって、その技術的工業的意義の大きい
ものである。
実施例8〜10 アカンバ木材チップ100重量部と、フェノール60重量
部とをステンレススチール製耐圧反応缶に秤り取り、こ
の混合物を、250℃のオイルバスの中で2時間加熱する
ことにより、木材チップの無触媒フェノール化も併起さ
せながら溶解した。得られたマカンバ木材・フェノール
溶液を、500ml容2口フラスコに移し、これに40%水酸
化ナトリウム水溶液を55重量部加えてかき混ぜ溶解させ
た。次いで35%ホルムアルデヒド水溶液を100重量部
(フェノールに対するホルムアルデヒドのモル比は約2.
1)加え、90℃で40分間、撹拌、還流下で反応し、リグ
ノセルロース−レゾール樹脂の調整を行った。反応終了
後、生成した樹脂液に、40%苛性ソーダ水溶液を加え、
そのpHを11に調節した。このリグノセルロース−レゾー
ル樹脂液に、原料フェノール100重量部に対して10重量
部ないし25重量部(樹脂液に対しては約1.6部ないし4
部)のアルキルレゾルシノールを加え、この混合物を室
温(20℃)で10時間放置した。この樹脂組成物100部に
対し、ヤシガラ粉と小麦粉を重量比2:1で混合したもの
を充填剤として、10重量部加え、かき混ぜて得られた接
着剤を接着実験に供した。接着実験は、実施例1と同様
に行い、煮沸繰り返し試験による耐水接着性のみを評価
した。結果を第3表に示す。第3表から明らかなよう
に、アルキルレゾルシノール添加量を実施例2〜7の場
合の2/25〜4/15程度と少なくしても、その添加後室温で
の約10時間の反応を行えば、120℃、6分という、フェ
ノール樹脂接着剤として格段に穏やかな接着条件で接着
しても、十分な接着結果を得うることができる。
部とをステンレススチール製耐圧反応缶に秤り取り、こ
の混合物を、250℃のオイルバスの中で2時間加熱する
ことにより、木材チップの無触媒フェノール化も併起さ
せながら溶解した。得られたマカンバ木材・フェノール
溶液を、500ml容2口フラスコに移し、これに40%水酸
化ナトリウム水溶液を55重量部加えてかき混ぜ溶解させ
た。次いで35%ホルムアルデヒド水溶液を100重量部
(フェノールに対するホルムアルデヒドのモル比は約2.
1)加え、90℃で40分間、撹拌、還流下で反応し、リグ
ノセルロース−レゾール樹脂の調整を行った。反応終了
後、生成した樹脂液に、40%苛性ソーダ水溶液を加え、
そのpHを11に調節した。このリグノセルロース−レゾー
ル樹脂液に、原料フェノール100重量部に対して10重量
部ないし25重量部(樹脂液に対しては約1.6部ないし4
部)のアルキルレゾルシノールを加え、この混合物を室
温(20℃)で10時間放置した。この樹脂組成物100部に
対し、ヤシガラ粉と小麦粉を重量比2:1で混合したもの
を充填剤として、10重量部加え、かき混ぜて得られた接
着剤を接着実験に供した。接着実験は、実施例1と同様
に行い、煮沸繰り返し試験による耐水接着性のみを評価
した。結果を第3表に示す。第3表から明らかなよう
に、アルキルレゾルシノール添加量を実施例2〜7の場
合の2/25〜4/15程度と少なくしても、その添加後室温で
の約10時間の反応を行えば、120℃、6分という、フェ
ノール樹脂接着剤として格段に穏やかな接着条件で接着
しても、十分な接着結果を得うることができる。
実施例11 実施例2と同様の操作を行った。但し、アルキルレゾ
ルシノールを加えて35℃で30分間反応させる操作を施さ
なかった。また、リグノセルロース−レゾール樹脂液10
0重量部に対してアルキルレゾルシノール10重量部を接
着試験の際にヤシガラ粉5重量部と混合して添加した。
結果を第1表および第2表に示す。
ルシノールを加えて35℃で30分間反応させる操作を施さ
なかった。また、リグノセルロース−レゾール樹脂液10
0重量部に対してアルキルレゾルシノール10重量部を接
着試験の際にヤシガラ粉5重量部と混合して添加した。
結果を第1表および第2表に示す。
実施例12 実施例2と同様の操作を行った。但し、アルキルレゾ
ルシノールの代わりにタンニンを15重量部用いた。
ルシノールの代わりにタンニンを15重量部用いた。
このタンニンはカラマツタンニンであった。結果を第
1表および第2表に示す。
1表および第2表に示す。
実施例13 実施例2と同様の操作を行った。但しアルキルレゾル
シノールの代りに5重量部のレゾルシノールを用いた。
結果を第1表および第2表に示す。
シノールの代りに5重量部のレゾルシノールを用いた。
結果を第1表および第2表に示す。
実施例14〜17 実施例14〜17の各々において、実施例1記載と同様の
操作によって得られたグリノセルロース・フェノール樹
脂液100重量部に対して、第4表に示す量のアルチルレ
ゾルシノール樹脂液(名古屋油化KK製DFK−INS)を混合
し、さらにヤシ殻粉を加えてかくはんして糊液を調製し
た。この糊液を厚さ約2mm、15×15cmのカバ柾目単板の
両面に−接着面あたり塗付量150g/m2の割合で塗付し
た。さらにその両面に、同じ厚さとサイズのカバ柾目単
板をその木理方向が互いに直交するように重ね合わせ、
13kg/cm2の圧力で30分間仮圧締した。そののち120℃の
温度に保持したホットプレスにて13kg/cm2の圧力を加え
て3分間熱圧した。このようにして調製された3プライ
の試料合板の接着強さをJAS1類合板の試験方法に従って
測定した。その結果を第4表にまとめて示した。
操作によって得られたグリノセルロース・フェノール樹
脂液100重量部に対して、第4表に示す量のアルチルレ
ゾルシノール樹脂液(名古屋油化KK製DFK−INS)を混合
し、さらにヤシ殻粉を加えてかくはんして糊液を調製し
た。この糊液を厚さ約2mm、15×15cmのカバ柾目単板の
両面に−接着面あたり塗付量150g/m2の割合で塗付し
た。さらにその両面に、同じ厚さとサイズのカバ柾目単
板をその木理方向が互いに直交するように重ね合わせ、
13kg/cm2の圧力で30分間仮圧締した。そののち120℃の
温度に保持したホットプレスにて13kg/cm2の圧力を加え
て3分間熱圧した。このようにして調製された3プライ
の試料合板の接着強さをJAS1類合板の試験方法に従って
測定した。その結果を第4表にまとめて示した。
〔発明の効果〕 本発明のリグノセルロース−フェノール樹脂組成物お
よび接着剤は、多量のリグノセルロース材料を原料とし
て含み、しかも通常の尿素樹脂およびメラミン樹脂と同
様の比較的緩徐な接着条件(温度、時間)で、強固な接
着強度を発現することができる。
よび接着剤は、多量のリグノセルロース材料を原料とし
て含み、しかも通常の尿素樹脂およびメラミン樹脂と同
様の比較的緩徐な接着条件(温度、時間)で、強固な接
着強度を発現することができる。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C09J 161/06 JEQ C09J 161/06 JEQ JES JES (56)参考文献 特開 昭60−206883(JP,A) 特開 昭51−92892(JP,A) 特開 昭51−148731(JP,A) 特開 昭52−8042(JP,A) 特開 昭52−93444(JP,A) 特開 昭61−64708(JP,A) 特開 昭51−14994(JP,A)
Claims (4)
- 【請求項1】100重量部のフェノール化合物と、10〜100
0重量部のリグノセルロース材料との無触媒反応生成物
を含有する溶解物と、30〜1500重量部のホルムアルデヒ
ドとの、塩基性触媒の存在下における付加・縮合反応生
成物を含む、リグノセルロース−フェノール樹脂組成
物。 - 【請求項2】前記特許請求の範囲第1項記載のリグノセ
ルロース−フェノール樹脂を主成分とする接着剤。 - 【請求項3】100重量部のフェノール化合物と、10〜100
0重量部のリグノセルロース材料との無触媒反応生成物
を含有する溶解物と、30〜1500重量部のホルムアルデヒ
ドとの、塩基性触媒の存在下における付加・縮合反応生
成物の100重量部と、レゾルシノール化合物およびレゾ
ルシノール化合物−ホルムアルデヒド初期縮合物から選
ばれた少なくとも1種の1〜50重量部とを含むリグノセ
ルロース−フェノール樹脂組成物。 - 【請求項4】前記特許請求の範囲第3項記載のリグノセ
ルロース−フェノール樹脂組成物を主成分とする接着
剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63140507A JP2595307B2 (ja) | 1987-09-04 | 1988-06-09 | リグノセルロース−フェノール樹脂組成物 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22043987 | 1987-09-04 | ||
JP62-220439 | 1987-09-04 | ||
JP63140507A JP2595307B2 (ja) | 1987-09-04 | 1988-06-09 | リグノセルロース−フェノール樹脂組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01158021A JPH01158021A (ja) | 1989-06-21 |
JP2595307B2 true JP2595307B2 (ja) | 1997-04-02 |
Family
ID=26472990
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP63140507A Expired - Lifetime JP2595307B2 (ja) | 1987-09-04 | 1988-06-09 | リグノセルロース−フェノール樹脂組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
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JP3012296B2 (ja) | 1990-08-24 | 2000-02-21 | 信夫 白石 | リグノセルロース物質の液化溶液の製造法 |
WO1998050467A1 (fr) * | 1997-05-05 | 1998-11-12 | Tsuyoshi Kono | Composition de resine et panneau realise avec cette resine |
EP1273632A1 (en) * | 2000-03-31 | 2003-01-08 | Masamitsu Hunaoka | Lignocellulosic composition comprising lignophenol derivative and cellulose ingredient |
JP4963579B2 (ja) * | 2006-08-28 | 2012-06-27 | リグナイト株式会社 | 多糖類変性フェノール樹脂、多糖類変性フェノール樹脂の製造方法、レジンコーテッドサンド、多糖類変性フェノール樹脂炭化材料、導電性樹脂組成物、電極用炭素材料、二次電池用電極、電気二重層キャパシタ分極性電極 |
JP5002792B2 (ja) * | 2006-08-28 | 2012-08-15 | リグナイト株式会社 | 多糖類変性フェノール樹脂、多糖類変性フェノール樹脂の製造方法、レジンコーテッドサンド、多糖類変性フェノール樹脂炭化材料、導電性樹脂組成物、電極用炭素材料、二次電池用電極、電気二重層キャパシタ分極性電極 |
JP2009221279A (ja) * | 2008-03-14 | 2009-10-01 | Panasonic Electric Works Co Ltd | 熱硬化バイオマスフェノール樹脂成形材料及び成形品 |
MY191695A (en) * | 2014-03-18 | 2022-07-07 | Univ Kebangsaan Malaysia | Bio-based resole type phenolic resin adhesive |
JP2020094079A (ja) * | 2017-03-28 | 2020-06-18 | ハリマ化成株式会社 | 摺動材 |
CN114456754B (zh) * | 2022-03-28 | 2023-05-12 | 石河子大学 | 一种生物质基酚醛树脂胶黏剂及其制备方法 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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JPS5192892A (ja) * | 1975-02-14 | 1976-08-14 | Riguninnfuenoorukyoshukugojushisetsuchakuzaino seizoho | |
JPS51148731A (en) * | 1975-06-17 | 1976-12-21 | Eidai Co Ltd | A process for preparing lignin-phenol co-condensation resin adhesive |
JPS528042A (en) * | 1975-07-10 | 1977-01-21 | Eidai Co Ltd | Process for preparing powder of lignin- phenol cocondensation adhesive |
JPS5296444A (en) * | 1976-02-09 | 1977-08-13 | Toshiba Corp | Defrozing method and apparatus |
JPS60206883A (ja) * | 1984-03-30 | 1985-10-18 | Oji Paper Co Ltd | 接着剤の製造法 |
US4537941A (en) * | 1984-08-28 | 1985-08-27 | Reichhold Limited | Lignin-modified phenolic adhesives for pressed wood products |
-
1988
- 1988-06-09 JP JP63140507A patent/JP2595307B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
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JPH01158021A (ja) | 1989-06-21 |
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