JP2542748B2 - 接着剤組成物 - Google Patents

接着剤組成物

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は集成材、プレハブパネ
ル、家具類、パ−チクルボ−ド、ラミネ−ト・ベニヤ・
ランバ−(LVL)、合板(一類)等の木質材料の接着
剤および刷毛根や管球口金の接着セメント等として有用
な室温硬化型接着剤組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】フェノ−ル樹脂初期縮合物(レゾ−ル)
は、水酸化ナトリウム(NaOH)が比較的に少ないア
ルコ−ル溶液タイプと、NaOHなどのアルカリがやや
多めの水溶液タイプがある。前者のアルコ−ル溶液タイ
プにおいては、このアルコ−ル溶液にパラトルエンスル
ホン酸などの強酸を混合し室温で硬化させている。一方
後者の水溶液タイプでは、一類合板などに莫大な量が用
いられているが、120〜150℃の高温で加熱硬化さ
せている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の技術のうち
で、前者のアルコ−ル溶液タイプのものは室温硬化性で
あるが、可燃性のアルコ−ルを含むほかに、強酸による
木質の劣化や金属の腐蝕という本質的欠陥があり、一般
に広く利用されていない。後者の水溶液タイプのもの
は、前記したように高温で加熱する必要があつて、室温
で硬化するものは未だなく市販もされていない。
【0004】本発明は、上記従来技術の問題点を除去
し、可燃性のアルコ−ルおよび腐蝕性の強酸を使用せ
ず、しかも室温において硬化し、木質材料等の接着に好
適に用いられる強靭で耐久性のある接着剤組成物を比較
的に安価に提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達
成するためになされたものであつて、本発明の接着剤組
成物は、アルカリ性(pHが10〜13)液状水溶性
のフェノール系レゾール樹脂(I)の固形分100重量
部当り、液状親水性エポキシ樹脂オリゴマー(II)の
5〜200重量部を配合してなる常温硬化型の接着剤組
成物である。
【0006】本発明者らは、水溶液タイプである前記の
アルカリ性(pHが10〜13)液状水溶性のフェノ
ール系レゾール樹脂(I)100重量部(固形分換算)
当り、前記の液状親水性エポキシ樹脂オリゴマー(I
I)5〜200重量部、好ましくは25〜100重量部
を配合すると室温で硬化して不溶、不融の強靭な皮膜に
なることを見出だした。
【0007】本発明において使用される水溶性のフェノ
−ル系レゾ−ル樹脂(I)は、固形分40〜45%の水
溶液で、pH10〜13、粘度100〜800cps
(25℃)であるものが好ましく、若干多めのNaOH
またはKOHを含んでいる。この樹脂水溶液(I)に親
水性エポキシ樹脂オリゴマ−(II)を混合すると、下
記化1に示す(1)式に従つてオリゴマ−中のエポキサ
イド基は、NaOHが触媒となつて開環し、レゾ−ル中
のフェノ−リックOHと付加反応して室温でも硬化がお
こるものと考えられる。なお、メチロ−ル基の場合もフ
ェノ−リックOHの場合と同様の付加反応がおこるもの
と考えられる。
【0008】
【化1】 ここに、Phはフェニ−ル基、Rはエポキシオリゴマ−
の中核体を表わす。
【0009】上記(1)式に示す付加反応により、多官
能のフェノ−ル系レゾ−ル樹脂と親水性エポキシ樹脂オ
リゴマ−とは、三次元に架橋して網目構造の巨大分子と
なつて硬化する。この際長鎖のエポキシ樹脂が介在する
ため、フェノ−ル樹脂の巨大分子の網目より広い網目が
形成され、これによつてフェノ−ル樹脂の硬くて脆い性
状が改善され、強靭で衝撃に強い皮膜となる。したがつ
て、本発明の水溶性フェノ−ル系レゾ−ル樹脂と親水性
エポキシ樹脂オリゴマ−とを配合した組成物により、強
靭で衝撃に強く、水、熱、薬品、溶剤、油等に良く耐え
る接着接合をおこなうことができる。
【0010】本発明に用いられる水溶性のフェノ−ル系
レゾ−ル樹脂(I)は、例えばフェノ−ルとホルムアル
デヒドと水酸化ナトリウムまたは水酸化カリウムとのモ
ル比が1:(1.2〜3):(0.5〜1.2)となる
ように混合したものを、コンデンサ−と攪拌機とを具備
したコルベンや反応釜を用いて50〜90℃で数時間加
熱攪拌して縮合させて得られたものである。このような
樹脂(I)は固形分40〜45%、粘度100〜800
cps(25℃)、pH10〜13の赤褐色で粘稠な水
溶液で、水で自由に希釈することができる。この樹脂
(I)の中で、NaOHやKOHが多めであつてpH1
2程度のものが、エポキサイド基の開環が特に早く、よ
り好ましい。この際フェノ−ルの代りにクレゾ−ルやキ
シレノ−ル等のフェノ−ル類を使用することができる。
【0011】一方、本発明に用いられる親水性エポキシ
樹脂オリゴマ−(II)とは、一般に、分子中に水と親
和性のある−OH基、−O−基および/または>N−基
を含み、かつ2個以上のエポキサイド基を有する液状の
樹脂である。例えば、下記化2に示す(2)式で表され
るグリセロ−ルポリエポキサイド(グリセロ−ルポリグ
リシディルエ−テル)、下記化3に示す(3)式で表さ
れるポリエチレングリコ−ルジエポキサイド、下記化4
に示す(4)式で表されるポリプロピレングリコ−ルジ
エポキサイド、下記化5に示す(5)式で表されるソル
ビト−ルポリエポキサイド、下記化6に示す(6)式で
表されるペンタエリスリト−ルポリエポキサイド、下記
化7に示す(7)式で表されるキシリレンジアミノテト
ラエポキサイド、下記化8に示す(8)式で表されるト
リメチロ−ルプロパンポリエポキサイド、下記化9に示
す(9)式で表されるポリグリセロ−ルポリエポキサイ
ドおよび下記化10に示す(10)式で表されるネオペ
ンチルグリコ−ルジエポキサイドなどが挙げられる。
【0012】
【化2】
【0013】
【化3】
【0014】
【化4】
【0015】
【化5】
【0016】
【化6】
【0017】
【化7】
【0018】
【化8】
【0019】
【化9】
【0020】
【化10】
【0021】以上の親水性エポキシ樹脂オリゴマ−に対
し、汎用のビスフェノ−ルA型のエポキシ樹脂、例えば
エピコ−ト(登録商標)828(油化シェルエポキシ株
式会社製エピクロルヒドリンビスフェノ−ルA型エポキ
シ樹脂)は、微量の−OH基を含むが親水度が極めて低
く上記(1)式に示す反応が緩慢であるので好ましくな
い。しかしながら、これらの親水度の極めて低い、すな
わち実質的に疎水性のエポキシ樹脂であつても、これら
に上記の親水性エポキシ樹脂オリゴマ−や微量の乳化剤
を混合して親水度を付与させることにより、疎水性のエ
ポキシ樹脂も本発明に十分に使用することができる。
【0022】本発明において、親水性エポキシ樹脂オリ
ゴマ−(II)の配合量は、水溶性のフェノ−ル系レゾ
−ル樹脂(I)の固形分100重量部当り、5〜200
重量部、好ましくは25〜100重量部であるが、オリ
ゴマ−(II)の配合量が、5重量部未満であると十分
な接着強さを発現することができず、一方200重量部
を越えると、組成物全体が一体に固まらず液状のままで
残存する部分が生じるので不適である。
【0023】本発明の接着剤組成物においては、増量、
増粘、吸収防止の目的で、木粉、麦粉、大豆粉、もみ殻
粉、樹皮粉、くるみ殻粉、カオリン、珪砂粉、石灰岩
粉、珪そう土などを接着剤組成物100重量部当り5〜
100重量部混合することができる。また、皮膜の着色
を目立たなくするために、白色顔料を少量添加しても差
支えない。また、少量のシランカプリング剤やチタンカ
プリング剤などの接着助剤を適宜加えてもよい。さらに
用途によつては、原液の樹脂(I)とオリゴマ−(I
I)とを混合するのみならず、これらに水を加えて混合
してもよく、こうすることによつて接着剤組成物のコス
トダウンをはかることもできる。
【0024】
【作用】本発明においては、水溶性のフェノ−ル系レゾ
−ル樹脂(I)の100重量部(固形分換算)当り、親
水性エポキシ樹脂オリゴマ−(II)を5〜200重量
部、好ましくは25〜100重量部配合すると、上記
(1)式に示す付加反応により(I)と(II)とは三
次元に架橋して、室温(20℃)で1.5〜8時間でゲ
ル化し、薄く塗布すると1〜6時間でかなりの強度にな
り、1〜7日後に十分な強度に硬化する。その結果、本
発明の接着剤組成物は、強靭で耐衝撃性に富み、熱、煮
沸水、冷水、薬品、溶剤、油によく耐える硬化膜を形成
する。
【0025】
【実施例】実施例1〜8および比較例1〜2
【0026】フェノ−ル(純度98%特級試薬)94g
(1モル)、ホルマリン(37%ホルムアルデヒド、メ
タノ−ル7〜10%含有)203g(2.5モル)、蒸
留水90g、NaOH(純度93%特級試薬)24g
(0.7モル)を、コンデンサ−および攪拌機つきの三
口コルベン中にはかり入れ、200〜300rpmで攪
拌しながら、50℃で1時間、80℃で7時間、反応さ
せてから室温に冷却した。得られた縮合物の水溶性フェ
ノ−ル系レゾ−ル樹脂は、固形分40.0%、粘度60
0cps(25℃)、pH11.95の赤褐色の水溶液
であつた。
【0027】この水溶性フェノ−ル系レゾ−ル樹脂10
0重量部に対し、下記表1の上段に示すような各種の親
水性エポキシ樹脂オリゴマ−を下記表1に示す配合量
(重量部で示す)で調合して接着剤組成物を得た。これ
らの組成物のゲル化時間を測定するとともに、これらの
組成物を用いてJIS K6802のフェノ−ル樹脂接
着剤の規格に準拠して、カバ材のブロックを接着し、5
〜7kgf/cm2 の圧締下で12時間プレスし、徐圧
後9.5日放置してから、接着物の常態接着強さ、耐水
接着強さおよび耐煮沸接着強さを測定した。以上により
測定した結果を下記表1の下段に示した。
【0028】
【表1】 注1) (a)ナガセ化成株式会社製商品名デナコ−ルEX31
3使用 (b)ナガセ化成株式会社製商品名デナコ−ルEX81
1使用 (c)ナガセ化成株式会社製商品名デナコ−ルEX92
0使用 (d)ナガセ化成株式会社製商品名デナコ−ルEX61
4B使用 (e)ナガセ化成株式会社製商品名デナコ−ルEX51
2使用 (f)三菱瓦斯化学株式会社製商品名テトラッドX使用 (g)前記の油化シェルエポキシ株式会社製エピコ−ト
828使用 (h)日本化薬株式会社製商品名GAN使用 注2)接着強さの測定条件 常態接着強さ………20℃、12時間冷圧、9.5日放
置 耐水接着強さ………20℃、12時間冷圧、9.5日放
置後、20℃の水中に24時間浸漬 耐煮沸接着強さ……20℃、12時間冷圧、9.5日放
置後、煮沸水に4時間浸漬
【0029】表1に示す結果によると、実施例1〜8に
おいては、水溶性フェノ−ル系レゾ−ル樹脂に混合した
親水性エポキシ樹脂オリゴマ−の親水度が高いほど、ゲ
ル化時間が短く、常態、耐水、及び耐煮沸の接着強さも
満足できる値となつている。これに対し、比較例1〜2
に示した親水度の低いビスフェノ−ルAジエポキサイド
およびフェニルアミノジエポキサイドは、常態接着強さ
も弱く、耐水接着強さおよび耐煮沸接着強さは、何れも
零の値であつた。しかしながら、実施例7および8のよ
うに、疎水性エポキサイド(ビスフェノ−ルAジエポキ
サイド)中に親水性エポキシ樹脂オリゴマ−(グリセロ
−ルポリエポキサイド)を混合すると、水溶性フェノ−
ル系レゾ−ル樹脂との相溶性がよくなり、その結果、得
られた接着剤組成物は十分な接着強さを発現した。 実施例9〜17および比較例3〜5
【0030】下記表2に示すように、実施例1〜8で使
用した水溶性フェノ−ル系レゾ−ル樹脂(固形分40
%、粘度600cps、pH11.95)100重量部
当り、100メッシュ以下の粒度の木粉10重量部およ
びグリセロ−ルポリエポキサイド(前記のナガセ化成株
式会社製デナコ−ルEX313を使用)の5〜200重
量部(レゾ−ル樹脂の固形分に対する換算値)の範囲で
種々に変えた量を添加混合し(実施例9〜17)、得ら
れた組成物の20℃におけるゲル化時間、常態(10日
後)接着強さ、耐煮沸(4時間後)接着強さを測定し、
その結果を下記表2に示した。
【0031】また、本発明の範囲外の組成物である下記
表2に示す比較例3〜5の組成物についても、同様にゲ
ル化時間ならびに常態および耐煮沸接着強さを測定し、
その結果を下記表2に併記した。なお、下記表2におい
て配合量は何れも重量部であり、グリセロ−ルポリエポ
キサイドについての括弧内の数字は固形分換算値、常態
および耐煮沸接着強さについての括弧内の数字は木破率
(%)を示す。
【0032】
【表2】
【0033】上記表2に示す結果によると、水溶性フェ
ノ−ル系レゾ−ル樹脂単独の場合(比較例3)およびグ
リセロ−ルポリエポキサイドが5重量部未満の場合(比
較例4)は、常態接着強さが十分発現されなかつた。こ
れに対して、グリセロ−ルポリエポキサイドを2重量部
(固形分換算5重量部)ないし80重量部(固形分換算
200重量部)を配合した場合(実施例9〜17)に
は、常態及び耐煮沸接着強さの上昇がみられた。特にグ
リセロ−ルポリエポキサイドを10重量部(固形分換算
25重量部)以上配合したものが、優れた接着強さを示
し、構造用木材接着として望ましいことを示した。ただ
し、グリセロ−ルポリエポキサイドの配合量の上限は、
80重量部(固形分換算200重量部)までであつて、
それを越えた場合、すなわち比較例5に示すように、配
合量が120重量部(固形分換算300重量部)となつ
た場合には、混合物全体が一体に固まらず、約半分が固
まり、残りの半分はいつまでも液状のままであつた。 実施例18
【0034】市販の水溶性フェノ−ル系レゾ−ル樹脂と
して、住友デュレズ株式会社製商品名スミライトレジン
PR−9800を100重量部、木粉を10重量部およ
び下記表3に示す2種類の親水性エポキシ樹脂オリゴマ
−、すなわちグリセロ−ルポリエポキサイドまたはポリ
グリセロ−ルポリエポキサイドを20重量部用い、これ
らを混合し、得られた組成物によりカバ材のブロックを
接着し、1.5kgf/cm2 の圧締下に20℃で、下
記表3に示す時間(冷圧時間)おきに常態接着強さを測
定し、その結果を下記表3に示した(表3に示す常態接
着強さの単位はkgf/cm2 である)。なお、グリセ
ロ−ルポリエポキサイドとしては、前記のナガセ化成株
式会社製デナコ−ルEX313、ポリグリセロ−ルポリ
エポキサイドとしては、前記の同社製デナコ−ルEX5
12を使用した。
【0035】
【表3】
【0036】上記の表3に示す結果によると、2種類の
親水性エポキシ樹脂オリゴマ−のうち、グリセロ−ルポ
リエポキサイドよりポリグリセロ−ルポリエポキサイド
のほうが、常態接着強さの発現性が若干早かつた。した
がつて、20℃における冷圧時間としては、前者の場合
が6〜8時間、後者の場合が2〜4時間で十分の常態接
着強さが得られることがわかつた。 実施例19および比較例6〜7
【0037】下記表4の上段に示すような配合(重量部
で示す)の水溶性フェノ−ル系レゾ−ル樹脂(実施例1
〜8にて使用した樹脂)とグリセロ−ルポリエポキサイ
ド(前記のナガセ化成株式会社製デナコ−ルEX313
を使用)と木粉とからなる接着剤組成物(実施例19)
およびユリア樹脂(三井東圧化学株式会社製商品名ユ−
ロイド22を使用)と塩化アムモニウム(15%水溶
液)と木粉とからなる接着剤組成物(比較例6)ならび
に酢酸ビニルエマルジョン(コニシ株式会社製商品名ボ
ンドCH18使用)接着剤(比較例7)を夫々用い、南
方材であるチ−ク材のブロックを接着し、チ−ク材の常
態(10日後)、耐水(24時間後)および耐煮沸(4
時間後)接着強さ(単位はkgf/cm2 )を測定しそ
の結果を下記表4の下段に示した。
【0038】
【表4】
【0039】上記の表4に示す結果によると、チ−ク材
の接着は難しく、比較例6のユリア樹脂系接着剤組成物
では殆ど接着しない。これに対して本願発明の実施例1
9の接着剤組成物および比較例7の酢酸ビニルエマルジ
ョン接着剤は常態ではかなり強い接着強さを示した。し
かしながら、酢酸ビニルエマルジョン接着剤は耐水及び
耐煮沸試験においては殆ど接着しなかつたが、本願発明
の実施例19の接着剤組成物ではかなりの接着強さを保
持した。
【0040】
【発明の効果】本発明の接着剤組成物は、室温で硬化
し、その硬化膜は、強靭で対衝撃性に富み、水、熱、薬
品、溶剤、油等によく耐える耐久性のものである。特
に、本発明の接着剤組成物は室温硬化するので大型高価
なホットプレス機を必要とせず、簡単なプレス治具で接
着ができる。したがつて、大型で熱のかけられない大型
集成材、プレハブパネルなどの木質材料の接着に有利に
用いられる。また、本発明の接着剤組成物は、従来接着
しにくいとされている南方材のチ−ク、ロ−ズウッド
(紫たん)、黒たんなどにも十分接着し、これらを多用
する高級家具や仏壇の組立てに有用である。さらに、低
温硬化の特性を生かし、従来高温ホットプレスで生産し
ていた合板、パ−チクルボ−ド、ラミネ−ト・ベニヤ・
ランバ−(LVL)などが、より低温で急速硬化させる
ことができ、省エネと合理化がはかれる。
【0041】また、本発明の接着剤組成物は、刷毛根、
捺染スクリ−ン、管球口金の接着セメントとしても好適
に用いることができる。さらに、鋳造砂型、研磨砥石、
研磨砥布、レジンモルタル、ブレ−キライニング、繊維
強化樹脂、ガラスクロス、岩綿ボ−ド、耐薬品性塗装や
ライニングなどのバインダ−としても有用である。

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルカリ性(pHが10〜13)液状
    水溶性のフェノール系レゾール樹脂(I)の固形分10
    0重量部当り、液状親水性エポキシ樹脂オリゴマー(I
    I)の5〜200重量部を配合してなる室温硬化型の接
    着剤組成物。
  2. 【請求項2】 アルカリ性(pHが10〜13)液状
    水溶性のフェノール系レゾール樹脂(I)が、フェノー
    ル類とホルムアルデヒドと水酸化ナトリウムまたは水酸
    化カリウムとのモル比が1:(1.2〜3.0):
    (0.5〜1.2)の混合物を反応させて得られた初期
    縮合物である請求項1記載の接着剤組成物。
  3. 【請求項3】 液状親水性エポキシ樹脂オリゴマー(I
    I)が、分子中に親水性の−OH、−O−、および/ま
    たは>N−なる基を有するとともに、2個以上のエポキ
    サイド基を有する樹脂である請求項1記載の接着剤組成
    物。
  4. 【請求項4】 液状親水性エポキシ樹脂オリゴマー(I
    I)が、疎水性または親水性の極めて低いエポキシ樹脂
    オリゴマー中に、親水性エポキシ樹脂または乳化剤を混
    合して親水性を付与したものである請求項1記載の接着
    剤組成物。
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