JP2595259B2 - スタビライザ制御装置 - Google Patents

スタビライザ制御装置

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JP2595259B2
JP2595259B2 JP62217098A JP21709887A JP2595259B2 JP 2595259 B2 JP2595259 B2 JP 2595259B2 JP 62217098 A JP62217098 A JP 62217098A JP 21709887 A JP21709887 A JP 21709887A JP 2595259 B2 JP2595259 B2 JP 2595259B2
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浩之 池本
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敏男 大沼
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    • B60G2400/41Steering angle

Description

【発明の詳細な説明】 発明の目的 [産業上の利用分野] 本発明は、例えば、車速および操舵角等から該車両のロ
ール量を正確に推定できない状態に陥った期間中におけ
る、スタビライザ捩れ量の過制御に起因する車両のロー
リング抑制に有効なスタビライザ制御装置に関する。
[従来の技術] 車両は旋回走行状態に移行すると、遠心力の作用によ
りローリングを生じる。この場合、ロール角の増加に伴
ってキャンバ角も変化するので、キャンバスラストが増
大して操縦性+安定性の低下を招く。したがって、旋回
走行状態を維持するためには、修正操舵を頻繁に行なう
必要が生じる。このようなローリングを抑制し、操縦性
+安定性を高めるには、例えば、サスペンションのばね
定数を高く設定することも考えられる。しかし、この場
合には、悪路走行時等の衝撃的な振動が吸収されず、乗
り心地は低下する。そこで、左右車輪の懸架位置が異な
る場合にのみばねとして作用し復元力を発生するスタビ
ライザを車両に配設し、ローリングの抑制を図ってい
る。
しかし、車両にローリングが生じていない場合でも、
例えば、左右車輪の一方が路面の突起に乗り上げたよう
なときには、左右車輪の懸架位置に差を生じるので、ス
タビライザは捩り弾性力を発生し、ばねとして作用して
しまう。このため、サスペンションのばね定数を高く設
定したときと同様に、乗り心地が低下する。このような
不具合点に対する対策として、例えば、「スタビライザ
装置」(特開昭61−64514号公報)等が提案されてい
る。すなわち、スタビライザと車輪側部材とを、ピスト
ン及びシリンダボディによって2つのシリンダ室を形成
したシリンダユニットによって連結すると共に、切換弁
を介して両シリンダ室を圧力流体源に連結し、シリンダ
ユニット内の流体圧力を調整して、シリンダユニットを
伸縮させ、スタビライザの作用を積極的に利用し、車両
の姿勢を制御して車両旋回時等のローリングを防止する
技術である。
[発明が解決しようとする問題点] ところで、上記従来技術では、圧力流体源からの圧力
流体をシリンダユニットに供給して、車両姿勢を安定に
するよう制御していた。しぃかし、このような制御を行
なう場合に、シリンダユニットに圧力流体が不連続的、
または、段階的に供給されると、乗員に違和感を与える
衝撃的振動、該振動に伴う騒音等が車両に発生し、乗り
心地の悪化を招いていた。そこで、本願出願人は、スタ
ビライザをアクティブ制御するに際し、流体圧力源から
シリンダユニットへの圧力流体の流量を流量制御弁によ
り連続的に制御し、乗員の感じる違和感を解消する改良
技術である「油圧スタビライザ制御装置」(特願昭62−
148610)を提案した。
ところが、上記改良技術は、車両の旋回走行時におけ
る制御量である、シリンダユニットの目標ストローク量
を、車速センサの検出した車速およびステアリングセン
サの検出した操舵角に応じ、マップに従って算出してい
た。しかし、例えば、路面摩擦係数の低い坂道や積雪し
ている坂道等を走行するときには、駆動輪がこれらの悪
路にはまり込んで充分に駆動トルクを伝達できず、駆動
輪が回転しているにもかかわらず、車両が悪路から脱出
困難になる、所謂スタック状態に移行する場合もある。
このように、車両が所謂スタック状態に移行すると、駆
動輪が空転するため、車速センサの検出した車速は大き
な値となるが、実際の車速は、極めて低いか、もしく
は、ほぼ零であり、しかも、車両はほぼ停車状態にある
ので、操舵角も実際の車両の旋回状態を反映しない。し
たがって、このようなときに、車速センサの検出した車
速およびステアリングセンサの検出した操舵角に応じて
制御量を決定すると、車速センサの検出結果が実際の車
速より遥かに大きく、かつ、ステアリングセンサの検出
する操舵角も実際の旋回半径に対応する操舵角より大き
くなるので、算出された制御量も適切な値より過大な値
となる。このため、スタビライザの捩れ量が大きくなり
過ぎ、スタビライザのアクティブ制御に起因するローリ
ングが車両に生じてしまうという問題点が判明し、上記
改良技術も、未だ、充分なものではなかった。
このことは、乗員に違和感を与え、乗り心地も悪化し
てしまう。
また、上記のような所謂スタック状態に車両が移行し
た場合は、例えば、通常のアクティブ制御を中止するこ
とも考えられた。しかし、この場合、所謂スタック状態
に移行後、該所謂スタック状態が終了したか否かを正確
に判断できないと、スタビライザのアクティブ制御を円
滑に継続できないという新たな問題も生じた。例えば、
一旦、駆動輪が空転を開始した後、一定回転速度で空転
を継続しているような場合は、実際には所謂スタック状
態が継続しているが、このようなときに、駆動輪の回転
速度が一定になったので所謂スタック状態が終了したと
誤判断して通常のアクティブ制御を開始すると、上述し
た場合と同様に、スタビライザの捩れ量が大きくなり過
ぎ、スタビライザのアクティブ制御に起因するローリン
グが車両に生じてしまうので、未だ改良の余地があっ
た。
さらに、上記のような、所謂スタック状態への移行お
よび終了を正確に検出するために、例えば、遊動輪に回
転速度センサを配設し、車体速度を測定することも考え
られた。しかし、新しく回転速度センサを搭載すると、
該回転速度センサ実装空間確保の困難性、装置構成の複
雑化、制御プログラムの煩雑化および部品点数の増加に
よる信頼性の低下等各種の弊害を生じることも予想さ
れ、改善策として完全ではなかった。
本発明は、スタビライザのアクティブ制御実行時、車
両の駆動輪の空転等に起因して該駆動輪の回転速度が車
速を正確に反映しなくなる場合、例えば、所謂スタック
状態への移行時から終了時まで、スタビライザの捩れ量
を適切な量に調節し、該スタビライザの過制御に起因し
て発生する車両のローリングを好適に抑制可能なスタビ
ライザ制御装置の提供を目的とする。
発明の構成 [問題点を解決するための手段] 上記問題を解決するためになされた本発明は、第1図
に例示するように、 車両の左右車輪を支持する両ばね下部材を結合するス
タビライザに、外部からの指令に従って捩りを加えて、
該スタビライザの捩れ量を調節する捩れ量調節手段M1
と、 駆動輪の回転速度に基づいて上記車両の速度を検出す
る車速検出手段M2と、 上記車両の操舵角を検出する操舵角検出手段M3と、 上記スタビライザの捩れ量を、上記車速検出手段M2の
検出した車速および上記操舵角検出手段M3の検出した操
舵角に応じて決定した目標捩れ量に変更する指令を、上
記捩れ量調節手段M1に出力する制御手段M4と、 を具備したスタビライザ制御装置であって、 さらに、上記車速検出手段M2の検出した車速の変化率
を算出する変化率算出手段M5と、 該変化率算出手段M5の算出した車速の変化率が所定変
化率以上であるか否かを判定する車速変化率判定手段M6
と、 該車速変化率判定手段M6により車速の変化率が所定変
化率以上であると判定されたときは、上記スタビライザ
の捩れ量を、上記制御手段M4の指令した目標捩れ量に変
更するのを中止する指示を、上記捩れ量調節手段M1に出
力する中止手段M7と、 上記車速検出手段M2の検出した車速が所定車速より低
い低速走行状態にあるか、あるいは、上記車速が減少す
る減速走行状態にあるかを判定する走行状態判定手段M8
と、 上記操舵角検出手段M3の検出した操舵角が所定操舵角
より小さい小操舵状態にあるか否かを判定する操舵状態
判定手段M9と、 上記走行状態判定手段M8により車両が、低速走行状
態、もしくは、減速走行状態の何れかにあると判定さ
れ、かつ、上記操舵状態判定手段M9により小操舵状態に
あると判定されたときは、上記中止手段M7の指示を解除
する復帰手段M10と、 を備えたことを特徴とするスタビライザ制御装置を要旨
とするものである。
捩れ量調節手段M1とは、外部からの指令に従ってスタ
ビライザに捩りを加えて、該スタビライザの捩れ量を調
節するものである。例えば、ばね下部材のスタビライザ
の該ばね下部材に対向する取付部との一方に配設された
シリンダ、上記ばね下部材と上記スタビライザの該ばね
下部材に対向する取付部との他方に装着されて上記シリ
ンダと摺動自在に嵌合するピストン、該ピストンにより
区分された上記シリンダの上室および下室と液圧源とを
接続する液圧回路、該液圧回路に介挿された方向切換弁
および流量制御弁により実現できる。また、例えば、ば
ね下部材とスタビライザの該ばね下部材に対向する取付
部との間に、周知の減衰力可変ショックアブソーバに類
似する構造のシリンダおよびピストンから成り、外部か
ら入力される制御信号にしたがって該ピストンを摺動+
固定可能な連結アクチュエータを介装するよう構成して
も良い。さらに、例えば、スタビライザを車体に取り付
けている左右2箇所の軸受部の上下位置を、該車体側に
配設された油圧アクチュエータにより変更する構成、あ
るいは、上記軸受部近傍の車体側に配設されてスタビラ
イザを積極的(Active)に捩る油圧アクチュエータを使
用した構成を取ることもできる。このように、油圧アク
チュエータを車体側、すなわち、ばね上に配設した場合
には、ばね上振動の振動数がばね下振動の振動数より約
1桁程度低いので、油圧アクチュエータの耐久性および
信頼性を向上できる。
車速検出手段M2とは、駆動輪の回転速度に基づいて車
両の速度を検出するものである。例えば、スピードメー
タ内部に設けられた車速センサ、もしくは、変速機の出
力軸の回転速度を検出する車速センサにより実現でき
る。
操舵角検出手段M3とは、車両の操舵角を検出するもの
である。例えば、ステアリングシャフトに配設されて操
舵量をアナログ信号として出力するポテンショメータ、
もしくは、分解能の高いディジタル信号として出力する
ロータリエンコーダ等のステアリングセンサにより実現
できる。
制御手段M4とは、スタビライザの捩れ量を、車速およ
び操舵角に応じて決定した目標捩れ量に変更する指令を
出力するものである。例えば、車速と操舵角と目標捩れ
量との関係を規定したマップ、もしくは、演算式に基づ
いて目標捩れ量を算出し、指令を出力するよう構成する
ことができる。また、例えば、車速および操舵角に基づ
いて旋回走行状態における内外輪間移動荷重を求め、該
移動荷重により生じる懸架装置のたわみに起因する車体
の傾斜(所謂、ローリング)を抑制可能なスタビライザ
の目標捩れ量を算出し、該目標捩れ量だけスタビライザ
を積極的に捩る指令を出力する(所謂、Active Contro
l)を行なうよう構成してもよい。
変化率算出手段M5とは、車速検出手段M2の検出した車
速の変化率を算出するものである。例えば、車速の時間
微分値を算出することにより実現できる。
車速変化率判定手段M6とは、変化率算出手段M5の算出
した車速の変化率が所定変化率以上であるか否かを判定
するものである。例えば、所定変化率として、所謂スタ
ック状態等、駆動輪が空転している場合に対応する空転
時車速変化率を設定し、該空転車速変化率と車速の変化
率とを比較して判定するよう構成できる。
中止手段M7とは、車速変化率判定手段M6により車速の変
化率が所定変化率以上であると判定されたときは、スタ
ビライザの捩れ量を、制御手段M4の指令した目標捩れ量
に変更するのを中止する指示を出力するものである。例
えば、車速の変化率が所定変化率以上であると判定さ
れ、かつ、車両が直進走行時にあるときは、スタビライ
ザを可動状態に設定し、一方、車速の変化率が所定変化
率以上であると判定され、かつ、車両が旋回走行時にあ
るときは、スタビライザを固定状態に設定するよう構成
できる。
走行状態判定手段M8とは、車速検出手段M2の検出した
車速が所定車速より低い低速走行状態にあるか、あるい
は、上記車速が減少する減速走行状態にあるかを判定す
るものである。例えば、車速が予め定められた判定車速
以下の場合に低速走行状態と判定し、現在の車速が所定
時間以前の車速より減少している場合に減速走行状態に
あると判定するよう構成しても良い。
操舵状態判定手段M9とは、操舵角検出手段M3の検出し
た操舵角が所定操舵角より小さい小操舵状態にあるか否
かを判定するものである。例えば、検出された操舵角の
絶対値が予め定められた小操舵角以下であるときに、小
操舵状態にあると判定することができる。
復帰手段M10とは、走行状態判定手段M8により車両
が、低速走行状態、もしくは、減速走行状態の何れかに
あると判定され、かつ、操舵状態判定手段M9により小操
舵状態にあると判定されたときは、中止手段M7の指示を
解除するものである。例えば、低速走行状態であるとの
判定と減速走行状態であるとの判定との論理和をとり、
さらに、その結果と小操舵角状態であるとの判定との論
理積をとることにより実現できる。
上記制御手段M4、変化率算出手段M5、車速変化率判定
手段M6、中止手段M7、走行状態判定手段M8、操舵状態判
定手段M9および復帰手段M10は、例えば、各々独立した
ディスクリートな論理回路により実現できる。また、例
えば、周知のCPUを始めとしてROM,RAMおよびその他の周
辺回路素子と共に論理演算回路として構成され、予め定
められた処理手順に従って上記各手段を実現するもので
あってもよい。
[作用] 本発明のスタビライザ制御装置は、第1図に例示する
ように、制御手段M4が、スタビライザの捩れ量を、車速
検出手段M2の検出した車速および操舵角検出手段M3の検
出した操舵角に応じて決定した目標捩れ量に変更する指
令を、捩れ量調節手段M1に出旅するに際し、変化率算出
手段M5により算出された車速の変化率が所定変化率以上
であると車速変化率判定手段M6により判定されたとき
は、上記スタビライザの捩れ量を、上記制御手段M4の指
令した目標捩れ量に変更するのを中止する指示を中止手
段M7が出力し、さらに、上記車速検出手段M2の検出した
車速から、車両が、低速走行状態、もしくは、減速走行
状態の何れかにあると走行状態判定手段M8により判定さ
れ、かつ、上記操舵角検出手段M3の検出した操舵角か
ら、車両が、小操舵状態にあると操舵状態判定手段M9に
より判定されたときは、復帰手段M10が、上記中止手段M
7を指示を解除するよう働く。
すなわち、車速の変化率が所定変化率以上であると判
定されたときから、車両が低速走行状態、もしくは、減
速走行状態の何れかにあり、かつ、小操舵状態にあると
判定されるまで、検出された車速が実際の車速を正確に
反映していないものとして、スタビライザの捩れ量を、
操舵角および不正確に検出された恐れがある車速に応じ
て定めた目標捩れ量に変更するのを中止するのである。
従って、本発明のスタビライザ制御装置は、例えば、
所謂スタック状態等、車両の駆動輪の空転に起因して該
駆動輪の回転速度が車速を正確に反映しなくなる場合に
一旦移行すると、該駆動輪の回転速度が車速を正確に反
映しなくなる状態から回転速度が車速を正確に反映する
状態に復帰するまで、スタビライザの捩れ量が車両のロ
ーリングを抑制するのに必要な捩れ量以上の過大な量に
なるのを防止するよう働く。
以上のように本発明の各構成要素が作用することによ
り、本発明の技術的課題が解決される。
[実施例] 次に本発明の好適な実施例を図面に基づいて詳細に説
明する。本発明の一実施例であるスタビライザ制御装置
のシステム構成を第2図に示す。
同図に示すように、スタビライザ制御装置1は、フロ
ントのスタビライザ装置2、これを制御する電子制御装
置(以下、単にECUと呼ぶ。)3から構成されている。
フロントのスタビライザ装置2は、フロントのスタビ
ライザ バー4の左取付部と左前輪5のロワーアーム6
との間に介装された連結アクチュエータ7および該連結
アクチュエータ7に油圧源8で昇圧された圧油を供給す
るバルブアクチュエータ9から成る連結ユニット10、上
記フロントのスタビライザ バー4の右取付部と右前輪
11のロワーアーム12との間を接続するスタビライザ リ
ンク13を備える。
一方、リアのスタビライザ バー14の左取付部と左後
輪15のロワーアーム16との間はスタビライザ リンク17
により、該リアのスタビライザ バー14の右取付部と右
後輪18のロワーアーム19との間はスタビライザ リンク
20により各々接続されている。
上記スラビライザ制御装置1は、検出器として、車速
センサ21およびステアリングセンサ22を備える。
次に、上記連結ユニット10およびECU3の構成を第3図
に基づいて説明する。連結ユニット10は、第3図に示す
ように、フロントのスタビライザ バー4の左取付部と
ロワーアーム6との間隔をバルブアクチュエータ9から
供給される油圧に応じて調節する連結アクチュエータ
7、上記間隔(ストローク量)を検出してECU3に出力す
るストロークセンサ23および上記連結アクチュエータ7
に油圧源8で昇圧した圧油をECU3の制御に従って供給す
るバルブアクチュエータ9から構成されている。
上記連結アクチュエータ7は、シリンダ31内に、ピス
トンロッド33を連設したピストン32が摺動自在に嵌合
し、該ピストン32は上記シリンダ31内を、ポート35aを
有する上室35とポート36aを有する下室36とに区分して
いる。また、上記ピストンロッド33は上記フロントのス
タビライザ バー4の左取付部に、一方、上記シリンダ
31は上記ロワーアーム6に、各々装着されている。した
がって、上記スタビライザ装置2は、連結アクチュエー
タ7のピストン32の所定ストローク量に亘る移動によ
り、フロントのスタビライザ バー4の捩れ剛性を変更
するよう構成されている。
また、油圧源8は、エンジン51の出力軸52により駆動
される定流量の油圧ポンプ35および作動油を貯蔵するリ
ザーバ54を備えている。
さらに、上記バルブアクチュエータ9は、ECU3から出
力される制御信号に応じて、固定位置41a、収縮位置41b
および伸張位置41cに切り換わる方向切換弁41(4ポー
ト3位置電磁弁)とECU3から出力されるデューティ比制
御信号に応じて開度を連続的に変化させる流量制御弁
(リニアソレノイド弁)42とを備える。ここで、上記流
量制御弁42は、油圧源8と方向切換弁41とを接続する管
路61と、方向切換弁41とリザーバ54とを連通する管路62
とを接続する管路に配設されいる。また、上記流量制御
弁42は、連通位置42aと遮断位置42bとの間で、ECU3の出
力するデューティ比制御信号に応じて、高速に切り換え
られ、その開口面積の全開状態(連通位置42a)から全
閉状態(遮断位置42b)まで連続的に調節可能である。
本実施例では、デューティ比制御信号が100[%]のと
きに流量制御弁42を全開状態に、一方、デューティ比制
御信号が0[%]のときに流量制御弁42を全閉状態とす
るよう定めた。
上述したECU3は、同図に示すように、CPU3a,ROM3b,RA
M3cを中心に論理演算回路として構成され、コモンバス3
dを介して入力部3eおよび出力部3fに接続されて外部と
入出力を行なう。上記各センサの検出信号は入力部3eを
介してCPU3aに入力され、一方、CPU3aは出力部3fを介し
て方向切換弁41および流量制御弁42に制御信号を出力す
る。
上記構成の連結ユニット10は、ECU3が方向切換弁31お
よび流量制御弁42に制御信号を出力することにより、以
下のように作動する。
すなわち、方向切換弁41が固定位置41aに切り換えら
れ、かつ、流量制御弁42がデューティ比100[%]の制
御信号により全開状態(連通位置42a)にあるときは、
作動油は油圧ポンプ53、管路61、方向切換弁41および流
量制御弁42、管路62、を介してリザーバ54に戻る。ま
た、上記連結アクチュエータ7のシリンダ31の上室32と
下室36とを接続する油圧回路は遮断される。このため、
ピストン32は現在位置に固定され、フロントのスタビラ
イザ バー4とロワーアーム6との間隔(ストローク
量)は一定間隔に保持され、所謂ホールド状態になる。
一方、方向切換弁41が収縮位置41b、もしくは、伸張
位置41cの何れかに切り換えられ、かつ、流量制御弁42
がデューティ比100[%]の制御信号により全開状態
(連通位置42a)にあるきは、油圧ポンプ53から供給さ
れる作動油は、管路61、方向切換弁41および流量制御弁
42、管路62、を介してリザーバ54に戻る。また、上記連
結アクチュエータ7のシリンダ31の上室32および下室36
内部の作動油は、方向切換弁41および流量制御弁42、管
路62を介してリザーバ54に流出する。このため、ピスト
ン32は摺動自在に移動し、フロントのスタビライザ バ
ー4とロワーアーム6との間隔(ストローク量)は常時
変化する、所謂フリー状態になる。
また、方向切換弁41が収縮位置41b、あるいは、伸張
位置41cにあり、かつ、流量制御弁42が連通位置42aから
遮断位置42bに徐々に開度を減少するようデューティ比
制御されたときには、作動油は油圧ポンプ53、管路61、
方向切換弁41、徐々に閉弁される流量制御弁42、ポート
35aを介して連結アクチュエータ7の上室35、または、
ポート36aを介して連結アクチュエータ7の下室36の何
れかに流入し、一方、上室35、もしくは、下室36内部の
作動油は各々ポート35a、あるいは、ポート36a、方向切
換弁41、徐々に閉弁される流量制御弁42、管路62を介し
てリザーバ54に流出する。したがって、連結アクチュエ
ータ7のピストン33は、ECU3の決定した目標ストローク
だけ移動し、ストロークセンサ23の検出した、フロント
のスタビライザ バー4の左取付部とロワーアーム6と
の間隔(ストローク量)が、目標ストローク量と等しく
なると、流量制御弁42の開度を一定に保持するデューテ
ィ比制御信号が出力される。これにより、連結アクチュ
エータ7は、目標ストローク量だけ全長が変化する、伸
張状態、もしくは、収縮状態で、油圧ポンプ53から供給
される作動油が流量制御弁42を通過するときの絞り効果
により発生する油圧と連結アクチュエータ7に加わる作
用力とがつりあって保持される。このため、スタビライ
ザ バー4が捩り作用力を発揮し、車両のローリングを
抑制できる。
次に、上記ECU3が実行するスタビライザ制御処理を第
4図(1),(2),(3)に示すフローチャートに基
づいて説明する。本スタビライザ制御処理は、ECU3の起
動に伴って実行される。まず、ステップ100では、車速V
nおよび操舵角θを読み込む処理が行われる。続くステ
ップ110では、上記ステップ100で読み込んだ車速Vnが、
基準車速V1[km/h]以上であるか否かを判定し、肯定判
断されるとステップ120へ、一方、否定判断されるとス
テップ290へ各々進む。ここで、基準車速V1[km/h]は
小さい正の値であって、停車中か否かを判定するもので
ある。車速Vnが、基準車速V1[km/h]以上であると判定
されたときに実行されるステップ120では、加速度dVn/d
tを次式(1)のように演算する処理が行われる。
dVn/dt=(Vn−Vn-1)/Δt …(1) 但し、n−1は1サンプリング前の車速である。次
に、ステップ130に進み、上記ステップ120で算出した加
速度dVn/dtが基準加速度A0[m/sec2]以上か否かを判定
する処理が行われ、肯定判断されるとステップ140に進
み、一方、否定判断されるとステップ290に進む。加速
度dVn/dtが基準加速度A0[m/sec2]以上であると判定さ
れたときに実行されるステップ140では、上記ステップ1
00で読み込んだ操舵角θの絶対値が基準操舵角θ0[de
g]以上であるか否かを判定し、肯定判断されるとステ
ップ150に進み、一方、否定判断されるとステップ160に
進む。操舵角θの絶対値が基準操舵角θ0[deg]以上
であると判定されたときに実行されるステップ150で
は、方向切換弁41を固定位置41aに切り換える制御信号
を出力した後、ステップ180に進む。一方、操舵角θの
絶対値が基準操舵角θ0[deg]未満であると判定され
たときに実行されるステップ160では、方向切換弁41を
収縮位置41b、または、伸張位置41cに切り換える制御信
号を出力する処理が行われる。次に、ステップ170に進
み、流量制御弁42を全開状態にするデューティ比制御信
号を出力する信号を行った後、ステップ180に進む。ス
テップ180では、タイマTを値0にリセットする処理が
行われる。続くステップ190では、再び、車速Vnおよび
操舵角θを読み込む処理が行われる。次にステップ200
に進み、加速度dVn/dtを上記式(1)のように演算する
処理が行われる。続くステップ210では、上記ステップ2
00で算出した加速度dVn/dtが上限加速度A1[m/sec2]以
下か否かを判定する処理が行われ、肯定判断されるとス
テップ220に進み、一方、否定判断されると上記ステッ
プ180に戻る。ここで、上限加速度A1は上記基準加速度A
0より小さい値である。加速度dVn/dtが上限加速度A1[m
/sec2]以下であると判定されたときに実行されるステ
ップ220では、上記ステップ190で読み込んだ車速Vnが値
0であるか否かを判定し、肯定判断されるとステップ29
0に、一方、否定判断されるとステップ230に各々進む。
停車状態にないと判断されたときに実行されるステップ
230では、上記ステップ190で読み込んだ車速Vnが上限速
度V2[km/h]以下であるか否かを判定し、肯定判断され
るとステップ260に、一方、否定判断されるとステップ2
40に各々進む。ここで、上限速度V2[km/h]は、車両が
低速走行していると判定できる程度の低い速度である。
車両が低速走行していないと判定されたときに実行され
るステップ240では、速度差ΔVを次式(2)のように
算出する処理が行われる。
ΔV=Vn−Vn-1 …(2) 但し、n−1は現在より1サンプリング前の値であ
る。
続くステップ250では、上記ステップ240で算出された
速度差ΔVが零以下であるか否かを判定し、肯定判断さ
れるとステップ260に進み、一方、否定判断されると上
記ステップ190に戻る。速度差ΔVが零以下である、す
なわち、減速状態にあると判定されたときに実行される
ステップ260では、上記ステッブ190で読み込んだ操舵角
θの絶対値が上限操舵角θ1[deg]以下であるか否か
を判定し、肯定判断されるとステップ270に進み、一
方、否定判断されると上記ステップ190に戻る。操舵角
θの絶対値が上限操舵角θ1[deg]以下であると判定
されたときに実行されるステップ270では、上記ステッ
プ180でリセットしたタイマTに値ΔTを加算する処理
が行われる。続くステップ280では、上記ステップ270で
加算したタイマTの計時値が、継続時間TD以上であるか
否かを判定し、肯定判断されるとステップ290に進み、
一方、否定判断されると再び上記ステップ190に戻る。
継続時間TD以上経過したと判定されたときに実行される
ステップ290では、目標ストローク量SGを、次式(3)
のように算出する処理が行われる。
SG=f(Vn,θ) …(3) 但し、fは予め定められた関数である。
なお、目標ストローク量SGは、例えば、車両の横加速
度に定数を掛けて算出しても良いし、また、例えば、予
め各車速Vnおよび操舵角θに対して演算により求めた値
から作成したマップにしたがって算出することもでき
る。続くステップ300では、流量制御弁42のデューティ
比D0を次式(4)のように算出する処理が行われる。
D0=g(SG) …(4) 但し、gは関数である。
次にステップ310に進み、ストロークセンサ23の検出
した現在のストローク量Sを読み込む処理が行われる。
続くステップ320では、上記ステップ310で読み込んだス
トローク量Sが目標ストローク量SGを含む所定範囲内
(SG±ΔSG)にあるか否かを判定し、肯定判断されると
ストローク量Sを調整する必要がないものとしてステッ
プ350に、一方、否定判断されるとステップ330に進む。
未だストローク量Sの調整が必要であると判定されたと
きに実行されるステップ330では、現在のストローク量
Sを上記ステップ290で算出した目標ストローク量SGと
するように、方向切換弁41を切り換える制御信号を出力
する処理が行われる。続くステップ340では、上記ステ
ップ300で算出したデューティ比制御信号を流量制御弁4
2に出力する処理を行った後、上記ステップ310に戻る。
一方、上記ステップ320で、もはや、ストローク量Sを
調整する必要がないと判定されたときに実行されるステ
ップ350では、流量制御弁42の開度を保持するデューテ
ィ比制御信号を出力する処理を行った後、一旦、本スタ
ビライザ制御処理を終了する。以後、本スタビライザ制
御処理は所定時間毎に、上記ステップ100〜350を繰り返
して実行する。
なお本実施例において、油圧源8と連結ユニット10と
が捩れ量調節手段M1に、車速センサ21が車速検出手段M2
に、ステアリングセンサ22が操舵角検出手段M3に各々該
当する。また、ECU3および該ECU3の実行する処理のうち
ステップ(290〜350)が制御手段M4として、ステップ
(120)が変化率算出手段M5として、ステップ(130)が
車速変化率判定手段M6として、ステップ(150,160,17
0)が中止手段M7として、ステップ(230,240,250)が走
行状態判定手段M8として、ステップ(260)が操舵状態
判定手段M9として各々機能する。
以上説明したように本実施例によれば、例えば、摩擦
係数の低い路面や積雪路面で生じ易い、所謂スタック状
態等、駆動輪の空転により該駆動輪の回転速度が車速を
正確に反映しなくなったときから、該所謂スタック状態
が完全に終了するときまで、スタビライザのアクティブ
制御を中止するので、スタビライザの捩れ量を過制御し
てしまうことにより、スタビライザのアクティブ制御に
伴なうローリングの発生を未然に防止できる。このた
め、乗員は不快な違和感を感じることもなく、乗り心地
もより一層高まる。
また、所謂スタック状態の開始および終了の正確な把
握が可能になり、車両姿勢の制御としてスタビライザの
アクティブ制御の実行が有効であるか、あるいは、弊害
を生じるので中止するべきかの判断が的確になり、スタ
ビライザのアクティブ制御が効果を奏する期間のみ該制
御を実行できる。
さらに、スタビライザのアクティブ制御の実行中止を
継続するため、車両が、低速走行状態、もしくは、減速
走行状態に移行後、操舵角が所定操舵角以下であると判
定されるまで、直ちに、所謂スタック状態終了と誤判定
してアクティブ制御を再開しないので、該アクティブ制
御の再開に伴なって発生する車両のローリングを抑制で
きる。このことは、例えば、所謂スタック状態から脱出
するために、車速の低下、もしくは、減速を行い、これ
らに加えて、大きな操舵操作をして所謂スタック状態を
終了させようとしている場合等に、該大きな操舵操作中
に、アクティブ制御を再開して急激なロール方向の振動
を車両に発生させないので、特に有効である。
また、上記のような、所謂スタック状態の開始および
終了を正確に検出するための専用の回転速度センサ等を
遊動輪に配設する必要もなく、車両の改造が不要になる
ので、装置の小型化・構成の簡略化、制御プログラムの
簡素化および部品点数の低減が可能になり、装置の信頼
性+耐久性を高水準に維持したまま、制御精度および信
頼性の高いスタビライザのアクティブ制御を実現でき
る。
さらに、本実施例では、所謂スタック状態に陥った場
合、操舵角θの絶対値が基準操舵角θ0[deg]以上で
あるときは、方向切換弁41を固定位置41aに切り換え、
一方、操舵角θの絶対値が基準操舵角θ0[deg]未満
であるときは、方向切換弁41を収縮位置41b、もしく
は、伸張位置41cに切り換えると共に、流量制御弁42を
全開状態にする。したがって、所謂スタック状態にあっ
て、乗員が操舵している場合は、連結アクチュエータ7
を固定状態に保持してローリングの発生を極力回避で
き、一方、操舵していない場合は、連結アクチュエータ
7を可動状態に維持してアクティブ制御に起因するロー
リングの防止が可能になる。
また、本実施例では、加速度dVn/dtが上限加速度A1
[m/sec2]以下であり、車速Vnが上限車速V2以下、また
は、減速状態にあり、かつ、操舵角θが上限操舵角θ1
[deg]である状態が継続時間TD以上継続しているとき
に、所謂スタック状態から脱出したと判定するので、車
速Vnおよび操舵角θの一時的な変化に基づいて車両状態
を誤判断することを防止でき、車両状態が充分安定した
後、通常のアクティブ制御を再開するので、制御に使用
する各パラメータの瞬時値に基づくアクティブ制御の再
開に起因して車両をローリングさせるといった弊害を招
くこともなく、信頼性の高いスタビライザ制御の実現が
可能になる。
なお、本実施例では、連結アクチュエータ7を左前輪
側にのみ配設するよう構成したが、例えば、左右前輪、
もしくは、四輪総てに配設し、各連結アクチュエータを
独立に制御するよう構成してもよい。このような構成を
取った場合でも、上記実施例と同様な効果を奏する。
以上本発明の実施例について説明したが、本発明はこ
のような実施例に何等限定されるものではなく、本発明
の要旨を逸脱しない範囲内において種々なる態様で実施
し得ることは勿論である。
発明の効果 以上詳記したように本発明のスタビライザ制御装置
は、車速の変化率が所定変化率以上であると判定された
ときから、車両が低速走行状態、もしくは、減速走行状
態の何れかにあり、かつ、小操舵状態にあると判定され
るまで、検出された車速が実際の車速を正確に反映して
いないものとして、スタビライザの捩れ量を、操舵角お
よび不正確に検出された恐れがある車速に応じて定めた
目標捩れ量に変更するのを中止するよう構成されてい
る。このため、例えば、所謂スタック状態等、車両の駆
動輪の空転に起因して該駆動輪の回転属度が車速を正確
に反映しなくなる状態に一旦移行後、該駆動輪の回転速
度が車速を正確に反映するようになるまでの間、スタビ
ライザの捩れ量が適切な値より過大な値になってスタビ
ライザのアクティブ制御に起因するローリングが車両に
生じるのを確実に防止できるという優れた効果を奏す
る。
また、所謂スタック状態への移行と終了とを正確に把
握できるので、通常のスタビライザのアクティブ制御を
実行するべきか、中止するべきかの判断が的確になり、
スタビライザのアクティブ制御が有効な時期にのみ該制
御を実行できる。すなわち、例えば、一旦、駆動輪が空
転を開始した後、一定回転速度で空転を継続しているよ
うな場合でも、所謂スタック状態で継続している状態で
あると把握できるので、車両状態を正確に判別すること
が可能になり、誤判断に基づいて、一旦、中止していた
通常のアクティブ制御を再開してしまい、車両にローリ
ングを引き起こすといった誤動作を回避できる。
上述の各効果から、乗員に違和感を与えることもな
く、乗り心地も向上するという顕著な利点が得られる。
さらに、小操舵状態にあると判定されるまで、スタビ
ライアの捩れ量の目標捩れ量への変更中止を継続するた
めに、車速に関する各条件が満足された後、直ちにアク
ティブ制御を再開しないので、該アクティブ制御の再開
に伴う急激な姿勢変化を抑制でき、乗員に不快感を与え
ない。このことは、例えば、所謂スタック状態終了時
に、低車速でありながら大きな操舵操作を行なっている
場合等に、急激なロール方向の振動が車両に発生しない
ので、特に有効である。
また、上記のような、所謂スタック状態を正確に検出
するために、例えば、遊動輪に専用の回転速度センサを
配設するといった、車両の大幅な改造を行わなくても済
むので、該回転速度センサの増設に伴う、実装空間確保
の困難性、装置構成の複雑化、制御プログラムの煩雑化
および部品点数の増加による信頼性の低下等各種の弊害
を生じることもなく、簡単な装置構成で制御精度および
信頼性の高いスタビライザのアクティブ制御を実現でき
るという利点も生じる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の内容を概念的に例示した基本的構成
図、第2図は本発明一実施例のシステム構成図、第3図
は同じくその油圧回路および電子制御装置の構成を示す
説明図、第4図(1),(2),(3)は同じくその制
御を示すフローチャート図である。 M1……捩れ量調節手段 M2……車速検出手段 M3……操舵角検出手段 M4……制御手段 M5……変化率算出手段 M6……車速変化率判定手段 M7……中止手段 M8……走行状態判定手段 M9……操舵状態判定手段 M10……復帰手段 1……スタビライザ制御装置 3……電子制御装置(ECU) 3a……CPU 8……油圧源 10……連結ユニット 21……車速センサ 22……ステアリングセンサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 一丸 英則 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車株式会社内 (72)発明者 大沼 敏男 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車株式会社内 (72)発明者 安池 修 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車株式会社内 (56)参考文献 実開 昭62−19409(JP,U) 実開 昭61−84007(JP,U)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】車両の左右車輪を支持する両ばね下部材を
    結合するスタビライザに、外部からの指令にしたがって
    捩りを加えて、該スタビライザの捩れ量を調節する捩れ
    量調節手段と、 駆動輪の回転速度に基づいて上記車両の速度を検出する
    車速検出手段と、 上記車両の操舵角を検出する操舵角検出手段と、 上記スタビライザの捩れ量を、上記車速検出手段の検出
    した車速および上記操舵角検出手段の検出した操舵角に
    応じて決定した目標捩れ量に変更する指令を、上記捩れ
    量調節手段に出力する制御手段と、 を具備したスタビライザ制御装置であって、 さらに、上記車速検出手段の検出した車速の変化率を算
    出する変化率算出手段と、 該変化率算出手段の算出した車速の変化率が所定変化率
    以上であるか否かを判定する車速変化率判定手段と、 該車速変化率判定手段により車速の変化率が所定変化率
    以上であると判定されたときは、上記スタビライザの捩
    れ量を、上記制御手段の指令した目標捩れ量に変更する
    のを中止する指示を、上記捩れ量調節手段に出力する中
    止手段と、 上記車速検出手段の検出した車速が所定車速より低い低
    速走行状態にあるか、あるいは、上記車速が減少する減
    速走行状態にあるかを判定する走行状態判定手段と、 上記操舵角検出手段の検出した操舵角が所定操舵角より
    小さい小操舵状態にあるか否かを判定する操舵状態判定
    手段と、 上記走行状態判定手段により車両が、低速走行状態、も
    しくは、減速走行状態の何れかにあると判定され、か
    つ、上記操舵状態判定手段により小操舵状態にあると判
    定されたときは、上記中止手段の指示を解除する復帰手
    段と、 を備えたことを特徴とするスタビライザ制御装置。
JP62217098A 1987-08-31 1987-08-31 スタビライザ制御装置 Expired - Lifetime JP2595259B2 (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS6184007U (ja) * 1984-11-09 1986-06-03
JPS6219409U (ja) * 1985-07-22 1987-02-05

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