JP2594453B2 - 抗感染症剤 - Google Patents

抗感染症剤

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JP2594453B2 JP63062755A JP6275588A JP2594453B2 JP 2594453 B2 JP2594453 B2 JP 2594453B2 JP 63062755 A JP63062755 A JP 63062755A JP 6275588 A JP6275588 A JP 6275588A JP 2594453 B2 JP2594453 B2 JP 2594453B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、植物性物質より得られる抗感染症剤に関す
る。
(従来の技術) 現在、抗感染症剤として種々の化合物が提案され、医
薬品として開発されているが、効果、副作用等の点から
決定的なものは得られていない。ところで、これらの抗
感染症剤の中には、クレスチンのように植物成分から開
発されたものがある。このことから、本発明者らは種々
の植物成分の抗感染症作用について鋭意検討を重ねた結
果、松の実の殻からアルカリ水によって抽出される抽出
物が有効な抗感染症作用を有することを見出した。
(発明の構成) 本発明は、有効成分として、五葉松(Pinus parviflo
ra Sieb.et Zucc.)の松の実の殻のアルカリ水抽出物を
含有することを特徴とする抗感染症剤に関する。
松の実には、黒松、赤松、五葉松等の種々の松の松の
実があるが、本発明にはいづれの松の実も使用できる。
しかしながら、食用となる松の実を産する五葉松のもの
が特に好ましい。
本発明に用いる松の実は、その採取時期は特に限定さ
れないが、成分が豊富に含まれていると考えられる11月
中旬頃のものが好ましい。
松の実の殻は、松かさから松の実を分離し、実の外面
を覆う殻を採取する。殻は、必要に応じて適当に乾燥
し、抽出に適する粒度に粉砕するとよい。
成分を抽出するためのアルカリ水としては、有機塩
基、無機塩基のいづれによるアルカリ水であってもよ
い。しかしながら、抽出液や抽出物のその後の処理及び
調剤などの点からアンモニア水などのように、加熱等に
よって容易にアルカリ分を除けるものが好ましい。
アルカリ水のアルカリ度(pH)は松の実の種類や量に
よって異なるが、pH7以上であればよく、好ましくはpH
7.5〜10程度である。
抽出は、適当な大きさに粉砕した松の実の殻をアルカ
リ水に浸漬することによって行う。
抽出に使用するアルカリ水の量は、特に限定されない
が、松の実の殻の量の5倍程度の容量を使用するとよ
い。アルカリ水の温度は常温でもよいが、加温してもよ
い。
抽出液は、濾過等の手段により松の実の殻と分離し、
減圧濃縮等の手段によつて適当な濃度に濃縮した後、塩
酸等の適当な酸で中性ないし微酸性に調整し、その後凍
結乾燥や風乾などの方法により乾燥して、粉末として目
的物を得る。
得られた粉末は、わずかに特有のにおいを有する、水
に易溶の褐色の粉末である。
本発明の有効成分は、薬剤調製上許容される固体また
は液体の適当な担体とともに、錠剤、顆粒剤、粉末等の
固形剤、または注射液等の液剤に調剤することができ
る。
(実施例および試験例) 以下に本発明の一実施例を示すが、本発明はこれに限
定されるものではない。
抗感染症剤の製造 五葉松の松の実(11月中旬に中国、吉林省渾江市で採
集したもの)から、先に発明者の一人が提案した方法
(特開昭61−171551号)で松の実の殻を得る。
得られた松の実の殻1kgに、0.8%アンモニア水6を
加え、45℃にて3時間撹拌して抽出した。抽出液を分離
した後、残渣をもう一度同様にしてアンモニア水抽出を
行い、抽出液を合わせ、濾布で濾過した。濾液(9.5
)を40℃で150mlにまで減圧濃縮し、塩酸でpH5.4に調
整し凍結乾燥して、褐色の粉末45gを得た。
得られたこの粉末は、わずかに特有のにおいを有し、
その1%(W/V)水溶液のpHは4.5〜6.0であった。粉末1
g中のヒ素及び重金属の含量は、それぞれ2ppm,30ppm以
下であった。大腸菌群は陰性で、一般細菌数も1000/g以
下であった。
注射用アンプルの作製は以下の如く行った。
即ち、得られた粉末10gを約85mlの水に加え、50〜60
℃の温度にて30分間撹拌し、溶解した。その溶解液に食
塩0.7gおよび水を加え、全量を100mlとした。この液を1
0000rpm,20分間の遠心分離により不溶物を除去して、オ
ートクレーブによる高圧滅菌後、無菌的にアンプルに充
填したものを注射液とした。
抽出成分の抗感染活性の測定法 (1)大腸菌の感染に対する効果試験 0.25mgの粉末あるいは生理食塩水(対照)をddyマウ
ス(5週齢、雄)各群10〜12匹の腹腔に1回投与後、2
日目に大腸菌約4×106個を腹腔に移植して、24時間目
の生存マウス数を算定する。
(2)ウィルス性感染症に対する効果試験 種々のウィルス性疾患に った猫の大腿部に筋肉内投
与、あるいは背中の肩 骨の中間に、指示された回数、
前記注射液を10mg/kg投与し、経時的に一般状態と血液
中の白血球数を測定した。
(作用) 上記の方法により得た、松の実の殻のアンモニア水抽
出物(粉末及び注射液)の抗感染症作用を、マウスへの
大腸菌の感染阻止活性およびウィルス性疾患に った猫
に対する症状の緩和を指標にして調べた。
(1)大腸菌の感染に対する効果 表−1に示される様に、マウス腹腔にあらかじめアン
モニア水抽出物(粉末を生理食塩水に溶かしたもの)を
前処理しておくと、マウスに対する大腸菌の感染が有意
に抑制された。
(2)ウィルス性感染症に対する効果 表−IIに示される様に、松の実の殻のアンモニア水抽
出物を注射液として、背中の肩 骨付近に皮下注射ある
いは、大腿部に筋肉内注射することにより猫及び犬のウ
ィルス性疾患(カリシウィルス性舌炎、口内炎、歯肉
炎、パルボウイルス性猫汎白血球減少症、ヘルペスウイ
ルス性鼻気管支炎)に著効を示し、食欲も増進し、一般
症状も改善し、完治した例もあった。これに対して、ウ
イルスが原因でない疾患(乳癌、繊維肉腫)には無効で
あった。
(発明の効果) 本発明の抗感染症剤は、有効な抗感染作用を示し、大
腸菌のマウスへの感染を抑制するばかりでなく、特に動
物(猫、犬)のウイルス性疾患に効果を示すことが判明
した。このことは松かさ及び松の実の殻のアルカリ水抽
出物が、試験管内でHIV(human immunodeficiency viru
s)のヒトT−細胞への感染(坂上ら、エイズ研究会第
1回学術集会抄録p60,於京都 1978年)及び、インフル
エンザウイルスのMDCK細胞への感染(永田ら、未発表デ
ータ)を10μg/mlの濃度で90%抑制するという我々の知
見を確認させるものである。又、本発明の抗感染症剤
は、他の抗ウイルスに見られる様な強い副作用を生じる
こともないので、単独で、または他の治療法もしくは他
の抗ウイルス剤と組合せて使用することにより、より効
果的なウイルス性疾患の治療を行うことができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉原 正登 広島県広島市中区河原町1―12 (72)発明者 紺野 邦夫 東京都目黒区柿の木坂1―33―3 (72)発明者 坂上 宏 神奈川県横浜市緑区千草台33番地 千草 台団地246 (72)発明者 運天 先和 神奈川県川崎市宮前区有馬591―4―102 (56)参考文献 特開 昭55−81816(JP,A) 特開 昭50−154405(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】有効成分として、五葉松(Pinus parviflo
    ra Sieb.et Zucc.)の松の実の殻のアルカリ水抽出物を
    含有することを特徴とする抗感染症剤。
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JP3321712B2 (ja) 1992-06-04 2002-09-09 株式会社林原生物化学研究所 マツエキス含有外用養毛剤
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