JP2594251Y2 - スローアウェイ式ドリル - Google Patents

スローアウェイ式ドリル

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JP2594251Y2
JP2594251Y2 JP1993016317U JP1631793U JP2594251Y2 JP 2594251 Y2 JP2594251 Y2 JP 2594251Y2 JP 1993016317 U JP1993016317 U JP 1993016317U JP 1631793 U JP1631793 U JP 1631793U JP 2594251 Y2 JP2594251 Y2 JP 2594251Y2
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、スローアウェイ式ドリ
ルに関するものであり、特に深穴の穴明けに好適であ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、加工穴精度を向上する手段の一つ
として、例えば図5に示すような2段形式のドリルが挙
げられる。このドリルの特徴は、先端に2枚の切れ刃チ
ップ2が所定の外径寸法よりわずかに小さい外径で組込
まれていて、当該チップで穴明けを行なったあと、ドリ
ルの送り方向に関して先端よりやや後方にあって、所定
の外径寸法に組込まれた2段目の切れ刃チップ6が、先
端の切れ刃チップ2に比較してはるかに軽微な加工を行
なうことにより、良好な加工穴精度を得ようとするもの
である。
【0003】また、他の従来技術の例では、図6に示す
ような、装着用の穴を設けた四角柱状のガイドパット7
を、ドリル本体の法線方向よりねじ3により固定した構
造のドリルがある。細かくは、ドリル本体に組込まれた
ときのガイドパット7の外周面は、ドリル半径よりやや
小さな半径の円弧状の曲面をしている。そして、先行す
る先端の切れ刃チップ2が明けた穴の壁面を、このガイ
ドパット7が擦過することにより、径方向の振動を抑制
するようになっている。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】前記図5に示したドリ
ルでは、図7(a)に示す如く、先端の切れ刃チップ2
と2段目の切れ刃チップ6とのドリル中心軸方向の間隔
aより板厚hの大きな材料の穴明けでは、先端の切れ刃
チップ2が切削を行なっている最中に2段目の切れ刃チ
ップ6が切削を開始するために、2段目の切れ刃チップ
6は先端の切れ刃チップ2による切削振動の影響を受
け、良好な加工穴精度が得られなくなる場合がある。当
該ドリルは、図7(b)に示すように、板厚hが間隔a
より小さい状態での穴明けに好適である。しかしなが
ら、間隔aをいたずらに大きくすることは、ドリルの全
長が長くなるために、振動や欠けなどのトラブル発生の
原因となりかねない。
【0005】また上記ドリルでは、2段目の切れ刃チッ
プ6が、軽微とはいえ実際に切削を行なうことから、ガ
イドパットほどには工具寿命も長くない。
【0006】次に、前記図6に示したドリルでは、ドリ
ル本体1に装着されたガイドパット7の外周面の半径が
加工穴の半径に近いために、穴の壁面とガイドパット7
との接触面積が大きくなり、発熱によるサーマルクラッ
クが生じて、欠け・割れが起きることがある。このた
め、実際には、欠け・割れによる危険回避のために鑞付
けで固定することが多く、この場合は使用するガイドパ
ットの材料も鑞付けの可能な材料に限定される。
【0007】
【課題を解決するための手段】本考案は、上述のような
問題を解決するためになされたもので、スローアウェイ
式ドリルおよびガイドパット付きスローアウェイ式ドリ
ルに、ドリル本体の外周にあって切れ刃チップより工具
軸方向の基端側に保護チップが付設されることを特徴と
し、ドリルのたわみを抑え、たわみに起因して引き起こ
される切削不良から保護されるようにしたものである。
【0008】保護チップは平板状の形状をしていて、ド
リル本体には、平板の上面よりドリル外周の略接線方向
からねじなどを用いて装着させる。この構造は、先端の
切れ刃チップと同一のドリル溝を利用すれば、外径が小
さいドリルにも容易に装着できるという特長をもつ。ま
た、ガイドパット付きのドリルと組合せて装着すること
も可能である。
【0009】保護チップは、図2に示すように、切れ刃
チップ2の最外周部分の直径をD1、保護チップ4の最
外周部分の直径をD2としたときに、その半径の差δ、
すなわちδ=(D1−D2)/2が0.01〜0.5mm
の範囲内にあるようにドリル本体1に組込む。
【0010】ガイドパットと保護チップを組合わせたド
リルでは、図4に示すように、切れ刃チップ2の最外周
部分の直径をD1、保護チップ4の最外周部分の直径を
2、ガイドパットの最外周部分の直径をD3としたとき
に、δが上記範囲内にあって、D1>D2>D3となるよ
うにする。
【0011】保護チップの主要稜線5はR0.5mm以
下の略円弧状の丸ランドとする。これにより、径方向の
振動抑制効果を損うことなく、従来のガイドパットに比
較して接触面積を十分に減少させることができる。
【0012】さらに、図2に示すように、保護チップ4
の外周側の主要稜線5とドリル中心軸とが成す角度が図
のような状態にあるときの角度を+αとしたとき、αが
−2〜+2度の範囲内にあるようにドリル本体1に組込
む。
【0013】
【作用】本考案になるスローアウェイ式ドリルでは、先
端の切れ刃チップにより穴明けされた穴の壁面を保護チ
ップが擦過しながらガイドするために、ドリルのたわみ
が抑制され、加工穴精度の良好な安定した加工となる。
また、保護チップと穴の壁面との接触面積が小さいこと
は、擦過面への切削油剤の供給を円滑にし、発熱による
サーマルクラックの発生を減少させて欠け・割れを防止
する。
【0014】ガイドパットと組合わせた場合でも、ガイ
ドパット単体のドリルより、ドリルのたわみの抑制効
果、接触面積の減少効果は上記と同様に作用する。
【0015】
【実施例】次に、本考案の一実施例を図面に基づいて説
明する。
【0016】図3は本考案になるスローアウェイ式ドリ
ルの切れ刃側の先端付近の拡大図である。
【0017】先端には3個の切れ刃チップ2があり、ね
じ3によってドリル本体1に装着されている。3個の切
れ刃チップは、図4に示すように、穴の中心から穴径ま
で切れ刃が切れ目なく連続するように配列してあって、
穴を明けることができる。ドリルの同一溝内の、図3の
ような位置には2個の保護チップ4があって、前記切れ
刃チップの最外周部分の直径D1と保護チップの最外周
部分の直径D2との半径の差δ、すなわちδ=(D1−D
2)/2は0.01〜0.5mmの範囲内にあるように
本体に組込まれている。これは、ドリルの長さによって
多少異なってくるが、ドリルのたわみがおよそ0.5m
mを超えると、実用上さまざまな問題が発生することが
経験的に分っているからであり、できれば0.01〜
0.15mmの範囲内にあるのが望ましい。さらに、本
実施例では、ドリル本体1の外周には、ガイドパット7
がねじ3によって組込まれている。ガイドパット7の最
外周部分の直径D3はD2より小さい。
【0018】保護チップ3の主要稜線5は、図11に示
すR寸法がR0.5mm以下の略円弧状の丸ランドであ
る。また、保護チップ4の外周側の主要稜線5とドリル
中心軸とが成す角度が図2のような状態にあるときの角
度を+αとしたときに、αが−2〜+2度の範囲内にあ
るように組込み、望ましくはα=0度となるようする。
これは、αが前記範囲から外れると、保護チップと穴の
壁面との接触長さが短くなりすぎて、切りくず詰りなど
によりドリルに突発的なたわみが生じたときに、保護チ
ップが穴の壁面に噛み込みやすくなるからである。
【0019】本実施例では、D1=33.0のドリルを
用いて、溶接構造用圧延鋼板SM50B製の鉄骨部材を
加工した事例を記す。切削条件は、板厚100mmの貫
通穴加工で、切削速度は200m/min、ドリルの送
りは0.08mm/revである。
【0020】従来のスローアウェイ式ドリルによる穴明
けでは、本材料のように柔らかくねばい材料で、穴深さ
がドリル外径の3倍もあるような深穴の加工であるため
に、切りくず詰りが起きて穴の内壁面を荒らし、機械加
工後に手加工で修正していた。これを、本考案によるド
リルにて加工したところ、切りくずの排出が改善され、
穴の円筒度は0.01〜0.02mm、穴の直径は3
3.1〜33.15mmと安定した結果が得られた。さ
らに、穴深さの合計が8mを超えるところまで穴明けを
行なったが、切れ刃チップ2は正常摩耗を示し、保護チ
ップ4には摩耗がほとんど観察されなかった。
【0021】なお、上記実施例では、保護チップ2に正
四角形状を用いているが、異形であっても何等かまわな
い。図10(a)〜(d)にその一例を示す。このなか
で、(d)は主要稜線5が+2〜−2度の範囲にあるよ
うな円弧状の曲線をもつものである。
【0022】また、保護チップ4は、先端の切れ刃チッ
プ2と必ずしもドリルの同一溝内にある必要はない。図
8および図9は同一溝内にないドリルの一例であって、
それぞれ側面図と正面図である。
【0023】
【考案の効果】本考案になるスローアウェイ式ドリルで
は、先端の切れ刃チップにより穴明けされた穴の壁面
を、穴の壁面との接触面積が小さい状態で保護チップが
擦過しながらガイドするために、軟鋼のような切りくず
詰りの生じやすい材料の深穴加工においても、加工穴精
度が良好で安定した加工を行なうことができる。また、
このことは、擦過面への切削油剤の供給を円滑にし、発
熱によるサーマルクラックの発生を減少させて欠け・割
れを防止するとともに、保護チップの寿命延長にも効果
的である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例であるスローアウェイ式ドリ
ルを示す正面図である。
【図2】同スローアウェイ式ドリルの先端部分の拡大図
である。
【図3】本考案の他の一実施例であるスローアウェイ式
ドリルを示す正面図である。
【図4】図3の切れ刃付近の説明図である。
【図5】従来のスローアウェイ式ドリルの一例を示す先
端部分の拡大図である。
【図6】従来のスローアウェイ式ドリルの他の一例を示
す先端部分の拡大図である。
【図7】図5のドリルと加工材料との関係を示す説明図
である。
【図8】本考案によるスローアウェイ式ドリルの他の一
実施例を示す側面図である。
【図9】図8のスローアウェイ式ドリルの先端部分の正
面図である。
【図10】本考案によるスローアウェイ式ドリルに装着
される保護チップの他の実施例である。
【図11】保護チップの主要稜線部分の断面の拡大図で
ある。
【符号の説明】
1 ドリル本体 2 切れ刃チップ 3 ねじ 4 保護チップ 5 主要稜線 6 切れ刃チップ 7 ガイドパット
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B23B 51/00 B23B 51/06

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円柱状のドリル本体の一端に切れ刃チッ
    プが組込まれたスローアウェイ式ドリルにおいて、前記
    ドリル本体の外周にあって前記切れ刃チップより工具軸
    方向の基端側には、次に挙げた保護チップが付設されて
    ドリルのたわみを抑え、たわみに起因して引き起こされ
    る切削不良から保護されることを特徴とするスローアウ
    ェイ式ドリル。 (イ)切れ刃チップの最外周部分の半径と保護チップの
    最外周部分の半径との差をδとしたときに、δが0.0
    1mm以上〜0.5mm以下の範囲内にあるように、保
    護チップがドリル本体に組込まれていること。 (ロ)保護チップの外周側の主要稜線とドリル中心軸と
    が成す角度をαとしたときに、αが−2度以上〜+2度
    以下の範囲内にあるように、保護チップがドリル本体に
    組込まれていること。 (ハ)保護チップの主要稜線はR0.5mm以下の略円
    弧状の丸ランドであること。
  2. 【請求項2】 円柱状のドリル本体の一端に切れ刃チッ
    プが組込まれ、ドリル本体の外周にはガイドパットが組
    込まれたスローアウェイ式ドリルにおいて、前記ドリル
    本体の外周にあって前記切れ刃チップより工具軸方向の
    基端側には、請求項1に記した保護チップが付設されて
    いることを特徴とするスローアウェイ式ドリル。
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JP4961245B2 (ja) * 2007-04-02 2012-06-27 ユニタック株式会社 深穴切削装置
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