JP2594060B2 - エンジン台上試験装置用の非干渉制御システム - Google Patents

エンジン台上試験装置用の非干渉制御システム

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、エンジンの動的な性能試験を行うための
エンジン台上試験装置に係り、より詳しくは、エンジ
ン、このエンジンに模擬走行負荷を与えるためのダイナ
モメータおよびこれらに対する駆動制御手段を含む制御
対象と、この制御対象に対して設けられ、前記エンジン
の応答出力が設定された回転数およびトルクに維持され
るように制御するための制御装置とから構成されている
エンジン台上試験装置用の制御システムに関する。
〔従来の技術〕
エンジン台上試験装置の主たる目的は、種々の設定条
件(回転数とトルクの組み合わせ)下におけるエンジン
の諸量(例えば、種々のガス濃度、温度、圧力など)を
計測することにより、エンジンの性能評価、改良、開発
に寄与し得る資料を得ることにある。
第4図は、このような試験計測手順の一般的な例をグ
ラフ化して表したものであり、まず、エンジンの応答出
力が計測点における回転数N1およびトルクτ(設定
状態)で定常となるように制御してから、その状態にお
けるエンジンの諸量を計測し、これが終了すれば、次の
計測点に対応する新たな設定条件(N1)を与え
て、上記と同様に計測を行うというように、順次必要な
試験点数繰り返して全体計測を完了するのである。
したがって、このようなエンジン台上試験装置(エン
ジン−ダイナモメータ系)を用いて能率的に精度よく試
験結果を得るためには、所望する各設定条件(回転数N
およびトルクτ)を迅速、正確かつ安定的に現出させる
ように制御することがきわめて重要であり、そのための
制御システムは必須のものである。
ところで、従来の制御システムは、第5図に示すよう
に構成されていた。すなわち、第5図において、Iはエ
ンジン1およびそれに対する駆動制御手段としてのスロ
ットルアクチュエータ(主としてDCモータで構成されて
いる)2およびエンジン1に対して回転数Nに応じた模
擬走行負荷を与える(トルクτを吸収させる)べく連結
されたダイナモメータ(それに対する駆動制御手段を含
む)3から構成される制御対象である。
そして、IIは制御対象Iに対して設けられた制御装置
であり、エンジン1の応答出力(回転数Nおよびトルク
τ)を設定(指示)された目標回転数NSETおよび目標ト
ルクτSETに維持させるようにフィードバック制御を行
うように構成されている。つまり、前記制御装置IIは、
エンジン制御手段としての回転数コントローラC1と、ダ
イナモメータ制御手段としてのトルクコントローラC2と
いった二つの独立した制御手段を組み合わせて構成され
ており、回転数コントローラC1は、設定入力される目標
回転数NSETとエンジン1からフィードバック入力される
実出力回転数Nとの差に基づくPID制御により、スロッ
トルアクチュエータ2に対する駆動信号ωを発して、ス
ロットルアクチュエータ2を介したスロットル弁開度信
号θにより弁開度の調節を行わせて、エンジン1の実出
力回転数Nを目標回転数NSETに一致させるように制御を
行い、また、トルクコントローラC2は、設定入力される
目標トルクτSETとダイナモメータ3からフィードバッ
ク入力される実出力トルクτとの差に基づくPID制御に
より、ダイナモメータ3に対して励磁電圧信号εを発し
て、ダイナモメータ3の実出力トルクτを目標トルクτ
SETに一致させるべく制御を行うように構成されてい
る。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかしながら、上述の従来の制御システムにおいて
は、エンジン1を駆動するエンジン系と、エンジン1の
負荷を吸収するダイナモメータ系とから構成される2入
力2出力系に対して、エンジン系とダイナモメータ系と
を互いに独立的なものとして扱って、それぞれに対して
個々にPID法による制御を行うようにしているので、下
記のような各種の問題があり、系の安定性を確保するこ
とが非常に困難で計測データの信頼性を損ね易い欠点が
あった。
すなわち、 i 二つの装置の組み合わせからなる2入力2出力系の
制御対の場合には、一般に、双方の装置が相互に密接に
関連しており、一方の制御目標値(例えば回転数Nの目
標値)のみを変化させてその制御変数(回転数N)を変
化させようとしたときに、他方の制御変数(トルクτ)
もその影響を受けて変化してしまう、という内部相互干
渉が生じるが、上記従来の制御システムにおいては、こ
のような相互干渉の点が全く考慮されておらず、回転数
Nおよびトルクτをそれぞれ独立して制御しているた
め、制御系全体の非干渉性は考慮されておらず、したが
って、一方の制御変数の設定値を変更する際に他方の制
御変数の出力にもその影響が大きく現れて、正確かつ安
定的な制御を行うことができない。
ii 直接の制御対象であるエンジン1は、1シリーズの
試験ごとに交換されるものであり、また、同一のエンジ
ンを用いる場合でもその動特性は非線形で複雑な挙動を
示すものであるが、上記従来の制御システムにおいて
は、回転数コントローラC1およびトルクコントローラC2
のそれぞれにおけるPID制御パラメータ(KPN,KIN,KDN,K
PT,KIT,KDT)が、いずれも固定的に設定されるものであ
ったため、エンジンが交換されたりあるいは制御対象の
動特性に大きな変動が生じると制御性能が低下してしま
うことになり、したがって、特に大きな変動に対して
は、制御パラメータをその都度再調整しなければならな
い。
iii また、前記各制御パラメータの設定に際しては、
明確な指針がないために試行錯誤により行わねばなら
ず、きわめて面倒であるとともに、長時間を要し、しか
も、最適な値を見出すことは非常に困難である。
この発明は、上述の事柄に留意してなされたもので、
最適制御の逆問題の結果を応用したInverse Linear Q
uadratic法(以下、ILQ法という)を利用して、全く新
規な最適サーボ系からなる制御装置を構成することによ
り、出力応答波形を一定範囲内で任意に決定できるとと
もに、定常状態においては勿論のこと、過渡状態におけ
るシステムの非干渉化も容易に実現でき、しかも、一般
の最適サーボ系と比較してシステムの大幅な簡素化を図
り得るなど、種々の優れた特性を有するエンジン台上試
験装置用の非干渉制御システム(以下、単に非干渉制御
システムという)を提供することである。
〔問題点を解決するための手段〕
上記目的を達成するため、この発明は、図1の基本的
概念図および図2のブロック回路構成図に示すように、
エンジン、このエンジンに模擬走行負荷を与えるための
ダイナモメータおよびこれらに対する駆動制御手段を含
む制御対象と、この制御対象に対して設けられ、前記エ
ンジンの応答出力が設定された回転数およびトルクに維
持されるように制御するための制御装置とから構成され
ているエンジン台上試験装置用の制御システムにおい
て、前記制御装置をILQ法を利用して設計された最適サ
ーボからなる最適制御装置に構成し、前記制御装置に対
して、前記制御対象の動特性を表す制御対象パラメー
タ、出力応答波形を指定するための指定極パラメータお
よび制御パラメータの大きさを調整するための調整パラ
メータを基礎パラメータとして入力し、これらの基礎パ
ラメータからILQ法を用いて制御パラメータを決定し、
最適制御を行えるようにするとともに、前記制御装置内
にトルクに基づいてダイナモメータを制御するライン側
から回転数に基づいてエンジンの回転数を制御するライ
ン側に対して設定トルクと実出力トルクとの偏差に制御
パラメータを乗じたものを加算するラインを設けて、ダ
イナモメータのエンジンに対する影響を排除するように
した点に特徴がある。
〔作用〕
上記特徴的構成からなるこの発明の作用は下記の通り
である。
すなわち、後で詳述する実施例における記載から一層
明らかとなるように、この発明の非干渉制御システムに
おいては、最適制御の逆問題の結果を応用したILQ法に
よる設計手順を用いて構成された最適制御装置を採用し
ているため、 非干渉性がきわめて高い優れた制御性能が保証され
る、 制御対象の動特性変動が生じても、それに対応した
最適な制御パラメータを容易に設定できるので、指定し
た応答出力波形を非常に正確かつ安定的に得ることがで
きる、 制御パラメータの設定に際して与えるべき基礎パラ
メータの調整のための指針が明確であるから、その調整
が容易である、 制御装置の構成が、一般の最適サーボ系と異なり全
状態フィードバックではないため、非常に簡素化でき
る、 制御パラメータが制御対象パラメータなどを用いた
非常に簡素な関数で 与えられているため、従来一般のLQ設計の場合のような
複雑かつ困難な演算(リカッチ解を求める演算)が不要
となり、したがって、演算プログラムの大幅な簡素化お
よびメモリー容量の縮小化が実現できるとともに、演算
時間および演算精度の向上を図れる、 といった種々の利点がある。
〔実施例〕
以下、この発明の非干渉制御システムの具体的な一実
施例を図面を参照しながら説明する。
第2図において、Iは制御対象であって、エンジン1
と、エンジン1に対する駆動制御手段としてのスロット
ルアクチュエータ2と、エンジン1に対してその回転数
Nに応じた模擬走行負荷を与える(トルクTを吸収させ
る)べく連結されたダイナモメータ(それに対する駆動
制御手段を含む)3とから構成されている。この場合、
エンジン1はゲイン1A,1Bと積分器1Cとの組み合わせ
で、スロットルアクチュエータ2は積分器2Aで、ダイナ
モメータ3は一次遅れ系3Aでそれぞれ模式的に表され、
各要素における制御対象パラメータKa,Ke1,Ke2,Ke3,
Ke4,Te(順不同)は、予め所定の手段により同定された
既知のものである。また、aはエンジン1とダイナモメ
ータ3とのからみを考慮した突き合わせ、4は回転数N
の出力部,5はトルクτの出力部である。
IIはエンジン1の応答出力(回転数Nおよびトルク
τ)を設定(指示)された目標回転数NSETおよび目標ト
ルクτSETに維持させるようにフィードバック制御を行
うべく、制御対象Iに対して設けられた制御装置であっ
て、ここでは、最適制御の逆問題の結果を応用したILQ
法を利用して設計された最適サーボ系からなる全く新規
な最適制御装置に構成されており、したがって、出力応
答波形を任意に検定できるとともに、二つの制御変数
(回転数Nおよびトルクτ)を対象とするものでありな
がら、非常に簡素なシステム構成にでき、しかも、定常
状態においては勿論過渡状態においてもそれら両制御変
数の間に相互干渉が生じないようにすることができる。
なお、前記ILQ法とは、最適レギュレータの設計方法と
して知られているLQ法の一種として、かつまた、モデル
マッチング法の一種として位置付けられるものであっ
て、その基本的な概念は、この発明の発明者に一人が例
えば『LQ設計への新しい試み』(計測自動制御学会論文
集Vo1.23,,No.2昭和62年2月)などにより既に紹介して
いるところである。
さて、第2図に示されている最適制御装置IIは、ゲイ
ン6A,6B,6C,6D,6E,6Fおよび積分器6G,6Hの組み合わせで
模式的に表され、各要素における制御パラメータKC1,K
C2,KC3,KC4,KC5,KC6は、後で詳述すうように、それぞれ
制御対象Iの特性(前記した制御対象パラメータKa,
Ke1,Ke2,Ke3,Ke4,Te)の変化に応じて最適な値に変更設
定可能な可変パラメータとされている。また、b,c,d,e,
fは突き合わせ,6は設定(指定)回転数NSETの入力部、
7は設定(指定)トルクτSETの入力部、ωは制御装置I
I側から制御対象I側のスロットルアクチュエータ2に
対して供給される駆動信号、θは制御対象I側から制御
装置II側へフィードバックされる弁開度信号、εは制御
装置II側から制御対象I側のダイナモメータ3に対して
供給される励磁電圧である。
次に、最適制御装置II内において使用される各要素に
おける制御パラメータKC1,KC2,KC3,KC4,KC5,KC6の決定
方式について詳述する。
すなわち、この最適制御装置IIは、 (1)ここで対象としているエンジン台上試験装置の制
御系が、エンジン系とダイナモメータ系との間(回転数
Nとトルクτの間)で強い相互干渉を伴う2変数系であ
ることから、その非干渉化を図れること、 (2)制御対象Iの特性(前記制御対象パラメータKa,K
e1,Ke2,Ke3,Ke4,Te)が変動しても、それに適応して制
御パラメータ(前記KC1,KC2,KC3,KC4,KC5,KC6)が容易
に調整できること、 (3)指定された出力応答波形を確実に得られること、 を主たる要目とし、それを実現するために、前記ILQ法
を基礎として多変数系を統一的に設計することにより、
非干渉性およびロバスト性に優れた最適サーボ系に設計
されたものである。
ILQ法によれば、フィードバック制御パラメータK
(マトリックス)は、システム(X=AX+BU,Y=CX)を
規定するマトリックスA∈R(n×m)、B∈R(n×
m)、C∈R(n×m)と、 応答出力波形を指定するための指定極パラメータS
(ベクトル)と、 制御パラメータの大きさを調整するための調整パラメ
ータΣ(マトリックス)、 などの基礎パラメータの関数として、 K=f(A,B,C,S,Σ) …<1> で表されることが明らかとなっている。
また、このILQ法は一種のモデルマッチング法でもあ
り、制御対象の構造によって、漸近的に、 y(i)→ri(1−est) …<2a> (ただし、i=1,2,…,m) あるいは、 y(i)→ri{1−ψpi(Si t)} …<2b> なる出力応答波形にモデルマッチングさせることができ
る。ここに、siは指定極であり、piは零点が必要個数な
いことによりiモードへ重畳させる指定極の数であり、
mは制御出力数である。
すなわち、このILQ法によれば、前記<2a>式または
<2b>式で出力応答波形を指定(設計)すると、それに
応じた制御パラメータKが前記<1>式から求められ
る。つまり、制御対象が変化したとしても、応答出力波
形が<2a>式または<2b>式で表されるものとなるよう
に、制御パラメータKは<1>式によって適応的に調整
されて、制御対象のパラメータの変動に対しても同じ制
御性能(出力応答波形)が得られることになる。しか
も、<2a>式および<2b>式によれば、第3図にその一
例を示しているように、オーバーシュートのないステッ
プ応答波形が得られる。
さらに、このILQ法はLQ制御のサブセットであるか
ら、それにより設計された最適サーボ系は安定性が保証
されており、しかも、<2b>式より非干渉性も保証され
ている。
そして、前記第2図に示した実施例においては、回転
数Nおよびトルクτの出力応答特性を実用上望ましい低
次元とするように、回転数Nについては<2b>式による
2次遅れ系の漸近応答特性(p1=1とした)となるよう
に、また、トルクτについては<2a>式による1次遅れ
系の漸近応答特性となるように、制御系を設計してい
る。
本発明者らの解析によれば、この実施例における最適
制御装置II内において使用される制御パラメータK(つ
まり、KC1,KC2,KC3,KC4,KC5,KC6は、制御対象Iの動特
性を表す制御対象パラメータ(つまり、Ka,Ke1,Ke2,
Ke3,Ke4,Te)と、出力応答波形を指定するための指定極
パラメータ(s1,s2,s3)と、制御パラメータの大きさを
調整するための調整パラメータ(σ1)などの基礎
パラメータとを用いて、下記のように、非常に簡素な構
造を有する関数で表されることが判明している。
すなわち、 また、本制御系が最適制御系となる条件から、調整パ
ラメータ(σ1)は、 となって、その範囲(下限値)が決定されるので、調整
の際の非常に有効な指針となる。
したがって、第2図に示すシステムにおいて、何らか
の方法(例えばステップ応答法など)により同定されて
予め求められている制御対象パラメータ(Ka,Ke1,Ke2,K
e3,Ke4,Te)と、指定極パラメータ(s1,s2,s3)と、前
記<10>式および<11>式を指針として定められた調整
パラメータ(σ1)などの基礎パラメータを、基礎
パラメータ入力手段(例えばデジタル設定器など)8を
介して制御装置IIへ入力供給すると、制御装置II内に設
けられている制御パラメータ演算・設定手段(例えばマ
イクロコンピュータを主要構成とするデジタル回路、あ
るいは、アナログ回路)9により、上記<5>〜<9>
式に基づいて、基礎パラメータを用いて最適な制御パラ
メータK(KC1,KC2,KC3,KC4,KC5,KC6)が算出されると
ともに、各要素6A〜6Fに供給設定され、ILQ法により基
本的に保証されているところの、安定性、非干渉性に優
れた最適制御が行われるのである。
そして、上述の実施例においては、調整パラメータ
(σ1)を用いて制御パラメータK(KC1,KC2,KC3,
KC4,KC5,KC6)を調整するようにしているので、その調
整が容易である。また、制御対象I側から制御対象II側
に弁開度信号θについては、可観測量をとっているの
で、別途これを計測する装置が不要であり、それだけ構
成が簡単になるとともに、制御が簡単に行える。
すなわち、直接の制御対象であるエンジンは、1シリ
ーズの試験ごとに交換されるものであり、また、同一の
エンジンを用いる場合でもその動特性は非線形で複雑な
挙動を示すものであるが、上記構成の非干渉制御システ
ムによれば、エンジンが交換されても、制御パラメータ
のすべてをその都度変更する必要がなく、一部の変更で
対処することができる。
そして、従来においては、各制御パラメータの設定に
際しては、明確な指針がないために試行錯誤により行わ
ねばならなかったが、この発明によれば、制御パラメー
タKが、<4>〜<9>に示されるように、各種のパラ
メータの簡単な掛算および割算の形によって表すことが
できるので、エンジンの変更と調整パラメータの対応が
簡単となり、それだけパラメータの調整を容易に行え
る。
なお、前記実施例においては、応答特性が低次元とな
るように設計する例を示したが、他の応答特性を持つよ
うな設計も可能である。また、他の制御モード(例えば
吸入負圧と回転数の制御など)についてもこの発明の概
念を適用することが可能である。
〔発明の効果〕
以上詳述したように、この発明の非干渉制御システム
においては、回転トルクに基づいてダイナモメータを制
御するライン側から回転数に基づいてエンジンの回転数
を制御ライン側に対してエンジンの影響を排除するため
のゲインを前記制御装置内に設けるとともに、この制御
装置をILQ法を利用して設計された最適サーボからなる
最適制御装置に構成し、前記制御装置に対して、前記制
御対象の動特性を表す制御対象パラメータ、出力応答波
形を指定するための指定極パラメータおよび制御パラメ
ータの大きさを調整するための調整パラメータを基礎パ
ラメータとして入力し、これらの基礎パラメータからIL
Q法を用いて制御パラメータを決定し、最適制御を行え
るようにしているので、任意の応答波形を決定できると
ともに、定常状態においては勿論のこと、過渡状態にお
けるシステムの非干渉化も容易に実現でき、しかも、一
般の最適サーボ系と比較してシステムの大幅な簡素化を
図り得るなど、種々の優れた効果が発揮される。
特に、上記構成の非干渉制御システムによれば、エン
ジンが交換されても、制御パラメータのすべてをその都
度変更(調整)する必要がなく、一部の制御パラメータ
の変更で対処することができる。
そして、従来においては、各制御パラメータの設定に
際しては、明確な指針がないために試行錯誤により行わ
ねばならなかったが、この発明によれば、制御パラメー
タKが、<4>〜<9>式に示されるように、各種のパ
ラメータの簡単な掛算および割算の形によって表すこと
ができるので、エンジンの変更と調整パラメータとの対
応に指針があり、それだけパラメータの調整を容易に行
えるなど、実用上の効果が大きい。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の非干渉制御システムの基本的概念図
である。 第2図および第3図はこの発明の一実施例を示すもので
あって、第2図はブロック回路構成図、第3図は出力応
答波形の一設計例を示すグラフである。 第4図および第5図は、この発明の技術的背景ならびに
従来技術における問題点を説明するためのものであっ
て、第4図はエンジン台上試験装置を用いた計測手順の
一般的な例を示すグラフであり、第5図は従来一般のエ
ンジン台上試験装置用の制御システムのブロック回路構
成図である。 1……エンジン、2……駆動制御手段、3……ダイナモ
メータ、8……基礎パラメータ入力手段、9……制御パ
ラメータ演算・設定手段、I……制御対象、II……最適
制御制御装置、N……回転数、τ……トルク、NSET……
設定回転数、τSET……設定トルク、Ka,Ke1,Ke2,Ke3,K
e4,Te……制御対象パラメータ、s1,s2,s3……指定極パ
ラメータ、K(KC1,KC2,KC3,KC4,KC5,KC6)……制御パ
ラメータ、σ1……調整パラメータ。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−131103(JP,A) 特開 昭59−226903(JP,A) 特開 昭57−69148(JP,A) 計測自動制御学会論文集 VoL.23 No.2 藤井、水島、(昭和62年2 月)「LQ設計への新しい試み」P.29 −P.35

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エンジン、このエンジンに模擬走行負荷を
    与えるためのダイナモメータおよびこれらに対する駆動
    制御手段を含む制御対象と、この制御対象に対して設け
    られ、前記エンジンの応答出力が設定された回転数およ
    びトルクに維持されるように制御するための制御装置と
    から構成されているエンジン台上試験装置用の制御シス
    テムにおいて、前記制御装置をILQ法を利用して設計さ
    れた最適サーボからなる最適制御装置に構成し、前記制
    御装置に対して、前記制御対象の動特性を表す制御対象
    パラメータ、出力応答波形を指定するための指定極パラ
    メータおよび制御パラメータの大きさを調整するための
    調整パラメータを基礎パラメータとして入力し、これら
    の基礎パラメータからILQ法を用いて制御パラメータを
    決定し、最適制御を行えるようにするとともに、前記制
    御装置内にトルクに基づいてダイナモメータを制御する
    ライン側から回転数に基づいてエンジンの回転数を制御
    するライン側に対して設定トルクと実出力トルクとの偏
    差に制御パラメータを乗じたものを加算するラインを設
    けて、ダイナモメータのエンジンに対する影響を排除す
    るようにしたことを特徴とするエンジン台上試験装置用
    の非干渉制御システム。
JP22380987A 1987-09-05 1987-09-05 エンジン台上試験装置用の非干渉制御システム Expired - Lifetime JP2594060B2 (ja)

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計測自動制御学会論文集 VoL.23 No.2 藤井、水島、(昭和62年2月)「LQ設計への新しい試み」P.29−P.35

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