JP2593850B2 - 歯科用セラミックス用接着性組成物 - Google Patents

歯科用セラミックス用接着性組成物

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【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、酸化硅素を含む歯科用セラミックス、とり
わけ歯科用陶材と、歯科用レジン、歯科用合金等の歯科
修復用材料または歯牙硬組織との、強固でかつ耐久性に
富む接着を行なうための歯科用接着性組成物(プライマ
ーおよび接着剤)に関する。
(従来の技術) 口腔内へ補綴物として装着された陶歯は咬合圧や不測
の衝撃などにより、しばしば破折を起こす。破折部位の
修復法としては、破折片の元の部位に歯科用接着剤で接
着する方法と、破折部位を歯科用コンポジットレジンを
用いて補填する方法がある。しかしながら、これらの接
着剤やコンポジットレジンのみでは陶歯との間に耐久性
のある接着を得ることができず、陶歯の接着面に接着に
先立ってシランカップリング剤を主成分とするプライマ
ーを塗布する方法が採られている。通常用いられている
シランカップリング剤は、γ−メタクリロキシプロピル
トリメトキシシランで、これをエタノール、イソプロパ
ノールなどのアルコールと水の混合溶媒で希釈し、2−
エチルヘキサン酸亜鉛、ジブチルスズジラウレートなど
の有機金属化合物を反応触媒として微量添加して使用し
ている。この種のプライマーの使用により、陶歯と歯科
用接着剤またはコンポジットレジンとの接着の耐久性は
著しく向上したが、接着操作においては著しい能率低下
をきたした。即ち、この種のプライマーでは保存安定性
の理由からシランカップリング剤と反応触媒は別な溶液
として調合されており、使用直前に両液を混合するシス
テムになっている。ところが、混合されてからプライマ
ーとしての接着活性が現われるまでに15分以上の待ち時
間が必要であり、秒単位での治療時間の節約が要求され
る歯科臨床にとっては著しく不便である。さらに厄介な
ことに、金属に焼付された陶材が破折した場合には、往
々にして破折片またはコンポジットレジンを陶材のみな
らず金属とも接着しなければならなくなる。こうした症
例では、前記のプライマーでは金属に対する接着効果が
乏しいため、金属に対しては陶材とは別のプライマーま
たは接着剤を使うことになり、臨床術式がさらに煩雑と
なる。
(発明が解決しようとする問題点) 本発明の目的は、公知の歯科用プライマーの欠点であ
る待ち時間を実質的になくするとともに、陶材および金
属への接着を可能ならしめる高性能・高能率型プライマ
ーおよび接着剤として用いられる歯科陶材用接着性組成
物を提供することにある。本発明では、接着性組成物な
る用語はプライマーおよび接着剤を包含するものとして
用いられている。
(問題点を解決するための手段) 本発明によれば、上記の目的は、 (a)一般式(I) 〔上式において、R1は(メタ)アクリロイル基、ビニル
基、メルカプト基およびエポキシ基からなる群から選ば
れた官能基を少なくとも1個有する有機残基を表わし、
R2は水酸基、炭素数1〜5のアルキル基または炭素数1
〜5のアルコキシ基を表わし、R3およびR4はそれぞれ水
酸基または炭素数1〜5のアルコキシ基を表わす〕 で表わされるシランカップリング剤1重量部 および (b)分子内に少なくとも1個のラジカル重合可能なオ
レフィン性二重結合を有するオキシハロゲン化リン酸エ
ステル化合物またはピロリン酸エステル化合物0.001〜5
0重量部 を構成要素とする歯科陶材用接着性組成物を提供するこ
とによって達成される。
陶歯の修復に用いられている歯科用接着剤およびコン
ポジットレジンにおいては、(メタ)アクリル酸エステ
ルモノマーを重合硬化させることが技術的基礎となって
いる。従って、陶材と該レジン材料間の良好な接着を得
るためには、これらのモノマーと共重合あるいは化学結
合の形成が可能な官能基を有するシランカップリング剤
を用いることが本発明における必須要件である。本発明
では、この条件を満たすシランカップリング剤として、
上記一般式(I)で表わされるシラン化合物が用いられ
る。R1が有する上記の官能基のうち、(メタ)アクリロ
イル基およびビニル基は(メタ)アクリル酸エステルモ
ノマーとの共重合により、メルカプト基は連鎖移動・停
止反応に由来する化学結合の形成により、エポキシ基は
これと反応が可能なアミノ基、カルボキシル基などを有
するモノマーと化学結合を形成することにより、(メ
タ)アクリル酸エステルモノマーの重合体に連結され
る。シランカップリング剤と被着体表面のシラノール基
の縮合を迅速ならしめるには、R2、R3およびR4はそれぞ
れ炭素数1〜5の低級アルコキシ基か水酸基であること
が好ましい。ただしR2については炭素数1〜5のアルキ
ル基であってもよい。上記の条件を満足するシランカッ
プリング剤の具体例としては、 CH2=CHSi(OCH2CH3、CH2=CHSi(OCH2CH2OCH3 HSCH2CH2CH2Si(OCH3H2C=CHSi(OCH3 H2C=CHCH2NHCH2CH2NHCH2CH2CH2Si(OCH3 H2C=CHCH2NHCH2CH2CH2Si(OCH3・HCl などが挙げられる。
本発明の歯科陶材用接着性組成物のもう1つの構成要
素は、シランカップリング剤と被着体表面のシラノール
基の縮合を促進させる働きを有する触媒成分である。こ
の種の作用を有する化合物としてはジブチルスズラウレ
ート、2−エチルヘキサン酸亜鉛、ナフテン酸コバル
ト、チタン酸テトラブチルエステル等の有機金属化合
物、硫酸、リン酸、p−トルエンスルホン酸、マレイン
酸などの酸性化合物、トリエチレンテトエラミン、ピペ
リジン、トリエタノールアミンなどの塩基性化合物が知
られている。本発明では、反応の迅速性の点から分子内
に少なくとも1個のラジカル重合可能なオレフィン性二
重結合を有するオキシハロゲン化リン酸エステル化合物
またはピロリン酸エステル化合物を触媒成分とすること
が特徴である。この化合物はSi−O−Si結合形成の触媒
作用の他に金属表面に対する親和性に優れ、かつオレフ
ィン性二重結合により歯科用コンポジットレジンおよび
接着剤の重合成分である(メタ)アクリル酸エステルモ
ノマーと共重合するため、金属および歯科用コンポジッ
トレジンに対する接着力を向上させる効果も具備してい
る。ラジカル重合可能なオレフィン性二重結合を有する
官能基としては、 H2C=CH−O−、H2C=CH−CH2H2C=CH−、H2C=C、 などが挙げられるが、とりわけ(メタ)アクリロイル基
とビニル基が好ましい。
本発明でいうオキシハロゲン化リン酸エステル化合物
またはピロリン酸エステル化合物(以下、これらを合わ
せて有機リン化合物と略称する)とは、 (ただしXはハロゲンを表わす。)など P−X結合および/または 結合を有するリン化合物の総称であり、オキシハロゲン
化リン酸モノエステル、オキシハロゲン化リン酸ジエス
テル、ピロリン酸モノエステル、ピロリン酸ジエステ
ル、ピロリン酸トリエステルなどを挙げることができ
る。これらの有機リン化合物は、例えば、特開昭57−15
1607号公報、特開昭60−166363号公報、特開昭60−1663
64号公報、特開昭57−131799号公報などに示されている
が、具体例としては、 (ただし、R5はHまたはCH3、nは2から20までの整
数) (ただし、R5はHまたはCH3、nは2から20までの整
数) などを挙げることができる。これらの有機リン化合物の
シランカップリング剤に対する添加量はシランカップリ
ング剤1重量部当り、0.001ないし50重量部、より好ま
しくは0.01ないし10重量部である。
本発明の接着性組成物をプライマーとして用いる場合
においては、シランカップリング剤と有機リン化合物、
メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノー
ル、アセトン、酢酸エチル、イソプロピルエーテル、水
等の常圧における沸点が150℃以下の揮発性溶剤の溶液
として用いられる。かかる溶液には、さらに(メタ)ア
クリル酸エステル、(メタ)アクリルアミド、ビニルエ
ステル等のラジカル重合可能なモノマーを加えることが
できる。これら揮発性溶剤および/またはモノマーのシ
ランカップリング剤に対する添加量はシランカップリン
グ剤1重量部当り200重量部以内が好ましい。なお、揮
発性有機溶剤を全く添加せずにモノマーのみを添加した
実施態様はプライマーとしてのみならず、接着剤として
の使用も可能である。この場合には、BPO−アミン系、
スルフィン酸塩−BPO−アミン系などのレドックス系重
合開始剤やα−ジケトン、α−ジケトン−スルフィン酸
塩、ベンゾインエーテルなどの光重合開始剤が添加され
る。
また、本発明の歯科陶材用接着性組成物をプライマー
ではなく、接着剤として用いる場合においてはシランカ
ップリング剤と有機リン化合物にさらにラジカル重合可
能なモノマーとフィラーと重合開始剤が加えられる。該
モノマーとしてはプライマーの項で既述した化合物が好
適に用いられ、その添加量はシランカップリング剤1重
量部に対して200重量部以内である。フィラーとしては
石英、硅石、ガラス、炭酸カルシウムなどの無機フィラ
ー、アエロジル(登録商標)を樹脂と混ぜて固めてから
粉砕した有機・無機複合フィラー、PMMA、ポリアミド、
ポリイミド、ポリ塩化ビニル、ポリスチレンなどの有機
フィラーが好適に用いられ、その添加量はシランカップ
リング剤とラジカル重合可能なモノマーの合計量の10重
量倍以内である。重合開始剤はプライマーの項で既述し
たものが好適に用いられる。
(発明の効果) 本発明の歯科陶材用接着性組成物は酸化硅素を主成分
として含む歯科用セラミックス材料に対する接着性とそ
の耐水性に優れている。その具体的用途としては、 (1)破折陶歯の修復 (2)陶材ジャケットクラウンと支台歯の接着 (3)陶材ベニアの歯面への接着 (4)キャスタブル・セラミックス製のインレーおよび
クラウンの合着 を挙げることができる。これらの歯科医療において公知
の陶材用プライマーを用いた場合には、医師は患者を診
察しながら、プライマーが活性化されるまでの時間(15
分以上)待たねばならなかったが、本発明の接着性組成
物(プライマーおよび接着剤)は必要な時に即時使用が
可能である。さらに、従来技術では達成が困難であった
金属と陶材の両方に耐水性の優れた接着を同時に行うこ
とが可能となり、破折したメタルボンド・ポーセレンの
修復等が能率化される。
以下、本発明を実施例によって具体的に説明する。
(実施例) 実施例1 A液(10%濃度のγ−メタクリロキシプロピルトリメ
トキシシランのイソプロパノール溶液)とB液(1%濃
度の10−メタクリロイルオキシデシルジクロロホスフェ
ートの95%エタノール溶液)からなる2液型プライマー
を調合した。該プライマーを歯科用コンポジットレジン
「クリアファイルFII(登録商標)」(クラレ社製、メ
タクリレート、BPO−アミン触媒、および無機フィラー
からなる2ペースト当コンポジットレジン)と組み合わ
せて陶材−コンポジットレジンおよび金属−コンポジッ
トレジン間の接着強度の評価を行った。以下に評価方法
および評価結果を記す。
(i)陶材−コンポジットレジンの接着強度 歯科用陶材「ビタVMK68、#540」(西独、ビタ社製)
を10×10×4mmの大きさに焼成し、これの片面を#1000
のシリコン・カーバイド研磨紙で磨いて被着面とした。
該面には5mmφの穴を開けた粘着テープを貼りつけて、
この開口部にA液とB液の等量混合液を、混合後ただち
に塗布し、空気を吹きつけて溶媒を蒸発させた。一方、
SUS304丸棒(7mmφ×25mm)を準備し、この断面にサン
ドブラスト処理(50μmアルミナ砥粒、4気圧)を行っ
てから歯科用接着剤「パナビアEX(登録商標)」(クラ
レ社製)を薄く塗布した。この面に「クリアフィルFI
I」の2つのペーストを練り合わせたものを盛り上げ
て、これをプライマーを塗布した面に押しつけて突き合
わせ接着を行った。なお、プライマー塗布から接着まで
に要した時間は約1.5分だった。接着した試料は1時間
後に37℃水中に浸漬し、1日経過してから万能試験機
(インストロン社製)で引張接着強度を測定した。破断
は陶材内部、コンポジットレジン内部および陶材−コン
ポジットレジン界面で生じ、8個の試料の平均接着強度
は210kg/cm2であった。
(ii)金属−コンポジットレジンの接着強度 歯科用Ni−Cr合金「SB−ボンドロイI(登録商標)」
(トーワ技研社製)を10×10×4mmの大きさに鋳造し、
これの片面を#1000のシリコン・カーバイド研磨紙で磨
いて被着面とした。以下(i)と同様の方法・条件で接
着を行い、引張接着強度を求めた。破断とコンポジット
レジン内部および金属−コンポジットレジン界面で生
じ、8個の試料の平均接着強度は231kg/cm2であった。
実施例2 実施例1においてB液として1%濃度のP1P2−ビス
(6−メタクリロイルオキシヘキシル)ピロホスフェー
トの95%エタノール溶液を使用して2液型プライマー調
合し、実施例1の方法に従って接着強度を評価した。す
べての試料が被着体−コンポジットレジン間の界面破壊
を呈し、陶材に対しては206kg/cm2、Ni−Cr合金に対し
ては223kg/cm2の接着強度を示した。
比較例1 実施例1のA液のみをプライマーとして陶材または金
属の表面に塗布し、実施例1の方法に従って接着強度を
評価したところ、すべての試料が被着体−コンポジット
レジン間の界面破壊を呈し、陶材に対しては112kg/c
m2、Ni−Cr合金に対しては133kg/cm2であった。
比較例2 実施例1のB液の代わりに2−エチルヘキサン酸亜鉛
0.5%、2−エチルヘキサン酸0.5%、水20%、エタノー
ル79%からなる溶液を調合し、A液とこの溶液を組み合
わせて、実施例1の方法に従って接着強度を評価した。
すべての試料が被着体−コンポジットレジン間の界面破
壊を呈し、陶材に対しては185kg/cm2、Ni−Cr合金に対
しては141kg/cm2の接着強度を示した。
比較例3〜7 表1に示した組成のA液とB液を調合し、実施例1の
方法に従って陶材およびNi−Cr合金に対する接着強度の
評価を行った。比較例3〜7は実施例に比べてNi−Cr合
金に対する接着強度が劣った。
実施例3 下記の処方で2ペースト型の接着剤を調合した。
Aペースト シラン処理石英粉末 77 重量部 Bis−GMA 9.2 〃 γ−MPS 13.8 〃 ベンゼンスルフィン酸ソーダ・2水和物 2 〃 N,N−ジエタノール−p−トルイジン 2 〃 Bペースト シラン処理石英粉末 77 重量部 Bis−GMA 9.2 〃 10−メタクリロイルオキシデシルジクロロホスフェート
4.6 〃 1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート 9.2 〃 ベンゾイルパーオキサイド 2 〃 2,6−ジ−tert−ブチルフェノール 0.005 〃 一方、被着体として歯科用陶材「ビタVMK68、#511」
(西独、ビタ社製)を10×10×4mmの大きさに焼成し、
この片面を#1000のシリコン・カーバイト研磨紙で磨い
たものと、歯科用Ni−Cr合金「ユニメタル」(松風陶歯
社製)を5mmφ×15mmの円柱状に鋳造し、端面をサンド
ブラスト処理(50μmアルミナ砥粒、4気圧)を行った
ものをそれぞれ8個ずつ準備した。
A、B両ペーストを等量ずつ練和板上に採り、両者を
よく混ぜ合わせてから鋳造丸棒の端面に盛り、これを陶
材板上に押しつけて接着を行った。丸棒の周囲にあふれ
た過剰のペーストはきれいに除去し、接着1時間後に試
料を37℃水中に浸漬し、1日後に引張接着強度を測定し
た。平均接着強度は210kg/cm2であった。
実施例4 下記の処方で2液型の接着剤を調合し、光硬化型の歯
科用コンポジットレジンと組み合わせて、陶材と金属に
対する接着力を評価した。
C液 Bis−GMA 40 重量部 γ−MPS 30 〃 10−メタクリロイルオキシデシルジクロロホスフェート
15 〃 1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート 15 〃 カンファーキノン 1 〃 ベンゾイルパーオキサイド 1 〃 2,6−ジ−tert−ブチルフェノール 0.005 〃 D液 エタノール 94重量部 ベンゼンスルフィン酸ソーダ・2水和物 4 〃 N,N−ジエタノール−p−トルイジン 2 〃 実施例1において作製した陶材板とNi−Cr合金板を20
mmφ×20mmの円柱状のエポキシ樹脂に埋め込み、表面を
#1000のシリコン・カーバイド研磨紙で磨いて被着面と
した。C液とD液を等体積量ずつ混合した溶液を被着面
に塗布した後、ただちに空気を吹きつけてエタノールを
蒸発させた。次いで被着面上に内径5mmφ、高さ2mmのテ
フロン製リングを置き、このリング内に光硬化型歯科用
コンポジットレジン「フォトクリアフィルA」(クラレ
社製)を詰めて、ハロゲンランプを光源とする歯科用光
照射器(クイックライト)」(モリタ製作所社製)で40
秒間可視光線を照射し、硬化させた。テフロンリングを
除去してから、接着試料を直ちに37℃水中に浸漬し、1
日後に万能試験機(インストロン社製)で圧縮剪断接着
強度を測定した。陶材との接着では、陶材の破壊が起こ
り、接着強度は150kg/cm2であった。一方、Ni−Cr合金
との接着では、コンポジットレジンの破壊が起こり、接
着強度は220kg/cm2であった。

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)一般式 [上式において、R1は(メタ)アクリロイル基、ビニル
    基、メルカプト基およびエポキシ基からなる群から選ば
    れた官能基を少なくとも1個有する有機残基を表し、R2
    は水酸基、炭素数1〜5のアルキル基または炭素数1〜
    5のアルコキシ基を表し、R3およびR4はそれぞれ水酸基
    または炭素数1〜5のアルコキシ基を表す。] で表されるシランカップリング剤1重量部および (b)分子内に少なくとも1個のラジカル重合可能なオ
    レフィン性二重結合を有するオキシハロゲン化リン酸エ
    ステル化合物またはピロリン酸エステル化合物0.001〜5
    0重量部を構成要素とする歯科陶材用接着性組成物。
  2. 【請求項2】シランカップリング剤1重量部に対して20
    0重量部以内の範囲で揮発性溶剤または/およびラジカ
    ル重合可能なモノマーが加えられた特許請求の範囲第1
    項記載の歯科陶材用接着性組成物。
  3. 【請求項3】シランカップリング剤1重量部に対して20
    0重量部を越えない量のラジカル重合可能なモノマー、
    および該シランカップリング剤と該モノマーの合計量の
    10重量倍以内のフィラーが加えられた特許請求の範囲第
    1項記載の歯科陶材用接着性組成物。
  4. 【請求項4】重合開始剤が加えられてなる特許請求の範
    囲第1〜3項のいずれかに記載の歯科陶材用接着性組成
    物。
  5. 【請求項5】重合開始剤がスルフィン酸塩、アミンおよ
    び過酸化ベンゾイルからなる三元系開始剤である特許請
    求の範囲第4項記載の歯科陶材用接着性組成物。
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