JP2593728Y2 - パチンコ機の報知装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本考案は、パチンコ機の遊技盤に
装着される報知装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】パチンコ機の遊技盤に装着される報知装
置としては、取付基板の前面に、取付基板の前面側より
ランプカバーを覆設し、ランプカバーの背後に発光ラン
プをランプ用配線基板に装着して設けてなるものが公知
であり、このものは、発光ランプの点灯状態によりパチ
ンコ機の遊技状態等を報知するものである。そして、遊
技盤には、通常、複数種類の報知装置が配設されてお
り、これらを別個にまたは同時に点灯してパチンコ機に
おいて発生する様々な遊技状態を報知している。

【０００３】また、報知装置の取付基板を複数の領域に
分けてランプカバーを該複数の領域の各々に対応させて
配設することにより、遊技状態をより認識させやすく
し、また、取付基板やランプ用配線基板の個数を少なく
し、遊技盤裏面における配線作業を簡略化することがで
きるが、この時に、ランプカバーを隣接して配設する
と、隣り合う一方のランプが点灯し、他方のランプが消
灯している場合には、点灯しているランプの光が消灯し
ているランプカバーに反射するため、消灯しているラン
プカバーが光って遊技状態が識別しにくかった。

【０００４】なお、実開昭５５−１５６７７７号には、
ランプ基板と、ランプ基板に交換自在に設けられた複数
のランプと、ランプ基板の前面に取り付けられるベース
枠と、ベース枠に取り付けられてランプ毎に設けた複数
の筒材と、筒材の前面に位置する着色半透明なプレート
からなるパチンコ機の打球入賞装置における表示装置が
記載されている。

【０００５】このものは、ランプが点灯した場合、遮光
性を有する筒材によってランプの光を遮り、筒材の前面
からのみランプの光の放射を許容し、周囲との明暗度の
差を大きくしてランプの点灯状態を際立たせることで、
筒材の前面に配置したプレートに描かれた絵柄や数字を
鮮明に浮び出させるものである。しかしながら、このも
のは、ランプの光の放射を前方のみに許容すると共にラ
ンプの光が周囲に拡散するのを筒材で遮断するものであ
り、ランプカバーの前方並びに側方にランプの光を拡散
させて、ランプカバーの点灯状態を鮮明に表示させ、遊
技状態をより認識させやすくするものではない。

【０００６】

【考案が解決しようとする課題】本発明の目的は、遊技
盤面においてランプカバーを透過した光が前方及び周囲
に拡散すると共に隣り合うランプカバーに対して遮断
し、各ランプカバーの点灯状態を鮮明に表示させること
を可能とし、遊技状態をより認識させやすくするパチン
コ機の報知装置を提供する。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本考案のパチンコ機の報
知装置は、上記課題を解決するために、遊技盤の前面に
装着される取付基板と、該遊技盤面から前方に突出する
べく前記取付基板の前面に配置されると共に、内側に配
置したランプが発した光を前方並びに側方に透 過させて
前記ランプの点灯状態により遊技状態を報知する複数の
ランプカバーとを有し、各ランプカバーの内部に配置し
たランプから発せられた光を隣り合うランプカバーに対
して遮断する仕切り壁を前記取付基板の前面に設け、か
つ前記ランプカバーは、前記仕切り壁を除いた側方の一
部から前記光を開放するものであることを特徴とする。

【０００８】

【作用】ランプカバーの内部に配置したランプが点灯す
ると、遊技盤面においてランプカバーの前方並びに仕切
り壁を除いた側方の一部からランプの光がランプカバー
の前方並びに側方に透過して周囲に拡散され、その点灯
状態により遊技状態を報知する。また、取付基板の前面
に一体に設けられた仕切り壁が、各ランプカバーの内部
に配置したランプから発せられた光を、隣り合うランプ
カバーに対して遮断し、発光しているランプカバーより
発せられる光が、隣のランプカバーに反射することがな
く、ランプが点灯しているか否かを識別しやすいものと
する。

【０００９】

【実施例】以下、本考案の実施例を図面に基づいて詳細
に説明する。

【００１０】図１は、本発明のパチンコ機の報知装置１
の遊技盤２０に対して取付けた状態を示す概略の断面図
であり、図２は、パチンコ機の報知装置１の正面図であ
る。報知装置１は、遊技盤２０の正面側に取付けるられ
る取付基板２に対して、ランプカバー３，４及び５の各
々が取付基板２の正面側に取付けられ、ランプカバー
３，４，５の内部にはそれぞれ、ランプ１４が内在され
ている。

【００１１】本実施例においては、ランプカバー３，
４，５は、半透明の合成樹脂材よりなり、ランプカバー
３，４の色彩は黄色であり、ランプカバー５の色彩は赤
色であって、パチンコ機において発生する様々な遊技状
態を報知させるために異ならせている。

【００１２】取付基板２の仕切り壁６，７によって区切
られる領域の各々にはランプ挿通孔１１，１２，１３の
各々が設けられ、即ち、仕切り壁６，７の内側の中央に
ランプ挿通孔１１が、仕切り壁６の外側の中央にランプ
挿通孔１２が、仕切り壁７の外側の中央にランプ挿通孔
１３がそれぞれ穿設されている。

【００１３】そして、仕切り壁６の外側において、仕切
りカバー６の基部に隣接してランプカバー３を係止する
ための係止孔１８が設けられ、ランプ挿通孔１１を中心
として係止孔１８に対する位置にランプカバー３を取付
けるためのネジ孔２１とネジ孔２１の側方に位置決め用
の孔２２が穿設されている。

【００１４】また、仕切り壁６，７の内側において、仕
切りカバー６の基部に隣接してランプカバー５を係止す
るための係止孔２３と、仕切りカバー７の基部に隣接し
てランプカバー５を係止するための係止孔２４が設けら
れ、仕切り壁６，７の中間のランプ挿通孔１２の側方に
は、ランプカバー５を取付けるためのネジ孔２５が設け
られている。

【００１５】さらに、仕切り壁７の外側において、仕切
りカバー７の基部に隣接してランプカバー４を係止する
ための係止孔１９が設けられ、ランプ挿通孔１３を中心
として係止孔１９に対する位置にランプカバー４を取付
けるためのネジ孔２６とネジ孔２６の側方に位置決め用
の孔２７が穿設されている。

【００１６】なお、取付基板２の両外端縁には、遊技盤
２０に対する取り付け用の取付孔２８，２８が穿設され
ている。

【００１７】また、図１に示されるように、取付基板２
の裏面には、柱状の３つの脚部８，９，１０が一体に形
成され、中央に位置する脚部１０の先端面には、ランプ
用配線基盤１６の位置決め用の柱状突起２９が突設さ
れ、両側の脚部８及び９の先端面には、ランプ用配線基
盤１６を固定するネジ受け３０が各々形成されている。
なお、各脚部８，９，１０の長さは、遊技盤２０の厚み
に相当する程度の長さに形成されている。

【００１８】ランプカバー３は、図４及び図５に示され
るように、内部が中空の筐体であって、ランプカバー３
の正面側の内面及び内側側面の一部には、光拡散用の凸
状レンズ部３６が多数形成され、ランプカバー３の外形
を形成する周壁３２の一部が、取付基板２の仕切り壁６
に合致する合致部３２ａであり、また、ランプカバー３
の裏面の周壁３２に、取付基板２の係止孔１８に対応し
て係止片３３と、取付基板２のネジ孔２１に対応してネ
ジ受け３４と、取付基板２の孔２２に対応して位置決め
用の突起３５が形成されている。

【００１９】また、ランプカバー５は、図６及び図７に
示されるように、内部が中空の筐体であって、ランプカ
バー５の正面側の内面及び内側側面の一部においても、
光拡散用の凸状レンズ部３７が多数形成されいる。

【００２０】ランプカバー５の外形を形成する周壁３８
の一部は内方に向けて凸となった合致部３８ａ，３８ｂ
が形成され、合致部３８ａと合致部３８ｂとは左右対称
をなしている。そして、合致部３８ａが取付基板２の仕
切り壁６に合致し、また、周壁３８の一部の合致部３８
ｂが取付基板２の仕切り壁７に合致する。また、ランプ
カバー５の裏面の周壁３８には、取付基板２の係止孔２
３に対応して係止片３９と、取付基板２の係止孔２３に
対応して係止片４０と、取付基板２のネジ孔２１に対応
してネジ受け４１とが形成されている。

【００２１】なお、ランプカバー４は、ランプカバー３
の形状と左右対称をなしているので説明を省略する。

【００２２】取付基板２の脚部８，９，１０に対して取
付けられるランプ用配線基板１６は、図１及び図８に示
されるように、平板状の一方の面がプリント配線され、
取付基板２の脚部８，９，１０に対応してネジ孔４２，
４３及び位置決めようの孔４４が穿設されている。ま
た、ランプ用配線基板１６のプリント配線面にハンダ付
けされた導線ピン４５，４５，４５がプリント配線面と
反対側の面に突出され、各導線ピン４５に対してシリコ
ンゴムよりなるゴムソケット１５を備えたランプ１４，
１４，１４が差し込まれている。さらに、ランプ用配線
基板１６のプリント配線面に、パチンコ機の入賞装置等
を制御する図示していない制御回路基板に接続するため
のリード線４６の一端がハンダ付けされ、リード線４６
は他端に設けられたコネクタ４７により制御回路基板に
接続される。

【００２３】次に、ランプカバー３，４，５とランプ用
配線基板１６の取付基板２に対する取付けについて説明
すると、図８に示されるように、ランプカバー３の取付
基板２に対する取付けは、ランプカバー３の周壁３２の
合致部３２ａを取付基板２の仕切り壁６の外側方向より
互いの形状を合わせるようにして、ランプカバー３の位
置決め用の突起３５を取付基板の孔２２へ挿入すると共
に、ランプカバー３の係止片３３を取付基板の係止孔１
８へ挿入し、取付基板２の裏面側よりネジ４８を取付基
板２のネジ孔２１にねじ込むことにより、ランプカバー
３のネジ受け３４にネジ４８が螺着され、ランプカバー
３が取付基板２に固定される。なお、ランプカバー４の
取付基板２に対する取付けに関しては、ランプカバー４
の合致部を仕切り壁７の外側方向より互いの外形を合わ
せるする点が異なるだけあって、ランプカバー３の取付
基板２に対する取付け方法と、ほぼ同様なので説明を省
略する。

【００２４】ランプカバー５の取付基板２に対する取付
けは、ランプカバー５の周壁３８の合致部３８ａを取付
基板２の仕切り壁６の内側方向より互いの形状を合わせ
るようにすると共に、ランプカバー５の周壁３８の合致
部３８ｂを取付基板２の仕切り壁７の内側方向より互い
の形状を合わせるようにし、ランプカバー５の係止片３
９を取付基板の係止孔２３へ挿入し、ランプカバー５の
係止片４０を取付基板の係止孔２４へ挿入し、取付基板
２の裏面側よりネジ４９を取付基板２のネジ孔２５にね
じ込むことにより、ランプカバー５のネジ受け４１にネ
ジ４９が螺着され、ランプカバー５が取付基板２に固定
される。

【００２５】３個のランプ１４をゴムソケット１５によ
り着脱自在に装着したランプ用配線基板１６の取付基板
２に対する取付けは、ランプ用配線基板１６の位置決め
用の孔４４に対し、取付基板２の脚部１０の先端面に形
成された柱状突起２９を差し込んで位置決めし、ランプ
用配線基板１６のプリント配線面側よりネジ５０をラン
プ用配線基板１６のネジ孔４２に、また、ネジ５１をラ
ンプ用配線基板１６のネジ孔４３にねじ込むことによ
り、取付基板２の脚部８の先端面のネジ受け３０にネジ
５０が螺着され、取付基板２の脚部９の先端面のネジ受
け３０にネジ５１が螺着され、ランプ用配線基板１６が
取付基板２に固定される。ランプ用配線基板１６に装着
された３個のランプ１４の各々は、図１に示されるよう
に取付基板２の各ランプ挿通孔１１，１２，１３に各ラ
ンプ１４の発光部１７が取付基板２の裏面側より正面側
に挿通されて、ランプカバー３，４，５の各々に内在さ
れる。

【００２６】そして、取付基板２の両外端寄りに穿設さ
れた取付孔２８，２８に図示しないネジにより遊技盤２
０に対して報知装置１をねじ止め固定する。なお、遊技
盤２０には、ランプ用取付基板１６よりやや大きい透孔
５２が形成され、報知装置１を遊技盤２０に取付けた時
に、ランプ用取付基板１６のプリント配線面が遊技盤２
０の裏面の延長に近接する。

【００２７】次に、パチンコ機の報知装置１の作用につ
いて説明すると、例えば、ランプカバー５に内在されて
いるランプ１４が点灯し、ランプカバー３及び４に内在
されている各ランプ１４が消灯している場合であって
も、ランプカバー５とランプカバー３との間の仕切り壁
６及びランプカバー５とランプカバー４との間の仕切り
壁７の各々により、ランプカバー５より発光拡散される
光が遮断されるので、ランプカバー３及びランプカバー
４がランプカバー５よりの光によって反射して疑似的に
発光しているかのように見えることがなく、ランプが点
灯しているか否かを識別しやすいものとなる。

【００２８】即ち、発光しているランプカバーより発せ
られる光が、仕切り壁６及び７によって他のランプカバ
ーに反射することがないので、ランプカバーを隣接し、
各ランプカバーの色彩を異ならせて配置しても、個々の
色彩を鮮明に表示させることが可能となる。

【００２９】

【考案の効果】本考案のパチンコ機の報知装置によれ
ば、ランプの光が、遊技盤面から突出するべく配置した
複数のランプカバーの前方並びに仕切り壁を除いた側方
の一部から透過して周囲に拡散し、その点灯状態により
遊技状態を報知すると共に、仕切り壁が、ランプカバー
を透過する光を隣り合うランプカバーに対して遮断して
反射することがないので、各ランプカバーの個々の点灯
状態を鮮明に表示させることが可能となり、遊技状態を
より認識させやすくすることができる。

【００３０】隣り合うランプカバーをそれぞれ異なる色
彩とした場合であっても仕切り壁によって、隣のランプ
カバーの色彩が発光によって混り合うことがなく、各ラ
ンプカバーの色彩が鮮明に表示され、遊技状態をより認
識させやすくすることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の実施例に係るパチンコ機の報知装置を
遊技盤に取付けた状態を示す概略の断面図

【図２】本考案の実施例に係るパチンコ機の報知装置の
正面図

【図３】取付基板の正面図

【図４】ランプカバーの正面図

【図５】ランプカバーの一部を破断して示す側面図

【図６】別のランプカバーの正面図

【図７】図６のＡ−Ａ断面図

【図８】本考案の実施例におけるパチンコ機の報知装置
を分解して示す斜視図

【符号の説明】

１ 報知装置 ２ 取付基板 ３ ランプカバー ４ ランプカバー ５ ランプカバー ６ 仕切り壁 ７ 仕切り壁 ８ 脚部 ９ 脚部 １０ 脚部 １１ ランプ挿通孔 １２ ランプ挿通孔 １３ ランプ挿通孔 １４ ランプ １５ ゴムソケット １６ ランプ用配線基板 １７ 発光部 １８ 係止孔 １９ 係止孔 ２０ 遊技盤 ２１ ネジ孔 ２２ 孔 ２３ 係止孔 ２４ 係止孔 ２５ ネジ孔 ２６ ネジ孔 ２７ 孔 ２８ 取付孔 ２９ 柱状突起 ３０ ネジ受け ３１ ネジ受け ３２ 周壁 ３２ａ 合致部 ３３ 係止片 ３４ ネジ受け ３５ 突起 ３６ 凸状レンズ部 ３７ 凸状レンズ部 ３８ 周壁 ３８ａ 合致部 ３８ｂ 合致部 ３９ 係止片 ４０ 係止片 ４１ ネジ受け ４２ ネジ孔 ４３ ネジ孔 ４４ 孔 ４５ 導線ピン ４６ リード線 ４７ コネクタ ４８ ネジ ４９ ネジ ５０ ネジ ５１ ネジ ５２ 透孔

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.⁶，ＤＢ名) A63F 7/02

Claims (2)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 遊技盤の前面に装着される取付基板と、
   該遊技盤面から前方に突出するべく前記取付基板の前面
   に配置されると共に、内側に配置したランプが発した光
   を前方並びに側方に透過させて前記ランプの点灯状態に
   より遊技状態を報知する複数のランプカバーと、各ラン
   プカバーの内部に配置したランプから発せられた光を隣
   り合うランプカバーに対して遮断する仕切り壁を前記取
   付基板の前面に設け、かつ前記ランプカバーは、前記仕
   切り壁を除いた側方の一部から前記光を開放するもので
   あることを特徴とするパチンコ機の報知装置。
2. 【請求項２】 前記隣り合うランプカバーが、それぞれ
   異なる色彩とされている請求項１記載のパチンコ機の報
   知装置。