JP2593722Y2 - 集合住宅用インターホン装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本考案は集合住宅用インターホン
装置に係わり、特に室内機モニタテレビに映し出される
被写体角度の調整が容易な集合住宅用インターホン装置
の改良に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、集合住宅の玄関に設置されている
集合住宅用インターホン装置では、図３に示すように、
来訪者が特定の居住者の室番号を操作キーＦ’から入力
すると、室番号表示部Ｊにその室番号が確認表示され、
通話可能となる。このとき、来訪者を確認するために、
来訪者の顔が室内機モニタテレビに映し出される。

【０００３】固定式カメラが使用されているテレビモニ
タ付き集合住宅用インターホン装置の設置位置が不適当
な場合、来訪者の顔の一部しかモニタテレビに映し出さ
れないという不都合が生じる。このとき、玄関に設置さ
れている集合住宅用インターホン装置の玄関子機筐体を
開けて、パネルＫ面に取付けられているカメラ角度調節
ねじの頭部Ｌａを操作し、来訪者の顔が完全にモニタテ
レビに映し出されるよう調節する。

【０００４】集合住宅用インターホン装置に使用される
カメラ部は、図４（ａ）に示すように、カメラＡ’はカ
メラ支持板Ｍに固定され、更に、カメラ支持板Ｍには台
座Ｂ’が固定されている。この台座Ｂ’には、カメラ
Ａ’の旋回支点Ｏがあり、旋回支点Ｏは図４（ａ）の前
面から奥方向に達する軸（図示せず）によって玄関子機
筐体に支持されている。また、カメラ支持板Ｍの下端部
にはねじ穴Ｎが設けられ、パネルＫ面にその頭部Ｌａが
頭出しされているカメラ角度調節ねじＬと螺合してい
る。カメラ角度調節ねじＬは、パネルＫの穴Ｐに対して
螺合はしていない。

【０００５】設置位置が高すぎて来訪者の頭しかモニタ
テレビに映し出されないとき、玄関子機筐体を開けてパ
ネルＫ側からカメラ角度調節ねじＬの頭部Ｌａを左に回
転させると、図４（ｂ）に示すように、旋回支点Ｏを支
点にして、台座Ｂ’ごとカメラＡ’は下向きになり来訪
者の顔が完全に映し出される。反対に設置位置が低すぎ
て来訪者の胸より下がモニタテレビに映し出されると
き、カメラ角度調節ねじＬの頭部Ｌａを右に回転させる
と、図４（ｃ）に示すように、台座Ｂ’ごとカメラＡ’
は、旋回支点Ｏを支点にして上向きになり来訪者の顔が
完全に映し出される。

【０００６】

【考案が解決しようとする課題】上記従来のカメラＡ’
の旋回角度調整には、玄関子機筐体を開けてパネルＫ面
のねじの頭部Ｌａをドライバ等の工具により回転させね
ばならず、調整に時間がかかっていた。また、上下方向
の旋回はできるが、左右方向の旋回は困難であった。

【０００７】

【目的】本考案は上記従来の難点を解決するためになさ
れたもので、室内機モニタテレビに映し出される被写体
の範囲を容易に、上下左右調整可能な集合住宅用インタ
ーホン装置を提供することを目的とする。

【０００８】

【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本考案による集合住宅用インターホン装置では、
来訪者を撮像するカメラと、カメラの旋回支点を支持す
る支持支柱と、カメラを旋回させる旋回用支柱と、旋回
用支柱を動かすモータ部と、モータ部を駆動させるモー
タドライバと、来訪者が居住者を選択して呼出すと共に
旋回用支柱を動かすための操作テンキーと、操作テンキ
ーの旋回用支柱を動かすためのキー操作を検出しモータ
ドライバを制御するマイクロプロセッサとを有すること
によりカメラを旋回支点を支点として上下左右に旋回さ
せるものである。

【０００９】

【作用】本考案によれば、来訪者を撮像するカメラと、
カメラの旋回支点を支持する支持支柱と、カメラを旋回
させる旋回用支柱と、旋回用支柱を動かすモータ部と、
モータ部を駆動させるモータドライバと、来訪者が居住
者を選択して呼出すと共に旋回用支柱を動かすための操
作テンキーと、操作テンキーの旋回用支柱を動かすため
のキー操作を検出しモータドライバを制御するマイクロ
プロセッサとを有するので、来訪者が居住者を選択して
呼出す操作テンキーを、旋回用支柱を動かすための操作
テンキーとして使用し、カメラを上下左右に旋回させ、
来訪者を撮像するカメラの位置決めを容易に行うことが
できる。

【００１０】

【実施例】以下、本考案による集合住宅用インターホン
装置の実施例を図面を参照して詳述する。集合住宅の玄
関に設置されている集合住宅用インターホン装置は、図
１（ａ）、ｂ）および図２に示すように、来訪者を撮像
するカメラＡを有し、このカメラＡは台座Ｂに固定さ
れ、台座ＢにはカメラＡの旋回支点Ｃを支持する支持支
柱Ｄの端部がユニバーサルジョイントで取着され、ま
た、台座ＢにはカメラＡを旋回させる旋回用支柱Ｅが、
同様に端部がユニバーサルジョイントで取着され、旋回
用支柱Ｅはそれを動かすモータ部Ｇに連結されている。
モータ部Ｇは、上下駆動モータＧａと左右駆動モータＧ
ｂとの間で切換え可能である。来訪者が居住者を選択し
て呼出す操作テンキーＦは、また、旋回用支柱Ｅを動か
すための操作テンキーとしても機能する。モータ部Ｇは
それを駆動させるモータドライバＨに連結され、モータ
ドライバは、操作テンキーＦの旋回用支柱Ｅを動かすた
めのキー操作を検出しモータドライバＨを制御するため
にマイクロプロセッサＩに連結されている。

【００１１】以下に本考案による集合住宅用インターホ
ン装置の動作を説明する。来訪者が特定の居住者の室番
号を操作テンキーＦから入力すると、室番号表示部Ｊに
その室番号が確認表示され、通話可能となる。このと
き、来訪者を確認するために、来訪者の顔は室内機モニ
タテレビに映し出される。テレビモニタ付き集合住宅用
インターホン装置の設置位置が不適当な場合、例えば、
設置位置が低くすぎて来訪者の胸しかモニタテレビに映
し出されないとき、玄関に設置されている集合住宅用イ
ンターホン装置のパネルＫ面に取付けられている操作テ
ンキーＦの２を選択すると、マイクロプロセッサＩが操
作テンキーＦのカメラ角度調節信号を検出し、モータド
ライバＨに信号を送る。モータドライバＨは、上下駆動
モータＧａを駆動させ、上下駆動モータＧａに連結され
ている旋回用支柱Ｅを台座を介して押して、カメラを旋
回支点Ｃを支点にして上向きにし、来訪者の顔が完全に
モニタテレビに映し出される。

【００１２】反対に、設置位置が高すぎて来訪者の頭よ
り上しかモニタテレビに映し出されないときには、操作
テンキーＦの８を選択すると、同様にマイクロプロセッ
サＩが働き、上下駆動モータＧａに連結されている旋回
用支柱Ｅを台座を介してモータ部Ｇ方向に引いて、旋回
支点Ｃを支点にしてカメラＡを下向きにして、来訪者の
顔が完全にモニタテレビに映し出される。

【００１３】操作テンキーＦをカメラ角度調節用に切換
えるには、室番号を入力して通話状態に入った後はカメ
ラ角度調節用に切換わるように設定しても、または、玄
関子機筐体に隠しボタンを設けて、その隠しボタンを押
して切換えるように設定しても好適である。上下旋回角
度は、操作テンキーＦを押す回数で調節できる。

【００１４】また、図１（ｂ）では上下旋回動作を説明
したが、操作テンキーＦの４または６を操作するとモー
タ部Ｇは、上下駆動モータＧａから左右駆動モータＧｂ
に切換えられ、台座Ｂに、カメラＡを左右に旋回させる
支持支柱を設けることにより左右旋回調節にも好適に応
用できる。

【００１５】

【考案の効果】以上の実施例からも明らかなように、本
考案による集合住宅用インターホン装置では、工具を必
要とせずに、来訪者が居住者を呼出す操作テンキーを使
用して、カメラを旋回支点を支点にして上下左右に旋回
させることができ、カメラの位置決めを容易に行うこと
ができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案による集合住宅用インターホン装置の一
実施例を説明する図で、（ａ）は回路ブロック図、
（ｂ）はカメラ周辺部を説明する図である。

【図２】本考案による集合住宅用インターホン装置の正
面図である。

【図３】従来の集合住宅用インターホン装置の正面図で
ある。

【図４】（ａ）、（ｂ）、（ｃ）はいずれも、従来の集
合住宅用インターホン装置のカメラ周辺部を説明する図
である。

【符号の説明】

Ａ…カメラ Ｂ…台座 Ｃ…旋回支点 Ｄ…支持支柱 Ｅ…旋回用支柱 Ｆ…操作テンキー Ｇ…モータ部 Ｈ…モータドライバ Ｉ…マイクロプロセッサ

Claims (1)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】来訪者を撮像するカメラ（Ａ）と、前記カ
   メラの旋回支点（Ｃ）を支持する支持支柱（Ｄ）と、前
   記カメラを旋回させる旋回用支柱（Ｅ）と、前記旋回用
   支柱を動かすモータ部（Ｇ）と、前記モータ部を駆動さ
   せるモータドライバ（Ｈ）と、前記来訪者が居住者を選
   択して呼出すと共に前記旋回用支柱を動かすための操作
   テンキー（Ｆ）と、前記操作テンキーの前記旋回用支柱
   を動かすためのキー操作を検出し前記モータドライバを
   制御するマイクロプロセッサ（Ｉ）とを有することによ
   り前記カメラを前記旋回支点を支点として上下左右に旋
   回させることを特徴とする集合住宅用インターホン装
   置。