JPH0918861A - カメラ監視装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 カメラ装置の支持台が水平に保たれなくても
ＴＶカメラの撮像部を水平に保ち、常時良好な受像画面
を得る。 【構成】 カメラ装置１は被写体を撮像するためのＴＶ
カメラ２と、これを支持すると共に上下左右に向けるた
めの支持台３とからなる。支持台３の内部には、これが
設置された面の水平面に対する前後左右の傾きを検知す
る傾きセンサー４、５と、ＴＶカメラ２が支持台３の基
準位置に対して左右に移動している角度を検知する角度
センサー６と、角度センサー６と傾きセンサー４、５と
から得られた出力信号に応じて、レンズ７及び撮像素子
回路８からなる撮像回路９を回転させる回転台１１とが
取り付けられている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、カメラ監視装置に関
し、特にＴＶカメラにより撮像された被写体の表示装置
における受像画面が改善されたカメラ監視装置に関す
る。

【０００２】

【従来の技術】従来より、ＴＶカメラにより被写体を撮
像し、その受像画面を表示部で表示するカメラ監視装置
としては、玄関テレビドアホン、監視カメラ、テレビ電
話等がある。図４は従来のカメラ監視装置を示す概略構
成図である。図４に示すように、従来のカメラ監視装置
は、被写体を撮像するＴＶカメラ３３とそれを支持する
支持台３５とからなるカメラ装置３１と、撮像された被
写体の受像画面を映出するためのモニタ３４を備えた表
示装置３２と、カメラ装置３１と表示装置３２とを接続
するケーブル３６とから構成されている。従って、カメ
ラ装置３１のＴＶカメラ３３で撮像された被写体の映像
は、表示装置３２に入力され得る映像信号に変換されて
ケーブル３６を介して表示装置３２のモニタ３４に被写
体の映像が受像画面として表示される。カメラ装置３１
の支持台３５は、ＴＶカメラ３３を上下左右のみなら
ず、あらゆる方向に向けることができる。

【０００３】ところで、このように構成された従来のカ
メラ監視装置は、支持台３５を設置する面が水平面であ
れば、ＴＶカメラ３３を上下左右に動かしても表示装置
３２のモニタ３４に表示される受像画面は傾きがなく、
良好な画面が得られる。しかし、支持台３５を設置する
面が傾いていると、ＴＶカメラ３３も被写体に対して傾
いた状態で撮像するため、表示装置３２のモニタ３４に
表示される受像画面も傾いて表示される。そこで、これ
を防止するために、図５に示す如く支持台３５の底面に
スペーサ３７を挿入したり、支持台３５の底面に高さ調
節用の調節ネジがある場合は、その調節ネジを調整して
平面を保持する必要があった。

【０００４】また、カメラ装置３１を上下左右に動かし
た際に、スペーサ３７が外れたり、支持台３５がずれる
ことがあり、カメラ装置３１を上下左右に動かす毎に再
調整する必要があった。カメラ監視装置を他の場所へ移
動した場合にも同様に調整しなければならなかった。さ
らに、カメラ装置３１の支持台３５をそのまま壁面や天
井に取り付けると、受像画面が９０度や１８０度に傾い
た状態になってしまうため、壁面や天井に取り付けるの
に別の取付板を準備する必要があった。

【０００５】特開昭５９−１２３３８６号公報には、画
像モニタ時においては撮像時の角度にかかわらず常に正
立した画像の観察を可能ならしめる電子映像カメラシス
テムが提案されている。この電子映像カメラシステム
は、カメラ側の角度センサに依って測定すると共に測定
情報を映像信号に多重するかまたは別の情報に変換し、
静止画像のモニタ時には角度情報に基づいてモニタ画面
を回動させることにより、正立した画像の観察を可能と
したものであるが、次のような欠点がある。すなわち、
１）モニタ画面を回動させるため、専用の画像モニタが
必要である、２）カメラ側の角度情報を画像モニタに伝
送する必要がある等の不都合がある。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】従って、上述したよう
な従来のカメラ監視装置の支持台では、設置面が傾いて
いる場合は、支持台の底面にスペーサを入れ水平に保つ
か、或いは、支持台の底面のコーナー部に設けられた高
さ調整用の調節ネジを動かして水平を保たなければなら
ないという不都合がある。さらに、カメラ装置を上下に
動かしたり左右に回転させる毎にスペーサが外れたり支
持台がずれることがあり、再調整をしなければならない
という煩わしさがあった。また、カメラ装置を別の場所
へ移動した場合も同様に再調整する必要があった。

【０００７】あらゆる向きにＴＶカメラを調整できる支
持台では、カメラ装置を上下に動かしたり左右に回転さ
せる毎にカメラ装置の位置を調整して水平を維持する必
要があった。更には、壁面や天井にカメラ装置を取り付
ける場合は、別の取付板を用意せねばならないという問
題があった。

【０００８】本発明は、上記従来の課題を解決するため
になされたものであり、カメラ装置の支持台が水平に保
たれなくてもＴＶカメラの撮像部を水平に保ち、常時良
好な受像画面を得ることができ、さらに支持台を直接壁
面や天井に取り付けてもＴＶカメラの撮像部を回転させ
て被写体に対して水平に撮像し、良好な受像画面を得る
ことのできるカメラ監視装置を提供することを目的とす
る。

【０００９】

【課題を解決するための手段】請求項１の発明は、被写
体を撮像するための撮像部を内蔵したＴＶカメラと、該
ＴＶカメラを支持すると共に該ＴＶカメラを上下左右に
向けるための支持台と、撮像された被写体の映像を入力
信号に変換して出力するための変換手段と、該入力信号
を映出して受像画面を表示するための表示装置とを備え
たカメラ監視装置において、さらに、前記ＴＶカメラが
前記支持台の基準位置に対して左右に移動している角度
を検知する角度検知手段と、前記支持台が設置された面
の水平面に対する前後左右の傾きを検知する傾き検知手
段と、前記角度検知手段と前記傾き検知手段とから得ら
れた情報に基づいて前記ＴＶカメラの撮像部を被写体に
対して水平に保つように当該撮像部を回転させるための
回転手段とを備えたことを特徴とするカメラ監視装置で
ある。

【００１０】請求項２の発明は、請求項１において、前
記回転手段のＯＮ／ＯＦＦ切り換えを行うための切り換
え手段を備えたことを特徴とするカメラ監視装置であ
る。

【００１１】請求項３の発明は、請求項１又は２におい
て、前記回転手段の回転角度を設定するための設定手段
と、該設定手段により設定された回転角度以上に傾いた
面に前記支持台が設置されていると前記角度検知手段及
び前記傾き検知手段が検知した場合に、その状況を周知
させるための周知手段とを備えたことを特徴とするカメ
ラ監視装置である。

【００１２】請求項４の発明は、請求項１〜３の何れか
１項において、前記回転手段が前記ＴＶカメラの撮像部
を被写体に対して３６０度回転可能にするための回転ス
イッチを設けたことを特徴とするカメラ監視装置であ
る。

【００１３】

【作用】請求項１記載のカメラ監視装置によれば、ＴＶ
カメラを上下左右に向きを変えたり、設置場所を変えて
も、ＴＶカメラの撮像部を回転させる回転手段は、角度
検知手段と傾き検知手段とから得られた情報に基づい
て、ＴＶカメラの撮像部を被写体に対して自動的に水平
に保つ。

【００１４】請求項２記載のカメラ監視装置によれば、
ＴＶカメラの撮像部を回転させる回転手段ののＯＮ／Ｏ
ＦＦ切り換えを行うための切り換え手段を備えているの
で、受像画面の選択が行える。

【００１５】請求項３記載のカメラ監視装置によれば、
ＴＶカメラの撮像部の回転角度を設定するための設定手
段により設定された回転角度以上に傾いた面に支持台が
設置されると、周知手段により支持台の設置状況が使用
者に知らされる。

【００１６】請求項４記載のカメラ監視装置によれば、
回転手段がＴＶカメラの撮像部を被写体に対して３６０
度回転させるための回転スイッチが設けられているの
で、壁面や天井に支持台を取り付けても、撮像部を回転
させるだけで受像画面を水平にすることができる。

【００１７】

【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。本発明にかかるカメラ監視装置は、外観上、図４
の概略構成図に示される従来のカメラ監視装置と同様で
あるが、本発明はカメラ装置の内部に特徴がある。図１
は、本発明にかかるカメラ監視装置のカメラ装置の分解
斜視図であり、図２は図１のカメラ装置を示すブロック
図である。図１及び図２に示すように、カメラ装置１は
被写体を撮像するための撮像部を内蔵したＴＶカメラ２
と、このＴＶカメラ２を支持すると共にＴＶカメラ２を
上下左右に向けるための支持台３とから構成される。支
持台３の内部には、この支持台３が設置された面の水平
面に対する前後左右の傾きを検知する傾きセンサー４、
５が、相互に直角となるように取り付けられている。

【００１８】従って、センサー４は左右方向の傾きを検
知する一方、センサー５は前後方向の傾きを検知するよ
うになっている。すなわち、支持台３が水平面に設置さ
れている時を基準として、ある面に設置された支持台３
が前後左右に傾くと、傾きセンサー４、５はその傾きに
応じた信号を出力するようになっている。さらに、支持
台３の内部には、ＴＶカメラ２が支持台３の基準位置に
対して左右に移動している角度を検知する角度センサー
６も設けられている。

【００１９】ＴＶカメラ２は、被写体を撮像するための
レンズ７と該レンズ７で撮像した映像を取り込む撮像素
子回路８とで構成された撮像回路９と、撮像信号の制御
や受像画面を表示するための表示装置への入力信号に変
換する制御回路１０とを具備している。さらに、ＴＶカ
メラ２には、角度センサー６からの出力信号と傾きセン
サー４、５により出力される傾きに応じた信号とによっ
て、撮像回路９を回転させる回転台１１が取り付けられ
ている。

【００２０】このように構成されたカメラ装置１によれ
ば、支持台３が傾いた面に置かれても角度センサー６と
傾きセンサー４、５とから出力された信号に基づいて、
回転台１１は撮像回路９を回転させ、被写体に対して撮
像部を自動的に水平に保つ。その結果、表示装置のモニ
タに表示される受像画面は傾きがなく良好な画面を得る
ことができる。すなわち、ＴＶカメラ２の向きを変えた
り、設置場所を変えた場合でも同様にＴＶカメラ２内部
の撮像回路９を自動的に水平に保つことができる。

【００２１】また、本発明のカメラ装置１においは、Ｔ
Ｖカメラ２の撮像回路９を被写体に対して水平に保つ働
きをする回転台１１をＯＮ／ＯＦＦに切り換える切換ス
イッチ（図示せず）が、傾きセンサー４、５及び角度セ
ンサー６と回転台１１との間に設けられ、受像画面を選
択できるようにしてある。

【００２２】上述したようにＴＶカメラ２の撮像回路９
は回転台１１により回転し、被写体に対して撮像部を水
平に保とうとするが、ＴＶカメラ２には、回転台１５に
撮像回路９の回転角度を設定するための設定スイッチ
（図示せず）が配設されると共に、該設定スイッチによ
り設定された回転角度以上に傾いた面に支持台３が設置
されていると傾きセンサー４、５及び角度センサー６が
検知して信号を出力した場合に、警報を発して周囲の人
に知らしめるためのブザー１２及びランプ１３も取り付
けられている。従って、ＴＶカメラ２を支持している支
持台３が設定スイッチにより設定された角度以上の傾い
た面に設置され場合に、ブザー１２及びランプ１３で使
用者に知らせることで、カメラ装置１の倒れや落下を未
然に防止することができる。

【００２３】さらに、ＴＶカメラ２には、その撮像回路
９を回転させる回転台１１を３６０度回転可能とするた
めの回転スイッチ（図示せず）が設けられている。この
ように構成されたＴＶカメラ２は支持台３を直接壁面や
天井に取り付けても回転スイッチによって回転台１１が
撮像回路９を回転させて、被写体を水平に映すことがで
き、壁面や天井に取り付けるために別の取付板を用意し
なくても簡単に良好な受像画面を得ることができる。ま
た、机や棚等の水平面上に支持台３を置いても回転スイ
ッチにより回転台１１が撮像回路９を回転させて、任意
の傾いた受像画面を得ることもできる。

【００２４】図３は本発明にかかるカメラ監視装置のフ
ローチャートである。先ず、カメラ監視装置が作動する
と、回転スイッチがあるか否か判断され（Ｓ１）、回転
スイッチある場合には（Ｙ）、回転スイッチが押されて
いるか否か判断される（Ｓ２）。回転スイッチが押され
ている場合（Ｙ）、回転台により撮像回路を回転させ
る。なお、Ｓ２において回転スイッチが押されていない
場合（Ｎ）、再度回転スイッチが押されているか否か判
断される。次に回転スイッチが離れたか否かが判断され
（Ｓ４）、離れている場合（Ｙ）、回転台を停止させ
る。Ｓ４で回転スイッチが離れていない場合（Ｎ）、あ
るいは回転台を停止させた後はＳ２に帰還する。

【００２５】一方、Ｓ１において、回転スイッチがない
と判断された場合（Ｎ）、傾きセンサー及び角度センサ
ーからの信号があるか否か判断される（Ｓ６）。そし
て、各センサーからの信号があった場合（Ｙ）、切り換
えスイッチがＯＮにされたか否かが判断され（Ｓ７）、
ＯＮの場合（Ｙ）、続いて設定スイッチがＯＮにされた
か否かが判断される（Ｓ８）。設定スイッチがＯＮにさ
れていれば（Ｙ）、カメラ装置の傾きがその設定値より
大きいか否かが判断され（Ｓ９）、大きいと判断される
と（Ｙ）、ブザーが鳴動すると共にランプが点灯する
（１０）。その後、上記Ｓ６に帰還する。なお、Ｓ６に
おいて各センサーからの信号がない場合（Ｎ）、及びＳ
７において切り換えスイッチがＯＮになっていない場合
（Ｎ）も上記Ｓ６に帰還する。また、Ｓ８において設定
スイッチがＯＮになっていない場合（Ｎ）、及びＳ９に
おいてカメラ装置の傾きがその設定値よりも大きくない
場合（Ｎ）は、回転台が撮像回路を被写体に対して水平
になるまで回転させる（Ｓ１１）。そして上記Ｓ６に帰
還する。

【００２６】

【発明の効果】請求項１記載のカメラ監視装置によれ
ば、ＴＶカメラを上下左右に向きを変えたり、支持台を
設置する場所が水平でなく傾いていても、回転手段が、
角度検知手段と傾き検知手段とから得られた情報に基づ
いてＴＶカメラの撮像部を回転させ、ＴＶカメラの撮像
部を被写体に対して自動的に水平に保つため、その都度
調整しなくても常時良好な受像画面を得ることができ、
設置場所を選ぶ必要がなくなる。

【００２７】請求項２記載のカメラ監視装置によれば、
ＴＶカメラの撮像部を回転させる回転手段ののＯＮ／Ｏ
ＦＦ切り換えを行うための切り換え手段を備えることに
より、受像画面の選択が行え、使用性の向上を図ること
ができる。

【００２８】請求項３記載のカメラ監視装置によれば、
ＴＶカメラの撮像部の回転角度を設定するための設定手
段により設定された回転角度以上に傾いた面に支持台が
設置されると、支持台の設置状況を使用者に知らせる周
知手段が設けられているので、カメラ監視装置の倒れや
落下を未然に防止することができ、安全性の向上を図る
ことができる。

【００２９】請求項４記載のカメラ監視装置によれば、
回転手段がＴＶカメラの撮像部を被写体に対して３６０
度回転させるための回転スイッチが設けられているの
で、壁面や天井に支持台を取り付けても、撮像部を回転
させるだけで受像画面を水平にすることができ、支持台
を直接壁面や天井に取り付けることができ、壁面や天井
取り付け用の取付板が不要となり取り付け構造を簡単に
することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明にかかるカメラ監視装置のカメラ装置を
示す分解斜視図である。

【図２】図１のカメラ装置のブロック図である。

【図３】本発明にかかるカメラ監視装置のフローチャー
トである。

【図４】従来のカメラ監視装置の概略構成図である。

【図５】従来のカメラ監視装置の設置例を示す説明図で
ある。

【符号の説明】

１ カメラ装置 ２ ＴＶカメラ ３ 支持台 ４ 傾きセンサー ５ 傾きセンサー ６ 角度センサー ７ レンズ ８ 撮像素子回路 ９ 撮像回路 １０ 制御回路 １１ 回転台

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 被写体を撮像するための撮像部を内蔵し
   たＴＶカメラと、該ＴＶカメラを支持すると共に該ＴＶ
   カメラを上下左右に向けるための支持台と、撮像された
   被写体の映像を入力信号に変換して出力するための変換
   手段と、該入力信号を映出して受像画面を表示するため
   の表示装置とを備えたカメラ監視装置において、さらに
   前記ＴＶカメラが前記支持台の基準位置に対して左右に
   移動している角度を検知する角度検知手段と、前記支持
   台が設置された面の水平面に対する前後左右の傾きを検
   知する傾き検知手段と、前記角度検知手段と前記傾き検
   知手段とから得られた情報に基づいて前記ＴＶカメラの
   撮像部を被写体に対して水平に保つように当該撮像部を
   回転させるための回転手段とを備えたことを特徴とする
   カメラ監視装置。
2. 【請求項２】 前記回転手段のＯＮ／ＯＦＦ切り換えを
   行うための切り換え手段を備えたことを特徴とする請求
   項１記載のカメラ監視装置。
3. 【請求項３】 前記回転手段の回転角度を設定するため
   の設定手段と、該設定手段により設定された回転角度以
   上に傾いた面に前記支持台が設置されていると前記角度
   検知手段及び前記傾き検知手段が検知した場合に、その
   状況を周知させるための周知手段とを備えたことを特徴
   とする請求項１又は２記載のカメラ監視装置。
4. 【請求項４】 前記回転手段が前記ＴＶカメラの撮像部
   を被写体に対して３６０度回転可能にするための回転ス
   イッチを設けたことを特徴とする請求項１〜３の何れか
   １項記載のカメラ監視装置。