JP2593562Y2 - 木造建築用の軸組構造及び軸組具 - Google Patents

木造建築用の軸組構造及び軸組具

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JP2593562Y2 JP1993043909U JP4390993U JP2593562Y2 JP 2593562 Y2 JP2593562 Y2 JP 2593562Y2 JP 1993043909 U JP1993043909 U JP 1993043909U JP 4390993 U JP4390993 U JP 4390993U JP 2593562 Y2 JP2593562 Y2 JP 2593562Y2
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は木造建築用の軸組具に関
する。
【0002】
【従来の技術】一般に日本の木造建築においては構造材
の組み立てには独特の軸組工法が用いられ、特に複雑な
凹凸形状を嵌合するための木口の加工が行われており、
これらの仕口加工には高度に熟練した技能が求められ
る。また在来の軸組構造の単純化や作業性の向上、コス
ト低減等の為に金具を用いて「重ね継ぎ」、「相継
ぎ」、「組み合わせ継ぎ」、「突付け継ぎ」等の軸組を
行うことも数多く試みられているが、これらの補強金具
使用の軸組では土台や根太、或いは柱や梁等の接合部に
多量でしかも複雑な構造の金具と多量のボルトを使用し
ている現状である。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】しかし従来の伝統的な
軸組工法では既述のように複雑な仕口加工を要するの
で、その作業には高度な熟練を要するため人手不足をも
たらすほか、多くの人手を要するためにコスト高や工期
の遅れ等の問題があり、組み立て作業も複雑で軸組時の
トラブルも多い。また建築金具を用いた軸組でも多量の
複雑な構造の金具や帯板を用い、多数のボルト類を用い
るので工期の面でも充分な改善が図られているとは言い
がたく、軸組の精度や取り扱い作業性の面でも不十分で
ある。この考案はこれらの諸問題を解決すると共に、軸
組具の製作を容易となしまた軸組み作業性のよい軸組具
を提供しようとするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めの本考案の軸組構造は、柱状の受部材1の側面に対し
て交差する方向に柱状の交差部材2の端面を突き合わ
せ、受部材1と交差部材2の軸組面に形成した凹状の切
込部に単一の軸組具4の端部を挿入することにより受部
材1と交差部材2を軸組み固定する構造において、受部
材1又は交差部材2のいずれか一方又は両方の切込部を
底面が両側端側から谷形の円弧状をなす縦方向のあり溝
状の挿入孔13とし、該挿入孔13とし、該挿入孔13
の上方又は上部表面側を軸組具4のあり状の突起部9を
上記挿入孔13に挿脱する開放部としたことを特徴とし
ている。また軸組具4は側面と端面を交差状に突き合わ
せた柱状の受部材1と交差部材2の軸組面に相対応して
形成された切込部に両端を挿入して両部材1,2を軸組
固定する軸組具4において、該軸組具4の少なくとも一
端をあり状の突起部9とし、該突起部9の下端面が両側
端側から山形の円弧状をなすことを第1の特徴としてい
る。さらに軸組具4の第2の特徴は突起部9の反対側を
交差部材2の切込部に挿入して交差部材2を上下方向に
係止して支持するフックプレート3とし、突起部9の上
端を叩き込み可能な偏平面9fにするとともに、フック
プレート3の上端面3eを該偏平面9fより段差を設け
て低くした点にあり、第3の特徴はフックプレート3の
基端側で突起部9の下部に設けた接当面3bの下方に、
前方に切欠した逃げ面3cを形成した点にある。
【0005】
【作用】上記軸組構造においては、受部材1と交差部材
2の突き合わせ面における切込部に、軸組具4が上方よ
り挿入されて両部材が固定され、特に両部材1,2の少
なくとも一方の部材の切込部のあり溝状の挿入孔13に
軸組具4のあり状の突起部9が嵌入されるので、両部材
3側は左右及び下向きに規制されて三方向に固定され、
あり溝とありの底部は相互に嵌合し合う円弧状をなして
いるので、支えられる側の部材1又は2の荷重が強固に
安定的に受け止められるとともに、あり溝の形成がミー
リングカッター等により容易に加工できる。
【0006】また軸組具4を受部材1に形成した挿入孔
13,係止孔13aに挿入するときは、突起部9上端に
形成した偏平面9fを押圧するか、又はハンマーを用い
て叩き込むことにより、フックプレート3を傷めること
なく的確且つ迅速に挿入できる。さらにフックプレート
3の上端面3eは軸組み後に交差部材2の表面に突出し
ないので、該交差部材2の表面に床板(不図示)等を敷
設する場合に便利である。またフックプレート3の基端
側下方に形成された逃げ面3cにより、軸組み時にコン
クリート基礎等下方の支持部材との接触を回避できる。
【0007】
【実施例】本考案の実施例を図面に基づき説明する。図
1は建物の基礎部分の両側に対向して構築されるコンク
リート基礎W上に横設した一対の受部材(土台)1,1
間に、適数本の交差部材(根太)2を所定間隔をおいて
交差状に軸組みする例を示し、受部材1,1の軸組面1
aに対し、交差部材2の木口(端面又は軸組面)5が押
接され、軸組具4の基端部を受部材1側の内側面に挿入
したフックプレート3のフック状突出端(フック)3a
を、交差部材2の木口に設けた切込部であるスリット6
に挿入させ、交差部材2側に貫通させたボルト21をフ
ック4に係止させて接合するものである。
【0008】上記軸組具4は図2(a)〜(b)に示す
ように、フックプレート3の基端側の上部に該フックプ
レート3の厚さよりも広巾な両側面9a,9aを所定の
長さに有するあり状断面の突起部9を一体的に設け、金
属或いはFRP等プラスチック又はセラミック材等で強
度を有するように一枚状に一体成形されており、フック
プレート3の先端をフック3aとするように、先端上部
に少なくとも先端側内面8aが傾斜したV字形のボルト
落とし込み用の溝8を形成しており、フックプレート3
の上端面3eは前記突起部9上部に形成した偏平面9f
よりやや低くなるように段差を設けるとともに、上記突
起部9の底面は半円弧状の受面9bとなし、且つ後端面
には前記突起部9の巾Hより広巾でその外周面と曲面9
cで連なる係合用の鍔部11を相似形状となるように形
成している。
【0009】また突起部9の前端面9dとフックプレー
ト3の後端部が受部材1に接当する接当面3bとの間に
は、後述する交差部材2の木口面5の締め付け代として
僅かな間隙Sが形成されている。またフックプレート3
の前記接当面3bの下側縁は図2(a)点線に示すよう
に、受部材1の高さがフックプレート3の全高より低い
場合に、受部材1の側方に突出するコンクリート基礎W
部分に接当しないように切欠した逃げ面3cを設けて、
フックプレート3が種々な条件下においても広く便利に
用いることができるようにしている。さらに上記構成し
た軸組具4は突起部9の両側面9a,9aに凹孔9eを
設けると共に、フックプレート3の外周縁は肉厚部とし
たまま、内側面を肉薄部3dに形成して軽量化を図り取
り扱い易くしている。尚上記肉薄部3d部分はフックプ
レート3が大型となる場合には開孔部にしてもよい。
【0010】上記軸組具4に対し受部材1の軸組面1a
にはその上方から上記突起部9を嵌合する平断面があり
溝状をなす挿入孔13が穿設されると共に、該挿入孔1
3の奥部には鍔部11と同一厚みの縦長で半円形の係止
孔13aが穿設され、挿入嵌合される突起部9と鍔部1
1が嵌合状態のまま下降スライドできるように下方に向
かって延びている。また上記係止孔13aと受部材1の
軸組面1aとの間に残された所定肉厚の係合部14は、
フックプレート3を下限位置まで下降スライドさせるの
を許容できるように設けられており、その底面は前述し
た突起部9の底面9bに沿ったアールを形成し、係止孔
13aの底面と共にフックプレート3の突出端(フック
3a)に加わる荷重の受け面となっている。そして上記
挿入孔13の上方は突起部9を上方から挿入し又は軸組
面側から挿脱できるような開放部となっており、最終的
には挿入孔13内に突起部9が下向きにスライドされな
がら挿入嵌合される構成となっている。
【0011】上記のような挿入孔13,係止孔13aの
受部材1への加工は、例えば図6に示すような鍔部11
と同一円形状のカッター40に、突起部9と同形のカッ
ター41を同一心的に一体形成するか、或いはこれらカ
ッター40,41を格別に形成して回転軸42に重ねて
取り付け構成したミーリングカッターMにより、受部材
1の一側から他側へ所定長さだけ移動させることにより
一工程で簡単に切削加工できる利点がある。上記切削加
工において突起部9の曲面9cのアールは係合可能な範
囲でより大きくすることにより、挿入孔13内面の加工
を損なうことなく良好な切削加工をすることができるも
のである。上記構造に対し、交差部材2の木口面5には
前記フックプレート3を挿入嵌合せしめる同一厚みのス
リット6が丸ノコ等で縦方向に切削形成され、さらに交
差部材2には前記フックプレート3のボルト落とし用の
溝8の底部と、その下方に穿設したボルト孔10と対応
する横断方向のボルト孔18,19が貫通するように穿
設されている。
【0012】上記構造による軸組方法は、先ず図3
(a)に示すように受部材1の上方から突起部9と鍔部
11を、受部材1の挿入孔13並びに係止孔13aに夫
々挿入して下限位置まで下向きにスライド下降させるこ
とにより、係合部14に係止させてフックプレート3を
受部材1側に固定する。続いて上段のボルト孔18にボ
ルト21を挿通した状態で、フックプレート3を交差部
材2のスリット6に嵌合させながら、木口面5を上方か
ら受部材1の軸組面1aに沿って下降させると、ボルト
21がフック3aの溝8に収容されながら下降する。こ
のときボルト21がフック3aの溝8の先端側内面8a
に案内されながら、交差部材2を受部材1側に押接締着
するように作用する。
【0013】また突起部9の端面9dとフックプレート
3の接当面3bとの間の間隙Sは、交差部材2と受部材
1との締め付け代となるから、端面9dが交差部材2の
木口面5に接当することなく両者の押接接合は具合よく
行なわれる。上述動作により交差部材(根太)2が横設
された受部材(土台)1,1に夫々突設されたフックプ
レート3,3間で位置決めが行われた後、ボルト孔19
及び10に2本目のボルト22を挿通して締め付け固定
することにより軸組が完了されることとなる。
【0014】図4は本考案実施例における軸組具4を用
いて、柱及び梁を受部材(柱)1並びに交差部材(梁)
2として軸組みする使用例を示すものであり、この場合
には受部材1に穿設される挿入孔13,係止孔13aは
該両孔の上方に側方から鍔部11が挿入可能な誘導孔1
5を穿設した後で加工されるものであり、これによる軸
組み作業は軸組具4の鍔部11及び突起部9を同図
(a)の点線で示すように誘導孔15内に挿入した後、
下降スライドさせて軸組具4の位置決めを行い、前述し
たと同様な作業で交差部材2を軸組みするものである。
【0015】次に図1に示す受部材(土台)1に交差す
る土台としての交差部材1bを軸組みする軸組具4aに
ついて図5において説明する。この軸組具4aは例えば
コンクリート基礎W上に横設支持される受部材1と交差
部材1bの接合面を的確且つ迅速に軸組みする際に使用
できるように製作したものであり、本体25の平行な両
側面26,26の上部は平坦面27となすと共に、下部
は滑らかな円弧面28に形成し、長手方向の両端部には
本体25の側面26に滑らかな曲面29で連なる広巾な
鍔部11を設けて構成し、鋳造或いはプラスチック射出
成形等の手段により容易に製作されている。また本体2
5には適数の凹部30を設けて剛性の向上と軽量化を図
り取り扱い易くしている。
【0016】他方、受部材1と交差部材1bの互いに対
向する軸組面1b,1bにはその側面から上記軸組具4
aの長さの半分に相当する深さで、且つ本体25及び鍔
部11が摺合状態に上方からスライド下降して埋設され
るように嵌合する本体25の挿入孔13と、鍔部11の
係止孔13aが既述した本考案実施例と同様な加工手段
により形成される。
【0017】上記構造による軸組み方法は図5(b)に
示すように、受部材1と交差部材1bとの軸組面1b,
1bを突き合わせた状態で形成される挿入孔13,13
に、軸組具4aを上方から押し込み或いは叩き込こんで
挿入することにより、本体25部分が両者を強固に連結
するとともに、鍔部11が曲面29を介して的確に締め
寄せて位置決めができるようにしている。従って上記軸
組具4aによれば特にコンクリート基礎上に横設され
て、下方から支持されるような土台を互いに交差状に接
合したり、直列状に連結接合する場合に極めて簡単な作
業で容易に接合することができ、またその接合を的確で
強固に行うことができると共に、土台への挿入孔の加工
は既述した軸組具4の突起部と同様な刃物並びに加工手
段によって、能率よく工場生産により行うことができる
特徴がある。
【0018】
【考案の効果】以上のように構成される本考案によれば
以下のような技術的効果を奏するものである。 (1)加工費の節減と工期の短縮化ができる。土台や根
太また柱や桁、梁等の仕口加工が単純化され且つ全て機
械加工によって行うこと及びプレカットが可能なため
に、作業に熟練を必要とせず軸組みも簡単で迅速化され
るほか、加工費や軸組みの人件費の節減、後期の大幅な
短縮化が可能となる。また上記機械加工の際には挿入孔
並びに係止孔の切削加工は、両者の加工が単一のミーリ
ングカッター等により一側から同時に能率よく一挙に切
削加工でき、工場において仕口加工の自動化が容易とな
る。さらに前記突起部と鍔部とは滑らかな曲面で連設形
成すると、上記挿入孔カッターの形状が緩やかとなり、
係止部に充分な強度を有しながらその曲面によって軸組
具の位置決めをより的確に行うことができる。その他軸
組構造が簡単なので解体も容易で部材の再利用度も高く
なる。 (2)軸組具の製作が容易であると共に数が少なくてす
み、構造材の寸法及び仕口加工の種類が少なくなるので
構造材の規格化が容易となる。即ち軸組具のパターン、
寸法を規格化することにより、仕口加工が単純で単一と
なり、加工機械設備に対する投資が少なくて済む上に、
規格部材の在庫管理が容易となり、受注から納入までの
納期を短縮化することができる。また規格化された構造
材は在庫管理及びコストの把握が容易となり、部材数が
多く、部材見積りに時間がかかっていたのを従来の方法
に比較して瞬時の内に見積りを行うことができる利点が
ある。また軸組具はフックプレートに突起部を充分な強
度をもたせて一枚状に一体形成することにより、取り扱
い易く量産に適する廉価な軸組具を提供することができ
る。 (3)接合部の木材断面の破壊欠損がない。複雑な従来
の仕口加工は、部材の欠き込み発生率が高く、補強金具
と併用して使用されてきたが、ほぞを付けた男木の部分
を軸組具を用いることにより、この発生率を小さくする
ことができる。 (4)建て上げ後の調整が容易である。土台と根太等が
少ないボルトで接合されており、建て上げ後調節を必要
とする時にも、このボルトを調整するだけで可能とな
る。 (5)金具が安定支持でき、土台と根太がより強固に軸
組みできる。従来、木造軸組工法では補強金具を用い
て、接合部をボルト締めすることによって、強固な接合
部を作っていたが、ミリメートル単位の精度を出すこと
は困難とされてきた。本考案の軸組具は、根太に挿通し
たボルトを金具の切り込み部分を滑らせることにより、
土台と根太の接着面をより密着させ、強固に且つ高い精
度の寸法で固定することが可能となる。また軸組具の突
起部はフックプレートの基端部において挿入孔に充分な
強度を有しながら、広巾な両側面並びに鍔部で土台の上
下方向に嵌合されると共に、底部の円弧面で楔状に受け
止められ安定よく支持されるので、軸組みが強固に行な
われる。また突起部を挿入孔内に押し込み或いは叩き込
みにより嵌合させる、締まり嵌め嵌合が土台の仕口を損
なうことなく的確に行うことができ構造物の剛性を向上
させることが可能となる。 (6)金具の汎用性を高め、能率よく使用できる。上述
の如く構成した軸組具を受部材に穿設した挿入孔に挿入
する際、フックプレートの上端面を損傷させることな
く、突起部の上端に設けた偏平面を叩き込んで挿入でき
るので、軸組具を的確且つ迅速に位置決めできる。さら
に前記上端面は軸組み後に交差部材内に埋設された状態
となり表面に突出しないので、該交差部材上に床板等を
具合よく敷設することができる。またフックプレートの
基端側下方には前方に切欠した逃げ面を形成することに
より、コンクリート基礎等下方の支持部材との接触を回
避できるので、種々な箇所の軸組みに便利に使用するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】軸組構造と軸組具の実施例を示す斜視図。
【図2】(a),(b)は軸組具と仕口加工の構造を示
す一部断面正面図及び平面図、(c)は軸組具の端面
図。
【図3】(a)〜(c)は組立て作業の工程を示す正面
図。
【図4】(a),(b)は柱(受部材)と梁(交差部
材)の組立て作業の工程を示す正面図。
【図5】(a),(b)は交差する土台を軸組みする軸
組具と仕口加工の構造を示す一部断面正面図及び平面
図、(c)は軸組具のAーA線断面図。
【図6】ミーリングカッターで仕口を切削加工する状態
を示す断面図。
【符号の説明】
1 受部材(土台,柱) 2 交差部材(根太,梁,桁) 3 フックプレート 3a フック 3b 接当面 3c 逃げ面 3e 上端面 4 軸組具 6 スリット 8 係合溝 8a 先端側端面 9 突起部 9a 側面 9b 円弧面 9c 曲面 9f 偏平面 11 鍔部 W コンクリート基礎

Claims (4)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 柱状の受部材(1)の側面に対して交差
    する方向に柱状の交差部材(2)の端面を突き合わせ、
    受部材(1)と交差部材(2)の軸組面に形成した凹状
    の切込部に単一の軸組具(4)の端部を挿入することに
    より受部材(1)と交差部材(2)を軸組み固定する構
    造において、受部材(1)又は交差部材(2)のいずれ
    か一方又は両方の切込部を底面が両側端側から谷形の円
    弧状をなす縦方向のあり溝状の挿入孔(13)とし、該
    挿入孔(13)とし、該挿入孔(13)の上方又は上部
    表面側を軸組具(4)のあり状の突起部(9)を上記挿
    入孔(13)に挿脱する開放部とした木造建築用の軸組
    構造。
  2. 【請求項2】 側面と端面を交差状に突き合わせた柱状
    の受部材(1)と交差部材(2)の軸組面に相対応して
    形成された切込部に両端を挿入して両部材(1),
    (2)を軸組固定する軸組具(4)において、該軸組具
    (4)の少なくとも一端をあり状の突起部(9)とし、
    該突起部(9)の下端面が両側端側から山形の円弧状を
    なす軸組具。
  3. 【請求項3】 突起部(9)の反対側を交差部材(2)
    の切込部に挿入して交差部材(2)を上下方向に係止し
    て支持するフックプレート(3)とし、突起部(9)の
    上端を叩き込み可能な偏平面(9f)にするとともに、
    フックプレート(3)の上端面(3e)を該偏平面(9
    f)より段差を設けて低くした請求項2の木造建築用の
    軸組具。
  4. 【請求項4】 フックプレート(3)の基端側で突起部
    (9)の下部に設けた接当面(3b)の下方に、前方に
    切欠した逃げ面(3c)を形成してなる請求項3の木造
    建築用の軸組具。
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