JP2593520Y2 - 車両周辺監視装置 - Google Patents

車両周辺監視装置

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JP2593520Y2
JP2593520Y2 JP1993024790U JP2479093U JP2593520Y2 JP 2593520 Y2 JP2593520 Y2 JP 2593520Y2 JP 1993024790 U JP1993024790 U JP 1993024790U JP 2479093 U JP2479093 U JP 2479093U JP 2593520 Y2 JP2593520 Y2 JP 2593520Y2
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は自動車などの車両の周辺
を監視して車両運転におけるドライバーの安全確認を支
援するのに有効に適用される車両周辺監視装置に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来の車両周辺監視装置としては、パタ
ーン光投光器によって格子状の輝点パターンを路面に投
影し、平坦路面に投影された輝点パターンを撮像機で撮
像して参照データを作成し、検査路面に投影された輝点
パターンと対比することによって物体や溝あるいは人等
の存在を検知するようにしていた。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】前述したように、従来
の車両周辺監視装置は、平坦路面より得られた輝点と検
査路面より得られた輝点とを対比して物体や溝あるいは
人等を検知するようにしていた。このため、検査路面に
存在する物体の反射率が非常に小さい場合は輝点が消失
して、平坦路面より得られた輝点との対比を行なうこと
が出来なくなり、物体が存在するにもかかわらず物体が
存在しないと判定されることがあった。本考案は、検査
路面に存在する物体の反射率が非常に小さい場合でも確
実に警報を出力するよう改良した車両周辺監視装置を提
供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
本考案により成された車両周辺監視装置は、レーザ光入
射により監視領域に輝点パターンを投影するパターン光
投光器と、該輝点パターンを撮像する撮像機と、該撮像
機から得られる画像を処理して障害物や溝あるいは人等
の存在を検知するデータ処理部とを備えることを特徴と
している。
【0005】前記データ処理部は、平坦路面に投影され
た輝点パターンを撮像した前記撮像機からの画像信号に
よる画素データから輝点パターンを抽出して各輝点座標
を含む参照データを作成する参照データ作成手段と、検
査路面に投影された輝点パターンを撮像した前記撮像機
からの画像信号による画素データに基づいて抽出した輝
点と前記参照データの各輝点を対比して障害物や溝ある
いは人等の存在を検知する検知手段と、検査路面よりの
画素データから輝点が抽出されなかったとき消失した輝
点に対応する参照データの輝点位置に不明物体が存在す
ることを警報する不明物体警報手段とを有することを特
徴としている。
【0006】
【作用】上記構成において、パターン光投光器は、レー
ザ光入射に対し投影面(実施例では監視領域としての地
面を示す)に正方格子状に輝点マトリクスを投影する。
参照データ作成手段は平坦路面に投影された輝点パター
ンを撮像機で撮像した画像信号の画素データから輝点パ
ターンを抽出して各輝点座標を含む参照データを作成す
る。
【0007】検知手段は検査路面に投影された輝点パタ
ーンを撮像機で撮像した画像信号の画素データより抽出
した輝点と前記参照データの各輝点を対比して障害物や
溝あるいは人等の存在を検知する。不明物体警報手段は
検査路面よりの画素データから輝点が抽出されなかった
時、消失した輝点に対応する参照データの輝点位置に不
明物体が存在することを警報する。
【0008】
【実施例】以下、本考案の実施例を図面とともに説明す
る。図1は本考案による車両周辺監視装置の一実施例を
示す図であり、同図において、1はレーザ光源、2はレ
ーザ光源1を駆動するレーザ光源駆動装置、3はレーザ
光源1からレーザ光1aを入力し、この入力したレーザ
光1aにより監視領域に輝点マトリクスを投影するパタ
ーン光投光素子、4は輝点マトリクスを撮影する撮像機
としてのCCDカメラ、5はCCDカメラ4から得られ
る映像信号を一時的に蓄えるフレームメモリ、6は予め
定めたプログラムに従って動作するコンピュータによっ
て構成されるデータ処理部、7は障害物等がない平坦な
地面の場合の画像データを参照データとして予め記憶し
た参照データ記憶部、8はハンドルの操舵角度を検出す
る舵角検出器、9は警報音を発するブザー、10はディ
スプレイ装置である。
【0009】上記パターン光投光素子3としては、図2
(a)に示すようなファイバグレイティング(FG)1
3や、図2(b)に示すようなマルチビームプロジェク
タ(MBP)23が適用される。
【0010】図2(a)のFG13は、直径が数十μ
m、長さ10mmの光ファイバを100本程度シート状
に並べそれを2枚直交して重ね合わせたものである。こ
のFG13にレーザ光源1が発生するレーザ光1aを入
射すると、レーザ光は個々の光ファイバの焦点で集光し
た後、球面波となり干渉しつつ広がって行き、その結
果、投影面には正方格子状に輝点マトリクス14が投影
される。
【0011】図2(b)のMBP23は、薄い透明なプ
レートにマイクロレンズを多数集積したものであり、レ
ーザ光源1から入射されたレーザ光1aはMBP23に
より多重ビームとなり、投影面に正方格子状に輝点マト
リクス14が投影される。
【0012】以上の構成により、パターン光投光素子3
(FG13またはMBP23)により監視領域に投影さ
れた輝点マトリクス14がCCDカメラ4によって撮像
され、CCDカメラ4から得られる映像信号はフレーム
メモリ5に一時的に蓄えられた後、データ処理部6に取
り込まれる。データ処理部6は、フレームメモリ5から
得られる画像データと、参照データ記憶部7に予め記憶
された参照データとを比較することによって、CCDカ
メラ4のイメージプレーン4b上での輝点の移動量を求
める。
【0013】図3は図1について上述した実施例におけ
る光学配置を示し、CCDカメラ4のレンズ4aを原点
にして、パターン光投光素子3をy軸上で距離dの位置
に、イメージプレーン4bをZ軸上で距離Iの位置にそ
れぞれ配置する。この光学配置において、監視領域4c
(CCDカメラの視野)が障害物等のない平坦な地面
(路面)であるとき点Pn (Xn ,Yn ,0)に投影さ
れる輝点は、監視領域4c内に物体Oが存在することに
よって、物体O上の点PB (XB ,YB ,ZB )に投影
される。これによって、この輝点を撮像するCCDカメ
ラ4のイメージプレーン4b上では、図中の点Pn (X
n ,Yn ,0)に対応する点A(u,v)が、点P
B (XB ,YB ,ZB )に対応する点B(u,v+δ)
に移動する。すなわち、輝点が一定の方向に移動する。
【0014】従って、点Aの位置と点Bの位置との距離
を求めることによって移動量δが検出される。データ処
理部6はまた、上記距離d及びIと、監視領域4cから
y軸までの距離hと、CCDカメラ光軸と監視領域4c
の法線となす角θと、上記移動量δとを用いて演算処理
することによって、輝点の三次元位置〔図3においては
点PB (XB ,YB ,ZB )〕を検出する。そして、入
力画像における全ての輝点について三次元位置を検出
し、三次元位置の変化した輝点について演算処理を施す
ことによって、障害物や溝あるいは人等のおおよその大
きさや位置を検出し、この検出結果によってディスプレ
イ装置10に表示を行う。
【0015】また、検査路面上に存在する物体の反射率
が非常に小さい場合は物体O上の点PB は抽出されず、
このような場合は、参照データ、すなわち平坦路面であ
るときの点Pn に不明物体が存在することをディスプレ
イ装置10に表示色を変更して表示する。
【0016】以上概略説明したデータ処理部6における
処理は、大別して、図4及び図5のフローチャートに示
す基準画面データ(参照データ)の作成処理と障害物検
出処理とからなる。
【0017】参照データ作成処理においては、図4のフ
ローチャートに示すように、ステップS1において、C
CDカメラ4が撮像して出力する輝点マトリクス14の
画像信号を入力し、これを例えば512×512ピクセ
ル、輝度0〜255階調の画素データに変換してフレー
ムメモリ5に一時的に蓄える。フレームメモリ5に一時
的に蓄えられた画素データは、ステップS2においてデ
ータ処理部6において先ず輝点抽出を行う。その後、ス
テップS3において、輝点重心の座標位置を決定する処
理が行われる。更にその後、ステップS4において、輝
点の明るさを決定する処理、すなわち、検査時の輝点抽
出のためのしきい値を決定する処理を行ってからステッ
プS5に進んで明るさ補正の際に必要な背景輝度データ
を求める。
【0018】上記ステップS2の輝点抽出処理は、図6
に示すような監視領域内の輝点投影画像の図7に示すよ
うな一走査線上の輝度をしきい値と比較して輝点を抽出
するためのもので、この処理においては、先ずフレーム
メモリ5の各画素データについて、画素の階調値が予め
設定されたしきい値より大きければその値を残し、小さ
ければその画素の階調値を零にする。上述した処理は1
画素づつずらして全ての画素について行い、この処理に
よって、図8に示すような画素のかたまり(輝点)が抽
出される。
【0019】次に、上記ステップS3の処理、すなわ
ち、輝点重心の座標位置を決定する処理について説明す
る。この決定処理においては、例えば図9に示すような
輝点の重心座標(U,V)を輝点内の各画素の輝点の座
標から輝度の重みを付けた重心位置を求める。
【0020】その後のステップS4の処理、すなわち、
輝点の明るさ(輝度しきい値)を決定する処理について
説明する。この処理においては、輝点を構成する画素の
例えば最小値を輝点の重心の明るさとする。図9に示し
た輝点では、I(min )=50であるから、輝点重心の
明るさは50である。
【0021】上述のような処理を行うことにより、図1
0に示すように、各輝点のNo. に対する輝点重心とその
輝度並びに背景データ(位置、輝度)とからなる最終基
準輝点データ(参照データ)が得られ、これが参照デー
タ記憶部7に記憶される。上述した図4のフローチャー
トの実行により、データ処理部6は、平坦路面に投影さ
れた輝点パターンを撮像した前記撮像機からの画像信号
による画素データから各輝点座標、各輝度しきい値、背
景データを含む参照データを作成する参照データ作成手
段として働く。
【0022】上記障害物検出処理においては、図5のフ
ローチャートに示すように、先ずステップS11におい
て参照データ記憶部7から参照データを取り込む処理を
行う。そして、続くステップS12においてセンサの高
さ変化に対する補正処理を行う。その後、ステップS1
3において画像を取り込む処理を行ってからステップS
14に進み、ここで取り込んだ画像に付いて背景の明る
さに対する変化の検出・補正処理を行う。更にステップ
S15に進んで移動スポットの抽出処理を行う。続いて
ステップS16で各スポットの三次元座標位置の計算処
理、ステップS17で監視領域及び物体が存在する場合
はその障害物を表示する処理、ステップS18で消失ス
ポットの抽出処理、ステップS19でステップS17で
表示した監視領域の消失スポット位置に不明物体表示処
理を行ってステップS13に戻る。
【0023】上記ステップS12のセンサの高さ変化に
対する補正処理は次の理由で行う。すなわち、上述した
三次元位置点PB (XB ,YB ,ZB )を計測するため
に距離hと共に使用するイメージプレーン4b上の三次
元座標からなる参照データを取り込むが、この参照デー
タとしては、車両の高さhの再現性などを考慮し、車両
に重量物が乗っていない場合の座標を用いる。このため
に平坦路面上の各輝点のイメージプレーン4b上の三次
元座標からなる参照データを記憶しておき、各計測時の
基準値とする。そして、実際の走行状態における凹凸路
面の三次元計測では、重量物を一切乗せないで求めた各
輝点の基準値に対する計測時の輝点座標のずれより各輝
点の三次元座標を求めることになる。
【0024】乗員、荷物などが乗った状態でまず略平坦
と考えられる路面で車両沈み込みによる路面せり出し量
を計測すればよい。このためには、図11に示すよう
に、検出エリアの四隅の輝点1,2,3及び4の移動量
より四隅の輝点の路面せり出し量を求め、これより直線
近似で各輝点のせり出し量を算出できる。これらの検出
されたせり出し量は車両の沈み込みにより発生したもの
であり、実際の路面凹凸の三次元座標を求める際の補正
値となる。
【0025】上記ステップS13における画像取り込み
処理では、図6に示すような監視領域4c内の輝点投影
画像の取り込みを行う。CCDカメラ4が撮像して出力
する画像信号の一走査線分を図7に示したが、輝点及び
背景の明るさが一様でないため、輝点を検出するための
輝度しきい値は同図に破線で示すようなしきい値(各輝
点毎に異なった値)となっている。この輝度しきい値
は、上述したように参照データの一部として予め記憶さ
れている。
【0026】上記ステップS14における画像について
背景の明るさに対する変化の検出及び輝度しきい値の補
正処理は次の理由で行う。今、輝度投影画像を取り込ん
で輝点の移動量を求め、障害物などの検出を行おうとす
る際、まず取り込んだ画像から輝点を抽出しなければな
らない。このとき、自車のブレーキランプや他車のヘッ
ドライトの光によって監視領域4c内が照らされると、
図12に示すように輝度分布が変化し、予め記憶した輝
度しきい値では輝点を抽出できなくなる。この場合、障
害物検出不能若しくは大きな検出誤差が生じる。
【0027】このようなことを解消するためには、輝点
投影画像を取り込んで輝点の移動量を求める際に、予め
参照データに記録した背景位置に相当する画素の輝度を
求める。次に、求めた数点の背景輝度値より輝度しきい
値に対する補正係数を算出する。この補正係数に基づい
て参照データの輝度しきい値を補正し、輝点の抽出を行
う。
【0028】その後の上記ステップS15における移動
スポットの抽出は各輝点ついて行われる。そして、ステ
ップS16において、抽出された輝点座標と参照データ
の輝点座標により各輝点の移動量を求め障害物の三次元
位置を算出する。
【0029】障害物の三次元位置の算出は、図13に示
すように、監視領域をX,Y,Zで表わすと、監視領域
内の障害物の位置x,yおよび高さzは z=z′cos θ+y′sin θ−y″sin θcos θ ………(1) y=y′/cos θ−ztan θ ………(2) x=(u+Δu)/f×(h′−z′) ………(3) ただし、z′,y′y″,h′は、図13を真横から見
た図である図14で示されるように、 z′=(h′2 Δu)/(df+h′Δu) ………(4) y′=v/f×(h′−z′) ………(5) h′=h/cos θ+y″sin θ ………(6) y″=h(tan φ−tan θ) ………(7) φ=θ+tan -1(v/f) ………(8) として、三角測量の原理より求める。
【0030】各輝点座標の算出は、平坦路面における基
準値を求める場合も、凹凸路面などを対象とした三次元
計測時にも適用される。上記輝点座標の算出はCCDカ
メラの全画素(例えば512×512)出力が計算対象
となるため計算時間が長くなる。計測前の平坦路を対象
とした基準値取りの場合は問題ないが、計測時には計測
速度が遅いという問題がある。
【0031】図3に示した幾何学的レイアウトにおい
て、イメージプレーン4b上における各輝点座標は、平
坦路面の場合の点A(u,v)に対し路面に凹凸がある
と輝点座標B(u,v+δ)は一定方向にのみ移動す
る。図の場合、輝点の移動方向はv方向のみであり、路
面が凸の場合vの正の向きに、凹の場合vの負の方向に
それぞれ移動する。この性質を利用して以下のようにし
て三次元座標の算出を高速化することができる。
【0032】図15において、A(u,v)は平坦路面
上のある輝点に対応する点を示す。枠Fは三次元座標計
測時の走査領域を示し、サブ領域+S1 ,−S2 は実走
行状態で問題となる路面凹凸の大きさより設定できる。
例えば一般乗用車の場合、平坦路面上1.5 m、路面下0.
5 mなどと設定し、これに対応して+S1 ,−S2 をそ
れぞれ設定できる。なお、同図に示されている点は全て
各輝点の重心位置を表しており、v方向において隣接す
る輝点間の距離は、上記のような条件下で輝点が移動し
ても重なり合うことがないように設定されている。ま
た、同図においては、スペースの有効利用のため各輝点
がu方向において1つおきになるように配置されたパタ
ーンとなっている。
【0033】次に計測時においては、各輝点について、
上記走査領域についてのみ輝点座標を求めればよい。輝
点座標の求め方は、例えば所定しきい値以上の画素が輝
点を構成しているとして、この輝点の重心又は幾何学的
中心などを算出すればよい。
【0034】具体的には、図16に示すように、参照デ
ータの輝点重心と同一ライン上において、V1 ,V2
検出し、この検出したV1 ,V2 により輝点重心(V1
+V2 )/2を求め、重心間の距離によって輝点の移動
量ΔVを求める。なお、同一ライン上に輝点が存在しな
ければ、上下ラインを走査する。また、V1 ,V2 の検
出は基準輝点の輝度しきい値Iの大小により検出する。
走査領域の幅Wは一画素ライン分でも良いし、検出精度
向上を考慮し、数画素ライン、例えば5画素ラインとし
てもよい。なお、上記例では検出速度を速めるために重
心表を幾何学的中心座標におきかえて求めているが、精
度を上げるためには、上述の参照データ作成時の重心座
標検出方法の方がよい。
【0035】ステップS18における消失スポットの抽
出は、図6の点線で示す部分は低反射率であるため輝点
スポットが抽出されなかった部分を示しており、この部
分の消失スポットを抽出する。ステップS19では、ス
テップS18で抽出した消失スポットに対して、消失ス
ポットに対応する参照データの輝点位置に不明物体が存
在することをディスプレイに表示して警報を発する。
【0036】消失スポットの場合スポット(輝点)の移
動量を知ることができないので、物体の三次元位置を求
めることはできない。つまり、物体の高さだけでなく物
体のx,y座標値も算出できないわけである。しかし、
物体の位置が算出できないからといって物体の位置情報
を運転者に全く知らせないよりは、おおよその位置を表
示する方がよいと思われ、消失スポットとなった輝点の
移動量ΔuをΔu=0として、その消失スポットもしく
は消失スポット群に存在すると予想される物体の三次元
位置を求め表示する。
【0037】この場合、消失スポットとなった部分に存
在すると予想される物体は高さ零として考えている。し
かし、実際に高さのある物体であるならば、実際には輝
点は移動しているはずで(Δuに値が存在)、実際に物
体が存在する位置(x,y座標値)は上述のようにΔu
=0として求めた位置とは異なってしまう。即ち、物体
の表示位置と実際に存在する位置が異なってしまう。で
は、どの程度の誤差が生じるのか、これについて考えて
みる。
【0038】まず1つの考え方として、消失スポットと
なった輝点の周囲輝点位置から消失スポットとなった輝
点の位置を予測することができると考えられる。例え
ば、消失スポットとなった輝点あるいは輝点群の周囲8
近傍輝点の移動量が全て零であるならば、物体に高さが
あったとしてもその物体は必ず消失スポットとなった領
域(=消失スポットの周囲8近傍輝点で囲む領域の中)
に存在するはずである。
【0039】但し、物体が宙に浮いて存在する場合は、
必ずしも消失スポットの周囲8近傍輝点で囲む領域の中
に物体が存在するとは限らない。しかし、本装置の用途
を考えると宙に浮く低反射率の障害物はほとんどないと
考えられるため、消失スポットの周囲8近傍輝点で囲む
領域の中に物体が存在すると表示しても実際の存在位置
と大きな誤差はないと考えられる。
【0040】また、消失スポットとなった輝点あるいは
輝点群の周囲8近傍輝点のいずれかが移動していた場
合、画面下側(車両寄り)の輝点が移動しているのであ
れば消失スポット群より手前に存在する障害物も併せて
表示・警報されるし、画面上側の輝点が移動しているの
であればその輝点とは無関係に消失スポットの発生した
領域に高さ不明の物体があるとしても問題ない。
【0041】よって、消失スポットもしくは消失スポッ
ト群が発生した場合、高さ不明の物体が存在すると考え
られる位置(x,y座標値)は、消失スポットの周囲8
近傍輝点で囲む領域の中、即ちΔu=0として求めた
x,y座標値に存在するとして表示しても実用上問題な
いと考えられる。
【0042】もう1つの考え方として、消失スポットの
発生した領域に物体が存在する場合、その物体が宙に浮
いていない限り、その領域内の一番下側(車両寄り)の
輝点は物体の高さの低い部分に当たっているはずであ
る。即ち、消失スポット群のなかでも画面下側のスポッ
トについてはその移動量をΔu=0としても誤差は少な
いことになる。従って、消失スポット群の移動量全てを
Δu=0として位置を算出し表示しても実用上問題ない
と考えられる。
【0043】以上のことから、消失スポットもしくは消
失スポット群が発生した場合の位置表示はΔu=0とし
て求めた座標位置でよいと判断できる。尚、安全を見積
もれば消失スポットの移動量Δu=0とするのではな
く、その周囲8近傍輝点が取り囲む領域に物体が存在す
ることを表示したほうがよいと思われ、その場合には周
囲8近傍輝点の移動量Δu=0として求めた領域に物体
が存在すると表示した方がよい。
【0044】図17は監視領域4c内に壁及び溝がある
場合の三次元位置検出結果および中央に低反射率の物体
が存在する場合のディスプレイ装置10に表示した例を
示している。なお輝点が消失する場合は検査路面が低反
射率の場合もあり、また、低反射率の物体が存在する場
合でもその高さを知ることができないので、例えば50
cmの高さの物体があるとして、その表示色を例えば赤
で表示して不明物体であることを警報する。
【0045】なお実施例のフローチャートでは不明物体
の表示を消失スポット位置に表示するようにしたが、消
失スポットの外周にある各輝点位置の内側に不明物体が
存在するとして表示させるようにしてもよい。
【0046】また、上述した実施例では、監視領域にお
ける障害物や溝等の存在を自動車の運転者に知らせる場
合について説明したが、工場などにおける無人搬送車や
組み立て工程等における産業用ロボットなどに本発明を
応用できる。
【0047】
【考案の効果】以上説明したように本考案によれば、車
両の周辺における障害物や溝あるいは人の存在を短時間
に検知し、その際、検査路面より輝点スポットが抽出さ
れなかった場合は、輝点スポット消失位置に不明物体が
存在することを警報するようにしたので、反射率の低い
物体が検査路面上に存在した場合に確実に物体の存在を
知ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案における車両周辺監視装置の一実施例を
示す図である。
【図2】パターン光投光素子としてのファイバグレイテ
ィング及びマルチビームプロジェクタを示す図である。
【図3】図1の装置の光学配置の詳細を示す図である。
【図4】図1中のデータ処理部が行う一処理を示すフロ
ーチャートである。
【図5】図1中のデータ処理部が行う他の処理を示すフ
ローチャートである。
【図6】監視領域内の輝点投影画像を示す図である。
【図7】一走査線上の輝度分布を示す図である。
【図8】輝点抽出処理によって得られる輝点の画素デー
タを示す図である。
【図9】輝点重心の求め方を説明するための図である。
【図10】作成された参照データを示す図である。
【図11】高さ補正の仕方を説明するための図である。
【図12】輝度補正の必要性を説明するための図であ
る。
【図13】FG視覚センサの光学的配置図である。
【図14】図13を真横から見た光学配置図である。
【図15】走査領域の設定の仕方を説明する図である。
【図16】三次元座標計測時の走査領域における輝点重
心及び移動距離の求め方を説明する図ある。
【図17】輝点の三次元位置検出結果の表示例を示す図
である。
【符号の説明】
1 レーザ光源 3 パターン光投光器 4 撮像機 6 データ処理部(参照データ作成手段、検知手段、
高さ補正手段、輝度補正手段) 8 舵角検出器(進路検出手段) 9 ブザー、音声合成装置(スピーカ) 10 ディスプレイ装置
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−71000(JP,A) 特開 平4−40595(JP,A) 特開 平2−124142(JP,A) 特開 昭51−134655(JP,A) 特開 平2−257400(JP,A) 特開 平2−82104(JP,A) 特公 昭61−6349(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G08G 1/16 H04N 7/18 G01S 17/88

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レーザ光入射により監視領域に輝点パタ
    ーンを投影するパターン光投光器と、 該輝点パターンを撮像する撮像機と、 平坦路面に投影された輝点パターンを撮像した前記撮像
    機からの画像信号による画素データから輝点パターンを
    抽出して各輝点座標を含む参照データを作成する参照デ
    ータ作成手段と、検査路面に投影された輝点パターンを
    撮像した前記撮像機からの画像信号による画素データに
    基づいて抽出した輝点と前記参照データの各輝点を対比
    して障害物や溝あるいは人等の存在を検知する検知手段
    と、検査路面よりの画素データから輝点が抽出されなか
    ったとき消失した輝点に対応する参照データの輝点位置
    に不明物体が存在することを警報する不明物体警報手段
    とを有するデータ処理部とを備えることを特徴とする車
    両周辺監視装置。
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