JPH08339498A - 車両周辺監視装置 - Google Patents

車両周辺監視装置

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JPH08339498A
JPH08339498A JP7143312A JP14331295A JPH08339498A JP H08339498 A JPH08339498 A JP H08339498A JP 7143312 A JP7143312 A JP 7143312A JP 14331295 A JP14331295 A JP 14331295A JP H08339498 A JPH08339498 A JP H08339498A
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vehicle
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monitoring area
unit
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Application number
JP7143312A
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English (en)
Inventor
Toshiaki Ozaki
敏明 尾崎
Kazuyuki Sasaki
一幸 佐々木
Naoto Ishikawa
直人 石川
Kazutomo Fujinami
一友 藤浪
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Yazaki Corp
Original Assignee
Yazaki Corp
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Publication date
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  • Closed-Circuit Television Systems (AREA)
  • Traffic Control Systems (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 日中など車両周辺の照度が高い場合、夜間な
ど車両周辺の照度が低い場合のいずれのにおいても監視
領域内の物体を好適に検出できる車両周辺監視装置を提
供する。 【構成】 監視領域200に投射された測定用基準画像
300の撮像画像に基づいて監視領域200内の物体に
ついての画像情報を取得する第1物体画像取得手段21
aと、互いに所定距離離間して配設された複数の撮像手
段11により撮像された監視領域200の撮像画像の差
分画像に基づいて監視領域200内の物体についての画
像情報を取得する第2物体画像取得手段21bと、前記
第1物体画像取得手段21aあるいは前記第2物体画像
取得手段21bからの物体画像情報に基づいて前記監視
領域200内に存在する物体についての位置を認識する
物体位置認識手段21cとを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車などの車両の周
辺を監視して車両運転における運転者の安全確認を支援
するのに有効に適用される車両周辺監視装置にかかり、
より詳細には、車両に設置されたカメラ(撮像手段)に
より撮像された画像情報に基づいて障害物などの物体を
認識する方式の車両周辺監視装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の車両周辺監視装置には、
本出願人が特願平4−237174号にて出願した装置
(以下、第1の先願装置という)があった。この第1の
先願装置は、車両に対する所定位置に設定された監視領
域上に測定用の基準画像を投射するとともにこの基準画
像を撮像手段にて撮像し、この撮像手段からの画像情報
に基づいて監視領域内に存在する物体についての画像情
報を取得する方式を有していた。以下、図面を参照して
この第1の先願装置について説明する。
【0003】図12は、この第1の先願装置の電気的構
成を示すブロック図で、同図において、1は後述する監
視領域を撮像し、この監視領域の画像を取得する撮像
部、2は所定の動作プログラムに従って各種演算処理を
実行するデータ処理部、3は画像情報などを蓄えるする
記憶部、4は運転者等によって操作される操作部、5は
車両周囲の明るさを示す照度、車両の進行方向を示すハ
ンドル舵角を取得する検出部、6は撮像部1が撮像した
監視領域内の画像情報や所定の処理動作の実行により取
得された監視領域内における物体(障害物)についての
画像情報あるいはメッセージを表示する表示部、7は警
報音あるいは音声ガイダンスを発生する音声指示部であ
る。
【0004】上記撮像部1は、画像を取得する撮像手段
としてのCCDカメラ11と、監視領域に測定用の基準
画像を投射する画像投射部12とから概略構成されてい
る。前記CCDカメラ11は、その先端部に配されたレ
ンズ111と後端部に配されたイメージプレーン112
とを有し、レンズ111を介してイメージプレーン11
2上に画像が結像される構成となっている。そして、こ
のレンズ111の前方直前位置すなわち撮像経路上には
狭帯域フィルタ161を有する撮像用フィルタ部16が
配置されている。この狭帯域フィルタ161は、画像投
射部12が投射するレーザ光の波長帯域を選択的に透過
する帯域フィルタとして構成されている。この狭帯域フ
ィルタ161は、撮像用フィルタ部16に付設されたソ
レノイド15により移動し、前記CCDカメラ11の撮
像経路上に位置付けられたり、撮像経路外に退避された
りする。詳細には、この狭帯域フィルタ161は、監視
領域内における障害物についての画像情報(処理画像)
を表示する場合には撮像経路上に位置付けられ、撮像部
1が撮像した監視領域内の画像情報(生画像)を表示部
6で表示する場合には撮像経路上から退避させられる。
【0005】画像投射部12は、レーザ光源121とこ
のレーザ光源121を駆動するドライバ122とから構
成され、データ処理部2(後述するCPU21)からの
駆動信号に基づきレーザ光120を発生する。そしてこ
のレーザ光源121からのレーザ光120は、このレー
ザ光源121の前方側直前位置に配置されたパターン光
投光素子141Aに照射される。このパターン光投光素
子141Aは、レーザ光120から測定用基準画像とし
ての正方格子状の輝点マトリクスを生成するものであ
る。このパターン光投光素子141Aとしては、図13
(a)に示すようなファイバグレイティング(以下FG
と略記する)141と、図13(b)に示すようなマル
チビームプロジェクタ(以下MBPと略記する)141
´が適用される。
【0006】図13(a)のFG141は、直径が数十
μm、長さ10mm程度の光ファイバを100本程度シ
ート状に並べそれを2枚直交して重ねあわせたものであ
る。このFG141にレーザ光源121からのレーザ光
120を入射すると、レーザ光は個々の光ファイバの焦
点で集光した後、球面波となり干渉しつつ広がって行
く。そしてこのFG141を透過した光は、正方格子状
の輝点マトリクス300となって投射面すなわち監視領
域上に投射される。一方、図13(b)のMBP14
1′は、薄い透明なプレートにマイクロレンズを多数集
積したものとして構成されている。そして、レーザ光源
121からのレーザ光120がこのMBP141′に入
射されると、レーザ光120は多重ビームに変換され、
これにより監視領域(投影面)に輝点マトリクス300
が投影される。なお、上述したFG141とMBP14
1′は両者とも同一の作用効果を有するもので、パター
ン光投光素子141Aとしてはいずれを用いても構わな
い。説明を簡単にするため、以後の説明においては、パ
ターン光投光素子141AについてはFG141として
説明することとする。
【0007】データ処理部2は、動作プログラムに従っ
て動作する中央制御装置としてのCPU21と、このC
PU21が動作するための動作プログラムが格納された
ROM22と、CPU21の動作時において必要な情報
を一時的に格納するRAM23とを有している。記憶部
3は、後述する監視領域内に障害物が存在しない状態に
おける画像情報を参照データとして保持する参照データ
メモリ31と、CCDカメラ11のイメージプレーン1
12に投影された画像情報を一時的に蓄えるフレームメ
モリ32とを有している。なお、フレームメモリ32は
m行n列の構成を有し、例えば512画素(m)×51
2画素(n)のメモリとして構成されている。そして、
このメモリを構成する各画素には、例えば256階調の
輝度値データが格納されている。
【0008】操作部4は、図示しない車両のヘッドライ
トがオン状態になったことを検出するライトオン検出ス
イッチ41と、表示部6により表示する画像情報を切り
換える手動操作スイッチ42とを有している。検出部5
は、車両周辺の明るさを検出する照度センサ51と、ハ
ンドルの回転量及び回転方向を検出するハンドル舵角セ
ンサや操舵輪(一般的に前輪)の操舵角を検出する操舵
角センサ(いずれも図示せず)として構成された舵角検
出部52とを有している。
【0009】表示部6は、ディスプレイ61と切換回路
62とを有し、切換回路62はCPU21からの制御信
号に基づいて表示内容の切り換え動作、より詳細には撮
像部1が撮像した監視領域内の画像情報と所定の処理動
作の実行により取得された監視領域内における障害物に
ついての画像情報及びメッセージの表示の切り換え動作
を行い、ディスプレイ61は切換回路62からの表示情
報に従った情報の表示を行う。音声指示部7は、スピー
カ71を有し、CPU21から出力されたブザー音信号
あるいは音声ガイダンス信号に基づいて、このスピーカ
71からブザー音あるいは音声ガイダンスを出力する。
【0010】そして、このような構成を有する先願装置
においては、照度センサ51からの照度情報、ライトオ
ン検出スイッチ41からのライトオン情報あるいは手動
操作スイッチ42からの操作情報に基づき、車両周囲の
照度が高い場合には実際の撮像画像による監視領域20
0内の監視を行い、照度が低い場合には監視装置による
障害物の監視動作を行う。以下、この障害物の監視動作
について説明する。
【0011】この先願装置における撮像部1は、図14
に示すように、車両100の後方中央部の高さHの位置
に車両100の後方に向けて設置俯角θS で取り付けら
れている。図15は、この設置状態における光学配置を
示した模式図で、上述したように車両100の所定位置
に設置俯角θS で取り付けられたCCDカメラ11のレ
ンズ111を原点にした場合の位置関係を示している。
同図において、FG(パターン光投光素子)141は、
このレンズ111からy軸上で距離dの位置に配置さ
れ、イメージプレーン112は同様にZ軸上で距離Iの
位置に配置されている。
【0012】この光学配置において、CCDカメラ11
による監視領域200が障害物等のない平面であると仮
定すると、点Pn (Xn ,Yn ,0)に投影される輝点
は、監視領域200内に物体Oが存在することによっ
て、物体O上の点PB (XB ,YB ,ZB )に投影され
る。これによって、この輝点を撮像するCCDカメラ1
1のイメージプレーン112上では、図中の点Pn (X
n ,Yn ,0)に対応する点A(u,v)が、点P
B (XB ,YB ,ZB )に対応する点B(u,v+δ)
に移動する。すなわち、輝点が一定の方向に移動する。
【0013】従って、データ処理部2は、点Aの位置と
点Bの位置との距離を求めることによってイメージプレ
ーン112上での移動量δを算出し、そしてこの移動量
δと、上記レンズ111とFG141のy軸上における
距離dと、レンズ111とイメージプレーン112のZ
軸上における距離Iと、監視領域からy軸までの距離h
と、CCDカメラ11の光軸と監視領域200の法線と
の角度すなわち設置俯角θS とを用いて演算処理するこ
とによって、輝点の三次元位置すなわち図15における
点PB (XB ,YB ,ZB )を算出することができる。
【0014】このような構成を有する第1の先願装置に
おける物体(障害物)の認識はつぎのようにして行われ
る。すなわち、この認識動作においては、まず、測定の
基準となる参照データすなわち監視領域200に障害物
となり得る物体が存在しない場合における輝点画像の取
得処理を行う。この参照データ取得処理においては、最
初に、画像投射部12により監視領域200上に基準画
像としての輝点マトリクス300を投射し、監視領域2
00の画像すなわち輝点マトリクス300をCCDカメ
ラ11により撮像する。この撮像時において、CCDカ
メラ11のレンズ111の直前位置には狭帯域フィルタ
161が位置付けられており、この狭帯域フィルタ16
1によりレーザ光の波長成分すなわち画像投射部12に
より投射された輝点マトリクス300のみがCCDカメ
ラ11に撮像される。そして、CCDカメラ11のイメ
ージプレーン112には、監視領域200上に投影され
た輝点マトリクス300が図16に示すように結像され
る。この監視領域200の撮像画像は、上述したよう
に、m×n領域に分割された画素領域毎の階調データと
しての輝度値データに変換され、フレームメモリ32に
蓄積される。
【0015】次に、このようにして取得した撮像画像か
ら輝点マトリクス300を抽出する。この輝点抽出処理
は、フレームメモリ32に蓄積された画素の輝度値の大
きさに基づいてなされる。すなわち、フレームメモリ3
2の各画素データについて、図17に示すように、画像
を構成する画素の輝度値を予め定めたしきい値SRと比
較し、その画素の輝度値がしきい値以上の場合にはその
輝度値をそのまま保持し、しきい値未満の場合にはその
画素の輝度値を値「0」とする。この比較処理を一走査
線毎に全ての走査線について行うことにより、しきい値
未満の画素すなわち背景画像BGの画素は、全て値
「0」となり、図18に示すような輝点マトリクス30
0に対応した輝点画像が取得される。
【0016】なお、この輝点抽出処理時において、背景
画像BGの輝度値の差が大きく固定のしきい値SRでは
輝点画像の抽出が行えない場合には、図19に示すよう
に、特定画素を基準とした小領域内の平均輝度値を基準
とし、この平均輝度値をしきい値SRとしてこの特定画
素を残すか消去(値「0」)するかを判断するように構
成すればよい。
【0017】次に、このようにして得られた輝点画像に
ついて、輝点重心の位置座標を算出する。この輝点重心
座標の算出動作は、図20に示すように、輝点画像を構
成する画素の輝度値を参照し、この輝度値の大小関係に
基づいて重み付けすることにより行われる。従って、こ
の算出動作により、図20においては、重心(U,V)
が算出される。また同時に、この輝点画像についての明
るさ情報すなわち輝度を取得する動作も行われる。この
輝度取得動作は、図20に示すような輝点画像があった
場合に、その輝点画像中の画素の輝度値を輝点画像を構
成する全ての画素について取得し、その最低値を輝点画
像の輝度値とする。従って、図20に示した例において
は、値「50」が輝点画像の輝度値として取得される。
【0018】以上の処理を行うことにより、各輝点に対
する輝点重心とその輝度値などがデータとして得られ
る。そして、これらのデータは参照データとして参照デ
ータメモリ31(図12参照)に格納保持される。
【0019】この参照データの取得処理に続いて、実際
の計測動作すなわち計測データの取得処理を行う。この
計測データ取得処理においても、先に説明した参照デー
タ取得処理と同様にして各輝点に対する輝点重心と輝度
値を取得する。そして、取得した計測データすなわち計
測時における各輝点に対する輝点重心と輝度値につい
て、参照データメモリ31に保持された参照データと対
比することにより、輝点マトリクス300から差を有す
る輝点すなわち監視領域200内に新たに出現した物体
(障害物)に反射した移動輝点についての輝点画像を抽
出する。
【0020】この抽出した輝点画像については、移動量
δを算出するとともに移動量δを用いて図15にて説明
した三次元位置の算出動作を行う。これにより、移動輝
点についての三次元位置が算出され、このような三次元
位置の算出動作を輝点マトリクス300を構成する各輝
点について行うことにより、監視領域200内に存在す
る障害物等のおおよその大きさや位置を取得する。さら
に、この取得した障害物についての情報に基づき、表示
部6のディスプレイ61によりこの障害物を表示し、舵
角検出部52からの車両の転回情報に基づいて衝突を予
測する。また、必要があれば、警報などを発して運転者
に注意を促す。
【0021】また、本出願人は、この種の車両周辺監視
装置に関し、上述した第1の先願装置の他に、特願平6
−42433号(以下第2の先願装置という)にて、路
面上の画像を除去することにより物体画像のみを抽出す
るとともにこの抽出した物体画像についてそのエッジを
検出し、そしてこのエッジに基づいて物体の位置を認識
する車両周辺監視装置を提案した。以下、この第2の先
願装置について説明する。
【0022】この第2の先願装置は、図21のブロック
図に示す電気的構成を有している。同図において、先に
説明した第1の先願装置と同一部には同一符号を付して
示してあり、1は撮像部、2はデータ処理部、3は記憶
部、52は舵角検出部、6は表示部、7は音声指示部で
ある。
【0023】上記撮像部1は、右側CCDカメラ11R
と、左側CCDカメラ11Lとからなり、右側CCDカ
メラ11Rはレンズ111R及び右側イメージプレーン
112Rを有し、左側CCDカメラ11Lはレンズ11
1L及び左側イメージプレーン112Lを有している。
そしてこの撮像部1は、先の第1の先願装置と同様に図
14に示すように、車両100の後方中央部の高さHの
位置に、車両の後方に向けて取り付けられている。そし
て撮像部1を構成する一対のCCDカメラ11R及び1
1Lは、所定距離隔てて互いに平行に且つ俯角θS で取
り付けられている。これによりこの撮像部1は車両後方
の監視領域200を撮像する。データ処理部2は、CP
U21、ROM22及びRAM23から構成され、RO
M22に格納された動作プログラムに従って所定の処理
動作を実行する。
【0024】記憶部3は、右側イメージプレーン112
Rに投影された映像情報を右側画像信号として一時的に
蓄える右側フレームメモリ32Rと、左側イメージプレ
ーン112Lに投影された映像情報を左側画像信号とし
て一時的に蓄える左側フレームメモリ32Lと、右側及
び左側フレームメモリ32R及び32Lに蓄えられた画
像信号のそれぞれに対し所定の補正処理を施した補正画
像情報を保持する右側補正画像メモリ33R及び左側補
正画像メモリ33Lと、後述する差分画像、微分画像及
びエッジ画像をそれぞれ保持する差分画像メモリ34、
微分画像メモリ35及びエッジ画像メモリ36とを有し
ている。なお、これらの各メモリ32〜36は、第1の
先願装置と同様にm行n列からなる画素群のメモリとし
て構成されるとともに各画素には例えば256階調の輝
度値データが格納される。
【0025】舵角検出部52、表示部6及び音声指示部
7もまた第1の先願装置と略同様に構成され、舵角検出
部52は車両の転回方向を転回情報として出力し、表示
部6はディスプレイ61による物体(障害物)あるいは
メッセージなどを表示し、音声指示部7はスピーカ71
からブザー音あるいは音声ガイダンスを出力する。
【0026】このような構成を有する第2の先願装置で
は、撮像部1からの映像信号に基づいて物体(障害物)
の検出及びこの物体と車両との相対位置の算出が行われ
る。まず、撮像部1による画像の取込処理について説明
する。撮像部1により撮像された映像信号は、一旦イメ
ージプレーン112R及び112Lに投影された後、右
側フレームメモリ32R及び左側フレームメモリ32L
にそれぞれ各画素毎の輝度値データ(画像情報)として
格納される。この右側フレームメモリ32R及び左側フ
レームメモリ32Lに格納された画像情報は、右側CC
Dカメラ11R及び左側CCDカメラ11L(以下、両
者を総称する際には単にCCDカメラ11という)が有
するレンズの歪曲収差を含んだ画像となっている。そし
てこの歪曲収差は後述する物体の位置検出における誤差
の原因となる。
【0027】すなわち、格子状の模様を撮像した場合に
ついて考えると、CCDカメラ11のレンズに収差がな
いときには、図22(a)に示すようにこの格子状の模
様がそのままフレームメモリ32(32R、32L)に
格納される。また、そのレンズに収差があるときには、
図22(b)に示すように光軸を中心としてその中央部
の画像が外方に膨らんだ樽形に歪曲した画像、あるいは
図22(c)に示すように光軸を中心としてその中央部
の画像が内側に湾曲した糸巻形に歪曲した画像がフレー
ムメモリ32に格納される。
【0028】そしてデータ処理部2は、上記図22
(b)あるいは図22(c)に示すような歪曲画像に対
して補正処理を施すことにより補正画像情報を生成し、
この補正画像情報を右側補正画像メモリ33R及び左側
補正画像メモリ33Lに格納する。この補正画像情報に
ついても、先の画像情報と同様に、各画素毎の輝度値デ
ータとして格納される。以下、この画像の歪曲収差の補
正処理について説明する。
【0029】図22(d)に示すように、歪曲収差が無
い時の点P(x0 ,y0 )が歪曲収差によって点P′
(x,y)に結像したものとすると、その収差量Dは次
式(1)により表すことができる。 D=[(x0 −x)2 +(y0 −y)2 0.5 ・・・(1)
【0030】そして、図22(b)あるいは図22
(c)に示すような歪曲画像において、その収差量Dは
光軸からの距離の3乗に比例して大きくなる。すなわ
ち、レンズの中心点より点Pまでの距離の3乗に比例す
るので、上記式(1)の右辺は、次式(2)により表す
ことができる。 [(x0 −x)2 +(y0 −y)2 0.5 =k1 [(x0 2−y0 20.5 3 ・・・(2) 上記式中、k1 はレンズによって定まる比例定数
【0031】従って、レンズに歪曲収差が存在する場合
は、例えば次式(3)の演算を行うことによりこの歪曲
収差を補正することができる。 x0 ≒x(1−k1 (x2 +y2 )) y0 ≒y(1−k1 (x2 +y2 )) ・・・(3)
【0032】ところで、この式(3)の演算により画像
の歪曲収差の補正を行った場合には、隣接画素間の距離
が離れてしまい画像の抜けが生じることがある。データ
処理部4は、この画像の抜けに関し、隣接する画素の情
報に基づいて補間を行う。そして、このような補正処理
及び補間処理が施された画像情報は、補正画像情報とし
て右側補正画像メモリ33R及び左側補正画像メモリ3
3Lにそれぞれ格納される。以上で撮像部1による画像
の取込処理が終了する。
【0033】次いで、データ処理部2は、この補正画像
情報に基づいて、撮像された画像における位置の算出、
背景画像(高さ「0」の画像)の除去、物体のエッジ画
像の生成などを行う。以下、これらの処理について説明
する。
【0034】まず、撮像画像に基づいて位置を算出する
処理について説明する。上記撮像部1すなわちCCDカ
メラ11は、図14に示したように、車両後方の所定位
置に設置俯角θS で取り付けられており、監視領域20
0を撮像している。従って、撮像部1による撮像画像は
この所定位置を基準とした画像となっているので、この
撮像画像から算出した位置もこの所定位置を基準とした
位置となっている。そこで、以後の説明を容易にするた
め、図23に示すように、この所定位置すなわちカメラ
設置位置を基準とした座標をX′,Y′,Z′で表わ
し、路面を基準とした座標をX,Y,Zで表わすものと
する。
【0035】そして、このカメラ設置位置を基準とした
X′,Y′,Z′座標系においては、図24(a)に示
すように、Z′軸はCCDカメラ11のレンズ光軸とし
て定義され、上記X′軸は路面と平行な軸として定義さ
れ、また上記Y′軸はZ′軸とX′軸の双方に直交する
軸として定義されている。従って、右側CCDカメラ1
1R及び左側CCDカメラ11Lは、それぞれのレンズ
光軸がZ′軸と一致するように配置されている。また、
X′軸に関し、このX′軸上にそれぞれのレンズの中心
点が位置するよう配置されるとともに互いに距離dxa
だけ離間して配置されている。以後の説明を容易にする
ため、X′,Y′およびZ′軸の原点Oを左側CCDカ
メラ11Rのレンズの中心として定義することとする。
【0036】以上のように設置されたCCDカメラ11
によって撮像された点P(XP ′,YP ′,ZP ′)
は、右側補正情報メモリ33RにPR (xRP,yRP)と
して保持され、左側補正情報メモリ33LにP
L (xLP,yLP)として保持される。
【0037】そしてこの点PのZ′座標ZP ′は、図2
4(b)のX′Z′平面における模式図で示すように、
三角形の相似にて求めることができる。すなわち、この
距離ZP ′は、次式(4)で表すことができる。 ZP ′=dxa・f/(xLP−xRP) ・・・(4) 上記式中、dxaは両レンズの間隔 fはレンズの焦点距離
【0038】同様に点PのX′座標XP ′についても、
図24(b)のX′Z′平面の模式図で示すように、三
角形の相似にて求めることができる。そして点PのY′
座標YP ′についても、図示しないY′Z′平面を想定
することにより、同様にして求めることができる。すな
わち、これら点PのX′座標XP ′及びY′座標YP
は、それぞれ次式(5)及び式(6)で求めることがで
きる。 XP ′=ZP ′xLP/f =dxa・xLP/(xLP−xRP) ・・・(5) YP ′=ZP ′yLP/f =dxa・yLP/(xLP−xRP) ・・・(6) なお、上記座標XP ′に関し、その基準座標を右側CC
Dカメラ11Rと左側CCDカメラ11Lの間とする場
合には、上式(5)で算出された座標XP ′と両レンズ
の間隔dxaの1/2の差分をとればよい。
【0039】以上の式(4)〜式(6)にて算出された
X′Y′Z′座標系における点P(XP ′,YP ′,Z
P ′)は、上述したようにカメラ設置位置を基準とした
座標系の座標値であるので、この座標値を路面を基準と
したXYZ座標系における座標値に変換する必要があ
る。この場合、撮像部1(CCDカメラ11)の俯角が
θS であるとすれば、X′Y′Z′座標での点Pの座標
(XP ′,YP ′,ZP ′)と路面を基準としたXYZ
座標との関係は上記図14で示すようになる。
【0040】従って、上式(4)〜式(6)で算出した
座標(XP ′,YP ′,ZP ′)は、次式(7)〜式
(9)の実行により、XYZ座標系における点Pの座標
(XP,YP ,ZP )に変換することができる。 XP =XP ′ ・・・(7) YP =H−ZP ′cos θS +YP ′sin θS ・・・(8) ZP =ZP ′sin θS +YP ′cos θS ・・・(9)
【0041】次に、データ処理部2による物体の認識処
理について説明する。まず、背景画像(高さ「0」の画
像)の除去処理について説明することとする。図25
(a)は右側CCDカメラ11Rで撮像された後、上述
した歪曲収差補正が施され、そして右側補正画像メモリ
33Rに保持された右側補正画像を示している。同図に
おいて、600は路面上に画かれた白線、また500は
障害物としてのポール状の物体である。ここで、この右
側補正画像メモリ33Rに保持されている右側補正画像
に関し、その全ての画像が高さ「0」の背景画像すなわ
ち路面上に描かれている画像だと仮定する。そしてこの
ように仮定した右側補正画像に基づき、この右側補正画
像があたかも左側CCDカメラ11Lの撮像位置で撮像
された画像(投影画像)となるよう変換処理を行う〔図
25(b)〕。
【0042】以下、この投影画像の変換処理について説
明する。ここで、右画像の点PR (xRP,yRP)に対応
する投影画像の点をPL ′(xLP′,yLP′)とする。
図16に示すように、カメラ座標のX′軸と路面座標の
X軸は平行であり、また、カメラによって撮像する走査
線のx軸(図24のxL 軸およびxR 軸)も共に平行で
あるとすると、同一物体を撮像した場合の撮像画像のy
L とyR 値は一致する。そして、画像の全てが路面上で
あるとすれば、上式(8)で示すYP の値は0となる。
以上から次式(10)及び式(11)を導くことができ
る。そして、式(11)のZP ′およびYP ′に式
(4)のZP ′及び式(6)のYP ′を代入することに
より、式(12)に示すように、xLP′を求めることが
できる。
【0043】 yLP′=yRP ・・・(10) 0=HP −ZP ′cos θS +YP ′sin θS ・・・(11) xLP′=(dxa・fcos θS −dxa・yRPsin θS )/H+xRP ・・・(12) 上式(10)及び式(12)の演算を行なうことによ
り、データ処理部4は、投影画像〔図25(b)〕を作
成する。
【0044】そして、このようにして作成した投影画像
を左側補正画像に重畳すると図25(c)のようにな
る。すなわち、右側CCDカメラ11Rで撮像された画
像を投影した場合、路面上に画かれている白線等の模様
は左側CCDカメラ11Lで撮像された模様と位置、輝
度共に一致し、物体が路面より高くなるに従って差が大
きくなる。従って、左画像データと投影画像データの差
分をとることにより、高さのある物体を構成する画素以
外の路面を構成する画素の輝度値は値「0」または値
「0」に近い値となる。そして所定しきい値以下を値
「0」とすれば、全て値「0」となる。このようにし
て、左画像データと投影画像データの差分をとることに
より、その差分画像は図25(d)に示すように、路面
画像(高さ「0」の背景画像)が除去され、高さのある
部分のみが値「0」以外の値として取り出される。そし
て、この差分画像については記憶部3の差分画像メモリ
33に格納される。
【0045】ところで、上記投影画像には誤差が含まれ
ており、これにより上記差分画像〔図25(d)〕につ
いては、その路面画像が残ってしまう場合がある。この
ため、投影画像と左側補正画像との差分画像を生成する
場合には次のような処理を行なう。すなわち、図26
(a)及び(b)に示すように、投影画像の各画素の輝
度値I1 〜I7 と対応する左側補正画像の各画素の輝度
値I1 ′〜I 7 ′の差分を順次求め、その差分値が所定
値I0 以上となった画素〔画素I5 に相当〕について
は、図26(c)に示すように、画素I5 ′に隣接する
画素I4′及びI6 ′との差分を求める。そして、その
差分の最小値(同図の画素I4 ′との差分値)をその画
素に対する差分値とする。
【0046】このようにして撮像画像中の高さ「0」の
背景画像を除去し、高さのある画像すなわち物体の画像
のみを抽出する。これに続いて、抽出した物体画像につ
いてのエッジの抽出処理が行われる。次いで、この物体
エッジ抽出処理について説明する。
【0047】この物体エッジ抽出処理は、左側補正画像
メモリ33Lに格納された画像情報に基づいて行われ
る。すなわち、左側補正画像メモリ33Lに格納されて
いる左側補正画像に関し、そのm行n列の画像データの
輝度値Im,n を水平方向すなわち図24におけるX′軸
方向に走査し、次式(13)の演算によって微分画像を
生成する。 |Im,n+1 −Im,n |≧E0 ならば Em,n =1 |Im,n+1 −Im,n |<E0 ならば Em,n =0 ・・・(13) 上記式中、E0 はしきい値
【0048】この微分画像は、図27(b)に示すよう
に、物体や路面に画かれている文字等の縦方向エッジ部
分が「1」に、その他の部分は「0」となった画像とな
る。そして、この微分画像は記憶部3の微分画像メモリ
35に格納される。このようにして求めた微分画像〔図
27(b)〕と、前述した路面画像除去処理で生成され
差分画像メモリ33に保持された差分画像〔図25
(d)〕と重ね合せてアンドを取ると、図27(c)で
示す物体のエッジ部分のみが抽出された物体エッジの画
像が生成される。この物体エッジ画像については、エッ
ジ画像メモリ36に格納される。
【0049】そしてデータ処理部2は、このエッジ画像
メモリ36に格納された物体エッジ画像に基づいて物体
を認識するとともに物体エッジと車両との相対位置を演
算する。さらに車両の転回情報から車両の進路を予測す
るとともにこの予測進路に基づいて認識した物体と車両
との衝突を予測し、必要があれば警報などを発して運転
者に注意を促す。
【0050】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、第1
の先願装置は、車両周辺が暗くなった場合に測定用基準
画像としての輝点マトリクス300を監視領域200内
に投射し、この輝点マトリクス300が障害物に反射す
ることによる結像位置の移動に基づいて物体の認識を行
なうよう構成され、また第2の先願装置は、車両100
の所定位置に互いに所定距離離間して配置された複数の
右側CCDカメラ11R及び左側CCDカメラ11Lに
より監視領域200内を撮像し、両カメラの差分画像に
基づいて、高さ「0」である背景画像すなわち路面画像
を除去することにより物体のエッジ画像を生成し、生成
したエッジ画像に基づいて物体と車両との相対位置など
を算出するよう構成されている。
【0051】ところで、第1の先願装置においては、測
定用の基準画像としてレーザ光による輝点マトリクス3
00を用いているが、このレーザ光の放射エネルギーは
太陽光のそれよりも1〜2桁少ないものであるので、太
陽光の照射下においてはレーザ光は太陽光により打ち消
されてしまう。従って、この第1の先願装置では、車両
の周囲が明るい場合には太陽光と輝点マトリクスとを区
別することができず、輝点画像の抽出及び物体の認識を
行うことが難しかった。
【0052】また、第2の先願装置においては、右側及
び左側CCDカメラ11R及び11Lによる撮像画像を
取得し、両撮像画像の差に基づき物体の抽出及び認識を
行っているが、この第2の先願装置においては、夜間な
ど車両周辺の照度が低くなるとそれに伴い撮像画像の照
度も低くなる。そして、この照度がある程度以下になる
とCCDカメラ11による撮像ができなくなり、物体の
認識を行うことが難しかった。
【0053】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
ものであり、日中など車両周辺の照度が高い場合、夜間
など車両周辺の照度が低い場合のいずれにおいても監視
領域内の物体を好適に検出できる車両周辺監視装置を提
供することを主たる目的とし、当該装置の操作を簡単に
し使い勝手の良い装置を提供すること及び装置構成を簡
単にし安価に構成できる装置を提供することを他の課題
とする。
【0054】上記課題を解決するため、本発明によりな
された車両周辺監視装置を図1の基本構成図に基づいて
説明する。すなわち、本発明の車両周辺監視装置は、車
両100に対する所定位置に設定された監視領域200
の画像情報に基づいて前記車両100の周辺を監視する
車両周辺監視装置において、前記監視領域200内に投
射された測定基準となる測定用基準画像300を前記車
両100の所定位置に配設された撮像手段11R(11
L)にて撮像し、当該撮像手段11R(11L)からの
画像情報に基づき、前記監視領域200内に存在する物
体についての画像情報を取得する第1物体画像取得手段
21aと、前記監視領域200内を車両100の所定位
置に互いに所定距離離間して配置された複数の撮像手段
11R、11Lにて撮像し、当該複数の撮像手段11
R、11Lからの複数の画像情報の差分画像に基づき、
前記監視領域200内に存在する物体についての画像情
報を取得する第2物体画像取得手段21bと、前記第1
画像取得手段21aあるいは第2画像取得手段21bの
一方により取得された物体画像情報に基づき、前記監視
領域200内に存在する物体について、前記車両100
との相対位置を認識する物体位置認識手段21cとを有
することを特徴としている。
【0055】また、前記車両100の所定位置に互いに
所定距離離間して配置され、且つ、前記監視領域200
内を撮像する右側撮像手段11R及び左側撮像手段11
Lと、前記監視領域200内に基準画像300、400
を投射する基準画像投射手段IPとを有し、前記第1物
体画像取得手段21aは、前記基準画像投射手段IPが
前記監視領域200内に投射した測定用基準画像300
を前記右側撮像手段11Rあるいは左側撮像手段11L
の一方にて撮像することにより取得された画像情報に基
づき、前記監視領域200内に存在する物体についての
画像情報を抽出し、前記第2物体画像取得手段21b
は、前記右側撮像手段11Rにより前記監視領域200
を撮像することにより得られた右側画像情報と、前記左
側撮像手段11Lにより前記監視領域200を撮像する
ことにより得られた左側画像情報とを取得するとともに
両画像の差に基づき、前記監視領域200内に存在する
物体を抽出することを特徴としている。
【0056】また、前記第1物体画像取得手段21aと
前記第2物体画像取得手段21bとを選択する選択手段
21dを有し、物体位置認識手段21cは、前記選択手
段21dにより選択された物体画像取得手段21a、2
1bからの物体画像情報に基づき、前記監視領域200
内に存在する物体について、前記車両100との相対位
置を認識することを特徴としている。
【0057】また、車両周辺の明るさを検出する照度検
出手段51を有し、前記選択手段21dは、車両周辺の
照度に応じて前記第1物体抽出手段21aと前記第2物
体抽出手段21bからの物体画像情報を選択することを
特徴としている。
【0058】また、前記右側撮像手段11Rと左側撮像
手段11Lとの撮像条件を一致させる補正情報を取得す
る補正情報取得手段21eを有し、前記基準画像投射手
段IPは、前記補正情報取得手段21eによる補正情報
取得動作時において、前記監視領域200に補正用基準
画像400を投射することを特徴としている。
【0059】また、前記基準画像投射手段IPは、所定
の光を発光する光源部12と、前記光源部12が発光し
た光120から、測定用基準画像300を生成する第1
フィルタ141及び補正用基準画像400を生成する第
2フィルタ142を有するフィルタ部14と、前記フィ
ルタ部14の第1フィルタ141と第2フィルタ142
を切換駆動する駆動手段13とを有することを特徴とし
ている。
【0060】
【作用】上記構成による車両周辺監視装置によれば、第
1物体画像取得手段21aは監視領域200に投射され
た測定用基準画像300の撮像画像に基づいて監視領域
200内の物体についての画像情報を取得し、第2物体
画像取得手段21bは互いに所定距離離間して配設され
た複数の撮像手段11により撮像された監視領域200
の撮像画像の差分画像に基づいて監視領域200内の物
体についての画像情報を取得する。物体位置認識手段2
1cは前記第1物体画像取得手段21aあるいは前記第
2物体画像取得手段21bからの物体画像情報に基づい
て前記監視領域200内に存在する物体についての位置
を認識する。すなわち、測定用基準画像を投射すること
により得られた物体画像情報と、複数の撮像手段からの
差分画像に基づいて得られた物体画像情報のいずれか一
方の物体画像情報に基づいて監視領域内に存在する物体
すなわち障害物についての相対位置情報を取得するよう
に構成したので、車両周囲の照度が低い場合には測定用
基準画像を投射することにより物体画像情報を取得し、
照度が高い場合には複数の撮像手段からの差分画像に基
づいて物体画像情報を取得することができる。これによ
り、車両周囲の照度に左右されずに物体(障害物)の監
視を行うことが可能となる。
【0061】また、右側撮像手段11Rは車両の所定位
置に配置され前記監視領域200を撮像し、左側撮像手
段11Lは前記右側撮像手段11Rと水平方向に所定距
離離れた状態で配置され監視領域200を撮像し、基準
画像投射手段IPは監視領域200内に測定用基準画像
300を投射する。そして、前記第1物体画像取得手段
21aは前記右側撮像手段11Rあるいは左側撮像手段
11Lの一方の画像情報を取得するとともにこの取得し
た画像情報から物体画像情報を取得し、前記第2物体画
像取得手段21bは前記右側撮像手段11R及び左側撮
像手段11Lからの右側画像情報及び左側画像情報の差
分画像に基づいて物体画像情報を取得する。すなわち、
右側撮像手段及び左側撮像手段を第1物体画像取得手段
及び第2物体画像取得手段それぞれの撮像手段として用
いる構成としているので、装置を簡素に構成することが
できる。
【0062】また、選択手段21dは前記第1物体画像
取得手段21aと第2物体画像取得手段21bのいずれ
を選択すなわち能動状態にするかを選択し、物体位置認
識手段21cは前記選択手段21dにより選択された物
体画像取得手段21aあるいは21bからの画像情報に
基づいて物体画像情報を取得する。すなわち、第1物体
画像取得手段と第2物体画像取得手段とを選択する手段
を設けたので、両物体画像取得手段の切り換えを自動に
行うことができる。
【0063】また、照度検出手段51は車両周辺の明る
さを照度情報として検出し、選択手段21dはこの照度
検出手段51からの照度情報に基づいて第1物体画像取
得手段21aと第2物体画像取得手段21bとを選択す
る。すなわち、第1物体画像取得手段と第2物体画像取
得手段とを車両周囲の明るさ情報に応じて選択する手段
を設けたので、車両周囲の明るさに応じて両物体画像取
得手段の切り換えを自動に行うことができる。
【0064】また、補正情報取得手段21eは右側撮像
手段11Rと左側撮像手段11Lの撮像条件を一致させ
るための補正情報を取得し、基準画像投射手段IPは補
正情報取得手段21eによる補正情報取得時において補
正用基準画像400を監視領域200に投射する。すな
わち、基準画像投射手段を、第1の物体画像取得手段に
よる物体画像取得時における測定用基準画像を投射する
手段と、第2の物体画像取得手段による物体画像取得時
における補正用基準画像を投射する手段とに兼用してい
るので、構成を簡素にでき、安価に構成することができ
る。
【0065】また、光源部12は所定の光120を発光
する。フィルタ部14を構成する第1フィルタ141は
光120から測定用基準画像300を生成し、第2フィ
ルタ142光120から補正用基準画像400を生成す
る。駆動手段13はフィルタ部14を駆動し、第1フィ
ルタ141と第2フィルタ142を選択的に光源部12
の前方位置すなわち光路上に位置付ける。すなわち、基
準画像投射手段により測定用基準画像を投射する場合に
は光源部の光路上に第1フィルタを位置付け、補正用基
準画像を投射する場合には第2フィルタを位置付ける構
成としているので、基準画像投射手段が投射する基準画
像の種類をフィルタにより切り換えることができ、基準
画像投射手段の構成を簡素にすることができる。
【0066】
【実施例】以下、本発明によりなされた車両周辺監視装
置を図面に基づいて説明する。図2は、この実施例の電
気的構成を示すブロック図で、同図において、先に説明
した第1及び第2の先願装置と同一部には同一符号を付
して示してあり、1は撮像部、2はデータ処理部、3は
記憶部、4は操作部、5は検出部、6は表示部、7は音
声指示部である。
【0067】撮像部1は、右側CCDカメラ11R、左
側CCDカメラ11L、画像投射部12、画像投射用フ
ィルタ部14及び撮像用フィルタ部16から概略構成さ
れ、図14にて説明したように、車両100の後側上端
位置に後方に向けて設置俯角θS で取り付けられてお
り、監視領域200を撮像する。右側CCDカメラ11
R及び左側CCDカメラ11Lは、上述した第2の先願
装置と同様に、レンズとイメージプレーンとを備えてい
る(いずれも図示せず)。そして、右側CCDカメラ1
1Rの前方には撮像用フィルタ部16が配置されてい
る。
【0068】この撮像フィルタ部16は、図3(a)の
斜視図に示すように、狭帯域フィルタ161と透光部1
62とを有し、これらの狭帯域フィルタ161と透光部
162とは矢印B方向に並んで配置されている。この狭
帯域フィルタ161は、第1の先願装置にて説明したよ
うに、レーザ光の波長成分を選択的に透過するものであ
り、透光部162は、ガラス等の透明板材あるいは単な
る窓孔として構成されているものである。そして、この
撮像フィルタ部16にはソレノイド15及び図示省略し
た公知のリンク機構が付設され、これにより撮像フィル
タ部16は矢印B方向へ往復移動する。これにより、狭
帯域フィルタ161と透光部162とが選択的に右側C
CDカメラ11Rのレンズ111Rの直前位置に位置付
けられ、狭帯域フィルタ161がレンズ111Rに位置
付けられた場合には、CCDカメラ11Rは狭帯域フィ
ルタ161を透過した光すなわちレーザ光の画像を撮像
し、透光部162が位置付けられた場合には、CCDカ
メラ11Rは監視領域200上の物体などを撮像する。
【0069】画像投射用フィルタ部14は、図3(b)
に示すように、パターン光投光素子としてのFG141
と、補正画像用フィルタ(以下RFと略記する)142
とを有している。FG141は、上述した第1の先願装
置と同じ構成すなわち光ファイバをシート状に並べた光
ファイバシート141a、141bを2枚直交して重ね
あわせた構成を有し、レーザ光の入射により輝点マトリ
クスを生成するものである。また、RF142は、直径
が数μm程度の小径の光ファイバシート142a上にシ
リンドリカルレンズ142bを配置した構成を有し、レ
ーザ光の入射により線状光を生成するものである。
【0070】これらのFG141とRF142は矢印A
方向に並んで配置され、画像投射用フィルタ部14に付
設されたソレノイド13及び図示省略した公知のリンク
機構により矢印A方向へ往復移動する。そして、FG1
41がレーザ光源121の直前位置に位置付けられる
と、図4(a)に示すように、監視領域200上に輝点
マトリクス300が投射され、またRF142がレーザ
光源121の直前位置に位置付けられると、図4(b)
に示すように、監視領域200上に複数の線状光401
〜405が投射される。
【0071】そして、その他の構成すなわちデータ処理
部2、記憶部3、操作部4、検出部5、表示部6及び音
声指示部7は、第1及び第2の先願装置を組み合わせた
構成となっている。すなわち、データ処理部2はCPU
21、ROM22及びRAM23とから構成され、RO
M22に格納された動作プログラムに基づき、所定の処
理動作を実行するように構成されている。
【0072】記憶部3は、参照データメモリ31、フレ
ームメモリ32、補正画像メモリ33、差分画像メモリ
34、微分画像メモリ35及びエッジ画像メモリ36を
有し、参照データメモリ31は参照データすなわち第1
の先願装置にて説明した各輝点に対する輝点重心とその
輝度値を保持するよう構成され、またフレームメモリ3
2〜エッジ画像メモリ36はm行n列からなる画素群の
メモリとして構成されるとともに各画素には例えば25
6階調の輝度値データを保持するよう構成されている。
また、フレームメモリ32及び補正画像メモリ33は、
第2の先願装置と同様に、右側画像と左側画像とを保持
可能に分割されている。
【0073】操作部4は、ライトオン検出スイッチ41
及び手動操作スイッチ42とから構成され、ライトオン
検出スイッチ41は車両のライトがオン状態となったと
きにそれを示す信号をCPU21に対して出力し、手動
操作スイッチ42は表示部6による表示を指定する信号
を出力する。手動操作スイッチ42についてさらに詳細
に説明すると、この手動操作スイッチ42は表示部6に
よる表示の切り換え及び測定方法の指定などを行うもの
で、その表示内容を監視領域200の撮像画像とするの
か、あるいは所定の処理動作により取得された監視領域
200内の障害物情報とするのかを指定し、さらに障害
物情報を指定した場合には、その測定方法についての指
定すなわち後述するアクティブ方式、パッシブ方式ある
いは両方式を自動切換するかについての指定を行う。そ
して、この手動操作スイッチ42による指定は、対応す
る信号に変換されてCPU21に出力される。
【0074】検出部5は、照度センサ51及び舵角検出
部52から構成され、照度センサ51は車両周辺の明る
さを照度情報として出力し、舵角検出部52は車両の転
回方向を転回情報として出力する。表示部6は、ディス
プレイ61及び切換回路62から構成され、切換回路6
2は操作部4あるいは検出部5からの出力に基づいてデ
ィスプレイ61に表示させる情報の切り換えを行い、デ
ィスプレイ61は切換回路62からの表示情報に従い監
視領域200の撮像画像あるいは所定の処理動作により
取得された監視領域200内における障害物情報を表示
する。音声指示部7はスピーカ71を有し、操作者に対
するブザー音あるいは音声ガイダンスの出力を行う。
【0075】このように構成された実施例の動作すなわ
ちROM22に保持された動作プログラムに基づくCP
U21の動作について、図5〜図11のフローチャート
を参照して説明する。まず、図5を参照する。同図は、
この実施例におけるCPU21の主動作を示すフローチ
ャートである。
【0076】この実施例においては、まずステップS1
10にて表示部6のディスプレイ61に表示させる情報
の種別を判定する。すなわち、このステップS110で
は、ディスプレイ61に監視領域200の撮像画像を表
示させるのか、所定の処理動作により取得された監視領
域200内における障害物情報を表示させるのかについ
て判定する。この判定は、操作部4の手動操作スイッチ
42からの操作信号によりなされ、この手動操作スイッ
チ42による表示指示が「撮像画像」であった場合には
ステップS111に移行し、「障害物情報」であった場
合にはステップS120に移行する。
【0077】そして、ステップS111では、切換回路
62は右側CCDカメラ11Rからの撮像信号をディス
プレイ61に送出している。一方、この時、撮像部1の
ソレノイド15は、撮像フィルタ部16の透光部162
を右側CCDカメラ11Rのレンズ111Rの直前位置
すなわち撮像経路上に位置付ける。また、ステップS1
20では測定方法選択処理が行われる。このステップS
120の測定方法選択処理は、具体的には図6のフロー
チャートによりなされる。以下、図6を参照し、この測
定方法選択処理について説明する。
【0078】この測定方法選択処理は、その測定方法に
ついて、監視領域内に投射された測定用基準画像を撮像
手段にて撮像し、この撮像手段からの画像情報に基づい
て監視領域内に存在する物体についての画像情報を取得
する方法と、監視領域内を互いに所定距離離間して配置
された複数の撮像手段にて撮像し、これら複数の撮像手
段からの複数の画像情報から差分画像を生成するととも
にこの差分画像に基づいて監視領域内に存在する物体に
ついての画像情報を取得する方法とを選択する処理をい
う。なお、説明の都合上、前者の方式については測定用
基準画像を監視領域内に投射し、この測定用基準画像に
基づいて障害物を認識することからアクティブ方式、後
者の方式については監視領域の撮像画像に基づいて障害
物を認識することからパッシブ方式と定義し、以後の説
明を行うこととする。
【0079】この測定方法選択処理においては、まずス
テップS210にて手動操作スイッチ42の確認処理が
行われる。すなわち、このステップS210では、手動
操作スイッチ42からの操作信号が、上述したアクティ
ブ方式、パッシブ方式あるいは自動切換のいずれを示す
信号であるのか判定する。そして、アクティブ方式
(A)を示す信号の場合にはステップS240に移行
し、パッシブ方式(P)を示す信号の場合にはステップ
S250に移行する。また、自動切換(自動)を示す信
号の場合にはステップS220に移行する。ステップS
240では、その測定方法に関しアクティブ方式を選択
し、またステップS250ではパッシブ方式を選択す
る。
【0080】ステップS220では、ライトオン検出ス
イッチ41の確認を行う。一般に、操作者(運転者)に
よるヘッドライトのオン操作は、周囲の明るさが暗い状
態においてなされるものであるので、ヘッドライトがオ
ン状態のときは車両周囲は暗くなっていると判断でき
る。従って、このステップS220においてライトオン
検出スイッチ41からの信号がオンを示す信号であった
場合にはステップS240に移行してアクティブ方式を
選択し、またオフを示す信号であった場合にはステップ
S230に移行する。
【0081】ステップS230では、照度センサ51か
らの出力すなわち車両周辺の明るさ情報に基づく判定動
作を行う。すなわち、このステップS230では照度セ
ンサ51から出力される信号のレベルを取得し、このレ
ベルが規定値以上であるか否かを判定する。そして、こ
の信号の出力レベルが規定値以上であった場合には、車
両周囲は撮像部1(CCDカメラ11R、11L)によ
り撮像可能な明るさであると判定し、ステップS250
に移行してパッシブ方式を選択し、規定値未満であった
場合にはステップS240に移行してアクティブ方式を
選択する。従って、このステップS230の規定値はC
CDカメラ11R及び11Lにより撮像可能な明るさに
応じた値とされる。
【0082】そして、ステップS240及びステップS
250にて測定方式を選択すると、この測定方法選択処
理を終了し、図5のフローチャートにおけるステップS
130に移行する。なお、以上の説明においては、手動
操作スイッチ42からの操作情報、ライトオンスイッチ
41からの操作情報、照度センサ51からの出力信号を
組み合わせるとともに優先順位を持たせることにより測
定方法を選択する構成を例示したが、手動操作スイッチ
42、ライトオンスイッチ41及び照度センサ51を単
独で使用しても構わない。
【0083】ステップS130では測定方法の判定すな
わち上記ステップS120の測定方法選択処理にて選択
された測定方法情報を参照してアクティブ方式とパッシ
ブ方式のいずれであるかを判定する。そして、このステ
ップS130にて、アクティブ方式(A)と判定した場
合にはステップS131に移行し、パッシブ方式(P)
と判定した場合にはステップS133に移行する。
【0084】ステップS131では、撮像部1の状態を
アクティブ方式に適した状態(設定1)とする処理を行
う。すなわち、このステップS131では、図3(a)
で説明したように、ソレノイド15及びリンク機構(図
示せず)により撮像用フィルタ部16を移動させ狭帯域
フィルタ161を右側CCDカメラ11Rの撮像経路上
に位置付けること、図3(b)で説明したように、ソレ
ノイド13及びリンク機構(図示せず)により画像投射
用フィルタ部14を移動させFG141を光源部12の
光路上すなわちレーザ光源121の直前に位置付けるこ
と、図4(a)で説明したように、レーザ光源121を
オン状態として光源部12より測定用画像としての輝点
マトリクス300を監視領域200上に投射すること、
また、狭帯域フィルタ161が設置された右側CCDカ
メラ11Rを能動状態すなわち撮像可能な状態にするこ
とを行う。そして、このステップS131の処理が終了
すると、ステップS132に移行してアクティブ方式に
よる物体情報取得処理を行う。
【0085】一方、ステップS133では、撮像部1の
状態をパッシブ方式に適した状態(設定2)とする処理
を行う。すなわち、このステップS133では、図3
(a)で説明したようにソレノイド15及びリンク機構
(図示せず)により撮像用フィルタ部16を移動させ透
光部162を右側CCDカメラ11Rの撮像経路上に位
置付けること、右側CCDカメラ11R及び左側CCD
カメラ11Lを能動状態すなわち撮像可能な状態にする
こと、図3(b)で説明したようにソレノイド13及び
リンク機構(図示せず)により画像投射用フィルタ部1
4を移動させRF142を光源部12の光路上に位置付
けることを行う。そして、このステップS133の処理
が終了すると、ステップS134に移行してパッシブ方
式による物体情報取得処理を行う。
【0086】以下、上記ステップS131のアクティブ
方式による物体情報取得処理と、ステップS134のパ
ッシブ方式による物体情報取得処理について説明する。
まず、アクティブ方式による物体情報取得処理について
説明することにする。このステップS131のアクティ
ブ方式による物体情報取得処理は、具体的には、図7の
フローチャートによりなされる。そして、ステップS3
10にて参照データの取得処理が行なわれる。このステ
ップS310の参照データ取得処理は、具体的には、図
8のフローチャートによりなされる。以下、図8を参照
して参照データ取得処理について説明する。
【0087】この参照データ取得処理においては、まず
ステップS410にて画像入力処理を行う。このステッ
プS410の画像入力処理では、まず図4(a)に示す
ように、画像投射部12を動作させ監視領域200内に
輝点マトリクス300を投射し、この輝点マトリクス3
00の画像を右側CCDカメラ11Rにより撮像する。
そして、この撮像画像を、例えば、512×512(m
×n)画素、輝度0〜255階調の画素データに変換
し、フレームメモリ32の右側領域(図示せず)に一時
的に蓄える。そしてステップS420に移行する。
【0088】ステップS420では、輝点の抽出処理が
行われる。このステップS420では、図17で説明し
た所定のしきい値による輝点画像の抽出を行なうことに
より図18で説明した輝点画像を取得する。そしてステ
ップS430に移行する。ステップS430では、輝点
重心座標位置の決定動作を行う。このステップS430
では、輝点画像を構成する各画素の輝度値に基づく重み
付けを行うことにより、図20で示すような輝点画像の
重心座標〔同図における(U,V)〕を決定する。そし
てステップS440に移行する。
【0089】ステップS440では、輝点の明るさの決
定処理を行う。すなわち、このステップS440では、
輝点画像を構成する画素群における最低輝度値をその輝
点画像すなわち輝点の明るさとする。従って、図20の
例においては、その輝点の明るさは値「50」となる。
引き続くステップS450では、背景輝度データの取得
を行う。この背景輝度データは、測定時における明るさ
補正を行う場合に用いるもので、図16及び図17にお
ける背景画像BGの輝度値のことである。従って、この
ステップS450では、この背景画像BGの平均輝度値
を算出する。
【0090】そして、このステップS450により参照
データ取得処理は終了するが、上記ステップS430で
決定された輝点重心座標情報、ステップS440で決定
された輝点の明るさ情報及びステップS450で取得さ
れた背景輝度情報については、参照データとして参照デ
ータメモリ31に格納保持する。そして、図7のフロー
チャートにおけるステップS320に移行する。
【0091】ステップS320では、参照データの入力
処理が行われる。すなわち、このステップS320で
は、上記ステップS310(図8のフローチャートにお
けるステップS410〜S450)にて参照データメモ
リ31に格納保持された参照データを読み込む処理を行
う。そしてステップS330に移行する。ステップS3
30では、再度、画像投射部12及び右側CCDカメラ
11Rを動作させ測定用の画像(測定画像)の取り込み
を行う。この画像取込動作は、基本的に上述した参照デ
ータ取得動作と同様にしてなされるものである。すなわ
ち、画像投射部12による監視領域200内に対する輝
点マトリクス300の投射動作、右側CCDカメラ11
Rによる輝点マトリクス300の撮像動作の実行によ
り、右側CCDカメラ11Rのイメージプレーン112
Rに輝点マトリクス300を結像させる(図16参
照)。
【0092】引き続くステップS340では、背景の明
るさに対する変化の検出・補正処理を行う。この明るさ
検出補正処理は、実際の測定時における背景画像の輝度
値が自車のブレーキライト及びバックライト(後退
灯)、あるいは他車のヘッドライトなどにより照らされ
ることにより、輝点画像の抽出が正常に行えなくなるこ
とを防止するために行う動作である。このステップS3
40においては、実際に取得した測定画像の背景画像の
輝度と参照データにおける背景画像の輝度との差に基づ
いて各輝点毎に補正係数を算出し、さらに、この補正係
数を用いて補正処理すなわち参照データ取得時に使用し
た輝度しきい値より各輝点毎の測定用輝度しきい値を算
出する処理を行う。このステップS340の処理が終了
するとステップS350に移行する。
【0093】ステップS350では、輝点の抽出処理を
行う。すなわち、上記ステップS340にて算出した測
定用輝度しきい値を用いて、輝点マトリクス300を構
成する各輝点に対応した輝点画像を抽出するとともに抽
出した輝点画像について輝点の重心座標及び明るさ情報
を算出する。そして、このステップS350の処理が終
了するとステップS360に移行する。ステップS36
0では、上記ステップS350にて抽出した輝点画像群
について、その重心座標及び明るさ情報を参照データの
それと比較し、移動が認められた輝点すなわち対応する
輝点画像同士において重心座標値に差が認められた輝点
を移動輝点として抽出する。
【0094】引き続くステップS370では、移動輝点
の三次元座標位置算出動作を行う。すなわち、このステ
ップS370では、図15にて説明したような三次元座
標位置算出動作を、ステップS310で取得した参照デ
ータと、ステップS360で取得した移動輝点データと
を用いて実行することにより、監視領域200内に存在
する物体(障害物)の三次元座標値を算出する。要する
に、このステップS370では、同図における点Aを参
照データ、点Bを測定データとして、障害物(同図にお
ける物体O)についての三次元座標値〔同図における点
B (XB ,YB ,ZB )〕を算出するとともに、この
三次元座標算出動作を障害物に反射した輝点(移動輝
点)全てについて行うことにより物体の三次元座標値を
算出し、物体のおおよその形状及び位置を算出する。そ
して、このステップS370の処理により、アクティブ
方式による物体情報取得処理を終了し、図5のフローチ
ャートのステップS140に移行する。
【0095】次に、上記ステップS134の処理すなわ
ちパッシブ方式による物体情報取得処理について説明す
る。このパッシブ方式による物体情報取得処理は、具体
的には、図9のフローチャートによりなされる。以下、
この図9を参照して説明を行う。
【0096】このパッシブ方式による物体情報取得処理
では、まずステップS510にて、補正値すなわち右側
CCDカメラ11Rと左側CCDカメラ11Lの撮像状
態を等しくするために用いられる倍率補正値及び「0」
補正値を取得するか否かを判定する。このステップS5
10で、「補正値を取得する」すなわち「Y」と判定し
た場合にはステップS511にて倍率補正値を、ステッ
プS512にて「0」補正値を取得し、「補正値を取得
しない」すなわち「N」と判定した場合にはステップS
520に移行する。そして「N」の場合、前回までの倍
率補正値及び「0」補正値がある場合にはそれを用い、
ない場合には補正値なしで以後の処理を行う。以下、こ
のステップS510で「Y」(補正値要)と判定した場
合について説明する。
【0097】この場合、上述したように、ステップS5
11にて倍率補正値の取得を行う。このステップS51
1の倍率補正値の取得動作は、具体的には図10のフロ
ーチャートによりなされる。以下、この図10のフロー
チャートを参照して説明する。
【0098】すなわち、最初にステップS610にて、
右側CCDカメラ11R及び左側CCDカメラ11Lに
よる基準画像の取り込みが行われる。すなわち、このス
テップS610では、まず、図4(b)にて説明したよ
うに、画像投射部12が監視領域200内に基準画像4
00(線状光401〜405)を投射し、撮像部1の右
側CCDカメラ11R及び左側CCDカメラ11Lによ
り投射された基準画像400を撮像する。これらの撮像
画像については、それぞれ右側基準画像情報及び左側基
準画像情報としてフレームメモリ32に格納する。そし
て、このフレームメモリ32に格納した画像情報に関
し、図22で説明した歪曲収差の補正処理を施し、この
歪曲補正後の右側基準画像及び左側基準画像をそれぞれ
補正画像メモリ33に格納する。
【0099】引き続くステップS620では、上記ステ
ップS610で取得した左右の基準画像を参照し、これ
らの右側及び左側基準画像において測定基準となる対象
点群の座標値を取得する。この対象点群は、例えば、上
記線状光401〜405と、この線状光401〜405
に交差する走査ライン(図示せず)との交点座標とされ
る。そして、各対象点群の座標値を取得した後にステッ
プS621に移行する。
【0100】ステップS621では、倍率変換対象とす
る画像を判定する。この実施例においては、撮像倍率が
高い方すなわち被写体が大きく撮像されている側の画像
を倍率変換対象画像として選択し、この対象画像を後の
処理で縮小補正する構成としている。この対象画像の判
定は、上記ステップS620で取得した交点座標に基づ
いて行われ、例えば、右側基準画像における2つの交点
座標間の距離と、左側基準画像におけるそれとを比較
し、距離が長い方の基準画像を倍率変換対象画像として
選択する。そして、このステップS621の判定処理が
終了するとステップS630に移行する。
【0101】ステップS630では、対象画像に対する
倍率補正値k3 を定める。このステップS630におい
ては、初回の補正値決定動作の場合には倍率補正値k3
を値「1.000」とし、2回目以降の補正値決定動作
の場合すなわち後述するステップS640で「N」と判
定された場合には、この倍率補正値k3 を前回の倍率補
正値より値「0.001」だけ減算した値とする。例え
ば3回目の補正値決定動作においては、2回目の倍率補
正値「0.999」より値「0.001」だけ減算した
値「0.998」が倍率補正値k3 となる。そしてこの
ステップS630の補正値決定処理が終了すると、引き
続くステップS631に移行する。
【0102】ステップS631では、上記ステップS6
30にて定められた倍率補正値k3に基づいて対象画像
の拡大縮小処理(この実施例においては縮小処理)が行
われる。この拡大縮小処理は、その中心に原点としての
光軸(0,0)を設定するとともにi,jの座標系とし
て設定された補正前の対象画像に対し、上記ステップS
630で算出した倍率補正値k3 を乗算することにより
行われる。そして、引き続くステップS632では、上
記ステップS631にて拡大縮小補正された基準画像
(対象画像)と他方の基準画像とにおける、対応する座
標点対間の視差値を取得する。すなわち、このステップ
S632では、縮小変換された基準画像を他方の基準画
像に重ね合わせ、互いに対応する基準画像(線状光40
1〜405)同士の視差を取得する。そしてステップS
640に移行する。
【0103】ステップS640では、上記ステップS6
32で取得した視差が一致しているか否かを判定する。
すなわち、このステップS640では、右側基準画像に
おける線状光401と左側基準画像における線状光40
1の視差、右側基準画像における線状光402と左側基
準画像における線状光402の視差、・・・といった各
線状光401〜405における視差値に基づき、各視差
値の平均視差を算出し、この視差に対するばらつきを算
出する。このばらつきが所定範囲内であれば「一致」す
なわち「Y」と判定しステップS650に移行する。ま
た視差値のばらつきが所定範囲外であれば「非一致」す
なわち「N」と判定し、ステップS630に移行して再
度対象画像の拡大縮小処理を実行する。ステップS65
0では、上記ステップS640で「一致」と判定した倍
率補正値k3 をデータ処理部2のRAM23に格納し
て、一連の処理を終了し、図9のフローチャートにおけ
るステップS512に移行する。
【0104】そして、ステップS512では、上述した
ように、「0」補正値取得動作を行う。このステップS
512における「0」補正値取得動作は、具体的には、
図11のフローチャートによってなされる。以下、図1
1を参照して、この「0」補正値取得動作について説明
する。
【0105】この「0」補正値取得動作では、まずステ
ップS710にて、右側及び左側CCDカメラ11R及
び11Lからの基準画像の取り込みを行う。すなわち、
このステップS710では、画像投射部12により監視
領域200における基準画像400〔線状光401〜4
05;図4(b)参照〕が投射され、この基準画像40
0を撮像部1の右側CCDカメラ11R及び左側CCD
カメラ11Lにより撮像する。そして、これらの撮像画
像を、それぞれ右側基準画像情報及び左側基準画像情報
としてフレームメモリ32に格納し、このフレームメモ
リ32に格納した画像情報については、まず図22で説
明した歪曲収差の補正処理を施す。そして上記ステップ
S621にて判定した倍率補正対象画像に対しては、ス
テップS650にて算出した倍率補正値を乗算し、両基
準画像の大きさ(撮像倍率)を等しくする処理を施す。
そして、このような処理を施した右側及び左側基準画像
を、それぞれ補正画像メモリ33に格納する。
【0106】そして、引き続くステップS720では、
上記ステップS710で取得した右側及び左側基準画像
に基づいて、両基準画像における着目点の座標値を左右
基準画像のそれぞれについて取得する。例えば、中央の
基準光403〔図4(b)参照〕について、右側基準画
像におけるエッジ部分の座標値群と左側基準画像におけ
るエッジ部分の座標値群とを取得する処理を行う。そし
て、ステップS730に移行する。ステップS730で
は、上記ステップS720で取得した交点座標群のそれ
ぞれの交点座標について差分演算を行うことにより、右
側CCDカメラ11Rと左側CCDカメラ11Lにより
撮像された画像が有する視差(実視差)Dacを算出し、
ステップS740に移行する。
【0107】ステップS740では、撮像部1の設置パ
ラメータに基づく理論視差Dthを算出する。この理論視
差Dthは、上式(12)に基づいて導かれた次式(1
4)の演算により算出することができる。 Dth=xLP′−xRP =(dxa・fcos θS −dxa・yRPsin θS )/H・・・(14) このステップS740にて理論視差を算出すると、次に
ステップS750に移行する。
【0108】ステップS750では、上記ステップS7
30で取得した実視差Dacと、上記ステップS740で
算出した理論視差Dthとの差分すなわち次式(15)に
より、「0」補正値k2 を算出する。 k2 =Dac−Dth ・・・(15) そして、この算出した「0」補正値k2 をデータ処理部
2のRAM23に格納して一連の「0」補正値取得動作
を終了し、図9のフローチャートのステップS520に
移行する。
【0109】ステップS520では、撮像部1の右側C
CDカメラ11R及び左側CCDカメラ11Lからの映
像情報を右側画像情報及び左側画像情報としてそれぞれ
フレームメモリ32に格納し、ステップS530に移行
する。なお、このステップS520において取得する画
像情報は、障害物などを測定するための画像情報であ
る。
【0110】そして、ステップS530では、補正画像
の生成が行われる。すなわち、フレームメモリ32に保
持された右側及び左側画像情報を読み出すとともにこの
読み出した右側及び左側画像情報に対して図22で説明
した歪曲収差補正処理を行い、そして上記ステップS6
21にて判定した倍率補正対象画像に対し、ステップS
650にて格納した倍率補正値を乗算することにより、
画像情報に対する撮像倍率補正処理を行う。このように
して補正処理を施した右側及び左側補正画像情報をそれ
ぞれ補正画像メモリ33に格納して、ステップS540
に移行する。
【0111】ステップS540では、補正画像メモリ3
3に保持された左側補正画像に対し、上式(13)の演
算処理を行うことにより、この左側補正画像に対する微
分画像〔図27(b)〕を生成するとともにこの生成し
た微分画像を微分画像メモリ35に格納する。そしてス
テップS541に移行する。ステップS541では、図
25で説明した投影画像作成処理、すなわち補正画像メ
モリ33に格納されている右側補正画像の高さを全て
「0」と仮定するとともにこの右側補正画像に対して座
標変換処理を施して左側CCDカメラ11Lで撮像した
投影画像〔図25(b)〕を作成する。
【0112】このステップS541においては、図11
のフローチャートの処理により取得した「0」補正値k
2 を用いることにより、撮像部1の設置パラメータのば
らつきを補正した投影画像を作成する。すなわち、この
ステップS541においては、次式(16)及び式(1
7)を実行して投影画像を作成する。 yLP′=yRP ・・・(16) xLP′=(dxa・fcos θS −dxa・yRPsin θS )/H+xRP+k2 ・・・(17) そして、このステップS541が終了するとステップS
542に移行する。ステップS542では、ステップS
541で作成した投影画像を左側補正画像に重畳〔図2
5(c)〕するとともに両者の差分をとることにより差
分画像〔図25(d)〕を作成し、この作成した差分画
像を差分画像メモリ34に格納する。そしてステップS
543に移行する。
【0113】ステップS543では、物体エッジ画像作
成処理が行われる。すなわち、上記ステップS540で
微分画像メモリ35に保持された微分画像と上記ステッ
プS542で差分画像メモリ34に保持された差分画像
とを重ね合せてアンドを取ることにより、物体エッジ画
像〔図27(c)〕を生成する。そして生成した物体エ
ッジ画像をエッジ画像メモリ36に格納してステップS
550に移行する。ステップS550では、上記ステッ
プS543で作成した物体エッジ画像データのエッジ部
分について、測定すべき物体の左右画像の対応点を補正
画像メモリ33に保持された右側および左側補正画像よ
り抽出し、ステップS560に移行する。
【0114】ステップS560では、上記ステップS5
50にて抽出した物体エッジの各座標点について図23
及び図24にて説明した3次元位置座標算出動作を行
い、このエッジ画像の3次元座標値を算出する。そし
て、このステップS560における座標位置算出動作で
は、図11のフローチャートで説明した「0」補正値k
2を利用して座標算出を行う。すなわち、このステップ
S560では、次式(18)〜式(20)の演算を実行
することにより座標値ZP ′、XP ′及びYP ′を算出
し、さらにこの算出した座標値を用いて上式(7)〜式
(9)の演算を実行し、座標値ZP 、XP 及びYP すな
わち監視領域200内の障害物の位置情報を取得する。 ZP ′=dxa・f /(xLP−xRP+k2 ) ・・・(18) XP ′=dxa・xLP/(xLP−xRP+k2 ) ・・・(19) YP ′=dxa・yLP/(xLP−xRP+k2 ) ・・・(20) そして、このステップS560が終了すると、図5のフ
ローチャートに示すステップS140に移行する。
【0115】ステップS140では、データ処理部2
は、舵角検出部52からの転回情報、例えばハンドルの
舵角情報を読み込む。そして、この読み込んだ転回情報
に基づいて車両100の進路を予測し、この予測進路に
対し車両100の形状情報を加味して車両の予測軌跡を
算出する。そして算出した予測軌跡をRAM23に格納
し、ステップS150に移行する。
【0116】ステップS150では、上述した物体情報
取得処理にて取得した障害物情報に基づき、監視領域2
00内に障害物が存在するか否かを判定する。すなわ
ち、このステップS150では、図7のフローチャート
におけるステップS370にて取得した三次元座標位置
(アクティブ方式の場合)あるいは図9のフローチャー
トにおけるステップS560にて取得した三次元座標位
置(パッシブ方式の場合)に基づき、監視領域200内
に障害物が存在するか否かを判定する。そして、このス
テップ150において障害物が「存在する」すなわち
「有」と判定した場合には引き続くステップS160に
移行し、一方「存在しない」すなわち「無」と判定した
場合にはステップS110に移行する。
【0117】ステップS160では、上記ステップS1
40にて算出した予測軌跡と、上記ステップS150に
て取得した障害物位置情報に基づいて、障害物のエッジ
間領域と車両とが衝突する可能性があるか否かを判定す
る。そして「衝突の可能性有り」と判定された場合には
ステップS161に移行し、「衝突の可能性無し」と判
定された場合にはステップS162に移行する。
【0118】そしてステップS161では、音声指示部
7により運転者に対してブザー音あるいは音声ガイダン
スの警報を発するとともに、表示部6により車両と障害
物との衝突予測位置及びメッセージを表示する。また、
ステップS162では、表示部6により障害物と車両と
の相対位置を表示する。そして、これらのステップS1
61及びステップS162にて一連の処理を終了し、ス
テップS110に移行する。
【0119】以上の説明から明らかなように、本発明の
基本構成と実施例のフローチャートとは次の対応関係を
有している。すなわち、本発明の基本構成における第1
物体画像取得手段21aは、図5のフローチャートにお
けるステップS132(図7のフローチャートにおける
ステップS310〜S370及び図8のフローチャート
におけるステップS410〜S450)に相当し、第2
物体画像取得手段21bは、図5のフローチャートにお
けるステップS134(図9のフローチャートにおける
ステップS520〜S560)に相当している。
【0120】物体位置認識手段21cは、図5のフロー
チャートにおけるステップS140〜S162に相当し
ている。また、選択手段21dは、図5のフローチャー
トにおけるステップS120(図6のフローチャートに
おけるステップS210〜S250)に相当し、補正情
報取得手段21eは、図9のフローチャートにおけるS
510〜S512(図10のフローチャートにおけるス
テップS610〜S650及び図11のフローチャート
におけるステップS710〜S750)に相当してい
る。
【0121】
【発明の効果】以上説明したように本発明の車両周辺監
視装置によれば、次の効果を奏する。すなわち、測定用
基準画像を投射することにより得られた物体画像情報
と、複数の撮像手段からの差分画像に基づいて得られた
物体画像情報のいずれか一方の物体画像情報に基づいて
監視領域内に存在する物体すなわち障害物についての相
対位置情報を取得するように構成したので、車両周囲の
照度が低い場合には測定用基準画像を投射することによ
り物体画像情報を取得し、照度が高い場合には複数の撮
像手段からの差分画像に基づいて物体画像情報を取得す
ることができる。これにより、車両周囲の照度に左右さ
れずに物体(障害物)の監視を行うことが可能となる。
【0122】また、右側撮像手段及び左側撮像手段を第
1物体画像取得手段及び第2物体画像取得手段それぞれ
の撮像手段として用いる構成としているので、装置を簡
素に構成することができる。
【0123】また、第1物体画像取得手段と第2物体画
像取得手段とを選択する手段を設けたので、両物体画像
取得手段の切り換えを自動に行うことができる。
【0124】また、第1物体画像取得手段と第2物体画
像取得手段とを車両周囲の明るさ情報に応じて選択する
手段を設けたので、車両周囲の明るさに応じて両物体画
像取得手段の切り換えを自動に行うことができる。
【0125】また、基準画像投射手段を、第1の物体画
像取得手段による物体画像取得時における測定用基準画
像を投射する手段と、第2の物体画像取得手段による物
体画像取得時における補正用基準画像を投射する手段と
に兼用しているので、構成を簡素にでき、安価に構成す
ることができる。
【0126】また、基準画像投射手段により測定用基準
画像を投射する場合には光源部の光路上に第1フィルタ
を位置付け、補正用基準画像を投射する場合には第2フ
ィルタを位置付ける構成としているので、基準画像投射
手段が投射する基準画像の種類をフィルタにより切り換
えることができ、基準画像投射手段の構成を簡素にする
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の基本構成図である。
【図2】本発明の実施例の構成図である。
【図3】CCDカメラ及び画像投射部と、その周辺部を
示す構成図である。
【図4】監視領域と、測定用基準画像及び測定用基準画
像を説明する図である。
【図5】実施例の主動作を示すフローチャートである。
【図6】測定方法選択処理を示すフローチャートであ
る。
【図7】アクティブ方式による物体情報取得処理を示す
フローチャートである。
【図8】アクティブ方式における参照データ取得処理を
示すフローチャートである。
【図9】パッシブ方式による物体情報取得処理を示すフ
ローチャートである。
【図10】パッシブ方式における倍率補正値取得処理を
示すフローチャートである。
【図11】パッシブ方式における「0」補正値取得処理
を示すフローチャートである。
【図12】第1の先願装置の構成図である。
【図13】実施例及び第1の先願装置におけるパターン
光投光素子としてのファイバグレイティング及びマルチ
ビームプロジェクタを示す図である。
【図14】実施例及び第1、第2の先願装置における撮
像部の取付態様の説明図である。
【図15】実施例及び第1の先願装置における光学配置
を示す図である。
【図16】実施例及び第1の先願装置における監視領域
内の輝点投影画像を示す図である。
【図17】実施例及び第1の先願装置における一走査線
上の輝度分布を示す図である。
【図18】輝点抽出処理によって得られる輝点の画素デ
ータを示す模式図である。
【図19】フレームメモリ内の画素データを示す図であ
る。
【図20】輝点重心の求め方を説明する図である。
【図21】第2の先願装置の構成図である。
【図22】実施例及び第2の先願装置におけるレンズ収
差補正の説明図である。
【図23】同じく撮像部の俯角補正の説明図である。
【図24】同じく3次元位置測定の説明図である。
【図25】同じく路面画像除去の説明図である。
【図26】同じく差分画像作成の説明図である
【図27】同じく物体エッジ検出の説明図である
【符号の説明】
1 撮像部 11R,11L CCDカメラ 12 画像投射部 14 画像投射用フィルタ部 141 ファイバグレイティング(RF) 142 補正画像用フィルタ(RF) 2 データ処理部 21 CPU 4 操作部 41 ライトオン検出スイッチ 42 手動操作スイッチ 5 検出部 51 照度センサ 100 車両 200 監視領域 300 測定用基準画像 400 補正用基準画像
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G06T 7/00 H04N 5/225 C H04N 5/225 7/18 J 7/18 G06F 15/62 415 (72)発明者 藤浪 一友 静岡県裾野市御宿1500 矢崎総業株式会社 内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両に対する所定位置に設定された監視
    領域の画像情報に基づいて前記車両の周辺を監視する車
    両周辺監視装置において、 前記監視領域内に投射された測定基準となる測定用基準
    画像を前記車両所定位置に配設された撮像手段にて撮像
    し、当該撮像手段からの画像情報に基づき、前記監視領
    域内に存在する物体についての画像情報を取得する第1
    物体画像取得手段と、 前記監視領域内を車両の所定位置に互いに所定距離離間
    して配置された複数の撮像手段にて撮像し、当該複数の
    撮像手段からの複数の画像情報の差分画像に基づき、前
    記監視領域内に存在する物体についての画像情報を取得
    する第2物体画像取得手段と、 前記第1画像取得手段あるいは第2画像取得手段の一方
    により取得された物体画像情報に基づき、前記監視領域
    内に存在する物体について、前記車両との相対位置を認
    識する物体位置認識手段とを有することを特徴とする車
    両周辺監視装置。
  2. 【請求項2】 前記車両の所定位置に互いに所定距離離
    間して配置され、且つ、前記監視領域内を撮像する右側
    撮像手段及び左側撮像手段と、 前記監視領域内に基準画像を投射する基準画像投射手段
    とを有し、 前記第1物体画像取得手段は、前記基準画像投射手段が
    前記監視領域内に投射した測定用基準画像を前記右側撮
    像手段あるいは左側撮像手段の一方にて撮像することに
    より取得された画像情報に基づき、前記監視領域内に存
    在する物体についての画像情報を抽出し、 前記第2物体画像取得手段は、前記右側撮像手段により
    前記監視領域を撮像することにより得られた右側画像情
    報と、前記左側撮像手段により前記監視領域を撮像する
    ことにより得られた左側画像情報とを取得するとともに
    両画像の差に基づき、前記監視領域内に存在する物体を
    抽出することを特徴とする請求項1記載の車両周辺監視
    装置。
  3. 【請求項3】 前記第1物体画像取得手段と前記第2物
    体画像取得手段を選択する選択手段を有し、 物体位置認識手段は、前記選択手段により選択された物
    体画像取得手段からの物体画像情報に基づき、前記監視
    領域内に存在する物体について、前記車両との相対位置
    を認識することを特徴とする請求項1又は2記載の車両
    周辺監視装置。
  4. 【請求項4】 車両周辺の明るさを検出する照度検出手
    段を有し、 前記選択手段は、車両周辺の照度に応じて前記第1物体
    抽出手段と前記第2物体抽出手段からの物体画像情報を
    選択することを特徴とする請求項3記載の車両周辺監視
    装置。
  5. 【請求項5】 前記右側撮像手段と左側撮像手段との撮
    像条件を一致させる補正情報を取得する補正情報取得手
    段を有し、 前記基準画像投射手段は、前記補正情報取得手段による
    補正情報取得動作時において、前記監視領域に補正用基
    準画像を投射することを特徴とする請求項2、3又は4
    記載の車両周辺監視装置。
  6. 【請求項6】 前記基準画像投射手段は、 所定の光を発光する光源部と、 前記光源部が発光した光から、測定用基準画像を生成す
    る第1フィルタ及び補正用基準画像を生成する第2フィ
    ルタを有するフィルタ部と、 前記フィルタ部の第1フィルタと第2フィルタを切換駆
    動する駆動手段とを有することを特徴とする請求項5記
    載の車両周辺監視装置。
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