JP4397573B2 - 画像処理装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、カメラにより撮影された画像を補正する画像処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、2台のカメラ(ステレオカメラ)により撮影された1対の対象物画像を利用して、該対象物までの距離を求める3次元計測技術がある。このステレオカメラの画像補正装置は、レンズ歪みや焦点距離誤差による位置ずれ補正を行うために、予め、正格子パターンのような特定の補正量計測用撮像パターンを、ステレオカメラの両カメラで同時に撮影し、それぞれのカメラの撮影画像について、画素毎の座標補正量を計算する。そして、この結果を座標補正テーブルとして保持すると共に、画像メモリに格納されたデータを該座標補正テーブルの補正量により画素毎に補正することで、正確な画像データを取得する。なお、この時、レンズ歪みや焦点距離誤差による位置ずれ補正は垂直方向のみ行われる(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
【特許文献1】
特開平11−325889号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、レンズ歪みや焦点距離誤差による対象物投影座標誤差は、画像面内の全領域に対して生じ、レンズ歪みに対しては画像が非線形に歪み、焦点距離誤差に対しては画像が拡大または縮小する。
しかし、従来の技術では、レンズ歪みや焦点距離誤差による位置ずれ補正を行うものの、補正は垂直方向に対してのみ行われるため、水平方向と垂直方向の両方向に発生する対象物投影座標誤差に対して、水平方向の位置ずれ誤差により誤った視差が算出されるので、ステレオカメラによる対象物測距を正確に行うことができないという問題があった。
また、従来の技術では、座標補正を行なうための演算回路や座標補正値を記憶するためのメモリが必要となるため、装置の大幅なコストアップが発生するという問題があった。
【0005】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたもので、画像の水平方向と垂直方向の両方向に発生する対象物投影座標誤差を容易に補正することができる画像処理装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、請求項1の発明に係る画像処理装置は、移動体の前部に平行に取り付けられ、車幅方向に対してほぼ対称な位置に配置された2つのカメラにより前記移動体と対象物との距離を測距する画像処理装置において、前記2つのカメラのうち一方の基準となる第1のカメラのレンズ特性に対応する一方向に対して、レンズ中心を基準とする座標補正のための第1の近似式を設定し、該第1の近似式に基づいて前記第1のカメラにより捉えた画像から抽出した基準対象物の投影座標を補正する第1の補正手段(例えば実施の形態のステップS0、S12、S15、S17)と、前記2つのカメラのうち他方の第2のカメラにより捉えられる前記基準対象物に対応する対応対象物を相関演算により抽出する対応対象物抽出手段と、前記第2のカメラのレンズ特性に対応する一方向に対して、レンズ中心を基準とする座標補正のための第2の近似式を設定し、該第2の近似式に基づいて前記対応対象物の投影座標を補正する第2の補正手段と、前記第1の補正手段により補正された基準対象物の座標と、前記第2の補正手段により補正された対応対象物の座標から視差を求め、前記移動体と対象物との距離を測距する測距手段とを備えたことを特徴とする。
以上の構成を備えた画像処理装置は、補正手段が、カメラのレンズ特性に対応する一方向に設定された近似式を用いて、カメラで捉えた対象物のレンズ全方向における投影座標補正を行うことができる。
【0007】
請求項2の発明に係る画像処理装置は、請求項1に記載の画像処理装置において、前記第1、第2の近似式の係数を記憶する記憶手段(例えば実施の形態のパラメータ用メモリ1a)を備え、前記第1、第2の補正手段が、それぞれの記憶された係数による近似式に基づいて前記第1、第2のカメラにより捉えた前記基準対象物および前記対応対象物の投影座標を補正することを特徴とする。
以上の構成を備えた画像処理装置は、記憶手段に記憶される近似式の係数を変更することで容易に補正手段の補正特性を変更し、カメラで捉えた対象物の投影座標補正を的確に実行することができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本発明の一実施の形態の画像処理装置の構成を示すブロック図である。
図1において、符号1は、本実施の形態の画像処理装置を制御するCPU(中央演算装置)を備えた車載の画像処理ユニットであって、遠赤外線を検出可能な2つの赤外線カメラ2R、2Lと当該車両のヨーレートを検出するヨーレートセンサ3、更に、当該車両の走行速度(車速)を検出する車速センサ4とブレーキの操作を検出するためのブレーキセンサ5が接続される。これにより、画像処理ユニット1は、車両の周辺の赤外線画像と車両の走行状態を示す信号とから、車両前方の歩行者や動物等を検出し、衝突の可能性が高いと判断したときに警報を発する。
【0009】
また、画像処理ユニット1には、音声で警報を発するためのスピーカ6と、検出された対象物と自車両との衝突する危険性が高いと判定された場合のみ、赤外線カメラ2R、2Lにより撮影された画像を強調表示された対象物画像と共に表示し、衝突の危険性が高い対象物を車両の運転者に認識させるための、例えば自車両の走行状態を数字で表すメータと一体化されたメータ一体Displayや自車両のコンソールに設置されるNAVIDisplay、更にフロントウィンドウの運転者の前方視界を妨げない位置に情報を表示するHUD(Head Up Display )7a等を含む画像表示装置7が接続されている。
【0010】
また、画像処理ユニット1は、入力アナログ信号をディジタル信号に変換するA/D変換回路、ディジタル化した画像信号を記憶する画像メモリ、各種演算処理を行うCPU(中央演算装置)、CPUが演算途中のデータを記憶するために使用するRAM(Random Access Memory)、CPUが実行するプログラムやテーブル、マップなどを記憶するROM(Read Only Memory)、スピーカ6の駆動信号、画像表示装置7の表示信号などを出力する出力回路を備えており、赤外線カメラ2R、2L及びヨーレートセンサ3、車速センサ4、ブレーキセンサ5の各出力信号は、ディジタル信号に変換されてCPUに入力されるように構成されている。
【0011】
更に、画像処理ユニット1は、フラッシュメモリ等の不揮発性のパラメータ用メモリ1aを備えており、赤外線カメラ2R、2Lにより撮影された画像が座標上に投影された場合の誤差を補正するために、予め赤外線カメラ2R、2Lのレンズ特性を測定して近似した投影座標誤差曲線から求めたパラメータをパラメータ用メモリ1aへ記憶することができる。
【0012】
また、図2に示すように、赤外線カメラ2R、2Lは、自車両10の前部に、自車両10の車幅方向中心部に対してほぼ対称な位置に配置されており、2つの赤外線カメラ2R、2Lの光軸が互いに平行であって、かつ両者の路面からの高さが等しくなるように固定されている。なお、赤外線カメラ2R、2Lは、対象物の温度が高いほど、その出力信号レベルが高くなる(輝度が増加する)特性を有している。
また、HUD7aは、自車両10のフロントウインドウの運転者の前方視界を妨げない位置に表示画面が表示されるように設けられている。
【0013】
次に、本実施の形態の動作について図面を参照して説明する。
まず、本実施の形態の画像処理装置において補正される対象物投影座標誤差について説明すると、対象物投影座標誤差は、赤外線カメラ2R、2Lで撮影された画像が座標上に投影される際に、投影された画像がレンズ歪みや焦点距離誤差により歪曲したり拡大または縮小して発生する誤差である。具体的には、図3(a)に示すようなレンズ歪みや焦点距離誤差がない理想状態の対象物投影座標(X0、Y0)が、レンズ歪みを原因とする投影座標誤差により、図3(b)に示すような対象物投影座標(X1、Y1)へ投影されたり、焦点距離誤差を原因とする投影座標誤差により、図3(c)に示すような対象物投影座標(X2、Y2)へ投影されることであって、赤外線カメラ2R、2Lそれぞれに対象物投影座標誤差が存在するため、ステレオカメラにより撮影された1対の対象物画像の視差を利用して該対象物までの距離を求める3次元計測技術では、対象物投影座標誤差は視差算出における視差誤差となって現れる。
【0014】
図4は、レンズ歪みや焦点距離誤差がない場合の画像の一例であって、ステレオカメラにより撮影された1対の対象物画像の視差Δdは、下記(1)式により求められる。
Δd=XL0−XR0 ・・・(1)
これに対して、図5に示すようなレンズ歪みや焦点距離誤差がある画像を用いる場合、ステレオカメラにより撮影された1対の対象物画像の視差Δd’は、下記(2)式により求められる右画像と左画像のそれぞれの画像上での対象物投影座標誤差の和を用いて、(1)式と(2)式とから下記(3)式のように表される。
dx=(XR1−XR0)+(XL1−XL0) ・・・(2)
Δd’=Δd+dx=(XL0−XR0)+(XR1−XR0)+(XL1−XL0) ・・・(3)
【0015】
そこで、本実施の形態の画像処理装置では、信頼性を更に向上させるために、以下のように対象物投影座標誤差を補正して、歩行者等の対象物検出・警報動作を行う。
具体的に説明すると、図6及び図7は、本実施の形態の画像処理装置の画像処理ユニット1における歩行者等の対象物検出・警報動作を示すフローチャートである。
【0016】
図6において、まず、画像処理ユニット1は、パラメータ用メモリ1aへ、予め赤外線カメラ2R、2Lのレンズ特性を測定して近似した投影座標誤差曲線から求めた投影座標パラメータa〜gを初期値として設定する(ステップS0)。なお、ここで、投影座標パラメータa〜gは、下記(4)式で示される赤外線カメラ2Rの投影座標誤差曲線FRから求めた基準側投影座標パラメータRa〜Rgと、下記(5)式で示される赤外線カメラ2Lの投影座標誤差曲線FLから求めた非基準側投影座標パラメータLa〜Lgの2種類について設定する。
【数1】
Figure 0004397573
【数2】
Figure 0004397573
【0017】
また、投影座標誤差曲線は、計測された対象物重心X座標に対する投影X座標誤差を示すものであるが、ここで、レンズ歪はレンズ中心に対して対象であるため、投影座標誤差曲線をレンズ中心からの距離に対する投影座標誤差として扱っても良い。すなわち、図8(a)に示すように、計測された対象物重心座標を(Xp、Yp)とすると、図8(b)に示すように、下記(6)式で求められるレンズ中心からの距離Rに対する投影座標誤差を求めることができる。
【数3】
Figure 0004397573
【0018】
そこで、次に、赤外線カメラ2R、2Lの出力信号である赤外線画像を取得して(ステップS1)、A/D変換し(ステップS2)、グレースケール画像を画像メモリに格納する(ステップS3)。なお、ここでは赤外線カメラ2R(右カメラ)により右画像が得られ、赤外線カメラ2L(左カメラ)により左画像が得られる。また、右画像と左画像では、同一の対象物の表示画面上の水平位置がずれて表示されるので、このずれ(視差)によりその対象物までの距離を算出することができる。
【0019】
ステップS3においてグレースケール画像が得られたら、次に、赤外線カメラ2Rにより得られた右画像を基準画像とし、その画像信号の2値化処理、すなわち、輝度閾値ITHより明るい領域を「1」(白)とし、暗い領域を「0」(黒)とする処理を行う(ステップS4)。
図9(a)は、赤外線カメラ2Rにより得られたグレースケール画像を示し、これに2値化処理を行うことにより、図9(b)に示すような画像を得る。なお、図9(b)において、例えばP1からP4の枠で囲った物体を、表示画面上に白色として表示される対象物(以下「高輝度領域」という)とする。
【0020】
赤外線画像から2値化された画像データを取得したら、2値化した画像データをランレングスデータに変換する処理を行う(ステップS5)。ランレングスデータにより表されるラインは、2値化により白となった領域を画素レベルで示したもので、いずれもy方向には1画素の幅を有しており、またx方向にはそれぞれランレングスデータを構成する画素の長さを有している。
【0021】
次に、ランレングスデータに変換された画像データから、対象物のラベリングをする(ステップS6)ことにより、対象物を抽出する処理を行う(ステップS7)。すなわち、ランレングスデータ化したラインのうち、y方向に重なる部分のあるラインを1つの対象物とみなすことにより、例えば図9(b)に示す高輝度領域P1からP4が、それぞれ対象物(2値化対象物)として把握されることになる。
対象物の抽出が完了したら、次に、抽出した対象物の重心G、面積S及び外接四角形の縦横比ASPECTを算出する(ステップS8)。
【0022】
ここで、面積Sは、ラベルAの対象物のランレングスデータを(x[i]、y[i]、run[i]、A)(i=0,1,2,・・・N−1)とすると、ランレングスデータの長さ(run[i]−1)を同一対象物(N個のランレングスデータ)について積算することにより算出する。また、対象物Aの重心Gの座標(xc、yc)は、各ランレングスデータの長さ(run[i]−1)と各ランレングスデータの座標x[i]、またはy[i]とをそれぞれ掛け合わせ、更にこれを同一対象物について積算したものを、面積Sで割ることにより算出する。
更に、縦横比ASPECTは、対象物の外接四角形の縦方向の長さDyと横方向の長さDxとの比Dy/Dxとして算出する。
なお、ランレングスデータは画素数(座標数)(=run[i])で示されているので、実際の長さは「−1」する(1を減算する)必要がある(=run[i]−1)。また、重心Gの位置は、外接四角形の重心位置で代用してもよい。
【0023】
対象物の重心、面積、外接四角形の縦横比が算出できたら、次に、対象物の時刻間追跡、すなわちサンプリング周期毎の同一対象物の認識を行う(ステップS9)。時刻間追跡は、アナログ量としての時刻tをサンプリング周期で離散化した時刻をkとし、例えば時刻kで対象物A、Bを抽出したら、時刻(k+1)で抽出した対象物C、Dと対象物A、Bとの同一性判定を行う。そして、対象物A、Bと対象物C、Dとが同一であると判定されたら、対象物C、Dをそれぞれ対象物A、Bというラベルに変更することにより、時刻間追跡が行われる。
また、このようにして認識された各対象物の(重心の)位置座標は、時系列位置データとしてメモリに格納され、後の演算処理に使用される。
【0024】
なお、以上説明したステップS4〜S9の処理は、2値化した基準画像(本実施の形態では、右画像)について実行する。
次に、車速センサ4により検出される車速VCAR及びヨーレートセンサ3より検出されるヨーレートYRを読み込み、ヨーレートYRを時間積分することにより、自車両10の回頭角θrを算出する(ステップS10)。
【0025】
一方、ステップS9とステップS10の処理に平行して、ステップS11〜S16では、対象物と自車両10との距離zを算出する処理を行う。この演算はステップS9、及びステップS10より長い時間を要するため、ステップS9、S10より長い周期(例えばステップS1〜S10の実行周期の3倍程度の周期)で実行される。
まず、基準画像(右画像)の2値化画像によって追跡される対象物の中の1つを選択することにより、右画像から探索画像R1(ここでは、外接四角形で囲まれる領域全体を探索画像とし、この探索画像の外接四角形を対象枠という)を抽出すると共に、探索画像R1の重心位置を算出する(ステップS11)。
【0026】
次に、ステップS0で設定された基準側投影座標パラメータRa〜Rgで指定される赤外線カメラ2Rの投影座標誤差曲線FRを用いて、基準映像側投影座標補正を行う(ステップS12)。ここで、基準映像側投影座標補正は、探索画像R1の重心位置座標に座標補正を行うことであって、図10(a)に示すように、右カメラ画像面内の対象物計測座標に関し、実際に計測された右カメラ対象物計測値R1と、図10(b)に示すステップS0において設定された基準側投影座標パラメータRa〜Rgで指定される投影座標誤差曲線FRから求めた右カメラ投影座標誤差 dR=(R1−R0)=FR(R1)とを用いて、下記(7)式により右カメラ対象物理論投影座標値R0を求める。
R0=R1−FR(R1) ・・・(7)
【0027】
次に、左画像中から探索画像に対応する画像(以下「対応画像」という)を探索する探索領域R2を設定し(ステップS13)、相関演算を実行して対応画像を抽出する(ステップS14)。具体的には、探索画像R1の各頂点座標に応じて、左画像中に探索領域R2を設定し、探索領域R2内で探索画像R1との相関の高さを示す輝度差分総和値を算出すると共に、この輝度差分総和値が最小となる領域を対応画像として抽出する。なお、この相関演算は、2値化画像ではなくグレースケール画像を用いて行う。
また同一対象物についての過去の位置データがあるときは、その位置データに基づいて探索領域R2より狭い領域R2aを探索領域として設定する。
【0028】
また、ステップS14の処理により、左画像中にこの対象物に対応する対応画像R4が抽出されるので、対応画像R4の重心位置を算出し、次に、ステップS0で設定された非基準側投影座標パラメータLa〜Lgで指定される赤外線カメラ2Lの投影座標誤差曲線FLを用いて、非基準映像側投影座標補正を行う(ステップS15)。ここで、非基準映像側投影座標補正は、対応画像R4の重心位置座標に座標補正を行うことであって、図11(a)に示すように、左カメラ画像面内の対象物計測座標に関し、実際に計測された左カメラ対象物計測値L1と、図11(b)に示すステップS0において設定された非基準側投影座標パラメータLa〜Lgで指定される投影座標誤差曲線FLから求めた左カメラ投影座標誤差 dL=(L1−L0)=FL(L1)とを用いて、下記(8)式により左カメラ対象物理論投影座標値L0を求める。
L0=L1−FL(L1) ・・・(8)
【0029】
そして、座標補正された探索画像R1の座標と座標補正された対応画像R4の座標とから、視差Δd(画素数)を求め、これから自車両10と対象物との距離zを算出する(ステップS16)。なお、ここで、求められる視差Δdは、ステップS12において算出された補正後の基準映像側投影座標とステップS15において算出された補正後の非基準映像側投影座標とによって、下記(9)式のように求められる。
Δd=L0・cos(θl)−R0・cos(θr)=(L1−FL(L1))cos(θl)−(R1−FR(R1))cos(θr) ・・・(9)
【0030】
また、ステップS10における回頭角θrの算出と、ステップS16における対象物との距離算出が完了したら、図7へ進み、次に、時系列位置補正を行う(ステップS17)。時系列位置補正は、ステップS9において時刻間追跡を行うことにより得られた時系列位置データを構成する各対象物の重心位置座標に、ステップS12で行った基準(右)画像に対する座標補正と同等の座標補正を行うことであって、具体的には、前述の(4)式と同様に、赤外線カメラ2Rの投影座標誤差曲線FRに各対象物の重心位置座標を代入して投影座標誤差を求めて補正する。
【0031】
そして、対象物までの距離算出と時系列位置補正が完了したら、自車両10が回頭することによる画像上の位置ずれを補正するための回頭角補正を行う(ステップS18)。回頭角補正は、時刻kから(k+1)までの期間中に自車両10が例えば左方向に回頭角θrだけ回頭すると、カメラによって得られる画像上では、画像の範囲がΔxだけx方向にずれるので、これを補正する処理である。
【0032】
また、回頭角補正を終了したら、画像内の座標(x,y)及び距離zを実空間座標(X,Y,Z)に変換する(ステップS19)。
ここで、実空間座標(X,Y,Z)は、図2に示すように、赤外線カメラ2R、2Lの取り付け位置の中点の位置(自車両10に固定された位置)を原点Oとして、図示のように定め、画像内の座標は、画像の中心を原点として水平方向をx、垂直方向をyと定めている。
なお、以下の説明では、回頭角補正後の座標を(X,Y,Z)と表示する。
次に、実空間座標に対する回頭角補正が完了したら、同一対象物について、ΔTのモニタ期間内に得られた、回頭角補正後のN個(例えばN=10程度)の実空間位置データ、すなわち時系列データから、対象物と自車両10との相対移動ベクトルに対応する近似直線LMVを求める。
【0033】
次いで、最新の位置座標P(0)=(X(0),Y(0),Z(0))と、(N−1)サンプル前(時間ΔT前)の位置座標P(Nー1)=(X(N−1),Y(N−1),Z(N−1))を近似直線LMV上の位置に補正し、補正後の位置座標Pv(0)=(Xv(0),Yv(0),Zv(0))及びPv(N−1)=(Xv(N−1),Yv(N−1),Zv(N−1))を求める。
これにより、位置座標Pv(N−1)からPv(0)に向かうベクトルとして、相対移動ベクトルが得られる(ステップS20)。
このようにモニタ期間ΔT内の複数(N個)のデータから対象物の自車両10に対する相対移動軌跡を近似する近似直線を算出して相対移動ベクトルを求めることにより、位置検出誤差の影響を軽減して対象物との衝突の可能性をより正確に予測することが可能となる。
【0034】
また、ステップS20において、相対移動ベクトルが求められたら、次に、自車両10が、検出した対象物と衝突する可能性があるか否かを判定する警報判定処理を行う(ステップS21)。
そして、ステップS21において、自車両10と検出した対象物との衝突の可能性がないと判定された場合(ステップS21のNO)、ステップS1へ戻り、上述の処理を繰り返す。
また、ステップS21において、自車両10と検出した対象物との衝突の可能性があると判定された場合(ステップS21のYES)、ステップS22の警報出力判定処理へ進む。
【0035】
ステップS22では、ブレーキセンサ5の出力BRから自車両10の運転者がブレーキ操作を行っているか否かを判別することにより、警報出力判定処理、すなわち警報出力を行うか否かの判定を行う(ステップS22)。
もし、自車両10の運転者がブレーキ操作を行っている場合には、それによって発生する加速度Gs(減速方向を正とする)を算出し、この加速度Gsが所定閾値GTHより大きいときは、ブレーキ操作により衝突が回避されると判定して警報出力判定処理を終了し(ステップS22のNO)、ステップS1へ戻り、上述の処理を繰り返す。
これにより、適切なブレーキ操作が行われているときは、警報を発しないようにして、運転者に余計な煩わしさを与えないようにすることができる。
【0036】
また、加速度Gsが所定閾値GTH以下であるとき、または自車両10の運転者がブレーキ操作を行っていなければ、直ちにステップS23の処理へ進み(ステップS22のYES)、対象物と接触する可能性が高いので、スピーカ6を介して音声による警報を発する(ステップS23)と共に、画像表示装置7に対して、例えば赤外線カメラ2Rにより得られる画像を出力し、接近してくる対象物を自車両10の運転者に対する強調映像として表示する(ステップS24)。
なお、所定閾値GTHは、ブレーキ操作中の加速度Gsがそのまま維持された場合に、現在の対象物と自車両10との間の距離以下の走行距離で自車両10が停止する条件に対応する値である。
【0037】
また、上述の実施の形態では、画像処理ユニット1が、補正手段を含んでいる。より具体的には、図6及び図7のステップS0、S12、S15、S17が補正手段に相当する。
【0038】
以上説明したように、本実施の形態の画像処理装置は、まず、パラメータ用メモリ1aへ、予め赤外線カメラ2Rのレンズ特性を測定して近似した投影座標誤差曲線FRから求めた基準側投影座標パラメータRa〜Rgと、赤外線カメラ2Lのレンズ特性を測定して近似した投影座標誤差曲線FLから求めた非基準側投影座標パラメータLa〜Lgを初期値として設定する。そして、赤外線カメラ2Rで撮影した右画像から探索画像R1を抽出し、その重心位置を算出する。次に、基準側投影座標パラメータRa〜Rgで指定される右側カメラの投影座標誤差曲線FRを用いて、基準映像側投影座標補正を行う。次に、赤外線カメラ2Lで撮影した左画像中に対応画像を探索する探索領域R2を設定する。
【0039】
また、相関演算を実行して探索画像R1に対応する対応画像R4を抽出し、その重心位置を算出する。更に、非基準側投影座標パラメータLa〜Lgで指定される左側カメラの投影座標誤差曲線FLを用いて、非基準映像側投影座標補正を行う。
そして、座標補正された探索画像R1と対応画像R4の座標から、視差Δd(画素数)を求め、本実施の形態の画像処理装置を搭載した自車両10と対象物との距離zを算出し、算出された対象物までの距離や自車両10の走行状態を考慮して対象物が自車両10の走行に影響を与えるか否かの判定を行う。この時、検出された対象物が、自車両10の走行に影響を与えると判断された場合、自車両10の運転者に対して警報を発する。
【0040】
従って、レンズ歪みや焦点距離誤差により、画像の水平方向と垂直方向の両方向に発生する対象物投影座標誤差を、少ないメモリ容量及び少ない演算量で容易に補正して、正確な対象物の位置を把握し、該対象物が自車両10の走行に影響を与えるか否かを正確に判定することができるという効果が得られる。また、少ないメモリ容量及び少ない演算量で画像の水平方向と垂直方向の両方向に発生する対象物投影座標誤差を補正できるため、画像処理装置のコストを下げることができるという効果が得られる。
更に、近似式で表された投影座標誤差曲線の投影座標パラメータを変更するだけで補正特性を変更することができるので、係数の変更のみでいろいろな特性の投影座標補正を的確に実行することができるという効果が得られる。
【0041】
【発明の効果】
以上の如く、請求項1に記載の画像処理装置によれば、補正手段が、カメラのレンズ特性に対応する一方向に設定された近似式を用いて、カメラで捉えた対象物のレンズ全方向における投影座標補正を行うことができる。
従って、画像処理装置が画素毎の投影座標補正値を持つ必要がないため、メモリ等の記憶手段の量を抑えることができ、装置規模を削減することができるという効果が得られる。
【0042】
請求項2に記載の画像処理装置によれば、記憶手段に記憶される近似式の係数を変更することで容易に補正手段の補正特性を変更し、カメラで捉えた対象物の投影座標補正を的確に実行することができる。
従って、工場では近似式の係数のみを設定すれば良いので、作業効率が改善されると共に、係数の変更のみでいろいろな特性の投影座標補正を的確に実行することができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施の形態の画像処理装置の構成を示すブロック図である。
【図2】 車両における赤外線カメラやセンサ、ディスプレイ等の取り付け位置を示す図である。
【図3】 レンズ歪みや焦点距離誤差がない理想状態の対象物投影座標が、レンズ歪みや焦点距離誤差の影響をどのように受けるかを示す図である。
【図4】 レンズ歪みや焦点距離誤差がない場合の画像の一例を示す図である。
【図5】 レンズ歪みや焦点距離誤差がある場合の画像の一例を示す図である。
【図6】 同実施の形態の画像処理装置の対象物検出・警報動作を示すフローチャートである。
【図7】 同実施の形態の画像処理装置の対象物検出・警報動作を示すフローチャートである。
【図8】 同実施の形態の画像処理装置で利用するレンズ中心からの距離Rに対する投影座標誤差曲線を示す図である。
【図9】 赤外線カメラにより得られるグレースケール画像とその2値化画像を示す図である。
【図10】 投影座標誤差曲線FRを用いた基準映像側投影座標補正を示す図である。
【図11】 投影座標誤差曲線FLを用いた非基準映像側投影座標補正を示す図である。
【符号の説明】
1 画像処理ユニット
1a パラメータ用メモリ(記憶手段)
2R、2L 赤外線カメラ
3 ヨーレートセンサ
4 車速センサ
5 ブレーキセンサ
6 スピーカ
7 画像表示装置
10 自車両
S0、S12、S15、S17 補正手段

Claims (2)

  1. 移動体の前部に平行に取り付けられ、車幅方向に対してほぼ対称な位置に配置された2つのカメラにより前記移動体と対象物との距離を測距する画像処理装置において、
    前記2つのカメラのうち一方の基準となる第1のカメラのレンズ特性に対応する一方向に対して、レンズ中心を基準とする座標補正のための第1の近似式を設定し、該第1の近似式に基づいて前記第1のカメラにより捉えた画像から抽出した基準対象物の投影座標を補正する第1の補正手段と、
    前記2つのカメラのうち他方の第2のカメラにより捉えられる前記基準対象物に対応する対応対象物を相関演算により抽出する対応対象物抽出手段と、
    前記第2のカメラのレンズ特性に対応する一方向に対して、レンズ中心を基準とする座標補正のための第2の近似式を設定し、該第2の近似式に基づいて前記対応対象物の投影座標を補正する第2の補正手段と、
    前記第1の補正手段により補正された基準対象物の座標と、前記第2の補正手段により補正された対応対象物の座標から視差を求め、前記移動体と対象物との距離を測距する測距手段とを備えたことを特徴とする画像処理装置。
  2. 前記第1、第2近似式の係数を記憶する記憶手段を備え、
    前記第1、第2の補正手段が、それぞれの記憶された係数による近似式に基づいて前記第1、第2のカメラにより捉えた前記基準対象物および前記対応対象物の投影座標を補正することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
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