JP2591375Y2 - 肉、野菜等の熱変化を防止した盛付け部を有する補助皿付電磁加熱プレ−ト用鍋 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この考案は、しゃぶしゃぶ、もつ
なべなどの鍋物に使用し、特に電磁加熱プレ−ト用に工
夫された、熱遮断作用と汁切り機能を有する盛付け部を
有する鍋に関する。

【０００２】

【従来技術】本考案は、最近普及しつつある電磁加熱プ
レ−ト専用の、台部（盛付け部）を一体的に有する鍋を
提供し、その台部が熱遮断作用と汁切り機能を有するも
ので、その独自性から、特に比較するものを見ない。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】電磁加熱プレ−ト専用
で、鍋物を調理、食する場合、容器部と一体に台部（盛
付け部）を設けることにより別の盛付け皿を不要とし、
しかも盛付け部に載せた肉、野菜等の熱変化を防止しす
るとともに汁切り機能を併せ有する鍋であり、しかも拡
大の補助皿により一つの電磁加熱プレ−トで大人数にも
対応できるように工夫されたものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本考案は、総体をステンレススティ−ル材質で成形
され、鍋本体１と補助皿２とから成る。鍋本体１は、中
央に調理するための容器部１ａを有し、その上縁から周
囲に所定幅の緩やかな漏斗状の台部１ｂを一体的に延設
してその外周縁に低目の立上り壁１ｃを設ける。また前
記容器部１ａの側壁の断面厚を上縁に向けて漸次薄目と
して前記台部１ｂとの境目を極薄状として間隔置きに隆
条提１ｄを形成する。補助皿２は、その中央に前記鍋本
体１の容器部１ａに嵌合できる挿入筒部２ａを有し、そ
の上縁から周囲に前記鍋本体１の台部１ｂより幅広の緩
やかな漏斗状の台部２ｂを一体的に延設してその外周縁
に低目の立上り壁２ｃを設ける。また前記挿入筒部２ａ
と前記台部２ｂとの境目に間隔置きの隆条提２ｄを形成
して、肉、野菜等の熱変化を防止した盛付け部を有する
補助皿付電磁加熱プレ−ト用鍋を構成する。上記各構成
により、鍋本体１と補助皿２の各隆条提１ｄ、２ｄの相
互間に隙間３、４を生ずるが、この隙間３は後述のよう
に台部１ｂ乃至２ｂ上の野菜、肉の汁を容器部１ａへ落
とす汁切り路として重要な役割を果たす。

【０００５】

【発明の作用並びに効果】鍋本体１を電磁加熱プレ−ト
に掛け、台部１ｂには肉、野菜等（鍋物によりその種類
は異なる）をあらかじめ載せておき、中央の容器部１ａ
には湯、だし汁等を適量入れておく。台部１ｂ上の肉等
は隆条堤１ｄがストッパ−の役割をしてずり落ちること
はない。また肉汁や野菜に含む水分は隙間３（汁切り
路）より容器部１ａ内へ導かれるから台部１ｂに溜まる
ことはない。そして電磁プレ−トのスイッチを入れ、
湯、だし汁が沸騰してきたところで、台部１ｂの肉、野
菜を逐次投入する。あとは各自が自分で受皿に盛って食
べる。この際、本考案の鍋にあっては、台部１ｂが盛付
け皿の役目を果たすから、特に別の盛付け皿を不要とし
て食卓空間の有効利用を図れるとともにその台部１ｂが
中央の容器部１ａに向かって緩やかな漏斗状を形成する
ので、箸等でずらし落とすことにより容易に投入が可能
となる（隆条提１ｄは自然のずり落ち防止程度のもので
あるから箸等でずらし落とすことに支障とはならな
い）。そしてまた図２に示すように、容器部１ａの側壁
の断面厚を上縁に向けて漸次薄目として前記台部１ｂと
の境を極薄状の隆条提１ｄに形成したから、熱源が電磁
加熱プレ−トであること、材質がステンレスステイ −ル
であることと相俟って電磁加熱プレ−トで熱せられた容
器部１ａの底壁の熱量は、側壁の上部に向うに従って漸
減させられ、極薄となった隆条提１ｄに至っては殆ど熱
が奪われて台部１ｂへの熱伝達は遮断される。その結
果、台部１ｂに載せた肉、野菜等は時間が経っても熱変
化による変色、乾燥等の様変わりがなく、常に鮮度状態
を保つ。このことは見目の良好さはもとより所謂味落ち
を防止するという重要な役割を果たすものである。そし
て本考案は、この鍋本体１に補助皿２を組み合わせたか
ら、大人数で鍋を囲む場合には、鍋本体１の容器部１ａ
に補助皿２の挿入筒部２ａを嵌合して重ねることによ
り、図５、６、７に示すように鍋本体１の台部１ｂの載
置面積が補助皿２の台部２ｂまで拡大する。従って一つ
の電磁加熱プレ−トで、予備の盛付け皿も要らず、料理
提供が可能となり卓上空間が有効に使用できる。なお補
助皿２の形状は、円形、楕円形、矩形など任意に設計し
得るものである。以上から本考案は、電磁加熱プレ−ト
を用いての種々の鍋物において、使用上においても、体
裁上においても、調理上においてもまことに重宝なもの
である。

【０００６】

【実施例】総体がステンレスステイ −ル製で、図示のよ
うに略カンカン帽子を逆さにした円形の鍋本体１（図
１、２）と円形の補助皿２（図３、４）とから成る。鍋
本体１は、中央に直径２５ｃｍ程の容器部１ａを有し、
その上縁から周囲に１０度程上向き傾斜を取り幅１２ｃ
ｍ程の緩やかな漏斗状の台部１ｂを一体的に延設してそ
の外周縁に高さ４ｍｍ程の立上り壁１ｃを設ける。また
前記容器部１ａの側壁の断面厚を上縁に向けて漸次薄目
として前記台部１ｂとの境目を極薄状とし、所定間隔置
に高さ５ｍｍ程の隆条提１ｄを形成する。補助皿２は、
その中央に前記鍋本体１の容器部１ａに嵌合できる直径
の挿入筒部２ａを有し、その上縁から周囲に前記鍋本体
１の台部１ｂより幅広の１０度程上向き傾斜を取り幅５
０ｃｍ程の緩やかな漏斗状の台部２ｂを一体的に延設し
てその外周縁に４ｍｍ程の立上り壁２ｃを設ける。また
前記挿入筒部２ａと前記台部２ｂとの境目に間隔置きの
高さ５ｍｍ程の隆条提２ｄを形成する。上記鍋本体１に
補助皿２を嵌合、重ねた状態が図５、６、７に示され
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】鍋本体の斜視図

【図２】同上縦断側面図

【図３】補助皿の斜視図

【図４】同上縦断側面図

【図５】鍋本体と補助皿を組合わせた斜視図

【図６】同上側面図

【図７】同上縦断側面図

【符合の説明】

１ 鍋本体 １ａ 容器部 １ｂ 漏斗状の台部 １ｃ 立上り壁 １ｄ 隆条提 ２ 補助皿 ２ａ 挿入筒部 ２ｂ 漏斗状の台部 ２ｃ 立上り壁 ２ｄ 隆条提 ３ 隆条提の隙間（汁切り路） ４ 隆条提の隙間（汁切り路）

Claims (1)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 総体がステンレススティ−ル製で、鍋本
   体（１）と補助皿（２）とから成り、鍋本体（１）は、
   その中央に容器部（１ａ）を有し、その上縁から周囲に
   所定幅の緩やかな漏斗状の台部（１ｂ）を一体的に延設
   してその外周縁に低目の立上り壁（１ｃ）を設け、また
   前記容器部（１ａ）の側壁の断面厚を上縁に向けて漸次
   薄目として前記台部（１ｂ）との境目を極薄状として間
   隔置きに隆条提（１ｄ）を形成し、補助皿（２）は、そ
   の中央に前記鍋本体（１）の容器部（１ａ）に嵌合でき
   る挿入筒部（２ａ）を有し、その上縁から周囲に前記鍋
   本体（１）の台部（１ｂ）より幅広の緩やかな漏斗状の
   台部（２ｂ）を一体的に延設してその外周縁に低目の立
   上り壁（２ｃ）を設け、また前記挿入筒部（２ａ）と前
   記台部（２ｂ）との境目に間隔置きの隆条提（２ｄ）を
   形成したことを特徴とする肉、野菜等の熱変化を防止し
   た盛付け部を有する補助皿付電磁加熱プレ−ト用鍋。