JP2591277B2 - 車両用空調装置 - Google Patents

車両用空調装置

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JP2591277B2
JP2591277B2 JP2212742A JP21274290A JP2591277B2 JP 2591277 B2 JP2591277 B2 JP 2591277B2 JP 2212742 A JP2212742 A JP 2212742A JP 21274290 A JP21274290 A JP 21274290A JP 2591277 B2 JP2591277 B2 JP 2591277B2
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【発明の詳細な説明】 A.産業上の利用分野 本発明は、通常オート制御と省燃費オート制御とが可
能な車両用空調装置に関する。
B.従来の技術 エンジンにより駆動されて冷媒を圧送するコンプレッ
サを備え、このコンプレッサを車両熱負荷に応じて制御
する2つのオート制御、すなわち通常オート制御と省燃
費オート制御とが選択可能な車両用空調装置が知られて
いる。ここで、省燃費オート制御は、例えばコンプレッ
サの吐出容量を通常オート制御よりも小さくしてコンプ
レッサに対するエンジン負荷を少なくするような制御で
ある(例えば日産自動車株式会社発行「サービス週報」
No.578,昭和62年6月)。
C.発明が解決しようとする課題 ところで、従来の空調装置では、上記2つのオート制
御を選択する2つの操作部材がそれぞれ設けられ、乗員
がいずれかのスイッチを操作することによりモードの選
択を行うよう構成されている。しかしながら、乗員はど
のようなときにいずれのモードを選択すべきかが分から
ず、例えば湿度が大きいときには通常オート制御を選択
すべきであるのに省燃費オート制御を選択して窓曇りが
発生したり、逆に湿度が少なく省燃費オート制御で十分
な場合に通常オート制御を選択して燃費を不所望に低下
させるといった不都合があった。
本発明の目的は、通常オート制御と省燃費オート制御
とが適切に選択可能な車両用空調装置を提供することに
ある。
D.課題を解決するための手段 クレーム対応図である第1図により説明すると、本発
明は、エンジン101により駆動されて冷媒を圧送するコ
ンプレッサ102を備え、車両熱負荷に応じてコンプレッ
サ102を制御する通常オート制御と、車両熱負荷に応じ
て上記通常オート制御よりもコンプレッサ102に対する
エンジン負荷が少なくなるようコンプレッサ102を制御
する省燃費オート制御とが可能な車両用空調装置に適用
される。そして、コンプレッサ102の作動を指令する指
令手段103と、窓曇りが発生する状況であるか否かを判
定する判定手段104と、指令手段103による指令に応答し
てコンプレッサ102を作動せしめ、窓曇りが発生する状
況でないと判定されているときには省燃費オート制御を
行い、窓曇りが発生する状況でないと判定されると通常
オート制御に切換え、その後、空調装置が停止されるま
で通常オート制御を継続する制御手段105とを具備し、
これにより上記問題点を解決する。
E.作用 指令手段103によってコンプレッサ102の作動が指令さ
れると、制御手段105はコンプレッサ102を作動せしめ、
窓曇りが発生する状況でないと判定されているときには
省燃費オート制御を行う。また窓曇りが発生する状況で
あると判定されると通常オート制御に切換え、その後、
空調装置が停止されるまでこの通常オート制御を保持す
る。これにより、乗員はコンプレッサ102の作動を指令
するだけで、自動的に通常オート制御と省燃費オート制
御が適切に切換わる。
F.実施例 第2図〜第14図により本発明の一実施例を説明する。
本発明に係る車両用空調装置は、第2図に示すよう
に、エンジン1により駆動される可変容量形コンプレッ
サ2,コンデンサ3,エバポレータ4,リキッドタンク5,膨張
弁6から成る圧縮冷凍サイクルのクーラーユニット100
を備えている。本実施例の可変容量形コンプレッサ2
は、いわゆる斜板式のものであり、斜板が配設されるケ
ーシング内に吸入圧力または吐出圧力を導き、吸入圧力
が設定圧力を越えると斜板の傾き角を大きくして吐出容
量を大きくするもので、例えば特開昭58−158382号公報
に開示されている。そして上記設定圧力は、不図示のコ
ントロールバルブを構成する電磁アクチュエータ57(第
3図)にソレノイド電流ISOLを与えることによって制御
される。またエバポレータ4は、外気導入口7aおよび内
気導入口7bを有する空調ダクト7内に配設されている。
各導入口7a,7bには、空調ダクト7内へ導入される空
気流量を制御する内外気切換ドア8が設けられる。更に
空調ダクト7内には、周知のとおりブロアファン9、ヒ
ーターユニット10、エアミックスドア11が設けられると
ともに、空調ダクト7に設けられたベント吹出口7cおよ
び足下吹出口7dからの吹き出し量をそれぞれ調整するベ
ントドア12、フットドア13が設けられる。更に、空調ダ
クト7に設けられたデフロスタ吹出口7eにはデフロスタ
ドア14が設けられる。
ここで本実施例では、吹出口モードとして、主に上記
ベント吹出口7cから空気を吹出すベントモードと、主に
足下吹出口7dから空気を吹出すフットモードと、主にデ
フロスタ吹出口12eから空気を吹出すデフモードと、ベ
ント吹出口7cおよび足下吹出口7dから空気を吹出すバイ
レベルモード(B/Lモード)と、足下吹出口7dおよびデ
フロスタ吹出口12eから空気を吹出す2つのデフ・フッ
トモード(D/F1モード,D/F2モード)が設定可能とされ
ており、D/F2モードは、D/F1モードと比べてデフロスタ
吹出口12eから吹出量が多い。
第3図は本発明に係る車両用空調装置の制御系を示す
ブロック図である。CPU41には入力回路42を介して、外
気温度TAMBを検出する外気部センサ43,車室内温度TINC
を検出する室内温度センサ44,日射量QSUNを検出する日
射センサ45,エバポレータ4下流の空気温度(以下、吸
込温度という)TINTを検出する吸込温度センサ46,膨張
弁6の出口側管面に設けられて冷媒温度Trefを検出する
冷媒温度センサ47が接続され、これらのセンサ43〜47か
ら各種温度精報や熱量情報がCPU41に入力される。
また、入力回路42には、運転席のコントロールパネル
に設けられたエアコンスイッチ57、オフスイッチ58、イ
グニションスイッチ59、吹出口選択スイッチ60も接続さ
れる。エアコンスイッチ57は、コンプレッサ2のオン・
オフを指令するスイッチ、オフスイッチ58はブロアファ
ン9のオン・オフを指令するスイッチ、吹出口選択スイ
ッチ60は、手動にて上記吹出口モードの選択を指令する
スイッチである。
更に、CPU41には、出力回路49を介してインテークド
アクチュエータ50,エアミックスドアアクチュエータ51,
ベントドアアクチュエータ52,フットドアアクチュエー
タ53,デフロスタドアアクチュエータ54およびブロアフ
ァン制御回路55が接続され、ブロアファン制御回路55に
はブロアファンモータ9が接続されている。出力回路49
にはさらに、リレー56を介して、コンプレッサ2のコン
トロールバルブ(不図示)に付設された電磁アクチュエ
ータ57のソレノイド部が接続されている。
CPU41は、各センサ43〜47、各スイッチ57〜60から入
力された各種情報に基づいて、インテークドアクチュエ
ータ50,エアミックスドアアクチュエータ51などの各種
アクチュエータを駆動制御して空気の吸込口や吹出口お
よび吹出し温度あるいはコンプレッサ2のコントロール
バルブの設定圧力を適切に制御する。さらに、風量制御
信号によりブロアファン制御回路55を介してブロアファ
ンモータ9を駆動制御してブロアファン9の風量を適切
に制御する。
次に、第4図のフローチャートに基づいてCPU41によ
るコンプレッサ制御の手順を説明する。
イングニッションスイッチ59がオンされるとこのプロ
グラムが起動され、まずステップS1でフラグFを零とす
る。次いで、ステップS2でエアコンスイッチ57のオフが
判定されるとステップS3に進み、ステップS3でオフスイ
ッチ58のオンが判定されるとステップS2に戻る。またオ
フスイッチ58のオフが判定された場合にはステップS4で
コンプレッサ2を稼働しない空調制御を行う。この制御
の詳細は省略する。
一方、ステップS2でエアコンスイッチ57のオンが判定
された場合にはステップS5で次式により目標吹出温度TO
を演算する。
TO=(A+D)T′PTC+B・TAM+C・Q′SUN−D・T
INC+E (ただし、A〜Eは定数) ここで、TAMは外気温センサ43から得られる外気温度T
AMBに対して他の熱源からの影響を除き、現実の外気温
度に相当するよう補正した値、Q′SUNは日射センサ45
からの光量としての日射量情報を以降の換算に適した熱
量に換算した値、T′PTCはコントロールパネルで設定
された設定温度TPTCを外気温度に応じて補正した値であ
る。
次にステップS6では、上記演算された目標吹出温度TO
が所定値Trcd以下か否かを判定し、TO>Trcdであればス
テップS8に進み、TO≦TrcdであればステップS7の急速ク
ールダウン制御を行う。この急速クールダウン制御の詳
細は第5図(a)のフローチャートに示される。
〈急速クールダウン制御〉 第5図(a)において、まずステップS71において、
エバポレータ4を通過する空気の出口側の目標温度(以
下、目標吸込温度という)T′INTをエバポレータの凍
結開始可能温度以下の温度T1とするとともに、タイマの
計時時間Time1としてt1を設定する。
ここで、目標吸込温度T′INTをかかる温度T1とした
のは、夏季日中のように周囲温度が高い場合には、エバ
ポレータ下流の実際の空気温度TINTを凍結開始可能温度
よりも更に低い温度T1にしても所定時間内ならば凍結し
ないことを本発明者が確認したことによるものであり、
また、このように目標吸込温度T′INTを温度T1のよう
に低くすることにより、コンプレッサ2の吐出容量を調
節するコントロールバルブの設定圧力を低くでき、もっ
て、より低い吸入圧力の領域でコンプレッサ2の吐出容
量を大きく保持でき、冷却能力を十分に発揮できるから
である。
次にステップS72において、ソレノイド通電電流ISOL1
を演算する。
この演算は第6図のフローチャートに示されるよう
に、まず吸込温度TINT(吸込温度センサ46によって検出
される)と目標吸込温度T′INTの差(TINT−T′INT
を演算し(ステップS721)、この差から比例項電流Ip
よび積分項電流IIをそれぞれ第7図および第8図に従っ
てステップS722で求める。ここで、比例項電流IPはステ
ップS721で演算された差に基づいて第8図から求めら
れ、積分項電流IIは、同様の差に基づいて第7図からΔ
IIを求め、このΔIIに前回までのIIを加えた値II(=II
+ΔII)として求められる。そしてステップS723におい
て、比例項電流IPと積分項電流IIとの差に相当する電流
をソレノイド通電電流ISOL1として求める。すなわちソ
レノイド通電電流ISOL1は、 ISOL1=IP−II ・・・(1) で求められる。ただし、IPはアンペア、IIはミリアンペ
アである。
また、第5図(a)のステップS73においては、吸込
温度TINTが凍結開始可能温度T4か否かを判定し、肯定す
るまで繰り返しステップS72とステップS73とを実行し、
TINT=T4になると、ステップS74においてタイマTime1の
計時を開始してステップS75に進む。ステップS75におい
ては、ステップS72と同様にソレノイド通電電流ISOL1
演算する。次いでステップS76において、目標吹出温度T
Oが温度T5以上か否かを判定する。ここで、温度T5は、
エアミックスドア11がヒータユニット10への空気の流入
を開始するような温度である。ステップS76が肯定され
ると急速冷却指令を解除してステップS78に進み、否定
されるとステップS77においてタイマTime1がt1の計時を
完了したか否かを判定する。このステップS77が否定さ
れるとステップS75に戻る。肯定されると急速冷却指令
を解除してステップS78に進んでエバポレータ目標吸込
温度T′INTを1度/秒づつ増加させる。
以上の第5図(a)の手順によれば、第7図、第8図
および第1式からわかるように、急速クールダウン時に
おいては、ISOL1はエバポレータ4の吸込温度TINTが温
度T1になるまで急減する。ソレノイド電流ISOL1が小さ
くなると、上記設定圧力が低くなり、斜板の傾き角が大
きくなる。その結果、コンプレッサ2の吐出容量が大き
くなりその冷却能力が大きくなる。
このような制御は、第5図(b)の特性図に示すとお
り、吸込温度TINTが温度T4まで低下してからt1分間、ま
たは目標吹出温度TOが温度T5以上になるまで続行され
る。すなわち、吸込温度TINTが温度T1に設定されたまま
所定時間だけコンプレッサ2がオーバストローク運転さ
れ急速クールダウン制御が実行され、夏季日中など急速
に車室内を冷却することができる。
その後、処理は第4図に戻り、ステップS8ににおい
て、補正処理された外気温度TAMに基づいて状態1〜3
のいずれかを判別し、ステップS9で状態3と判定される
とステップS10でコンプレッサを停止し、状態2と判定
されるとステップS11で低温デミスト制御を行う。この
低温デミスト制御の詳細は第9図(a)のフローチャー
トに示される。
〈低温デミスト制御〉 この低温デミスト制御においては、ソレノイド電流I
SOL2は、冷媒温度Tref(冷媒温度センサ47によって検出
される)と目標冷媒温度T′refとに基づいて第12図お
よび第11図のグラフから求められるIPとΔIIとにより、
第1式に基づき算出される。
すなわち、第9図(a)のステップS1101において、
目標冷媒温度T′ref2として外気温度TAM+T8を、目標
冷媒温度T′rref3として外気温度TAM−T3をそれぞれ設
定する。また、タイマTime2にt2分を、タイマTime3にt2
分をそれぞれ設定する。次いでステップS1102でフラグ
1が0か否かを判定し、肯定されると、ステップS1103
でフラグ2が0か否かを判定する。肯定判定されると、
ステップS1104において、Time2の計時を開始し、ステッ
プS1105において、T′refとしてまず目標冷媒温度T′
ref3を選択し、ステップS1106において、ソレノイド電
流ISOL2を第10図の手順(ステップS1106A〜S1106C)に
より求める。これは、第11図と第12図のグラフに示すよ
うに、比例項電流IPと積分項電流IIを目標冷媒温度T′
refで求める点以外は第6図のソレノイド電流ISOLIの手
順と同様であり、説明を省略する。
次に、ステップS1107において、Time2の計時が完了し
たか否かを判定する。計時完了前では否定されてステッ
プS1114に進み、フラグ1に1を設定して、第4図のス
テップS2にリターンする。一方、Time2の計時が完了す
ると、ステップS1108において、フラグ1を0とし、ス
テップS1109でTime3の計時を開始する。次いでステップ
S1110において、T′refとして目標冷媒温度T′ref2
選択してステップS1111に進み、上述と同様にしてソレ
ノイド電流ISOL2を制御する。更にステップS1112におい
て、Time3の計時が完了したか否かを判定し、計時完了
前ならばステップS1115に進んでフラグ2に1を設定し
て所定の手順に戻る。計時が完了すると、ステップS111
3においてフラグ2に0を設定して第4図のステップS2
にリターンする。
以上の第9図(a)の手順によれば、時間経過と共
に、目標冷媒温度T′ref3とT′ref2とが第9図(b)
のように選択されてISOL2が調節される。この結果、
T′ref3でISOL2を調節するときは冷媒温度を外気温度
よりも4度低くして除湿が行われる。なお、T′ref3
T′ref2とを交互に選択してコンプレッサを脈動運転す
るのは、冷媒の流量が少ない運転時のオイル潤滑性を向
上させコンプレッサ2の焼き付きを防止するためであ
る。
また第4図のステップS9で状態1が判定された場合に
はステップS12に進み、吹出口選択スイッチ60の操作に
より上記デフモードあるいはD/F2モードが選択されてい
るか否かを判定する。ステップS12が肯定されるとステ
ップS13でフラグFを零とし、ステップS14で通常オート
制御(定温制御)を行う。通常オート制御の詳細は第13
図のフローチャートに示される。
〈通常オート制御〉 第13図において、まずステップS141において、目標吸
込温度T′INTを上述した凍結開始可能温度T4度に設定
する。次いで、ステップS142において吸込温度TINTに基
づいて、状態4か5かを判定する。そしてステップS143
において状態5と判定されると、ステップS144において
コンプレッサ2をオフする。状態4と判定されると、ス
テップS145において、第6図に示したとおり上述の第1
式,第7図および第8図に基づいてソレノイド電流I
SOL1を制御する。その後、第4図のステップS2にリター
ンする。
すなわちこの通常オート制御は、吸込温度TINTを凍結
開始可能温度T4(凍結ぎりぎりの温度)とする制御であ
る。
一方、第4図のステップS12が否定された場合にはス
テップS15でフラグFの状態を判定し、1であれば上記
ステップS14の通常オート制御に進み、0であればステ
ップS16の省燃費オート制御を行う。この省燃費オート
制御の詳細は第14図(a)のフローチャートに示され
る。
〈省燃費オート制御〉 第14図(a)において、まずステップS161において、
吹出口が上述したバイレベル(B/L)モードが否かを判
定する。B/LモードならばステップS162に進み、B/Lモー
ドでなければステップS163に進む。ステップS162および
S163においては、第14図(b)のグラフに従って、目標
吹出温度TOから目標吸込温度T′INTを求める。すなわ
ち、B/Lモードでは特性線図IIにしたがって目標吸込温
度T′INTを設定し、B/Lモード以外のモードでは特性線
図Iにしたがって目標吸込温度T′INTを設定する。
次いで、ステップS164に進み、吸込温度TINTが、凍結
開始可能温度T4およびそれよりも若干低い温度である温
度T6によって定められる温度範囲のいずれにあるかによ
って、状態4か5かを判定する。ステップS165では、状
態5か否かを判定し、肯定されると、すなわち状態5な
らばステップS167でコンプレッサ2をオフして第4図の
ステップS2にリターンする。一方、状態4と判定される
と、ステップS166で上述したと同様にしてソレノイド電
流値ISOL1を制御し、その後、第4図のステップS2にリ
ターンする。
以上の省燃費オート制御によれば、目標吹出温度TO
応じた吸込温度TINTとなるようにコンプレッサが極め細
かく制御され、以下の理由により、省燃費,省動力が図
られる。
従来のように、現在の吸込温度TINTと目標吹出温度TO
との偏差によりエアミックスドア11の開度を調節して所
望の吹出温度を得る場合には、運転状態によって吸込温
度TINTが不所望に低くなりすぎることがあり、この場
合、エアミックスドア11を開き気味にして吹出温度を目
標値に制御している。このため、コンプレッサが無駄に
動力を使い燃費にも悪影響を与える。
この実施例によれば、ある目標吹出温度TOに対して、
その温度を得るためにはエバポレータ4下流の空気温
度、すなわち、吸込温度TINTをどの程度にすればよいか
を実験値として決定しておき、第14図(b)のグラフに
従って目標吹出温度TOから目標吸込温度T′INTを決定
し、この目標吸込温度T′INTによりコンプレッサ2の
吐出容量を制御して、吸込温度TINTがむやみに低下し過
ぎないようにしている。すなわち、コンプレッサ2に対
するエンジン負荷が通常オートモード時よりも低減さ
れ、したがって、その吸収馬力も小さくなり、省燃費,
省動力に寄与する。
ところで、この実施例のように、コンプレッサ2を必
要最低限の能力で運転することは、吸込温度TINTが目標
吹出温度TOと極めて接近することを意味し、両者の偏差
が大きいほど開度が大きく制御されるエアミックスドア
11は、ほぼ全閉状態となる。このため、吹き出し口をB/
Lモードにするとき、例えば足下吹出口7dから吹き出さ
れる空気温度と、ベント吹出口7cから吹き出される空気
温度とがほぼ等しくなり、いわゆる頭寒足熱の効果が得
られなくなる。そこで、B/Lモード時には、上述した意
味での省動力,省燃費の効果は若干低下するが、吸込温
度TINTを低めに設定してエアミックスドア11を開き気味
にし、例えば、足下吹出口7dから吹き出される空気温度
を高めにし、これにより頭寒足熱の効果を得る。
すなわち、同一の目標吹出温度TOに対して、B/Lモー
ドにおける目標吸込温度T′INTがそれ以外のモードに
おける目標吸込温度T′INTより低く設定され、B/Lモー
ドではそれ以外のモードに比べて第1式によるソレノイ
ド電流が小さくなり、上述したようにエアミックスドア
11が開き側に設定されて頭寒足熱の効果が得られる。
以上説明した実施例によれば、吹出口選択スイッチ60
によりデフモードあるいはD/F2モードが選択されていな
いときには、窓曇りが発生する状況でないと判断され省
燃費オート制御が行われ、これにより上述の如く省燃
費,省動力に寄与する。また、この状態で吹出口選択ス
イッチ60によりデフモードあるいはD/F2モードが選択さ
れると、窓曇りが発生する状況であると判断され通常オ
ート制御に切換わる。その後、イグニッションスイッチ
59がオフされ、再びオンされるまでは、通常オート制御
が継続する(ただし、イグニッションスイッチ59がオフ
のときは当然空調装置は作動しない)。したがって窓曇
りが完全に解消される。
ここで、再びイグニッションスイッチ59がオンされる
まで通常オート制御を解除しないようにしたのは、いっ
たん湿度が高くなった場合には、その条件は容易に変化
しないと予想されるからである。
以上の実施例の構成において、エアコンスイッチ57が
指令手段103を、CPU41が判定手段104および制御手段105
をそれぞれ構成する。
なお以上では、吹出口選択スイッチ60によってデフモ
ードあるいはD/F2モードが選択されているか否かによっ
て湿度が所定値以上か否かを判定するようにしたが、例
えば湿度センサを設け、その出力により上記判定を行う
ようにしてもよい。また湿度が所定値以上で、かつ上記
外気温度の補正値TAMが所定温度以下(外気温度が低い
ほど窓曇りが発生し易い)であるか否かによって上記判
定を行うようにしてもよい。
さらに省燃費オート制御は上述のものに限定されず、
例えば吸込温度が所定温度以下になるとコンプレッサ2
をオフする制御において、省燃費オート制御のときは通
常オート制御よりも上記所定温度を高めに設定するよう
なものでもよい。
G.発明の効果 本発明によれば、コンプレッサの作動指令によってコ
ンプレッサを作動せしめ、窓曇りが発生する状況でない
ときには省燃費オート制御を行い、窓曇りが発生する状
況になると通常オート制御に切換え、その後、所定条件
が満足されるまでこの通常オート制御を保持するように
したので、乗員はただコンプレッサの作動を指令するだ
けで、いずれかの制御が適切に選択される。すなわち、
例えば乗員が手動によりデフロスタ吹出口を選択した場
合通常オート制御が選択され、これによって窓曇りを完
全に解消できる。またデフロスタ吹出口が選択されない
場合には省燃費オート制御が選択され、省燃費,省動力
に寄与する。
また、いったん省燃費オート制御から通常オート制御
に切換わると、空調装置が停止されるまでは通常オート
制御を継続するようにしたので、空調装置の停止まで窓
曇りを完全に防止できるばかりでなく、省燃費オート制
御時のようにコンプレッサの作動/非作動が頻繁に繰返
されることがなくなるので、吹出温度の変化を最小限に
抑制できるとともに、コンプレッサの耐久性の向上が図
れる。
【図面の簡単な説明】
第1図はクレーム対応図である。 第2図〜第14図は本発明の一実施例を示し、第2図は本
発明に係る空調装置の全体構成図、第3図はその制御系
を示すブロック図、第4図はコンプレッサ制御のフロー
チャート、第5図(a)は急速クールダウン制御のフロ
ーチャート、第5図(b)はそのときの吸込温度の時間
変化を示す特性図、第6図はソレノイド電流を制御する
ためのフローチャート、第7図および第8図はソレノイ
ド電流を演算するためのグラフ、第9図(a)は低温デ
ミスト制御のフローチャート、第9図(b)は冷媒温度
の時間的変化を示す特性図、第10図はソレノイド電流を
制御するためのフローチャート、第11図および第12図は
ソレノイド電流を演算するためのグラフ、第13図は通常
オート制御のフローチャート、第14図(a)は省燃費オ
ート制御のフローチャート、第14図(b)はそのときの
2つの特性を選択するためのグラフである。 1:エンジン、2:コンプレッサ 4:エバポレータ、9:ブロアファン 41:CPU、57:エアコンスイッチ 101:エンジン、102:コンプレッサ 103:指令手段、104:判定手段 105:制御手段

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エンジンにより駆動されて冷媒を圧送する
    コンプレッサを備え、車両熱負荷に応じて前記コンプレ
    ッサを制御する通常オート制御と、車両熱負荷に応じて
    前記通常オート制御よりもコンプレッサに対するエンジ
    ン負荷が少なくなるようコンプレッサを制御する省燃費
    オート制御とが可能な車両用空調装置において、 前記コンプレッサの作動を指令する指令手段と、 窓曇りが発生する状況であるか否かを判定する判定手段
    と、 前記指令手段による指令に応答してコンプレッサを作動
    せしめ、前記窓曇りが発生する状況でないと判定されて
    いるときには前記省燃費オート制御を行い、窓曇りが発
    生する状況であると判定されると通常オート制御に切換
    え、その後、空調装置が停止されるまで前記通常オート
    制御を継続する制御手段とを具備することを特徴とする
    車両用空調装置。
  2. 【請求項2】前記判定手段は、デフロスタ吹出口からの
    空気の吹出しが指令されたことを検出して前記窓曇りが
    発生する状況であると判断することを特徴とする請求項
    1に記載の車両用空調装置。
  3. 【請求項3】前記判定手段は、実際の湿度が所定値以上
    であることを検出して前記窓曇りが発生する状況である
    と判断することを特徴とする請求項1に記載の車両用空
    調装置。
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