JP2654691B2 - 自動車用空調制御装置 - Google Patents

自動車用空調制御装置

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JP2654691B2
JP2654691B2 JP20717789A JP20717789A JP2654691B2 JP 2654691 B2 JP2654691 B2 JP 2654691B2 JP 20717789 A JP20717789 A JP 20717789A JP 20717789 A JP20717789 A JP 20717789A JP 2654691 B2 JP2654691 B2 JP 2654691B2
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【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明は、エバポレータの凍結状態を高精度に検出
することにより、該エバポレータのデミスト機能をより
広範囲に渡って発揮させる自動車用空調制御装置に関す
るものである。
(従来の技術) 一般に、自動車用空調制御装置はコンプレッサ等と共
に冷凍サイクルの一部を構成するエバポレータを有し、
該エバポレータを介して空気と冷媒との間で熱交換を行
って空気の冷却及び除湿を行っている。ところが、この
エバポレータの能力が過剰になって空気が冷え過ぎの状
態になって来るとエバポレータが凍結して霜が付き、さ
らに、この霜が増えると該エバポレータの目が詰まって
空気の通過効率が悪くなる、あるいは通過できなくなる
という問題があった。
そこで、エバポレータに霜が付く所定の温度(例えば
0℃)になると前記コンプレッサの電磁クラッチをオフ
(駆動力遮断)にしてコンプレッサを停止させてエバポ
レータへの冷媒の送出を止め、霜が消えてエバポレータ
の温度が上昇すると再度コンプレッサを作動させるフロ
ストスイッチを設けることが提案されている。
さらに、該エバポレータが凍結しない範囲内において
可能な限り該エバポレータのデミスト能力を発揮させる
技術が特開昭64−67414号公報に開示されている。これ
は、デフロストサーモ等の電磁クラッチ遮断手段とエバ
ポレータ上流側空気と下流側空気の絶対湿度を検出する
手段とを持ち、電磁クラッチ遮断手段からの遮断信号が
出力されている時、前記エバポレータ上流側空気の絶対
湿度が下流側空気のそれよりも所定値以上高い場合には
所定時間だけ電磁クラッチの遮断を遅らせるものであ
る。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら、上記従来例における絶対湿度検出手段
は、温度と湿度を各々検出するセンサと、この二つのセ
ンサの検出値の信号から絶対湿度を算出する算出回路と
から成り、このためコスト高になるという欠点があっ
た。また、前記湿度センサは0℃以下では検出精度や応
答性が甚だしく落ちるので信頼性が充分ではないという
欠点があった。
そこで、この発明は、上述した従来の問題点を解消
し、第1にエバポレータ直後の空気温度が凍結温度まで
下降した後における冷媒圧縮用コンプレッサの駆動を停
止させる制御に関する制御装置と、第2のエバポレータ
が凍結して目詰まりが生じた後における冷媒圧縮用コン
プレッサの駆動を再開させる制御に関する制御装置とを
有する自動車用空調制御装置を提供することを課題とし
ている。
(課題を解決するための手段) しかして、この発明の要旨とするところは、請求項1
の発明においては第1図に示すように、空調ダクト内1
に配され、送風機7により吸い込まれた空気を冷却する
エバポレータ8と、該エバポレータ8と共に冷凍サイク
ルの一部を構成し、電磁クラッチ15を介してエンジン14
で駆動される冷媒圧縮用コンプレッサ10とを有する自動
車用空調制御装置において、前記エバポレータ8内を通
過する冷媒の温度を検出する冷媒温度検出手段26と、エ
バポレータ8を通過した直後の空気温度を検出するエバ
ポレータ後流側温度検出手段17と、前記エバポレータ後
流側温度検出手段17の検出結果、及びその変化状態を判
定するエバ後温度判定手段100と、前記冷媒圧縮用コン
プレッサ10が駆動状態にあって、該エバ後温度判定手段
100により前記エバポレータ後流側温度が凍結温度まで
下降したことが判定された時の前記エバポレータ後流側
温度検出手段17で検出されるエバポレータ直後の空気温
度と前記冷媒温度検出手段26で検出される冷媒温度との
差を初期値として記憶する初期値記憶手段200と、前記
エバポレータ後流側温度検出手段17で検出されたエバポ
レータ直後の空気温度と前記冷媒温度検出手段26で検出
される冷媒温度との差と、前記初期値記憶手段200で記
憶された初期値との差が所定値より大きくなると前記冷
媒圧縮用コンプレッサ10の駆動を停止すべく電磁クラッ
チへの通電を止めるコンプレッサ制御手段300とを具備
したことにある。
また、請求項2の発明においては、第2図に示すよう
に、空調ダクト内1に配され、送風機7により吸い込ま
れた空気を冷却するエバポレータ8と、該エバポレータ
8と共に冷凍サイクルの一部を構成し、電磁クラッチ15
を介してエンジン14で駆動される冷媒圧縮用コンプレッ
サ10とを有する自動車用空調制御装置において、前記エ
バポレータ8内を通過する冷媒の温度を検出する冷媒温
度検出手段26と、エバポレータ8を通過した直後の空気
温度を検出するエバポレータ後流側温度検出手段17と、
前記エバポレータ後流側温度検出手段17の検出結果、及
びその変化状態を判定するエバ後温度判定手段100と、
前記冷媒圧縮用コンプレッサ10が駆動状態にあって、該
エバ後温度判定手段100により前記エバポレータ後流側
温度が凍結温度まで下降したことが判定された時の前記
エバポレータ後流側温度検出手段17で検出されるエバポ
レータ直後の空気温度と前記冷媒温度検出手段26で検出
される冷媒温度との差を初期値として記憶する初期値記
憶手段200と、前記エバポレータ後流側温度検出手段17
で検出されたエバポレータ直後の空気温度と前記冷媒温
度検出手段26で検出される冷媒温度との差と、前記初期
値記憶手段200で記憶された初期値との差が第1所定値
より大きくなると前記冷媒圧縮用コンプレッサ10の駆動
を停止すべく電磁クラッチへの通電を止めるコンプレッ
サ制御手段300と、前記冷媒圧縮用コンプレッサ10が停
止状態にあって、前記エバ後温度判定手段100によりエ
バポレータ後流側温度が凍結温度より上昇したことが判
定され、しかも前記エバポレータ8直後の空気温度と前
記冷媒温度との差と、前記初期値記憶手段200で記憶さ
れた初期値との差が第2所定値より小さくなると前記冷
媒圧縮用コンプレッサ10を駆動すべく電磁クラッチ15へ
の通電を開始する第2のコンプレッサ制御手段400とを
具備したことにある。
(作用) したがって、請求項1では、冷媒圧縮用コンプレッサ
10の駆動が開始された後、エバ後温度判定手段100によ
りエバポレータ8後流側温度検出手段17の検出値が凍結
温度まで下降したことが判定されると、その際に初期値
記憶手段200によりエバポレータ8直後の空気温度と冷
媒温度検出手段26で検出された冷媒温度の温度差が初期
値として記憶される。その後、コンプレッサ制御手段30
0によりエバポレータ8直後の空気温度と冷媒温度の温
度差と前記初期値との温度差が演算され、この温度差が
所定値より大きい時にはエバポレータ8が目詰まりが生
じたと判定し、電磁クラッッチ15を遮断するための遮断
信号を電磁クラッチ15に出力し、該所定値より小さい時
にはまだ凍結による目詰まりが生じてなく、電磁クラッ
チ15を接合したままとするための接合信号を出力するも
のである。
また、請求項2では、請求項1の作用(第1所定値は
請求項1の所定値に、第1のコンプレッサ制御手段は請
求項1のコンプレッサ制御手段にそれぞれ対応してい
る)に加えて、冷媒圧縮用コンプレッサ10が凍結により
駆動が停止された後に、エバ後温度判定手段100により
エバポレータ後流側温度が凍結温度から上昇して凍結し
ない温度に変化したと判定された時に、第2のコンプレ
ッサ制御手段400において、前記エバポレータ8直後の
空気温度と冷媒温度の温度差と前記初期値との温度差が
第2所定値(第1所定値>第2所定値)より大きい時に
は目詰まり有りと判定して電磁クラッチ15を遮断したま
まとする遮断信号を出力し、該第2所定値より小さい時
には目詰まりなしと判定して再度駆動すべく電磁クラッ
チ15を接合するための接合信号を該電磁クラッチ15に出
力するものである。
(実施例) 以下、この発明の実施例を図面を参照して説明する。
第3図に示すように、自動車用空調制御装置は、空調ダ
クト1の最上流側に内気入口3と外気入口4が設けら
れ、この内気入口3と外気入口4とが分かれた部分に内
外気切替ドア5が配置され、この内外気切替ドア5とこ
れに連結されたアクチュエータ6より成る内外気切替装
置2を操作して空調ダクト1内に導入する空気を内気と
外気とに選択することにより所望の吸入モードが得られ
るようになっている。
送風機7は、空調ダクト1内に空気を吸い込んで下流
側に送風するもので、この送風機7の後方にはエバポレ
ータ8が配置されている。このエバポレータ8はコンプ
レッサ10、コンデンサ11、レシーバタンク12、エクスパ
ンションバルブ13と共に配管結合されて冷凍サイクルを
構成しており、前記コンプレッサ10は自動車のエンジン
14に電磁クラッチ15を断続することで駆動停止制御さ
れ、且つアクチュエータ30によりその容量が制御され
る。そして、このエバポレータ8内あるいはその近傍の
適宜な位置に該エバポレータ8内を通過する冷媒の温度
TREFを検出する冷媒温度センサ26が設けられている。前
記エバポレータ8の直後位置にはエバポレータ8通過直
後の空気温度TINTを検出するエバ後温度センサ17が配置
されている。さらにその後方にはヒータコア9が配置さ
れ、このヒータコア9の上流側にはエアミックスドア16
が設けられており、このエアミックスドア16の開度Θ
をアクチュエータ18により調節することで、前記ヒータ
コア9を通過する空気と、ヒータコア9をバイパスする
空気との量が変えられることにより吹出し空気が温度制
御されるようになっている。
そして、前記空調ダクト1の下流側は、デフロスト吹
出し口19、ベント吹出し口20及びフート吹出し口21が車
室22内に開口し、それぞれの吹出し口にモードドア23,2
4が設けられている。このモードドア23,24はアクチュエ
ータ25により制御することで所望の吹出しモードが得ら
れるようになっている。
そして、前記アクチュエータ6,18,25,30,送風機7の
モータ及び電磁クラッチ15はそれぞれ駆動回路28a,28b,
28c,28d,28e,28fからの出力信号に基づいて制御され
る。この駆動回路28a〜28fはマイクロコンピュータ27に
接続されている。
一方、車室内の温度Trを検出する車室温度センサ29、
外気の温度Taを検出する外気温度センサ31、左右の日射
量を検出する日射センサ32、エアミックスドア10の開度
Θを検出するポテンショメータ33及び前記エバ後温度
センサ17、冷媒温度センサ26等からの検出信号はマルチ
プレクサ34により選択されてA/D変換器35に入力され、
ここでデジタル信号に変換された後、前記マイクロコン
ピュータ27に入力される。
そして、コントロールパネル36は、インテークドア5
を外気導入と内気循環に切替えるインテークスイッチ3
7、吹出しモードをベント,バイレベル,フート等に切
替えるモードスイッチ38、送風機7の回転速度を切替え
るファンスイッチ39、車室内の設定温度を設定する温度
設定器40、すべての空調機器の停止モードを指令するオ
フスイッチ41、各空調機器の制御をオート制御とするた
めのオートスイッチ42、デフロストモードを指令するデ
フスイッチ43、コンプレッサ10の駆動を指令するエアコ
ンスイッチ44等を備えており、これらの設定信号は前記
マイクロコンピュータ27に入力される。
次に上記マイクロコンピュータ33の動作制御例につい
て第4図に示すエバポレータ凍結保護ルーチンのフロー
チャートから第5図を参照して脱明する。スタートステ
ップ50から制御を開始し、ステップ51では前記冷媒温度
センサ26、エバ後温度センサ17の検出値等の信号を入力
する。次のステップ52ではエアコンスイッチ44が押され
たか否かの判定を行い、押されていれば(YES)ステッ
プ54に進み、押されていなければ(NO)ステップ72に進
んでコンプレッサ10の作動を停止し、リターンステップ
80に進む。前記ステップ54ではファンスイッチ39が押さ
れたか否かの判定を行い、押されていれば(YES)ステ
ップ56に進み、押されていなければ(NO)前記ステップ
52と同様にステップ72に進んでコンプレッサ10の作動を
停止し、リターンステップ80に進む。前記ステップ56に
おいては、エバ後温度センサ17の検出値であるエバポレ
ータ8の後流側温度TINT(以後、エバ後温度TINTとい
う)と冷媒温度センサ26の検出値である冷媒温度TREF
の温度差αを求める(一般にTIN>TREF)。即ち、α=|
TINT−TREF|の演算を行う。次のステップ58においては
エバ後温度TINTが凍結温度になっているか否かの判定を
行う。この判定においてはヒステリシスが設けられてお
り、その範囲を例えば0(℃)<TINT<3(℃)として
いる。即ち、TINT<0(℃)であれば(凍結温度)ステ
ップ60に進み、TINT>3(℃)であれば(凍結温度では
ない)ステップ62に進む。前記ステップ60では第5図に
示すように、エバ後温度TINTがコンプレッサ10の作動を
開始(時点t1)した後に初めて凍結しない温度(3℃)
から凍結温度(0℃)に変化した(時点t2)か否かを判
定し、YESであればステップ64に進み、NOであればステ
ップ66に進む。前記ステップ64では前記ステップ56で求
めたエバ後温度TINTと冷媒温度TREFとの温度差αを定数
αに設定する。この温度差αは前述の如くエバ後温
度TINTが初めて凍結しない温度(3℃)から凍結温度
(0℃)に変化した時の前記温度差αの時間t2における
値であって、該温度差αの初期値としてマイクロコンピ
ュータ33の変数域にそのまま保存(記憶)される。その
後ステップ72に進んでコンプレッサ10を作動させたまま
とし、リターンステップ82に進む。そして、エバ後温度
TINTが凍結温度にある場合に、前記ステップ66において
は前記ステップ56で演算された温度差αと前記ステップ
64で求められた温度差αの初期値αとの温度差Kを求
める。即ち、K=α−αの演算を行う。次にステップ
68に進んで前記温度差Kが所定値P〔例えばP=5
(℃)〕よりも大きいか否かの判定を行う。即ち、K<
Pであればエバポレータ8の目詰まりは生じていないと
判定してコンプレッサ10は作動させたまま(例えば時点
t3)とし、リターンステップ82に進む。しかし、K≧P
であればエバ後温度TINTと冷媒温度TREFの温度差が比較
的大きくエバポレータ8が凍結して目詰まりが生じてい
ると判定してステップ70に進みコンプレッサ10を停止
(時点t3)した後、リターンステップ82に進む。一方、
コンプレッサ10が停止し、エバ後温度TINTが上昇してく
ると、ステップ58にてTINT>3(℃)となればA側とな
りステップ62に進む。このステップ62ではエバ後温度T
INTが、凍結温度(0℃)から凍結しない温度(3℃)
に変化した(時点t5)か否かを判定し、YESであればス
テップ74に進み、前記ステップ74では前記ステップ66と
同様にステップ56で求めた温度差αと前記ステップ64で
求めた初期値αとの温度差KをK=α−αから演算
する。次のステップ78では前記ステップ74で求めた温度
差Kの値の判定を行う。この温度差Kの判定は、時点t4
でエバポレータ8の凍結による目詰まりが生じているか
否かを判定し、これによりコンプレッサ10の再駆動を判
定するものである。即ち、コンプレッサ10を停止すると
エバ後温度TINTが急速に上昇し始めるが、該エバ後温度
TINTが3℃以上になっても依然としてエバポレータ8の
凍結による目詰まりは存在することも有りうるので、該
エバ後温度TINTをコンプレッサ12を作動させるか否かの
判定基準として用いず、前記温度差Kが所定値Q(例え
ばQ=2)より小さくなった時に該目詰まりは無くなっ
ており、所定値Qより大きい時は目詰まりは存在すると
判定するものである。即ち、K≦Qであれば(目詰まり
は無い)ステップ72に進んでコンプレッサ10を作動開始
し、リターンステップ82に進み、K>Qであれば(目詰
まりが有る)ステップ80に進んでコンプレッサ10を停止
したままとしてリターンステップ82に進んだ後スタート
ステップ50に復帰する。そして、エバ後温度TINTがA側
にあり、それが初回でない時はステップ72に進んでコン
プレッサ10の駆動が開始される。
このように、第5図に示すように、A/Cスイッチ44をO
N(時点t1)後、エバ後温度TINTが下降して凍結温度と
なった(時点t2)直後にエバ後温置TINTと冷媒温度TREF
との温度差αの初期値αが演算されてマイクロコンピ
ュータ27に記憶され、その後、時点t3を経過して時点t4
においてエバ後温度TINTと冷媒温度TREFとの温度差αと
前記初期値αとの温度差Kを演算し、この温度差Kが
所定値Pより小さいならばコンプレッサ10をONしたまま
とし、所定値Pより大きいとコンプレッサ10をOFFして
エバポレータ8の凍結温度以下における駆動制御が行わ
れる。コンプレッサ10がOFFされた場合はエバ後温度T
INTは急速に上昇し、これが凍結温度ではなくなった時
(時点t5)にこの時のエバ後温度TINTと冷媒温度TREF
の温度差αと前記初期値αとの温度差Kを演算し、こ
の温度差Kが所定値Qより大きいとコンプレッサ10をOF
Fしたままとし、所定値Qより小さくなるとコンプレッ
サ10を再びONするものである。
(発明の効果) 以上説明したように、請求項1の発明によれば、コン
プレッサが駆動状態にあって、エバポレータ後流側温度
が凍結温度になった時に該エバポレータ後流側温度と冷
媒温度の温度差を初期値として記憶し、その後、該初期
値と前記温度差との差を求め、これが所定値以上の時に
はコンプレッサを停止し、且つ、請求項2の発明によれ
ば、前記請求項1の発明に加えて、コンプレッサが停止
していて、しかもエバポレータ後流側温度が凍結温度か
ら上昇した時に前記初期値と前記温度差との差が所定値
以下の時にはコンプレッサの駆動を再開するので、何れ
の発明においても、エバポレータが凍結して霜による目
詰まりが生じている状態を検出する精度が高まり、コン
プレッサを可能な限りより広い範囲で作動させることが
できて該コンプレッサのデミスト能力を拡大させること
ができ、且つエバポレータの凍結保護性が従来より高め
られる。また、従来の湿度センサを用いた場合と異な
り、各センサの検出からそれに基づく動作までの応答性
が早くなり、より簡単な構成であるのでコスト低減にも
つながるという効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
第1図及び第2図はこの発明の構成を示す機能ブロック
図、第3図はこの発明の実施例における自動車用空調制
御装置を示す構成図、第4図は同上に用いたマイクロコ
ンピュータのエバポレータの凍結保護ルーチンを示すフ
ローチャート、第5図はエバポレータ後流側温度と冷媒
温度の経時変化における特性線図である。 7……送風機、8……エバポレータ、10……冷媒圧縮用
コンプレッサ、14……エンジン、15……電磁クラッチ、
17……エバポレータ後流側温度センサ、26……冷媒温度
センサ、27……マイクロコンピュータ。100……エバ後
温度判定手段、200……初期値記憶手段、300……第1の
コンプレッサ制御手段、400……第2のコンプレッサ制
御手段。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】空調ダクト内に配され、送風機により吸い
    込まれた空気を冷却するエバポレータと、 該エバポレータと共に冷凍サイクルの一部を構成し、電
    磁クラッチを介してエンジンで駆動される冷媒圧縮用コ
    ンプレッサとを有する自動車用空調制御装置において、 前記エバポレータ内を通過する冷媒の温度を検出する冷
    媒温度検出手段と、 エバポレータを通過した直後の空気温度を検出するエバ
    ポレータ後流側温度検出手段と、 前記エバポレータ後流側温度検出手段の検出結果、及び
    その変化状態を判定するエバ後温度判定手段と、 前記冷媒圧縮用コンプレッサが駆動状態にあって、該エ
    バ後温度判定手段により前記エバポレータ後流側温度が
    凍結温度まで下降したことが判定された時の前記エバポ
    レータ後流側温度検出手段で検出されるエバポレータ直
    後の空気温度と前記冷媒温度検出手段で検出される冷媒
    温度との差を初期値として記憶する初期値記憶手段と、 前記エバポレータ後流側温度検出手段で検出されたエバ
    ポレータ直後の空気温度と前記冷媒温度検出手段で検出
    される冷媒温度との差と、前記初期値記憶手段で記憶さ
    れた初期値との差が所定値より大きくなると前記冷媒圧
    縮用コンプレッサの駆動を停止すべく電磁クラッチへの
    通電を止めるコンプレッサ制御手段とを具備したことを
    特徴とする自動車用空調制御装置。
  2. 【請求項2】空調ダクト内に配され、送風機により吸い
    込まれた空気を冷却するエバポレータと、 該エバポレータと共に冷凍サイクルの一部を構成し、電
    磁クラッチを介してエンジンで駆動される冷媒圧縮用コ
    ンプレッサとを有する自動車用空調制御装置において、 前記エバポレータ内を通過する冷媒の温度を検出する冷
    媒温度検出手段と、 エバポレータを通過した直後の空気温度を検出するエバ
    ポレータ後流側温度検出手段と、 前記エバポレータ後流側温度検出手段の検出結果、及び
    その変化状態を判定するエバ後温度判定手段と、 前記冷媒圧縮用コンプレッサが駆動状態にあって、該エ
    バ後温度判定手段により前記エバポレータ後流側温度が
    凍結温度まで下降したことが判定された時の前記エバポ
    レータ後流側温度検出手段で検出されるエバポレータ直
    後の空気温度と前記冷媒温度検出手段で検出される冷媒
    温度との差を初期値として記憶する初期値記憶手段と、 前記エバポレータ後流側温度検出手段で検出されたエバ
    ポレータ直後の空気温度と前記冷媒温度検出手段で検出
    される冷媒温度との差と、前記初期値記憶手段で記憶さ
    れた初期値との差が第1所定値より大きくなると前記冷
    媒圧縮用コンプレッサの駆動を停止すべく電磁クラッチ
    への通電を止める第1のコンプレッサ制御手段と、 前記冷媒圧縮用コンプレッサが停止状態にあって、前記
    エバ後温度判定手段によりエバポレータ後流側温度が凍
    結温度より上昇したことが判定され、しかも前記エバポ
    レータ直後の空気温度と前記冷媒温度との差と、前記初
    期値記憶手段で記憶された初期値との差が第2所定値よ
    り小さくなると前記冷媒圧縮用コンプレッサを駆動すべ
    く電磁クラッチへの通電を開始する第2のコンプレッサ
    制御手段とを具備したことを特徴とする自動車用空調制
    御装置。
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