JP3063575B2 - 冷凍サイクル制御装置 - Google Patents

冷凍サイクル制御装置

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JP3063575B2
JP3063575B2 JP16055795A JP16055795A JP3063575B2 JP 3063575 B2 JP3063575 B2 JP 3063575B2 JP 16055795 A JP16055795 A JP 16055795A JP 16055795 A JP16055795 A JP 16055795A JP 3063575 B2 JP3063575 B2 JP 3063575B2
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    • F25REFRIGERATION OR COOLING; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS; MANUFACTURE OR STORAGE OF ICE; LIQUEFACTION SOLIDIFICATION OF GASES
    • F25BREFRIGERATION MACHINES, PLANTS OR SYSTEMS; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS
    • F25B2600/00Control issues
    • F25B2600/19Refrigerant outlet condenser temperature

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、圧縮機、凝縮器、電気
式減圧装置、および蒸発器にて構成される冷凍サイクル
の電気式減圧装置を制御することによって、凝縮器内の
液冷媒の過冷却度を所定の目標過冷却度に制御する冷凍
サイクル制御装置に関する。また本発明は、上記過冷却
度を算出する過冷却度算出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】特開平3−170753号公報には、冷
凍サイクルの凝縮器として機能する熱交換器の中央の冷
媒配管上に第1の温度センサを設けて、このセンサにて
乾き度0の飽和液冷媒の温度を検出し、さらに上記凝縮
器の出口の冷媒配管上に第2の温度センサを設けて、こ
のセンサにて過冷却液冷媒の温度を検出し、これらの温
度差から、この凝縮器内の凝縮液冷媒の過冷却度を算出
し、この算出過冷却度が所定の一定範囲内の値となるよ
うに電子膨張弁開度を制御する空調装置が開示されてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、一般的にい
って温度センサは応答性が悪い。従って上記従来技術の
ように、乾き度0の飽和液冷媒の温度を上記第1温度セ
ンサで検出する場合、特に空調装置起動直後のように、
過冷却度の変化割合が大きいときには、乾き度0の飽和
液冷媒の検出誤差が大きくなる。従って、過冷却度の算
出誤差も大きくなり、ひいては電子膨張弁開度の制御性
が悪くなって適正な過冷却度制御を行えなくなる。
【0004】そこで本発明者は、この問題について検討
していった結果、温度センサよりも応答性の良い圧力
センサの値を用いて、乾き度0の飽和液冷媒温度を算出
すれば、この算出誤差が小さくなる。従って、この算
出誤差の小さい乾き度0の飽和液冷媒温度と凝縮器の出
口冷媒温度とに基づいて、過冷却度を算出することによ
って、過冷却度の算出誤差も小さくなる。ということを
着想し、これについてさらに検討を繰り返した。
【0005】その結果、まず上記については、もとも
と高圧保護のために圧縮機の吐出側に配設された吐出圧
センサにて、この吐出側部位における冷媒吐出圧力を検
出し、この吐出圧力から乾き度0の飽和液冷媒温度を算
出するようにすれば、わざわざ別個のセンサを設けるこ
となく乾き度0の飽和液冷媒温度を算出できるという着
想に至った。
【0006】しかしながらこの場合、実際には、上記吐
出圧センサの配設位置から凝縮器の出口部位までに冷媒
圧力損失があるため、この圧力損失分がそのまま、上記
乾き度0の飽和液冷媒温度の算出誤差として現れてしま
うという、新たな問題が生じることに気がついた。そこ
で本発明は上記問題に鑑み、圧縮機の吐出側に設けられ
た吐出圧力検出手段の値に基づいて、乾き度0の飽和液
冷媒温度を算出するにあたって、この算出飽和液冷媒温
度を、上記吐出圧力検出手段の配設位置から凝縮器の出
口部位までの冷媒圧力損失分に応じて補正することによ
って、乾き度0の飽和液冷媒温度を応答性良くかつ極力
正確に算出することを第1の目的とする。
【0007】また上記については、凝縮器の出口冷媒
温度を検出する出口温度センサの雰囲気温度によって、
この出口温度センサが検出する出口冷媒温度と、実際の
出口冷媒温度とに差が生じるという問題、つまり、上記
出口温度センサの周囲が例えば外気にされされている場
合は、この外気温度が低い程、出口温度センサの検出値
は実際の温度よりも低くなるという問題、が生じること
に気がついた。
【0008】そこで本発明はこの問題に鑑み、凝縮器の
出口冷媒温度を検出する手段の雰囲気温度に応じて、こ
の検出手段の検出値を補正することによって、上記出口
冷媒温度の検出誤差を小さくし、ひいては過冷却度の算
出誤差も小さくすることを第2の目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記第1の目的を達成す
るため、請求項1記載の発明では、冷媒を圧縮する圧縮
機(21)、この圧縮機(21)からの冷媒を凝縮させ
る凝縮器(12、22)、この凝縮器(12、22)か
らの冷媒を減圧する電気式減圧装置(23、24)、お
よびこの電気式減圧装置(23、24)からの冷媒を蒸
発させる蒸発器(11、22)を備える冷凍サイクル
(20)と、前記凝縮器(12、22)における凝縮液
冷媒の過冷却度が所定の目標過冷却度となるように前記
電気式減圧装置(23、24)を制御する制御装置(4
0)とを備える冷凍サイクル制御装置において、前記圧
縮機(21)の吐出側部位に配設され、この吐出側部位
における冷媒圧力を検出する吐出圧力検出手段(43)
と、前記凝縮器(12、22)の出口側部位に配設さ
れ、この出口側部位における出口冷媒温度を検出する出
口温度検出手段(44、45)と、前記吐出圧力検出手
段(43)の配設位置から前記出口温度検出手段(4
4、45)の配設位置までにおける冷媒の圧損に関連す
る物理量を検出する圧損物理量検出手段(46、44)
とを備え、前記制御装置(40)は、前記圧損物理量検
出手段(46、44)が検出した物理量に基づいて、前
吐出圧力検出手段(43)の配設位置から前記出口温
度検出手段(44、45)の配設位置までにおける冷媒
の圧損を算出する圧損算出手段(ステップ221、36
1)と、この圧損算出手段(ステップ221、361)
が算出した圧損と、前記吐出圧力検出手段(43)が検
出した吐出圧力とに基づいて、前記凝縮器の出口側部位
における出口冷媒圧力を算出する出口圧力算出手段(ス
テップ222、362)と、この出口圧力算出手段(ス
テップ222、362)が算出した出口冷媒圧力に基づ
いて、前記凝縮器(12、22)内の乾き度0の飽和液
冷媒の温度を算出する飽和液冷媒温度算出手段(ステッ
プ223、363)と、この飽和液冷媒温度算出手段
(ステップ223、363)が算出した乾き度0の飽和
液冷媒温度と、前記出口温度検出手段(44、45)が
検出した出口冷媒温度とに基づいて、前記過冷却度を算
出する過冷却度算出手段(ステップ226、366)
と、この過冷却度算出手段(ステップ226、366)
が算出した過冷却度が前記目標過冷却度となるように前
記電気式減圧装置(23、24)を制御する過冷却度制
御手段(ステップ260、400)とを備える冷凍サイ
クル制御装置を特徴とする。
【0010】また請求項2記載の発明では、請求項1記
載の冷凍サイクル制御装置において、前記圧損物理量検
出手段(46、44)は、前記圧縮機(21)の回転数
を検出する回転数検出手段であることを特徴とする。ま
た請求項3記載の発明では、請求項2記載の冷凍サイク
ル制御装置において、前記圧損算出手段(ステップ22
1、361)は、前記圧縮機回転数検出手段が検出した
圧縮機回転数が高くなるに応じて、前記圧損を大きな値
として算出するように構成されたことを特徴とする。
【0011】また請求項4記載の発明では、請求項1な
いし3いずれか1つ記載の冷凍サイクル制御装置におい
て、前記圧損物理量検出手段(46、44)は、前記冷
凍サイクル(20)の低圧側冷媒の温度または圧力に関
連する物理量を検出する低圧側冷媒物理量検出手段(4
6、44)であることを特徴とする。
【0012】また請求項5記載の発明では、請求項4記
載の冷凍サイクル制御装置において、前記低圧側冷媒物
理量検出手段(46、44)は、前記低圧側冷媒の冷媒
温度を検出する低圧冷媒温度検出手段(46、44)で
あることを特徴とする。また請求項6記載の発明では、
請求項4または5記載の冷凍サイクル制御装置におい
て、前記圧損算出手段(ステップ221、361)は、
前記低圧側冷媒物理量検出手段(46、44)が検出し
た前記低圧側冷媒の温度または圧力が高くなるに応じ
て、前記圧損を大きな値として算出するように構成され
たことを特徴とする。
【0013】また請求項7記載の発明では、請求項1な
いし6いずれか1つ記載の冷凍サイクル制御装置におい
て、前記出口温度検出手段(44、45)の雰囲気温度
を検出する雰囲気温度検出手段(41)と、この雰囲気
温度検出手段(41)が検出した雰囲気温度と、前記出
口温度検出手段(44、45)が検出した出口冷媒温度
とに基づいて、補正出口冷媒温度を算出する補正出口温
度算出手段(ステップ224〜225、364〜36
5)とを備え、前記過冷却度算出手段(ステップ22
6、366)は、前記飽和液冷媒温度算出手段(ステッ
プ223、363)が算出した乾き度0の飽和液冷媒温
度と、前記補正出口温度算出手段(ステップ224〜2
25、364〜365)が算出した補正出口冷媒温度と
に基づいて、前記過冷却度を算出するように構成された
ことを特徴とする。
【0014】また請求項8記載の発明では、請求項7記
載の冷凍サイクル制御装置において、前記補正出口温度
算出手段(ステップ224〜225、364〜365)
は、前記雰囲気温度検出手段(41)が検出した雰囲気
温度が低くなるに応じて、前記補正出口冷媒温度を高い
温度として算出するように構成されたことを特徴とす
る。
【0015】また請求項9記載の発明では、請求項7ま
たは8記載の冷凍サイクル制御装置において、前記凝縮
器(22)が室外に設けられ、前記雰囲気温度検出手段
(41)は、外気温度を検出する外気温度検出手段(4
1)であることを特徴とする。
【0016】また、上記第2の目的を達成するために、
請求項10記載の発明では、冷媒を圧縮する圧縮機(2
1)、この圧縮機(21)からの冷媒を凝縮させる凝縮
器(12、22)、この凝縮器(12、22)からの冷
媒を減圧する電気式減圧装置(23、24)、およびこ
の電気式減圧装置(23、24)からの冷媒を蒸発させ
る蒸発器(11、22)を有する冷凍サイクル(20)
と、前記凝縮器(12、22)内の液冷媒の過冷却度が
所定の目標過冷却度となるように前記電気式減圧装置
(23、24)を制御する制御装置(40)とを備える
冷凍サイクル制御装置において、前記圧縮機(21)の
吐出側部位に配設され、この吐出側部位における冷媒圧
力を検出する吐出圧力検出手段(43)と、前記凝縮器
(12、22)の出口側部位に配設され、この出口側部
位における出口冷媒温度を検出する出口温度検出手段
(44、45)と、この出口温度検出手段(44、4
5)の雰囲気温度を検出する雰囲気温度検出手段(4
1)とを備え、前記制御装置(40)は、前記吐出圧力
検出手段(43)が検出した吐出圧力に基づいて、前記
凝縮器(12、22)内の乾き度0の飽和液冷媒温度を
算出する飽和液冷媒温度算出手段(ステップ223、3
63)と、前記雰囲気温度検出手段(41)が検出した
雰囲気温度と、前記出口温度検出手段(44、45)が
検出した出口冷媒温度とに基づいて、補正出口冷媒温度
を算出する補正出口温度算出手段(ステップ224〜2
25、364〜365)と、前記飽和液冷媒温度算出手
段(ステップ223、363)が算出した乾き度0の飽
和液冷媒温度と、前記補正出口温度算出手段(ステップ
224〜225、364〜365)が算出した補正出口
冷媒温度とに基づいて、前記過冷却度を算出する過冷却
度算出手段(ステップ226、366)と、この過冷却
度算出手段(ステップ226、366)が算出した過冷
却度が前記目標過冷却度となるように前記電気式減圧装
置(23、24)を制御する過冷却度制御手段(ステッ
プ260、400)とを備える冷凍サイクル制御装置を
特徴とする。
【0017】また請求項11記載の発明では、請求項1
0記載の冷凍サイクル制御装置において、前記補正出口
温度算出手段(ステップ224〜225、364〜36
5)は、前記雰囲気温度検出手段(41)が検出した雰
囲気温度が低くなるに応じて、前記補正出口冷媒温度を
高い温度として算出するように構成されたことを特徴と
する。
【0018】また請求項12記載の発明では、請求項1
0または11記載の冷凍サイクル制御装置において、前
記凝縮器(22)が室外に設けられ、前記雰囲気温度検
出手段(41)は、外気温度を検出する外気温度検出手
段(41)であることを特徴とする。
【0019】また、上記第1の目的を達成するために、
請求項13記載の発明では、冷媒を圧縮する圧縮機(2
1)、この圧縮機(21)からの冷媒を凝縮させる凝縮
器(12、22)、この凝縮器(12、22)からの冷
媒を減圧する電気式減圧装置(23、24)、およびこ
の電気式減圧装置(23、24)からの冷媒を蒸発させ
る蒸発器(11、22)を備える冷凍サイクル(20)
と、前記凝縮器(12、22)内の凝縮液冷媒の過冷却
度を算出する制御装置(40)とを備える過冷却度算出
装置であって、前記圧縮機(21)の吐出側部位に配設
され、この吐出側部位における冷媒圧力を検出する吐出
圧力検出手段(43)と、前記凝縮器(12、22)の
出口側部位に配設され、この出口側部位における出口冷
媒温度を検出する出口温度検出手段(44、45)と、
前記吐出圧力検出手段(43)の配設位置から前記出口
温度検出手段(44、45)の配設位置までにおける冷
媒の圧損に関連する物理量を検出する圧損物理量検出手
段(46、44)とを備え、前記制御装置(40)は、
前記圧損物理量検出手段(46、44)が検出した物理
量に基づいて、前記吐出圧力検出手段(43)の配設位
置から前記出口温度検出手段(44、45)の配設位置
までにおける冷媒の圧損を算出する圧損算出手段(ステ
ップ221、361)と、この圧損算出手段(ステップ
221、361)が算出した圧損と、前記吐出圧力検出
手段(43)が検出した吐出圧力とに基づいて、前記凝
縮器(12、22)の出口側部位における出口冷媒圧力
を算出する出口圧力算出手段(ステップ222、36
2)と、この出口圧力算出手段(ステップ222、36
2)が算出した出口冷媒圧力に基づいて、前記凝縮器
(12、22)内の乾き度0の飽和液冷媒温度を算出す
る飽和液冷媒温度算出手段(ステップ223、363)
と、この飽和液冷媒温度算出手段(ステップ223、3
63)が算出した乾き度0の飽和液冷媒温度と、前記出
口温度検出手段(44、45)が検出した出口冷媒温度
とに基づいて、前記過冷却度を算出する過冷却度算出手
段(ステップ226、366)とを備える過冷却度算出
装置を特徴とする。
【0020】また、上記第2の目的を達成するために、
請求項14記載の発明では、冷媒を圧縮する圧縮機(2
1)、この圧縮機(21)からの冷媒を凝縮させる凝縮
器(12、22)、この凝縮器(12、22)からの冷
媒を減圧する電気式減圧装置(23、24)、およびこ
の電気式減圧装置(23、24)からの冷媒を蒸発させ
る蒸発器(11、22)を備える冷凍サイクル(20)
と、前記凝縮器(12、22)内の凝縮液冷媒の過冷却
度を算出する制御装置(40)とを備える過冷却度算出
装置であって、前記圧縮機(21)の吐出側部位に配設
され、この吐出側部位における冷媒圧力を検出する吐出
圧力検出手段(43)と、前記凝縮器(12、22)の
出口側部位に配設され、この出口側部位における出口冷
媒温度を検出する出口温度検出手段(44、45)と、
この出口温度検出手段(44、45)の雰囲気温度を検
出する雰囲気温度検出手段(41)とを備え、前記制御
装置(40)は、前記吐出圧力検出手段(43)が検出
した吐出圧力に基づいて、前記凝縮器(12、22)内
の乾き度0の飽和液冷媒温度を算出する飽和液冷媒温度
算出手段(ステップ223、363)と、前記雰囲気温
度検出手段(41)が検出した雰囲気温度と、前記出口
温度検出手段(44、45)が検出した出口冷媒温度と
に基づいて、補正出口冷媒温度を算出する補正出口温度
算出手段(ステップ224〜225、364〜365)
と、前記飽和液冷媒温度算出手段(ステップ223、3
63)が算出した乾き度0の飽和液冷媒温度と、前記補
正出口温度算出手段(ステップ224〜225、364
〜365)が算出した補正出口冷媒温度とに基づいて、
前記過冷却度を算出する過冷却度算出手段(ステップ2
26、366)とを備える過冷却度算出装置を特徴とす
る。
【0021】なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述
する実施例の具体的手段との対応関係を示すものであ
る。
【0022】
【発明の作用効果】請求項1ないし9記載の発明による
と、圧縮機が駆動して冷媒を圧縮すると、この圧縮され
た冷媒は凝縮器内で凝縮し、さらに過冷却された後、電
気式減圧装置にて減圧される。そしてこの減圧された冷
媒は蒸発器にて蒸発した後、再び圧縮機に戻って圧縮さ
れる。
【0023】そして、制御装置は、もともと高圧保護の
ために圧縮機の吐出側部位に配設された吐出圧力検出手
段の値に基づいて、圧縮機の吐出側部位における冷媒
圧力を検出する。この吐出圧力は、図9のA点の圧力
(ここではP(A)とする)である。ところで、凝縮器
の出口側部位における出口冷媒圧力は、吐出圧力検出手
段の配設位置から出口温度検出手段の配設位置までにお
ける冷媒の圧損を無視すれば、図9のB点の圧力(=P
(A))となるが、実際には圧損があるので、上記出口
冷媒圧力は図9のC点の圧力(ここではP(C)とす
る)となる。すなわち上記圧損は、B点の圧力とC点の
圧力との差(=P(A)−P(C))となる。
【0024】従って本発明では、圧損算出手段が、圧損
物理量検出手段が検出した物理量に基づいて上記圧損
(P(A)−P(C))を算出し、出口圧力算出手段
が、この算出圧損(P(A)−P(C))と上記吐出冷
媒圧力P(A)とに基づいて上記出口冷媒圧力P(C)
を算出する。そして飽和液冷媒温度算出手段が、この出
口冷媒圧力P(C)に基づいて、乾き度0の飽和液冷媒
温度、すなわち図9のD点の温度(ここではT(D)と
する)を算出する。
【0025】そして、この乾き度0の飽和液冷媒温度T
(D)と、凝縮器の出口冷媒温度、すなわち図9のC点
の温度(ここではT(C)とする)とに基づいて過冷却
度(=T(D)−T(C))を算出し、この算出過冷却
度(T(D)−T(C))が所定の目標過冷却度となる
ように電気式減圧装置を制御する。このように本発明で
は、上記乾き度0の飽和液冷媒温度T(D)を、温度検
出手段よりも応答性が良く、しかも高圧保護のためにも
ともと設けられている吐出圧力検出手段が検出した吐出
圧力P(A)と、さらには上記圧損(P(A)−P
(C))とに基づいて算出するので、温度検出手段か
ら求める場合に比べて応答性良く、わざわざ別個の検
出手段を設けることなく、精度良く算出することがで
きる。
【0026】従って、上記算出飽和液冷媒温度T(D)
と上記出口冷媒温度T(C)とに基づいて算出される過
冷却度の算出誤差も小さくすることができ、ひいては電
気式減圧装置の制御性を良くして、適正な過冷却度制御
を行うことができる。特に請求項2ないし6記載の発明
は、上記圧損物理量検出手段の構成を具体化したもので
ある。
【0027】このうち請求項2および3記載の発明は、
圧縮機の回転数が高くなるに応じて、冷凍サイクル内を
循環する冷媒流量が多くなって、冷凍サイクルの高圧側
を流れる冷媒流速が速くなり、ひいてはこの高圧側の圧
損が大きくなることに鑑み、上記圧損物理量検出手段
を、圧縮機の回転数を検出する回転数検出手段で構成し
ている。
【0028】また請求項4ないし6記載の発明は、冷凍
サイクルの低圧側冷媒の温度または圧力が高くなるに応
じて、冷媒の比重量が大きくなって、冷凍サイクルの高
圧側を流れる冷媒重量流量が多くなり、ひいてはこの高
圧側の圧損が大きくなることに鑑み、上記圧損物理量検
出手段を、低圧側冷媒の温度または圧力に関連する物理
量を検出する手段で構成している。
【0029】請求項7ないし9記載の発明では、上記乾
き度0の飽和液冷媒温度T(D)を、吐出圧力検出手段
が検出した吐出圧力P(A)と上記圧損(=P(A)−
P(C))とに基づいて算出するのに加えて、さらに出
口温度検出手段が検出した出口冷媒温度T(C)を、雰
囲気温度検出手段の検出値に基づいて補正し、この補正
出口冷媒温度に基づいて過冷却度算出手段が過冷却度を
算出するので、上記の効果の他に、凝縮器出口側
部位における実際の出口冷媒温度と上記検出出口冷媒温
度との間に、上記雰囲気温度に応じて差が生じても、過
冷却度算出手段における算出においては、上記雰囲気温
度に関係なく正確な過冷却度を算出できる。
【0030】また、請求項10ないし12記載の発明で
は、出口温度検出手段が検出した出口冷媒温度T(C)
を、雰囲気温度検出手段の検出値に基づいて補正し、こ
の補正出口冷媒温度に基づいて過冷却度算出手段が過冷
却度を算出するので、凝縮器出口側部位における実際の
出口冷媒温度と上記検出出口冷媒温度との間に、上記雰
囲気温度に応じて差が生じても、過冷却度算出手段にお
ける算出においては、上記雰囲気温度に関係なく正確な
過冷却度を算出できる。従って、過冷却度の算出誤差を
小さくし、電気式減圧装置の制御性を良くして、適正な
過冷却度制御を行うことができる。
【0031】また、請求項13および14記載の発明の
ような過冷却度算出装置においても、上記乾き度0の飽
和液冷媒温度T(D)を圧損(=P(A)−P(C))
を考慮して算出したり、あるいは上記出口冷媒温度T
(C)を上記雰囲気温度を考慮して算出するので、これ
らの温度の算出誤差を小さくすることができ、ひいては
過冷却度の算出誤差も小さくすることができる。
【0032】
【実施例】次に、本発明を電気自動車用空調装置として
用いた一実施例を図1〜12に基づいて説明する。図1
の空調ユニット1における空調ダクト2は、車室内に空
気を導く空気通路を構成するもので、一端側に内外気切
換手段3および送風手段4が設けられ、他端側に車室内
へ通ずる複数の吹出口14〜16が形成されている。
【0033】上記内外気切換手段3は、車室内の空気
(内気)を吸入する内気吸入口5と、車室外の空気(外
気)を吸入する外気吸入口6とが形成された内外気切換
箱内に、各吸入口5、6を選択的に開閉する内外気切換
ドア7が設けられ、この内外気切換ドア7がその駆動手
段(図示しない、例えばサーボモータ)によって駆動さ
れる構成である。
【0034】上記送風手段4は、上記内気吸入口5また
は外気吸入口6から上記各吹出口14〜16に向かっ
て、空調ダクト2内に空気流を発生させるもので、具体
的には、スクロールケーシング8内に多翼ファン9が設
けられ、このファン9がその駆動手段であるブロワモー
タ10によって駆動される構成である。また、ファン9
よりも空気下流側における空調ダクト2内には冷房用室
内熱交換器11が設けられている。この冷房用室内熱交
換器11は、冷凍サイクル20の一部を構成する熱交換
器であり、後述する冷房運転モード時に、内部を流れる
冷媒の吸熱作用によって、空調ダクト2内の空気を除
湿、冷却する蒸発器として機能する。なお、後述する暖
房運転モード時にはこの冷房用室内熱交換器11内には
冷媒は流れない。
【0035】また、冷房用室内熱交換器11よりも空気
下流側における空調ダクト2内には暖房用室内熱交換器
12が設けられている。この暖房用室内熱交換器12
は、冷凍サイクル20の一部を構成する熱交換器であ
り、後述する暖房運転モード時に、内部を流れる冷媒の
放熱作用によって、空調ダクト2内の空気を加熱する凝
縮器として機能する。なお、後述する冷房運転モード時
にはこの暖房用室内熱交換器12内には冷媒は流れな
い。
【0036】また空調ダクト2内のうち、暖房用室内熱
交換器12と隣接した位置には、ファン9から圧送され
てくる空気のうち、暖房用室内熱交換器12を流れる量
とこれをバイパスする量とを調節するエアミックスドア
13が設けられている。また上記各吹出口14〜16
は、具体的には、車両フロントガラスの内面に空調空気
を吹き出すデフロスタ吹出口14と、車室内乗員の上半
身に向かって空調空気を吹き出すフェイス吹出口15
と、車室内乗員の下半身に向かって空調空気を吹き出す
フット吹出口16である。またこれらの吹出口の空気上
流側部位には、これらの吹出口を開閉するドア17〜1
9が設けられている。
【0037】ところで上記冷凍サイクル20は、上記冷
房用室内熱交換器11と暖房用室内熱交換器12とで車
室内の冷房および暖房を行うヒートポンプ式冷凍サイク
ルで、これらの熱交換器11、12の他に、冷媒圧縮機
21、室外熱交換器22、冷房用膨張弁23、暖房用膨
張弁24、アキュムレータ25、および冷媒の流れを切
り換える四方弁26を備え、これらが冷媒配管27で接
続された構成となっている。また、図中28は電磁弁、
29は室外ファンである。
【0038】このうち上記室外熱交換器は、後述する冷
房運転モード時に凝縮器として機能する熱交換器であ
る。また上記冷媒圧縮機21は、電動モータ30によっ
て駆動されたときに冷媒の吸入、圧縮、吐出を行う。こ
の電動モータ30は、冷媒圧縮機21と一体的に密封ケ
ース内に配置されており、インバータ31に制御される
ことによって回転速度が連続的に可変する。またこのイ
ンバータ31は、制御装置40(図3)によって通電制
御される。
【0039】また、上記冷房用膨張弁23および暖房用
膨張弁24はともに、制御装置40(図3)によって通
電制御されることによって、その弁開度が可変する電気
式膨張弁である。これらの膨張弁23、24の弁開度に
対する冷媒流量の関係は図2に示す通りで、弁開度の増
加量に対する冷媒流量の増加量は、暖房用制御弁24に
ついては、VH2からST1までは所定の傾きで増加し、
この弁開度ST1からVH1までは、この傾きよりも大き
な傾きで増加する。また冷房用制御弁23については、
VC2からST1までは所定の傾きで増加し、この弁開度
ST1からVC1までは、この傾きよりも大きな傾きで増
加する。
【0040】なお、上記上限値VH1は、暖房時における
車室内の最大負荷に応じて決められ、また下限値VH2
は、暖房時における車室内の最小負荷に応じて決められ
る。また上記上限値VC1は、冷房時における車室内の最
大負荷に応じて決められ、また下限値VC2は、冷房時に
おける車室内の最小負荷に応じて決められる。この制御
装置40には、図3に示すように、外気温度を検出する
外気温センサ41、暖房用室内熱交換器12の吸込側
(具体的には冷房用室内熱交換器11の吸込側)の空気
温度を検出する吸込温度センサ42、圧縮機21が吐出
した冷媒圧力を検出する吐出圧センサ43、および室外
熱交換器22を出た後の冷媒温度を検出する室外熱交換
器出口温センサ44が入力される。
【0041】さらに制御装置40には、暖房用室内熱交
換器12を出た後の冷媒温度を検出する室内熱交換器出
口温センサ45、および冷房用室内熱交換器11におけ
る空気冷却度合い(具体的にはこの熱交換器11を通過
した直後の空気温度)を検出する蒸発器後センサ46か
らの各信号が入力されるとともに、車室内前面に設けら
れたコントロールパネル51の各レバー、スイッチから
の信号も入力される。
【0042】この制御装置40の内部には、図示しない
CPU、ROM、RAM等からなる周知のマイクロコン
ピュータが設けられ、上記各センサ41〜46およびコ
ントロールパネル51からの各信号は、ECU内の図示
しない入力回路を経て、上記マイクロコンピュータへ入
力される。そしてこのマイクロコンピュータが後述する
所定の処理を実行し、その処理結果に基づいて、ブロワ
モータ10、冷房用膨張弁23、暖房用膨張弁24、電
磁弁28、室外ファン29、インバータ31を制御す
る。なお、制御装置40は、自動車の図示しないキース
イッチがオンされたときに、図示しないバッテリーから
電源が供給される。
【0043】ところで上記吐出圧センサ43は、圧縮機
21と四方弁26との間の吐出配管に設置されている。
また上記室外熱交換器出口温センサ44は、室外熱交換
器22の出口配管の表面にクランプ等で密着固定された
上で、断熱材等で包まれて冷媒温度の検出誤差が小さく
なるようにされている。また上記室内熱交換器出口温セ
ンサ45も同様に、暖房用室内熱交換器12の出口配管
の表面にクランプ等で密着固定された上で、断熱材等で
包まれて冷媒温度の検出誤差が小さくなるようにされて
いる。
【0044】また上記コントロールパネル51は図4に
示すように、各吹出モードの設定を行う吹出モード設定
スイッチ52、車室内へ吹き出される風量を設定する風
量設定スイッチ53、内外気切換モードを設定する内外
気切換スイッチ54、冷凍サイクル20の運転モードを
設定する運転モード設定スイッチ55、車室内への吹出
風温度を設定する温度設定レバー56、電動モータ30
での消費電力を節約するモードを設定する節電スイッチ
57、および内外気切換モード、風量、運転モード、吹
出温度および吹出モードを自動で制御させるためのオー
トスイッチ58が設けられている。
【0045】上記運転モード設定スイッチ55は、圧縮
機21の運転を停止させる停止スイッチ55a、冷凍サ
イクル20の運転モードを冷房運転モードにする冷房ス
イッチ55b、および冷凍サイクル20の運転モードを
暖房運転モードにする暖房スイッチ55c等から成る。
また上記温度設定レバー56は、マニュアル時に車室内
乗員が車室内の目標吹出温度を設定するためのもので、
制御装置40は、このレバー56の設定位置に応じて、
冷房運転モード時には、冷房用室内熱交換器11におけ
る空気冷却度合い(具体的にはこの熱交換器11を通過
した直後の空気温度)の目標値を決定し、暖房運転モー
ド時には、暖房用室内熱交換器12における空気加熱度
合い(圧縮機21の吐出冷媒圧力)の目標値を決定す
る。
【0046】そして制御装置40は、冷房運転モード時
には、上記蒸発器後センサ46の検出値が上記目標値と
なるように圧縮機21の目標回転数を決定し、この目標
回転数に応じてインバータ31を制御する。そして暖房
運転モード時には、上記吐出圧センサ43の検出値が上
記目標値となるように圧縮機21の目標回転数を決定
し、この目標回転数に応じてインバータ31を制御す
る。なお、上記圧縮機21の目標回転数(後述するNc
)は、RAMの所定領域に格納される。
【0047】ところで、車室内乗員が上記冷房スイッチ
55bをオンしたときは、上記マイクロコンピュータが
圧縮機21を運転させるとともに四方弁26、電磁弁2
8を制御することによって、冷凍サイクル20は冷房運
転モードとなる。このモードのときの冷媒の流れは、圧
縮機21→室外熱交換器22→冷房用膨張弁23→冷房
用室内熱交換器11→アキュムレータ25→圧縮機21
の順である。
【0048】また、車室内乗員が上記暖房スイッチ55
cをオンしたときは、上記マイクロコンピュータが圧縮
機21を運転させるとともに四方弁26、電磁弁28を
制御することによって、冷凍サイクル20は暖房運転モ
ードとなる。このモードのときの冷媒の流れは、圧縮機
21→暖房用室内熱交換器12→暖房用膨張弁24→室
外熱交換器22→電磁弁28→アキュムレータ25→圧
縮機21の順である。
【0049】次に、上記マイクロコンピュータが行う膨
張弁23、24の制御処理について、図5〜8を用いて
説明する。まず、キースイッチがオンされて制御装置4
0に電源が供給されると図5〜8のルーチンが起動さ
れ、最初のステップ110(図5)にて、後の処理で用
いるフラグf、タイマT1、T2等を全てリセットする
イニシャライズ処理を行う。そしてステップ120に
て、上記各センサ41〜46およびコントロールパネル
51の各レバー、スイッチからの信号を読み込む。
【0050】そして次にステップ130にて、運転モー
ド設定スイッチ55からの信号に基づいて、冷凍サイク
ル20の運転モードに変更があったか否かを判定する。
ここで変更があったと判定されたときは、ステップ14
0にてフラグfをリセットし、変更がない場合にはその
ままステップ150に進んで、暖房スイッチ55cがオ
ンされているか否かをみることによって、暖房運転モー
ド中であるか否かを判定する。
【0051】このステップ150にてYESと判定され
たときは、次のステップ160にて、冷房用膨張弁23
の開度(以下、EVCという)を0にする。つまり全閉
にする。そしてステップ170にて、フラグfがセット
されているか否かを判定することによって、後述するス
テップ180〜200の処理を既に行ったか否かを判定
する。
【0052】ここで、フラグfがセットされている、す
わなちステップ180〜200の処理を既に行ったと判
定されたときは、何もせずにそのままステップ220に
ジャンプし、まだ行っていないと判定されたときは、ス
テップ180〜200にて、暖房用膨張弁24の開度
(以下、EVHという)を予め設定された時間τ1
け、予め設定された上限値VH1に保持する。なお、上記
時間τ1 は、空調装置起動初期に大きくなっている圧縮
機21の負荷が、ある程度低減するまでの時間として設
定される。
【0053】具体的には、まずステップ180にて上記
EVHを上記上限値VH1とする。そして次のステップ1
90にてタイマT1をカウントアップし、次のステップ
200にて、このタイマT1が上記時間τ1 を越えたか
否かを判定する。ここで越えていないと判定されたとき
は再びステップ190に戻り、越えたと判定されたとき
は、ステップ210にてフラグfをセットした後、ステ
ップ220に移る。
【0054】ステップ220では、暖房用室内熱交換器
12内の凝縮液冷媒の過冷却度SCを算出する。以下、
このステップ220での詳細な処理内容について図7を
用いて説明する。まずステップ221では、RAMに格
納された圧縮機21の目標回転数Nc およびステップ1
20で読み込んだ室外熱交換器出口温センサ44の検出
値Tosを、下記数式1に代入することによって、吐出圧
センサ43の配設位置から室内熱交換器出口温センサ4
5の配設位置までにおける冷媒の圧損ΔPc を算出す
る。
【0055】なお、この圧損ΔPc は、図9に示す冷凍
サイクル20のモリエル線図におけるB点の冷媒圧力と
C点の冷媒圧力との差である。ここでA点の圧力は、吐
出圧センサ43が検出する冷媒圧力であり、B点の圧力
は、上記圧損ΔPc を無視した場合の室内熱交換器出口
温センサ45の配設位置における冷媒圧力(=A点の圧
力)であり,C点の圧力は、上記ΔPc を考慮した場合
の室内熱交換器出口温センサ45の配設位置における冷
媒圧力である。
【0056】
【数1】ΔPc =A×Nc m ×Tosn なお、この数式1は実験によって得られた近似式であ
り、上記A、m、nはそれぞれ実験定数である。ところ
で上記数式1は、上記回転数Nc が高くなるに応じて圧
損ΔPc が大きくなるように、換言すれば回転数Nc が
低くなるに応じて圧損ΔPc が小さくなるように、m>
0としている。また、上記出口温Tosが高くなるに応じ
て圧損ΔPc が大きくなるように、換言すれば出口温T
osが低くなるに応じて圧損ΔPcが小さくなるように、
n>0としている。
【0057】すなわち、圧縮機21の回転数Nc が高く
なればそれだけ、冷凍サイクル21内を循環する冷媒流
量が多くなって、冷凍サイクル21の高圧側を流れる冷
媒流速が速くなり、ひいてはこの高圧側の圧損が大きく
なるので、本実施例では、この圧縮機回転数Nc が高く
なるに応じて圧損ΔPc が大きくなるように、逆に回転
数Nc が低くなるに応じて圧損ΔPc が小さくなるよう
にしている。
【0058】また、出口温Tosが高くなれば、すなわち
冷凍サイクル20の低圧側冷媒の圧力が高くなればそれ
だけ、冷媒の比重量が大きくなって、冷凍サイクル21
の高圧側を流れる冷媒重量流量が多くなり、ひいてはこ
の高圧側の圧損が大きくなるので、本実施例では、この
出口温Tosが高くなるに応じて圧損ΔPc が大きくなる
ように、逆に出口温Tosが低くなるに応じて圧損ΔPc
が小さくなるようにしている。
【0059】そして次のステップ222では、吐出圧セ
ンサ43の検出値Pd 、すなわち図9のA点の圧力(=
B点の圧力)および上記圧損ΔPc を下記数式2に代入
することによって、室内熱交換器出口温センサ45の配
設位置における出口冷媒圧力Pc (図9のC点の圧力)
を算出する。
【0060】
【数2】Pc =Pd −ΔPc 次のステップ223では、上記出口冷媒圧力Pc (C点
の圧力)に対応する、暖房用室内熱交換器12内の乾き
度0の飽和液冷媒の温度Tc ′(D点の温度)を、RO
Mに記憶された図示しない冷媒圧力と乾き度0の飽和液
冷媒温度との関係を示すマップよりサーチすることによ
って算出する。
【0061】すなわち、図9のD点からC点までの間で
は、冷媒は過冷却液の状態であり、このような液冷媒の
冷媒配管内での圧損は無視できるほど小さいので、C点
における冷媒圧力とD点における冷媒圧力は等しいとみ
なすことができる。故に本実施例では、このC点の算出
圧力からTc ′を算出することによって、D点の圧力か
ら算出するべきTc ′と同等としている。
【0062】次のステップ224では、外気温センサ4
1の検出値Tamおよび室内熱交換器出口温センサ45が
検出した出口冷媒温度Tcs(図9のC点の冷媒温度)を
下記数式3に代入することによって、この検出出口冷媒
温度Tcsと実際の出口冷媒温度との差を補正値ΔTc と
して算出する。
【0063】
【数3】ΔTc =a×(Tcs−Tam) なお、この数式3は実験によって得られた近似式であ
り、aは実験定数である。そして次のステップ225に
て、下記数式4に基づいて、上記ステップ224で算出
した補正値ΔTc を上記検出出口冷媒温度Tcsに加える
ことによって、より正確な出口冷媒温度を補正出口冷媒
温度Tc として算出する。
【0064】
【数4】Tc =Tcs+ΔTc ここで上記数式3は、外気温度Tamが低くなるに応じて
上記補正値ΔTc が大きな値となるように、換言すれば
外気温度Tamが高くなるに応じて補正値ΔTcが小さな
値となるように作られている。従って、上記数式4によ
って得られる補正出口冷媒温度Tc は、外気温度Tamが
低くなるに応じて、検出出口冷媒温度Tcsより大きな値
となり、外気温度Tamが高くなるに応じて、検出出口冷
媒温度Tcsにより近い温度となる。
【0065】そして次のステップ226では、上記ステ
ップ223で算出した飽和液冷媒の温度Tc ′(D点の
温度)と、上記ステップ225で算出した補正出口冷媒
温度Tc (C点の温度)を、下記数式5に代入すること
によって、上記過冷却度SCを算出する。
【0066】
【数5】SC=Tc ′−Tc そして次に、図5のステップ230では、過冷却度の目
標値(以下、SCOという)を、冷凍サイクル20の効
率が最大となるように算出して、省電力となるようにす
る。具体的には、暖房用室内熱交換器12における放熱
能力Qを最適としながら、冷凍サイクル20の暖房CO
P(=上記放熱能力Q/圧縮機12の動力W)を最大と
なるようにする。
【0067】ここでのSCOの算出は、上記ステップ1
20で読み込んだ外気温センサ41、吸込温度センサ4
2、風量設定スイッチ53の各信号に基づいて、図10
に示すように、外気温度が低くなるに応じて、また暖房
用室内熱交換器12の吸込側空気温度が低くなるに応じ
て、またこの熱交換器12を通過する風量が多くなるに
応じて、上記SCOを大きな値として算出する。
【0068】すなわち、外気温度が低い冬場では、通
常、防曇のために外気導入モードとする。従ってこのと
きは、外気温度が低くなるに応じて、暖房用室内熱交換
器12の吸込側空気温度が低くなる。つまり、この熱交
換器12を通過する空気の温度が低くなる。このよう
に、熱交換器12を通過する空気温度が低いということ
は、熱交換器12内の冷媒の温度とこの通過空気温度と
の温度差が大きいということである。
【0069】従って、SCOを大きな値として算出して
も、その結果上記動力Wがそれほど大きくならず、それ
以上に能力Qが大きくなるため、暖房COPが大きくな
る。従って、上記のように外気温度または吸込温度が低
いときには、これらの温度が高いときに比べてSCOを
大きな値として算出する。また、熱交換器12を通過す
る風量が多くなるに応じて、高圧圧力は下がる。このよ
うに上記風量が多いときは、風量が少ないときに比べて
もともとの高圧圧力が低いので、SCOを大きな値とし
て算出して能力Qを上げたときに、上記動力Wがそれほ
ど大きくならないため、結果的に暖房COPが大きくな
る。従って、熱交換器12の通過風量が多くなるに応じ
て、SCOを大きな値として算出する。
【0070】そしてステップ240では、上記SCとS
COとの偏差ΔSC(=SC−SCO)を算出する。そ
して次のステップ250にて、ROMに記憶された図1
1のマップから、上記偏差ΔSCに対応する暖房用膨張
弁24の増減開度ΔEVHを算出する。ここで、ΔEV
Hに上限値EVH1および下限値EVH2が決められて
いるのは、SCがハンチングしないようにするためであ
る。
【0071】そしてステップ260にて、暖房用膨張弁
24の開度を上記ΔEVHだけ増加あるいは減少させ
る。その後、ステップ270にてタイマT2をカウント
アップし、次のステップ280にて、このタイマT2が
予め設定された時間τ2 を越えたか否かを判定する。こ
こで越えていないと判定されたときは再びステップ27
0に戻り、越えたと判定されたときはステップ120に
戻る。
【0072】一方、上記ステップ150にてNOと判定
されたときは、図6のステップ290にジャンプし、冷
房スイッチ55bがオンされているか否かをみることに
よって、冷房運転モード中であるか否かを判定する。こ
こでNOと判定されたとき、すなわち冷房スイッチ55
bも暖房スイッチ55cもオンされていないときは図5
のステップ120に戻り、YESと判定されたときは次
のステップ300にて、暖房用膨張弁24の開度EVH
を0にする。つまり全閉にする。
【0073】そしてステップ310にて、フラグfがセ
ットされているか否かを判定することによって、後述す
るステップ320〜340の処理を既に行ったか否かを
判定する。ここで、フラグfがセットされている、すな
わちステップ320〜340の処理を既に行ったと判定
されたときは、何もせずにそのままステップ360にジ
ャンプし、まだ行っていないと判定されたときは、ステ
ップ320〜340にて、冷房用膨張弁23の開度EV
Cを上記時間τ1 だけ、上記上限値VC1に保持する。
【0074】具体的には、まずステップ320にてEV
Cを上記上限値VC1とする。そして次のステップ330
にてタイマT1をカウントアップし、次のステップ34
0にて、このタイマT1が上記時間τ1 を越えたか否か
を判定する。ここで越えていないと判定されたときは再
びステップ330に戻り、越えたと判定されたときは、
ステップ350にてフラグfをセットした後、ステップ
360に移る。
【0075】ステップ360では、室外熱交換器22の
凝縮液冷媒の過冷却度SCを算出する。以下、このステ
ップ360での詳細な処理内容について図8を用いて説
明する。まずステップ361では、RAMに格納された
上記圧縮機回転数Nc およびステップ120で読み込ん
だ蒸発器後センサ46の検出値Te を、下記数式6に代
入することによって、吐出圧センサ43の配設位置から
室外熱交換器出口温センサ44の配設位置までにおける
冷媒の圧損ΔPo を算出する。ここで、この圧損ΔPo
は、暖房運転モード時と同様、図9のB点の圧力とC点
の圧力との差となる。
【0076】
【数6】ΔPo =B×Nc k ×Te l なお、この数式6は実験によって得られた近似式であ
り、上記B、k、lはそれぞれ実験定数である。ところ
で上記数式6も、暖房運転モード時と同様、上記回転数
Nc が高くなるに応じて圧損ΔPo が大きくなり、回転
数Nc が低くなるに応じて圧損ΔPo が小さくなるよう
に、k>0としている。また、上記温度Te が高くなる
に応じて圧損ΔPo が大きくなり、温度Te が低くなる
に応じて圧損ΔPo が小さくなるように、l>0として
いる。その理由は暖房運転モード時と同じであるため、
説明は省略する。
【0077】そして次のステップ362では、吐出圧セ
ンサ43の検出値Pd および上記圧損ΔPo を下記数式
7に代入することによって、室外熱交換器出口温センサ
44の配設位置における出口冷媒圧力Po (図9のC点
の圧力)を算出する。
【0078】
【数7】Po =Pd −ΔPo 次のステップ363では、上記出口圧力Po (C点の圧
力)に対応する、室外熱交換器22内の乾き度0の飽和
液冷媒の温度To ′(D点の温度)を、ROMに記憶さ
れた図示しない冷媒圧力と乾き度0の飽和液冷媒温度と
の関係を示すマップよりサーチすることによって算出す
る。なお、この場合も暖房運転モード時と同様、C点に
おける冷媒圧力とD点における冷媒圧力は等しいとみな
すことができるので、本実施例ではこのC点の算出圧力
からTc ′を算出することによって、D点の圧力から算
出するべきTc ′と同等としている。
【0079】次のステップ364では、外気温センサ4
1の検出値Tamおよび室外熱交換器出口温センサ44が
検出した出口冷媒温度Tos(図9のC点の冷媒温度)を
下記数式8に代入することによって、この検出出口冷媒
温度Tosと実際の出口冷媒温度との差を補正値ΔTo と
して算出する。
【0080】
【数8】ΔTo =b×(Tos−Tam) なお、この数式8は実験によって得られた近似式であ
り、bは実験定数である。そして次のステップ365に
て、下記数式9に示すように、上記ステップ364で算
出した補正値ΔTo を上記検出値Tosに加えることによ
って、より正確な出口冷媒温度を補正出口冷媒温度To
として算出する。
【0081】
【数9】To =Tos+ΔTo ここで上記数式8および9も、暖房運転モード時と同様
の考え方に基づいて作られたものである。そして次のス
テップ366では、上記ステップ363で算出した飽和
液冷媒の温度To ′(D点の温度)と、上記ステップ3
65で算出した補正出口冷媒温度To (C点の温度)
を、下記数式10に代入することによって、上記過冷却
度SCを算出する。
【0082】
【数10】SC=To ′−To そして次に、図6のステップ370では、過冷却度の目
標値SCOを算出する。なお、このSCOも、ステップ
230にて決定されるときと同じ考え方に基づいて決定
される。
【0083】ここでのSCOの算出は、図12に示すよ
うに、外気温度が高くなるに応じて、また冷房用室内熱
交換器11を通過する風量が多くなるに応じて、上記S
COを大きな値として算出する。すなわち、一般的に外
気温度が高い夏場では、外気温度が高くなるに応じて、
車室内を冷房するために圧縮機21を働かせて冷房能力
を確保する。従ってこのときには高圧が高くなり、室外
熱交換器22内の冷媒温度も高くなるので、結果的にこ
の冷媒温度と外気温度との温度差が大きくなる。
【0084】従って、SCOを大きな値として算出して
も、その結果、圧縮機21の動力Wがそれほど大きくな
らず、それ以上に能力Qが大きくなって冷房COPが大
きくなる。従って、外気温度が高いときには、これらの
温度が低いときに比べてSCOを大きな値として算出す
る。また、冷房用室内熱交換器11を通過する風量が多
くなるに応じて、この熱交換器11における吸熱量が多
くなり、室外熱交換器22における放熱量も多くなるた
め、冷媒温度と外気温度との温度差が大きくなる。従っ
て、SCOを大きな値として算出しても、その結果上記
動力Wがそれほど大きくならず、それ以上に能力Qが大
きくなって冷房COPが大きくなるので、この場合はS
COを大きな値として算出する。
【0085】そしてステップ380では、上記SCとS
COとの偏差ΔSC(=SC−SCO)を算出する。そ
して次のステップ390にて、ROMに記憶された図1
3のマップから、上記偏差ΔSCに対応する冷房用膨張
弁23の増減開度ΔEVCを算出する。ここで、ΔEV
Cに上限値EVC1および下限値EVC2が決められて
いるは、SCがハンチングしないようにするためであ
る。
【0086】そしてステップ400にて、冷房用膨張弁
23の開度を上記ΔEVCだけ増加あるいは減少させ
る。その後、ステップ410にてタイマT2をカウント
アップし、次のステップ420にて、このタイマT2が
上記時間τ2 を越えたか否かを判定する。ここで越えて
いないと判定されたときは再びステップ410に戻り、
越えたと判定されたときはステップ120に戻る。
【0087】なお、上記各ステップは、それぞれの機能
を実現する手段を構成する。次に、上記マイクロコンピ
ュータの制御処理に基づく具体的作動を、暖房運転モー
ド時を例に図14のタイミングチャートを用いて説明す
る。キースイッチおよび運転モード設定スイッチ55を
オンして空調装置を起動してから上記時間τ1 が経過す
るt1 までの間は、暖房用膨張弁24の弁開度EVHは
VH1に固定される。
【0088】そして上記時間τ1 が経過したt1 の時点
で目標過冷却度SCOが算出されるわけだが、この図1
4の例の場合、t1 の時点での過冷却度SCは上記SC
Oよりも小さく、ΔSCが負の値となるので、図11か
らΔEVHも負の値となる。そしてEVHが徐々に小さ
くなり、SCが徐々に増加する。そして、時間τ2 後の
2 のときにEVHは上記ΔEVHだけ小さくなる。
【0089】そしてこのt2 の時点では、ステップ17
0ではYESと判定されるので、新たにSC、SCO、
ΔSC、ΔEVHが順次算出され、EVHが徐々に小さ
くなてSCが徐々に大きくなる。そして、時間τ2 後の
3 のときにEVHは上記ΔEVHだけ小さくなる。以
下同様に、t3 、t4 、t5 の各時点でその都度SC、
SCO、ΔSC、ΔEVHが順次算出され、時間τ2
かけてEVHが上記ΔEVHだけ変化する。
【0090】以上説明したように本実施例では、凝縮器
内の乾き度0の飽和液冷媒の温度Tc ′(またはTo
′)(図9のD点の温度)を、もともと高圧保護や吹
出温度制御のために用いられている吐出圧センサ43の
検出値Pd と、吐出圧センサ43の配設位置から出口温
センサ45(または44)の配設位置までにおける圧損
ΔPc (またはΔPo )とに基づいて算出するので、
温度センサにて上記飽和液冷媒温度を求める場合に比べ
て応答性良く、わざわざ別個のセンサを設けることな
く、精度良く算出することができる。
【0091】従って、上記飽和液冷媒温度Tc ′(また
はTo ′)と、出口温センサ45(または44)の配設
位置における出口冷媒温度Tc (またはTo )との差か
ら算出される過冷却度SCの算出誤差を小さくすること
ができるので、膨張弁24(または23)の制御性を良
くすることができ、適正な過冷却度制御を行うことがで
きる。
【0092】さらに本実施例では、上記出口冷媒温度T
c (またはTo )を、出口温センサ45(または44)
が検出した温度Tcs(またはTos)を外気温に応じて補
正することによって求めたので、出口冷媒温度をより正
確に求めることができる。従って、過冷却度SCの算出
誤差をより小さくすることができ、膨張弁24(または
23)の制御性を良くすることができ、適正な過冷却度
制御を行うことができる。
【0093】(変形例)上記実施例では、請求項4記載
の発明でいう低圧側冷媒物理量検出手段を、暖房運転モ
ード時は室外熱交換器出口温センサ44、冷房運転モー
ド時は蒸発器後センサ46といったように、そのとき蒸
発器として機能している熱交換器を流れる冷媒の温度に
関連する物理量を検出する手段で構成したが、この熱交
換器内を流れる冷媒の圧力を検出する手段で構成しても
良い。
【0094】また上記実施例では、請求項2記載の発明
でいう回転数検出手段をRAMで構成したが、圧縮機2
1の回転数を直接検出するセンサを設け、このセンサに
て上記回転数検出手段を構成しても良い。また上記実施
例では、ヒートポンプ式冷凍サイクルを用いて説明した
ものだが、クーラ単独またはヒータ単独の冷凍サイクル
としても良い。
【0095】また上記実施例は、電気自動車用空調装置
について説明したものだが、エンジン駆動の車両用空調
装置としても適用できるし、室内用の空調装置にも適用
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明一実施例の全体構成図である。
【図2】上記実施例の膨張弁開度と冷媒流量との関係を
示す特性図である。
【図3】上記実施例の制御系のブロック図である。
【図4】上記実施例のコントロールパネルの正面図であ
る。
【図5】上記実施例の膨張弁の制御処理手順を示すフロ
ーチャートである。
【図6】上記実施例の膨張弁の制御処理手順を示すフロ
ーチャートである。
【図7】図5のステップ220の詳細を示すフローチャ
ートである。
【図8】図6のステップ360の詳細を示すフローチャ
ートである。
【図9】上記実施例の冷凍サイクルのモリエル線図であ
る。
【図10】上記実施例の暖房運転モード時における各環
境要因と目標過冷却度SCOとの関係を示すマップであ
る。
【図11】上記実施例の暖房運転モード時における偏差
ΔSCと暖房用膨張弁増減開度ΔEVHとの関係を示す
マップである。
【図12】上記実施例の冷房運転モード時における各環
境要因と目標過冷却度SCOとの関係を示すマップであ
る。
【図13】上記実施例の冷房運転モード時における偏差
ΔSCと冷房用膨張弁増減開度ΔEVHとの関係を示す
マップである。
【図14】上記実施例の暖房運転モード時における膨張
弁開度EVHおよび過冷却度SCのタイミングチャート
である。
【符号の説明】
1…空調ユニット、11…冷房用室内熱交換器、12…
暖房用室内熱交換器、20…冷凍サイクル、21…圧縮
機、22…室外熱交換器、23…冷房用膨張弁、24…
暖房用膨張弁、40…制御装置、41…外気温センサ、
42…吸込温度センサ、43…吐出圧センサ、44…室
外熱交換器出口温センサ、45…室内熱交換器出口温セ
ンサ、46…蒸発器後センサ。

Claims (14)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 冷媒を圧縮する圧縮機、この圧縮機から
    の冷媒を凝縮させる凝縮器、この凝縮器からの冷媒を減
    圧する電気式減圧装置、およびこの電気式減圧装置から
    の冷媒を蒸発させる蒸発器を有する冷凍サイクルと、 前記凝縮器内の液冷媒の過冷却度が所定の目標過冷却度
    となるように前記電気式減圧装置を制御する制御装置と
    を備える冷凍サイクル制御装置において、 前記圧縮機の吐出側部位に配設され、この吐出側部位に
    おける冷媒圧力を検出する吐出圧力検出手段と、 前記凝縮器の出口側部位に配設され、この出口側部位に
    おける出口冷媒温度を検出する出口温度検出手段と、 前記吐出圧力検出手段の配設位置から前記出口温度検出
    手段の配設位置までにおける冷媒の圧損に関連する物理
    量を検出する圧損物理量検出手段とを備え、 前記制御装置は、 前記圧損物理量検出手段が検出した物理量に基づいて、
    前記吐出圧力検出手段の配設位置から前記出口温度検出
    手段の配設位置までにおける冷媒の圧損を算出する圧損
    算出手段と、 この圧損算出手段が算出した圧損と、前記吐出圧力検出
    手段が検出した吐出圧力とに基づいて、前記凝縮器の出
    口側部位における出口冷媒圧力を算出する出口圧力算出
    手段と、 この出口圧力算出手段が算出した出口冷媒圧力に基づい
    て、前記凝縮器内の乾き度0の飽和液冷媒の温度を算出
    する飽和液冷媒温度算出手段と、 この飽和液冷媒温度算出手段が算出した乾き度0の飽和
    液冷媒温度と、前記出口温度検出手段が検出した出口冷
    媒温度とに基づいて、前記過冷却度を算出する過冷却度
    算出手段と、 この過冷却度算出手段が算出した過冷却度が前記目標過
    冷却度となるように前記電気式減圧装置を制御する過冷
    却度制御手段とを備えることを特徴とする冷凍サイクル
    制御装置。
  2. 【請求項2】 前記圧損物理量検出手段は、前記圧縮機
    の回転数を検出する回転数検出手段であることを特徴と
    する請求項1記載の冷凍サイクル制御装置。
  3. 【請求項3】 前記圧損算出手段は、前記圧縮機回転数
    検出手段が検出した圧縮機回転数が高くなるに応じて、
    前記圧損を大きな値として算出するように構成されたこ
    とを特徴とする請求項2記載の冷凍サイクル制御装置。
  4. 【請求項4】 前記圧損物理量検出手段は、前記冷凍サ
    イクルの低圧側冷媒の温度または圧力に関連する物理量
    を検出する低圧側冷媒物理量検出手段であることを特徴
    とする請求項1ないし3いずれか1つ記載の冷凍サイク
    ル制御装置。
  5. 【請求項5】 前記低圧側冷媒物理量検出手段は、前記
    低圧側冷媒の冷媒温度を検出する低圧冷媒温度検出手段
    であることを特徴とする請求項4記載の冷凍サイクル制
    御装置。
  6. 【請求項6】 前記圧損算出手段は、前記低圧側冷媒物
    理量検出手段が検出した前記低圧側冷媒の温度または圧
    力が高くなるに応じて、前記圧損を大きな値として算出
    するように構成されたことを特徴とする請求項4または
    5記載の冷凍サイクル制御装置。
  7. 【請求項7】 前記出口温度検出手段の雰囲気温度を検
    出する雰囲気温度検出手段と、 この雰囲気温度検出手段が検出した雰囲気温度と、前記
    出口温度検出手段が検出した出口冷媒温度とに基づい
    て、補正出口冷媒温度を算出する補正出口温度算出手段
    とを備え、 前記過冷却度算出手段は、 前記飽和液冷媒温度算出手段が算出した乾き度0の飽和
    液冷媒温度と、前記補正出口温度算出手段が算出した補
    正出口冷媒温度とに基づいて、前記過冷却度を算出する
    ように構成されたことを特徴とする請求項1ないし6い
    ずれか1つ記載の冷凍サイクル制御装置。
  8. 【請求項8】 前記補正出口温度算出手段は、前記雰囲
    気温度検出手段が検出した雰囲気温度が低くなるに応じ
    て、前記補正出口冷媒温度を高い温度として算出するよ
    うに構成されたことを特徴とする請求項7記載の冷凍サ
    イクル制御装置。
  9. 【請求項9】 前記凝縮器が室外に設けられ、 前記雰囲気温度検出手段は、外気温度を検出する外気温
    度検出手段であることを特徴とする請求項7または8記
    載の冷凍サイクル制御装置。
  10. 【請求項10】 冷媒を圧縮する圧縮機、この圧縮機か
    らの冷媒を凝縮させる凝縮器、この凝縮器からの冷媒を
    減圧する電気式減圧装置、およびこの電気式減圧装置か
    らの冷媒を蒸発させる蒸発器を有する冷凍サイクルと、 前記凝縮器内の液冷媒の過冷却度が所定の目標過冷却度
    となるように前記電気式減圧装置を制御する制御装置と
    を備える冷凍サイクル制御装置において、 前記圧縮機の吐出側部位に配設され、この吐出側部位に
    おける冷媒圧力を検出する吐出圧力検出手段と、 前記凝縮器の出口側部位に配設され、この出口側部位に
    おける出口冷媒温度を検出する出口温度検出手段と、 この出口温度検出手段の雰囲気温度を検出する雰囲気温
    度検出手段とを備え、 前記制御装置は、 前記吐出圧力検出手段が検出した吐出圧力に基づいて、
    前記凝縮器内の乾き度0の飽和液冷媒温度を算出する飽
    和液冷媒温度算出手段と、 前記雰囲気温度検出手段が検出した雰囲気温度と、前記
    出口温度検出手段が検出した出口冷媒温度とに基づい
    て、補正出口冷媒温度を算出する補正出口温度算出手段
    と、 前記飽和液冷媒温度算出手段が算出した乾き度0の飽和
    液冷媒温度と、前記補正出口温度算出手段が算出した補
    正出口冷媒温度とに基づいて、前記過冷却度を算出する
    過冷却度算出手段と、 この過冷却度算出手段が算出した過冷却度が前記目標過
    冷却度となるように前記電気式減圧装置を制御する過冷
    却度制御手段とを備えることを特徴とする冷凍サイクル
    制御装置。
  11. 【請求項11】 前記補正出口温度算出手段は、前記雰
    囲気温度検出手段が検出した雰囲気温度が低くなるに応
    じて、前記補正出口冷媒温度を高い温度として算出する
    ように構成されたことを特徴とする請求項10記載の冷
    凍サイクル制御装置。
  12. 【請求項12】 前記凝縮器が室外に設けられ、 前記雰囲気温度検出手段は、外気温度を検出する外気温
    度検出手段であることを特徴とする請求項10または1
    1記載の冷凍サイクル制御装置。
  13. 【請求項13】 冷媒を圧縮する圧縮機、この圧縮機か
    らの冷媒を凝縮させる凝縮器、この凝縮器からの冷媒を
    減圧する電気式減圧装置、およびこの減圧装置からの冷
    媒を蒸発させる蒸発器を備える冷凍サイクルと、 前記凝縮器内の凝縮液冷媒の過冷却度を算出する制御装
    置とを備える過冷却度算出装置であって、 前記圧縮機の吐出側部位に配設され、この吐出側部位に
    おける冷媒圧力を検出する吐出圧力検出手段と、 前記凝縮器の出口側部位に配設され、この出口側部位に
    おける出口冷媒温度を検出する出口温度検出手段と、 前記吐出圧力検出手段の配設位置から前記出口温度検出
    手段の配設位置までにおける冷媒の圧損に関連する物理
    量を検出する圧損物理量検出手段とを備え、 前記制御装置は、 前記圧損物理量検出手段が検出した物理量に基づいて、
    前記吐出圧力検出手段の配設位置から前記出口温度検出
    手段の配設位置までにおける冷媒の圧損を算出する圧損
    算出手段と、 この圧損算出手段が算出した圧損と、前記吐出圧力検出
    手段が検出した吐出圧力とに基づいて、前記凝縮器の出
    口側部位における出口冷媒圧力を算出する出口圧力算出
    手段と、 この出口圧力算出手段が算出した出口冷媒圧力に基づい
    て、前記凝縮器内の乾き度0の飽和液冷媒温度を算出す
    る飽和液冷媒温度算出手段と、 この飽和液冷媒温度算出手段が算出した乾き度0の飽和
    液冷媒温度と、前記出口温度検出手段が検出した出口冷
    媒温度とに基づいて、前記過冷却度を算出する過冷却度
    算出手段とを備えることを特徴とする過冷却度算出装
    置。
  14. 【請求項14】 冷媒を圧縮する圧縮機、この圧縮機か
    らの冷媒を凝縮させる凝縮器、この凝縮器からの冷媒を
    減圧する電気式減圧装置、およびこの減圧装置からの冷
    媒を蒸発させる蒸発器を備える冷凍サイクルと、 前記凝縮器内の凝縮液冷媒の過冷却度を算出する制御装
    置とを備える過冷却度算出装置であって、 前記圧縮機の吐出側部位に配設され、この吐出側部位に
    おける冷媒圧力を検出する吐出圧力検出手段と、 前記凝縮器の出口側部位に配設され、この出口側部位に
    おける出口冷媒温度を検出する出口温度検出手段と、 この出口温度検出手段の雰囲気温度を検出する雰囲気温
    度検出手段とを備え、 前記制御装置は、 前記吐出圧力検出手段が検出した吐出圧力に基づいて、
    前記凝縮器内の乾き度0の飽和液冷媒温度を算出する飽
    和液冷媒温度算出手段と、 前記雰囲気温度検出手段が検出した雰囲気温度と、前記
    出口温度検出手段が検出した出口冷媒温度とに基づい
    て、補正出口冷媒温度を算出する補正出口温度算出手段
    と、 前記飽和液冷媒温度算出手段が算出した乾き度0の飽和
    液冷媒温度と、前記補正出口温度算出手段が算出した補
    正出口冷媒温度とに基づいて、前記過冷却度を算出する
    過冷却度算出手段とを備えることを特徴とする過冷却度
    算出装置。
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