JP2590608Y2 - 同軸ケーブルジャックおよびプラグ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、装置内の回路と他の回路とを接続している
同軸ケーブルを回路の検査、測定装置に接続しかつ回路
を他の回路と電気的に遮断する同軸ケーブル折り返しジ
ャックおよびプラグに関する。

（従来の技術） 従来、同軸ケーブル折り返しジャックとして、固定枠
と、それぞれが前記固定枠に固定され、それぞれの軸線
が互いに平行である１対の同軸ジャックとを備えるもの
がある。

前記同軸ケーブル折り返しジャックに接続される同軸
ケーブル折り返しプラグとして、前記同軸ケーブル折り
返しジャックの固定枠に突き合わされる絶縁性の固定枠
と、それぞれが固定枠に固定され、互いに接続されてい
る１対の同軸プラグとを備え、前記同軸プラグは前記同
軸ジャックに受け入れられるものがある。

従来の同軸ケーブル折り返しジャックは、装置内の回
路と他の回路とを接続している同軸ケーブルに取り付け
られている。同軸ケーブル折り返しジャックは前記同軸
ケーブルの前記回路と前記他の回路との間に配置されて
いる。前記同軸ケーブル折り返しジャックの一方の同軸
ジャックは前記回路側の同軸ケーブルに接続され、他方
の同軸ジャックは前記他の回路側の同軸ケーブルに接続
されている。前記同軸ケーブル折り返しジャックは、前
記同軸ケーブル折り返しプラグに接続され、前記同軸ジ
ャックの一方は、前記同軸プラグの一方を受け入れ、前
記同軸ジャックの他方は、前記同軸プラグの他方を受け
入れる。

前記同軸ケーブル折り返しジャックの同軸ジャックの
一方は、前記同軸プラグの一方および他方を介して前記
同軸ジャックの他方に電気的に接続され、前記回路と前
記他の回路とは接続される。

前記回路の単独検査時、前記同軸ケーブル折り返しプ
ラグは、前記同軸ケーブル折り返しジャックから取り外
され、前記回路側の同軸ケーブルに接続されている一方
の同軸ジャックには、回路の検査測定装置のプラグが接
続される。

（考案が解決しようとする課題） しかし、前記同軸ジャックの一方は、他方の同軸ジャ
ックと同じであるから、前記検査測定装置のプラグは、
他方の同軸ジャックに誤って接続されることがある。そ
の結果、検査作業を再度やり直す必要があり、作業に手
間が掛る。

本考案の目的は、誤接続を未然に防止することができ
る同軸ケーブル折り返しジャックおよびプラグを提供す
ることにある。

（課題を解決するための手段） 本考案の同軸ケーブルジャックは絶縁性の固定枠と、
該固定枠に固定されている第１の同軸ジャックと、前記
固定枠に固定され、軸線の方向が前記第１の同軸ジャッ
クの軸線方向に平行かつ同じ向きである第２の同軸ジャ
ックとを備え、前記第１及び第２の同軸ジャックは嵌合
されるプラグとのインターフェース部の外径、内径およ
び内部形状が互いに異なることを特徴とする。

請求項１に記載の同軸ケーブルジャックに接続される
プラグであって、絶縁性の固定枠と、該固定枠に固定さ
れ、前記同軸ケーブルジャックの第１の同軸ジャックに
受け入れられる第１の同軸プラグと、前記固定枠に固定
され、前記同軸ケーブルジャックの第２の同軸ジャック
に受け入れられかつ前記第１の同軸プラグに同軸ケーブ
ルにより接続されている第２の同軸プラグとを備える。

（作用） 本考案の同軸ケーブル折り返しジャックは、一端が回
路に接続されている同軸ケーブルと、一端が他の回路に
接続されている同軸ケーブルとを接続する。前記第１の
同軸ジャックは、前記回路側の同軸ケーブルの他端に接
続され、前記第２の同軸ジャックは、前記他の回路側の
同軸ケーブルの他端に接続される。

前記回路を外部の測定装置などを用いて検査すると
き、前記第１の同軸ジャックのインターフェース部の形
状と前記第２の同軸ジャックのインターフェース部の形
状とは互いに異なることから、前記測定装置の同軸プラ
グはそれが前記第２の同軸ジャックに誤って接続される
ことなく前記第１の同軸ジャックに接続され、前記測定
装置は前記回路に接続される。

検査終了後、前記測定装置の同軸プラグは前記第１の
同軸ジャックから引き抜かれ、同軸ケーブル折り返しプ
ラグは、その第１の同軸プラグが前記第１の同軸ジャッ
クに受け入れられ、かつその第２の同軸プラグが前記第
２の同軸ジャックに受け入れられるように同軸ケーブル
折り返しジャックに接続される。前記第１の同軸プラグ
が第２の同軸プラグに電気的に接続されているから、前
記第１の同軸ジャックは、前記第１および第２の同軸プ
ラグを経て前記第２の同軸ジャックに電気的に接続さ
れ、前記回路は前記他の回路に接続される。

（実施例） 第１図は本考案の同軸ケーブル折り返しジャックの一
実施例を示す縦断面図、第２図は本考案の同軸ケーブル
折り返しプラグの実施例を示す縦断面図である。

同軸ケーブル折り返しジャック10は、第１図に示すよ
うに、絶縁性の固定枠12を備える。固定枠12は、長方形
の平面形状を有する。固定枠12には、その長手方向に沿
って１対の穴14,16が設けられている。穴14には、第１
の同軸ジャック18が嵌合され、穴16には、第２の同軸ジ
ャック20が嵌合されている。

第１の同軸ジャック18は、一端の外周面にねじ22が設
けられ、他端の内周面にねじ24が設けられている円筒状
の外筒26を有する。外筒26の一端の内周面には、外筒26
の中心線に向けて突出する突部28が設けられている。外
筒26内には、その他端から挿入されかつ突部28に突き合
わされている内部導体支持体30が収容されている。

内部導体支持体30は絶縁性の円筒部材からなり、内部
導体支持体30には、円柱状のめすコネクタ32が嵌合され
ている。めすコネクタ32は、外筒26内を外筒26の軸線と
同軸上に伸び、めすコネクタ32の一端には、めすコネク
タ32の軸線上を伸びる穴34が設けられ、他端にはめすコ
ネクタ32の軸線上を伸びる穴36が設けられている。

外筒26内には、環状のブロック38が収容されている。
ブロック38は外筒26の他端から挿入され、内部導体支持
体30に当接されている。

外筒26の他端には、押え部材40が取り付けられてい
る。押え部材40は円筒状の部材からなり、その他端に
は、フランジ部42が設けられている。押え部材40の外周
面には、外筒26のねじ24に螺合されるねじ44が設けられ
ている。

第２の同軸ジャック20は、第１の同軸ジャック18と同
様に、一端の外周面にねじ46が設けられ、他端の内周面
にねじ44が設けられている外筒50を有する。外筒50のね
じ46の直径寸法は、外筒26のねじ22の直径寸法よりも小
さい。外筒50の一端側の内径寸法は外筒26の一端側の内
径寸法よりも小さい。

外筒50内には、内部導体支持体30、穴34および穴36が
設けられているめすコネクタ32、環状のブロック38が収
容され、他端には、押え部材40が取り付けられている。

同軸ケーブル折り返しジャック10の使用時、第１の同
軸ジャック18には、第１の同軸ケーブル52の一端が接続
される。第１の同軸ケーブル52の他端は１つの回路（図
示せず）に接続されている。第１の同軸ケーブル52の一
端の外被は除去され、その内部導体54、内部導体54を覆
う誘電体56および誘電体56の外周を覆うように配置され
ている外部導体58は、外部に露出している。

第１の同軸ケーブル52の一端は、その内部導体54がめ
すコネクタ32の穴36に受け入れられ、誘電体56がブロッ
ク38に受け入れられるように押え部材40に挿通される。
外部導体58は押え部材40の一端側に配置される。次い
で、押え部材40は、そのねじ44がねじ24に螺合されるこ
とにより、外筒26に取り付けられる。外部導体58は押え
部材40の一端とブロック38との間に挟まれ、第１の同軸
ケーブル52の一端は、第１の同軸ジャック18に固定され
る。第１の同軸ジャック18の内部導体54は、めすコネク
タ32と電気的に接続され、外部導体58は外筒26に電気的
に接続される。

第２の同軸ジャック20には、第１の同軸ケーブル52と
同様に、第２の同軸ケーブル60の一端が接続される。第
２の同軸ケーブル60の他端は前記回路と別の他の回路
（図示せず）に接続されている。

同軸ケーブル折り返しジャック10には、第１の同軸ジ
ャック18と第２の同軸ジャック20とを接続する同軸ケー
ブル折り返しプラグ62が取り付けられる。同軸ケーブル
折り返しプラグ62は、絶縁性の固定枠64を備える。固定
枠64は、長方形の平面形状を有する。固定枠64には、そ
の長手方向に沿って１対の穴66,68が設けられている。
固定枠64には、穴66を介して第１の同軸プラグ70が固定
され、穴68を介して第２の同軸プラグ71が固定されてい
る。

第１の同軸プラグ70は、円筒状の外筒72を有する。外
筒72は、その一端が固定枠64から突出するように穴66に
嵌合されている。外筒72の一端には、第１の同軸ジャッ
ク18の一端に受け入れられる小径円筒部が設けられ、外
筒72の一端の外周面には、その円周方向に伸びる溝74が
設けられている。これに対し、外筒72の一端の内周面に
は、段部76が設けられている。外筒72の他端の内周面に
は、ねじ78が設けられている。

外筒72内には、内部導体支持体80が収容されている。
内部導体支持体80は、外筒72の他端から挿入され、段部
76に当接されている。

内部導体支持体80には、おすコネクタ82が固定されて
いる。おすコネクタ82の一端は、第１の同軸ジャック18
のめすコネクタ32の穴34に受け入れられる。おすコネク
タ82の他端には穴84が設けられている。

外筒72内には、環状のブロック86が収容されている。
ブロック86は外筒72の他端から挿入され、内部導体支持
体80に当接されている。

外筒72の他端には、押え部材88が取り付けられてい
る。押え部材88は円筒状の部材からなり、その他端に
は、フランジ部42が設けられている。押え部材88の外周
面には、外筒72のねじ78に螺合される。

外筒72の一端には、締結部材90が取り付けられてい
る。締結部材90は円筒状の部材からなり、外筒72の一端
を受け入れている。締結部材90の一端の内周面には、第
１の同軸ジャック18のねじ22に螺合されるねじ92が設け
られ、他端の内周面には突部94が設けられている。外筒
72の一端の溝74には、Ｃリング96が嵌め込まれ、Ｃリン
グ96が締結部材90の突部94に当接することにより、締結
部材90は外筒72の一端から離脱されない。

第２の同軸プラグ71は、第２の同軸ジャック20に受け
入れられ、第１図の同軸プラグ70と同様に、外筒72、内
部導体支持体80、おすコネクタ82、環状のブロック86、
押え部材88、Ｃリング96および締結部材98を有する。締
結部材98の一端の内周面には、第２の同軸ジャックのね
じ46に螺合されるねじ100が設けられている。

第１および第２の同軸プラグ70,71は、互いに同軸ケ
ーブル102で接続されている。同軸ケーブル102の一端
は、第１の同軸プラグ70に接続され、その一端の外被は
除去されている。内部導体54は、おすコネクタ82の穴84
に挿入され、誘電体56はブロック86に受け入れられ、外
部導体58はブロック86と押え部材88の一端との間に挟ま
れている。同軸ケーブル102の他端は、その一端と同様
に、第２の同軸プラグ71に接続されている。

前記回路を単独に外部の測定装置（図示せず）で検査
するとき、前記測定装置の同軸プラグ（図示せず）は第
１の同軸ジャック18に差し込まれ、前記測定装置は第１
の同軸ケーブル52を介して信号を前記回路に送受信す
る。第１の同軸ジャック18のねじ22の外径寸法が第２の
同軸ジャック20のねじ46の外径寸法と異なることによ
り、前記測定装置のプラグは、第２の同軸ジャック20に
誤って接続されない。

検査終了後、同軸ケーブル折り返しジャック10には、
同軸ケーブル折り返しプラグ62が取り付けられる。第１
の同軸ジャック18と第１の同軸プラグ70とが接続され、
第２の同軸ジャック20と第２の同軸プラグ71とが接続さ
れる。第１の同軸プラグ70と第２の同軸プラグ71ととは
同軸ケーブル102で接続されているから、第１の同軸ジ
ャック18と第２の同軸ジャック20とは、互いに接続さ
れ、前記回路と前記他の回路とは、互いに接続される。

（考案の効果） 本考案の同軸ケーブル折り返しジャックによれば、第
１の同軸ジャックと第２の同軸ジャックとが互いに異な
ることにより、第１の同軸ジャックに接続すべき外部の
プラグを第２の同軸ジャックに接続することができない
から、誤接続を未然に防止し、誤接続に起因する作業時
間の無駄をなくすことができる。

本考案の同軸ケーブル折り返しプラグによれば、第１
の同軸ジャックを受け入れる第１の同軸プラグおよび第
２の同軸ジャックを受け入れる第２の同軸プラグを備え
るから、第１の同軸ジャックと第２の同軸ジャックとの
相互の接続を容易にすることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の同軸ケーブル折り返しジャックの一実
施例を示す縦断面図、第２図は本考案の同軸ケーブル折
り返しプラグの一実施例を示す縦断面図である。 10……同軸ケーブル折り返しジャック、12,64……固定
枠、18……第１の同軸ジャック、20……第２の同軸ジャ
ック、62……同軸ケーブル折り返しプラグ、70……第１
の同軸プラグ、71……第２の同軸プラグ、102……同軸
ケーブル。

Claims (1)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】絶縁性の固定枠と、該固定枠に固定されて
   いる第１の同軸ジャックと、 前記固定枠に固定され、軸線の方向が前記第１の同軸ジ
   ャックの軸線方向に平行である第２の同軸ジャックとを
   備え、 前記第１及び第２の同軸ジャックはかん合されるプラグ
   とのインターフェース部の形状が互いに異なることを特
   徴とする同軸ケーブル折り返しジャックと、 前記同軸ケーブル折り返しジャックに接続されるプラグ
   であって、 前記同軸ケーブル折り返しジャックの第１の同軸ジャッ
   クに受け入れられる第１の同軸プラグと、 前記固定枠に固定され、前記同軸ケーブル折り返しジャ
   ックの第２の同軸ジャックに受け入れられ、かつ同軸ケ
   ーブルにより前記第１の同軸プラグに接続されている第
   ２の同軸プラグとを備える同軸ケーブル折り返しプラグ
   と からなる同軸ケーブル折り返しジャックとプラグ。