JP2590548B2 - 鼻腔内投与用製剤 - Google Patents
鼻腔内投与用製剤Info
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- JP2590548B2 JP2590548B2 JP63263415A JP26341588A JP2590548B2 JP 2590548 B2 JP2590548 B2 JP 2590548B2 JP 63263415 A JP63263415 A JP 63263415A JP 26341588 A JP26341588 A JP 26341588A JP 2590548 B2 JP2590548 B2 JP 2590548B2
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- Japan
- Prior art keywords
- igf
- acid ester
- formulation
- fatty acid
- intranasal administration
- Prior art date
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- Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明はインスリン様成長因子I(以下、IGF−I
と称する)およびショ糖脂肪酸エステルを含有する鼻腔
内投与用製剤に関する。
と称する)およびショ糖脂肪酸エステルを含有する鼻腔
内投与用製剤に関する。
[従来の技術] IGF−Iは血中に存在するインスリン類似のペプチド
であり、種々の細胞の増殖促進作用を有しており、その
産生および分泌は成長ホルモンに依存している。
であり、種々の細胞の増殖促進作用を有しており、その
産生および分泌は成長ホルモンに依存している。
IGF−Iは成長ホルモンの骨成長促進作用を仲介する
物質であるソマトメジン群に含まれるが、特にIGF−I
は成長ホルモン依存性が高く、ソマトメジンCと同一の
物質であり、成長ホルモンの作用の発現に深く関与して
いることが知られている。
物質であるソマトメジン群に含まれるが、特にIGF−I
は成長ホルモン依存性が高く、ソマトメジンCと同一の
物質であり、成長ホルモンの作用の発現に深く関与して
いることが知られている。
近年、このIGF−Iは遺伝子工学的手法により比較的
容易に生産することが可能になり、成長促進作用から下
垂体性小人症の治療剤、低身長者の成長促進剤として、
軟骨細胞増殖作用から骨粗鬆症の予防治療剤として、あ
るいは骨折の治療剤として、インスリン様作用から糖尿
病の治療剤として、さらにたんぱく同化作用から潰瘍、
外傷、火傷の治療剤などとしての用途が知られている。
容易に生産することが可能になり、成長促進作用から下
垂体性小人症の治療剤、低身長者の成長促進剤として、
軟骨細胞増殖作用から骨粗鬆症の予防治療剤として、あ
るいは骨折の治療剤として、インスリン様作用から糖尿
病の治療剤として、さらにたんぱく同化作用から潰瘍、
外傷、火傷の治療剤などとしての用途が知られている。
しかしながら、IGF−Iは、高分子量のポリペプチド
であるため膜透過性が低く、また、消火器で分解され易
いことから経口投与では体内に吸収され難いという難点
があり、臨床における投与形態は注射に限られている。
であるため膜透過性が低く、また、消火器で分解され易
いことから経口投与では体内に吸収され難いという難点
があり、臨床における投与形態は注射に限られている。
[問題点を解決するための手段] この発明の発明者らは、より簡便で且つ効果が速やか
に発現するIGF−Iの投与形態について鋭意研究の結
果、IGF−Iを鼻腔内投与用製剤とすれば、IGF−Iが速
やかに体内に吸収されることを、見出し、この発明を完
成した。
に発現するIGF−Iの投与形態について鋭意研究の結
果、IGF−Iを鼻腔内投与用製剤とすれば、IGF−Iが速
やかに体内に吸収されることを、見出し、この発明を完
成した。
この発明による鼻腔内投与用製剤はIGF−Iおよびシ
ョ糖脂肪酸エステルを含有する。
ョ糖脂肪酸エステルを含有する。
ショ糖脂肪酸エステルとしてはショ糖のステアリン酸
エステル、パルミチン酸エステル、ラウリン酸エステル
などが挙げられる。これらのショ糖脂肪酸エステルはエ
ステル化の程度によってモノエステル、ジエステルおよ
びトリエステルの3種が存在するが、この発明の目的の
ためには、これらを単独または混合物として用いること
ができる。そして、そのHLBが10以上であるものまたは1
0以上になるように配合したものを用いると最も適確な
効果が得られる。
エステル、パルミチン酸エステル、ラウリン酸エステル
などが挙げられる。これらのショ糖脂肪酸エステルはエ
ステル化の程度によってモノエステル、ジエステルおよ
びトリエステルの3種が存在するが、この発明の目的の
ためには、これらを単独または混合物として用いること
ができる。そして、そのHLBが10以上であるものまたは1
0以上になるように配合したものを用いると最も適確な
効果が得られる。
この製剤はIGF−Iおよびショ糖脂肪酸エステルを鼻
粘膜に適用できる水などの液体希釈剤に溶解して水性溶
液もしくはヒドロゲルとするか、または粉末状の担体中
に希釈して粉末状製剤とすることによって得られる。ま
た、適当な殺菌剤、防腐剤、増粘剤、界面活性剤、安定
剤などを含有していてもよい。
粘膜に適用できる水などの液体希釈剤に溶解して水性溶
液もしくはヒドロゲルとするか、または粉末状の担体中
に希釈して粉末状製剤とすることによって得られる。ま
た、適当な殺菌剤、防腐剤、増粘剤、界面活性剤、安定
剤などを含有していてもよい。
この発明の製剤におけるIGF−Iの好ましい含量は、
製剤1ml当り1〜100mgであり、ショ糖脂肪酸エステルの
含量はIGF−Iの含量の2〜20倍程度が好ましい。
製剤1ml当り1〜100mgであり、ショ糖脂肪酸エステルの
含量はIGF−Iの含量の2〜20倍程度が好ましい。
投与形態としては、滴下容器、スプレー容器、または
鼻腔用エアゾールアプリケーターなどを用いて、鼻腔内
に滴下あるいは噴霧投与する方法が適している。
鼻腔用エアゾールアプリケーターなどを用いて、鼻腔内
に滴下あるいは噴霧投与する方法が適している。
[発明の効果] 試験例によりこの発明をさらに詳しく説明する。
試験例 試験法: ラット(SD系雄、7週令、平均体重240g)を背位固定
し、麻酔下で前頚部をを縦切開し、気管を露出させ、ポ
リエチレンチューブをカニューレし、気道を確保した
後、食道を結紮した。
し、麻酔下で前頚部をを縦切開し、気管を露出させ、ポ
リエチレンチューブをカニューレし、気道を確保した
後、食道を結紮した。
後記の実施例1で調製した薬液をマイクロシリンジで
100μ/kgの割合で鼻腔内に投与し、直後にアロンアル
ファ(商標、東亜合成化学工業(株)製)で鼻腔入口を
ふさいだ。
100μ/kgの割合で鼻腔内に投与し、直後にアロンアル
ファ(商標、東亜合成化学工業(株)製)で鼻腔入口を
ふさいだ。
投与後、経時的に鎖骨下静脈より採血し、遠心分離
後、血漿を得、ラジオイムノアッセイ法により血漿中の
IGF−I濃度を測定した。対照として、IGF−I5mgを生理
食塩水に溶かし、全量を1mlとしたものについて同様の
試験を行った。
後、血漿を得、ラジオイムノアッセイ法により血漿中の
IGF−I濃度を測定した。対照として、IGF−I5mgを生理
食塩水に溶かし、全量を1mlとしたものについて同様の
試験を行った。
試験結果: 投与後、0.25、0.5、1、2、4、6時間後のIGF−I
の血中濃度(ng/ml)は次表の通りであった。
の血中濃度(ng/ml)は次表の通りであった。
[実施例] この発明の製剤の調製例を実施例により説明する。
実施例1 IGF−I5mgおよびDKエステルF−160(商標、第一工業
製薬株式会社製、ショ糖ステアリン酸モノエステルまた
はショ糖パルミチン酸モノエステル70%およびショ糖ス
テアリン酸ジ(またはトリ)エステルまたはショ糖ステ
アリン酸ジ(またはトリ)エステル30%からなるHLB15
のショ糖脂肪酸エステル)40mgを蒸留水に溶解して、全
量を1mlとした。
製薬株式会社製、ショ糖ステアリン酸モノエステルまた
はショ糖パルミチン酸モノエステル70%およびショ糖ス
テアリン酸ジ(またはトリ)エステルまたはショ糖ステ
アリン酸ジ(またはトリ)エステル30%からなるHLB15
のショ糖脂肪酸エステル)40mgを蒸留水に溶解して、全
量を1mlとした。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−196524(JP,A) 特開 昭52−25013(JP,A) 特開 昭63−39822(JP,A) 特開 昭62−10020(JP,A) 特開 昭62−33128(JP,A)
Claims (3)
- 【請求項1】インスリン様成長因子Iおよびショ糖脂肪
酸エステルを含有することを特徴とする鼻腔内投与用製
剤。 - 【請求項2】ショ糖脂肪酸エステルがショ糖のステアリ
ン酸エステル、パルミチン酸エステルもしくはラウリン
酸エステルまたはそれらの混合物である特許請求の範囲
第1項に記載の製剤。 - 【請求項3】ショ糖脂肪酸エステルのHLBが10以上であ
る特許請求の範囲第1項および第2項のいずれかに記載
の製剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63263415A JP2590548B2 (ja) | 1987-10-27 | 1988-10-19 | 鼻腔内投与用製剤 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27126487 | 1987-10-27 | ||
JP62-271264 | 1987-10-27 | ||
JP63263415A JP2590548B2 (ja) | 1987-10-27 | 1988-10-19 | 鼻腔内投与用製剤 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02214A JPH02214A (ja) | 1990-01-05 |
JP2590548B2 true JP2590548B2 (ja) | 1997-03-12 |
Family
ID=26546009
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP63263415A Expired - Fee Related JP2590548B2 (ja) | 1987-10-27 | 1988-10-19 | 鼻腔内投与用製剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2590548B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7273618B2 (en) | 1998-12-09 | 2007-09-25 | Chiron Corporation | Method for administering agents to the central nervous system |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20010006361A (ko) | 1997-04-14 | 2001-01-26 | 아사이 이페이 | 경점막 투여 제제 |
JP2023140752A (ja) | 2022-03-23 | 2023-10-05 | ナブテスコ株式会社 | 回転機構およびロボット |
-
1988
- 1988-10-19 JP JP63263415A patent/JP2590548B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7273618B2 (en) | 1998-12-09 | 2007-09-25 | Chiron Corporation | Method for administering agents to the central nervous system |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH02214A (ja) | 1990-01-05 |
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