JP2590362B2 - フロック加工製ウレタン成形品 - Google Patents
フロック加工製ウレタン成形品Info
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- JP2590362B2 JP2590362B2 JP7920788A JP7920788A JP2590362B2 JP 2590362 B2 JP2590362 B2 JP 2590362B2 JP 7920788 A JP7920788 A JP 7920788A JP 7920788 A JP7920788 A JP 7920788A JP 2590362 B2 JP2590362 B2 JP 2590362B2
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- raw material
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Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明はフロック加工されたウレタン成形品(例えば
自動車用シートに備えるヘッドレスト、アームレストな
ど)に関するものであり、詳しくはウレタン発泡体基材
の弾性を損なうことなく、表面に設けたパイルの接着強
度の高い上記ウレタン成形品に関するものである。
自動車用シートに備えるヘッドレスト、アームレストな
ど)に関するものであり、詳しくはウレタン発泡体基材
の弾性を損なうことなく、表面に設けたパイルの接着強
度の高い上記ウレタン成形品に関するものである。
(従来技術およびその問題点) フロック加工技術は、基材表面に接着剤層を介してナ
イロン、アクリル等の短繊維(パイル)を固着するため
の技術である。
イロン、アクリル等の短繊維(パイル)を固着するため
の技術である。
フロック加工に用いられる基材としては、目的に応じ
て種々の材料が用いられているが、ウレタン発泡体を基
材とするフロック加工品は、例えば車両用シートに装着
されるヘッドレスト、アームレスト等の利用が期待され
ている。
て種々の材料が用いられているが、ウレタン発泡体を基
材とするフロック加工品は、例えば車両用シートに装着
されるヘッドレスト、アームレスト等の利用が期待され
ている。
しかしながら、ウレタン発泡体を基材とする場合、従
来の技術では接着剤が気泡内に含浸され、表層が著しく
硬化し基材の有する弾性が損なわれる。
来の技術では接着剤が気泡内に含浸され、表層が著しく
硬化し基材の有する弾性が損なわれる。
斯る不具合を除去するために、接着剤の塗布量を少量
にすると、パイルの固着強度が不足する欠点がある。
にすると、パイルの固着強度が不足する欠点がある。
上記問題点を解決するため、種々の工夫がなされてい
るが、複雑な工程の付加を必要とする等の欠点を有し、
充分な解決方法は見い出されていない。
るが、複雑な工程の付加を必要とする等の欠点を有し、
充分な解決方法は見い出されていない。
(発明の目的) 本発明は、上記実情に鑑みなされたものであって、そ
の目的は、経済的有利に製造でき、しかも、ウレタン発
泡体基材の弾性を損なうことなく、パイルの固着強度の
高いフロック加工製のウレタン成形品を提供することを
目的とするものである。
の目的は、経済的有利に製造でき、しかも、ウレタン発
泡体基材の弾性を損なうことなく、パイルの固着強度の
高いフロック加工製のウレタン成形品を提供することを
目的とするものである。
(問題点を解決すべき手段) 以上の目的を達成するため、本発明の構成は、芳香族
ポリイソシアネートを原料とするウレタン発泡体基材の
表面に接着剤層を介してパイルを固着してなる成形品に
おい、前記基材と接着剤層との間に、脂肪族ポリイソシ
アネートを原料とするウレタン下地塗膜を設けてなるも
のである。
ポリイソシアネートを原料とするウレタン発泡体基材の
表面に接着剤層を介してパイルを固着してなる成形品に
おい、前記基材と接着剤層との間に、脂肪族ポリイソシ
アネートを原料とするウレタン下地塗膜を設けてなるも
のである。
(実施例) 以下、本発明の一実施例を説明する。
本発明において基材となるウレタン発泡体(1)は、
芳香族ポリイソシアネートを原料とし、これを触媒およ
び発泡剤の存在下、公知の方法に従ってポリオール原料
と反応して得られるものである。
芳香族ポリイソシアネートを原料とし、これを触媒およ
び発泡剤の存在下、公知の方法に従ってポリオール原料
と反応して得られるものである。
芳香族ポリイソシアネートとしては、トリレンジイソ
シアネート、4、4′−ジフェニルメタンジイソシアネ
ート等が代表的に用いられる。
シアネート、4、4′−ジフェニルメタンジイソシアネ
ート等が代表的に用いられる。
ポリオール原料としては、ポリエステルポリオール、
ポリエーテルポリオール等が代表的に用いられる。
ポリエーテルポリオール等が代表的に用いられる。
発泡剤としては、各種のフレオン化合物や水が用いら
れ、触媒は必要に応じて用いられるものであるが、その
種類には、エチレンジアミン、トリメチルアミン等のア
ミン触媒やスターナスオクトエート、ジブチルチンジラ
ウレート等の錫触媒がある。
れ、触媒は必要に応じて用いられるものであるが、その
種類には、エチレンジアミン、トリメチルアミン等のア
ミン触媒やスターナスオクトエート、ジブチルチンジラ
ウレート等の錫触媒がある。
発泡成形は、公知の方法に従い、ワンショット法ある
いはプレポリマー法などによって所定形状にモールド成
形によって行なわれる。
いはプレポリマー法などによって所定形状にモールド成
形によって行なわれる。
本発明においては、このようにして発泡成形したウレ
タン発泡体基材の表面に、脂肪族ポリイソシアネートを
原料とするウレタン下地塗膜(2)を形成する。
タン発泡体基材の表面に、脂肪族ポリイソシアネートを
原料とするウレタン下地塗膜(2)を形成する。
上記の下地塗膜(2)は、次の特徴を有するものであ
る。すなわち、上記基材(1)の芳香族ポリイソシアネ
ートを原料とするウレタン発泡体(1)に強く接着す
る。また、上記基材(1)に濡れにくく、基材(1)の
気泡中に含浸されにくい。しかも乾燥後に形成される塗
膜に弾力性があり破断伸度が大きい。また、強靭であ
り、耐光性、耐熱性が良好であって、塗膜物性が優れて
いる。
る。すなわち、上記基材(1)の芳香族ポリイソシアネ
ートを原料とするウレタン発泡体(1)に強く接着す
る。また、上記基材(1)に濡れにくく、基材(1)の
気泡中に含浸されにくい。しかも乾燥後に形成される塗
膜に弾力性があり破断伸度が大きい。また、強靭であ
り、耐光性、耐熱性が良好であって、塗膜物性が優れて
いる。
この下地塗膜(2)を形成する脂肪族ポリイソシアネ
ートとしては、特に制限はないが、代表的には、ヘキサ
メチレンジイソシアネートが用いられる。また、脂肪族
ポリイソシアネートと反応して下地塗膜(2)を形成す
るポリオールとしては、ウレタン発泡体基材(1)の場
合に用いられる各種のポリオールを用いることができ
る。脂肪属ポリイソシアネートとポリオールとはエマル
ジョンとして用いられ、触媒は作業性等を考慮して添加
量を加減して用いられる。基材(1)へのエマルジョン
の塗布は任意の方法で行ない得るが、基材(1)表面に
形成される下地塗膜(2)の厚みが100〜300μの範囲と
なるようにするのがよい。
ートとしては、特に制限はないが、代表的には、ヘキサ
メチレンジイソシアネートが用いられる。また、脂肪族
ポリイソシアネートと反応して下地塗膜(2)を形成す
るポリオールとしては、ウレタン発泡体基材(1)の場
合に用いられる各種のポリオールを用いることができ
る。脂肪属ポリイソシアネートとポリオールとはエマル
ジョンとして用いられ、触媒は作業性等を考慮して添加
量を加減して用いられる。基材(1)へのエマルジョン
の塗布は任意の方法で行ない得るが、基材(1)表面に
形成される下地塗膜(2)の厚みが100〜300μの範囲と
なるようにするのがよい。
以上の表面にウレタン下地塗膜(2)を形成した基材
(1)は、その後は公知の方法に従い、該下地塗膜
(2)の上に接着剤層(3)を設けてパイル(4)を植
毛固着される。植毛のための接着剤には、代表的には、
ウレタン系またはアクリル系のエマルジョンタイプのも
のが用いられる。また、パイルの種類、長さ及び密度等
は、フロック加工品の用途に応じて適宜選択されるが、
一例を示せば、2〜3d、2〜11m/mのナイロン繊維は、
防電加工その他の表面処理を行ない又は行なわずして一
般的に用いられる。
(1)は、その後は公知の方法に従い、該下地塗膜
(2)の上に接着剤層(3)を設けてパイル(4)を植
毛固着される。植毛のための接着剤には、代表的には、
ウレタン系またはアクリル系のエマルジョンタイプのも
のが用いられる。また、パイルの種類、長さ及び密度等
は、フロック加工品の用途に応じて適宜選択されるが、
一例を示せば、2〜3d、2〜11m/mのナイロン繊維は、
防電加工その他の表面処理を行ない又は行なわずして一
般的に用いられる。
フロック加工の方法は、パイルの固着方法に従って、
種々の方式があるが、散布方式、吹付方式、Down方式、
Side方式、Up方式の任意の方式が採用される。
種々の方式があるが、散布方式、吹付方式、Down方式、
Side方式、Up方式の任意の方式が採用される。
図面は、ヘッドレストに応用した本発明に係るウレタ
ン成形品の一例であり、図中(A)はヘッドレスト、
(B)はヘッドレストステーである。ヘッドレスト
(A)は、芳香族ポリイソシアネートを原料とするウレ
タン発泡体基材(1)の表面に脂肪族ポリイソシアネー
トを原料とするウレタン下地塗膜(2)を設け、その上
に、接着剤層(3)を介してパイル(4)を固着して構
成されている。
ン成形品の一例であり、図中(A)はヘッドレスト、
(B)はヘッドレストステーである。ヘッドレスト
(A)は、芳香族ポリイソシアネートを原料とするウレ
タン発泡体基材(1)の表面に脂肪族ポリイソシアネー
トを原料とするウレタン下地塗膜(2)を設け、その上
に、接着剤層(3)を介してパイル(4)を固着して構
成されている。
(効果) 本発明は叙上の如く、芳香族ポリイソシアネートを原
料とするウレタン発泡体基材の表面に脂肪族ポリイソシ
アネートを原料とするウレタン下地塗膜を設けてなるか
ら、該下地塗膜は、芳香族ポリイソシアネートを原料と
するウレタン発泡体基材に濡れにくく、しかも、該基材
の気泡中に含浸されにくい。従って、このような性質の
下地塗膜を前記基材の表面に予め設け、その上に植毛用
の接着剤を塗布すれば、下地塗膜や接着剤によって基材
表面が硬化することはない。そのため、ウレタン発泡体
の弾性を損なうことなく、パイルの固着強度の高いフロ
ック加工製ウレタン成形品が提供される。
料とするウレタン発泡体基材の表面に脂肪族ポリイソシ
アネートを原料とするウレタン下地塗膜を設けてなるか
ら、該下地塗膜は、芳香族ポリイソシアネートを原料と
するウレタン発泡体基材に濡れにくく、しかも、該基材
の気泡中に含浸されにくい。従って、このような性質の
下地塗膜を前記基材の表面に予め設け、その上に植毛用
の接着剤を塗布すれば、下地塗膜や接着剤によって基材
表面が硬化することはない。そのため、ウレタン発泡体
の弾性を損なうことなく、パイルの固着強度の高いフロ
ック加工製ウレタン成形品が提供される。
図面は、ヘッドレストに応用した本発明に係る成形品の
部分切欠図である。 図中(1)は芳香族ポリイソシアネートを原料とするウ
レタン発泡体基材、(2)は脂肪族ポリイソシアネート
を原料とするウレタン下地塗膜、(3)は接着剤層、
(4)はパイルである。
部分切欠図である。 図中(1)は芳香族ポリイソシアネートを原料とするウ
レタン発泡体基材、(2)は脂肪族ポリイソシアネート
を原料とするウレタン下地塗膜、(3)は接着剤層、
(4)はパイルである。
Claims (1)
- 【請求項1】芳香族ポリイソシアネートを原料とするウ
レタン発泡体基材の表面に接着剤層を介してパイルを固
着してなるウレタン成形品において、前記基材と接着剤
層との間に、脂肪族ポリイソシアネートを原料とするウ
レタン下地塗膜を設けてなることを特徴とするフロック
加工製ウレタン成形品。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7920788A JP2590362B2 (ja) | 1988-03-31 | 1988-03-31 | フロック加工製ウレタン成形品 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7920788A JP2590362B2 (ja) | 1988-03-31 | 1988-03-31 | フロック加工製ウレタン成形品 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01249434A JPH01249434A (ja) | 1989-10-04 |
JP2590362B2 true JP2590362B2 (ja) | 1997-03-12 |
Family
ID=13683499
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7920788A Expired - Lifetime JP2590362B2 (ja) | 1988-03-31 | 1988-03-31 | フロック加工製ウレタン成形品 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2590362B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3659758B2 (ja) * | 1996-12-26 | 2005-06-15 | 株式会社トクヤマ | 複合フィルムの製造方法 |
JP6835045B2 (ja) | 2018-07-20 | 2021-02-24 | カシオ計算機株式会社 | 造形物及び造形物の製造方法 |
-
1988
- 1988-03-31 JP JP7920788A patent/JP2590362B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH01249434A (ja) | 1989-10-04 |
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