JP2589803Y2

JP2589803Y2 - 携帯機器

Info

Publication number: JP2589803Y2
Application number: JP1993004085U
Authority: JP
Inventors: 宏史塩野
Original assignee: Casio Computer Co Ltd
Current assignee: Casio Computer Co Ltd
Priority date: 1993-01-18
Filing date: 1993-01-18
Publication date: 1999-02-03
Anticipated expiration: 2008-01-18
Also published as: JPH0656793U

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本考案は、機器本体と、これを収
納するカバーとからなる電子機器等の携帯機器に関する
ものである。

【０００２】

【従来の技術】電卓等の電子機器において、機器本体
と、これを収納する樹脂製のカバーによって構成される
タイプのものが従来からある。このタイプのものでは、
使用者は、機器の使用時にはカバーを外し、また、使い
終えたならば、機器本体をカバーに収納して、キー入力
部および表示部を保護するようにしていた。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】しかし、従来は、機器
本体とカバーとが互いに分離する構造であったため、カ
バーを紛失してしまう虞があった。

【０００４】そこで、本考案の目的は、電子機器等の機
器本体にカバーを組み付けた状態にして、使用できると
共に、カバーの紛失を防いで、不使用時における保護が
行えるようにした携帯機器を提供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】以上の課題を解決すべく
請求項１記載の考案は、機器本体と、この機器本体をそ
の表裏面の何れかの面を選択的に露出させて収納するカ
バーとからなる携帯機器において、前記機器本体の平行
する側辺部にガイド溝を各々形成し、前記カバーの平行
する側壁部の内面には、前記各ガイド溝に摺動自在に嵌
合するガイドピンを各々形成し、前記カバーは、前記各
ガイドピンが前記各ガイド溝の端部にある位置で前記機
器本体と相対的に回転自在となるよう一面が開放された
形状をなし、前記機器本体の平行する側辺部と直交する
他の側辺部に第１の係止部を形成し、前記カバーの前記
他の側辺部と対向する他の側壁部には、前記第１の係止
部の一方に係合して前記機器本体を収納状態に保持する
第２の係止部を設けた構成としている。請求項２記載の
考案は、請求項１記載の携帯機器において、前記第２の
係止部を前記第１の係止部との係合方向に付勢するばね
を設けた構成としている。

【０００６】

【作用】請求項１記載の考案によれば、先ず、互いに嵌
合するガイド溝とガイドピンとの摺動により、カバーか
ら機器本体を引き出して使用でき、また、不使用時は機
器本体をカバー内に収納して保護できる。そして、ガイ
ドピンがガイド溝の端部にある位置において、機器本体
とカバーとを相対的に回転でき、従って、カバー内に機
器本体を表にして収納したまま使用でき、また、不使用
時は機器本体を裏にしてカバー内に収納できる。さら
に、第１の係止部と第２の係止部との互いの係合によ
り、カバー内に機器本体を表または裏にした収納状態に
保持できる。また、請求項２記載の考案によれば、第１
の係止部と第２の係止部との係合状態を、ばねの付勢力
によって保持できる。

【０００７】

【実施例】以下に、本考案に係る携帯機器の実施例を図
１乃至図５に基づいて説明する。先ず、本考案を適用し
た携帯機器の一例としての電子機器を示す図１におい
て、１０は機器本体をなす電卓、２０はカバー、３０は
係止部材をなすフック部材、４０はばねである。機器本
体をなす電卓１０は、薄型で縦長のボックス状のケース
１１の表側面にキー入力部１２および表示部１３を備え
ている。そして、ケース１１の平行する左右の側辺部
に、その長さ方向に沿った一対のガイド溝１４，１４を
各々の端部近くまで形成すると共に、ケース１１の平行
する上下の側辺部には、第１の係止部をなす一対の係止
穴１５，１５を各々の中央に形成してなる。

【０００８】カバー２０は、電卓１０の外形形状に対応
する長方形の平板部２１と、その３方の側縁に沿って形
成した側壁部２２，２２，２３とを備える樹脂一体成形
品である。このカバー２０の平行する左右の側壁部２
２，２２の一端側、即ち、他の側壁部２３とは反対側の
内面には、前記ガイド溝１４，１４に嵌合する一対のガ
イドピン２４，２４を各々形成している。また、他の側
壁部２３の中央には、切欠部２５を形成して、この切欠
部２５内の左右の側面に一対の枢着ピン差込み穴２６，
２６を各々形成すると共に、切欠部２５内の底面に左右
一対のばね差込み穴２７，２７を各々形成している。

【０００９】係止部材をなすフック部材３０は、前記切
欠部２５内に収容される基部３１の上部に、第２の係止
部である鈎状の係止部３２を形成すると共に、基部３１
の左右の側面に一対の枢着ピン３３，３３を各々形成し
てなる樹脂一体成形品である。このフック部材３０は、
その左右の枢着ピン３３，３３を、前記切欠部２５の左
右の枢着ピン差込み穴２６，２６に各々差し込むことに
よって、前記カバー２０に回動自在（枢着ピン３３，３
３廻りに）に組み付けられる。

【００１０】そして、カバー２０の切欠部２５内へのフ
ック部材３０の組付時において、左右の枢着ピン３３，
３３上にねじりコイルばね４０，４０を各々組み付け
る。即ち、このねじりコイルばね４０，４０は、フック
部材３０を前記係止穴１５との係止方向に常時付勢する
ためのものである。このねじりコイルばね４０，４０
は、そのコイル部を枢着ピン３３，３３上に装着して、
一端部を前記ばね差込み穴２７，２７に各々差し込ん
で、他端部を、例えば、フック部材３０の基部３１の側
面に形成した一対のばね係止突起３４，３４に各々係止
する。

【００１１】このように、係止部材をなすフック部材３
０およびこれを係止方向に付勢するねじりコイルばね４
０，４０を切欠部２５内に組み付けたカバー２０に対し
て、機器本体をなす電卓１０を組み付ける場合は、例え
ば、カバー２０の左右の側壁部２２，２２を互いに若干
広げるようにして、その内面のガイドピン２４，２４
を、電卓１０のケース１１の左右の側辺部の長さ方向に
沿ったガイド溝１４，１４内に各々嵌合する。なお、電
卓１０とそのカバー２０との組み付けをさらに容易に行
うため、電卓ケース１１の左右の側辺部の一端または両
端部に、ガイド溝１４，１４より浅い図示せぬ溝を各々
形成して、その溝からガイドピン２４，２４を乗り越え
させるようにしてもよい。

【００１２】図２はカバー２０内に電卓１０をそのキー
入力部１２および表示部１３を表にして収納した状態を
示すもので、この状態において、図３に示すように、カ
バー２０の切欠部２５内のフック部材３０の係止部３２
が、電卓１０の係止穴１５内の係止面１６に係止してい
る。この係止状態は、ねじりコイルばね４０，４０の付
勢力によって保持される。また、この係止状態におい
て、フック部材３０の基部３１下部のストッパー段部３
５が、切欠部２５内のストッパー面２８に当接してい
る。従って、カバー２０内に電卓１０を収納した状態の
まま、その表側のキー入力部１２を操作して使用するこ
とができる。

【００１３】図４はカバー２０から電卓１０を最も引き
出した状態を示すもので、ガイド溝１４，１４とガイド
ピン２４，２４との摺動によって、矢印で示したよう
に、カバー２０から電卓１０を引き出した状態にして
も、使用することができる。また、このように、カバー
２０から電卓１０を引き出す場合は、ねじりコイルばね
４０，４０の付勢力に抗して、フック部材３０の係止部
３２が係止穴１５を乗り越えるようにして、図示仮想線
のように、フック部材３０が回動してその係止状態が解
除される。そして、カバー２０から電卓１０を最も引き
出した状態において、矢印および仮想線で示したよう
に、電卓１０をガイドピン２４，２４を中心として回動
することにより、今度は、キー入力部１２および表示部
１３を裏にして電卓１０をカバー２０内に収納する。

【００１４】図５は電卓１０のフック部材３０との係止
の直前状態を示すもので、カバー２０の側壁部２５の内
面に沿うようにして、電卓１０の上下何れかの側辺部を
押し下げることにより、切欠部２５内のフック部材３０
の係止部３２が、ねじりコイルばね４０，４０の付勢力
によって、図３に示したように、電卓１０の係止穴１５
内の係止面１６に係止することになる。こうして、カバ
ー２０内に電卓１０を裏にして収納することで、電卓１
０の表側面のキー入力部１２および表示部１３を、カバ
ー２０の平板部２１により覆った状態にして保護するこ
とができる。以上の通り、電卓１０にカバー２０を組み
付けた状態のままで、カバー２０内に電卓１０を表にし
た収納状態にして使用することができ、また、カバー２
０から電卓１０を引き出した状態にしても使用すること
ができ、そして、不使用時には、カバー２０内に電卓１
０を裏にした収納状態にして保護することができる。

【００１５】なお、以上の実施例においては、電子機器
の一つとして電卓としたが、本考案はこれに限定される
ものではなく、例えば、データターミナルやページャー
等、他の電子機器であってもよく、また、電子機器以外
の携帯機器であってもよい。また、構成部品の材質や諸
寸法等も任意であり、その他、具体的な細部構造等につ
いても適宜に変更可能であることは勿論である。

【００１６】

【考案の効果】請求項１記載の考案によれば、先ず、互
いに嵌合するガイド溝とガイドピンとの摺動によって、
カバーから機器本体を引き出した状態にして、使用する
ことができ、また、不使用時には、機器本体をカバー内
に収納した状態にして、保護することができる。そし
て、ガイドピンがガイド溝の端部にある位置において、
機器本体とカバーとを相対的に回転できるため、カバー
内に機器本体を表にして収納したまま使用することがで
き、また、不使用時には、機器本体を裏にしてカバー内
に収納しておくことができる。さらに、第１の係止部と
第２の係止部との互いの係合によって、カバー内に機器
本体を表または裏にした収納状態に保持することができ
る。また、請求項２記載の考案によれば、第１の係止部
と第２の係止部との係合状態を、ばねの付勢力によって
保持することができる。以上のように、本考案に係る携
帯機器によれば、機器本体にカバーを組み付けた状態に
して、使用することができると共に、従来のようなカバ
ーの紛失を防いで、不使用時における保護も確実に行う
ことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案を適用した携帯機器の一例としての電子
機器を示すもので、その機器本体、カバー、係止部材お
よびばねの分解斜視図である。

【図２】機器本体を表にしてカバー内に収納した状態を
示す斜視図である。

【図３】同じく図２の収納状態の一部を省略して示した
要部縦断側面図である。

【図４】カバーから機器本体を最も引き出した状態を示
すもので、カバーの一部を省略して破断した概略側面図
である。

【図５】機器本体の係止部材との係止の直前状態を示す
もので、一部破断した要部の概略側面図である。

【符号の説明】

１０機器本体１１ケース１２キー入力部１３表示部１４ガイド溝１５係止穴（第１の係止部）１６係止面２０カバー２１平板部２２，２３側壁部２４ガイドピン２５切欠部２６枢着ピン差込み穴２７ばね差込み穴３０係止部材３１基部３２係止部（第２の係止部）３３枢着ピン３４ばね係止突起４０ばね

Claims

(57)【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】機器本体と、この機器本体をその表裏面
の何れかの面を選択的に露出させて収納するカバーとか
らなる携帯機器において、前記機器本体の平行する側辺部にガイド溝を各々形成
し、前記カバーの平行する側壁部の内面には、前記各ガイド
溝に摺動自在に嵌合するガイドピンを各々形成し、前記カバーは、前記各ガイドピンが前記各ガイド溝の端
部にある位置で前記機器本体と相対的に回転自在となる
よう一面が開放された形状をなし、前記機器本体の平行する側辺部と直交する他の側辺部に
第１の係止部を形成し、前記カバーの前記他の側辺部と対向する他の側壁部に
は、前記第１の係止部の一方に係合して前記機器本体を
収納状態に保持する第２の係止部を設けたことを特徴と
する携帯機器。
【請求項２】前記第２の係止部を前記第１の係止部と
の係合方向に付勢するばねを設けたことを特徴とする請
求項１記載の携帯機器。