JP2769315B1 - シャッター機構付きダミーカード - Google Patents

Abstract

【要約】 【課題】 機器本体の薄型化を図ることができ、かつ材
料コストの軽減を図るシャッター機構付きダミーカード
を提供する。 【解決手段】 機器のスロットに挿入されるダミーカー
ド部材１３と、ダミーカード部材１３をスロット（挿入
スロット）に挿入した際に、上または下に隣接するスロ
ット（隣接スロット）の開口部を塞ぐためのカバー板１
４と、スロット挿入時、ＰＣカードを厘接スロットに挿
入しようとする際、カバー板１４を矢印Ａ方向に傾動さ
せるとともに付勢力を与えるひんじ部１５と、ＰＣカー
ドの隣接スロット挿入時にカバー板１４を収納する切欠
き部１６とで構成され、２スロット共使用していない時
に１枚のシャッター機構付きダミーカード１２で２スロ
ットの開口部を塞ぐ。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は携帯型情報端末機器
などカードモジュールを挿入するスロットを有する装置
に使用されるダミーカードにおいて、装置本体の小型
化、薄型化を図ることのできるシャッター機構付きダミ
ーカードに関する。

【０００２】

【従来の技術】モーバイルコンピュータなどの携帯型情
報端末機器のほとんどの機種には、一定形状のカードモ
ジュールを付加的に挿入するためのスロットが設けられ
ている。このスロットにカードモジュールを挿入して使
用することで、メモリの増加、通信機能等各機種の装備
又は機能を拡充させることができる。携帯型情報端末機
器であるがゆえ小型化、薄型化を図らなければならない
その一方で使用者の用途に応じた機能を選択的に提供可
能とするために、２スロット以上を有する機種が多く見
られる。ただ、スロットを使用しないときには、スロッ
ト内部に防塵等の混入を防止する必要がある。従来で
は、この防塵等混入の防止手段としてシャッター方式と
ダミーカード方式がある。

【０００３】図６は、シャッター方式を採用した情報端
末機器のスロット部分の要部のみを示した概略的な側断
面図である。機器本体１には、上下に２つのスロット２
ａ，２ｂが設けられており、機器本体１の各スロットの
開口部側に可倒式のシャッター３ａ，３ｂが軸着されて
いる。カードモジュールは、一般にＰＣカードと呼ばれ
ており、このＰＣカード（ＴＹＰＥII）がスロットに挿
入されていないときには、上方のスロット２ａ側に示し
たようにシャッター３ａは、スロット２ａの開口部を塞
いで防塵等の混入の防止している。ＰＣカードがスロッ
トに挿入されるときには、下方のスロット２ｂ側に示し
たようにシャッター３ｂは、ＰＣカード４ｂに押される
ことによって矢印Ａ方向に倒れ、ＰＣカード４ｂの挿入
を可能としている。このとき、シャッター３ｂは、機器
本体１のスロット開口部側に設けられている切欠き部５
ｂに収納される。

【０００４】また、図７は、ダミーカード方式を採用し
た情報端末機器のスロット部分の要部のみを示した概略
的な側断面図である。機器本体６には、上下に２つのス
ロット７ａ，７ｂが設けられている。この方式において
スロットを使用しないときには、上方のスロット７ａ側
に示したようにＰＣカード４ａと同じ形状のダミーカー
ド８ａを挿入することで防塵等の混入の防止している。
ＰＣカードを使用するときには、下方のスロット７ｂ側
に示したように挿入していたダミーカード８ｂを抜き出
し、ＰＣカード４ｂを挿入する。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、シャッ
ター方式を採用する場合は、ＰＣカードを挿入したとき
にシャッターを収納するための厚み（図６における矢印
Ｂ）がスロット数分必要となるため、機器の薄型化が図
れない。

【０００６】また、ダミーカード方式を採用する場合
は、シャッター方式の場合のような機器の薄型化の問題
は生じないが、ダミーカードをスロット数分用意しなけ
ればならずシャッター方式に比べて材料コストがかか
る。また、ＰＣカードを使用するとき、ダミーカードと
入れ換えなければならないので、面倒である。

【０００７】本発明は以上のような問題を解決するため
になされたものであり、その目的は、機器本体の薄型化
を図ることができ、かつ材料コストの軽減を図るシャッ
ター機構付きダミーカードを提供することにある。

【０００８】

【課題を解決するための手段】以上のような目的を達成
するために、第１の発明に係るシャッター機構付きダミ
ーカードは、カードモジュールを挿入するために少なく
とも２スロット隣接して有する装置の前記スロットに挿
入するためのダミーカード部材と、前記ダミーカード部
材を挿入した挿入スロットに隣接する隣接スロットの開
口部を塞ぐカバー板と、前記カバー板を前記ダミーカー
ド部材のスロット開口部側に軸着し、前記カバー板を前
記装置内部方向へ押圧されたときに前記装置内部方向に
傾動させるとともにその押圧力に対して隣接スロット開
口部側への付勢力を与えるスロット開閉部と、前記ダミ
ーカード部材の前記カバー板の軸着側を切り欠いて設
け、前記隣接スロットにカードモジュールが挿入された
ときに前記カバー板を前記ダミーカード部材内に収納す
るカバー収納部位とを有するものである。

【０００９】第２の発明に係るシャッター機構付きダミ
ーカードは、第１の発明において、前記カバー板を前記
カバー収納部位に収納した状態に保持する手段を設けた
ものである。

【００１０】

【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて、本発明の
好適な実施の形態について説明する。

【００１１】図１は、本発明に係るシャッター機構付き
ダミーカードを利用可能な情報端末機器の概要図であ
る。情報端末機器本体１０の側面には、ＰＣカードを挿
入可能なＰＣカードスロット（以下、「スロット」）１
１が上下に２スロット分設けられている。情報端末機器
は、ダミーカードが使用可能な機種であればよい。

【００１２】図２は、本発明に係るシャッター機構付き
ダミーカードの一実施の形態を示した概念的な全体斜視
図である。本実施の形態におけるシャッター機構付きダ
ミーカード１２は、ダミーカード部材１３、カバー板１
４及びひんじ部１５で構成される。ダミーカード部材１
３は、シャッター機構付きダミーカード１２の本体部分
をなし、従来のダミーカードと同様にスロット１１に挿
入するための部分である。カバー板１４は、ダミーカー
ド部材１３をスロット１１に挿入したスロット（挿入ス
ロット）に隣接するスロット（隣接スロット）の開口部
を塞ぐ。従って、カバー板１４は、１つのスロット開口
部分と同程度の大きさで形成される。ひんじ部１５は、
本発明に係るスロット開閉部を構成し、カバー板１４を
ダミーカード部材１３のスロット開口部側に軸着し、カ
バー板１４を情報端末機器本体１０の内部方向へ押圧さ
れたときに装置内部方向（矢印Ａ方向）に傾動させると
ともにその押圧力に対して隣接スロット開口部側への付
勢力を与える。また、ダミーカード部材１３には、その
カバー板１４の軸着側を切り欠いて切欠き部１６をカバ
ー収納部位として設け、隣接スロットにカードモジュー
ルが挿入されたときにカバー板１４をダミーカード部材
１３内に収納する。図３は、このシャッター機構付きダ
ミーカードを側面から見たときの外観図であるが、カバ
ー板１４が立った状態を図３（ａ）に、カバー板１４が
矢印Ａ方向に倒れ、切欠き部１６に収納された状態を図
３（ｂ）に示す。

【００１３】本実施の形態において特徴的なことは、情
報端末機器本体１０の隣接した２つのスロット１１の双
方にＰＣカードを挿入しない場合、本実施の形態におけ
るシャッター機構付きダミーカード１２をいずれか一方
のスロット１１に挿入するだけで、双方のスロット１１
の開口部側を塞ぐことができるようにしたことである。

【００１４】図４は、本実施の形態におけるシャッター
機構付きダミーカード１２の使用方法を説明するために
用いる図であり、情報端末機器のスロット部分の要部の
みを示した概略的な側断面図であり、この本実施の形態
におけるシャッター機構付きダミーカード１２の特徴的
な動作について以下に説明する。

【００１５】情報端末機器本体１０の隣接した２つのス
ロット１１の双方とも使用しない場合、一方のスロット
１１にシャッター機構付きダミーカード１２を挿入す
る。例えば、図４（ａ）に示したように下方のスロット
１１ｂにシャッター機構付きダミーカード１２を挿入す
る場合は、ダミー板１４が上方にくるように挿入する。
すると、ダミー板１４は、ひんじ部１５の付勢力により
スロット１１ａの開口部を塞ぐことになる。本実施の形
態では、このように１枚のシャッター機構付きダミーカ
ード１２を用いることによってダミーカード部材１３と
カバー板１４とで２つ分のスロット１１ａ，１１ｂを塞
ぐことになる。

【００１６】ここで、ＰＣカード１７をスロット１１ａ
に挿入する場合、ＰＣカード１７でカバー板１４を当接
し、当接後に更にスロット１１ａの奥に押し込むことに
よって、カバー板１４は、ＰＣカード１７の下面と当接
しながら情報端末機器本体１０の内部方向に傾動するこ
とになる。この状態を図４（ｂ）に示す。更に、ＰＣカ
ード１７は、スロット１１ａの奥に押し込まれることに
よってスロット１１ａの中に完全に挿入され使用可能な
所定の位置に納まる。この状態を図４（ｃ）に示す。こ
のとき、カバー板１４は、ＰＣカード１７の下面によっ
て押さえ込まれて切欠き部１６の中に完全に収納され
る。この結果、ダミーカード部材１３の上面は、ほぼ平
らになる。

【００１７】一方、ＰＣカード１７をスロット１１ａの
中から取り出す場合、情報端末機器本体１０の取出しボ
タン１８ａを押下することによって所定の位置から解除
されたＰＣカード１７は、引き出される。カバー板１４
は、この際、ひんじ部１５の付勢力によりＰＣカード１
７の下面と当接しながら徐々に起き上がり、最終的に図
４（ａ）に示した立った状態に戻る。

【００１８】以上のように、１枚のＰＣカード１７を着
脱する際、シャッター機構付きダミーカード１２は何ら
操作されない。２つのスロット１１ａ，１１ｂの双方に
２枚のＰＣカード（ＴＹＰＥII）あるいは１枚のＰＣカ
ード（ＴＹＰＥIII）を挿入して使用するときには、シ
ャッター機構付きダミーカード１２を抜き出すことによ
って使用することができる。また、上記例では、シャッ
ター機構付きダミーカード１２をスロット１１ｂに挿入
して使用した例で説明したが、逆さにスロット１１ａに
挿入して使用することもできる。

【００１９】以上のように、本実施の形態によれば、１
枚のシャッター機構付きダミーカード１２のみを用いる
ことによって２つのスロットの開口部を塞ぐことがで
き、防塵等の混入を防止することができる。また、２ス
ロットを有する機器に対して１枚のダミーカードのみを
用意すればよいため、材料コストを押さえることができ
る。

【００２０】特に、隣接スロットの開口部を塞ぐシャッ
ター機構を構成するカバー板１４を、ダミーカード部材
を切り欠いて形成した切欠き部１６に収納するようにし
たので、図６に示した矢印Ｂの厚みが不要となり、情報
端末機器の薄型化を図ることができる。

【００２１】なお、スロットのシャッター機構をひんじ
機構で形成するようにしている。この構成は、上記作用
を達成できるものであれば、他の構成でもよく、例え
ば、図５に示したように、付勢力を与える付勢手段とし
てばね部材１９を別途設けるようにしてもよい。

【００２２】また、上記構成からも明らかなように、本
実施の形態におけるシャッター機構付きダミーカード１
２は、２スロット用であるが、３スロット以上を有する
装置にも使用できることがいうまでもない。また、上下
に隣接せず、左右に隣接するような装置においてもダミ
ー板は縦長になるが適用可能である。

【００２３】また、シャッター機構付きダミーカード１
２の未使用時にはカバー板１４は、図３（ａ）に示した
ように立った状態になるが、カバー板１４を切欠き部１
６に収納した状態に保持できる手段をダミーカード部材
１３に設けて未使用時に保存しやすい形態にできるよう
にしてもよい。例えば、シャッター機構付きダミーカー
ド１２に取り付ける手段としてフックやスライドしてロ
ックする機構等、あるいはシャッター機構付きダミーカ
ード１２から着脱可能に用意する手段としてテープや止
めゴム等により実現することができる。

【００２４】

【発明の効果】本発明によれば、ダミーカード部材にシ
ャッター機構を設けたので、本発明に係るシャッター機
構付きダミーカードを１枚使用するだけで、２スロット
の開口部を塞ぐことができる。また、シャッター機構付
きダミーカードを抜くことなく挿入していない他方のス
ロットを使用することができる。

【００２５】また、２枚のダミーカードを必要とする場
合に比べて材料コストを削減することができる。

【００２６】特に、本発明によれば、ダミーカード部材
側にシャッター機構を設けたことにより、装置側にスロ
ット開口部を塞ぐシャッター機構を設ける必要が無くな
り、その分装置本体の薄型化を図ることができる。

【００２７】また、カバー板をカバー収納部位に収納し
た状態に保持する手段を設けたので、未使用時に保存し
やすい形態にすることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明に係るシャッター機構付きダミーカー
ドを利用可能な情報端末機器の概要図である。

【図２】 本発明に係るシャッター機構付きダミーカー
ドの一実施の形態を示した概念的な全体斜視図である。

【図３】 本実施の形態におけるシャッター機構付きダ
ミーカードを側面から見たときの外観図である。

【図４】 本実施の形態におけるシャッター機構付きダ
ミーカードを使用する情報端末機器のスロット部分の要
部のみを示した概略的な側断面図である。

【図５】 本発明に係るシャッター機構付きダミーカー
ドの他の実施の形態を側面から見たときの外観図であ
る。

【図６】 シャッター方式を採用した従来の情報端末機
器のスロット部分の要部のみを示した概略的な側断面図
である。

【図７】 ダミーカード方式を採用した従来の情報端末
機器のスロット部分の要部のみを示した概略的な側断面
図である。

【符号の説明】

１０ 情報端末機器本体、１１，１１ａ，１１ｂ ＰＣ
カードスロット、１２ シャッター機構付きダミーカー
ド、１３ ダミーカード部材、１４ カバー板、１５
ひんじ部、１６ 切欠き部、１７ ＰＣカード、１８
ａ，１８ｂ 取出しボタン、１９ ばね部材。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.⁶，ＤＢ名) G06K 13/06 G06F 15/02 335 G06K 17/00 G06K 19/00 G11C 5/00 301

Claims (2)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 カードモジュールを挿入するために少な
   くとも２スロット隣接して有する装置の前記スロットに
   挿入するためのダミーカード部材と、 前記ダミーカード部材を挿入した挿入スロットに隣接す
   る隣接ストットの開口部を塞ぐカバー板と、 前記カバー板を前記ダミーカード部材のスロット開口部
   側に軸着し、前記カバー板を前記装置内部方向へ押圧さ
   れたときに前記装置内部方向に傾動させるとともにその
   押圧力に対して隣接スロット開口部側への付勢力を与え
   るスロット開閉部と、 前記ダミーカード部材の前記カバー板の軸着側を切り欠
   いて設け、前記隣接スロットにカードモジュールが挿入
   されたときに前記カバー板を前記ダミーカード部材内に
   収納するカバー収納部位と、 を有することを特徴とするシャッター機構付きダミーカ
   ード。
2. 【請求項２】 前記カバー板を前記カバー収納部位に収
   納した状態に保持する手段を設けたことを特徴とする請
   求項１記載のシャッター機構付きダミーカード。